JPH0996717A - カラー液晶表示装置用カラーフィルタの形成方法およびカラーフィルタ形成用熱転写フィルム - Google Patents

カラー液晶表示装置用カラーフィルタの形成方法およびカラーフィルタ形成用熱転写フィルム

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JPH0996717A
JPH0996717A JP25510095A JP25510095A JPH0996717A JP H0996717 A JPH0996717 A JP H0996717A JP 25510095 A JP25510095 A JP 25510095A JP 25510095 A JP25510095 A JP 25510095A JP H0996717 A JPH0996717 A JP H0996717A
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JP
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color filter
liquid crystal
thermal transfer
color
layer
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JP25510095A
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English (en)
Inventor
Shigeru Matsuyama
茂 松山
Hiroaki Asuma
宏明 阿須間
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱転写フィルムのインク層が染着層に対して熱
隔着を起こすことなく、かつ染色後のカラーフィルタ上
に形成する保護膜の密着性を確保することのできるカラ
ー液晶表示装置用カラーフィルタの形成方法を提供す
る。 【解決手段】カラー液晶表示装置を構成する一方の透明
基板上に形成した染着層1を昇華性染料で染着すること
により所要のカラーフィルタパターンFIL(R),FIL(G),FI
L(B)を形成するカラー液晶表示装置用カラーフィルタの
形成方法において、ベースフィルムに担持させた昇華性
染料を覆って離型層2dを形成した熱転写フィルム2を染
着層1上に載置し、熱転写フィルム2の背面から所要の
カラーフィルタパターンに対応する加熱を施すサーマル
ヘッド4を押接することにより昇華性染料を染着層1に
昇華させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー液晶表示装置
に係り、特に熱転写方式の原理を応用したカラーフィル
タを備えたカラー液晶表示装置用カラーフィルタの形成
方法およびカラーフィルタ形成用熱転写フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、その画素選択方式の違
いにより単純マトリクス型とアクティブ・マトリクス型
とに大別される。
【0003】単純マトリクス型の液晶表示装置は、交差
する2組の電極間にSTN等の液晶を封入し、上記電極
の交差部で画素を形成するものである。
【0004】一方、アクティブ・マトリクス方式の液晶
表示装置は、マトリクス状に配列された複数の画素電極
のそれぞれに対応して非線形素子(スイッチング素子)
を設けたものであり、各画素における液晶は、理論的に
は常時駆動(デューティ比 1/1)されているので、時
分割駆動方式を採用している単純マトリクス方式と比べ
てアクティブ・マトリクス方式はコントラストが良く、
特にカラー液晶表示装置では欠かせない技術となりつつ
ある。スイッチング素子として代表的なものとしては薄
膜トランジスタ(TFT)が知られている。
【0005】液晶表示装置の基本的な構造は、共通画素
電極が形成した一方の基板と、個別電極またはスイッチ
ング素子を形成した他方の基板との間に液晶組成物を充
填してなり、上記一方の基板側にカラーフィルタを具備
させることでカラー液晶表示装置を構成するようになっ
ている。
【0006】図5は本発明を適用するカラー液晶表示装
置の全体構成例を説明する展開斜視図であって、10は
表示画面側の表側フレーム、10aは表示窓、11は裏
側フレーム、12は枠スペーサ、13は弾性スペーサ、
14はプリント基板、15,16はテープキャリアパッ
ケージ、17は中間フレーム、18はカラー液晶パネ
ル、19は導光板組立、20は冷陰極管、21はランプ
カバーである。
【0007】なお、テープキャリアパッケージ14は、
STN(スーパーツイステッドネマチック)型の液晶表
示装置では信号電極駆動回路を搭載し、TFT(薄膜ト
ランジスタ)液晶表示装置ではドレイン電極駆動回路を
搭載する。また、テープキャリアパッケージ15は、S
TN(スーパーツイステッドネマチック)型の液晶表示
装置では走査電極駆動回路を搭載し、TFT(薄膜トラ
ンジスタ)液晶表示装置ではゲート電極駆動回路を搭載
する。
【0008】導光板組立19は冷陰極管20から出射し
た光を面内に伝播させる導光体とこの導光体の裏面に形
成または配置された反射板、およびカラー液晶パネル1
8側に配置された拡散板あるいはプリズムシート等から
なり、冷陰極管20からの証明光がカラー液晶パネル1
8の有効領域面に均一に分布するように構成されてい
る。なお、図示しないが冷陰極管20には、その発光々
を有効に利用するための反射シートが取り付けられてい
る。
【0009】カラー液晶パネル18は多数の画素と、こ
の各画素に対して色選択機能を有する複数のカラーフィ
ルタを有している。
【0010】図6は本発明を適用するカラー液晶表示装
置の一例としてのTFT型カラー液晶表示装置を構成す
る液晶パネルの要部構造を説明するための部分断面図で
あって、液晶組成層LCを挟んで下部ガラス基板SUB
1と上部ガラス基板SUB2とから成る。
【0011】下部ガラス基板SUB1側にはゲート電極
GT、ゲート絶縁膜AOFおよびGI、半導体層AS、
ソース・ドレイン電極SD1およびSD2からなる薄膜
トランジスタTFT1、並びに透明画素電極ITO1を
有し、さらに保護膜PSV1と下部配向膜ORI1が積
層形成されている。
【0012】また、上部ガラス基板SUB2には遮光膜
となるブラックマトリクスBM、カラーフィルタFIL
(R),FIL(G),FIL(B)、保護膜PSV
2、共通透明画素電極ITO2(COM)および上部配
向膜ORI2が積層形成されている。
【0013】なお、下部ガラス基板SUB1と上部ガラ
ス基板SUB2の対向面には酸化シリコン膜SIOが設
けられており、これらの酸化シリコン膜SIOに重ねて
上記した各層が積層されている。
【0014】そして、下部ガラス基板SUB1と上部ガ
ラス基板SUB2の間には、その縁に沿って液晶封入口
を除いて液晶組成層LCを封止するようにエポキシ樹脂
等からなるシールパターンSLが設けてある。
【0015】上部ガラス基板SUB2側の共通透明画素
電極ITO2(COM)は、少なくとも一か所(同図で
は四隅)において銀ペースト材AGPで下部ガラス基板
SUB1に形成された引出し配線INTに接続されてい
る。この引出し配線INTは図示しないゲート端子、ド
レイン端子と同一製造工程で形成される。
【0016】配向膜ORI1,ORI2,透明画素電極
ITO1,共通透明画素電極ITO2は、シールパター
ンSLの内側に形成される。
【0017】偏光板POL1,POL2は、それぞれ下
部ガラス基板SUB1,上部ガラス基板SUB2の外側
の表面に形成されている。
【0018】また、液晶組成層LCは液晶分子の向きを
設定する下部配向膜ORI1と上部配向膜ORI2との
間でシールパターンSLで仕切られた領域に封入されて
いる。下部配向膜ORI1は下部ガラス基板SUB1側
の保護膜PSV1の上部に形成されている。
【0019】液晶表示装置は、下部ガラス基板SUB1
側と上部ガラス基板SUB2側のそれぞれで上記した各
層を積み重ね、シールパターンSLを上部ガラス基板S
UB2側に形成し、これに下部透明ガラス基板SUB1
を重ね合わせてシールパターンSLの開口部から液晶を
注入し、注入口をエポキシ樹脂等で封止して液晶組成層
を形成した後、所定の個所で下部ガラス基板SUB1と
上部ガラス基板SUB2を切断して得られる。
【0020】したがって、薄膜トランジスタTFT1の
i型半導体層ASは上下にある遮光膜であるブラックマ
トリクスBMおよびゲート電極GTによってサンドイッ
チされ、外部の自然光やバックライトが当たらなくな
る。
【0021】このブラックマトリクスBMは各カラー画
素の周囲に格子状に形成され、その各格子で1カラー画
素の有効領域を仕切っている。これによって、各カラー
画素の輪郭が明瞭となり、コントラストが向上する。つ
まり、ブラックマトリクスBMはi型半導体層ASに対
する遮光とコントラスト向上の機能を持つ。
【0022】なお、このブラックマトリクスBMはシー
ルパターンSLの外側に延長され、反射光が表示領域に
入り込むのを防止している。
【0023】ブラックマトリクスBMで区画される領域
には画素パターンである複数のカラーフィルタFIL
(一般的には、赤(R):FIL(R)、緑(G):F
IL(G)、青(B):FIL(B)が採用されるが、
これらの色と補色の関係にあるイエロー、マゼンタ、シ
アンを採用するものもある)が所定の規則で配列されて
いる。例えば、カラーフィルタFIL(G)は上部ガラ
ス基板SUB2側に形成され、その周囲にブラックマト
リクスBMが一部重畳して囲み込む構成とすることによ
り、所定の面積が規定されている。
【0024】従来、ブラックマトリクスは金属クロム等
を成膜後ホトエッチング法によって格子状パターンを得
る方法や、感光性の樹脂の中に黒色化するための着色剤
を添加して塗布後、ホトリソグラフィープロセスを用い
てストライプ状あるいは格子状パターンを形成する方法
等が知られている。
【0025】また、液晶表示装置用のカラーフィルタの
形成方法としては、主としてホトリソグラフィプロセス
を使用する顔料分散法、あるいは電着法,印刷法等が知
られている。
【0026】このブラックマトリクスとカラーフィルタ
を形成する典型的な方法としてのホトリソグラフィプロ
セスを用いた顔料分散法は、先ずブラックマトリクスを
形成した後、所定の顔料(例えば、赤色顔料)を分散し
た感光性材料を上記ブラックマトリクス上に塗布し、赤
フィルタ領域部分のみに開口を有するマスクを介して露
光し、現像することによって赤フィルタを形成し、以下
同様にして緑、青の各フィルタを順次形成するものであ
る。
【0027】また、この種のカラーフィルタの形成方法
として、熱転写を用いた染色法もある。
【0028】この染色法によるカラーフィルタの形成
は、カラーフィルタ基板に染着層を塗布し、この上に所
要の昇華性染料を塗布した熱転写フィルムを載置し、熱
転写フィルムの背面から加熱することによって昇華した
染料で染着層を着色するものである。
【0029】図7は従来の熱転写方式によるカラーフィ
ルタの形成方法の概略を説明する模式図であって、1は
カラーフィルタ基板SUB2に形成した染着層、1aは
離型層、2は熱転写フィルム、2aはベースフィルム、
2bはインク層(昇華性染料とバインダの混合物)、2
cは耐熱層、4はサーマルヘッドである。
【0030】上記染着層1はSUB2に成膜したSI0
膜上にブラックマトリクスBMで区画されて形成されて
おり、サーマルヘッド4による加熱で昇華した熱転写フ
ィルム2からの染料が上記ブラックマトリクスBMで区
画された染着層1の所定領域に昇華して所定の色を発色
させる。
【0031】サーマルヘッドによる加熱時には、サーマ
ルヘッド4は熱転写フィルム2を染着層1に押接させ
る。この押接によるインク層2bの上記染着層1への異
常付着を防止するために、染着層1には離型層1aが形
成されている。
【0032】なお、薄膜トランジスタを使用したアクテ
ィブ・マトリクス方式の液晶表示装置は、例えば特開昭
63−309921号公報や、「冗長構成を採用した1
2.5型アクティブ・マトリクス方式カラー液晶ディス
プレイ」、日経エレクトロニクス、頁193〜210、
1986年12月15日、日経マグロウヒル社発行、で
知られている。本例では、アクティブ・マトリクス方式
にて説明したが、廉価版のスーパーツィステッド・ネマ
チック(STN)液晶やツィステッド・ネマチック(T
N)液晶を使用したカラー液晶表示装置では、薄膜トラ
ンジスタが存在しないため、必ずしもこの遮光用ブラッ
クマトリクスパターンBMは必要ない。本発明は一般の
カラー液晶表示装置に係るものであり、この場合もブラ
ックマトリクス工程以外は適用可能である。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】熱転写を用いた染色方
式のカラーフィルタの形成では、図7により説明したよ
うに、熱転写フィルムに塗布した昇華性染料を含むイン
ク層をサーマルヘッドでカラーフィルタ基板に形成した
染着層に押圧した際に当該インク層が染着層に貼り付い
て異常転写、所謂熱隔着が生じ、染料の正常な昇華を妨
げる。そのため、染着層に離型処理を施している。
【0034】しかし、染着層に離型処理を施すため、染
色後のカラーフィルタに成膜される保護膜の密着性を低
下させてしまうという問題があった。
【0035】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消し、熱転写フィルムのインク層が染着層に対して熱隔
着を起こすことなく、かつ染色後のカラーフィルタ上に
形成する保護膜の密着性を確保することのできるカラー
液晶表示装置用カラーフィルタの形成方法およびカラー
フィルタ形成用熱転写フィルムを提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の第1の発明は、カラー液晶表示装
置を構成する一方の透明基板上に形成した染着層を昇華
性染料で染着することにより所要のカラーフィルタパタ
ーンを形成するカラー液晶表示装置用カラーフィルタの
形成方法において、ベースフィルムに担持させた昇華性
染料を覆って離型層を形成した熱転写フィルムを前記染
着層上に載置し、前記熱転写フィルムの背面から前記所
要のカラーフィルタパターンに対応する加熱を施すサー
マルヘッドを押接することにより前記昇華性染料を前記
染着層に昇華させて前記所要のカラーフィルタを形成す
ることを特徴とする。
【0037】また、請求項2に記載の第2の発明は、前
記熱転写フィルムのサーマルヘッド押接面に耐熱性向上
層を形成してなる前記熱転写フィルムを用いることを特
徴とする。
【0038】さらに、請求項3に記載の第3の発明は、
前記熱転写フィルムを、ベースフィルムと、前記ベース
フィルムの一方の面に染料溶解性バインダ樹脂に昇華性
染料を混合した昇華性染料層を有すると共に、他方の面
に耐熱性向上層を有することを特徴とする。
【0039】なお、前記熱転写フィルムとしては、例え
ばベースフィルムとしてポリエチレンテレフタレート
(PET)を用い、その一方の面にポリビニルブチラー
ル系樹脂あるいはポリビニルアセタール系樹脂をバイン
ダとして所定色の染料を溶解したインク層を塗布すると
共に、シリコーン樹脂系の離型層を形成し、さらに他方
の面にシリコーン系樹脂からなる耐熱層(耐熱向上層)
を形成したものが好適であるが、上記と同等の特性を有
する材料で構成することができることは言うまでもな
い。
【0040】
【発明の実施の形態】上記第1の発明の構成において、
カラー液晶表示装置を構成する一方の透明基板は所謂カ
ラーフィルタ基板であり、透明基板の上にブラックマト
リクスで区画されたカラー画素となる領域に染料で着色
される染着層を形成してなる。
【0041】この染着層の形成面に所定の染料を担持さ
せた熱転写フィルムを当接し、背面から加熱することに
よって、所定の色に染色する。
【0042】上記熱転写フィルムはベースフィルムの一
面に昇華性染料を塗布し、その上を覆って離型層を形成
してなり、その背面からサーマルヘッドを押接すること
により前記昇華性染料を前記染着層に昇華させて前記所
要色のカラーフィルタを形成する。
【0043】また、上記第2の発明の構成においては、
前記熱転写フィルムのサーマルヘッド押接面(背面)に
耐熱性向上層を形成したことで、熱転写フィルムの熱変
形やサーマルヘッドとの接離性が向上され、高精度のカ
ラーフィルタが形成可能となる。
【0044】さらに、上記第3の発明における熱転写フ
ィルムは、ベースフィルムの一方の面に染料溶解性バイ
ンダに昇華性染料を混合した昇華性染料層を有すると共
に、この昇華性染料層を覆って離型層を形成し、さらに
他方の面に耐熱性向上層を形成したことで、インク層の
熱隔着が防止され、かつ、バインダとしての樹脂の選択
裕度が広くなり、また耐熱性向上層によりサーマルヘッ
ドとの接離性が向上する。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0046】図1は本発明によるカラー液晶表示装置の
カラーフィルタの形成方法の1実施例を説明する模式図
であって、1は染着層、2は熱転写フィルム、2dは離
型層、4はサーマルヘッド、4aは発熱素子、FIL
(R),FIL(G),FIL(B)は赤,緑,青の各
画素パターンとなるカラーフィルタ、BMはブラックマ
トリクスである。
【0047】この実施例では、ブラックマトリクスBM
のパターンを予め染着層の形成前にフォトリソグラフィ
法等で格子状に形成している。このブラックマトリクス
BMで区画された領域に染着層1を埋設してなる。
【0048】同図において、染着層1はカラー液晶被装
置のフィルタ基板上に形成されて染料と反応して所定の
色に着色される。熱転写フィルム2はポリエチレンテレ
フタレート等のベースフィルムの一方の面に耐熱層(所
謂、耐スティック層)を塗布し、他方の面には加熱によ
って昇華する所謂昇華染料をバインダに混合したインク
層および離型層等を担持して、サーマルヘッド4の発熱
素子4aによる加熱で当該昇華染料を染着層2に昇華さ
せるフィルムである。
【0049】サーマルヘッド4には画素部分のパターン
と略ゝ同一のパターンを有する発熱素子4aを具備して
いる。
【0050】この実施例では各発熱素子4aの形状(熱
転写フィルムと対峙する面の形状)をフィルタFIL
(R),FIL(G),FIL(B)と略々同一形状の
画素パターン形状と略々同一の複数個を配置した構造を
有する。サーマルヘッド4は画素部分のピッチPpと略
々同一のピッチPtを有する。なお、サーマルヘッド4
は、その発熱素子4aを当該サーマルヘッドの長手方向
に連続させた形式、あるいは1画素パターンに複数の微
小発熱体を対応させた形式としてもよい。
【0051】このカラーフィルタ基板の染着層形成面
に、先ず赤(R)の染料を担持させた熱転写フィルム2
の離型層2dを当接して載置し、その背面にサーマルヘ
ッド4を赤フィルタFIL(R)領域に配置し、発熱素
子4aに通電することにより染料を昇華させてフィルタ
FIL(R)の列を形成し、周期Tだけサーマルヘッド
4を移動して次の赤フィルタFIL(R)領域において
同様に染料を昇華させ、以下順次サーマルヘッド4を移
動させて所要の赤フィルタFIL(R)を形成する。
【0052】同様にして、緑(G)の染料を担持させた
熱転写フィルム2の離型層2dを当接して載置して所要
の緑フィルタFIL(G)を、さらに青(B)の染料を
担持させた熱転写フィルム2の離型層2dを当接して載
置して所要の青フィルタFIL(B)を形成する。
【0053】このように、熱転写フィルム2の染着層と
押接される面に離型層2dを形成したことにより、従来
のようなインク層の熱隔着が発生せず、高精度のカラー
フィルムを形成することができる。
【0054】図2は本発明による熱転写フィルムの構造
例を説明する断面図であって、2は熱転写フィルム、2
aはPETからなるベースフィルム、2bは染料をバイ
ンダ樹脂(ポリビニルブチラール系樹脂)に混合してベ
ースフィルムに担持させたインク層、2cはシリコーン
系樹脂からなる耐熱層、2dはシリコン系樹脂からなる
離型層である。
【0055】インク層2b上に形成した離型層2dは極
めて薄い膜であり、加熱によるインク層からの染料の昇
華に影響を与えることはない。
【0056】これにより、サーマルヘッド4で染着層に
押接された熱転写フィルム2からインク層2bが熱隔着
することがない。
【0057】図3は本発明によるカラーフィルタ基板の
形成工程例の説明図である。
【0058】先ず、(a)透明基板SUB2上にSIO
膜を被着後、ブラックマトリクスBMを形成する。この
ブラックマトリックスBMのパターン形成方法は、全体
の寸法精度向上の為に、また他の画素形成などの基準と
なるものであるために、ホトリソプロセスを用いてパタ
ーンを形成する。
【0059】また、形成されたブラックマトリックスB
Mは、その後の熱処理を施すことにより変形や退色しな
いようオーブン等で加熱処理し安定化させることもでき
る。ブラックマトリックスの膜厚はその光学特性である
遮光性によって決定されるが、本実施例では、約1.0
〜1.5μmとした。
【0060】(b)以上のように、予めブラックマトリ
ックスBMを形成した基板SUB2の上に透明な染着層
1を塗布する。染着層1には、ネガ型の感光性を有した
芳香族含有材料でアクリロイル基を付加した樹脂組成物
を主に使用し、スピンコート等にて塗布する。
【0061】染着層1を塗布後、紫外線源5からの背面
露光により前記ブラックマトリックスBMのパターンを
露光マスクとして使用し、一回の露光、現像工程で三原
色のフィルタに対応する領域のパターンを一度に形成す
る。
【0062】このパターニングの際、前記ブラックマト
リックスBMの最外周パターンの外側に被着している染
着層1は、基板の切断時に異物として有効画素部に侵入
する可能性があるため、取り除くことが望ましい。
【0063】ここでは、上記周辺の染着層1を覆うよう
に、ロの字型の黒枠の遮光板を紫外線源5との間に設
け、露光時には中央の開口部のみ紫外線が通過し、画素
形成部付近に紫外線が当たるようにしている。
【0064】この方法により、現像時に各色のパターン
を形成するのと同時に周辺の染着層1を取り除いた。
【0065】紫外線照射強度及び現像時間は、現像後に
おけるブラックマトリックスBMと染着層1との膜厚差
が少なくなるように、例えば0.1μm以下となるよう
に設定する。
【0066】染着層1の形成後、各色のフィルタを次の
ようにして形成する。
【0067】(c)先ず、図2に示した構造を有する赤
の昇華性染料を担持した熱転写フィルム2を介してサー
マルヘッド4を染着層1に対向させ、図示しない加熱電
流を印加することによって発熱素子4a(図1参照)を
加熱し、その発熱で熱転写フィルム2の染料を昇華させ
て染着層1にカラーフィルタFIL(R)を着色形成す
る。
【0068】次いで、熱転写フィルム2を緑の昇華性染
料を担持した熱転写フィルム2を介して加熱処理してカ
ラーフィルタFIL(G)を形成する。
【0069】最後に青の昇華性染料を担持した熱転写フ
ィルムを用いてカラーフィルタFIL(B)を形成す
る。
【0070】(d)そして、カラーフィルタFIL
(R),FIL(G),FIL(B)の形成後、その上
に保護層PSV2を形成する。
【0071】(e)さらに、保護層PSV2の上に透明
電極ITO2をスパッタリング等にて形成する。
【0072】本実施例により、ブラックマトリクスBM
で区画されたカラーフィルタFIL(R),FIL
(G),FIL(B)が得られ、そのカラーフィルタF
IL(R),FIL(G),FIL(B)は画素パター
ンと略々同一のパターンとなり、かつ、熱転写フィルム
の離型層によってインク層の染着層への熱隔着が生じな
いため、各カラーフィルタ部分は色ムラなく形成され、
高品質の画像表示を行うことができる。
【0073】また、各カラーフィルタFIL(R),F
IL(G),FIL(B)の平坦性が良好であり、液晶
表示装置全体として薄型化が達成でき、また露光マスク
を必要としない製造方法であることで工程数が少なく、
製造コストを大幅に低減できる。
【0074】染着層1を構成する材料として種々のもの
が考えられるが、本実施例ではネガ型の感光性を有する
芳香族含有材料で、アクリロイル基を付加した樹脂組成
物を主に使用した。
【0075】また、芳香族含有材料としてはノボラック
系樹脂を用いることもできる。これらの感光性樹脂組成
物は、特開平4−175753号公報及び特開平4−1
75754号公報にも例が示されている。その他、米国
特許第4,923,860号明細書、米国特許第4,9
62,081号明細書及び米国特許第5,073,53
4号明細書等に記載されている材料でもよく、またポリ
カーボネイト、塩化ビニール、ポリウレタン、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリカプロ
ラクトン等も使用可能である。
【0076】さらに、染着層のパターン形成が不要なの
で、非感光性の材料も使用き、ポリエステル樹脂の東洋
紡績製バイロン#200(商品名)やセルロースアセテ
ート樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、アクリル樹脂等が使用可能である。
【0077】昇華性染料は熱転写される染着層1の種類
によって選択されなければならない。ここでは、日本化
薬社製の市販されている分散染料、カチオン染料等を使
用した。
【0078】例えば、三原色として、赤色にはカヤセッ
トレッドBあるいはカヤセットスカーレット926、緑
色にはカヤセットイエローA−Gとカヤセットブルー7
14の混合物、青色にはカヤセットブルー714を使用
する一組、または、黄色にはカヤセットイエローA−
G、シアン色にはカヤセットブルー714、マゼンダ色
にはカヤセットレッドBを使用する一組を採用する(な
お、上記の名称は何れも商品名である)。
【0079】このように、本実施例によれば、熱転写フ
ィルムからのインク層の熱隔着が防止されるため染料の
混色がなく、また、染着層とブラックマトリクスの平坦
性が良好であるため、各画素にある液晶駆動の透明電極
であるITO1とITO2間のギャップバラツキを最小
限に抑えて、光学特性に優れ、かつ信頼性の高いカラー
液晶表示装置を提供することができる。
【0080】図4は本実施例によって得られたカラーフ
ィルタ基板の要部断面図である。
【0081】同図においては、耐熱性に優れ、透過率の
低い材料を含んだブラックマトリックスBMでカラー画
素の領域である着色パターンの間の防染色領域とするこ
とにより染着層の染料の横方向の拡散が防止される。
【0082】なお、ここではブラックマトリックスBM
の材料として、富士ハント社製CK−5001あるいは
日本化薬社製DCFKシリーズ(何れも商品名)を使用
した。
【0083】上記のブラックマトリクスBMの材料は、
何れもカーボンと黒色顔料あるいはカーボンと三原色顔
料との混合系であり、光を照射することによって架橋す
る性質を持った感光性材料である。
【0084】このように、本実施例によれば、熱転写方
式によるカラーフィルタの形成において、使用する熱転
写フィルムのインク層を覆って離型層を設けたことによ
り、染着層へのインク層の熱隔着が防止でき、また、イ
ンク層を構成するための染料を混合するバインダの材料
の選択自由度が広くなり、高速かつ高精細度でカラーフ
ィルタを形成できる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱転写フィルムのインク層が染着層に対して熱隔着を起
こすことなく、かつ染色後のカラーフィルタ上に形成す
る保護膜の密着性を確保することのできるカラー液晶表
示装置用カラーフィルタの形成方法およびカラーフィル
タ形成用熱転写フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラー液晶表示装置のカラーフィ
ルタの形成方法の1実施例を説明する模式図である。
【図2】本発明による熱転写フィルムの構造例を説明す
る断面図である。
【図3】本発明によるカラーフィルタ基板の形成工程例
の説明図である。
【図4】本発明によって得られたカラーフィルタ基板の
要部断面図である。
【図5】本発明を適用するカラー液晶表示装置の全体構
成例を説明する展開斜視図である。
【図6】本発明を適用するカラー液晶表示装置の一例と
してのTFT型カラー液晶表示装置を構成する液晶パネ
ルの要部構造を説明するための部分断面図である。
【図7】従来の熱転写方式によるカラーフィルタの形成
方法の概略を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 染着層 2 熱転写フィルム 2d 離型層 4 サーマルヘッド 4a 発熱素子 FIL(R) 赤フィルタ FIL(G) 緑フィルタ FIL(B) 青フィルタ BM ブラックマトリクス 10 表示画面側の表側フレーム 10a 表示窓 11 裏側フレーム 12 枠スペーサ 13 弾性スペーサ 14 プリント基板 15,16はテープキャリアパッケージ 17 中間フレーム 18 カラー液晶パネル 19 導光板組立 20 冷陰極管 21 ランプカバー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー液晶表示装置を構成する一方の透明
    基板上に形成した染着層を昇華性染料で染着することに
    より所要のカラーフィルタパターンを形成するカラー液
    晶表示装置用カラーフィルタの形成方法において、 ベースフィルムに担持させた昇華性染料を覆って離型層
    を形成した熱転写フィルムを前記染着層上に載置し、前
    記熱転写フィルムの背面から前記所要のカラーフィルタ
    パターンに対応する加熱を施すサーマルヘッドを押接す
    ることにより前記昇華性染料を前記染着層に昇華させて
    前記所要のカラーフィルタを形成することを特徴とする
    カラー液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記熱転写フィルムの
    サーマルヘッド押接面に耐熱性向上層を形成してなる前
    記熱転写フィルムを用いることを特徴とするカラー液晶
    表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】ベースフィルムと、前記ベースフィルムの
    一方の面に染料溶解性バインダ樹脂に昇華性染料を混合
    した昇華性染料層を有すると共に、他方の面に耐熱性向
    上層を有することを特徴とする熱転写フィルム。
JP25510095A 1995-05-30 1995-10-02 カラー液晶表示装置用カラーフィルタの形成方法およびカラーフィルタ形成用熱転写フィルム Pending JPH0996717A (ja)

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KR1019960018479A KR960042158A (ko) 1995-05-30 1996-05-29 컬러액정표시장치의 제조방법

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101849177B1 (ko) * 2011-11-11 2018-06-01 엘지디스플레이 주식회사 입체 영상 표시장치 및 이의 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101849177B1 (ko) * 2011-11-11 2018-06-01 엘지디스플레이 주식회사 입체 영상 표시장치 및 이의 제조방법

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