JPH10101626A - 高純度光学活性アミノ酸またはその塩酸塩の製造法 - Google Patents

高純度光学活性アミノ酸またはその塩酸塩の製造法

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JPH10101626A
JPH10101626A JP25615496A JP25615496A JPH10101626A JP H10101626 A JPH10101626 A JP H10101626A JP 25615496 A JP25615496 A JP 25615496A JP 25615496 A JP25615496 A JP 25615496A JP H10101626 A JPH10101626 A JP H10101626A
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Kimio Katsuura
公男 勝浦
Shigeaki Irino
滋哲 入野
Akira Tokuda
昭 徳田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の目的は、少なくとも99%以上の高光
学純度の光学活性アミノ酸の製造法またはその塩酸塩の
製造法を提供することにある。 【解決手段】光学異性体を含む光学活性アミノ酸から、
晶析によって高光学純度の光学活性アミノ酸またはその
塩酸塩を製造する方法において、光学異性体間の相互溶
解度の収束値のpH依存性を利用し、等電点を示すpH
領域で光学活性体の晶析を行った後、回収された母液の
pHを1以下に下げて晶析することを特徴とする高純度
光学活性アミノ酸またはその塩酸塩の製造法、及び
(1)母液のpHが1以下で過剰に存在する光学活性体
の晶析を行い、(2)回収した母液を等電点付近のpH
で中和晶析し、母液として光学異性体の相互溶解度の収
束値の光学純度をもつアミノ酸の溶液を回収し、(3)
個の母液のpHを1以下に下げて、所定の濃度で晶析す
ることを特徴とする高光学純度の光学活性アミノ酸の製
造法またはその塩酸塩の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、晶析による高純度
光学活性アミノ酸の製造法またはその塩酸塩の製造法に
関する。アミノ酸の光学活性体は、特にそのL体は動物
にとって極めて重要な栄養源である。また、その対掌体
であるD体は医薬品原料として、近年、その重要性が増
してきている。アミノ酸エステル等の光学活性アミノ酸
の誘導体は、医薬品の原料または不斉合成のための補助
剤、触媒の配位子の原料等として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】ラセミ体アミノ酸またはアミノ酸エステ
ル、例えばDL−フェニルアラニンまたはフェニルアラ
ニンアルキルエステルの光学分割については、いくつか
の方法が知られている。
【0003】例えば、フェニルアラニン・モノメチル
硫酸塩として晶析させる方法(特開平6−30602
9)、N−アシルアミノ酸(特公昭51−1752
2、米国特許第3941831号)、ジペプチド誘導体
(特公昭62−56857)を光学分割剤として用いる
光学分割法、N−アシル−アミノ酸のアシラ−ゼによ
る分割(米国特許第3907638号)及びアミノ酸エ
ステルのプロテア−ゼによる分割(米国特許第3813
317号、3878043号)等の酵素光学分割法など
が開示されている。
【0004】上記の方法は、いずれも比較的容易な操作
で、比較的光学純度の高い光学異性体を回収することが
可能である。しかし、従来の方法では、99%以上の極
めて高い光学純度の光学活性アミノ酸またはその誘導体
を回収することはできない。近年、その重要性が増して
いる医薬品原料の用途として使用される光学活性アミノ
酸またはその誘導体には、薬効の違い、副作用等の危険
性から、高い光学純度及び高い化学純度が要求される。
このため、工業的に生産性が高く、操作の簡素な光学活
性アミノ酸またはその誘導体の回収法の開発が望まれて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
くとも99%以上の高光学純度の光学活性アミノ酸の製
造法またはその塩酸塩の製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為
に、鋭意検討した結果、光学活性アミノ酸の光学異性体
間の溶液への相互溶解度の特性として、ラセミ体と光学
活性体の結晶が同時に存在するとき、母液中の光学活性
体の平衡純度は一定の値(以下、収束値と略す)になる
組成領域・条件が存在し、更に、溶液が水溶液または水
と水可溶性溶媒からなる混合溶媒である場合、pHの領
域によって、その光学純度が固有の値を有することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、光学活性アミノ酸またはその塩
酸塩の晶析において、晶析前の母液中の光学異性体間の
溶解度比が、上記の収束値以上の場合は、過剰に存在す
る一方の光学異性体を優先的に晶出させることが可能で
あり、母液中の溶解度比が上記の収束値以下の場合は、
析出する結晶の光学純度は収束値以下となることを意味
する。更に、上記の収束値は、pHの領域により固有の
値となり、その値が低くなるpH領域で晶析を行えば、
目的とする光学異性体の損出を低く抑えて、不純物の光
学異性体を母液中に除去することにより、効率良く、目
的とする光学活性体の結晶を回収することが可能であ
る。また、上記の収束値が高いほど、母液中に光学純度
の高い光学活性体を回収することができる。よって、収
束値が低くなるpH領域で晶析した後に回収した母液
を、収束値が高くなるpH領域に調整し、光学活性体間
の相互溶解度を利用した晶析を行い、ラセミ体結晶を優
先的に析出させれば、母液中の光学活性体の光学純度は
高くなり、再び、収束値が低いpH領域に調整して、晶
析を実施することにより、更に、高光学純度の光学活性
体を回収することが可能である。
【0008】上記の収束値の異なるpH領域での晶析操
作を組み合わせること及びその繰り返しにより、過剰に
存在する側の目的とする光学異性体をラセミ体結晶と分
離することが可能である。このことは、光学純度が99
%以上の高光学純度の光学活性アミノ酸またはその塩酸
塩を効率よく製造するうえで、重要な知見である。
【0009】本発明の晶析に供されるアミノ酸として
は、下記の化1で表される。
【0010】
【化1】
【0011】この式中、R1は直鎖状もしくは分岐鎖状
アルキル、アルキルチオ、アルコキシ、ベンジル及びイ
ンドイルアルキル及びそれらのヒドロキシ、ハロゲン、
アルキル及びニトロ置換誘導体であり、R2は、直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル、ベンジル、アルキルカル
ボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールカルボニ
ル、アリールアルキルカルボニル及びそれらのヒドロキ
シ、ハロゲン及びニトロまどの置換誘導体を表す。尚、
1とR2により環を形成してもかまわない。具体的に
は、バリン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、メチ
オニン、フェニルグリシン、フェニルアラニン、ナフチ
ルアラニン、チロシン、トリプトファン、ホモフェニル
アラニン,3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン,
2,4−ジヒドロキシフェニルアラニン,3,4−メチ
レン−ジオキシフェニルアラニン、3,4−ジメトキシ
フェニルアラニン、3(4)−メトキシ4(3)−ヒド
ロキシフェニルアラニン、3、4−イソプロピリデンジ
オキシフェニルアラニン、プロリン、ピペリジンカルボ
ン酸、ピラジンカルボン酸等が挙げられる。
【0012】晶析に供される上記の化1で表されるアミ
ノ酸は光学純度が高いほど、目的とする光学活性体の回
収が可能な量は増加するため、一般的には好ましいが、
前もってその高光学純度にする前処理に煩雑な操作が必
要な場合もあり、必ずしも好ましくない場合もある。
【0013】晶析に供される化1で表される光学異性体
を含むアミノ酸の光学活性体は、従来の技術によるラセ
ミ化合物からの光学分割、プロキラルな前駆体からの不
斉合成等により、それらの化合物は容易に調製できる。
また、発酵法により製造されたアミノ酸類について、発
酵液を処理する段階でその一部にラセミ化したものであ
ってもよい。
【0014】尚、本発明の晶析の条件において、結晶性
のよい誘導体で実施することが好ましく、化1で表され
るアミノ酸が塩酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩やナトウリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩等であってもよい。これらの塩類は、
晶析による精製処理を実施した後、その水溶液をイオン
交換樹脂や中和晶析等により遊離させることができる。
【0015】また、上記化1で表されるアミノ酸によっ
ては、異なる複数の結晶形及び非晶質が存在する場合が
ある。例えば、フェニルアラニンには、α晶、β晶が存
在するが、本発明の方法においては、晶析時の結晶形は
特に限定されない。
【0016】本発明は、最終製品への残留溶媒等の問題
上、望ましくは水溶液中で晶析させるが、水と混和する
他の有機溶媒が含まれていても、問題はない。他の有機
溶媒としては、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、プロ
パノ−ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸類、アセトニ
トリル等のニトリル類があげられる。
【0017】晶析を行う母液には、有機または無機塩が
含有していてもよい。晶析効率及び析出するアミノ酸の
結晶の形状から、むしろ含有していることが好ましい場
合がある。この塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム等のアルカリ金属塩、塩化マグネシウム、塩化カル
シウム等のアルカリ土類金属塩、塩化アンモニウム等の
アミン塩等があげられる。
【0018】塩の含有量は、使用する水性溶媒への塩及
び晶析を行うアミノ酸及びその誘導体の溶解度により影
響を受けるため、特に限定されないが、例えば、晶析前
の母液重量に対して30重量%以下とすることが好まし
い。この値より高くなると、回収した結晶への塩の混入
等の問題が生じるうえに、上記の塩が含有することによ
る効果に差はない。
【0019】光学活性アミノ酸またはその誘導体の晶析
方法は、中和晶析、濃縮晶析、冷却晶析等の通常の晶析
方法で可能である。溶解度の差が大きく、回収効率の良
さから、例えば、中和晶析が好ましいが、これに限定さ
れるものではない。また、アミノ酸を含む水溶液を、水
と混和し、かつアミノ酸またはその誘導体の溶解度が低
いか、または溶解しない有機溶媒と混合することによっ
てもよい。
【0020】晶析の際の母液のpH調整は、化1で表さ
れるアミノ酸が母液に可溶で、構造が安定な条件下で行
えば、特にその方法は限定されない。pHの調整に用い
られる酸または塩基も特に限定されないが、好ましく
は、酸としては塩酸、硫酸等の鉱酸であり、塩基として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げること
ができる。
【0021】晶析時の濃度は、含有する塩の量、pHの
値、溶媒の種類、更に、混合溶媒の場合はその割合によ
って、溶解度が大きく影響されるために、特に限定され
ない。予め、アミノ酸の光学異性体間の平衡濃度を測定
し、上記の平衡濃度を求めることにより、晶析時の上記
の諸条件を設定することができる。
【0022】ラセミ体と光学活性体の結晶が同時に存在
するときに平衡状態にある母液中の光学異性体のうち、
過剰に存在する目的とする光学異性体の光学純度は、上
記のラセミ体と光学活性体の結晶の比率、すなわち結晶
の光学純度に関わらず一定の値となる。よって、この値
より高い光学純度のアミノ酸を含有する母液からは、不
純物である方の光学異性体の含有量の溶解度に相当する
量まで、母液を濃縮等により組成の調整をすれば、目的
とする一方の光学異性体の結晶のみを選択的に析出させ
ることができる。この収束値は、アミノ酸の種類、晶析
の条件によって、異なる値となる場合がある。特に、晶
析を行う際の母液のpHの領域については、固有の値を
有するpH領域が存在する。
【0023】本発明の方法では、上記の収束値が異なる
2つのpH領域で晶析を実施する。収束値が高い値(光
学異性体の結晶を含む光学活性体の結晶と平衡な母液中
の光学純度が高い)を示すpH領域としては、例えば、
晶析に供されるアミノ酸の溶液の等電点付近であり、通
常の中和晶析を実施する領域が挙げられる。具体的に
は、pHが4から8とすることができ、例えば、アミノ
酸がフェニルアラニンの場合は、5〜6が好ましい。
【0024】晶析後、ろ過等により高光学純度の光学活
性体の結晶を分離した母液は、上記の収束値の低い値の
pH領域で晶析を行うことにより、更に、光学活性体を
回収することができる。
【0025】上記の収束値が低い値を示すpHの領域と
しては、pHが1以下であり、好ましくは0.3〜1.
0とすることができる。1を越える高いpH領域では、
平衡濃度に充分に差がでない。また、0.3より低いp
Hの値になると、溶解度が著しく高くなるため、回収効
率が悪くなる等の問題があり、好ましくない。
【0026】この際の晶析法は、特に限定されないが、
操作上の容易さから濃縮晶析が好ましい。晶析後、ろ過
等により光学活性体を分離した後の母液は、中和晶析を
行うが、その条件は上記の中和晶析と同様の操作を実施
すればよい。中和晶析により、ラセミ体結晶と光学活性
体結晶の混合物が析出し、母液の光学純度は、上記で説
明した収束値まで上昇する。この母液を再度、pHが1
以下で晶析を行い、光学活性体を回収するが、その操作
法及び条件は、上記のpHが1以下の晶析と同様の操作
を行えばよい。
【0027】以上の晶析操作を繰り返せば、光学異性体
を含む光学活性体から、過剰分の光学活性体をほぼ全量
回収可能であるので好ましい。しかし、その操作のコス
トと回収される化1で表されるアミノ酸の製品価値のバ
ランスで、繰り返し操作の回数が設定されるため、晶析
操作の繰り返し回数は特に限定されない。
【0028】また、最初に上記の収束値が低い値を示す
pH領域で晶析し、上記と同様の操作を繰り返してもよ
い。
【0029】本発明の方法により、99%以上の高光学
純度の結晶が回収可能であるが、必要に応じて、99%
以下の光学純度の結晶を回収してもよい。
【0030】晶析の際の温度は、低温で晶析するほど溶
解度が下がり晶析率が増加することから、60℃以下が
好ましいが、特に限定されない。
【0031】このようにして得られた結晶は、付着母液
等の原因による不純物が混入している場合があるため、
必要に応じて、所定の溶媒で洗浄してもよい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により詳細に説明するが、本発
明はこれらの実施例により何等限定されるものではな
い。
【0033】実施例1 D−フェニルアラニン(501.6mmol)、L−フ
ェニルアラニン(14.1mmol)、即ちD/L比=
97.2/2.8及びHCl(1727mmol)を含
有する水溶液(1100g)を30℃で20%NaOH
水溶液によりpH=5.5付近で中和晶析を行った。室
温まで冷却後、吸引濾過により結晶を濾別した。HPL
C分析(カラム: TSKgel Enantio L
1、 4.6mmID×25cm、東ソ−(株)社製)
の結果、光学純度99.2%のD−フェニルアラニンの
結晶を330.4mmol回収した。
【0034】光学純度93.6%のD−フェニルアラニ
ン(185.6mmol)を含有する回収母液(135
9g)を濃塩酸でpH=0.5に調整した塩酸水溶液か
ら結晶が析出し始めるまで濃縮し、晶析を行った。結晶
のスラリー水溶液を室温で、吸引濾過し、光学純度9
9.2%のD−フェニルアラニンの塩酸塩の光沢のある
淡灰色結晶を74.8mmol回収した。その際、母液
には光学純度89.7%のD−フェニルアラニン11
0.8mmolを含んでいた。
【0035】実施例2 実施例1で回収した光学純度89.7%のD−フェニル
アラニン110.8mmolを含有する母液を20%N
aOHを用いて、30℃、pH=5.5付近で中和晶析
を行った。析出した結晶を濾過により回収した。その結
果、光学純度86.2%のD−フェニルアラニンを5
5.2mmol回収した。また、その際に、母液中に
は、光学純度93.2%のD−フェニルアラニンを5
5.6mmol含有していた。
【0036】実施例3 実施例1で回収した光学純度99.2%のD−フェニル
アラニンの塩酸塩の結晶74.8mmolを30℃で、
純水70mlに溶かし、20%NaOH水溶液を用いて
pH=5.5付近で中和晶析を行った。析出した結晶ス
ラリーを室温まで冷却した後、吸引濾過により結晶を回
収した。
【0037】その結果、光学純度99.9%のD−フェ
ニルアラニンを61.4mmol回収した。
【0038】実施例4 光学純度93.6%のD−フェニルアラニン(185.
6mmol)を含有する水溶液(1359g)を濃塩酸
でpH=0.5に調整した塩酸水溶液から結晶が析出し
始めるまで濃縮し、晶析を行った。結晶のスラリー水溶
液を室温で、吸引濾過し、光学純度99.2%のD−フ
ェニルアラニンの塩酸塩の光沢のある淡灰色結晶を7
4.8mmol回収した。その際、母液には光学純度8
9.7%のD−フェニルアラニン110.8mmolを
含んでいた。
【0039】この母液を20%NaOHを用いて、30
℃、pH=5.5付近で中和晶析を行った。析出した結
晶を濾過により回収した。その結果、光学純度86.2
%のD−フェニルアラニンを55.2mmol回収し
た。また、その際に、母液中には、光学純度93.2%
のD−フェニルアラニンを55.6mmol含有してい
た。
【0040】この母液を濃塩酸でpH=0.5に調整し
た塩酸水溶液から結晶が析出し始めるまで濃縮し、晶析
を行った。結晶のスラリ−水溶液を室温で、吸引濾過
し、光沢のある淡灰色結晶を回収した。HPLC分析の
結果、光学純度99.2%のD−フェニルアラニンの塩
酸の結晶を22.4mmolを回収した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学異性体を含む光学活性アミノ酸から、
    晶析によって高光学純度の光学活性アミノ酸またはその
    塩酸塩を製造する方法において、等電点を示すpH領域
    で光学活性体の晶析を行った後、回収された母液のpH
    を1以下に下げて晶析することを特徴とする高純度光学
    活性アミノ酸またはその塩酸塩の製造法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の高純度光学活性アミノ酸
    またはその塩酸塩の製造法において、(1)母液のpH
    が1以下で過剰に存在する光学活性体の晶析を行い、
    (2)回収した母液を等電点付近のpHで中和晶析し、
    母液として光学異性体の相互溶解度の収束値の光学純度
    をもつアミノ酸の溶液を回収し、(3)個の母液のpH
    を1以下に下げて、所定の濃度で晶析することを特徴と
    する高光学純度の光学活性アミノ酸の製造法またはその
    塩酸塩の製造法。
JP25615496A 1996-09-27 1996-09-27 高純度光学活性アミノ酸またはその塩酸塩の製造法 Pending JPH10101626A (ja)

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