JPH0995899A - 透かし模様を有する用紙および透かし模様の形成方法 - Google Patents
透かし模様を有する用紙および透かし模様の形成方法Info
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Abstract
は行わずに、基材の厚さを部分的に変える方式で、容易
に透かし模様を形成させる。 【解決手段】 用紙1面の所定部に近赤外領域の所定の
波長を選択的に吸収して発熱する近赤外線吸収剤とバイ
ンダ成分からなる近赤外線吸収部材2をもって、所望の
文字、図形等からなる透かし模様を具現するように透か
し模様予定部3を印刷し、さらに用紙1面に前記所定の
波長を有するレーザ光を照射し、当該近赤外線吸収部材
2と共にその部分の用紙1基材を所定の厚さを残して瞬
時に燃焼せしめ、用紙の厚さ方向に所定の深さで基材を
除去することで前記透かし模様4が形成される。
Description
紙および透かし模様の形成方法に関するものであって、
さらに詳しくは、従来の押圧式に見られるような、用紙
面の基材の厚さを部分的に薄くして透かし模様を形成す
る方法を、さらに容易とするレーザ光を用いた透かし模
様の形成方法とそれにより得られた用紙に関するもので
ある。
方法以外では、用紙面を加圧ロールで押圧して基材の厚
さを部分的に変える方法と、用紙面に透明インキを印刷
して基材の透明度を部分的に変える方法とがあるが、本
発明は前者の方法に注目するものである。すなわち、従
来の加圧ロールを用いた押圧式は、加圧ロール外周面に
所定の文字、図形等の透かし模様の突起部を形成し、用
紙の厚さを当該突起部で押圧して薄くし、透かし模様を
形成するものであった。
ールを用いた押圧式は、透かし模様を変える毎に「型ロ
ール」を交換しなければならず、また各種の型ロールを
作成することは多大な費用がかかり、経済性に問題があ
った。また、ロールの交換作業時において、ロールのギ
ャップ調整、平行バランス調整等には時間と技量を要す
るものであった。
ば、特開平4−185800においては、回転ロール外
周面に取り付けられた交換可能な加圧パターン素子と回
転砥石との間に用紙を通過させ、当該用紙の紙厚方向に
機械的摩擦力を加え、その摩擦力により基材面を所望の
厚さ方向に削り取って、当該用紙面に透かしを施す技術
が開示された。しかし、この方法においても、従来の方
式よりも製造コストは低減し、透かし模様のパターン変
更は容易となったものの、加圧パターン素子の交換に
は、やはりある程度の時間とオペレータの技量が必要で
あった。したがって、本発明は、従来の加圧ロールによ
るような機械的な押圧は行わずに、ノンインパクト方式
にて基材の厚さを部分的に変え、容易に透かし模様を形
成させる技術の提供を課題とするものである。
るため、本発明は、用紙面の所定部に近赤外領域の所定
の波長を選択的に吸収して発熱する近赤外線吸収剤とバ
インダ成分からなる近赤外線吸収部材をもって、所望の
文字、図形等からなる透かし模様を具現するように透か
し模様予定部を印刷し、さらに用紙面に前記所定の波長
を有するレーザ光を照射し、当該近赤外線吸収部材と共
にその部分の用紙基材を所定の厚さを残して瞬時に燃焼
せしめて、用紙の厚さ方向に所定の深さで基材を除去す
ることで前記透かし模様が形成されてなる透かし模様を
有する用紙を提供する。
領域の所定の波長を選択的に吸収して発熱する近赤外線
吸収剤とバインダ成分からなる近赤外線吸収部材をもっ
て、所望の文字、図形等からなる透かし模様を具現する
ように透かし模様予定部を印刷し、さらに用紙面に前記
所定の波長を有するレーザ光を照射し、当該近赤外線吸
収部材と共にその部分の用紙基材を所定の厚さを残して
瞬時に燃焼せしめて、用紙の厚さ方向に所定の深さで基
材を除去することで前記透かし模様を形成することを特
徴とする透かし模様の形成方法を提供する。
部に近赤外領域の所定の波長を選択的に吸収して発熱す
る近赤外線吸収部材を透かし模様を具現するように透か
し模様予定部を印刷することで、用紙面に前記所定の波
長を有するレーザ光を照射すれば、当該近赤外線吸収部
材と共にその部分の用紙基材が所定の厚さを残して瞬時
に燃焼し、用紙の厚さ方向に所定の深さで基材が除去さ
れ透かし模様を形成するものである。
な実施例と添付図面に基づき、さらに詳述する。なお、
ここにおいて、図1は本発明の透かし模様作成方法の概
略的説明図、図2は図1の連続用紙の断面図に基づく、
本発明の透かし模様作成方法の補足的説明図である。
は、発熱作用を効率よく具現するため、0.8〜3μm
の波長を吸収するものが最も好ましく使用される。例え
ば、ミアニン色素、チオニールニッケル錯体、ビス−
〔ミス1,2トルイル〕エチレン−1,2ジチオレートニ
ッケル、ビス−〔1クロロ−3,4ジチオレート〕ニッ
ケル・テトラブチルアンモニウム等の金属錯体が好適に
使用でき、具体的には、日本感光色素研究所(株)製の
NK−125(749nm)、NK−747(778n
m)、NK−104(794nm)、NK−427(8
03nm)、NK−123(811nm)、NK−11
44(815nm)、NK−1748(859nm)、
NK−1161(929nm)、三井東圧ファイン
(株)製の近赤外線吸収剤PA−1005(850n
m)、PA−1003(880nm)、PA−1006
(870nm)PA−1002(895nm)、PA−
1001(1100nm)等を利用でき、また、830
nmに最大吸収波長を有するジエチルアミノナフトール
スクアリリウム、ジメチルアミノナフトールスクアリリ
ウム等のスクアリウム色素も利用できる。さらに、ポリ
メチン系色素、(ジ)インモニウム系色素、フタロシア
ニン系色素、トリアリルメタン系色素、ナフトキノン系
色素等が好適に使用することができる。
させるためのバインダ成分とは、酸化重合乾燥型、紫外
線硬化型、溶剤型の種々のオーバープリントワニスが最
も好適に用いられるが、ポリビニルアルコール等の水性
バインダも利用できる。そして、このように得られた近
赤外線吸収部材は、通常の印刷手段、印刷方式をもっ
て、連続用紙面に印刷され近赤外線吸収部が形成され
る。
透かし模様形成方法は、連続用紙1面に、近赤外領域に
おける所定の波長を選択的に吸収して発熱する近赤外線
吸収剤とバインダ成分からなる近赤外線吸収部材2もっ
て、透かし模様「BB」予定部3を塗布形成するもので
ある。
LSにより前記所定の波長を有するレーザ光が照射さ
れ、光路変更鏡Mを経て、一面側が凹円筒状になってい
る凹円筒レンズL1を介し、連続用紙1の幅方向にレー
ザ光を拡散せしめ、さらに、一面側が凸円筒状になって
いる棒状の凸円筒レンズL2を介して焦点調整を行いつ
つ、前記近赤外線吸収部2面に当該レーザ光を導き、当
該近赤外線吸収部2と共にその用紙1基材を所定の厚さ
を残して瞬時に燃焼せしめ、透かし模様「BB]4を形
成させるものである。この時、用紙がバタつくと焦点距
離がずれるため、連続用紙1は吸引ロールRにて吸引さ
れながらレーザ照射を受ける。
る0.8〜3μmの近赤外領域の波長を有するレーザと
は、半導体レーザ、ヘリウム・ネオンレーザ、ヨウ素レ
ーザ、YAG・ガラスレーザが該当するが、特に、半導
体レーザの中に700〜1500nmに発光波長を有す
るものがあり、照射装置自体もコンパクトに構成されて
いるので実用面で好適に利用できる。なお、出力調整
は、透かし模様の形成部分の用紙基材の厚さを決定する
ために最も重要であり、所定の厚さに応じて適宜、調整
されるものである。
は、レーザ光源の出力を調整することにより、用紙面に
施された印刷・印字に影響を与えなければ連続的に照射
しても構わないが、本実施例においては、用紙面上に透
かし模様形成位置を知らせるためのタイミングマークT
が印刷され、このタイミングマークTを感知検出するた
めの光学センサDを利用して、これを制御部Cに連結さ
せ、光学センサDからの検出信号を受けた制御部Cはレ
ーザ光源LSに照射指示信号を送り、間欠的に必要とさ
れるタイミングでレーザ光を照射させるものである。
用紙面の所定部に、近赤外領域の所定の波長を選択的に
吸収して発熱する近赤外線吸収部材を透かし模様を具現
するように透かし模様予定部を印刷することで、用紙面
に前記所定の波長を有するレーザ光を照射すれば、当該
近赤外線吸収部材と共にその部分の用紙基材が所定の厚
さを残して瞬時に燃焼し、用紙の厚さ方向に所定の深さ
で基材が除去され、透かし模様が容易に形成できる。
図。
透かし模様形成方法の補足的説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】 用紙面の所定部に近赤外領域の所定の波
長を選択的に吸収して発熱する近赤外線吸収剤とバイン
ダ成分からなる近赤外線吸収部材をもって、所望の文
字、図形等からなる透かし模様を具現するように透かし
模様予定部を印刷し、さらに用紙面に前記所定の波長を
有するレーザ光を照射し、当該近赤外線吸収部材と共に
その部分の用紙基材を所定の厚さを残して瞬時に燃焼せ
しめ、用紙の厚さ方向に所定の深さで基材を除去するこ
とで前記透かし模様が形成されてなる透かし模様を有す
る用紙。 - 【請求項2】 用紙面の所定部に近赤外領域の所定の波
長を選択的に吸収して発熱する近赤外線吸収剤とバイン
ダ成分からなる近赤外線吸収部材をもって、所望の文
字、図形等からなる透かし模様を具現するように透かし
模様予定部を印刷し、さらに用紙面に前記所定の波長を
有するレーザ光を照射し、当該近赤外線吸収部材と共に
その部分の用紙基材を所定の厚さを残して瞬時に燃焼せ
しめ、用紙の厚さ方向に所定の深さで基材を除去するこ
とで前記透かし模様を形成することを特徴とする透かし
模様の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27687595A JP3486275B2 (ja) | 1995-09-30 | 1995-09-30 | 透かし模様を有する用紙および透かし模様の形成方法 |
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Publications (2)
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JPH0995899A true JPH0995899A (ja) | 1997-04-08 |
JP3486275B2 JP3486275B2 (ja) | 2004-01-13 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3486275B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001199180A (ja) * | 2000-01-20 | 2001-07-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報記録媒体及びその記録方法 |
JP2013237054A (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 切抜部回収装置および方法 |
JP2014069474A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Kyocera Document Solutions Inc | 印刷方法及び梱包材 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2017321840B2 (en) | 2016-09-05 | 2021-12-09 | Toppan Printing Co., Ltd. | Information display medium and manufacturing method relating thereto |
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1995
- 1995-09-30 JP JP27687595A patent/JP3486275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3486275B2 (ja) | 2004-01-13 |
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