JPH0998558A - 車両用発電機 - Google Patents

車両用発電機

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JPH0998558A
JPH0998558A JP8208992A JP20899296A JPH0998558A JP H0998558 A JPH0998558 A JP H0998558A JP 8208992 A JP8208992 A JP 8208992A JP 20899296 A JP20899296 A JP 20899296A JP H0998558 A JPH0998558 A JP H0998558A
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JP
Japan
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power generation
permanent magnet
stator coil
voltage
rotor
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Application number
JP8208992A
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English (en)
Inventor
Yuichi Shimazaki
勇一 島崎
Hiroaki Kato
裕明 加藤
Shunichi Tsuzuki
俊一 都築
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量であると共に、発電量を任意に制御
することができる車両用発電機(オルタネータ)を実現
する。 【解決手段】 フィールドコイルに代えて永久磁石をロ
ータに用いると共に、ロータないしステータをロータシ
ャフトの軸方向に変位させる機構を設けて発電電圧のみ
ならず、発電量も制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両用発電機の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用発電機(以下「オルタネー
タ」と言う)においては、フィールドコイル(界磁コイ
ル)に通電して磁界を発生させると共に、出力電圧が回
転数、負荷電流およびフィールド電流によって変化する
ことから、ボルテージレギュレータを介して出力電圧を
フィードバックして12Vなどの所定値に調節してい
る。
【0003】このように従来の発電機にあっては、発電
量の一部がフィールド電流に使用されることから、効率
は必ずしも高くなく、さらに発熱によって更に低下す
る。またフィールドコイルに通電するためにスリップリ
ングなどが必要であると共に、冷却構造も要求され、構
造としても複雑であった。
【0004】そこで、フィールドコイルに代えて永久磁
石を用いることが考えられる。永久磁石を用いればフィ
ールド電流を流す必要がないため、効率をアップするこ
とができる。これは、車両搭載電子部品が増加して電気
負荷がますます増加しつつある現今の車両において極め
て有益である。また、スリップリングなどが不要となる
ことから、発電機を小型軽量にできるメリットもある。
【0005】他方、永久磁石を用いるときは、常に発電
状態にあることから、従来のオルタネータに比して発電
量および発電電圧を一層最適に制御する必要がある。ま
た、常に発電状態にあることは機関にとっても負荷とな
り、燃料消費率の面でも望ましいことではない。
【0006】このうち、発電量について言えば、電機子
コイルに誘起される起電力は、電機子コイルに鎖交する
磁束の時間的変化率に比例することから、その磁束の時
間的変化率を変えれば良い。その意図から、従来、特開
昭52−80410号公報に示される如く、ロータ3に
永久磁石を用いると共に、ロータ3とステータ2(電機
子コイル)の間の径方向にスリーブ4を回転自在に配置
してなる内燃機関用の発電機が提案されている。
【0007】スリープ4は強磁性体11と非磁性体(プ
ラスチック材)17が円周方向に交互に配設され、モー
タ20を介して回転させられる。その結果、発電量は、
スリーブ4がモータ駆動され、強磁性体11がステータ
2の磁極とロータ3の間に配置されるとき最大となると
共に、非磁性体17がステータ磁極とロータ間に位置さ
れるとき最小となる。この従来技術にあっては、このよ
うにスリーブ4をモータ20で回転駆動して磁気回路を
遮蔽することによって磁束の時間的変化率を変えて発電
量を制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術においては、モータ20を連続的に作動させ
てスリーブ4を最大出力位置と最小出力位置あるいはそ
の間の任意の位置で保持するために消費電力が大きくな
り、発電機としての効率を低下させていた。
【0009】即ち、スリーブを目標位置に保持するため
にモータ20をほぼ停止状態で通電することになる。そ
の結果、低回転で作動させるときは消費電力が大きくな
ると言うモータの特性上から出力ロスが大きく、また発
熱量も上昇するので冷却対策を行う必要もあって、永久
磁石を用いることによる発電機の小型軽量化と言う本来
的な意図が少なからず損なわれていた。
【0010】従って、この発明の目的は上記した従来技
術の欠点を解消することにあり、永久磁石を用いること
で効率アップと小型軽量化を図ると共に、発電量と発電
電圧とを最適に制御できるようにした車両用発電機を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1項においては、内燃機関の出力軸に連結
されて回転駆動される発電機であって、界磁極を形成す
る永久磁石と、前記永久磁石と相対回転自在に配されて
なる電機子と、および前記永久磁石および電機子のいず
れかを前記相対回転の回転軸方向に変位させる軸方向変
位手段と、からなる如く構成した。
【0012】請求項2項においては、前記電機子をコア
レス構造にすると共に、前記永久磁石に対向して磁性体
を配置し、その永久磁石と磁性体との間に形成される空
間に前記電機子の巻線を位置させる如く構成した。
【0013】
【作用】上記の如く、請求項1項においては、永久磁石
を用いたことで発電効率をアップすることができると共
に、スリップリングなどを不要としたことで、小型軽量
にすることができる。更に、軸方向変位手段を設けたの
で、発電電圧のみならず、発電量も最適に制御すること
ができる。
【0014】請求項2項においては、コアレス構造とし
たことで、軸方向に変位させるのに必要な力を低減する
ことができると共に、永久磁石と磁性体との間に電機子
のコイルを位置させるようにしたので、コアを有するの
と略同等の出力を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の実施の形態を説明する。
【0016】図1は、この発明に係る車両用の発電機を
含む、内燃機関の排気ガス浄化装置を概略的に示す全体
図である。
【0017】以下、理解の便宜上、最初に内燃機関の排
気ガス浄化装置を説明する。
【0018】図において、符号10は4気筒などの多気
筒の内燃機関を示し、吸気管12の先端に配置されたエ
アクリーナ(図1で図示省略)から導入された吸気は、
スロットル弁14でその流量を調節されつつサージタン
クと吸気マニホルド(共に図示せず)を経て、各気筒へ
流入する。各気筒の吸気弁(図示せず)の付近には燃料
噴射弁16が設けられて燃料を噴射する。噴射されて吸
気と一体となった混合気は、各気筒内で図示しない点火
プラグで点火されて燃焼してピストン(図示せず)を駆
動する。
【0019】燃焼後の排気ガスは、排気弁(図示せず)
および排気マニホルド(図示せず)を介して排気管18
に送られる。排気管18には上流側から順に、電気加熱
式触媒(Electrically Heated Catalyst) (以下「EH
C」と言う)20、スタート触媒22および三元触媒2
4が配置され、排気ガス中のHC,CO,NOx成分な
どを浄化する。
【0020】EHC20の本体部、即ち、触媒を担持す
る担体は、素材を押し出し成形した後、焼結してセラミ
ック化し、次いで厚さ10cm程度に裁断して製作され
る金属セルからなる。金属セルにはスリットが適宜箇所
に穿設され、その間に電流路が形成され、それ自体が電
熱ヒータ構造とされる。電流路には正負極端子が設けら
れる。
【0021】従って、図1において切換スイッチ26の
端子26aが26bに切り換えられると、その正負極端
子は前記した車両用発電機たるオルタネータ28に接続
され、オルタネータ28より電流の供給を受けて金属セ
ルが発熱する。その結果、EHC20はそこを通過する
排気ガス中の未燃焼成分を捕捉して燃焼させ、その化学
反応熱で更に昇温して活性化温度に迅速に到達すると共
に、排気系の雰囲気温度を昇温させて後段のスタート触
媒22および三元触媒24の活性化も促進する。
【0022】また、排気管18にはEHC20配置位置
の上流側にエア供給通路30が接続されており、エア供
給通路30の他端にはエアポンプ32が設けられて2次
エア(空気)を供給し、EHC20の加熱作動時の未燃
焼成分の燃焼を促進して排気ガスの浄化を促進する。
【0023】図1において内燃機関10のカム軸または
クランク軸(共に図示せず)の周囲にはピストン(図示
せず)の所定クランク角度ごとに信号を出力するクラン
ク角センサ(図1に「NE」と示す)36と、特定気筒
の特定クランク角度で信号を出力する気筒判別センサ
(図1に「CYL」と示す)38が設けられる。
【0024】また、スロットル弁14にはその開度に応
じた信号を出力するスロットル開度センサ(図1に「θ
TH」と示す)40が接続されると共に、吸気管12は
スロットル弁14下流で分岐され、分岐路42の末端に
は管内の吸気圧力(絶対圧力)に応じた信号を出力する
絶対圧センサ(図1に「PBA」と示す)44が設けら
れる。
【0025】更に、吸気管12において分岐位置の下流
には吸入空気の温度に応じた信号を出力する吸気温セン
サ(図1に「TA」と示す)46が設けられると共に、
機関のシリンダブロックなどの適宜位置には機関冷却水
温に応じた信号を出力する水温センサ(図1に「TW」
と示す)48が設けられる。
【0026】更に、排気管18においてはエア供給通路
30の上流側に、排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信
号を出力する第1のO2 センサ(酸素濃度センサ)50
が設けられると共に、スタート触媒22と三元触媒24
の間には第2のO2 センサ52が設けられる。また、第
2のO2 センサ52の付近には、排気系の雰囲気温度に
応じた信号を出力する排気温センサ(図1に「Tca
t」と示す)53が設けられる。
【0027】これらセンサ群の出力は、制御ユニット
(以下「ECU」と言う)54に送られる。
【0028】ECU54は、入力回路54a、CPU5
4b、記憶手段54c、および出力回路54dよりな
る。入力回路54aは、各種センサからの入力信号波形
を整形する、信号レベルを所定レベルに変換する、アナ
ログ信号値をデジタル信号値に変換する、などの処理を
行う。記憶手段54cは、CPU54bが実行する各種
演算プログラムおよび演算結果などを記憶する。
【0029】オルタネータ28はボルテージレギュレー
タ56を備えており、CPU54bは後述の如く、出力
回路54dおよびボルテージレギュレータ56を介して
オルタネータ28の発電電圧を目標の値に制御すると共
に、軸方向変位機構(前記した軸方向変位手段)を通じ
て発電電力量(発電量)を制御する。
【0030】前述した切換スイッチ26において端子2
6aが端子26cに切り換えられると、オルタネータ2
8の出力はバッテリ58の正電極に接続され、バッテリ
58を充電する。バッテリ58の正電極は線60を介し
て空気ポンプ32のモータ(図示せず)を含む電気負荷
に接続される。CPU54bはそのモータの制御を通じ
て空気ポンプ32の動作を制御すると共に、燃料噴射弁
16の開弁時間を調節することで燃料噴射制御を行う。
【0031】ここで、図2および図3を参照してこの発
明に係る車両用発電機たるオルタネータ28について詳
述する。図2はその説明側面断面図、図3はその回路図
である。
【0032】図示の如く、オルタネータ28はロータシ
ャフト64を備えており、ロータシャフト64はプーリ
66を介して機関クランク軸(図示せず)にベルト(図
示せず)で連結されて機関回転数NEの2倍の回転数で
回転する。ロータシャフト64は、ドライブエンドフレ
ーム68およびサイドエンドフレーム70にベアリング
72,72を介して回転自在に取り付けられる。
【0033】ロータシャフト64にはキー溝64aが刻
設される。ロータ74はディスク状のロータキャリア7
4aに担持され、ロータキャリア74aを介してロータ
シャフト64上にスプライン結合され、固定される。ロ
ータ74は永久磁石76からなる界磁極を備える。ロー
タ74が回転する周囲には所定の間隙(エアギャップ)
をおいて円周方向にステータ(電機子)78が設けら
れ、そこには120度間隔で3個のステータコア80が
形成されると共に、そのそれぞれにコイルが巻かれて3
個のステータコイル(電機子コイル)82が形成され
る。
【0034】ロータ74が回転するに伴い、永久磁石が
作る磁界においてステータコイル82に鎖交する界磁極
の磁束の時間的変化に応じてステータコイル82には、
公知の如く、3相交流出力が誘起される。
【0035】即ち、3個のステータコイル82はY字結
線され、図3に示す如く、その出力はダイオード84に
よって整流されて次段の前述したボルテージレギュレー
タ56に入力される。ボルテージレギュレータ56は降
圧型のスイチングレギュレータとして構成され、MOS
型FET86を備え、そのゲート端子電圧を調節してM
OS型FET86をオン/オフさせて目標電圧付近の値
で入力電圧をチョップし、チョークコイルLを介して出
力する。
【0036】MOS型FET86のゲート端子には、可
変抵抗RVを介して負荷(出力)電圧を適宜降下させた
電圧と基準電圧VREFとの差がオペアンプOPを介し
てフィードバックされる。ここで、ECU54はバッテ
リ電圧VBを検出する電圧センサ88(図に「VB」と
示す)および負荷電流Iを検出する電流センサ90(図
に「I」と示す)を備えており、可変抵抗RVの値を変
えることで、後述の如く、目標電圧をEHC通電用の3
0V、あるいはバッテリ充電用の12Vなどの値に制御
すると共に、切換スイッチ26を通じてEHC20、お
よびバッテリ58あるいは後段の電気負荷に供給する。
尚、図3において、符号92はフライホイルダイオード
を、符号94はイグニッションスイッチを示す。
【0037】ここで、図4フロー・チャートを参照して
ボルテージレギュレータ56を介して行う電圧制御につ
いて説明する。
【0038】先ず、S10で検出した電流値Iを読み出
し、S12に進んでEHC20の通電制御時期にあるか
否か判断する。これは、図示しない別のサブルーチンで
行われるEHC通電制御における適宜なフラグを参照す
ることで行う。
【0039】S12でEHCの通電制御時期と判断され
るときはS14に進んで目標電圧を例えば30Vと決定
し、それに応じて前記した可変抵抗RVを通じてMOS
型FETのゲート電圧を制御する。より具体的には、E
HCの印加電圧は排気系の雰囲気温度Tcat、吸気温
TAなどに応じて可変に設定されることから、機関運転
状態において設定印加電圧となるように、目標電圧を決
定する。またS12でEHC20の通電制御時期ではな
いと判断されるときは、S16に進んで負荷電流Iが所
定電流IREFを超えているか否か判断し、肯定される
ときはS18に進んで目標電圧を例えば16Vとすると
共に、否定されるときはS20に進んで目標電圧を例え
ば12Vとする。
【0040】続いて、発電量〔W〕の制御について説明
する。これは、ロータないしステータを軸方向に変位さ
せる軸方向変位機構を用いて行うので、以下図2に戻っ
てそれを説明する。
【0041】図2において軸方向変位機構100はソレ
ノイド102を備え、そのプランジャ104にはレバー
106が連結される。図示の如く、ステータ78はディ
スク108上に設けられており、ディスク108は想像
線で示す如く、ロータ74とステータ78とを相対回転
させるロータシャフト64に対してその軸方向に変位可
能に構成される。
【0042】即ち、レバー106はその自由端側が支点
109を介してディスク108に取り付けられており、
ソレノイド102が励磁されると、プランジャ104は
図において右側に移動し、それによってレバー106の
自由端が左方に変位し、ステータコイル82を左方向に
移動させる。図2においてステータコイル82が実線位
置にあるとき、ステータコイル82を鎖交する磁束密度
が最大となって発電量は最大となり、想像線で示す最左
翼位置にあるとき磁束密度が最小となって発電量は最小
となる。尚、プランジャ104は図示の如く、スプリン
グ110により図で左方向に付勢されており、したがっ
てステータコイル82は発電量が最大となる方向(図で
右方向)に付勢される。
【0043】ECU54はソレノイド102をデューテ
ィ比制御することによってプランジャ104のストロー
ク量を零(ソレノイド消磁時)から最大値までの間で任
意の値に調節してステータの軸方向変位量を調節し、発
電量を最大値から最小値の任意の値に制御する。
【0044】これについて図5フロー・チャートを参照
して説明すると、先ずS100において図4に示した電
圧制御で決定された目標電圧および検出した機関回転数
NE、吸気圧力PBAおよびスロットル開度θTHなど
を読み出し、S102に進んで発電量〔W〕を決定す
る。
【0045】ここで、発電量は目標電圧となるように決
定すると共に、他方では上記パラメータを通じて検出さ
れた運転状態に応じて決定する。例えば、ロータ74
(永久磁石76)が発電量が最大となる位置にあるとき
はステータコア80との磁気吸引力が比較的大きく、機
関にとって負荷となることから、加速時などはステータ
78を図2において左方向に変位させて磁束密度を減少
させる。
【0046】逆に、減速時などは、ステータ78を右方
向に変位させて磁束密度を増加させ、機関の制動力とし
ても機能させる。またアイドル時などは機関の負荷が少
しある方が回転が安定することから、発電量が増加する
方向にステータ78を変位させる。
【0047】次いでS104に進んで図6にその特性を
示すテーブルを参照して目標発電量に対応するストロー
ク量を決定し、S106に進んで決定されたストローク
量となるようにソレノイド102のデューティ制御値を
決定して出力する。
【0048】この実施の形態は上記の如く、永久磁石を
用いたことでオルタネータの発電効率をアップすること
ができると共に、スリップリングなどを不要としたこと
でオルタネータを小型軽量化することができる。
【0049】更に、ボルテージレギュレータ56を介し
て発電電圧を目標値に制御するので、発電電圧を適正に
制御することができ、例えば発電電圧が過度に上昇して
バッテリを破損することなどがない。
【0050】更に、軸方向変位機構を設けてステータを
ロータシャフト軸方向に変位させて発電量を制御するよ
うにしたので、発電量を最適に制御することができる。
特に、前記した従来技術(特開昭52−80410号)
と比較したとき、モータに代えてソレノイドを使用する
ことから消費電力が少ないため、効率を低下させること
が少ない。また発熱量も少ないので、軸方向変位機構に
は小型の冷却フィンなどを設ければ足り、またソレノイ
ドを介して軸方向に変位させる構造としたので、構造的
にも小型軽量にすることができる。
【0051】図7はこの発明の第2の実施の形態を示
す、図2に類似するオルタネータ28の説明側面断面図
である。尚、第2の実施の形態以下において同一の部材
には同一の符号を用いる。
【0052】第2の実施の形態の場合、ステータ78に
代え、ロータ74を変位させるようにした。即ち、ロー
タシャフト64に設けたスプライン結合用のキー溝12
0を延長してロータ74を担持するロータキャリア74
aが軸上を変位できるようにすると共に、レバー106
の自由端をロータに取り付け、プランジャ104のスト
ローク量に応じてロータ74を軸方向に変位させるよう
にした。
【0053】第2の実施の形態においても、固定部材側
を変位させる第1の実施の形態に比較すると、回転部材
側を変位させるために構成が若干複雑となるが、それを
除けば、ロータ74を変位することでステータコイル8
2と鎖交する磁束密度を変化させることができ、同様に
発電量を調節することができる。
【0054】図8はこの発明の第3の実施の形態を示
す、オルタネータの部分側面説明断面図である。
【0055】第3の実施の形態において、特徴的な点は
軸方向変位機構200の構成にある。即ち、従前の実施
の形態で用いたソレノイドに代えて、ラック202およ
びピニオン204を用いた。ピニオン204はモータ2
06で駆動されてステータコイル82を矢印で示す如く
変位させる。
【0056】変位量は図示しない検出手段を介して検出
され、ECU54は目標とする発電量となるべく適宜な
特性に基づいてモータ回転量をフィードバック制御す
る。
【0057】更に、第3の実施の形態に係るオルタネー
タにおいて特徴的なことは、ステータコイル82を、コ
ア(磁性体)を用いずに巻線構造とする、いわゆるコア
レス構造とすると共に、ロータ74を担持するロータキ
ャリア74aを断面F字状とし、上部リム74bと下部
リム74cをロータシャフト64の軸線と平行な方向に
突出させ、永久磁石76を上部リム74bに当接させて
配置させ、永久磁石76と下部リム74cとの間にステ
ータコイル82を位置させたことである。尚、ロータキ
ャリア74aは、鉄などの磁性体で製造する。
【0058】従って、コア(鉄心)がないため、ステー
タコイル82を軸方向に変位させるとき、永久磁石76
(ロータ74)との間に磁気吸引力が生じないことか
ら、変位に必要な力を低減させることができる。また、
ステータコイル82は図示の如く、永久磁石76と下部
リム74c(磁性体)の間に位置させられるので、ステ
ータコイル82と下部リム74cとの間に磁束路が形成
されて磁束密度を増すことができ、コアを有するのとほ
ぼ同等の出力(起電力)を得ることができる。
【0059】更に、永久磁石76をロータシャフト64
の軸線と平行な方向に突出させた上部リム74bに当接
させて配置したので、永久磁石76を遠心力に抗して定
位置に確実に固定することができる。
【0060】第3の実施の形態においても従前の実施の
形態と同様の効果を得ることができると共に、ラックア
ンドピニオンを用いることから、第1の実施の形態に比
して位置決め精度が向上する。
【0061】図9はこの発明の第4の実施の形態を示
す、オルタネータの部分側面説明断面図である。
【0062】第4の実施の形態の軸変位機構300にお
いてはネジ302を用いた。即ち、ネジ302をモータ
304の出力軸に連結すると共に、ステータコイル82
(コアレス構造)の保持部材306にネジ溝308を穿
設し、ネジ302を回転させてステータコイル82を図
示しないガイド部材に沿って矢印で示す如く軸方向に変
位させるようにした。
【0063】第3の実施の形態と同様に、変位量は図示
しない検出手段を介して検出され、ECU54は目標と
する発電量となるべく、適宜な特性に基づいてモータ回
転量をフィードバック制御する。第4の実施の形態にお
いても従前の実施の形態と同様の効果を得ることができ
ると共に、ネジを用いることから、位置決め精度が向上
する。
【0064】図10はこの発明の第5の実施の形態を示
す、オルタネータの部分側面説明断面図である。
【0065】第5の実施の形態の軸変位機構400にお
いてはウォームギヤ402をモータ(図示せず)の出力
軸に連結し、ウォームギヤ402を駆動させてラック4
04およびステータコイル82(コアレス構造)を軸方
向に変位させるようにした。残余は効果も含めて第3お
よび第4の実施の形態と相違しない。
【0066】尚、第3ないし第5の実施の形態におい
て、ステータ側を変位させたが、ロータ側を変位させて
も良く、あるいは双方を変位させても良い。
【0067】同様に、第1ないし第5の実施の形態にお
いて図示例以外にも種々の組み合わせが可能であり、例
えば第1または第2の実施の形態のオルタネータに第3
ないし第5の実施の形態の軸変位機構を用いても良い。
【0068】図4フロー・チャートにおいて検出電流I
から判断したが、各種の電気負荷のスイッチのオン/オ
フ状態から判断しても良い。また検出バッテリ電圧値か
ら判断しても良い。
【0069】
【発明の効果】請求項1項においては、永久磁石を用い
たことで発電効率をアップすることができると共に、ス
リップリングなどを不要としたことで小型軽量にするこ
とができる。更に、軸方向変位手段を設けたので、発電
電圧のみならず、発電量も最適に制御することができ
る。
【0070】請求項2項においては、軸方向に変位させ
るのに必要な力を低減することができると共に、コアを
有するのと略同等の出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用発電機を含む内燃機関の
排気ガス浄化装置を全体的に示す概略図である。
【図2】図1の装置の車両用発電機(オルタネータ)の
説明側面断面図である。
【図3】図2の車両用発電機のボルテージレギュレータ
を含む回路図である。
【図4】図3のボルテージレギュレータを介して行う発
電電圧制御を示すフロー・チャートである。
【図5】図2の車両用発電機において軸方向変位機構を
用いて行う発電量制御を示すフロー・チャートである。
【図6】図5の制御で用いる発電量に対するソレノイド
のプランジャのストローク特性を示す説明図である。
【図7】この発明に係る車両用発電機の第2の実施の形
態を示す、図2と同様の説明側面断面図である。
【図8】この発明に係る車両用発電機の第3の実施の形
態を示す、部分側面説明断面図である。
【図9】この発明に係る車両用発電機の第4の実施の形
態を示す、部分側面説明断面図である。
【図10】この発明に係る車両用発電機の第5の実施の
形態を示す、部分側面説明断面図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 20 電気加熱式触媒(EHC) 28 オルタネータ(車両用発電機) 54 制御ユニット(ECU) 56 ボルテージレギュレータ 64 ロータシャフト 74 ロータ 76 永久磁石 78 ステータ 80 ステータコア 82 ステータコイル 100 軸方向変位機構 102 ソレノイド 104 プランジャ 106 レバー 200 軸方向変位機構 300 軸方向変位機構 400 軸方向変位機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の出力軸に連結されて回転駆動
    される発電機であって、 a.界磁極を形成する永久磁石と、 b.前記永久磁石と相対回転自在に配されてなる電機子
    と、 および c.前記永久磁石および電機子のいずれかを前記相対回
    転の回転軸方向に変位させる軸方向変位手段と、からな
    ることを特徴とする車両用発電機。
  2. 【請求項2】 前記電機子をコアレス構造にすると共
    に、前記永久磁石に対向して磁性体を配置し、その永久
    磁石と磁性体との間に形成される空間に前記電機子のコ
    イルを位置させることを特徴とする請求項1項記載の車
    両用発電機。
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