JPH10104144A - 構造材の試験装置 - Google Patents

構造材の試験装置

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JPH10104144A
JPH10104144A JP25684496A JP25684496A JPH10104144A JP H10104144 A JPH10104144 A JP H10104144A JP 25684496 A JP25684496 A JP 25684496A JP 25684496 A JP25684496 A JP 25684496A JP H10104144 A JPH10104144 A JP H10104144A
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frame
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衞 川口
Toshiyuki Yagi
敏行 八木
Tatsuo Hatato
龍夫 畑戸
Akira Taga
章 多賀
Kaoru Yamada
芳 山田
Makoto Kurosaka
誠 黒坂
Kenichi Akese
健一 明瀬
Yuuichi Mutou
尤一 武藤
Akio Harada
昭穂 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H形鋼等の構造材に、水平面内における直交
する2軸方向と、鉛直方向の1軸方向との合計3軸方向
から力を負荷することができる試験装置を提供するこ
と。 【解決手段】 フレーム11と、このフレーム11に設
けられ、前記H形鋼1が設置固定される設置部12と、
前記H形鋼1の上端部に取付けられ、該H形鋼に力を伝
達する媒介部13と、フレーム11と媒介部13との間
に設けられて、該媒介部13に水平面内において一方向
に力を負荷する第1負荷手段14と、フレーム11と媒
介部13との間に設けられて、該媒介部13に水平面内
において、前記一方向と直交する他の方向に力を負荷す
る第2負荷手段15と、媒介部13の上方に設けられて
該媒介部13に鉛直方向に力を負荷する第3負荷手段1
6とを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造材に、水平面
内における直交する2軸方向と、鉛直方向の1軸方向と
の合計3軸方向から力を負荷することができる構造材の
試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、土木、建築、車両、造船などの
構造用材料として知られているH形鋼等の形鋼を構造材
として使用する際において、該構造材の強度、歪み等を
測定して、構造材の試験を行いたい場合がある。このよ
うな試験は、該構造材に例えば3軸方向から力を負荷す
ることにより行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構造材
に3軸方向から力を負荷する場合、ある1軸または2軸
方向のみから負荷したい場合もあるし、3軸方向から同
時に負荷したい場合もあるので、これらそれぞの場合に
適用できる試験装置の開発が望まれている。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、構造材に、水平面内における直交する2軸方向と、
鉛直方向の1軸方向との合計3軸方向から力を負荷する
ことができる構造材の試験装置を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の構造材の試験装置は、フレーム
と、このフレームに設けられ、前記構造材の下端部が設
置固定される設置部と、前記構造材の上端部に取付けら
れ、該構造材に力を伝達する媒介部と、前記フレームと
前記媒介部との間に設けられて、該媒介部に水平面内に
おいて一方向に力を負荷する第1負荷手段と、前記フレ
ームと前記媒介部との間に設けられて、該媒介部に水平
面内において、前記一方向と直交する他の方向に力を負
荷する第2負荷手段と、前記媒介部の上方に設けられて
該媒介部に鉛直方向に力を負荷する第3負荷手段とを備
えてなるものである。
【0006】前記構造材としては、例えば上述したよう
なH形鋼が使用され、このH形鋼の下側のフランジ部を
前記設置部に固定する。前記第1負荷手段としては、例
えば、引押両動型の油圧ジャッキを使用し、この油圧ジ
ャッキを前記H形鋼の厚さ方向に平行に配置するととも
に、該油圧ジャッキのシリンダ部の基端部を前記媒介部
に鉛直面内において回動自在に連結するとともに、油圧
ジャッキのピストンロッドの先端部を前記フレームに鉛
直面において回動自在に連結する。
【0007】また、前記第2負荷手段としては、例え
ば、油圧ジャッキを使用し、この油圧ジャッキを前記H
形鋼の幅方向に平行に配置するとともに、該油圧ジャッ
キのシリンダ部の基端部を前記媒介部に固定するととも
に、油圧ジャッキのピストンロッドを伸張させることに
よて、前記フレームに反力をとって媒介部を押圧するよ
うに構成する。さらに、前記第3負荷手段としては、例
えば、油圧ジャッキを上下方向に向けて配置し、該油圧
ジャッキによって媒介部の上端部を押圧するように構成
するか、または、前記フレームを圧縮試験機等の架台に
載置し、該圧縮試験機の押圧部によって構成してもよ
い。
【0008】請求項1の構造材の試験装置にあっては、
まず、フレームの載置部にH形鋼(構造材)の下側のフ
ランジ部を設置固定するとともに、該H形鋼の上側のフ
ランジ部に媒介部の下端部を固定する。そして、前記H
形鋼にその厚さ方向に曲げ力を作用させる場合には、前
記第1負荷手段によって媒介部を押引きし、この媒介部
を介して前記H形鋼に曲げ力を作用させる。また、前記
H形鋼にその幅方向に剪断力を作用させる場合には、前
記第2負荷手段によって媒介部を押圧し、この媒介部を
介して前記H形鋼に剪断力を作用させる。さらに、前記
H形鋼に軸力を作用させる場合には、前記第3負荷手段
によって媒介部を上方から押圧し、この媒介部を介して
前記H形鋼に軸力を作用させる。
【0009】前記第1〜第3負荷手段はそれぞれ独立し
ているので、前記媒介部を介して前記H形鋼に3軸方向
から力を選択的に作用させることができ、よって、実際
にH形鋼を構造物に組み込んだ際に、該H形鋼に作用す
る力が、ある1軸または2軸方向のみから作用する場合
や、3軸方向から同時に作用する場合においても、それ
ぞれの場合に対応して、力を所望の方向から作用させる
ような試験を容易に行うことができる。
【0010】請求項2の構造材の試験装置は、請求項1
において、前記媒介部と前記第3負荷手段との間に、前
記媒介部上を相対的に水平面内において前記一方向と他
方向に移動可能な移動テーブルを設けたものである。
【0011】前記移動テーブルは、例えば、前記媒介部
の上端面上をローラ等によって水平面内において前記他
方の方向に移動可能な第1テーブルと、この第1テーブ
ル上をローラ等によって水平面内において前記一方の方
向に移動可能な第2テーブルで構成し、この第2テーブ
ルを前記第3負荷手段によって上方から押圧するように
構成する。
【0012】請求項2の構造材の試験装置にあっては、
前記第1〜第3負荷手段によって前記媒介部を介して前
記H形鋼に力を作用させる際において、前記媒介部は第
1および第2負荷手段によって撓み、この撓みに伴って
媒介部の上端面が水平方向に移動するが、該媒介部と前
記第3負荷手段との間に、前記媒介部上を相対的に水平
面内において前記一方向と他方向に移動可能な移動テー
ブルを設けているので、前記移動テーブルは前記媒介部
の撓みに伴って移動することなく、第3負荷手段の直下
に止ったままの状態であるので、前記H形鋼は、常にそ
の軸真上から前記第3負荷手段によって、前記移動テー
ブルおよび媒介部を介して押圧されることになる。
【0013】請求項3の構造材の試験装置は、請求項1
または2において、前記第1負荷手段と第2負荷手段の
うち、少なくとも一方を、前記媒介部に固定したもので
ある。
【0014】前記第1負荷手段と第2負荷手段のうち、
少なくとも一方を、前記媒介部に固定する場合におい
て、例えば、前記第2負荷手段を媒介部に固定するに
は、例えば、該第2負荷手段を油圧ジャッキによって構
成し、この油圧ジャッキを前記H形鋼の幅方向に平行に
配置するとともに、該油圧ジャッキのシリンダ部の基端
部を前記媒介部に固定し、負荷前は油圧ジャッキのピス
トンロッドをフレームから若干離間させておき、負荷す
る際に油圧ジャッキのピストンロッドを伸張させてフレ
ームを押圧することによて、該フレームに反力をとって
媒介部を押圧するように構成する。また、フレームの、
前記ピストンロッドが当接する当接部は、ローラ等によ
って、横方向に移動可能に設けるとともに、該当接部の
前記ピストンロッドが当接する表面には、テフロンシー
ト等の潤滑部材を設けておくのが望ましい。
【0015】請求項3の構造材の試験装置にあっては、
前記第1負荷手段と第2負荷手段によって、媒介部を押
圧する際において、第1負荷手段によって前記媒介部が
一方向に押圧されると、これに伴って、前記媒介部に固
定されている第2負荷手段も前記一方向に移動するの
で、該第2負荷手段を媒介部の横方向中央部に固定して
おけば、該媒介部は常に横方向から真っ直ぐに押圧され
ることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の構造材の試験装置の実施の形態の一例について説明
する。図1は、本発明に係る構造材の試験装置の正断面
図、図2は同側断面図、図3は図1におけるA−A線視
図、図4は図2におけるB−B線視図である。
【0017】前記図1〜図4に示す構造材の試験装置
は、フレーム11と、このフレームに設けられた設置部
12と、試験すべきH形鋼(構造材)1の上端部に取付
けられた媒介部13と、前記フレーム11と前記媒介部
13との間に設けられて、該媒介部13に水平面内にお
いて一方向(図1において左右方向)に力を負荷する第
1負荷手段14と、前記フレーム11と前記媒介部13
との間に設けられて、該媒介部13に水平面内におい
て、前記一方向と直交する他の方向(図2において左右
方向)に力を負荷する第2負荷手段15と、前記媒介部
13の上方に設けられて該媒介部13に鉛直方向に力を
負荷する第3負荷手段16と、前記媒介部13と前記第
3負荷手段16との間に設けられて、前記媒介部13上
を相対的に水平面内において前記一方向と他の方向に移
動可能な移動テーブル17とによる基本構成とされてい
る。
【0018】次に、前記各構成要素について詳しく説明
すると、前記フレーム11は、H形鋼等の鉄骨材を組み
立ててなるもので、図1に示すように、横フレーム11
aの中央部には、H形鋼1を設置固定するための前記設
置部12が設けられている。なお、この設置部12の下
部は前記横フレーム11aに形成された補強部12aに
よって補強されている。また、前記設置部12にH形鋼
1を設置固定するには、該H形鋼1の下側のフランジ部
3をボルト等によって設置部12に固定することにより
行われている。
【0019】前記媒介部13は、前記H形鋼1に力を伝
達するためのもので、前記H形鋼1の上側のフランジ部
3に取付固定された下媒介部18と、この下媒介部18
の上面に立設固定された中媒介部19と、この中媒介部
19の上面に立設固定された上媒介部20とから構成さ
れている。前記下媒介部18は、図1、図2および図4
に示すように、その両側面側に複数のリブ18aが形成
されるとともに、左右両端部に、端板18b,18bが
設けられ、さらに上部に上板18cが、前記リブ18a
…と端板18b,18bとの上端面に溶接等によって固
定された構成となっている。
【0020】前記中媒介部19は、前記下媒介部18の
上板18cに下板19aが固定され、この下板19aに
鉄骨材19bが立設固定され、この鉄骨材19bの上面
に上板19cが固定され、さらに、前記鉄骨材19bの
側面側にリブ19dが形成された構成となっている。ま
た、前記上媒介部20は、前記中媒介部19の上板19
cに下板20aが固定され、この下板20aにプレート
20b,20bが平行に立設固定され、該プレート20
b,20bの上面に上板20cが固定され、さらに前記
プレート20bの上下側面にリブ20dが形成された構
成となっており、前記プレート20b,20bには軸2
1が水平に取付られている。
【0021】また、図1および図3に示すように、前記
フレーム1の右側の縦フレーム11bと、前記媒介部1
3の上媒介部20との間には、前記第1負荷手段14が
設けられている。この第1負荷手段14は、具体的には
引押両動型の油圧ジャッキ14であり、この油圧ジャッ
キ14は前記H形鋼1の厚さ方向に平行に配置されてい
る。また、前記油圧ジャッキ14のシンリンダ部14a
の基端部には、平面視略コ字状をなすプレート14cが
固定されており、このプレート14cは、前記上媒介部
20のプレート20b,20bの外側に配置され、該プ
レート20b,20bに取付けられた前記軸21に回動
自在に連結されている。一方の前記油圧ジャッキ14の
ピストンロッド14bは、前記縦フレーム11bの上端
部に設けられたブラケット23に回動自在に連結されて
いる。
【0022】そして、前記構成の第1負荷手段(油圧ジ
ャッキ)14においては、ピストンロッド14bを伸縮
させることにより、シリンダ部14aによってプレート
14cを介して上媒介部20を押引きし、これによっ
て、中媒介部19、下媒介部18を介して、前記H形鋼
1にその厚さ方向に曲げ力を作用させるようになってい
る。このように曲げ力を作用させる場合においては、媒
介部13がH形鋼1を支点として左右に回動するが、前
記油圧ジャッキ14は上媒介部20および前記ブラケッ
ト23に回動自在に連結されているので、該油圧ジャッ
キ14に無理が力が作用することはない。
【0023】また、図2および図4に示すように、前記
フレーム1の左側の縦フレーム11cと、前記媒介部1
3の下媒介部18との間には、前記第2負荷手段15が
設けられている。この第2負荷手段15は具体的には油
圧ジャッキ15であり、この油圧ジャッキ15は前記H
形鋼1の幅方向に平行に配置されている。この油圧ジャ
ッキ15のシリンダ部15aの基端部は前記下媒介部1
8の左側の端板18bに固定されており、一方、ピスト
ンロッド15bは、負荷前において前記縦フレーム11
cから離間して配置されている。また、前記縦フレーム
11cの、ピストンロッド15bと対向する部位には、
ピストンロッド15bが伸張した際に当接する当接部2
4が設けられいる。この当接部24は、3個のローラ2
4a…を備えており、該ローラ24a…がフレーム11
cの側面側を転動することによって、横方向(図4にお
いては上下方向、図2においては紙面と直交する方向)
に移動可能となっている。また、前記当接部24の表面
には、テフロンシート25が貼設されている。
【0024】そして前記構成の第2負荷手段(油圧ジャ
ッキ)15においては、ピストンロッド15bを伸張さ
せて前記当接部24に当接させ、この当接部24で反力
をとってシリンダ部15aで前記下媒介部18を押圧す
ることによって、該下媒介部18を介して、前記H形鋼
1に剪断力を作用させるようになっている。また、前記
第1負荷手段14および第2負荷手段15の両方によっ
て媒介部13に力を作用させる際において、第1負荷手
段14によって媒介部13が図1において左側に押圧さ
れると、これに伴って、前記媒介部13の下媒介部18
に固定されている第2負荷手段15が図2において紙面
と交差する方向に移動するので、該下媒介部18は第2
負荷手段15によって常に横方向から真っ直ぐに押圧さ
れることになる。また、前記当接部24は、ローラ24
a…によって横方向に移動可能となっているので、第2
負荷手段15のピストンロッド15bが当接した状態に
おいて、第2負荷手段15とともに横方向に移動し、さ
らに、当接部24の表面には、テフロンシート25が貼
設されているので、第2負荷手段15が上記のように移
動する際において、当接部24に当接している第2負荷
手段15のピストンロッド15bは、テフロンシート2
5上を、上下方向および回転方向にスムーズに摺動す
る。したがって、前記下媒介部18を第2負荷手段15
によって横方向から押圧する際に前記第2負荷手段15
に無理な力が作用することがない。
【0025】前記媒介部13の上方には、該媒介部13
に鉛直下方向に力を負荷する第3負荷手段16が設けら
れている。この第3負荷手段16は、油圧ジャッキ16
を上下方向に向けて配置して構成されたもので、該油圧
ジャッキ16のピストンロッド16aを下方に伸張する
ことによって、前記移動テーブル17を介して媒介部1
3を上方から押圧し、この媒介部13を介して前記H形
鋼1に軸力を作用させるようになっている。なお、前記
第3負荷手段16は、前記油圧ジャッキ16の代わり
に、前記フレーム11を図示しない圧縮試験機等の架台
に載置し、該圧縮試験機の押圧部によって構成してもよ
い。
【0026】前記移動テーブル17は前記媒介部13と
第3負荷手段16との間に設けられたものであり、図1
および図2に示すように、前記媒介部13の上端面上
を、前記第2負荷手段15と平行な方向に相対的に移動
可能な第1テーブル26と、この第1テーブル26上を
前記第1負荷手段14と平行な方向に相対的に移動可能
でかつ前記第3負荷手段16によって上方から押圧され
る第2テーブル27とを有して構成されている。
【0027】前記第1テーブル26の下面側には、ロー
ラ26a…が回転自在に設けられており、該ローラ26
a…が前記上媒介部20の上端面に設けられたプレート
28上を図1において紙面と直交する方向(図2におい
て左右方向)に転動することによって、第1テーブル2
6が相対的に同方向に移動するようになっている。一
方、前記第2テーブル27の下面側には、ローラ27a
…が回転自在に設けられており、該ローラ27a…が前
記第1テーブル26の上面に設けられたプレート29上
を図1において左右方向(図2において紙面と直交する
方向)に転動することによって、第2テーブル27が相
対的に同方向に移動するようになっている。
【0028】そして、上記構成の移動テーブル17にお
いては、前記第1負荷手段14、第2負荷手段15、第
3負荷手段16によって前記媒介部13を介して前記H
形鋼1に力を作用させる際において、前記媒介部13は
第1負荷手段14および第2負荷手段15によって撓
み、この撓みに伴って媒介部13の上媒介部20の上端
面が水平方向に移動するが、この際、前記第1テーブル
26のローラ26a…が前記プレート28上を相対的に
転動することによって、第1テーブル26がプレート2
8上を相対的に移動するとともに、前記第2テーブル2
7のローラ27a…が前記プレート29上を相対的に転
動することによって、第2テーブル27がプレート29
上を相対的に移動することによって、これら第1テーブ
ル26と第2テーブル27とからなる移動テーブル17
は、第3負荷手段16の直下に止った状態にある。した
がって、前記H形鋼1は、常にその軸真上から前記第3
負荷手段16によって、前記移動テーブル17および媒
介部13を介して押圧されることになる。
【0029】次に、上記構成の構造材の試験装置によっ
て、H形鋼1に3軸方向から力を作用させる方法につい
て説明する。まず、前記フレーム11の載置部12にH
形鋼1の下側のフランジ部3を載置してボルト止め等に
よって固定するとともに、該H形鋼1の上側のフランジ
部3に媒介部13の下媒介部18の下端部を固定する。
この際、前記第2負荷手段(油圧ジャッキ)15のピス
トンロッド15bは縮めておき、該ピストンロッド15
bと前記当接部24との間に隙間を設けておく。また、
前記第1負荷手段(油圧ジャッキ)14は、その基端部
のプレート14cを、鉛直に立設している媒介部13の
上媒介部20の軸21に回動自在に連結し、さらに、前
記第3負荷手段(油圧ジャッキ)16のピストンロッド
16aは縮めておき、該ピストンロッド16aと前記当
接部第1テーブル27との間に隙間を設けておく。
【0030】そして、前記H形鋼1にその厚さ方向に曲
げ力を作用させる場合には、前記第1負荷手段14のピ
ストンロッド14aを伸張することによって、上媒介部
20を図1において左側に押圧する。すると、媒介部1
3が全体的に撓み、これによって、前記H形鋼1に曲げ
力が作用する。
【0031】また、前記H形鋼1にその幅方向に剪断力
を作用させる場合には、前記第2負荷手段15のピスト
ンロッド15bを伸張して、前記当接部24に当接さ
せ、この当接部24で反力をとってシリンダ部15aで
前記下媒介部18を図2において右側に押圧する。する
と、該下媒介部18が右側に撓み、これによって、前記
H形鋼1に剪断力が作用する。
【0032】この際、第1負荷手段14によって媒介部
13が図1において左側に押圧されて左側に撓んでいる
が、前記第2負荷手段15は下媒介部18とともに移動
するので、該下媒介部18は第2負荷手段15によって
常に横方向から真っ直ぐに押圧されることになり、よっ
て、H形鋼1に真横から真っ直ぐに剪断力を作用させる
ことができる。さらに、前記第2負荷手段15が上記の
ように媒介部13の撓みによって移動する際において、
第2負荷手段15のピストンロッド15bは、当接部2
4の表面のテフロンシート25上をスムーズに摺動する
ので、第2負荷手段15に摩擦等による無理な力が作用
することがない。
【0033】また、前記H形鋼1に軸力を作用させる場
合には、前記第3負荷手段16のピストンロッド16a
を伸張し、前記移動テーブル17の第2テーブル27を
上方から押圧する。すると、該移動テーブル17および
媒介部13を介して前記H形鋼1に軸力が作用する。こ
の際において、前記第1テーブル26と第2テーブル2
7とからなる移動テーブル17は、上述したように第3
負荷手段16の直下に止った状態にあるので、前記H形
鋼1を、常にその軸真上から前記第3負荷手段16によ
って、前記移動テーブル17および媒介部13を介して
押圧することができる。
【0034】なお、上記のようにしてH形鋼1に3軸方
向から力を作用させる際においては、図1および図2に
示すように、変位計30〜32をフレーム11に設置す
るとともに、H形鋼1の所定の部位に歪ゲージ(図示
略)を貼付しておき、これらによる計測知値と、前記第
1〜第3負荷手段の負荷力とから、H形鋼1の性能を試
験する。
【0035】上記のように、本例の試験装置において
は、前記第1〜第3負荷手段がそれぞれ独立しているの
で、前記媒介部13を介して前記H形鋼1に3軸方向か
ら力を選択的に作用させることができ、よって、実際に
H形鋼1を構造物に組み込んだ際に、該H形鋼1に作用
する力が、ある1軸または2軸方向のみから作用する場
合や、3軸方向から同時に作用する場合においても、そ
れぞれの場合に対応して、力を所望の方向から作用させ
るような試験を容易に行うことができる。なお、上記の
例では、本発明の試験装置によってH形鋼1を試験する
場合を例にとって説明したが、試験装置によって試験す
るものは、H形鋼1に限ることなく、その他の形鋼等の
構造材を試験することができるのは勿論のことである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の構造材の試験装置は、フレームと、このフレームに設
けられ、前記構造材の下端部が設置固定される設置部
と、前記構造材の上端部に取付けられ、該構造材に力を
伝達する媒介部と、前記フレームと前記媒介部との間に
設けられて、該媒介部に水平面内において一方向に力を
負荷する第1負荷手段と、前記フレームと前記媒介部と
の間に設けられて、該媒介部に水平面内において、前記
一方向と直交する他の方向に力を負荷する第2負荷手段
と、前記媒介部の上方に設けられて該媒介部に鉛直方向
に力を負荷する第3負荷手段とを備えてなるものであ
り、前記第1〜第3負荷手段はそれぞれ独立しているの
で、前記媒介部を介して前記板ヒンジに3軸方向から力
を選択的に作用させることができ、よって、実際に構造
材を構造物に組み込んだ際に、該構造材に作用する力
が、ある1軸または2軸方向のみから作用する場合や、
3軸方向から同時に作用する場合においても、それぞれ
の場合に対応して、力を所望の方向から作用させるよう
な試験を容易に行うことができる。
【0037】請求項2の構造材の試験装置は、請求項1
において、前記媒介部と前記第3負荷手段との間に、前
記媒介部上を相対的に水平面内において前記一方向と他
方向に移動可能な移動テーブルを設けたものであるか
ら、前記第1〜第3負荷手段によって前記媒介部を介し
て前記構造材に力を作用させる際において、媒介部が撓
んでも、移動テーブルは第3負荷手段16の直下に止っ
た状態にあるので、構造材を、常にその軸真上から前記
第3負荷手段によって、前記移動テーブルおよび媒介部
を介して押圧することができ、よって、より正確な軸力
の試験を行うことができる。
【0038】請求項3の構造材の試験装置は、請求項1
または2において、前記第1負荷手段と第2負荷手段の
うち、少なくとも一方を、前記媒介部に固定したもので
あるから、前記第1負荷手段と第2負荷手段によって、
媒介部を押圧する際において、第1負荷手段によって前
記媒介部が一方向に押圧されると、これに伴って、前記
媒介部に固定されている第2負荷手段も前記一方向に移
動するので、該第2負荷手段を媒介部の横方向中央部に
固定しておけば、該媒介部を常に横方向から真っ直ぐに
押圧することができ、よって、構造材に真横から真っ直
ぐに力を作用させることができるので、より正確な剪断
力の試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造材の試験装置の一例を示すもの
で、試験装置の正断面図である。
【図2】同、側断面図である。
【図3】図1におけるA−A線視図である。
【図4】図2におけるB−B線視図である。
【符号の説明】
1 H形鋼(構造材) 11 フレーム 12 設置部 13 媒介部 14 第1負荷手段 15 第2負荷手段 16 第3負荷手段 17 移動テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 衞 東京都杉並区南荻窪3−14−1 (72)発明者 八木 敏行 東京都台東区台東1−2−1 不動建設株 式会社内 (72)発明者 畑戸 龍夫 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 多賀 章 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 山田 芳 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 黒坂 誠 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 明瀬 健一 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 武藤 尤一 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 原田 昭穂 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造材に3軸方向から力を負荷するため
    の構造材の試験装置であって、 フレームと、 このフレームに設けられ、前記構造材の下端部が設置固
    定される設置部と、 前記構造材の上端部に取付けられ、該構造材に力を伝達
    する媒介部と、 前記フレームと前記媒介部との間に設けられて、該媒介
    部に水平面内において一方向に力を負荷する第1負荷手
    段と、 前記フレームと前記媒介部との間に設けられて、該媒介
    部に水平面内において、前記一方向と直交する他の方向
    に力を負荷する第2負荷手段と、 前記媒介部の上方に設けられて該媒介部に鉛直方向に力
    を負荷する第3負荷手段とを備えてなることを特徴とす
    る構造材の試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の構造材の試験装置におい
    て、 前記媒介部と前記第3負荷手段との間には、前記媒介部
    上を相対的に水平面内において前記一方向と他の方向に
    移動可能な移動テーブルが設けられていることを特徴と
    する構造材の試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の構造材の試験装
    置において、前記第1負荷手段と第2負荷手段のうち、
    少なくとも一方は、前記媒介部に固定されていることを
    特徴とする構造材の試験装置。
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JP2007139522A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Toyota Motor Corp 荷重変位算出装置および荷重変位算出方法
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