JPH0996607A - 原子吸光分光光度計 - Google Patents
原子吸光分光光度計Info
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- JPH0996607A JPH0996607A JP25378795A JP25378795A JPH0996607A JP H0996607 A JPH0996607 A JP H0996607A JP 25378795 A JP25378795 A JP 25378795A JP 25378795 A JP25378795 A JP 25378795A JP H0996607 A JPH0996607 A JP H0996607A
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- spherical
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 霧化器の円錐状噴霧口9と球状衝突体10と
が別部材から構成されているため、霧化器本体Mの組み
立て具合によってこれらの間隔にズレが生じ試料溶液の
霧化効率を最適な状態に維持することができない。 【解決手段】 霧化器本体Mの円錐状噴霧口9と球状衝
突体10とを支持腕15により一体に構成する。霧化効
率を決定する大きな要素の1つである円錐状噴霧口9と
球状衝突体10との距離は、霧化器本体Mの組み立て具
合によらず常に最適なものとなり、結果として霧化条件
が一定して安定した吸光度測定ができると共に、高い霧
化効率を実現して精度のよい分析が可能となる。
が別部材から構成されているため、霧化器本体Mの組み
立て具合によってこれらの間隔にズレが生じ試料溶液の
霧化効率を最適な状態に維持することができない。 【解決手段】 霧化器本体Mの円錐状噴霧口9と球状衝
突体10とを支持腕15により一体に構成する。霧化効
率を決定する大きな要素の1つである円錐状噴霧口9と
球状衝突体10との距離は、霧化器本体Mの組み立て具
合によらず常に最適なものとなり、結果として霧化条件
が一定して安定した吸光度測定ができると共に、高い霧
化効率を実現して精度のよい分析が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子吸光分光光度
計、特にフレーム原子吸光分光光度計におけるその試料
霧化器の構成に関する。
計、特にフレーム原子吸光分光光度計におけるその試料
霧化器の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】フレーム原子吸光分光光度計において液
体試料を分析するには試料をバーナのフレーム中におい
て原子化することが必要であるが、その原子化効率を上
げるために液体試料を霧状微細粒子化する霧化器(ネブ
ライザ)が備えられている。
体試料を分析するには試料をバーナのフレーム中におい
て原子化することが必要であるが、その原子化効率を上
げるために液体試料を霧状微細粒子化する霧化器(ネブ
ライザ)が備えられている。
【0003】従来のフレーム原子吸光分光光度計におけ
る霧化器の構成を図2に示す。従来の霧化器では、容器
内の液体試料にその先端が挿入された吸引管7の出口端
部の周囲に円環状の吹き出し口8を設け、その吹き出し
口から空気などの助燃ガスを吹き出させて吸引管出口端
部を負圧とし、吸引管7から試料溶液を吸引してその出
口端部から噴霧する。助燃ガス吹き出し口8と吸引管7
との芯出し調整は、吸引管7の四方に設けられた調節ね
じ17により、吸引管7に取り付けられる空気ガイド1
6を移動させることにより行う。更に助燃ガス吹き出し
口8の周囲に設けられた燃料ガス吹き出し口11(霧化
器本体Mとその固定部材14との隙間)からアセチレン
などの燃料ガスを噴射させ、霧化された試料を霧化室1
2内で助燃ガス及び燃料ガスと混合させながら燃料ガス
の流れに乗せて、バーナにより燃焼されるフレームの中
に送り込む。
る霧化器の構成を図2に示す。従来の霧化器では、容器
内の液体試料にその先端が挿入された吸引管7の出口端
部の周囲に円環状の吹き出し口8を設け、その吹き出し
口から空気などの助燃ガスを吹き出させて吸引管出口端
部を負圧とし、吸引管7から試料溶液を吸引してその出
口端部から噴霧する。助燃ガス吹き出し口8と吸引管7
との芯出し調整は、吸引管7の四方に設けられた調節ね
じ17により、吸引管7に取り付けられる空気ガイド1
6を移動させることにより行う。更に助燃ガス吹き出し
口8の周囲に設けられた燃料ガス吹き出し口11(霧化
器本体Mとその固定部材14との隙間)からアセチレン
などの燃料ガスを噴射させ、霧化された試料を霧化室1
2内で助燃ガス及び燃料ガスと混合させながら燃料ガス
の流れに乗せて、バーナにより燃焼されるフレームの中
に送り込む。
【0004】噴霧試料粒子は霧化室12後段のバーナの
フレームにより原子化され特定波長の測定光によりその
吸光度が測定されるが、分析精度向上のために噴霧試料
粒子の原子化効率を高めることが望まれており、即ち噴
霧試料粒子の更なる微細化が望まれている。このため、
従来の霧化器では、円錐状噴霧口9の直前に近接させ
て、霧化器本体Mの固定部材14に固着された支持腕1
5を介してガラス製の球状衝突体(インパクトボール)
10が配設されており、円錐状噴霧口9より噴出された
試料粒子をこの球状衝突体10に衝突させて更に微細粒
子化することが行われている。
フレームにより原子化され特定波長の測定光によりその
吸光度が測定されるが、分析精度向上のために噴霧試料
粒子の原子化効率を高めることが望まれており、即ち噴
霧試料粒子の更なる微細化が望まれている。このため、
従来の霧化器では、円錐状噴霧口9の直前に近接させ
て、霧化器本体Mの固定部材14に固着された支持腕1
5を介してガラス製の球状衝突体(インパクトボール)
10が配設されており、円錐状噴霧口9より噴出された
試料粒子をこの球状衝突体10に衝突させて更に微細粒
子化することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような霧化器の霧
化性能は、円錐状噴霧口9と球状衝突体10との設定距
離(円錐状噴霧口9の縁周部面と球状衝突体10との最
短距離)に依存することが知られている。球状衝突体1
0が円錐状噴霧口9に近すぎると噴出が阻害されてしま
い、遠すぎると放射状に噴霧される試料粒子のうち飛散
角度の大きいものが球状衝突体10に衝突せず微細化さ
れない。そのため、両者の距離は、円錐状噴霧口9縁部
の内周直径と球状衝突体10の直径等から決定される最
適距離(大抵の場合0〜数mmである)に設定することが
重要となる。
化性能は、円錐状噴霧口9と球状衝突体10との設定距
離(円錐状噴霧口9の縁周部面と球状衝突体10との最
短距離)に依存することが知られている。球状衝突体1
0が円錐状噴霧口9に近すぎると噴出が阻害されてしま
い、遠すぎると放射状に噴霧される試料粒子のうち飛散
角度の大きいものが球状衝突体10に衝突せず微細化さ
れない。そのため、両者の距離は、円錐状噴霧口9縁部
の内周直径と球状衝突体10の直径等から決定される最
適距離(大抵の場合0〜数mmである)に設定することが
重要となる。
【0006】しかしながら、上述したような従来の霧化
器においては、球状衝突体10は霧化器本体Mとは別個
の構成部品である霧化器本体の固定部材14に固着され
る支持腕15を介して支持するように構成されているた
め、固定部材14の中穴に霧化器本体Mを挿入して組み
立てる際に、両部材の微妙な位置のズレによって円錐状
噴霧口9と球状衝突体10との距離が最適値からズレて
しまったり、組立ての度にその距離が僅かに変わったり
してしまい、霧化効率が一定せず、ひいては検出感度の
低下や分析結果のばらつき・ふらつきが生じるといった
不都合が生じている。霧化器本体Mや固定部材14、及
び両部材の隙間は試料で汚染されるので分解洗浄しやす
いようにしておく必要がある。従って、これらを一体形
成することはできず、両部材の間隔が一定しないことは
避けられない。
器においては、球状衝突体10は霧化器本体Mとは別個
の構成部品である霧化器本体の固定部材14に固着され
る支持腕15を介して支持するように構成されているた
め、固定部材14の中穴に霧化器本体Mを挿入して組み
立てる際に、両部材の微妙な位置のズレによって円錐状
噴霧口9と球状衝突体10との距離が最適値からズレて
しまったり、組立ての度にその距離が僅かに変わったり
してしまい、霧化効率が一定せず、ひいては検出感度の
低下や分析結果のばらつき・ふらつきが生じるといった
不都合が生じている。霧化器本体Mや固定部材14、及
び両部材の隙間は試料で汚染されるので分解洗浄しやす
いようにしておく必要がある。従って、これらを一体形
成することはできず、両部材の間隔が一定しないことは
避けられない。
【0007】また、ガラス等の球状衝突体10に試料溶
液の噴霧粒子が衝突する際に、球状衝突体10自体に付
着して再度液滴化するものもあるが、これらの液滴は球
状衝突体10から支持腕15へと伝い、凝集してドレン
13へと滴下する。即ち、この再液滴化した試料溶液は
全くの無駄となり、分析試料の利用効率が低くなると同
時に、フレーム中での試料の原子化密度も低くなり原子
吸光分光光度計としての吸光度が小さくなるという問題
点があった。また、この液滴の落下によって霧化室内の
気流が乱れ、或いは装置後方への気流圧が乱れ、その影
響により後段のバーナの火炎にも乱れが生じ、測定結果
にふらつき・ばらつき等の乱れが生じてしまうという問
題もあった。
液の噴霧粒子が衝突する際に、球状衝突体10自体に付
着して再度液滴化するものもあるが、これらの液滴は球
状衝突体10から支持腕15へと伝い、凝集してドレン
13へと滴下する。即ち、この再液滴化した試料溶液は
全くの無駄となり、分析試料の利用効率が低くなると同
時に、フレーム中での試料の原子化密度も低くなり原子
吸光分光光度計としての吸光度が小さくなるという問題
点があった。また、この液滴の落下によって霧化室内の
気流が乱れ、或いは装置後方への気流圧が乱れ、その影
響により後段のバーナの火炎にも乱れが生じ、測定結果
にふらつき・ばらつき等の乱れが生じてしまうという問
題もあった。
【0008】本発明は、試料溶液の噴霧粒子を効率よく
微細化すると共に分析試料の利用効率を上げて試料の原
子化効率を大きくし、また測定中のフレームを安定させ
ることによって分析精度を向上させることができる原子
吸光分光光度計を提供することを目的とするものであ
る。
微細化すると共に分析試料の利用効率を上げて試料の原
子化効率を大きくし、また測定中のフレームを安定させ
ることによって分析精度を向上させることができる原子
吸光分光光度計を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の原子吸光分光光度計は、その霧化器の構成
において、霧化器本体と球状衝突体支持部材とを一体的
に構成したことを特徴とする。
に、本発明の原子吸光分光光度計は、その霧化器の構成
において、霧化器本体と球状衝突体支持部材とを一体的
に構成したことを特徴とする。
【0010】上記のように構成された原子吸光光度計
は、その霧化器の構成により、円錐状噴霧口と球状衝突
体とが支持部材を介して一体的に構成されるため、これ
らの隙間を常に最適な距離に保つことができ、試料の霧
化効率を最良のものとして維持し、組み立て時の具合に
も影響されることなく常に良好な装置構成が実現・維持
される。
は、その霧化器の構成により、円錐状噴霧口と球状衝突
体とが支持部材を介して一体的に構成されるため、これ
らの隙間を常に最適な距離に保つことができ、試料の霧
化効率を最良のものとして維持し、組み立て時の具合に
も影響されることなく常に良好な装置構成が実現・維持
される。
【0011】また更に、これらの球状衝突体や支持部
材、或いは円錐状噴霧口の内外部に濡れ性を向上させる
表面処理を施すことが望ましい。
材、或いは円錐状噴霧口の内外部に濡れ性を向上させる
表面処理を施すことが望ましい。
【0012】これにより、噴霧試料粒子がこれらの部材
に付着しても再液滴化することなく高い濡れ性によって
膜状に付着し、助燃ガスや燃料ガス等の噴出ガス流によ
り再度吹き飛ばされるので滴下することがないため、滴
下による測定部への悪影響や分析試料の利用効率が改善
される。
に付着しても再液滴化することなく高い濡れ性によって
膜状に付着し、助燃ガスや燃料ガス等の噴出ガス流によ
り再度吹き飛ばされるので滴下することがないため、滴
下による測定部への悪影響や分析試料の利用効率が改善
される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の原子吸光分光光度
計の一実施例について図面を参照して説明する。
計の一実施例について図面を参照して説明する。
【0014】図3に原子吸光分光光度計の基本的構成を
示す。図において、光源部1からは目的元素の共鳴線を
含む輝線スペクトルが放射され、これらが光学系2によ
り原子化部3(フレーム)を通過し、分光器4に導入さ
れる。これらの輝線中には、目的元素による原子吸光を
全く受けない光や吸光の割合が低い光などが含まれてお
り、これらは分光器4により除外され、吸収感度の最も
高い輝線(多くの場合は共鳴線である)のみが選択さ
れ、検出器5で電気信号に変換される。
示す。図において、光源部1からは目的元素の共鳴線を
含む輝線スペクトルが放射され、これらが光学系2によ
り原子化部3(フレーム)を通過し、分光器4に導入さ
れる。これらの輝線中には、目的元素による原子吸光を
全く受けない光や吸光の割合が低い光などが含まれてお
り、これらは分光器4により除外され、吸収感度の最も
高い輝線(多くの場合は共鳴線である)のみが選択さ
れ、検出器5で電気信号に変換される。
【0015】原子化部3においては、霧状の試料中に含
まれる目的元素が熱エネルギーにより解離され原子化さ
れて、同部を通過する光束のうち特定波長の輝線を選択
的に強く吸収する。信号処理部6においては、検出器5
で発生した信号のうち特定波長の輝線強度に比例した信
号のみを取り出し、これを対数変換し、吸光度に比例し
た値あるいは濃度に変換した値を求め、CRT上(図示
せず)に表示し或いはプリンタ/プロッタ(図示せず)
により記録する。
まれる目的元素が熱エネルギーにより解離され原子化さ
れて、同部を通過する光束のうち特定波長の輝線を選択
的に強く吸収する。信号処理部6においては、検出器5
で発生した信号のうち特定波長の輝線強度に比例した信
号のみを取り出し、これを対数変換し、吸光度に比例し
た値あるいは濃度に変換した値を求め、CRT上(図示
せず)に表示し或いはプリンタ/プロッタ(図示せず)
により記録する。
【0016】以上のような原子吸光分光光度計におい
て、本発明は原子化部3、特に霧化器の構成によって特
徴づけられる。霧化器の構成は、従前の図2と同様、概
略、霧化器本体Mと、これに支持腕15を介して一体に
構成される球状衝突体10と、霧化器本体を支持固定す
る固定部材14とから構成される。本発明の特筆すべき
点は霧化器本体Mと球状衝突体10との一体構成にあ
り、その他の構成については図2に示す従来構成と変更
がないため、霧化器本体Mと球状衝突体10の部分につ
いてのみ図1に示す。
て、本発明は原子化部3、特に霧化器の構成によって特
徴づけられる。霧化器の構成は、従前の図2と同様、概
略、霧化器本体Mと、これに支持腕15を介して一体に
構成される球状衝突体10と、霧化器本体を支持固定す
る固定部材14とから構成される。本発明の特筆すべき
点は霧化器本体Mと球状衝突体10との一体構成にあ
り、その他の構成については図2に示す従来構成と変更
がないため、霧化器本体Mと球状衝突体10の部分につ
いてのみ図1に示す。
【0017】図1において、霧化器は、容器(図示せ
ず)内の試料溶液に先端が挿入される吸引管7の出口端
部の周囲に、空気などの助燃ガスを吹き出して吸引管7
の出口に負圧を発生させる円環状の助燃ガス吹き出し口
8を設けて噴霧口を構成する。吸引管7は試料溶液が高
濃度で常時接触するので、例えば白金イリジューム等の
耐腐食性に優れた材質で形成することが望ましい。
ず)内の試料溶液に先端が挿入される吸引管7の出口端
部の周囲に、空気などの助燃ガスを吹き出して吸引管7
の出口に負圧を発生させる円環状の助燃ガス吹き出し口
8を設けて噴霧口を構成する。吸引管7は試料溶液が高
濃度で常時接触するので、例えば白金イリジューム等の
耐腐食性に優れた材質で形成することが望ましい。
【0018】吸引管7の先端部は、図1に見るように円
錐状噴霧口9の入口まで貫通している。一方、図1下方
より霧化器本体M内に導入される空気(助燃ガス)が吸
引管7の周囲に沿って図右方に進み、霧化器本体Mと吸
引管7との隙間である円環状の助燃ガス(空気)吹き出
し口8から噴出される。このときの空気の噴出に伴う負
圧により吸引管7先端部から液体試料が引き出されて空
気の噴出流に混入されて噴霧される。
錐状噴霧口9の入口まで貫通している。一方、図1下方
より霧化器本体M内に導入される空気(助燃ガス)が吸
引管7の周囲に沿って図右方に進み、霧化器本体Mと吸
引管7との隙間である円環状の助燃ガス(空気)吹き出
し口8から噴出される。このときの空気の噴出に伴う負
圧により吸引管7先端部から液体試料が引き出されて空
気の噴出流に混入されて噴霧される。
【0019】この噴霧口に連続して、例えば円錐角度20
°開口部5mm 程度の円錐状噴霧口9が設けられている。
この円錐状噴霧口9の外周部には支持腕15が固定され
ており、その先端部は球状衝突体10の曲率と等しく形
成されている。支持腕15は例えば耐腐食性があり且つ
弾力性を有する合成樹脂等により形成される。支持腕1
5の先端部には、耐摩耗性・耐腐食性に優れた材質、例
えばセラミック等で構成された球状衝突体10が嵌合さ
れ、支持腕15は自体が持つ弾性力により球状衝突体1
0を把持している。このように支持腕15を介して一体
化された円錐状噴霧口9と球状衝突体10との間隔は、
噴霧試料粒子の微細化が最も良好に行われる距離に設計
される。円錐状噴霧口9の内径は一般に5mm程度のもの
が多く使用され、一方、球状衝突体10は一般に直径が
6mm〜10mm程度のものが多く使用されるが、大抵の場
合、これらの距離が0になる付近が最も霧化効率が良
く、即ち噴霧試料粒子の全てが球状衝突体10に衝突し
て微細化される。両部材は支持腕15によって一体に構
成されているため、組立て等による間隔の変化が生じず
常に最良の距離関係が維持される。
°開口部5mm 程度の円錐状噴霧口9が設けられている。
この円錐状噴霧口9の外周部には支持腕15が固定され
ており、その先端部は球状衝突体10の曲率と等しく形
成されている。支持腕15は例えば耐腐食性があり且つ
弾力性を有する合成樹脂等により形成される。支持腕1
5の先端部には、耐摩耗性・耐腐食性に優れた材質、例
えばセラミック等で構成された球状衝突体10が嵌合さ
れ、支持腕15は自体が持つ弾性力により球状衝突体1
0を把持している。このように支持腕15を介して一体
化された円錐状噴霧口9と球状衝突体10との間隔は、
噴霧試料粒子の微細化が最も良好に行われる距離に設計
される。円錐状噴霧口9の内径は一般に5mm程度のもの
が多く使用され、一方、球状衝突体10は一般に直径が
6mm〜10mm程度のものが多く使用されるが、大抵の場
合、これらの距離が0になる付近が最も霧化効率が良
く、即ち噴霧試料粒子の全てが球状衝突体10に衝突し
て微細化される。両部材は支持腕15によって一体に構
成されているため、組立て等による間隔の変化が生じず
常に最良の距離関係が維持される。
【0020】このようにして微細化された試料粒子は従
来(図2)と同様に霧化器本体Mの周囲に配置される円
環状の燃料ガス吹き出し口11から吹き出されるアセチ
レン等の燃料ガスの流れに乗って霧化室12内に効率よ
く噴霧され、バーナのフレーム中で良好に原子化されそ
の吸光度が測定される。
来(図2)と同様に霧化器本体Mの周囲に配置される円
環状の燃料ガス吹き出し口11から吹き出されるアセチ
レン等の燃料ガスの流れに乗って霧化室12内に効率よ
く噴霧され、バーナのフレーム中で良好に原子化されそ
の吸光度が測定される。
【0021】
【実施例】上述した構成において、球状衝突体10や支
持腕15、或いは円錐状噴霧口9の内外部に濡れ性を向
上させる表面処理を施すことが望ましい。これは例えば
材質に応じた市販の化学処理剤をもって実現することが
できる。このように濡れ性を高める表面処理を施すこと
により、噴霧試料粒子がこれらの部材に付着しても再液
滴化せずに高い濡れ性によって膜状に付着し、助燃ガス
や燃料ガス等の噴出ガス流により再度微細粒子として吹
き飛ばされて滴下することがないため、滴下による測定
部への悪影響や分析試料の利用効率が改善される。
持腕15、或いは円錐状噴霧口9の内外部に濡れ性を向
上させる表面処理を施すことが望ましい。これは例えば
材質に応じた市販の化学処理剤をもって実現することが
できる。このように濡れ性を高める表面処理を施すこと
により、噴霧試料粒子がこれらの部材に付着しても再液
滴化せずに高い濡れ性によって膜状に付着し、助燃ガス
や燃料ガス等の噴出ガス流により再度微細粒子として吹
き飛ばされて滴下することがないため、滴下による測定
部への悪影響や分析試料の利用効率が改善される。
【0022】また、上述した構成では球状衝突体10を
把持する支持腕15の形状を2本の腕としているが、腕
の本数を特に制限する理由はなく、また円形に形成して
もよい。支持腕15の球状衝突体10との接触面も曲率
を有するものとせず、双方に凸又は凹のディンプルを設
けて取り付けてもよい。また、把持力を支持腕15の弾
性力によらず、接触面に接着剤を塗布して固定するよう
にしてもよい。
把持する支持腕15の形状を2本の腕としているが、腕
の本数を特に制限する理由はなく、また円形に形成して
もよい。支持腕15の球状衝突体10との接触面も曲率
を有するものとせず、双方に凸又は凹のディンプルを設
けて取り付けてもよい。また、把持力を支持腕15の弾
性力によらず、接触面に接着剤を塗布して固定するよう
にしてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る原子吸光分光光度計は、そ
の霧化器を、円錐状噴霧口と球状衝突体とを支持腕によ
って一体化して構成するようにしたので、霧化効率を決
定する大きな要素の1つである円錐状噴霧口と球状衝突
体との距離を組み立て具合によらず常に最適なものと
し、結果として霧化条件が一定して安定した吸光度測定
ができると共に、高い霧化効率を実現して精度のよい分
析が可能となった。
の霧化器を、円錐状噴霧口と球状衝突体とを支持腕によ
って一体化して構成するようにしたので、霧化効率を決
定する大きな要素の1つである円錐状噴霧口と球状衝突
体との距離を組み立て具合によらず常に最適なものと
し、結果として霧化条件が一定して安定した吸光度測定
ができると共に、高い霧化効率を実現して精度のよい分
析が可能となった。
【0024】また、噴霧試料が再度液滴化しやすい部材
に濡れ性を高める表面処理を施すようにしたので、この
部分では試料が薄膜状に付着し、助燃ガスや燃料ガスの
噴出により吹き飛ばされるので、従来のように滴下時に
火炎が揺らぐといった不都合が生じることもなく、常に
安定した火炎状態を維持し、よって安定した吸光度を得
ることができる。
に濡れ性を高める表面処理を施すようにしたので、この
部分では試料が薄膜状に付着し、助燃ガスや燃料ガスの
噴出により吹き飛ばされるので、従来のように滴下時に
火炎が揺らぐといった不都合が生じることもなく、常に
安定した火炎状態を維持し、よって安定した吸光度を得
ることができる。
【図1】 本発明に係る原子吸光分光光度計の霧化器の
構成説明図である。
構成説明図である。
【図2】 従来の霧化器の構成説明図である。
【図3】 原子吸光分光光度計の基本的構成の説明図で
ある。
ある。
M‥‥‥‥‥‥‥‥‥霧化器本体 1‥‥‥‥‥‥‥‥‥光源部 2‥‥‥‥‥‥‥‥‥原子化部光学系 3‥‥‥‥‥‥‥‥‥原子化部 4‥‥‥‥‥‥‥‥‥分光器 5‥‥‥‥‥‥‥‥‥検出器 6‥‥‥‥‥‥‥‥‥信号処理部 7‥‥‥‥‥‥‥‥‥吸引管 8‥‥‥‥‥‥‥‥‥助燃ガス吹き出し口 9‥‥‥‥‥‥‥‥‥円錐状噴霧口 10‥‥‥‥‥‥‥‥‥球状衝突体 11‥‥‥‥‥‥‥‥‥燃料ガス吹き出し口 12‥‥‥‥‥‥‥‥‥霧化室 13‥‥‥‥‥‥‥‥‥ドレン 14‥‥‥‥‥‥‥‥‥固定部材 15‥‥‥‥‥‥‥‥‥支持腕 16‥‥‥‥‥‥‥‥‥空気ガイド 17‥‥‥‥‥‥‥‥‥調節ねじ 18‥‥‥‥‥‥‥‥‥キャップ 19‥‥‥‥‥‥‥‥‥Oリング 20‥‥‥‥‥‥‥‥‥吸引管支持部材
Claims (1)
- 【請求項1】 霧化器本体内に導入される液体試料を助
燃ガスと共に霧化器本体の噴霧口から噴出させて球状衝
突体に衝突させ、微細霧粒子化した状態で燃焼フレーム
中に送り込んで原子化し、このフレームに元素によって
決まっている特定波長の光を通過させてその吸光度から
元素分析を行う装置において、前記霧化器本体の噴霧口
の前方に、球状衝突体の支持部材を前記霧化器本体と一
体的に保持させたことを特徴とする原子吸光分光光度
計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25378795A JPH0996607A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 原子吸光分光光度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25378795A JPH0996607A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 原子吸光分光光度計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0996607A true JPH0996607A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17256150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25378795A Pending JPH0996607A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 原子吸光分光光度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0996607A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106872384A (zh) * | 2017-04-07 | 2017-06-20 | 北京瀚时仪器有限公司 | 一种用于原子吸收分光光度计的高效雾化器 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25378795A patent/JPH0996607A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106872384A (zh) * | 2017-04-07 | 2017-06-20 | 北京瀚时仪器有限公司 | 一种用于原子吸收分光光度计的高效雾化器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040106 |