JPH10100052A - 半導体ウェーハの面取り面研磨装置 - Google Patents

半導体ウェーハの面取り面研磨装置

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JPH10100052A
JPH10100052A JP11488897A JP11488897A JPH10100052A JP H10100052 A JPH10100052 A JP H10100052A JP 11488897 A JP11488897 A JP 11488897A JP 11488897 A JP11488897 A JP 11488897A JP H10100052 A JPH10100052 A JP H10100052A
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polishing
semiconductor wafer
drum
chamfered surface
unit
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章 川口
Shigeru Kimura
繁 木村
Akihito Yanoo
明仁 矢野尾
Masao Takada
昌夫 高田
Shoji Tsuruta
捷二 鶴田
Shigeo Kumabe
重男 熊部
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェーハの面取り面研磨装置におい
て、研磨ドラムに研磨布を容易かつ確実に取り付けるこ
とができるとともに、半導体ウェーハにダメージが少な
い良好な研磨加工を施すことを課題とする。 【解決手段】 半導体ウェーハWの周縁に形成された面
取り面Mに研磨液を供給するとともに研磨布111を押
圧状態に摺動させて前記面取り面を研磨する半導体ウェ
ーハの面取り面研磨装置であって、回転可能に支持され
る本体ホイール110の外周面に前記研磨布が設けられ
回転状態で該研磨布を前記面取り面に当接させて該面取
り面を研磨する研磨ドラム90と、該研磨ドラムを回転
させるドラム駆動手段91とを備え、前記研磨布は、円
環状の単位研磨布111aが前記本体ホイールに外挿状
態に複数枚積層されて円筒状に形成されている技術が採
用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハの
周縁に形成された面取り面を研磨する半導体ウェーハの
面取り面研磨方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの
周縁に形成された面取り面を食刻加工(エッチング)す
る技術として、CCR(Chemical Corne
r Rounding)加工が知られているが、このC
CR加工を施した場合、面取り面と半導体ウェーハ表裏
面との境界部分に突起が形成される。この突起は微小で
あるが、半導体ウェーハを樹脂製のカセットに収容した
とき、これがカセットに接触してカセットを削り、微小
な削り屑を生じてしまう。この削り屑が半導体ウェーハ
の性能を劣化させる原因となることはいうまでもない。
【0003】そこで、CCR加工とは別に半導体ウェー
ハの面取り面にCMP(Chemical Mecha
nical Polishing)加工を施すことが知
られている。このCMP加工は、半導体ウェーハの面取
り面に向けて研磨液を供給しながら研磨布によって研磨
する技術であって、従来、このCMP加工を実施する装
置としては、研磨布が巻回された研磨ドラムを、その軸
線が半導体ウェーハの回転軸に対して傾斜した状態で回
転可能に支持し、この研磨ドラムを回転させながら半導
体ウェーハの面取り面に押し付けることによって研磨を
行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の半導体ウェーハの面取り面研磨装置には、以下のよ
うな課題が残されている。すなわち、上記研磨ドラム
は、一枚布の研磨布を巻回させるとともに斜めにカット
された継ぎ目を合わせて接着剤で貼設することにより作
製されるので、研磨布の貼り付け作業に多大な時間と手
間がかかるとともに、剥がれやすいという不都合があ
る。また、貼設された研磨布は継ぎ目を有するので、該
継ぎ目に少なからず段差等が生じ、研磨する半導体ウェ
ーハにダメージを与えるおそれもある。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、研磨ドラムに研磨布を容易かつ確実に取り付ける
ことができるとともに、半導体ウェーハにダメージが少
ない良好な研磨加工を施すことができる半導体ウェーハ
の面取り面研磨装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1記載の半導体ウェーハの面取り面研磨装置では、半導
体ウェーハの周縁に形成された面取り面に研磨液を供給
するとともに研磨布を押圧状態に摺動させて前記面取り
面を研磨する半導体ウェーハの面取り面研磨装置であっ
て、回転可能に支持される本体ホイールの外周面に前記
研磨布が設けられ回転状態で該研磨布を前記面取り面に
当接させて該面取り面を研磨する研磨ドラムと、該研磨
ドラムを回転させるドラム駆動手段とを備え、前記研磨
布は、円環状の単位研磨布が前記本体ホイールに外挿状
態に複数枚積層されて円筒状に形成されている技術が採
用される。
【0007】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、研磨布が前記本体ホイールに外挿かつ積層状態の複
数の円環状の単位研磨布によって形成されているので、
研磨布を取り付ける際には、本体ホイールに単位研磨布
を複数枚外挿させて積層するだけで容易に円筒状の研磨
布が研磨ドラムに形成される。また、円環状の単位研磨
布で形成される研磨布の円周方向は継ぎ目の無い無端状
であるため、剥がれ等が生じないとともに半導体ウェー
ハにダメージを与え難い。さらに、研磨布の厚みは単位
研磨布の内径および外径で設定され、該設定を変えるこ
とによって所定の弾性が得られる。また、研磨布表面が
摩耗によって品質が低下しても、該表面を削り落とすこ
とによって新たな研磨布表面が得られるので、さらに長
期に亙って研磨が可能である。
【0008】請求項2記載の半導体ウェーハの面取り面
研磨装置では、請求項2記載の半導体ウェーハの面取り
面研磨装置において、前記単位研磨布は、繊維の向きが
一定でない不織布で形成されている技術が採用される。
【0009】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、単位研磨布が不織布で形成され、単位研磨布の繊維
がばらばらな向きで配されているので、単位研磨布の外
周縁および外周縁近傍の表裏面のいずれの部分が面取り
面に当接しても良好な研磨特性が得られる。
【0010】請求項3記載の半導体ウェーハの面取り面
研磨装置では、請求項1または2記載の半導体ウェーハ
の面取り面研磨装置において、前記研磨布の軸線方向両
端側には、該研磨布より高い剛性を有して研磨布を支持
する円環状の補強板が設けられている技術が採用され
る。
【0011】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、研磨布の軸線方向両端側に該研磨布より高い剛性を
有する円環状の補強板が設けられているので、研磨布の
軸線方向両端側における単位研磨布を軸線方向に支持
し、単位研磨布が軸線方向に広がって互いに離間したり
折れ曲がることが防止される。
【0012】請求項4記載の半導体ウェーハの面取り面
研磨装置では、請求項1から3のいずれかに記載の半導
体ウェーハの面取り面研磨装置において、前記研磨布の
軸線方向両端側には、該研磨布を軸線方向に押圧状態に
挟持する円環状の押え板が設けられている技術が採用さ
れる。
【0013】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、研磨布の軸線方向両端側に該研磨布を軸線方向に押
圧状態に挟持する円環状の押え板が設けられているの
で、弾性体である各単位研磨布を軸線方向に所定の押圧
力で挟持することによって、研磨布が軸線方向に所定量
圧縮されて弾性調整が可能となる。
【0014】請求項5記載の半導体ウェーハの面取り面
研磨装置では、請求項1から4のいずれかに記載の半導
体ウェーハの面取り面研磨装置において、前記研磨布
は、一部の前記単位研磨布の外径が他の単位研磨布より
大きく設定されている技術が採用される。
【0015】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、例えば半導体ウェーハがノッチ部分を有している場
合に、一部の単位研磨布の外径が他の単位研磨布より大
きく設定され、前記外径の大きい単位研磨布の部分が他
の単位研磨布より突出しているので、外径の大きい単位
研磨布の外周縁をノッチ部分の面取り面に当接させるこ
とによって、ノッチ部分の奥まで面取り面の研磨が可能
となる。また、ノッチ部分以外の面取り面を、他の単位
研磨布の部分で研磨することによって、ノッチ部分を含
んだ半導体ウェーハの全周の面取り面が一種類の研磨ド
ラムで研磨可能である。
【0016】請求項6記載の半導体ウェーハの面取り面
研磨装置では、請求項5記載の半導体ウェーハの面取り
面研磨装置において、前記ドラム駆動手段は、前記研磨
布を前記半導体ウェーハの周縁に当接させた状態で該半
導体ウェーハの当接部分の接線方向に前記研磨ドラムを
進退させるドラム移動機構を備えている技術が採用され
る。
【0017】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、ドラム駆動手段が、半導体ウェーハの当接部分の接
線方向に研磨ドラムを進退させるドラム移動機構を備え
ているので、ノッチ部分に外径の大きい単位研磨布の外
周縁を当接させて研磨ドラムを回転させ、さらにドラム
移動機構によって研磨ドラムを当接部分(ノッチ部分)
の接線方向に所定量進退させることにより、ノッチ部分
内側の径方向のみならず周方向にも所定の押圧力が加わ
り、ノッチ部分内側の全体が一様に研磨される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体ウェー
ハの面取り面研磨装置の第1実施形態を図1から図13
を参照しながら説明する。これらの図にあって、符号1
はウェーハ取り出し機構、2はウェーハ位置決めユニッ
ト、3はウェーハ搬送機構、4は表面研磨室、5は表面
研磨室移送機構、6は表面研磨機構、7は裏面研磨室、
8は裏面研磨室移送機構、9は裏面研磨機構、10はウ
ェーハ収納機構を示している。
【0019】本実施形態の半導体ウェーハの面取り面研
磨装置は、図2および図3に示すように、半導体ウェー
ハWをカセットC1から取り出すウェーハ取り出し機構
1と、該ウェーハ取り出し機構1から取り出された半導
体ウェーハWの位置決めを行うウェーハ位置決めユニッ
ト2と、該ウェーハ位置決めユニット2で位置決めされ
た半導体ウェーハWを搬送して半導体ウェーハWの表面
側および裏面側の研磨工程に送るウェーハ搬送機構3
と、該ウェーハ搬送機構3で搬送される半導体ウェーハ
Wをその表面側の研磨が行われる表面研磨室4へ移送し
研磨後にウェーハ搬送機構3へと戻す表面研磨室移送機
構5と、表面研磨室4において半導体ウェーハWの表面
側を研磨する表面研磨機構6と、表面側が研磨され再び
ウェーハ搬送機構3で搬送される半導体ウェーハWをそ
の裏面側の研磨が行われる裏面研磨室7へ移送し研磨後
にウェーハ搬送機構3へと戻す裏面研磨室移送機構8
と、裏面研磨室7において半導体ウェーハWの裏面側を
研磨する裏面研磨機構9と、裏面側が研磨され再びウェ
ーハ搬送機構3で搬送される半導体ウェーハWを収納用
カセットC2へと移載するウェーハ収納機構10と、前
記各機構に電気的に接続されこれらを制御する操作制御
部12とを備えている。
【0020】前記ウェーハ取り出し機構1は、図2から
図4に示すように、カセット載置用テーブル13と、該
カセット載置用テーブル13の上面に中央部を囲むよう
に載置された4つのカセットC1と、カセット載置用テ
ーブル13の中央部に設けられ所定のカセットC1から
半導体ウェーハWを取り出し用ハンド14で吸着し一枚
づつ取り出してウェーハ搬送機構3へと移載するローダ
ーユニット15とを備えている。
【0021】前記各カセットC1は、収納されている複
数の半導体ウェーハWが水平状態となるように載置さ
れ、各半導体ウェーハWを取り出す方向がカセット載置
用テーブル13の中央部に向かうように設置される。ま
た、前記ローダーユニット15は、水平方向に延在する
取り出し用ハンド14をカセット載置用テーブル13の
上面中央部に配した状態で該カセット載置用テーブル1
3内に設置されている。前記取り出し用ハンド14は、
ローダーユニット15の垂直軸線を中心に回転可能かつ
延在方向に進退可能とされているとともに、上下動可能
に支持されている。
【0022】前記ウェーハ位置決めユニット2は、前記
カセット載置用テーブル13に隣接状態に設置された基
台16上のカセット載置用テーブル13側端部に設置さ
れ、カセットC1から取り出された半導体ウェーハWを
載置台2a上でセンタリング(芯出し)およびオリエン
テーションフラット(オリフラ)の方向決めを行うもの
である。
【0023】前記ウェーハ搬送機構3は、図5および図
6に示すように、ウェーハ位置決めユニット2によって
位置決めされた半導体ウェーハWを第1受け渡し部20
で表面研磨室移送機構5に受け渡す第1搬送部21と、
表面研磨機構6によって表面側が研磨された半導体ウェ
ーハWを表面研磨室移送機構5から第1受け渡し部20
で受け取って移送し第2受け渡し部22で半導体ウェー
ハWを反転させる第2搬送部23と、該第2搬送部23
によって反転された半導体ウェーハWを受け取って第3
受け渡し部24で裏面研磨室移送機構8に受け渡す第3
搬送部25と、裏面研磨機構9によって裏面側が研磨さ
れた半導体ウェーハWを裏面研磨室移送機構8から受け
取って第4受け渡し部26でウェーハ収納機構10に受
け渡す第4搬送部27とから構成されている。
【0024】前記第1〜第4受け渡し部20、22、2
4、26は、基台16上部にカセット載置用テーブル1
3側の端部から順に長手方向に配され、前記第1〜第4
搬送部21、23、25、27は、前記第1〜第4受け
渡し部20、22、24、26の一側面に沿ってカセッ
ト載置用テーブル13側の端部から順に設けられてい
る。
【0025】前記第1搬送部21は、先端部に形成され
た円弧状の吸着溝28aで半導体ウェーハWを吸着して
支持する第1ハンド28と、該第1ハンド28をローダ
ーユニット15と第1受け渡し部20との間で水平移動
可能に支持する第1ロッドレスシリンダ29と、第1ハ
ンド28を上下動可能に支持する第1上下動シリンダ3
0と、前記第1ハンド28の吸着溝28a、第1ロッド
レスシリンダ29および第1上下動シリンダ30にそれ
ぞれ個別に接続された圧縮空気供給用の各配管を束ねた
第1配管部31とを備えている。
【0026】前記第1ロッドレスシリンダ29は、その
両端部が第1受け渡し部20の一側面に水平状態に固定
され、第1ロッドレスシリンダ29の第1可動部32に
は、第1ハンド28の基端部が上下動可能に支持される
とともに前記第1上下動シリンダ30が設置されてい
る。また、第1可動部32は、第1ロッドレスシリンダ
29と平行してその上方に配された第1ガイド部33に
水平移動可能に支持されている。前記第1ハンド28
は、基台16の長手方向に直交する方向に水平状態に延
在するとともに、その基端部が、第1上下動シリンダ3
0のピストン部30a先端部と連結部材34を介して接
続されている。
【0027】前記第2搬送部23は、先端部に形成され
た2つの吸着孔35aで半導体ウェーハWを吸着して支
持する第2ハンド35と、該第2ハンド35を第1受け
渡し部20と第2受け渡し部22との間で水平移動可能
に支持する第2ロッドレスシリンダ36と、第2ハンド
35を上下動可能に支持する第2上下動シリンダ37
と、前記第2ハンド35の吸着孔35a、第2ロッドレ
スシリンダ36および第2上下動シリンダ37にそれぞ
れ個別に接続された圧縮空気供給用の各配管を束ねた第
2配管部38とを備えている。
【0028】前記第2ロッドレスシリンダ36は、その
両端部が第1受け渡し部20および第2受け渡し部22
のそれぞれの一側面に水平状態に固定され、第2ロッド
レスシリンダ36の第2可動部39には、第2ハンド3
5の基端部が上下動かつ回転可能に支持されるとともに
前記第2上下動シリンダ37が設置されている。また、
第2可動部39は、第2ロッドレスシリンダ36と平行
してその上方に配された第2ガイド部40に水平移動可
能に支持されている。
【0029】前記第2ハンド35は、基台16の長手方
向に直交する方向に水平状態に延在するとともに、その
基端部が、第2上下動シリンダ37のピストン部37a
先端部と連結部材41を介して接続されている。また、
第2ハンド35の基端部には、第2ハンド35の延在方
向を軸線として第2ハンド35を回転可能に支持する反
転用アクチュエータ42が設けられている。
【0030】前記第3搬送部25は、先端部に形成され
た2つの吸着孔43aで半導体ウェーハWを吸着して支
持する第3ハンド43と、該第3ハンド43を第2受け
渡し部22と第3受け渡し部24との間で水平移動可能
に支持する第3ロッドレスシリンダ44と、第3ハンド
43を上下動可能に支持する第3上下動シリンダ45
と、前記第3ハンド43の吸着孔35a、第3ロッドレ
スシリンダ44および第3上下動シリンダ45にそれぞ
れ個別に接続された圧縮空気供給用の各配管を束ねた第
3配管部46とを備えている。
【0031】前記第3ロッドレスシリンダ44は、その
両端部が第2受け渡し部22および第3受け渡し部24
のそれぞれの一側面に水平状態に固定され、第3ロッド
レスシリンダ44の第3可動部47には、第3ハンド4
3の基端部が上下動可能に支持されるとともに前記第3
上下動シリンダ45が設置されている。また、第3可動
部47は、第3ロッドレスシリンダ44と平行してその
上方に配された第3ガイド部48に水平移動可能に支持
されている。前記第3ハンド43は、第2ハンド35と
同様に、基台16の長手方向に直交する方向に水平状態
に延在するとともに、その基端部が、連結部材49を介
して第3上下動シリンダ45のピストン部45a先端部
と接続されている。
【0032】前記第4搬送部27は、半導体ウェーハW
を載置する第4ハンド50と、該第4ハンド50を第3
受け渡し部24と第4受け渡し部26との間で水平移動
可能に支持する第4ロッドレスシリンダ51とを備えて
いる。前記第4ロッドレスシリンダ51は、その両端部
が第3受け渡し部24および第4受け渡し部26のそれ
ぞれの一側面に水平状態に固定され、第4ロッドレスシ
リンダ51の第4可動部52には、第4ハンド50の基
端部が上下動可能に支持されている。
【0033】前記第4ハンド50は、基台16の長手方
向に直交する方向に向けて延在するとともに、その先端
部が基端部より低い位置で水平状態に配されている。第
4ハンド50の先端部は、載置される半導体ウェーハW
の直径と同幅に設定され、また該半導体ウェーハWの外
縁部に当接して位置決めする突起部50aが4つ設けら
れている。
【0034】また、第4受け渡し部26には、基台16
の長手方向端部に第4受け渡し部26に移動された第4
ハンド50を昇降可能に支持するハンド昇降用エアシリ
ンダ53が設けられている。該ハンド昇降用エアシリン
ダ53は、上下方向に延在して配され、そのシリンダロ
ッド53aの先端部には、第4ハンド50の側部がはめ
込まれる第4ハンド支持部材53bが取り付けられてい
る。
【0035】前記第1受け渡し部20は、図7に示すよ
うに、ローダーユニット15に隣接して設けられた矩形
状の水槽であり、内部に洗浄用の純水が供給されて満た
されている。また、前記第2受け渡し部22は、第1受
け渡し部20に隣接し該第1受け渡し部20より深く設
定された矩形状の水槽であり、第1受け渡し部20等か
ら溢れた純水が流れ込むように設定され底部に該純水が
排水される洗浄水排水孔54が形成されている。前記第
3受け渡し部24および前記第4受け渡し部26は、前
記第2受け渡し部22に隣接し前記第1受け渡し部20
と同じ深さに設定された矩形状の水槽であり、互いに連
通状態とされ内部に洗浄用の純水が供給されて満たされ
ている。
【0036】前記表面研磨室移送機構5は、図8に示す
ように、第1受け渡し部20および表面研磨室4におい
て半導体ウェーハWをそれぞれ上方から吸着状態に支持
する一対のウェーハ吸着盤54と、これらウェーハ吸着
盤54を上下動かつ回転可能にそれぞれ支持する一対の
吸着盤支持部55と、これら吸着盤支持部55を第1受
け渡し部20と表面研磨室4との間に立設された回転可
能な旋回軸部材56で支持するとともに該旋回軸部材5
6を中心に旋回させる旋回機構57とを備えている。す
なわち、一対のウェーハ吸着盤54は、旋回軸部材56
を中心に対称な位置に配されている。
【0037】一方、前記裏面研磨室移送機構8は、第3
受け渡し部24および裏面研磨室7において半導体ウェ
ーハWをそれぞれ上方から吸着状態に支持する一対のウ
ェーハ吸着盤54と、これらウェーハ吸着盤54を上下
動かつ回転可能にそれぞれ支持する一対の吸着盤支持部
55と、これら吸着盤支持部55を第3受け渡し部24
と裏面研磨室7との間に立設された回転可能な旋回軸部
材56を中心に旋回させる旋回機構57とを備えてい
る。
【0038】前記旋回機構57は、前記旋回軸部材56
を回転させる旋回用ロータリーアクチュエータ58と、
旋回軸部材56を挿通状態に回転可能に支持する筒状支
持部材59とを備えている。前記旋回用ロータリーアク
チュエータ58は、表面研磨室4または裏面研磨室7の
下方にそれぞれ設置されるとともに回転駆動軸60に固
定された連結ギヤ61が旋回軸部材56の下部に固定さ
れた下部ギヤ62に噛み合わされている。前記筒状支持
部材59は、基台16の中央部を貫通状態とされ、下部
の外周に設けられた下部フランジ部63が基台16上面
に固定されて支持されている。
【0039】前記旋回軸部材56の下端には、半径方向
外方に延在する棒状の旋回ストッパ64が固定されると
ともに、基台16の上部裏面には、旋回位置決め部65
が所定位置の2箇所(1箇所図示せず)に固定されてい
る。該旋回位置決め部65は、旋回ストッパ64の先端
部が所定量旋回して係止する位置、すなわちにウェーハ
吸着盤54が、第1受け渡し部20の上部または表面研
磨室4の上部まで旋回する場合および第3受け渡し部2
4の上部または裏面研磨室7の上部まで旋回する場合に
それぞれ相当する位置に設けられている。また、旋回位
置決め部65は、旋回ストッパ64の先端部が当接する
際の衝撃を吸収するショックアブソーバ66と係止位置
を微調整する位置決めボルト67とを下部側面に備えて
いる。
【0040】前記旋回軸部材56の上端には、上部フラ
ンジ部68が設けられ、該上部フランジ部68の上部に
は、円筒部材69が軸線を同じくして固定されている。
該円筒部材69の外周面には、上下方向に延在して配さ
れた一対の吸着盤昇降用エアシリンダ70が互いに円筒
部材69の軸線に対して対称な位置に設けられている。
これら吸着盤昇降用エアシリンダ70は、上部に固定さ
れたシリンダ部70aと該シリンダ部70a内から上下
方向に進退可能とされたシリンダロッド部70bとを備
えている。該シリンダロッド部70bに先端部には、前
記吸着盤支持部55が固定されている。
【0041】該吸着盤支持部55は、シリンダロッド部
70bの先端部に固定された枠部71と、該枠部71の
上部に固定された回転モータ72と、該回転モータ72
の回転駆動軸に接続されその回転数を減速する減速機7
3aと、該減速機73aによって減速されたウェーハ吸
着盤54の回転角を検出する回転角検出センサ73b
と、減速機73aの回転軸に接続され上下方向の軸線を
中心として回転可能に枠部71の下端に支持された支持
ロッド74とを備えている。該支持ロッド74は、図示
しない吸引手段に接続され上下に貫通する接続孔74a
が内部に形成されている。
【0042】前記ウェーハ吸着盤54は、前記支持ロッ
ド74の下端に上面が固定され、軸線を同じくして前記
回転モータ72の回転によって回転可能とされている。
また、ウェーハ吸着盤54は、吸着する半導体ウェーハ
Wより所定量小さな径に設定されるとともにオリフラに
対応して一部が切欠部とされた円盤状に形成され、水切
り性を高めるために略円錐形状とされている。さらに、
ウェーハ吸着盤54の下面には、前記接続孔74aに接
続された吸引孔(図示せず)が形成されている。すなわ
ち、ウェーハ吸着盤54および吸着盤支持部55は、半
導体ウェーハWを保持し、該半導体ウェーハWをその円
周方向に回転可能に支持するウェーハ回転機構として機
能する。
【0043】前記表面研磨室4および前記裏面研磨室7
は、図8および図9に示すように、旋回軸部材56に対
して第1受け渡し部20および第3受け渡し部24の反
対側にそれぞれ配置され、研磨室側板75、研磨室天板
76、研磨室シャッタ77および研磨室底板78とから
構成されている。該研磨室底板78は、中央部外方に向
かって傾斜状態に設定され、その最下部には、研磨時に
使用された研磨液を排水する研磨液排水孔79が形成さ
れている。該研磨液排水孔79は、使用済み研磨液を再
使用するための排液貯留部(図示せず)に接続されてい
る。なお、研磨室側板75の下部には、ミスト抜き用の
ミスト取り出し口75aが設けられている。
【0044】前記研磨室天板76は、表面研磨室4およ
び裏面研磨室7の上方をそれぞれ覆って配され、その中
央部には、ウェーハ吸着盤54に吸着された半導体ウェ
ーハWの外径より若干大きく設定された内径を有する円
形の天板開口部76aが形成されている。また、研磨室
天板76は、外側の研磨室側板75の直上部分に基台1
6の長手方向に伸縮可能に支持された一対のシャッタ用
エアシリンダ80を備え、これらシャッタ用エアシリン
ダ80のシリンダロッド80aの先端部には連結部材8
1を介して一対の板状の研磨室シャッタ77がそれぞれ
固定されている。
【0045】前記連結部材81には、貫通孔81aが形
成され、該貫通孔81aには研磨室天板76上に設けら
れたガイド棒82が挿通状態とされている。すなわち、
連結部材81、ガイド棒82にガイドされて基台16の
長手方向に水平移動可能に支持されている。これらの研
磨室シャッタ77は、研磨室天板76に沿って表面研磨
室4および裏面研磨室7をそれぞれ覆って配されるとと
もに、前記シャッタ用エアシリンダ80の伸縮によって
基台16の長手方向に開閉可能に研磨室天板76に支持
されている。また、前記一対の研磨室シャッタ77は、
互いに対向する内縁部に半円状の切欠部77aが形成さ
れ、閉口時に前記支持ロッド74の径より若干大きな内
径を有する円形の開口部が中央部に形成される。
【0046】前記研磨室天板76は、周縁部に上方に突
出し研磨室天板76上面を囲むように配された研磨室天
板周壁部83が設けられている。また、表面研磨室4と
第1受け渡し部20との間および裏面研磨室7と第3受
け渡し部24との間には、中間部天板84がそれぞれ設
けられ、これら中間部天板84には、周縁部に上方に突
出し中間部天板84上面を囲むように配された中間部天
板周壁部85が設けられている。
【0047】前記中間部天板84は、第1受け渡し部2
0および第3受け渡し部24の旋回軸部材56側の側板
20a,24a上部に一側縁がそれぞれ配され、その他
側縁は表面研磨室4および裏面研磨室7の研磨室側板7
5外側面にそれぞれ配されている。すなわち、中間部天
板84は、研磨室天板76より低い位置に配されかつ第
1受け渡し部20および第3受け渡し部24より高い位
置に配されている。
【0048】前記研磨室天板周壁部83は、突出量が他
の部分より小さくされた第1低壁部83aが中間部天板
84側に形成され、また前記中間部天板周壁部85は、
突出量が他の部分より小さくされた第2低壁部85aが
第1受け渡し部20側および第3受け渡し部24側にそ
れぞれ形成されている。また、研磨室天板76および中
間部天板84上には、洗浄水が供給されるとともに研磨
室天板周壁部83および中間部天板周壁部85によって
浅く貯められている。
【0049】前記表面研磨機構6および前記裏面研磨機
構9は、図9から図11に示すように、表面研磨室4内
および裏面研磨室7内でそれぞれウェーハ吸着盤54に
よって保持状態の半導体ウェーハWを中心に基台16の
長手方向両側に配されかつ半導体ウェーハWの表裏面と
平行な軸線、すなわち前記長手方向に直交する方向の軸
線を有して回転可能に支持された一対の研磨ドラム90
と、これらの研磨ドラム90をそれぞれ回転駆動すると
ともに移動させる一対のドラム駆動手段91と、研磨時
に研磨液を研磨ドラム90上に供給するとともに半導体
ウェーハWの面取り面にも供給する研磨液供給手段92
とをそれぞれ備えている。
【0050】前記ドラム駆動手段91は、研磨ドラム9
0を基台16の長手方向に直交する方向に進退移動させ
るドラム直動ユニット部93と、該ドラム直動ユニット
部93に揺動可能に支持され研磨ドラム90を先端部に
接続するとともに該研磨ドラム90を半導体ウェーハW
の面取り面に押圧状態に当接させるとともに半導体ウェ
ーハWの軸線に向かう方向に摺動可能に支持するドラム
支持部94とを備えている。
【0051】前記ドラム直動ユニット部93は、第1受
け渡し部20と表面研磨室4との間および第3受け渡し
部24と裏面研磨室7との間にそれぞれ配され、基台1
6上に固定され図示しないボールネジおよび該ボールネ
ジを回転駆動するサーボモータ等を内蔵したユニット本
体94と、該ボールネジに螺着されボールネジに沿って
移動可能な直動部95とを備えている。
【0052】前記ドラム支持部94は、前記直動部95
の上部に設けられたピボット軸受部95aに揺動可能に
上端部が支持された揺動腕部96と、該揺動腕部96の
下端部に固定され基台16の長手方向に直交する方向に
延在して配されるとともに先端部に研磨ドラム90を回
転可能に支持するドラム支持軸部97とを備えている。
前記揺動腕部96は、上端部に貫通孔96aが形成さ
れ、該貫通孔96aに挿通されるとともに前記ピボット
軸受部95aに両端部が回転可能に支持される揺動用ロ
ッド96bを備えている。
【0053】前記ドラム支持軸部97は、前記揺動腕部
96の下端部に固定され表面研磨室4内側の研磨室側板
75に貫通状態のドラム用筒状部材98と、該ドラム用
筒状部材98内に軸線を同じくするとともに軸受部98
aを介して回転可能に挿通されたドラム回転軸部材99
とを備えている。該ドラム回転軸部材99は、先端部に
研磨ドラム90が軸線を同じくして固定され、後端部に
図示しない回転駆動源が接続されている。
【0054】前記揺動腕部96の上端部および直動部9
5の下部は、バランス用バネ100で連結されていると
ともに、揺動腕部96の下端部および直動部95の下部
は、押圧用エアシリンダ101で連結されている。前記
バランス用バネ100は、揺動腕部96によって支持さ
れているドラム支持軸部97を一定高さに保持して、該
ドラム支持軸部97に取り付けられている研磨ドラム9
0の高さ位置を設定するものである。
【0055】また、前記押圧用エアシリンダ101は、
研磨時に、バランス用バネ100によって一定高さに保
持されたドラム支持軸部97をウェーハ吸着盤54に吸
着状態の半導体ウェーハWへ向けた斜め上方に一定の押
圧力で押し、ドラム支持軸部97に取り付けられている
回転状態の研磨ドラム90外周面を表面研磨機構6にお
いては半導体ウェーハWの表面側の面取り面に、裏面研
磨機構9においては半導体ウェーハWの裏面側の面取り
面に、それぞれ押圧させるものである。
【0056】前記ドラム用筒状部材98の先端には、研
磨ドラム90の外周面半分を覆うドラム用カバー102
が取り付けられている。該ドラム用カバー102は、ド
ラム用筒状部材98に固定され研磨ドラム90の内側面
に近接状態に配された円盤部102aと、研磨ドラム9
0の外周面のうち表面研磨室4内および裏面研磨室7内
にそれぞれ配された半導体ウェーハWに対して反対側の
半分を近接状態で覆う円弧状板部102bとを備えてい
る。
【0057】なお、前記円盤部102aと表面研磨室4
内側の研磨室側板95との間および前記円盤部102a
と裏面研磨室7内側の研磨室側板95との間には、表面
研磨室4内および裏面研磨室7内のドラム用筒状部材9
8を覆う蛇腹部材103がそれぞれ取り付けられてい
る。これら蛇腹部材103は、研磨時に研磨液がドラム
用筒状部材98内等に入り込むことを防止するものであ
る。
【0058】前記研磨液供給手段92は、前記ドラム用
カバー102の円弧状板部102bの上部に取り付けら
れた複数の供給ノズル104と、これら供給ノズル10
4に固定されウェーハ吸着盤54に保持状態の半導体ウ
ェーハW側に配された研磨液用ブラシ105と、前記供
給ノズル104に接続され研磨液を供給する研磨液導入
手段106とを備えている。前記研磨液用ブラシ105
は、ナイロン等の弾性体で形成され、その先端部が研磨
ドラム90の軸線方向に沿って外周面上に当接状態に配
されている。
【0059】前記研磨液導入手段106は、図4に示す
ように、研磨液を貯留するスラリータンク107と、該
スラリータンク107から研磨液を吸い上げて前記供給
ノズル104へ導くスラリーポンプ108とを備えてい
る。なお、符号109は、使用済み研磨液を再使用する
ために用いる排出ミスト除去用のサイクロンである。
【0060】前記研磨ドラム90は、図1に示すよう
に、ドラム回転軸部材99先端部に設けられた取付用フ
ランジ99aに軸線を同じくしてボルト109で固定さ
れるアルミニウム合金製のホイール本体110と、該ホ
イール本体110の外周面を覆って設けられた研磨布1
11とを備えている。前記ホイール本体110の外周面
には、軸線に平行に延在するとともに半径方向外方に突
出する突条形状のキー110aが設けられ、前記研磨布
111に内側からくい込んで研磨布111の回り止めと
されている。
【0061】前記研磨布111は、繊維の向きが一定で
ない不織布で円環状に形成された単位研磨布111aを
複数枚積層させ円筒状にしたものであり、ホイール本体
110の外周面に軸線を同じくして外挿状態に取り付け
られている。研磨布111の両端面には、塩化ビニール
で形成され研磨布111と同じ外径に設定された円環状
の補強板112がそれぞれ配され、これら補強板112
の外側面には、ステンレスで形成され研磨布111より
小さな外径に設定された円環状の押え板113がそれぞ
れ配されている。
【0062】前記研磨布111は、圧縮率が6〜10%
に設定され、本実施形態では8%の圧縮率にセットされ
ている。また、研磨布111の半径方向の厚さは、半導
体ウェーハWの4倍程度に設定され、例えば半導体ウェ
ーハWの厚さが0.75mmの場合には、3.0mmの
厚さとされる。なお、前記圧縮率は、JIS L−10
96に準拠するものであり、単位研磨布111aに初荷
重W0を負荷した1分後の厚さT1を読み、同時に荷重W
1に増し、1分後の厚さT2を読むことによって次式で算
出される。 圧縮率(%)=(T1−T2)/T1×100 (但し、W0=300g/cm2、W1=1800g/c
2
【0063】研磨ドラム90基端側の押え板113は、
ホイール本体110の基端部外周面に形成された拡径部
110bに係止され、また研磨ドラム90先端側の押え
板113は、ホイール本体110先端面にボルト114
で固定された円環状の研磨布押圧板115によって基端
側へと押圧状態に支持されている。したがって、研磨布
111は、補強板112および押え板113に挟持状態
とされ一定の押圧力によって軸線方向に圧縮状態とされ
ている。
【0064】前記ウェーハ収納機構10は、図12に示
すように、第3受け渡し部24の上方に配され第3受け
渡し部24に移送された半導体ウェーハWを収納用ハン
ド116で取り出して移送するアンローダーユニット1
5と、該アンローダーユニット15によって移送される
半導体ウェーハWが収納される収納用カセットC2を所
定位置に載置する収納用カセット載置部117とを備え
ている。
【0065】前記アンローダーユニット15は、基台1
6上に立設された2つの柱部材118の上部に架設され
た梁部材119に垂下状態に支持されており、該梁部材
119に取り付けられた水平方向移動装置120によっ
て梁部材119の延在方向、すなわち基台16の長手方
向に直交する方向に沿って移動可能とされている。前記
水平方向移動装置120の側面には、上下方向に伸縮可
能な収納用エアシリンダ121がその上部を固定して垂
下状態とされ、該収納用エアシリンダ121の下部には
先端部に収納用ハンド116を備えるハンド揺動回転部
122が支持されている。
【0066】該ハンド揺動回転部122は、基台16の
長手方向に直交する水平軸線を中心に収納用ハンド11
6を揺動させる揺動用ロータリーアクチュエータ123
と、収納用ハンド116をその延在方向を軸線として回
転させる回転用ロータリーアクチュエータ124とを備
えている。前記収納用ハンド116は、先端部に図示し
ない吸引手段に接続された複数の吸着孔(図示せず)が
形成され、これら吸着孔によって第4受け渡し部26に
移送された半導体ウェーハWを吸着して支持するもので
ある。
【0067】前記収納用カセット載置部117は、基台
16の端部側の側面に設けられ、第4受け渡し部26よ
り低い位置に配されている。この収納用カセット載置部
117は、基台16の長手方向に直交する方向に4つの
収納用カセットC2を並べることができ純水が供給され
満たされている水槽部125と、該水槽部125内に配
され前記収納用カセットC2が個別に載置されて位置決
めされる4つのカセット用ハンド126と、水槽部12
5と基台16との間に設置され各カセット用ハンド12
6を個別に昇降可能に支持する4つのカセット昇降用エ
アシリンダ127とを備えている。
【0068】前記収納用カセットC2は、半導体ウェー
ハWの載置位置がその表裏面が基台16の長手方向に平
行にかつ半導体ウェーハWの軸線が水平状態になるよう
に設定されている。また、前記カセット用ハンド126
は、縦断面L字状に形成され、その上部が対応する前記
カセット昇降用エアシリンダ127のシリンダロッド1
27a先端に固定されている。
【0069】次に、本発明に係る半導体ウェーハの面取
り面研磨装置の第1実施形態における半導体ウェーハの
面取り面研磨方法について、〔ウェーハ取り出し工
程〕、〔ウェーハ位置決め工程〕、〔表面研磨工程〕、
〔ウェーハ反転工程〕、〔裏面研磨工程〕および〔ウェ
ーハ収納工程〕とに分けて説明する。
【0070】〔ウェーハ取り出し工程〕まず、研磨処理
前の半導体ウェーハWを入れたカセットC1を、半導体
ウェーハWの表面が下方に向くようにカセット載置用テ
ーブル13上の所定位置にセットする。
【0071】ローダーユニット15を駆動して、取り出
し用ハンド14を上下動させるとともにカセット載置用
テーブル13の中央部から所定位置の半導体ウェーハW
の上部に移動させ、半導体ウェーハWを吸着保持する。
吸着後、取り出し用ハンド14を再びカセット載置用テ
ーブル13の中央部に戻すとともに垂直軸線を中心に回
転させ、半導体ウェーハWを保持した先端部をウェーハ
位置決めユニット2に向ける。
【0072】〔ウェーハ位置決め工程〕ローダーユニッ
ト15によって半導体ウェーハWを保持した取り出し用
ハンド14を上方に移動させ、ウェーハ位置決めユニッ
ト2の載置台2aに対応した高さに設定した後、取り出
し用ハンド14をウェーハ位置決めユニット2の載置台
2a上へ水平移動させる。このとき、載置台2aの下部
には、予め第1ハンド28を配しておく。
【0073】そして、半導体ウェーハWを載置台2a上
に配した状態で吸着を解除するとともに、半導体ウェー
ハWを開放してウェーハ位置決めユニット2に移載す
る。次に、ウェーハ位置決めユニット2を駆動して、載
置台2a上の半導体ウェーハWの芯出しおよびオリフラ
の方向決めを行い、半導体ウェーハWを所定の向きに位
置決めする。
【0074】〔表面研磨工程〕次に、第1上下動シリン
ダ30によって第1ハンド28を上昇させるとともに位
置決めされた半導体ウェーハWを上面に載置し、吸着溝
28aによって吸着保持する。そして、第1ロッドレス
シリンダ29によって第1受け渡し部20の上方へと第
1ハンド28を水平移動して半導体ウェーハWを第1受
け渡し部20へ移送する。
【0075】この状態において、予め第1受け渡し部2
0の上方に位置させたウェーハ吸着盤54を、吸着盤昇
降用エアシリンダ70によって吸着盤支持部55ととも
に下降させ、半導体ウェーハW上に当接させる。このと
き、第1ハンド28の吸着を解除し半導体ウェーハWを
解放するとともに、ウェーハ吸着盤54によって半導体
ウェーハWを、軸線を同じくして吸着保持する。
【0076】ウェーハ吸着盤54が半導体ウェーハWを
保持した状態で、旋回用ロータリーアクチュエータ58
を駆動させて旋回軸部材56を180゜回転させるとと
もにウェーハ吸着盤54を180゜旋回させ、表面研磨
室4の上方に位置させる。そして、表面研磨室4の研磨
室シャッタ77を、シャッタ用エアシリンダ80の作動
によってスライドさせ、研磨室天板76の天板開口部7
6aを開口させる。
【0077】天板開口部76aが開いた状態で、吸着盤
昇降用エアシリンダ70によってウェーハ吸着盤54を
下降させ、表面研磨室4内の所定位置に配される。この
とき、ウェーハ吸着盤54に保持状態の半導体ウェーハ
Wの向きは、オリフラが基台16の長手方向に直交する
方向に沿って配されている。さらに、この状態で、研磨
室シャッタ77を、再びシャッタ用エアシリンダ80の
作動によってスライドさせ、研磨室天板76の天板開口
部76aを閉じる。このとき、支持ロッド74が、互い
に当接した研磨室シャッタ77の切欠部77aで形成さ
れた円形の開口部内に配される。
【0078】次に、表面研磨室4内の一対の研磨ドラム
90を、ドラム直動ユニット部93を駆動することによ
って基台16側から保持状態の半導体ウェーハWの両側
へと移動させる。さらに、押圧用エアシリンダ101を
作動させ、揺動腕部96を押し上げることによって一対
の研磨ドラム90の研磨布111を、半導体ウェーハW
の両側から表面側の面取り面に所定の押圧力で押圧状態
に当接させる。このとき、半導体ウェーハWのオリフラ
は、一方の研磨ドラム90の研磨布111において研磨
液用ブラシ105の下方近傍に当接される。
【0079】この状態で、スラリーポンプ108を駆動
させてスラリータンク107から吸い上げた研磨液を、
一方の供給ノズル104から研磨布111上に供給す
る。そして、図示しない回転駆動源を駆動させて、オリ
フラの面取り面に当接する研磨ドラム90を、研磨布1
11がオリフラの面取り面に沿って半導体ウェーハWの
軸線に向かう方向に摺動する方向に回転させることによ
って研磨を行う。
【0080】このとき、供給ノズル104から研磨布1
11上に供給される研磨液は、自重と研磨ドラム90の
回転とによって半導体ウェーハW側へと移動するととも
に研磨液用ブラシ105の先端に当接して、研磨ドラム
90の軸線方向に広げられる。すなわち、研磨液を研磨
ドラム90の軸線方向に一様に供給するとともに、研磨
布111に馴染ませるので、前記軸線方向のどの位置の
研磨布111においても良好な研磨性能が得られる。
【0081】オリフラの面取り面の研磨を終了した後、
他方の研磨ドラム90も同様に回転させるとともに、他
方の供給ノズル104から研磨布111に研磨液を供給
する。同時に、回転モータ72を駆動させ、ウェーハ吸
着盤54とともに半導体ウェーハWを180゜(半周)
回転させる。このとき、回転モータ72の回転は減速機
73aによって所定回転速度に減速されるとともに、ウ
ェーハ吸着盤54の回転角が回転角検出センサ73bに
よって検出され、半導体ウェーハWは正確に180゜回
転される。すなわち、回転状態の半導体ウェーハWの両
側に、一対の研磨ドラム90が半導体ウェーハWの軸線
を中心に対称的に配置されているので、半導体ウェーハ
Wを半周させることにより、全周に亙って表面側の面取
り面が研磨される。
【0082】このとき、研磨布111を面取り面に沿っ
て半導体ウェーハWの軸線に向かう方向に摺動させるの
で、図13に示すように、研磨布111と半導体ウェー
ハWの面取り面Mとの接触点において研磨布111が移
動する方向(図中の矢印A方向)と半導体ウェーハWの
面取り面Mの移動する方向とが直交するので、研磨によ
る円周方向のすじの発生が防止される。
【0083】さらに、研磨布111を面取り面Mに押圧
状態に当接させ弾性変形させるとともに摺動させるの
で、半導体ウェーハWの外側面Sに当接する研磨布11
1の盛り上がり部111bが形成され、該盛り上がり部
111bが前記外側面Sに押圧状態で当接するとともに
外側面Sから面取り面Mに向かって摺動する。すなわ
ち、研磨布111によって面取り面Mの研磨が行われる
とともに、外側面Sについても円周方向にすじを発生さ
せることなく同時に研磨が行われる。
【0084】また、単位研磨布111aが不織布で形成
され、単位研磨布111aの繊維がばらばらな向きで配
されているので、単位研磨布111aの外周縁および外
周縁近傍の表裏面のいずれの部分が面取り面Mに当接し
ても良好な研磨特性が得られる。そして、研磨布111
の軸線方向両端側に該研磨布111より高い剛性を有す
る円環状の補強板112が設けられているので、研磨布
111の軸線方向両端側における単位研磨布111aを
軸線方向に支持し、単位研磨布111aが軸線方向に広
がって互いに離間したり折り曲がってしまうことが防止
される。
【0085】また、上記研磨時において使用された研磨
液は、研磨ドラム90から直接研磨室底板78上に流れ
落ちるか、またはドラム用カバー102の円弧状板部1
02bによって下方に誘導されて研磨室底板78上に流
れ落ちる。なお、ドラム用カバー102の円盤部102
aは、ドラム用筒状部材98の周囲へ研磨液が飛び散る
ことを防ぎ、円弧状板部102bは、研磨室側板75へ
研磨液が飛び散ることを防いでいる。
【0086】研磨室底板78上に流れ落ちた研磨液は、
傾斜に従って研磨液排水孔79へ流れて、排液貯留部
(図示せず)へと排出される。なお、該排液貯留部の使
用済み研磨液は、再使用するためにサイクロン109に
よってミスト除去処理が施される。また、前記研磨ドラ
ム90は、研磨する半導体ウェーハW毎にドラム直動ユ
ニット部93によって軸線方向に所定量移動され、研磨
布111の外周面における広い範囲で研磨することによ
って、研磨ドラム90の長寿命化が図られている。
【0087】表面側の面取り面Mを研磨した後、研磨室
シャッタ77をスライドさせて研磨室天板76の天板開
口部76aを開口させる。そして、半導体ウェーハWを
保持したウェーハ吸着盤54を吸着盤昇降用エアシリン
ダ70によって研磨室天板76の上方まで上昇させる。
【0088】なお、表面研磨室4において一方のウェー
ハ吸着盤54に保持された半導体ウェーハWの表面側の
面取り面Mが研磨されている間に、他方のウェーハ吸着
盤54は、前記ウェーハ取り出し工程および前記ウェー
ハ位置決め工程を経て第1受け渡し部20に搬送された
別の半導体ウェーハWを、一方のウェーハ吸着盤54と
同様にして吸着保持している。
【0089】この状態で、旋回用ロータリーアクチュエ
ータ58を駆動して旋回軸部材56を回転させ、一方お
よび他方のウェーハ吸着盤54をそれぞれ180゜旋回
させる。すなわち、一方のウェーハ吸着盤54に保持さ
れた半導体ウェーハWは、再び第1受け渡し部20の上
方に移送されるとともに、他方のウェーハ吸着盤54に
保持された半導体ウェーハWは、表面研磨室4の上方に
移送され一方のウェーハ吸着盤54に保持された半導体
ウェーハWと同様に表面側の面取り面Mの研磨が行われ
る。
【0090】旋回時において、旋回中の一方のウェーハ
吸着盤54および保持された半導体ウェーハWから、研
磨室天板76および中間部天板84上に研磨液が落ちる
場合がある。しかしながら、研磨室天板76および中間
部天板84には、研磨室天板周壁部83および中間部天
板周壁部85によって周縁部が高くされ洗浄水が貯めら
れているので、落ちた研磨液は、研磨室天板周壁部83
および中間部天板周壁部85から他の部分に流れ落ちな
いとともに乾いて付着することがない。
【0091】また、中間部天板84が研磨室天板76よ
り低く設定されるとともに第1受け渡し部20および第
3受け渡し部24より高く設定され、研磨室天板周壁部
83および中間部天板周壁部85には第1低壁部83a
および第2低壁部85aがそれぞれ形成されているの
で、研磨室天板76上に落ちた研磨液は、洗浄水ととも
に第1低壁部83aを介して研磨室天板76から中間部
天板84へと流れ落ち、さらに第2低壁部85aを介し
て中間部天板84から第1受け渡し部20および第3受
け渡し部24へと流れ落ちる。
【0092】〔ウェーハ反転工程〕表面研磨済みの半導
体ウェーハWを第1受け渡し部20の上方に移送した
後、保持しているウェーハ吸着盤54を下降させて、第
1受け渡し部20の純水中に水没状態で位置させるとと
もに、ウェーハ吸着盤54を所定量回転させる。このと
き、半導体ウェーハWおよびウェーハ吸着盤54に付着
している研磨液が、純水によって洗い落とされる。
【0093】研磨液を洗い落とした後、再びウェーハ吸
着盤54を上昇させ第1受け渡し部20の上方に位置さ
せ、さらに第2ハンド35を第2上下動シリンダ37で
ウェーハ吸着盤54より低い位置に設定するとともに第
1受け渡し部20のウェーハ吸着盤54の下方に第2ロ
ッドレスシリンダ36によって水平移動させる。この状
態で、ウェーハ吸着盤54を下降させるとともに半導体
ウェーハWを第2ハンド35上に載置する。このとき、
ウェーハ吸着盤54の吸着を解除して半導体ウェーハW
を開放するとともに、第2ハンド35の吸着孔35aで
半導体ウェーハWの下面、すなわち表面側を吸着して半
導体ウェーハWを保持する。
【0094】次に、半導体ウェーハWを保持した第2ハ
ンド35を、第2ロッドレスシリンダ36によって第2
受け渡し部22へと水平移動する。なお、第2受け渡し
部22に移送された第2ハンド35は、第2受け渡し部
22の底部に対して半導体ウェーハWの半径より高い位
置に設定される。この状態で、反転用アクチュエータ4
2を駆動して第2ハンド35を延在方向を軸線として1
80゜回転させる。そして、第3ハンド43を、第3上
下動シリンダ45および第3ロッドレスシリンダ44に
よって第2ハンド35に保持された半導体ウェーハWの
下方に移動させる。
【0095】第3ハンド43が第2ハンド35の下方に
位置した後、第2ハンド35を下降させて半導体ウェー
ハWを第3ハンド43上に載置する。このとき、第2ハ
ンド35の吸着を解除して半導体ウェーハWを開放する
とともに、第3ハンド43の吸着孔35aで半導体ウェ
ーハWの下面、すなわち裏面側を吸着して半導体ウェー
ハWを保持する。第3ハンド43は、半導体ウェーハW
を吸着した後、第3受け渡し部24へと第3ロッドレス
シリンダ44によって水平移動される。
【0096】〔裏面研磨工程〕第3ハンド43が第3受
け渡し部24に配された後、予め第3受け渡し部24の
上方に位置させた裏面研磨室移送機構8のウェーハ吸着
盤54を、下降させるとともに第3ハンド43上の半導
体ウェーハWの上面に当接させる。このとき、第3ハン
ド43の吸着を解除して半導体ウェーハWを開放すると
ともに、裏面研磨室移送機構8のウェーハ吸着盤54で
半導体ウェーハWの上面、すなわち表面側を吸着して半
導体ウェーハWを保持する。
【0097】この後、表面研磨工程と同様に、裏面研磨
室移送機構8によって、裏面を下方に向けて保持した半
導体ウェーハWを裏面研磨室7内へと移送し、裏面側の
オリフラおよび外縁部全周の面取り面の研磨を行う。こ
のとき、表面側の研磨と同様に、裏面側においても外側
面の研磨も同時に行われる。そして、裏面側の面取り面
の研磨が終了した後、表面研磨工程と同様に、裏面研磨
室移送機構8のウェーハ吸着盤54に保持状態の半導体
ウェーハWは、再び第3受け渡し部24の上方に移送さ
れる。
【0098】なお、表面研磨工程と同様に、裏面研磨室
7において一方のウェーハ吸着盤54に保持された半導
体ウェーハWの裏面側の面取り面Mが研磨されている間
に、他方のウェーハ吸着盤54は、前記表面研磨工程お
よび前記ウェーハ反転工程を経て第3受け渡し部24に
搬送された別の半導体ウェーハWを、一方のウェーハ吸
着盤54と同様にして吸着保持している。
【0099】この状態で、旋回用ロータリーアクチュエ
ータ58を駆動して旋回軸部材56を回転させ、一方お
よび他方のウェーハ吸着盤54をそれぞれ180゜旋回
させる。すなわち、一方のウェーハ吸着盤54に保持さ
れた半導体ウェーハWは、再び第3受け渡し部24の上
方に移送されるとともに、他方のウェーハ吸着盤54に
保持された半導体ウェーハWは、裏面研磨室7の上方に
移送され一方のウェーハ吸着盤54に保持された半導体
ウェーハWと同様に裏面側の面取り面Mの研磨が行われ
る。
【0100】〔ウェーハ収納工程〕裏面研磨済みの半導
体ウェーハWを第3受け渡し部24の上方に移送した
後、保持しているウェーハ吸着盤54を下降させて、第
3受け渡し部24の純水中に水没状態で位置させるとと
もに、ウェーハ吸着盤54を所定量回転させる。このと
き、半導体ウェーハWおよびウェーハ吸着盤54に付着
している研磨液が、純水によって洗い落とされる。
【0101】研磨液を洗い落とした後、ウェーハ吸着盤
54をさらに下降させ、予め第3受け渡し部24の底部
近傍に配した第4ハンド50上に半導体ウェーハWを載
置する。このとき、ウェーハ吸着盤54の吸着を解除し
て半導体ウェーハWを開放するとともに、第4ハンド5
0上で突起部50aによって半導体ウェーハWを位置決
め保持する。
【0102】次に、半導体ウェーハWを保持した第4ハ
ンド50を、第4ロッドレスシリンダ51によって水没
状態で第4受け渡し部26へと水平移動する。このと
き、第4受け渡し部26へ移動された第4ハンド50の
移動方向側部がハンド昇降用エアシリンダ53の第4ハ
ンド支持部材53bにはめ込まれる。この後、ハンド昇
降用エアシリンダ53によって、第4ハンド50は半導
体ウェーハWを載置した状態で第4受け渡し部26の上
方へと上昇される。
【0103】このとき、予めアンローダーユニット15
を駆動させて収納用ハンド116の先端部を、吸着孔を
下方に向けて第4受け渡し部26の上方に配しておき、
第4ハンド50は、半導体ウェーハWが収納用ハンド1
16に当接する位置で上昇が停止される。この状態で、
収納用ハンド116の吸着孔で半導体ウェーハWの上面
を吸着するとともに、半導体ウェーハWを保持する。こ
の後、第4ハンド50は、再びハンド昇降用エアシリン
ダ53によって、第4受け渡し部26の底部近傍へと下
降退避される。
【0104】次に、半導体ウェーハWを水平状態で保持
した収納用ハンド116を、回転用ロータリーアクチュ
エータ124を作動させて延在方向を軸線として90゜
回転させ、半導体ウェーハWを垂直状態とする。そし
て、この状態で収納用ハンド116を、収納用エアシリ
ンダ121を作動させてハンド揺動回転部122ととも
に上昇させた後、揺動用ロータリーアクチュエータ12
3を作動させて基台16の長手方向に直交する水平軸線
を中心に下方(図中の矢印方向)に105゜回転させて
揺動し、収納用カセット載置部117の水槽部125上
方に半導体ウェーハWを位置させる。
【0105】さらに、水平方向移動装置120を駆動さ
せ、収納用ハンド116を梁部材119の延在方向に移
動させて所定の収納用カセットC2の収納位置の直上に
半導体ウェーハWを位置決めする。この後、収納用エア
シリンダ121を伸ばして、収納用ハンド116に保持
状態の半導体ウェーハWを収納用カセットC2の収納位
置まで下降させる。そして、収納用ハンド116の吸着
を解除し、半導体ウェーハWを開放するとともに収納用
カセットC2に収納する。
【0106】上記各工程によって所定枚数の半導体ウェ
ーハWが収納用カセットC2に収納された後、該収納用
カセットC2が載置されたカセット用ハンド126をカ
セット昇降用エアシリンダ127によって上昇させ、収
納用カセットC2の取手部分を水槽部125から上方に
出した状態とする。この後、半導体ウェーハWは収納用
カセットC2ごと水槽部125から取り出されて次工程
へと移送される。
【0107】この半導体ウェーハの面取り面研磨装置で
は、研磨布111が本体ホイール110に外挿かつ積層
状態の複数の円環状の単位研磨布111aによって形成
されているので、研磨布111を取り付ける際には、本
体ホイール110に単位研磨布111aを複数枚外挿さ
せて積層するだけで容易に円筒状の研磨布111が研磨
ドラム90に形成される。また、円環状の単位研磨布1
11aで形成される研磨布111の円周方向は継ぎ目の
無い無端状であるため、剥がれ等が生じないとともに半
導体ウェーハWにダメージを与え難い。
【0108】さらに、研磨布111の厚みは単位研磨布
111aの内径および外径で設定され、該設定を変える
ことによって所定の弾性が得られる。また、研磨布11
1表面が摩耗によって品質が低下しても、該表面を削り
落とすことによって新たな研磨布111表面が得られ、
該研磨布111を交換することなく長期に亙って使用が
可能である。
【0109】そして、研磨布111の軸線方向両端側に
該研磨布111を軸線方向に押圧状態に挟持する円環状
の押え板113が設けられているので、弾性体である各
単位研磨布111aを軸線方向に所定の押圧力で挟持す
ることによって、研磨布111が軸線方向に所定量圧縮
されて弾性の調整が可能となる。
【0110】次に、第1実施形態における面取り面研磨
装置を、ノッチ部分を有する半導体ウェーハに適用する
場合について、図14を参照しながら説明する。
【0111】ノッチ部分を有する半導体ウェーハにおけ
る面取り面を研磨する場合、上記各工程において、オリ
フラにおける面取り面を研磨する工程に代えて、ノッチ
部分における面取り面を研磨する工程が行われる。この
場合、一対の研磨ドラム90のうち少なくともノッチ部
分を研磨する一方は、図14に示すように、他の小径単
位研磨布140aより大きな外径に設定された一枚の大
径単位研磨布140bを軸線方向一端側に配した研磨布
140を備えている。なお、大径単位研磨布140bと
小径単位研磨布140aとの外径差は、研磨するノッチ
部分Nの切込み深さより大きく設定される。
【0112】ノッチ部分Nにおける面取り面を研磨する
場合には、保持状態の半導体ウェーハW1の両側に配さ
れた一対の研磨ドラム90のうち、ノッチ部分N側の研
磨ドラム90Aを、ドラム直動ユニット部93を駆動す
ることによって大径単位研磨布140bがノッチ部分N
に対向状態となる位置に移動させる。さらに、押圧用エ
アシリンダ101を作動させ、揺動腕部96を押し上げ
ることによって研磨ドラム90Aの大径単位研磨布14
0bを、半導体ウェーハW1の両側からノッチ部分Nの
面取り面に所定の押圧力で押圧状態に当接させる。
【0113】この状態で、研磨液を研磨布140上に供
給し、研磨ドラム90Aを回転させることによって、大
径単位研磨布140bがノッチ部分Nの面取り面に沿っ
て半導体ウェーハW1の外縁から中心に向かって摺動す
る方向に回転させることによって研磨を行う。したがっ
て、外径の大きい大径単位研磨布140bの外周縁をノ
ッチ部分Nの面取り面に当接させることによって、ノッ
チ部分Nの奥まで面取り面の研磨が可能となる。また、
ノッチ部分N以外の面取り面を、小径単位研磨布140
aの部分で研磨することによって、ノッチ部分Nを含ん
だ半導体ウェーハW1の全周の面取り面が一種類の研磨
ドラム90Aで研磨可能である。
【0114】さらに、ドラム駆動手段91は、図14に
示すように、大径単位研磨布140bを半導体ウェーハ
W1のノッチ部分Nに当接させた状態で研磨ドラム90
Aをノッチ部分N(当接部分)における接線方向に進退
させるドラム移動機構300を備えている。該ドラム移
動機構300は、前記ドラム直動ユニット部93におけ
るボールネジおよびサーボモータ等によって研磨ドラム
90Aをその軸線方向(前記接線方向)に所定量移動さ
せるものである。
【0115】すなわち、ノッチ部分Nを研磨する際に、
ノッチ部分Nに大径単位研磨布140bの外周縁を半導
体ウェーハW1の径方向に押圧させて研磨するだけで
は、図15に示す研磨面N0のように、ノッチ部分Nの
径方向が顕著に研磨されてノッチ部分Nの内側を一様に
研磨することが困難である。そこで、ノッチ部分Nを研
磨する際には、ノッチ部分Nに大径単位研磨布140b
の外周縁を径方向(図15の矢印B方向)に押圧状態に
当接させて研磨ドラム90Aを回転させ、さらに、ドラ
ム移動機構300によって研磨ドラム90Aをノッチ部
分Nにおける接線方向、すなわち研磨ドラム90Aの軸
線方向(図15の矢印C方向)に連続的に所定量だけ進
退させる。この結果、ノッチ部分Nの内側の径方向のみ
ならず周方向にも所定の押圧力が加わり、図15に示す
研磨面N1のように、ノッチ部分Nの内側の全体が一様
に研磨される。
【0116】次に、本発明に係る半導体ウェーハの面取
り面研磨装置の第2実施形態を図16から図18を参照
しながら説明する。これらの図にあって、符号130
A、130Bは研磨ドラムを示している。
【0117】第2実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態における研磨ドラム90はどちらも半
導体ウェーハWの表裏面に平行な軸線を有して配されて
いるのに対し、第2実施形態における研磨ドラム130
A、130Bは、図16および図17に示すように、一
方の研磨ドラム130Aの軸線G1が半導体ウェーハW
の表裏面に対して傾斜しているとともに半導体ウェーハ
Wの軸線G0に対してねじれの位置に配されている点で
ある。
【0118】すなわち、第1実施形態のように半導体ウ
ェーハWの表裏面と平行な軸線を有する研磨ドラム90
を採用した場合では、面取り面Mにおける研磨ドラム1
30Aの当接する位置が上下方向にずれないことから、
面取り面Mにおける研磨領域を増やすためには、面取り
面Mへの押圧力を強くすることにより面取り面Mを研磨
布111に深くくい込ませる必要がある。しかしなが
ら、この場合、研磨布111と面取り面Mとの接触面積
が増えるが、半導体ウェーハWに加わる負荷が増大して
しまう問題がある。
【0119】これに対して、第2実施形態の半導体ウェ
ーハの面取り面研磨装置では、2つの研磨ドラム130
A、130Bのうち一方の研磨ドラム130Aは、その
軸線G1が半導体ウェーハWの表裏面に対して傾斜して
いるとともに半導体ウェーハWの軸線G0に対してねじ
れの位置に配されているので、半導体ウェーハWの回転
に伴って、半導体ウェーハWの面取り面Mにおける研磨
ドラム130Aの当接する位置が上下方向に徐々にずれ
る。
【0120】すなわち、面取り面Mに当接する研磨ドラ
ム130Aの表面が、図18に示すように、表面H1か
らH4へと徐々に上方から下方に移動することにより、
面取り面Mが、上方から下方に亙って研磨されることと
なる。したがって、第2実施形態の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置では、第1実施形態に比べて、比較的少
ない押圧力でも面取り面Mの上下方向における研磨領域
が広くなるとともに面取り面Mがより滑らかな曲面に研
磨される。なお、本実施形態では、図17に示すよう
に、研磨ドラム130Aの軸線G1と半導体ウェーハW
の表裏面との傾斜角θが5〜20゜位の範囲内に設定さ
れている。
【0121】次に、本発明に係る半導体ウェーハの面取
り面研磨装置の第3実施形態を図19から図21を参照
しながら説明する。
【0122】第3実施形態における単位研磨布311a
には、図19に示すように、外周に周方向と交差する方
向(研磨ドラム90の軸線方向)に切り込み部Kが形成
されている。切り込み部Kは、単位研磨布311aの中
心を基準とした対称な位置に2箇所、すなわち180゜
周方向に離間して等間隔に配されている。なお、切り込
み部Kの切り込み量(切り込みの深さ)は研磨条件等に
よって適宜設定される。前記研磨布311は、図20に
示すように、隣接する単位研磨布311aの切り込み部
Kが互いに周方向に90゜離間するように配されてい
る。
【0123】特に、切り込み部Kが形成された部分で
は、図13に示す切り込み部Kのない部分に比べて、図
21に示すように、半導体ウェーハWの外周面Sおよび
面取り面Mが深く研磨布311にくい込みながら研磨さ
れる。
【0124】第3実施形態における半導体ウェーハの面
取り面研磨装置では、研磨布311に外周に周方向と交
差する方向に切り込み部Kが形成されているので、研磨
液が切り込み部Kに入り込み保持される。また、切り込
み部Kによって、その周辺に弾性がさらに付与されるの
で、研磨ドラム90の回転時に、切り込み部Kのない部
分に比べて、半導体ウェーハWの周縁(外周面Sおよび
面取り面M)が切り込み部Kおよびその周辺において研
磨布311にくい込み易くなり、面取り面Mとの抵抗が
増えるとともに、研磨速度が早くなることから、研磨時
間が短縮可能となる。
【0125】さらに、研磨布311の切り込み部Kが周
方向に等間隔で配されているので、研磨布311の周方
向における研磨能力が均一化されるとともに、研磨布3
11の周方向における偏摩耗等が抑制される。そして、
研磨布311がホイール本体110に外挿かつ積層状態
の複数の円環状の単位研磨布311aによって形成され
ているので、各単位研磨布311aごとに切り込み部K
の深さ、数および配置等を設定でき、複数の単位研磨布
311aを適宜組み合わせることにより、多様な研磨性
能が得られる。
【0126】しかも、研磨布311において隣接する単
位研磨布311aの切り込み部Kが周方向に互いに離間
して配されているので、隣接する単位研磨布311aの
切り込み部Kが研磨ドラム90の軸方向に連続しないこ
とから、半導体ウェーハWのくい込み量が制限され、必
要以上のくい込みが防止される。
【0127】次に、本発明に係る半導体ウェーハの面取
り面研磨装置の第4実施形態を図22を参照しながら説
明する。
【0128】第4実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態では第3受け渡し部24から第4受け
渡し部26まで半導体ウェーハWを水平移動可能な第4
ハンド50上に載置して水中搬送しているのに対し、第
4実施形態では、第3受け渡し部24から第4受け渡し
部26までの水槽中に水没状態に設けられた複数の洗浄
用ローラ500によって水中搬送される点である。
【0129】前記洗浄用ローラ500は、筒状のスポン
ジまたはブラシで形成されたものであって、前記水槽中
の下部にかつ第3受け渡し部24から第4受け渡し部2
6に亙って並べて配された複数の下部ローラ500Aと
前記水槽中の上部にかつ第3受け渡し部24と第4受け
渡し部26との中間部分501に並べて配された複数の
上部ローラ500Bとから構成されている。
【0130】下部ローラ500Aと上部ローラ500B
との上下位置は、半導体ウェーハWが下部ローラ500
Aと上部ローラ500Bとの間を上部ローラ500Bに
接触した状態で通過可能な間隔に設定されている。これ
ら洗浄用ローラ500は、半導体ウェーハWの搬送方向
に軸線を直交状態に配して回転可能に設けられ、少なく
とも下部ローラ500Aが図示しないモータ等の駆動手
段によって回転駆動される。
【0131】すなわち、第4実施形態における半導体ウ
ェーハの面取り面研磨装置では、以下のように半導体ウ
ェーハWを第3受け渡し部24から第4受け渡し部26
まで搬送する。まず、裏面側が研磨された半導体ウェー
ハWを第3受け渡し部24の下部ローラ500A上に載
置する。
【0132】この後、載置した半導体ウェーハWを、下
部ローラ500Aを回転させて第3受け渡し部24から
前記中間部分501を介して第4受け渡し部26へと水
中を移送する。このとき、中間部分501において、半
導体ウェーハWは下部ローラ500Aと上部ローラ50
0Bとの間をこれらに挟持状態で通過搬送される。そし
て、中間部分501から第4受け渡し部26の下部ロー
ラ500A上へと搬送された半導体ウェーハWは、第1
実施形態と同様に、ウェーハ収納機構10に受け渡され
る。
【0133】したがって、この半導体ウェーハの面取り
面研磨装置では、研磨が終了した半導体ウェーハWを単
に水中搬送するだけでなく、洗浄用ローラ500に接触
させながら搬送するため、洗浄用ローラ500のスポン
ジまたはブラシが物理的なスクラブとなって、半導体ウ
ェーハWの表面に付着した研磨液をより効果的に除去す
ることができる。
【0134】なお、本発明は、次のような実施形態をも
含むものである。 (1)一対の研磨ドラム90によって半導体ウェーハW
の面取り面Mの研磨を行ったが、研磨ドラムは一つまた
は複数でも構わない。なお、設置するスペースが許す限
り研磨ドラム90を複数設置することによって、半導体
ウェーハの回転量を少なくでき、研磨処理時間を短縮す
ることができる。
【0135】(2)半導体ウェーハの表面側および裏面
側を別々に研磨処理したが、同時に両面の面取り面を研
磨するようにしても構わない。この場合、半導体ウェー
ハの表面側および裏面側の両方に研磨布を配する必要が
ある。 (3)ノッチ部分Nを研磨する際に用いた研磨ドラム9
0Aにおいて、一枚の大径単位研磨布140bを採用し
たが、ノッチ部分の形状および大きさに対応して複数枚
の大径単位研磨布を取り付けても構わない。
【0136】(4)研磨液を研磨ドラム90の上方から
研磨布111上に供給したが、他の手段によって供給し
ても構わない。例えば、本体ホイールの内部から外周面
に研磨液を供給する貫通孔を設け、研磨布には内周面か
ら半径方向外方に延びる誘導孔を複数形成することによ
って、本体ホイールの内部から貫通孔を介して誘導孔に
研磨液を注入し、研磨ドラムの回転による遠心力で各単
位研磨布の間から研磨布の表面に研磨液をしみ出させて
供給する手段でもよい。
【0137】(5)第2実施形態における研磨ドラム1
30A、130Bは、一方の研磨ドラム130Aのみ半
導体ウェーハWの表裏面に対して傾斜した軸線G1を有
するように配したが、両方の研磨ドラム130A、13
0Bを同様に傾斜させても構わない。なお、第2実施形
態では、他方の研磨ドラム130Bを第1実施形態と同
様に半導体ウェーハWの表裏面に対して平行な軸線をも
って配しているのは、図14に示すようなノッチ部分N
が形成された半導体ウェーハW1を研磨する際にノッチ
部分Nを他方の研磨ドラム130Bによって研磨するた
めである。すなわち、第1実施形態と同様に、ノッチ部
分Nの形状に対応するとともに他の単位研磨布より大径
の一枚または数枚の単位研磨布を他方の研磨ドラム13
0Bに取り付け、この大径な単位研磨布をノッチ部分N
に当接させることによってノッチ部分Nを研磨すること
ができる。
【0138】(6)第3実施形態における単位研磨布3
11aに2つの切り込み部Kを形成したが、1つ若しく
は3以上の切り込み部を形成しても構わない。また、切
り込み部Kの切り込み量は、すべて同一としたが、個別
に異なる切り込み量に設定しても構わない。さらに、す
べて同一の切り込み部Kを有する単位研磨布311aを
用いたが、異なる切り込み部を有する単位研磨布を組み
合わせても構わない。
【0139】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)請求項1記載の半導体ウェーハの面取り面研磨装
置によれば、研磨布が前記本体ホイールに外挿かつ積層
状態の複数の円環状の単位研磨布によって形成されてい
るので、本体ホイールに単位研磨布を複数枚外挿させて
積層するだけで円筒状の研磨布を研磨ドラムに容易にか
つ確実に形成することができるとともに、取り付け時間
の短縮化を図ることができる。また、円環状の単位研磨
布で形成される研磨布には継ぎ目が無いため、剥がれ等
が生じないとともに半導体ウェーハにダメージを与え難
く、良好な研磨特性が得られ、半導体ウェーハの特性の
劣化を抑制することができる。さらに、研磨布の厚みを
単位研磨布の内径および外径で設定することができると
ともに、この設定によって所定の弾性が得られるので、
半導体ウェーハのサイズや材質等に対応して研磨布の弾
性を変えることができる。また、研磨布表面が摩耗によ
って品質が低下しても、該表面を削り落とすことによっ
て新たな研磨布表面が得られるので、該研磨布を交換す
ることなく長期に亙って使用することができ、交換頻度
の低減および研磨布の高寿命化を図ることができる。
【0140】(2)請求項2記載の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置によれば、単位研磨布が不織布で形成さ
れ、単位研磨布の繊維がばらばらな向きで配されている
ので、単位研磨布の外周縁および外周縁近傍の表裏面の
いずれの部分が面取り面に当接しても良好な研磨特性を
得ることができる。
【0141】(3)請求項3記載の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置によれば、研磨布の軸線方向両端側に該
研磨布より高い剛性を有する円環状の補強板が設けられ
ているので、単位研磨布が軸線方向に広がって互いに離
間したり折れ曲がることが防止され、研磨ドラムの軸線
方向両端側においても軸線方向中央部と同様の良好な研
磨特性を得ることができる。したがって、研磨ドラムの
広範囲に亙って均一な研磨特性を得ることができる。
【0142】(4)請求項4記載の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置によれば、研磨布の軸線方向両端側に該
研磨布を軸線方向に押圧状態に挟持する円環状の押え板
が設けられているので、半導体ウェーハのサイズや材質
等に対応して弾性体である研磨布を軸線方向に所定量圧
縮して弾性調整をすることができる。
【0143】(5)請求項5記載の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置によれば、一部の単位研磨布の外径が他
の単位研磨布より大きく設定されているので、外径の大
きい単位研磨布の外周縁を半導体ウェーハのノッチ部分
の面取り面に当接させることによって、ノッチ部分の奥
まで面取り面の研磨を容易に行うことができる。また、
ノッチ部分以外の面取り面を、前記他の単位研磨布の部
分で研磨することによって、ノッチ部分専用の研磨ドラ
ムを用意する必要がなく、ノッチ部分を含んだ半導体ウ
ェーハの全周の面取り面を一種類の研磨ドラムで研磨す
ることができ、部材点数の削減を図ることができる。
【0144】(6)請求項6記載の半導体ウェーハの面
取り面研磨装置によれば、ドラム駆動手段が、研磨ドラ
ムを半導体ウェーハの当接部分の接線方向に進退させる
ドラム移動機構を備えているので、ノッチ部分に外径の
大きい単位研磨布の外周縁を当接させながらドラム移動
機構によって研磨ドラムを前記接線方向に所定量進退さ
せることにより、ノッチ部分内側の全体を一様に研磨す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態における研磨ドラムを示す断面図で
ある。
【図2】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態を示す正面図である。
【図3】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態を示す平面図である。
【図4】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態を示す左側面図である。
【図5】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態におけるウェーハ搬送機構を示す平
面図である。
【図6】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態におけるウェーハ搬送機構を示す正
面図である。
【図7】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態における第1〜第4搬送部を示す縦
断面図である。
【図8】 図3のX−X線矢視断面図である。
【図9】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研磨
装置の第1実施形態における表面研磨室および表面研磨
機構を示す縦断面図である。
【図10】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態における表面研磨室および表面研
磨機構を示す一部を破断した平面図である。
【図11】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態における表面研磨機構の要部を示
す縦断面図である。
【図12】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態におけるウェーハ収納機構を示す
縦断面図である。
【図13】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態における面取り面の研磨を説明す
るための要部を拡大した縦断面図である。
【図14】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態におけるノッチ部分の面取り面を
研磨するために用いる研磨ドラムの要部を拡大した断面
図である。
【図15】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第1実施形態におけるノッチ部分の面取り面を
研磨するために用いる研磨布の要部を拡大した断面図で
ある。
【図16】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第2実施形態における保持状態の半導体ウェー
ハと両研磨ドラムとの位置関係を示す概略正面図であ
る。
【図17】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第2実施形態における保持状態の半導体ウェー
ハと一方の研磨ドラムとの位置関係を示す概略側面図で
ある。
【図18】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第2実施形態における半導体ウェーハの面取り
面と一方の研磨ドラムとの接触状態を示す要部を拡大し
た概略断面図である。
【図19】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第3実施形態における単位研磨布を示す側面図
である。
【図20】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第3実施形態における研磨布の一部を示す平面
図である。
【図21】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第3実施形態における面取り面の研磨を説明す
るため切り込み部のある部分を拡大した縦断面図であ
る。
【図22】 本発明に係る半導体ウェーハの面取り面研
磨装置の第4実施形態における第3受け渡し部および第
4受け渡し部を示す概略断面図である。
【符号の説明】
6 表面研磨機構 9 裏面研磨機構 54 ウェーハ吸着盤 90,130A,130B 研磨ドラム 91 ドラム駆動手段 92 研磨液供給手段 93 ドラム直動ユニット部 110 本体ホイール 111,140,311 研磨布 111a,311a 単位研磨布 112 補強板 113 押え板 140a 小径単位研磨布 140b 大径単位研磨布 300 ドラム移動機構 N ノッチ部分 M 面取り面 S 外側面 W,W1 半導体ウェーハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 繁 兵庫県朝来郡生野町口銀谷字猪野々985番 地1 三菱マテリアル株式会社生野製作所 内 (72)発明者 矢野尾 明仁 兵庫県朝来郡生野町口銀谷字猪野々985番 地1 三菱マテリアル株式会社生野製作所 内 (72)発明者 高田 昌夫 兵庫県朝来郡生野町口銀谷字猪野々985番 地1 三菱マテリアル株式会社生野製作所 内 (72)発明者 鶴田 捷二 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内 (72)発明者 熊部 重男 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハの周縁に形成された面取
    り面に研磨液を供給するとともに研磨布を押圧状態に摺
    動させて前記面取り面を研磨する半導体ウェーハの面取
    り面研磨装置であって、 回転可能に支持される本体ホイールの外周面に前記研磨
    布が設けられ回転状態で該研磨布を前記面取り面に当接
    させて該面取り面を研磨する研磨ドラムと、 該研磨ドラムを回転させるドラム駆動手段とを備え、 前記研磨布は、円環状の単位研磨布が前記本体ホイール
    に外挿状態に複数枚積層されて円筒状に形成されている
    ことを特徴とする半導体ウェーハの面取り面研磨装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体ウェーハの面取り
    面研磨装置において、 前記単位研磨布は、繊維の向きが一定でない不織布で形
    成されていることを特徴とする半導体ウェーハの面取り
    面研磨装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体ウェーハ
    の面取り面研磨装置において、 前記研磨布の軸線方向両端側には、該研磨布より高い剛
    性を有して研磨布を支持する円環状の補強板が設けられ
    ていることを特徴とする半導体ウェーハの面取り面研磨
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の半導
    体ウェーハの面取り面研磨装置において、 前記研磨布の軸線方向両端側には、該研磨布を軸線方向
    に押圧状態に挟持する円環状の押え板が設けられている
    ことを特徴とする半導体ウェーハの面取り面研磨装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の半導
    体ウェーハの面取り面研磨装置において、 前記研磨布は、一部の前記単位研磨布の外径が他の単位
    研磨布より大きく設定されていることを特徴とする半導
    体ウェーハの面取り面研磨装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体ウェーハの面取り
    面研磨装置において、 前記ドラム駆動手段は、前記研磨布を前記半導体ウェー
    ハの周縁に当接させた状態で該半導体ウェーハの当接部
    分の接線方向に前記研磨ドラムを進退させるドラム移動
    機構を備えていることを特徴とする半導体ウェーハの面
    取り面研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002233936A (ja) * 2001-02-01 2002-08-20 Koyama:Kk バリ取り用加工具およびバリ取り装置
US7559825B2 (en) 2006-12-21 2009-07-14 Memc Electronic Materials, Inc. Method of polishing a semiconductor wafer
KR101279337B1 (ko) * 2011-05-31 2013-07-04 (주)금산산기 부직포 그라인더

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