JPH10102069A - 高品質燃料油基材および高品質燃料油の製造方法 - Google Patents
高品質燃料油基材および高品質燃料油の製造方法Info
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- JPH10102069A JPH10102069A JP8278826A JP27882696A JPH10102069A JP H10102069 A JPH10102069 A JP H10102069A JP 8278826 A JP8278826 A JP 8278826A JP 27882696 A JP27882696 A JP 27882696A JP H10102069 A JPH10102069 A JP H10102069A
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 石油精製時あるいはエチレン製造時に生成す
るC3〜6留分中のオレフィンを高活性で低重合させる
ことができ、しかも得られる燃料油が高品質であるよう
な高品質燃料油基材の製造方法およびこれを含む高品質
燃料油の製造方法を提供する。 【解決手段】 400〜650℃で焼成して硫酸根をア
ルミナに担持させた硫酸根担持アルミナ触媒と、オレフ
ィン含有炭化水素とを、30〜200℃の範囲内の温度
で接触させ、ガソリン基材、セーボルト色度が+25以
上である灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基
材を得る。硫酸根担持量はイオウ換算で0.5〜15重
量%であることが望ましい。このような接触を、外部冷
却型等温反応器により行なうことができる。またオレフ
ィン濃度が40重量%以下のオレフィン含有炭化水素を
反応器に供して断熱型反応器で行なうこともできる。上
記のような燃料油基材を水添処理して高品質燃料油を得
る。
るC3〜6留分中のオレフィンを高活性で低重合させる
ことができ、しかも得られる燃料油が高品質であるよう
な高品質燃料油基材の製造方法およびこれを含む高品質
燃料油の製造方法を提供する。 【解決手段】 400〜650℃で焼成して硫酸根をア
ルミナに担持させた硫酸根担持アルミナ触媒と、オレフ
ィン含有炭化水素とを、30〜200℃の範囲内の温度
で接触させ、ガソリン基材、セーボルト色度が+25以
上である灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基
材を得る。硫酸根担持量はイオウ換算で0.5〜15重
量%であることが望ましい。このような接触を、外部冷
却型等温反応器により行なうことができる。またオレフ
ィン濃度が40重量%以下のオレフィン含有炭化水素を
反応器に供して断熱型反応器で行なうこともできる。上
記のような燃料油基材を水添処理して高品質燃料油を得
る。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、石油精製などで生成する
軽質留分中の炭素数3〜6の軽質オレフィンを、高転化
率で低重合反応させることができ、かつ高品質の燃料油
を得ることができるような高品質燃料油基材および高品
質燃料油の製造方法に関する。
軽質留分中の炭素数3〜6の軽質オレフィンを、高転化
率で低重合反応させることができ、かつ高品質の燃料油
を得ることができるような高品質燃料油基材および高品
質燃料油の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】オレフィン低重合用固体触媒とし
ては、固体リン酸、シリカ・アルミナ、ゼオライトなど
の固体酸触媒が知られ、また担体(シリカ、アルミナ、
シリカ・アルミナまたは活性炭)に遷移金属の硫酸塩を
担持させた触媒も知られている。
ては、固体リン酸、シリカ・アルミナ、ゼオライトなど
の固体酸触媒が知られ、また担体(シリカ、アルミナ、
シリカ・アルミナまたは活性炭)に遷移金属の硫酸塩を
担持させた触媒も知られている。
【0003】オレフィンの低重合において、担体に遷移
金属の硫酸塩を担持させた触媒を用いる例としては、た
とえばアルミナに酸化ニッケルと硫酸コバルトおよび/
または硫酸マグネシウムを担持させた触媒(特公昭50
−30044号)、アルミナ、シリカまたはシリカ・ア
ルミナに、加熱焼成により酸化ニッケルに転化するNi
化合物と、Ca、Mg、Cd、Co、Zn、Al、F
e、Zr、Mnのうちの金属の硝酸塩、硫酸塩またはハ
ロゲン化物かあるいはNiの硫酸塩またはハロゲン化物
とを担持させて300℃〜700℃で焼成した触媒(特
開昭48−85506号)などが提案されている。
金属の硫酸塩を担持させた触媒を用いる例としては、た
とえばアルミナに酸化ニッケルと硫酸コバルトおよび/
または硫酸マグネシウムを担持させた触媒(特公昭50
−30044号)、アルミナ、シリカまたはシリカ・ア
ルミナに、加熱焼成により酸化ニッケルに転化するNi
化合物と、Ca、Mg、Cd、Co、Zn、Al、F
e、Zr、Mnのうちの金属の硝酸塩、硫酸塩またはハ
ロゲン化物かあるいはNiの硫酸塩またはハロゲン化物
とを担持させて300℃〜700℃で焼成した触媒(特
開昭48−85506号)などが提案されている。
【0004】さらにアルミニウムの水酸化物あるいは酸
化物の乾燥粉末または粒子状成形物100重量部に、8
0重量部以下の硫酸根含有溶液を添加して、硫酸根をイ
オウとして0.5〜15重量%担持した触媒を得る方法
(特開平5−96171号)も提案されている。この公
報には、上記方法により調製されたアルミニウム化合物
は、濾過および焼成を行わずにそのまま炭化水素のアル
キル化、重合等の反応触媒として使用できることが述べ
られている。
化物の乾燥粉末または粒子状成形物100重量部に、8
0重量部以下の硫酸根含有溶液を添加して、硫酸根をイ
オウとして0.5〜15重量%担持した触媒を得る方法
(特開平5−96171号)も提案されている。この公
報には、上記方法により調製されたアルミニウム化合物
は、濾過および焼成を行わずにそのまま炭化水素のアル
キル化、重合等の反応触媒として使用できることが述べ
られている。
【0005】また炭素数4〜10のオレフィン低重合用
固体酸触媒としては、アルミナ含量が10〜50重量%
である非晶質シリカ・アルミナ触媒(特公平5−434
号)も提案されている。
固体酸触媒としては、アルミナ含量が10〜50重量%
である非晶質シリカ・アルミナ触媒(特公平5−434
号)も提案されている。
【0006】しかしながら上記のような従来公知のオレ
フィン低重合用触媒の活性は充分であるとはいえず、特
に低温での活性は低く、向上が望まれている。またオレ
フィンとして特にC4留分(ブテン)を低重合させて燃
料油基材(ガソリン基材、灯油基材および軽油基材)を
製造したとき、その品質の向上も望まれている。たとえ
ばJIS規格1号灯油においては、カラー(セーボルト
色度)は+25以上、煙点は23mm以上を満たす必要
があるが、従来公知のシリカ・アルミナ触媒を用いてた
とえば反応温度170℃で製造したときに得られる灯油
基材のカラーは+19mm程度、煙点は19程度であっ
て、充分に高品質であるとはいえない。
フィン低重合用触媒の活性は充分であるとはいえず、特
に低温での活性は低く、向上が望まれている。またオレ
フィンとして特にC4留分(ブテン)を低重合させて燃
料油基材(ガソリン基材、灯油基材および軽油基材)を
製造したとき、その品質の向上も望まれている。たとえ
ばJIS規格1号灯油においては、カラー(セーボルト
色度)は+25以上、煙点は23mm以上を満たす必要
があるが、従来公知のシリカ・アルミナ触媒を用いてた
とえば反応温度170℃で製造したときに得られる灯油
基材のカラーは+19mm程度、煙点は19程度であっ
て、充分に高品質であるとはいえない。
【0007】本発明者は、上記のような従来技術に鑑み
てオレフィンの低重合方法について研究したところ、ア
ルミナまたはシリカ・アルミナからなる担体に硫酸根を
担持させた触媒は、オレフィンの低重合において高活性
を示すことを見出した。そしてさらに研究したところ、
特にアルミナに硫酸根を含有させ、400〜650℃で
焼成することにより得られる硫酸根担持アルミナ固体触
媒は、高活性でオレフィンを低重合させることができ、
しかもC3〜6オレフィンを30〜200℃の範囲内の
温度で反応させたときに、セーボルト色度が+25以上
である灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基材
を含む高品質燃料油基材を得ることができることを見出
して、本発明を完成するに至った。
てオレフィンの低重合方法について研究したところ、ア
ルミナまたはシリカ・アルミナからなる担体に硫酸根を
担持させた触媒は、オレフィンの低重合において高活性
を示すことを見出した。そしてさらに研究したところ、
特にアルミナに硫酸根を含有させ、400〜650℃で
焼成することにより得られる硫酸根担持アルミナ固体触
媒は、高活性でオレフィンを低重合させることができ、
しかもC3〜6オレフィンを30〜200℃の範囲内の
温度で反応させたときに、セーボルト色度が+25以上
である灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基材
を含む高品質燃料油基材を得ることができることを見出
して、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、石油精製時あるいはエチレン
製造時に生成するC3〜6留分中のオレフィンを高活性
で低重合させることができ、しかも得られる燃料油基材
が高品質であるような高品質燃料油基材の製造方法およ
びこれを含む高品質燃料油の製造方法を提供することを
目的としている。
製造時に生成するC3〜6留分中のオレフィンを高活性
で低重合させることができ、しかも得られる燃料油基材
が高品質であるような高品質燃料油基材の製造方法およ
びこれを含む高品質燃料油の製造方法を提供することを
目的としている。
【0009】さらに本発明は、上記のようにして得られ
た高品質燃料油基材および高品質燃料油を提供すること
を目的としている。
た高品質燃料油基材および高品質燃料油を提供すること
を目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る高品質燃料油基材の製造方
法は、硫酸水溶液または硫酸アンモニウム水溶液と、ア
ルミナとを接触させた後、400〜650℃で焼成して
硫酸根をアルミナに担持させた硫酸根担持アルミナ触媒
と、炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有するオレフィ
ン含有炭化水素とを、30〜200℃の温度で接触さ
せ、ガソリン基材、セーボルト色度が+25以上である
灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基材を得る
ことを特徴としている。
法は、硫酸水溶液または硫酸アンモニウム水溶液と、ア
ルミナとを接触させた後、400〜650℃で焼成して
硫酸根をアルミナに担持させた硫酸根担持アルミナ触媒
と、炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有するオレフィ
ン含有炭化水素とを、30〜200℃の温度で接触さ
せ、ガソリン基材、セーボルト色度が+25以上である
灯油基材、およびセタン価が60以上の軽油基材を得る
ことを特徴としている。
【0011】上記硫酸根担持アルミナ触媒は、硫酸根を
イオウ換算で0.5〜15重量%の量で含有しているこ
とが望ましい。上記のような硫酸根担持アルミナ触媒
と、オレフィン含有炭化水素との接触を、接触圧力20
〜70kg/cm2G、LHSV0.1〜10hr-1の条件下
で行うことが望ましい。
イオウ換算で0.5〜15重量%の量で含有しているこ
とが望ましい。上記のような硫酸根担持アルミナ触媒
と、オレフィン含有炭化水素との接触を、接触圧力20
〜70kg/cm2G、LHSV0.1〜10hr-1の条件下
で行うことが望ましい。
【0012】本発明では、硫酸根担持アルミナ触媒とオ
レフィン含有炭化水素とを30〜200℃で接触させる
必要があるが、外部冷却型等温反応器を用いれば、この
温度範囲を保持して接触させることができる。また断熱
型反応器を用いる場合には、炭素数3〜6の軽質オレフ
ィン濃度が40重量%以下のオレフィン含有炭化水素
を、硫酸根担持アルミナ触媒と接触させるようにする。
レフィン含有炭化水素とを30〜200℃で接触させる
必要があるが、外部冷却型等温反応器を用いれば、この
温度範囲を保持して接触させることができる。また断熱
型反応器を用いる場合には、炭素数3〜6の軽質オレフ
ィン濃度が40重量%以下のオレフィン含有炭化水素
を、硫酸根担持アルミナ触媒と接触させるようにする。
【0013】軽質オレフィン濃度が40重量%以下のオ
レフィン含有炭化水素としては、原料オレフィン含有炭
化水素と、硫酸根担持アルミナ触媒よりも低活性のオレ
フィン低重合用固体触媒とを接触させ、オレフィンの一
部を低重合反応させることにより軽質オレフィン濃度を
40重量%以下としたものを用いることができる。
レフィン含有炭化水素としては、原料オレフィン含有炭
化水素と、硫酸根担持アルミナ触媒よりも低活性のオレ
フィン低重合用固体触媒とを接触させ、オレフィンの一
部を低重合反応させることにより軽質オレフィン濃度を
40重量%以下としたものを用いることができる。
【0014】上記低活性固体触媒としては、シリカ・ア
ルミナ、ゼオライトまたは固体リン酸触媒などを用いる
ことができ、低活性固体触媒を用いるオレフィンの低重
合反応を、反応圧力20〜70kg/cm2G、反応温度70
〜200℃、LHSV0.1〜5.0hr-1の条件下で行
うことができる。
ルミナ、ゼオライトまたは固体リン酸触媒などを用いる
ことができ、低活性固体触媒を用いるオレフィンの低重
合反応を、反応圧力20〜70kg/cm2G、反応温度70
〜200℃、LHSV0.1〜5.0hr-1の条件下で行
うことができる。
【0015】また軽質オレフィン濃度が40重量%以下
のオレフィン含有炭化水素として、エーテル化触媒の存
在下に、原料オレフィン含有炭化水素と、低級アルコー
ルとを接触させ、オレフィンの一部をエーテル化反応さ
せることにより軽質オレフィン濃度を40重量%以下と
したものを用いてもよい。
のオレフィン含有炭化水素として、エーテル化触媒の存
在下に、原料オレフィン含有炭化水素と、低級アルコー
ルとを接触させ、オレフィンの一部をエーテル化反応さ
せることにより軽質オレフィン濃度を40重量%以下と
したものを用いてもよい。
【0016】さらに軽質オレフィン濃度が40重量%以
下のオレフィン含有炭化水素として、硫酸根担持アルミ
ナ触媒とオレフィン含有炭化水素とを、30〜200℃
の温度で接触させて得られる低重合反応生成物の一部
を、断熱型反応器にリサイクルさせて、原料オレフィン
含有炭化水素の軽質オレフィンを低減させたものを用い
ることができる。
下のオレフィン含有炭化水素として、硫酸根担持アルミ
ナ触媒とオレフィン含有炭化水素とを、30〜200℃
の温度で接触させて得られる低重合反応生成物の一部
を、断熱型反応器にリサイクルさせて、原料オレフィン
含有炭化水素の軽質オレフィンを低減させたものを用い
ることができる。
【0017】またこのように低重合反応生成物の一部を
断熱型反応器にリサイクルさせる方法において、硫酸根
担持アルミナ触媒が充填された断熱型反応器を2基以上
直列に配置し、原料オレフィン含有炭化水素を各反応器
に分割供給することもできる。
断熱型反応器にリサイクルさせる方法において、硫酸根
担持アルミナ触媒が充填された断熱型反応器を2基以上
直列に配置し、原料オレフィン含有炭化水素を各反応器
に分割供給することもできる。
【0018】本発明によれば、上記のような高品質燃料
油基材の製造方法において、特に90〜200℃の温度
で接触させて、軽質オレフィンの転化率80%以上で、
かつ灯軽油選択率70%以上で得られる、セーボルト色
度が+25以上である灯油基材および/またはセタン価
が60以上であり、流動点が−30℃以下の軽油基材が
提供される。また特に30〜90℃の温度で接触させる
ことによりオクタン価が90以上のガソリン基材が提供
される。
油基材の製造方法において、特に90〜200℃の温度
で接触させて、軽質オレフィンの転化率80%以上で、
かつ灯軽油選択率70%以上で得られる、セーボルト色
度が+25以上である灯油基材および/またはセタン価
が60以上であり、流動点が−30℃以下の軽油基材が
提供される。また特に30〜90℃の温度で接触させる
ことによりオクタン価が90以上のガソリン基材が提供
される。
【0019】また本発明では、上記のようなセーボルト
色度が+25以上である灯油基材、およびセタン価が6
0以上の軽油基材には、さらに水添処理を加えて高品質
燃料油としており、これによりセーボルト色度が+25
以上である灯油、およびセタン価が60以上の軽油が提
供される。
色度が+25以上である灯油基材、およびセタン価が6
0以上の軽油基材には、さらに水添処理を加えて高品質
燃料油としており、これによりセーボルト色度が+25
以上である灯油、およびセタン価が60以上の軽油が提
供される。
【0020】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る高品質燃料油
基材の製造方法およびこれを含む高品質燃料油の製造方
法、本発明で提供される高品質燃料油基材、高品質燃料
油について具体的に説明する。本発明では、特定の硫酸
根担持アルミナ触媒と、オレフィン含有炭化水素とを、
特定温度で接触させて高品質燃料油基材を製造する。
基材の製造方法およびこれを含む高品質燃料油の製造方
法、本発明で提供される高品質燃料油基材、高品質燃料
油について具体的に説明する。本発明では、特定の硫酸
根担持アルミナ触媒と、オレフィン含有炭化水素とを、
特定温度で接触させて高品質燃料油基材を製造する。
【0021】触媒 本発明で用いられる硫酸根担持アルミナ触媒は、アルミ
ナを担体とする固体触媒であり、下記に示すような特定
の調製方法によりアルミナに硫酸根(硫酸イオン)を担
持させて得られる。
ナを担体とする固体触媒であり、下記に示すような特定
の調製方法によりアルミナに硫酸根(硫酸イオン)を担
持させて得られる。
【0022】すなわち本発明では、硫酸水溶液または硫
酸アンモニウム水溶液とアルミナとを接触させた後、4
00〜650℃で焼成して硫酸根をアルミナに担持させ
た硫酸根担持アルミナ触媒を調製している。
酸アンモニウム水溶液とアルミナとを接触させた後、4
00〜650℃で焼成して硫酸根をアルミナに担持させ
た硫酸根担持アルミナ触媒を調製している。
【0023】アルミナとしては、市販品(γ−アルミ
ナ)を用いることができるが、表面積150〜320m
2/g、吸水率0.5〜1.0ccH2O/gのアルミナを用
いることが望ましい。
ナ)を用いることができるが、表面積150〜320m
2/g、吸水率0.5〜1.0ccH2O/gのアルミナを用
いることが望ましい。
【0024】アルミナと硫酸水溶液または硫酸アンモニ
ウム水溶液との接触は、含浸、浸漬などの公知の方法に
より行うことができる。この接触時には、硫酸水溶液ま
たは硫酸アンモニウム水溶液は、アルミナに対して最終
的に担持される硫酸根の量に応じて適宜用いればよく、
必要量を超えて過剰に用いる必要はない。
ウム水溶液との接触は、含浸、浸漬などの公知の方法に
より行うことができる。この接触時には、硫酸水溶液ま
たは硫酸アンモニウム水溶液は、アルミナに対して最終
的に担持される硫酸根の量に応じて適宜用いればよく、
必要量を超えて過剰に用いる必要はない。
【0025】アルミナと硫酸水溶液または硫酸アンモニ
ウム水溶液とを接触させた後、次いで焼成する。この焼
成は、硫酸根が分解しない温度で行われるが、本発明で
は特に400〜650℃好ましくは450〜600℃の
温度で行われる。焼成に先立って乾燥することが好まし
く、乾燥は通常200℃以下の温度で行われる。
ウム水溶液とを接触させた後、次いで焼成する。この焼
成は、硫酸根が分解しない温度で行われるが、本発明で
は特に400〜650℃好ましくは450〜600℃の
温度で行われる。焼成に先立って乾燥することが好まし
く、乾燥は通常200℃以下の温度で行われる。
【0026】乾燥は焼成と別々に行ってもよいが、焼成
の際に所定の焼成温度まで昇温する過程で行うようにし
てもよい。このようにして硫酸根を担持(安定化)させ
ることにより得られる硫酸根担持アルミナ触媒におい
て、硫酸根はイオウ換算で0.5〜15重量%、好まし
くは2〜10の重量%の量で担持される。
の際に所定の焼成温度まで昇温する過程で行うようにし
てもよい。このようにして硫酸根を担持(安定化)させ
ることにより得られる硫酸根担持アルミナ触媒におい
て、硫酸根はイオウ換算で0.5〜15重量%、好まし
くは2〜10の重量%の量で担持される。
【0027】上記のような硫酸根担持アルミナ触媒は、
オレフィンの低重合反応に供する前に、不活性ガス中で
加熱乾燥して用いることが好ましい。本発明では、硫酸
根担持アルミナ触媒は、必要に応じて反応に不活性な物
質あるいは他の無機酸化物で希釈して使用することがで
き、あるいは他の成分を添加して使用することもでき
る。また硫酸根担持アルミナ触媒は、反応形式に応じて
適宜粉末状であるいは成形して用いることができる。
オレフィンの低重合反応に供する前に、不活性ガス中で
加熱乾燥して用いることが好ましい。本発明では、硫酸
根担持アルミナ触媒は、必要に応じて反応に不活性な物
質あるいは他の無機酸化物で希釈して使用することがで
き、あるいは他の成分を添加して使用することもでき
る。また硫酸根担持アルミナ触媒は、反応形式に応じて
適宜粉末状であるいは成形して用いることができる。
【0028】明確な理由は明らかではないが、本発明に
係る硫酸根担持アルミナ触媒では、アルミナに硫酸根が
担持されることによって、アルミナの表面Al原子に2
座配位した硫酸イオンが生成し、非常に強い酸点が形成
されており、これにより本発明に係る硫酸根担持アルミ
ナ触媒は高活性を示すと推測される。
係る硫酸根担持アルミナ触媒では、アルミナに硫酸根が
担持されることによって、アルミナの表面Al原子に2
座配位した硫酸イオンが生成し、非常に強い酸点が形成
されており、これにより本発明に係る硫酸根担持アルミ
ナ触媒は高活性を示すと推測される。
【0029】なおこのように担体に硫酸基が硫酸根(硫
酸イオン)として担持された硫酸根担持アルミナ触媒
は、オレフィン低重合時に極めて高活性を示すのに対し
て、アルミナに金属硫酸塩が担持された従来公知の触媒
(たとえば前記特公昭50−30044号公報、特開昭
48−85506号公報に示されるような硫酸コバル
ト、硫酸マグネシウムなどの金属硫酸塩をアルミナまた
はシリカ・アルミナに担持させた触媒)は、低い活性し
か示さないことは後述する実施例および比較例に示され
ており、すなわち本発明で用いられる触媒と、従来公知
の触媒とでは、触媒の形態(構造)が異なっているため
作用効果が異なることを示している。さらに本発明で
は、上記のように特定範囲の温度で焼成して硫酸根を担
持(安定化)させており、このような硫酸根担持アルミ
ナ触媒は、オレフィンを極めて高活性(転化率)で低重
合させることができる。
酸イオン)として担持された硫酸根担持アルミナ触媒
は、オレフィン低重合時に極めて高活性を示すのに対し
て、アルミナに金属硫酸塩が担持された従来公知の触媒
(たとえば前記特公昭50−30044号公報、特開昭
48−85506号公報に示されるような硫酸コバル
ト、硫酸マグネシウムなどの金属硫酸塩をアルミナまた
はシリカ・アルミナに担持させた触媒)は、低い活性し
か示さないことは後述する実施例および比較例に示され
ており、すなわち本発明で用いられる触媒と、従来公知
の触媒とでは、触媒の形態(構造)が異なっているため
作用効果が異なることを示している。さらに本発明で
は、上記のように特定範囲の温度で焼成して硫酸根を担
持(安定化)させており、このような硫酸根担持アルミ
ナ触媒は、オレフィンを極めて高活性(転化率)で低重
合させることができる。
【0030】なおアルミナに硫酸根を担持させて焼成す
る際に、焼成温度が上記特定温度よりも低すぎたりある
いは高すぎたりすると、充分な活性を示す硫酸根担持ア
ルミナ触媒が得られない。
る際に、焼成温度が上記特定温度よりも低すぎたりある
いは高すぎたりすると、充分な活性を示す硫酸根担持ア
ルミナ触媒が得られない。
【0031】オレフィンの低重合 本発明では、上記のような硫酸根担持アルミナ触媒と、
炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有するオレフィン含
有炭化水素とを、30〜200℃の温度で接触させて、
高品質燃料油基材を製造している。
炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有するオレフィン含
有炭化水素とを、30〜200℃の温度で接触させて、
高品質燃料油基材を製造している。
【0032】炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有する
原料オレフィン含有炭化水素としては、たとえば石油精
製時あるいはエチレン製造時に得られるC3〜6低沸点
留分を用いることができ、具体的にFCC装置で生成し
たC3〜6留分あるいはエチレンクラッカー装置、コー
カー装置などで発生したC3〜6オレフィン留分などを
用いることができる。これら留分を組合わせて用いるこ
ともできる。この炭化水素中には、炭素数3〜6の飽和
脂肪族炭化水素が含まれていてもよい。
原料オレフィン含有炭化水素としては、たとえば石油精
製時あるいはエチレン製造時に得られるC3〜6低沸点
留分を用いることができ、具体的にFCC装置で生成し
たC3〜6留分あるいはエチレンクラッカー装置、コー
カー装置などで発生したC3〜6オレフィン留分などを
用いることができる。これら留分を組合わせて用いるこ
ともできる。この炭化水素中には、炭素数3〜6の飽和
脂肪族炭化水素が含まれていてもよい。
【0033】このようなオレフィン含有炭化水素のうち
でも、オレフィンとしてブテンを含有する炭化水素を用
いることが好ましく、C4(ブテン含有)留分が好まし
く用いられる。
でも、オレフィンとしてブテンを含有する炭化水素を用
いることが好ましく、C4(ブテン含有)留分が好まし
く用いられる。
【0034】本発明では、オレフィンを低重合させる際
に、外部冷却型等温反応器を用いる場合には、原料オレ
フィン含有炭化水素中のC3〜6の軽質オレフィン濃度
は特に制限されないが、断熱反応器を用いる場合には、
原料オレフィン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度は
40重量%以下、好ましくは35重量%以下とすること
が望ましい。
に、外部冷却型等温反応器を用いる場合には、原料オレ
フィン含有炭化水素中のC3〜6の軽質オレフィン濃度
は特に制限されないが、断熱反応器を用いる場合には、
原料オレフィン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度は
40重量%以下、好ましくは35重量%以下とすること
が望ましい。
【0035】またオレフィン含有炭化水素のイオウ濃度
は特に制限されず、オレフィン含有炭化水素と本発明に
おける触媒との接触を30〜200℃に維持することに
より、高品質燃料油基材の製造を効率的に行うことがで
きる。
は特に制限されず、オレフィン含有炭化水素と本発明に
おける触媒との接触を30〜200℃に維持することに
より、高品質燃料油基材の製造を効率的に行うことがで
きる。
【0036】本発明では、上記のような炭素数3〜6の
軽質オレフィン含有炭化水素と、硫酸根担持アルミナ触
媒とを、30〜200℃で接触させる。この接触温度
は、高品質燃料油基材として主としてガソリン基材を製
造する場合には、30〜90℃が選択され、主として灯
軽油基材を製造する場合には90〜200℃の温度が選
択されることが好ましい。この接触温度は、触媒層温度
を意味するが、実質的に断熱型反応器の場合には反応器
出口温度である。
軽質オレフィン含有炭化水素と、硫酸根担持アルミナ触
媒とを、30〜200℃で接触させる。この接触温度
は、高品質燃料油基材として主としてガソリン基材を製
造する場合には、30〜90℃が選択され、主として灯
軽油基材を製造する場合には90〜200℃の温度が選
択されることが好ましい。この接触温度は、触媒層温度
を意味するが、実質的に断熱型反応器の場合には反応器
出口温度である。
【0037】なおこの接触温度が200℃を超える場合
には、硫酸根(イオン)の脱離により触媒の活性が低下
し、また生成油(基材)が低品質化する傾向にある。オ
レフィン含有炭化水素は液相状態で接触させることが好
ましい。
には、硫酸根(イオン)の脱離により触媒の活性が低下
し、また生成油(基材)が低品質化する傾向にある。オ
レフィン含有炭化水素は液相状態で接触させることが好
ましい。
【0038】接触は、20〜70kg/cm2G、好ましくは
30〜70kg/cm2Gの条件下で行うことが望ましい。接
触時間は、LHSV0.1〜10hr-1程度、好ましく
は0.1〜5hr-1程度であることが望ましい。接触に
よるオレフィンの低重合反応は、回分方式、固定床式、
流動床式などのいずれの反応形式で行ってもよい。
30〜70kg/cm2Gの条件下で行うことが望ましい。接
触時間は、LHSV0.1〜10hr-1程度、好ましく
は0.1〜5hr-1程度であることが望ましい。接触に
よるオレフィンの低重合反応は、回分方式、固定床式、
流動床式などのいずれの反応形式で行ってもよい。
【0039】本発明によれば公知の触媒を用いた場合に
比べて低温においても高活性(高転化率)でオレフィン
を低重合反応させることができる。具体的にオレフィン
がブテンであるとき、反応温度が30〜90℃では転化
率60%以上、好ましくは70%以上であり、反応温度
が90〜200℃では80%以上、好ましくは90%以
上、特に好ましくは95%以上であることが望ましい。
比べて低温においても高活性(高転化率)でオレフィン
を低重合反応させることができる。具体的にオレフィン
がブテンであるとき、反応温度が30〜90℃では転化
率60%以上、好ましくは70%以上であり、反応温度
が90〜200℃では80%以上、好ましくは90%以
上、特に好ましくは95%以上であることが望ましい。
【0040】上記のようなオレフィンの低重合反応は発
熱反応であり、かつ本発明で用いられる硫酸根担持アル
ミナ触媒は極めて高活性であるため、急激に発熱する。
またオレフィンの重合は3〜5量体の灯軽油成分まで進
行するので温度上昇は極めて大きい。
熱反応であり、かつ本発明で用いられる硫酸根担持アル
ミナ触媒は極めて高活性であるため、急激に発熱する。
またオレフィンの重合は3〜5量体の灯軽油成分まで進
行するので温度上昇は極めて大きい。
【0041】したがって本発明においては、工業的な反
応装置である断熱型反応器を用いてオレフィンを高濃度
に含む炭化水素を直接反応に供すると、反応の制御は困
難である。本発明者の研究によれば、たとえばオレフィ
ン含有炭化水素としてブテンを58重量%含有するFC
C−C4留分を低重合反応(シミュレーション)させた
ときには(図5参照)、接触時間0.1時間未満で反応
器に供されたブテンはほぼ全て反応し、約180℃の発
熱を生じて、200℃の接触温度を維持することは難し
い(断熱型反応器、入口温度50℃、出口(接触)温度
235℃、ブテン転化率100%)。
応装置である断熱型反応器を用いてオレフィンを高濃度
に含む炭化水素を直接反応に供すると、反応の制御は困
難である。本発明者の研究によれば、たとえばオレフィ
ン含有炭化水素としてブテンを58重量%含有するFC
C−C4留分を低重合反応(シミュレーション)させた
ときには(図5参照)、接触時間0.1時間未満で反応
器に供されたブテンはほぼ全て反応し、約180℃の発
熱を生じて、200℃の接触温度を維持することは難し
い(断熱型反応器、入口温度50℃、出口(接触)温度
235℃、ブテン転化率100%)。
【0042】なお公知のシリカ・アルミナ触媒の場合に
は、活性が比較的低くまた重合度も低く2量体生成量が
多いので、反応熱による温度上昇は小さい。本発明で
は、上記のような温度(30〜200℃)内で行われる
オレフィン含有炭化水素と硫酸根担持アルミナ触媒との
接触を、外部冷却型等温反応器を用いて実施することが
できる。外部冷却型等温反応器には、上記したような軽
質オレフィン濃度には限定されず、原料オレフィン含有
炭化水素を希釈せずに直接反応器に供することができ
る。
は、活性が比較的低くまた重合度も低く2量体生成量が
多いので、反応熱による温度上昇は小さい。本発明で
は、上記のような温度(30〜200℃)内で行われる
オレフィン含有炭化水素と硫酸根担持アルミナ触媒との
接触を、外部冷却型等温反応器を用いて実施することが
できる。外部冷却型等温反応器には、上記したような軽
質オレフィン濃度には限定されず、原料オレフィン含有
炭化水素を希釈せずに直接反応器に供することができ
る。
【0043】また本発明では、断熱型反応器により上記
接触を行なう場合には、接触温度を30〜200℃に維
持するために、炭素数3〜6の軽質オレフィン濃度が4
0重量%以下のオレフィン含有炭化水素を反応器に供す
ることが望ましい。たとえばブテンを31重量%含有す
るC4留分を低重合反応(シミュレーション)させたと
きには(図6参照)、反応器に供されるブテンはほぼ全
て反応し、そのときの発熱は約110℃であり、200
℃より低い接触温度を維持することができる(断熱型反
応器入口温度50℃、出口(接触)温度157℃、ブテ
ン転化率100%)。
接触を行なう場合には、接触温度を30〜200℃に維
持するために、炭素数3〜6の軽質オレフィン濃度が4
0重量%以下のオレフィン含有炭化水素を反応器に供す
ることが望ましい。たとえばブテンを31重量%含有す
るC4留分を低重合反応(シミュレーション)させたと
きには(図6参照)、反応器に供されるブテンはほぼ全
て反応し、そのときの発熱は約110℃であり、200
℃より低い接触温度を維持することができる(断熱型反
応器入口温度50℃、出口(接触)温度157℃、ブテ
ン転化率100%)。
【0044】このように接触温度を200℃以下に維持
するには、たとえば高濃度の軽質オレフィンを含有する
原料(オレフィン含有炭化水素)を飽和炭化水素で希釈
して断熱型反応器に供することにより行うこともできる
が、本発明では特に下記のようなプロセスによりオレフ
ィン含有炭化水素の軽質オレフィン濃度を40重量%以
下にしたものを断熱型反応器に供することが好ましい。
図1〜4に、硫酸根担持アルミナ触媒との接触に供され
るオレフィン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度を4
0重量%以下にする具体的プロセスを模式的に示す。
するには、たとえば高濃度の軽質オレフィンを含有する
原料(オレフィン含有炭化水素)を飽和炭化水素で希釈
して断熱型反応器に供することにより行うこともできる
が、本発明では特に下記のようなプロセスによりオレフ
ィン含有炭化水素の軽質オレフィン濃度を40重量%以
下にしたものを断熱型反応器に供することが好ましい。
図1〜4に、硫酸根担持アルミナ触媒との接触に供され
るオレフィン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度を4
0重量%以下にする具体的プロセスを模式的に示す。
【0045】 原料オレフィン含有炭化水素と、硫酸
根担持アルミナ触媒よりも低活性のオレフィン低重合用
固体触媒とを接触させ、オレフィンの一部を低重合反応
させることにより軽質オレフィン濃度を40重量%以下
とする。(図1参照)、 エーテル化触媒の存在下、原料オレフィン含有炭化
水素と、低級アルコールとを接触させ、オレフィンの一
部をエーテル化反応させることにより軽質オレフィン濃
度を40重量%以下とする。(図2参照) 硫酸根担持アルミナ触媒と原料オレフィン含有炭化
水素とを、30〜200℃の温度で接触させて得られる
低重合反応生成物の一部を、断熱型反応器にリサイクル
させる。(図3参照) 上記において、断熱型反応器を2基以上直列に配
置し、原料オレフィン含有炭化水素を各反応器に分割供
給する。(図4参照) より具体的に説明する。
根担持アルミナ触媒よりも低活性のオレフィン低重合用
固体触媒とを接触させ、オレフィンの一部を低重合反応
させることにより軽質オレフィン濃度を40重量%以下
とする。(図1参照)、 エーテル化触媒の存在下、原料オレフィン含有炭化
水素と、低級アルコールとを接触させ、オレフィンの一
部をエーテル化反応させることにより軽質オレフィン濃
度を40重量%以下とする。(図2参照) 硫酸根担持アルミナ触媒と原料オレフィン含有炭化
水素とを、30〜200℃の温度で接触させて得られる
低重合反応生成物の一部を、断熱型反応器にリサイクル
させる。(図3参照) 上記において、断熱型反応器を2基以上直列に配
置し、原料オレフィン含有炭化水素を各反応器に分割供
給する。(図4参照) より具体的に説明する。
【0046】上記(図1)において、断熱型反応器に
原料を供給するに先立って、硫酸根担持アルミナ触媒よ
りも低活性のオレフィン低重合用固体触媒を用いて低活
性低重合工程を実施して、原料中の軽質オレフィン濃度
を40重量%以下に低減した後、断熱型反応器に反応原
料を供給する。(プロセス1参照) この方法において、低活性固体触媒使用の低重合工程
後、生成物を蒸留により分離除去してから反応原料を断
熱型反応器に供給してもよい。(プロセス2参照) 上記低活性固体触媒としては、シリカ・アルミナ、ゼオ
ライトまたは固体リン酸触媒などの固体酸触媒を用いる
ことができる。
原料を供給するに先立って、硫酸根担持アルミナ触媒よ
りも低活性のオレフィン低重合用固体触媒を用いて低活
性低重合工程を実施して、原料中の軽質オレフィン濃度
を40重量%以下に低減した後、断熱型反応器に反応原
料を供給する。(プロセス1参照) この方法において、低活性固体触媒使用の低重合工程
後、生成物を蒸留により分離除去してから反応原料を断
熱型反応器に供給してもよい。(プロセス2参照) 上記低活性固体触媒としては、シリカ・アルミナ、ゼオ
ライトまたは固体リン酸触媒などの固体酸触媒を用いる
ことができる。
【0047】低活性固体触媒を用いるオレフィンの低重
合反応は、反応圧力20〜70kg/cm2G、反応温度70
〜200℃、LHSV0.1〜5.0hr-1の条件下で行
うことができる。
合反応は、反応圧力20〜70kg/cm2G、反応温度70
〜200℃、LHSV0.1〜5.0hr-1の条件下で行
うことができる。
【0048】また上記(図2)において、断熱型反応
器に原料を供給するに先立って、たとえばイオン交換樹
脂などのエーテル化触媒の存在下、原料オレフィン含有
炭化水素と、低級アルコールとを接触させ、オレフィン
の一部をエーテル化反応させ、生成物および未反応アル
コールを除去するエーテル化反応工程を行って、オレフ
ィン濃度40重量%以下のオレフィン含有炭化水素を得
ることができる。(プロセス3参照) たとえば低級アルコールがメチルアルコールであり、オ
レフィンがブテンであるときには、エーテル化反応工程
ではメチルt-ブチルエーテル(MTBE)が生成する。
器に原料を供給するに先立って、たとえばイオン交換樹
脂などのエーテル化触媒の存在下、原料オレフィン含有
炭化水素と、低級アルコールとを接触させ、オレフィン
の一部をエーテル化反応させ、生成物および未反応アル
コールを除去するエーテル化反応工程を行って、オレフ
ィン濃度40重量%以下のオレフィン含有炭化水素を得
ることができる。(プロセス3参照) たとえば低級アルコールがメチルアルコールであり、オ
レフィンがブテンであるときには、エーテル化反応工程
ではメチルt-ブチルエーテル(MTBE)が生成する。
【0049】断熱型反応器に原料を供給するに先立っ
て、上記のような前処理工程低活性固体触媒使用の低
重合工程およびエーテル化工程を組合わせてオレフィ
ン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度を40重量%以
下にしてもよい。(図示せず)
て、上記のような前処理工程低活性固体触媒使用の低
重合工程およびエーテル化工程を組合わせてオレフィ
ン含有炭化水素中の軽質オレフィン濃度を40重量%以
下にしてもよい。(図示せず)
【0050】上記(図3)において、低重合反応生成
物の一部を断熱型反応器にリサイクルさせて、原料オレ
フィン含有炭化水素の軽質オレフィンを40重量%以下
に低減させる際には、反応生成物の一部として、反応生
成物の一部を蒸留することなく直接リサイクルさせても
よく(プロセス4参照)、あるいは反応生成物を蒸留し
て軽質パラフィン留分(原料中に含まれるたとえばブタ
ン)と生成物(燃料油基材)とに分離して、いずれかを
リサイクルさせてもよい。(プロセス5参照)
物の一部を断熱型反応器にリサイクルさせて、原料オレ
フィン含有炭化水素の軽質オレフィンを40重量%以下
に低減させる際には、反応生成物の一部として、反応生
成物の一部を蒸留することなく直接リサイクルさせても
よく(プロセス4参照)、あるいは反応生成物を蒸留し
て軽質パラフィン留分(原料中に含まれるたとえばブタ
ン)と生成物(燃料油基材)とに分離して、いずれかを
リサイクルさせてもよい。(プロセス5参照)
【0051】こののように反応生成物の一部を直接リ
サイクルして本発明を実施することにより、燃料油基材
のうちでも灯軽油基材を選択的に製造することができ、
また軽質パラフィン留分をリサイクルして実施すること
により、ガソリン基材を選択的に製造することができ
る。
サイクルして本発明を実施することにより、燃料油基材
のうちでも灯軽油基材を選択的に製造することができ、
また軽質パラフィン留分をリサイクルして実施すること
により、ガソリン基材を選択的に製造することができ
る。
【0052】またこのと前記またはとを組合わせ
て実施することもできる。たとえばととを組合わせ
て実施し、反応生成物を蒸留して得られる軽質パラフィ
ン留分を低活性固体触媒使用の低重合工程にリサイクル
させてもよく(プロセス6参照)、軽質パラフィン留分
を断熱型反応器にリサイクルおよびクエンチさせてもよ
い(プロセス7参照)。また反応生成物の一部をそのま
まあるいは反応生成物を蒸留して得られる低重合物の一
部を低活性固体触媒使用の低重合工程にリサイクルさせ
たり、あるいは断熱型反応器にリサイクルやクエンチさ
せてもよい。(図示せず)
て実施することもできる。たとえばととを組合わせ
て実施し、反応生成物を蒸留して得られる軽質パラフィ
ン留分を低活性固体触媒使用の低重合工程にリサイクル
させてもよく(プロセス6参照)、軽質パラフィン留分
を断熱型反応器にリサイクルおよびクエンチさせてもよ
い(プロセス7参照)。また反応生成物の一部をそのま
まあるいは反応生成物を蒸留して得られる低重合物の一
部を低活性固体触媒使用の低重合工程にリサイクルさせ
たり、あるいは断熱型反応器にリサイクルやクエンチさ
せてもよい。(図示せず)
【0053】さらにたとえばととを組合わせて実施
し、反応生成物を蒸留して得られる軽質パラフィン留分
を断熱型反応器にリサイクルおよびクエンチさせてもよ
い(プロセス8参照)。または反応生成物の一部をその
ままあるいは反応生成物を蒸留して得られる低重合物の
一部を断熱型反応器にリサイクルやクエンチさせてもよ
い。(図示せず)
し、反応生成物を蒸留して得られる軽質パラフィン留分
を断熱型反応器にリサイクルおよびクエンチさせてもよ
い(プロセス8参照)。または反応生成物の一部をその
ままあるいは反応生成物を蒸留して得られる低重合物の
一部を断熱型反応器にリサイクルやクエンチさせてもよ
い。(図示せず)
【0054】上記(図4)においては、上記のよう
に反応生成物の一部を断熱型反応器にリサイクルする際
に、断熱型反応器を2基以上直列に配置し、原料オレフ
ィン含有炭化水素を各反応器に分割供給している。
に反応生成物の一部を断熱型反応器にリサイクルする際
に、断熱型反応器を2基以上直列に配置し、原料オレフ
ィン含有炭化水素を各反応器に分割供給している。
【0055】このにおいては、反応生成物の一部は、
1基目の断熱型反応器にリサイクルさせる。反応生成物
の一部として、上記と同様に反応生成物の一部を蒸留
することなく直接リサイクルさせてもよく(プロセス9
参照)、あるいは反応生成物を蒸留して軽質パラフィン
留分(原料中に含まれるたとえばブタン)と生成物(燃
料油基材)とに分離して、軽質パラフィン留分をリサイ
クルさせてもよく(プロセス10参照)、生成物(燃料
油基材)をリサイクルさせてもよい(プロセス11参
照)。
1基目の断熱型反応器にリサイクルさせる。反応生成物
の一部として、上記と同様に反応生成物の一部を蒸留
することなく直接リサイクルさせてもよく(プロセス9
参照)、あるいは反応生成物を蒸留して軽質パラフィン
留分(原料中に含まれるたとえばブタン)と生成物(燃
料油基材)とに分離して、軽質パラフィン留分をリサイ
クルさせてもよく(プロセス10参照)、生成物(燃料
油基材)をリサイクルさせてもよい(プロセス11参
照)。
【0056】このようなにより本発明を実施すること
により、燃料油基材のうちでも灯軽油基材を選択的に製
造することができる。本発明では、上記のようにして高
品質の燃料油基材を高収率で得ることができる。
により、燃料油基材のうちでも灯軽油基材を選択的に製
造することができる。本発明では、上記のようにして高
品質の燃料油基材を高収率で得ることができる。
【0057】水添処理 得られた燃料油基材には、次いで水添処理を加えて高品
質燃料油とする。水添処理は、公知の方法を採用して、
燃料油基材と水素化触媒とを接触させることができる。
質燃料油とする。水添処理は、公知の方法を採用して、
燃料油基材と水素化触媒とを接触させることができる。
【0058】水素化触媒としては、公知の水素化触媒た
とえばニッケル(ラネーニッケル)、コバルト、白金、
パラジウム、コバルト・モリブデン、ニッケル・モリブ
デン、ニッケル・タングステンなどの金属触媒、コバル
ト、ニッケル、クロム、亜鉛、バナジウム、モリブデン
などの酸化物、モリブデン、タングステン、コバルト、
ニッケルなどの硫化物などを用いることができる。
とえばニッケル(ラネーニッケル)、コバルト、白金、
パラジウム、コバルト・モリブデン、ニッケル・モリブ
デン、ニッケル・タングステンなどの金属触媒、コバル
ト、ニッケル、クロム、亜鉛、バナジウム、モリブデン
などの酸化物、モリブデン、タングステン、コバルト、
ニッケルなどの硫化物などを用いることができる。
【0059】接触は、圧力2〜100kg/cm2G、好まし
くは20〜70kg/cm2G、温度80〜400℃、好まし
くは150〜380℃、液空塔速度(LHSV)0.1
〜10hr-1、好ましくは0.1〜5hr-1の条件下に
行うことができる。
くは20〜70kg/cm2G、温度80〜400℃、好まし
くは150〜380℃、液空塔速度(LHSV)0.1
〜10hr-1、好ましくは0.1〜5hr-1の条件下に
行うことができる。
【0060】高品質燃料油基材および高品質燃料油 本発明では、上記のようにして高品質の燃料油基材およ
び燃料油を得ることができ、具体的にガソリン基材、セ
ーボルト色度が+25以上、好ましくは+30以上であ
る灯油基材、およびセタン価が60以上、好ましくは6
5以上の軽油基材が得られる。
び燃料油を得ることができ、具体的にガソリン基材、セ
ーボルト色度が+25以上、好ましくは+30以上であ
る灯油基材、およびセタン価が60以上、好ましくは6
5以上の軽油基材が得られる。
【0061】本発明で提供される灯油基材の煙点は23
mm以上であることが望ましい。軽油基材の流動点は−
30℃以下、好ましくは−50℃以下であることが望ま
しい。
mm以上であることが望ましい。軽油基材の流動点は−
30℃以下、好ましくは−50℃以下であることが望ま
しい。
【0062】また本発明で得られる燃料油は、通常ガソ
リン(留出温度28〜158℃)、灯油(留出温度15
8〜257℃)、軽油(留出温度257〜370℃)で
あり、これらの生成比は燃料油基材製造時の反応条件に
よって変えることができる。
リン(留出温度28〜158℃)、灯油(留出温度15
8〜257℃)、軽油(留出温度257〜370℃)で
あり、これらの生成比は燃料油基材製造時の反応条件に
よって変えることができる。
【0063】上記において、硫酸根担持アルミナ触媒と
オレフィン含有炭化水素とを90〜200℃の温度で接
触させることにより、灯軽油基材リッチな燃料油基材を
得ることができ、軽質オレフィン転化率が80%以上好
ましくは90%以上特に好ましくは95%以上で、しか
も灯軽油基材選択率が70%以上、好ましくは80%以
上で上記のような高品質の灯油基材および/または軽油
基材が得られる。また30〜90℃の温度で接触させる
ことにより、高品質のガソリンリッチな燃料油基材を得
ることができる。なお本発明において、灯軽油(水添
後)のセーボルト色度、セタン価、流動点、煙点など
は、上記灯軽油基材(水添前)よりさらに良好である。
オレフィン含有炭化水素とを90〜200℃の温度で接
触させることにより、灯軽油基材リッチな燃料油基材を
得ることができ、軽質オレフィン転化率が80%以上好
ましくは90%以上特に好ましくは95%以上で、しか
も灯軽油基材選択率が70%以上、好ましくは80%以
上で上記のような高品質の灯油基材および/または軽油
基材が得られる。また30〜90℃の温度で接触させる
ことにより、高品質のガソリンリッチな燃料油基材を得
ることができる。なお本発明において、灯軽油(水添
後)のセーボルト色度、セタン価、流動点、煙点など
は、上記灯軽油基材(水添前)よりさらに良好である。
【0064】本発明で得られるガソリン基材は、芳香族
炭化水素含有量が1重量%以下、好ましくは0.5重量
%以下であり、RON(オクタン価)が90以上好まし
くは95以上であることが望ましい。ガソリン基材は、
そのままオクタン価向上剤としても用いることができ
る。
炭化水素含有量が1重量%以下、好ましくは0.5重量
%以下であり、RON(オクタン価)が90以上好まし
くは95以上であることが望ましい。ガソリン基材は、
そのままオクタン価向上剤としても用いることができ
る。
【0065】
【発明の効果】上記のような硫酸根担持アルミナ触媒を
用いる本発明によれば、高品質燃料油基材を高収率で製
造することができる。
用いる本発明によれば、高品質燃料油基材を高収率で製
造することができる。
【0066】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0067】以下の実施例および比較例において、評価
は下記の方法に従った。 セタン価 :JIS K−2204 カラー(Saybolt) :JIS K−2580 RON(オクタン価):JIS K−2280 煙点 :JIS K−2537 流動点 :JIS K−2269 炭化水素成分 :JIS K−2536 イオウ分 :JIS K−2541 なお以下の実施例および比較例において、燃料油基材
(灯油基材、軽油基材、ガソリン基材)の評価は、水添
前の評価である。
は下記の方法に従った。 セタン価 :JIS K−2204 カラー(Saybolt) :JIS K−2580 RON(オクタン価):JIS K−2280 煙点 :JIS K−2537 流動点 :JIS K−2269 炭化水素成分 :JIS K−2536 イオウ分 :JIS K−2541 なお以下の実施例および比較例において、燃料油基材
(灯油基材、軽油基材、ガソリン基材)の評価は、水添
前の評価である。
【0068】
【実施例1〜2】触媒の調製 表面積180m2/g、吸水率0.66ccH2O/g、細
孔容積0.7cc/gのアルミナ(γ−Al2O3;三菱化
成(株)製市販品DC−2282)100gに、硫酸
(純度96%以上試薬特級;和光純薬(株)製)を蒸留
水で希釈した濃度25.5g/100mLの硫酸水溶液
66mLを含浸させた。
孔容積0.7cc/gのアルミナ(γ−Al2O3;三菱化
成(株)製市販品DC−2282)100gに、硫酸
(純度96%以上試薬特級;和光純薬(株)製)を蒸留
水で希釈した濃度25.5g/100mLの硫酸水溶液
66mLを含浸させた。
【0069】含浸後、110℃にて一夜乾燥した後、空
気気流中500℃または600℃で3時間焼成すること
により硫酸根担持アルミナ触媒−a(硫酸根含有量:S
換算で5.1重量%)および硫酸根担持アルミナ触媒−
b(硫酸根含有量:S換算で4.9重量%)を得た。
気気流中500℃または600℃で3時間焼成すること
により硫酸根担持アルミナ触媒−a(硫酸根含有量:S
換算で5.1重量%)および硫酸根担持アルミナ触媒−
b(硫酸根含有量:S換算で4.9重量%)を得た。
【0070】オレフィンの低重合 内径16mmの等温型固定床高圧流通式反応管(外部冷
却型等温反応器)に、上記で得られた硫酸根担持アルミ
ナ触媒を60mL充填し、表1に示す組成のオレフィン
含有炭化水素(ブテン含量58重量%)を供給して、接
触圧力50kg/cm2G、接触温度100℃、LHSV0.
8hr-1の条件下でオレフィンを接触させた。接触を開
始して24時間後の結果を表2に示す。
却型等温反応器)に、上記で得られた硫酸根担持アルミ
ナ触媒を60mL充填し、表1に示す組成のオレフィン
含有炭化水素(ブテン含量58重量%)を供給して、接
触圧力50kg/cm2G、接触温度100℃、LHSV0.
8hr-1の条件下でオレフィンを接触させた。接触を開
始して24時間後の結果を表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【比較例1〜2】実施例1において、硫酸根担持アルミ
ナ触媒に代えて触媒として硫酸根を担持していないアル
ミナまたはシリカ・アルミナを用いた以外は、実施例1
と同様にしてオレフィン含有炭化水素を接触させた。接
触を開始して24時間後の結果を表2に示す。
ナ触媒に代えて触媒として硫酸根を担持していないアル
ミナまたはシリカ・アルミナを用いた以外は、実施例1
と同様にしてオレフィン含有炭化水素を接触させた。接
触を開始して24時間後の結果を表2に示す。
【0073】
【比較例3】実施例1と同じアルミナ(γ−Al2O3)
100gに、試薬特級の硫酸ニッケルを蒸留水に溶かし
て調製した濃度42g/100mLの硫酸ニッケル水溶
液を66mL含浸し、110℃にて一夜乾燥し、空気気
流中500℃で3時間焼成した後、再度前記硫酸ニッケ
ル水溶液66mLを含浸させ、同様にして乾燥し、焼成
することにより硫酸ニッケルとしてSを5.0重量%の
量で含有する硫酸ニッケル担持アルミナ触媒を得た。
100gに、試薬特級の硫酸ニッケルを蒸留水に溶かし
て調製した濃度42g/100mLの硫酸ニッケル水溶
液を66mL含浸し、110℃にて一夜乾燥し、空気気
流中500℃で3時間焼成した後、再度前記硫酸ニッケ
ル水溶液66mLを含浸させ、同様にして乾燥し、焼成
することにより硫酸ニッケルとしてSを5.0重量%の
量で含有する硫酸ニッケル担持アルミナ触媒を得た。
【0074】実施例1において、硫酸根担持アルミナ触
媒に代えて触媒として硫酸ニッケル担持アルミナ触媒を
用いた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン含有炭
化水素を接触させた。接触を開始して24時間後の結果
を表2に示す。
媒に代えて触媒として硫酸ニッケル担持アルミナ触媒を
用いた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン含有炭
化水素を接触させた。接触を開始して24時間後の結果
を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】表2から明らかなように、硫酸根担持アル
ミナ触媒を用いる本発明においては、ブテン転化率も高
く、しかも性状のよい灯軽油基材が得られる。一方、従
来公知の触媒であるシリカ・アルミナや硫酸ニッケル/
アルミナ(前述の特公昭50−30044号公報、特開
昭48−85506号公報に示されるような金属硫酸塩
を担持したもの)を用いる方法においてはブテン転化率
は低く、また性状の悪い燃料油基材しか得られない。
ミナ触媒を用いる本発明においては、ブテン転化率も高
く、しかも性状のよい灯軽油基材が得られる。一方、従
来公知の触媒であるシリカ・アルミナや硫酸ニッケル/
アルミナ(前述の特公昭50−30044号公報、特開
昭48−85506号公報に示されるような金属硫酸塩
を担持したもの)を用いる方法においてはブテン転化率
は低く、また性状の悪い燃料油基材しか得られない。
【0077】
【比較例4〜6】実施例1において、触媒調製時に硫酸
根を担持させ焼成する際に、焼成温度を表3に示すよう
に変えた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン含有
炭化水素を接触させた。24時間接触させたときの活性
(ブテン転化率)を、実施例1および実施例2とともに
表3に示す。なお比較例4は乾燥のみを行った例であ
り、その際の乾燥温度を示す。
根を担持させ焼成する際に、焼成温度を表3に示すよう
に変えた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン含有
炭化水素を接触させた。24時間接触させたときの活性
(ブテン転化率)を、実施例1および実施例2とともに
表3に示す。なお比較例4は乾燥のみを行った例であ
り、その際の乾燥温度を示す。
【0078】
【表3】
【0079】表3から明らかなように、500℃、60
0℃で焼成した硫酸根担持アルミナ触媒を用いる本発明
とは異なり、焼成を行わないあるいは温度が低い場合
(前述の特開平5−96171号の方法で得られる触
媒)、または焼成温度が高すぎる場合にはブテン転化率
が著しく低い。
0℃で焼成した硫酸根担持アルミナ触媒を用いる本発明
とは異なり、焼成を行わないあるいは温度が低い場合
(前述の特開平5−96171号の方法で得られる触
媒)、または焼成温度が高すぎる場合にはブテン転化率
が著しく低い。
【0080】
【実施例3〜5】オレフィンの低重合 実施例1において、500℃で焼成した触媒(硫酸根担
持アルミナ触媒−a)を充填した等温型固定床高圧流通
式反応管(外部冷却型等温反応器)に表1に示す組成の
オレフィン含有炭化水素(FCC−C4留分)を供給し
て、表4に示す接触温度に代えた以外は、実施例1と同
様にしてオレフィンを接触させた。接触を開始して24
時間後の結果を表4および表5に示す。
持アルミナ触媒−a)を充填した等温型固定床高圧流通
式反応管(外部冷却型等温反応器)に表1に示す組成の
オレフィン含有炭化水素(FCC−C4留分)を供給し
て、表4に示す接触温度に代えた以外は、実施例1と同
様にしてオレフィンを接触させた。接触を開始して24
時間後の結果を表4および表5に示す。
【0081】
【比較例7】オレフィンの低重合 実施例3において、接触温度を表4に示す温度に変えた
以外は、実施例3と同様にしてオレフィンを接触させ
た。接触を開始して24時間後の結果を表4および表5
に示す。
以外は、実施例3と同様にしてオレフィンを接触させ
た。接触を開始して24時間後の結果を表4および表5
に示す。
【0082】
【比較例8】オレフィンの低重合 実施例3において、硫酸根担持アルミナ触媒に代え、触
媒としてシリカ・アルミナを用い、接触温度を表4に示
す温度に変えた以外は、実施例3と同様にしてオレフィ
ンを接触させた。接触を開始して24時間後の結果を表
4および表5に示す。
媒としてシリカ・アルミナを用い、接触温度を表4に示
す温度に変えた以外は、実施例3と同様にしてオレフィ
ンを接触させた。接触を開始して24時間後の結果を表
4および表5に示す。
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】表4および表5から明らかなように、硫酸
根担持アルミナ触媒を用い、接触温度200℃以下で行
う本発明においては、性状のよい灯軽油基材が得られ
る。また比較的高めの接触温度(125℃、180℃)
においては、高ブテン転化率(96〜97%)および高
選択率(80%以上)で、性状のよい灯軽油基材が得ら
れることがわかる。一方接触温度を低めに設定すること
により選択的に性状のよいガソリン基材が得られる。
根担持アルミナ触媒を用い、接触温度200℃以下で行
う本発明においては、性状のよい灯軽油基材が得られ
る。また比較的高めの接触温度(125℃、180℃)
においては、高ブテン転化率(96〜97%)および高
選択率(80%以上)で、性状のよい灯軽油基材が得ら
れることがわかる。一方接触温度を低めに設定すること
により選択的に性状のよいガソリン基材が得られる。
【0087】
【実施例6〜7】低濃度オレフィン含有炭化水素の調製 シリカ・アルミナ触媒を充填した断熱型反応器を用い
て、表1に示す組成のオレフィン含有炭化水素(FCC
−C4留分)のブテンの一部を低重合させ、生成物を蒸
留により抜き出すことにより表6に示すようなブテン濃
度の低い炭化水素を得た。表1に示すオレフィン含有炭
化水素(FCC−C4留分)の組成も合わせて表6に示
す。接触は下記の条件で行った。
て、表1に示す組成のオレフィン含有炭化水素(FCC
−C4留分)のブテンの一部を低重合させ、生成物を蒸
留により抜き出すことにより表6に示すようなブテン濃
度の低い炭化水素を得た。表1に示すオレフィン含有炭
化水素(FCC−C4留分)の組成も合わせて表6に示
す。接触は下記の条件で行った。
【0088】反応器入口温度;120℃ 反応器出口温度;180℃ LHSV1.0hr-1
【0089】
【表7】
【0090】オレフィンの低重合 実施例3において、等温型固定床高圧流通反応管(外部
冷却型等温反応器)を用い、反応原料として上記で得ら
れたオレフィン含有炭化水素ブテン低濃度炭化水素を用
い、接触温度を125℃(実施例6) 、180℃(実施
例7) に変えた以外は実施例3と同様にしてオレフィン
を接触させた。接触を開始して24時間後の結果を表7
および表8に示す。
冷却型等温反応器)を用い、反応原料として上記で得ら
れたオレフィン含有炭化水素ブテン低濃度炭化水素を用
い、接触温度を125℃(実施例6) 、180℃(実施
例7) に変えた以外は実施例3と同様にしてオレフィン
を接触させた。接触を開始して24時間後の結果を表7
および表8に示す。
【0091】低重合反応器の温度分布シミュレーション ブテン濃度58重量%の上記オレフィン含有炭化水素
(FCC−C4留分)をそのまま、またはこれをシリカ
・アルミナ触媒を用いて低重合させて得られるブテン濃
度31重量%のブテン低濃度炭化水素をそれぞれ断熱型
反応器に導入して、硫酸根担持アルミナ触媒と接触させ
て低重合させたときの反応器内の温度分布をシミュレー
ションした結果をそれぞれ図5、図6に示す。
(FCC−C4留分)をそのまま、またはこれをシリカ
・アルミナ触媒を用いて低重合させて得られるブテン濃
度31重量%のブテン低濃度炭化水素をそれぞれ断熱型
反応器に導入して、硫酸根担持アルミナ触媒と接触させ
て低重合させたときの反応器内の温度分布をシミュレー
ションした結果をそれぞれ図5、図6に示す。
【0092】図から明らかなように断熱型反応器におい
ては、原料オレフィン含有炭化水素中のブテン濃度が高
いと、200℃以下の接触温度を維持することが難し
い。一方ブテン低濃度炭化水素(例えば、ブテン濃度3
1重量%)を断熱型反応器に導入した場合には容易に2
00℃以下の接触温度に維持することが可能となる。ま
た表8に示すように、ブテン濃度を31重量%と低濃度
にしたオレフィン含有炭化水素を反応温度125℃、1
80℃で低重合した場合には、性状の良好な燃料油基材
が得られており、200℃以下の接触温度で行えば、断
熱型反応器を用いる場合にも性状の良好な燃料油基材が
得られることが分かる。
ては、原料オレフィン含有炭化水素中のブテン濃度が高
いと、200℃以下の接触温度を維持することが難し
い。一方ブテン低濃度炭化水素(例えば、ブテン濃度3
1重量%)を断熱型反応器に導入した場合には容易に2
00℃以下の接触温度に維持することが可能となる。ま
た表8に示すように、ブテン濃度を31重量%と低濃度
にしたオレフィン含有炭化水素を反応温度125℃、1
80℃で低重合した場合には、性状の良好な燃料油基材
が得られており、200℃以下の接触温度で行えば、断
熱型反応器を用いる場合にも性状の良好な燃料油基材が
得られることが分かる。
【0093】
【表8】
【0094】
【表9】
【図1】 本発明に係る高品質燃料油基材の製造方法の
一態様(プロセス)を模式的に示す。
一態様(プロセス)を模式的に示す。
【図2】 本発明に係る高品質燃料油基材の製造方法の
一態様(プロセス)を模式的に示す。
一態様(プロセス)を模式的に示す。
【図3】 本発明に係る高品質燃料油基材の製造方法の
一態様(プロセス)を模式的に示す。
一態様(プロセス)を模式的に示す。
【図4】 本発明に係る高品質燃料油基材の製造方法の
一態様(プロセス)を模式的に示す。
一態様(プロセス)を模式的に示す。
【図5】 低重合反応器温度分布シミュレーション結果
を示す。
を示す。
【図6】 低重合反応器温度分布シミュレーション結果
を示す。
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 西 和 久 山口県玖珂郡和木町和木3−2−39
Claims (16)
- 【請求項1】硫酸水溶液または硫酸アンモニウム水溶液
と、アルミナとを接触させた後、400〜650℃で焼
成して硫酸根をアルミナに担持させた硫酸根担持アルミ
ナ触媒と、炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有するオ
レフィン含有炭化水素とを、30〜200℃の温度で接
触させ、 ガソリン基材、セーボルト色度が+25以上である灯油
基材、およびセタン価が60以上の軽油基材を得ること
を特徴とする高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項2】硫酸根担持アルミナ触媒が、硫酸根をイオ
ウ換算で0.5〜15重量%の量で含有していることを
特徴とする請求項1に記載の高品質燃料油基材の製造方
法。 - 【請求項3】硫酸根担持アルミナ触媒と、オレフィン含
有炭化水素との接触を、接触圧力20〜70kg/cm2G、
LHSV0.1〜10hr-1の条件下で行うことを特徴
とする請求項1または2に記載の高品質燃料油基材の製
造方法。 - 【請求項4】硫酸根担持アルミナ触媒と、オレフィン含
有炭化水素とを、外部冷却型等温反応器において接触さ
せることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項5】硫酸根担持アルミナ触媒と、軽質オレフィ
ン濃度が40重量%以下のオレフィン含有炭化水素と
を、断熱型反応器において接触させることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の高品質燃料油基材の製
造方法。 - 【請求項6】軽質オレフィン濃度が40重量%以下のオ
レフィン含有炭化水素として、 原料オレフィン含有炭化水素と、硫酸根担持アルミナ触
媒よりも低活性のオレフィン低重合用固体触媒とを接触
させ、オレフィンの一部を低重合反応させることにより
軽質オレフィン濃度を40重量%以下としたものを用い
ることを特徴とする請求項5に記載の高品質燃料油基材
の製造方法。 - 【請求項7】低活性固体触媒が、シリカ・アルミナ、ゼ
オライトまたは固体リン酸触媒であることを特徴とする
請求項6に記載の高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項8】低活性固体触媒を用いるオレフィンの低重
合反応を、反応圧力20〜70kg/cm2G、反応温度70
〜200℃、LHSV0.1〜5.0hr-1の条件下で行
うことを特徴とする請求項6に記載の高品質燃料油基材
の製造方法。 - 【請求項9】軽質オレフィン濃度が40重量%以下のオ
レフィン含有炭化水素として、 エーテル化触媒の存在下、原料オレフィン含有炭化水素
と、低級アルコールとを接触させ、オレフィンの一部を
エーテル化反応させることにより軽質オレフィン濃度を
40重量%以下としたものを用いることを特徴とする請
求項5に記載の高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項10】軽質オレフィン濃度が40重量%以下の
オレフィン含有炭化水素として、 硫酸根担持アルミナ触媒とオレフィン含有炭化水素と
を、30〜200℃の温度で接触させて得られる低重合
反応生成物の一部を、断熱型反応器にリサイクルさせ
て、原料オレフィン含有炭化水素の軽質オレフィン濃度
を低減させたものを用いることを特徴とする請求項5に
記載の高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項11】硫酸根担持アルミナ触媒が充填された断
熱型反応器を2基以上直列に配置し、原料オレフィン含
有炭化水素を各反応器に分割供給することを特徴とする
請求項10に記載の高品質燃料油基材の製造方法。 - 【請求項12】軽質オレフィンがブテンであることを特
徴とする請求項1〜11に記載の高品質燃料油基材の製
造方法。 - 【請求項13】硫酸水溶液または硫酸アンモニウム水溶
液と、アルミナとを接触させた後、400〜650℃で
焼成して硫酸根をアルミナに担持させた硫酸根担持アル
ミナ触媒と、炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有する
オレフィン含有炭化水素とを、90〜200℃の温度で
接触させ、 軽質オレフィンの転化率80%以上で、かつ灯軽油選択
率70%以上で得られるセーボルト色度が+25以上で
ある灯油基材および/またはセタン価が60以上であ
り、流動点が−30℃以下の軽油基材。 - 【請求項14】硫酸水溶液または硫酸アンモニウム水溶
液と、アルミナとを接触させた後、400〜650℃で
焼成して硫酸根をアルミナに担持させた硫酸根担持アル
ミナ触媒と、炭素数3〜6の軽質オレフィンを含有する
オレフィン含有炭化水素とを、30〜90℃の温度で接
触させて得られるオクタン価が90以上のガソリン基
材。 - 【請求項15】請求項1〜12の高品質燃料油基材の製
造方法により得られるガソリン基材、灯油基材、および
軽油基材に、さらに水添処理を加えることを特徴とする
高品質燃料油の製造方法。 - 【請求項16】請求項15の高品質燃料油の製造方法に
より得られるセーボルト色度が+25以上である灯油、
およびセタン価が60以上の軽油。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8278826A JPH10102069A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 高品質燃料油基材および高品質燃料油の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8278826A JPH10102069A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 高品質燃料油基材および高品質燃料油の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10102069A true JPH10102069A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17602703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8278826A Pending JPH10102069A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 高品質燃料油基材および高品質燃料油の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10102069A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210156956A (ko) * | 2020-06-19 | 2021-12-28 | 성균관대학교산학협력단 | 석유의 개질 방법 및 슬러리 기포탑 반응기 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP8278826A patent/JPH10102069A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210156956A (ko) * | 2020-06-19 | 2021-12-28 | 성균관대학교산학협력단 | 석유의 개질 방법 및 슬러리 기포탑 반응기 |
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---|---|---|---|
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