JPH0995862A - シミ抜き染色補正法 - Google Patents
シミ抜き染色補正法Info
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- JPH0995862A JPH0995862A JP7274790A JP27479095A JPH0995862A JP H0995862 A JPH0995862 A JP H0995862A JP 7274790 A JP7274790 A JP 7274790A JP 27479095 A JP27479095 A JP 27479095A JP H0995862 A JPH0995862 A JP H0995862A
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Abstract
共に脱色した染色の補正を遜色なき程度に行うことがで
きるシミ抜き染色補正法を提供する。 【解決手段】シミ付着箇所に油溶性のシミを除去する油
性処理、水溶性のシミを除去する水性処理、酵素処理、
漂白処理を順次行うことによってシミを除去するシミ抜
き工程と、シミ抜き工程での脱色箇所に脱色した染色と
同様の色の染料を吹き付ける染色補正工程とを行う。
Description
法に係り、特にクリーニングのシミ抜き作業において、
シミと共に脱色した染色の補正を行うシミ抜き染色補正
法に関するものである。
は、原則的に使用されたものであり、必ず汚れやシミが
付着している。従来のクリーニングにおいては、汚れと
同時に染料も脱落して、衣類が変褪色したりすることが
あった。また、シミ抜き作業において、例えば、ジュー
ス、コーヒー、ソース等のタンニン系シミは、水溶性汚
れに色素が混入しており、これを無理に落とそうとする
と、色物ではシミと共に布地の色も一緒に抜けてしまう
ことがあった。長時間経過してなる黄褐変の除去につい
ても同様であった。従来、このような変褪色や脱色した
染色の補正については、漂白処理はできても、色掛け処
理がうまくいかず、手におえなくなるものもあった。
洗濯物を処理したときに、洗濯物に様々な異常が現れる
クリーニング事故に悩まされているが、このクリーニン
グ事故中、色の変化のものが、寸法変化や型崩れの形態
変化のものより2倍近く占めているといわれている。ま
た、出願人が行ったアンケート調査によっても、衣類に
付着したシミ落ちに対する要望が高く、僅かな色の変化
でも目立ちやすいので、苦情の対象となりやすいことが
分かった。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、従来難しいとされていたシミと共に脱色した染
色の補正を遜色なき程度に行うことができるシミ抜き染
色補正法を提供しようとするものである。
に、本発明に係るシミ抜き染色補正法は、シミ付着箇所
に油溶性のシミを除去する油性処理、水溶性のシミを除
去する水性処理、酵素処理、漂白処理を順次行うことに
よってシミを除去するシミ抜き工程と、シミ抜き工程で
の脱色箇所に脱色した染色と同様の色の染料を吹き付け
る染色補正工程とを行うことを特徴としている。
油溶性シミ抜き剤をシミの付着箇所に塗布して、油溶性
のシミを溶かして除去することにより行う。水性処理
は、水溶性洗剤より成る水溶性シミ抜き剤をシミの付着
箇所に塗布して、水溶性のシミを溶かし除去することに
より行う。酵素処理は、水性処理によっても溶けにくい
シミに対し、たんぱく分解酵素、でん粉分解酵素等の酵
素液をシミの付着箇所に塗布して、原因のたんぱく質等
を分解し、シミを除去することにより行う。漂白処理
は、漂白剤をシミの付着箇所に塗布して、熱を加えなが
ら、シミを除去することにより行う。そして、漂白剤だ
けではシミを除去できない場合には、アルカリ剤を使用
し、その後、酸性液で中和して洗い流す。染色補正は、
シミ抜き工程で脱色した箇所に、脱色した染色と同様の
色になるように染料を配合し、この染料を吹き付けて、
脱色前の状態に限りなく近づけるようにして行う。
リーニング業者に対して、安い、早い、きれいの3条件
を求めると共に、ある程度のお金をかけても、例えばシ
ミや汚れを簡単に落とすという付加価値のあるサービス
も求めている。ところで、汚れやシミには様々なランク
があるが、従来のクリーニング業者は、それらをカッタ
ー、ズボン、スカート等、アイテムの種類でのみ分類し
て、価格設定していた。本発明によれば、汚れやシミの
程度に応じて、汚れの少ないものはより安い価格設定に
し、シミを落とすなど特別の処理が必要なものは技術料
を負担してもらって、本発明を使用してきちんと落とす
という、顧客の要望に応じたシステムにすることができ
る。
て説明する。図1は本発明に係るシミ抜き染色補正法を
示す工程図、図2はシミ抜き装置の斜視図、図3は染色
補正に使用するハンドピースの斜視図、図4は補正色早
見シートの分解斜視図、図5はその正面図である。
ついて、受付点検する。受付点検は、受付カウンターで
顧客と一緒に行い、シミの種類、いつ頃付着したのか、
何か処理をしたのか、品物の購入金額などの情報を得
て、診断カルテに記入する。
物は、シミ抜き装置10を使用してシミ抜き作業を行
う。シミ抜き装置10は、図2に示すように、細長い作
業台11の一端部に、回動可能に取り付けた吸い込み機
12を備えている。
口である。14は、付着したシミの大きさに応じて、吸
い込み口13の大きさを調節できるように、吸い込み機
12上をスライド移動可能な調節部材である。吸い込み
機12は、作業台11の下方に配置したバキューム装置
15に接続されている。16は、バキューム装置15を
作動させるペダルである。
17と油洗浄ガン18とが吊り下げて取り付けられてい
る。これらの洗浄ガン17,18は、洗浄液を噴射でき
るようになっている。
業時、スイッチを入れると、水、薬剤、洗浄液等の作用
により、シミをゆるめると共にシミがその周辺の箇所に
拡大しないように噴射除去し、吸い込み口13より吸い
込み排出する構造になっている。このとき、バキューム
装置15によって強い吸入力を作動させると、シミの広
がりや輪ジミを防ぐことができる。
い、シミの成分のうち油溶性のシミから除去する。一般
に、品物に付着したシミは、水溶性のシミを油溶性のシ
ミが包み、更に大気中の汚れ、排気ガス、ちり、ほこり
等の不溶性のシミがかぶさった構造を呈しているからで
ある。
込み機12の上に配置させ、シミ抜き装置10のスイッ
チを入れる。そして、油溶性洗剤より成る油溶性シミ抜
き剤をシミの付着箇所に塗布して、油溶性のシミを溶か
して除去する。このとき、油洗浄ガン18を操作して洗
浄液等を利用すると共に、バキューム装置15の吸入力
により、吸い込み口13より油溶性のシミと油溶性シミ
抜き剤等を洗い流す。
し、ジュース等の水溶性のシミを除去する。水性処理に
おいては、吸い込み機12上で、水溶性洗剤より成る水
溶性シミ抜き剤をシミの付着箇所に塗布して、水溶性の
シミを溶かし除去する。
液等を利用すると共に、バキューム装置15の吸入力に
より、吸い込み口13より水溶性のシミと水溶性シミ抜
き剤等を洗い流す。水溶性シミ抜き剤をシミの付着箇所
に塗布後、軽く揉むと、より一層シミを溶かす効果を高
めることができる。
ても溶けにくいシミを除去する。例えば、血液や乳など
のシミは、時間の経過によって硬く固まって、水性処理
ではなかなか落ちにくくなるからである。
るなどして、酵素が活性しやすい40〜60℃の温度に
保ちながら、たんぱく分解酵素、でん粉分解酵素等の酵
素剤を水で溶いて作製した酵素液をシミの付着箇所に塗
布して、硬くなっている原因のたんぱく質等を分解し、
シミを除去する。そして、水洗浄ガン17を操作して洗
浄液等を利用すると共に、バキューム装置15の吸入力
により、吸い込み口13よりシミと酵素液等を洗い流
す。
は、空気中の酸素と紫外線やバクテリヤ、気温、湿気等
によって酸化が促進されて、黄褐変となり、繊維と染色
を侵し、繊維の内部に入り込んでとれにくくなるからで
ある。
で、漂白剤をシミの付着箇所に塗布して、別個用意した
蒸気発生器によって熱を加えながら、シミを除去する。
熱を加えることによって、漂白剤の酸素を発生させるエ
ネルギーが増大され、そのエネルギーを利用して、殺菌
・漂白を、常温より早く、より強力にすることができる
からである。
酸化水素水を1:1の割合で混合して、複合漂白剤を調
合し、作製した酸化漂白剤を用いればよい。この漂白剤
は、衣類にやさしいので殆どの素材より成る衣類に使え
るが、半合成繊維のトリアセテートより成る素材のもの
には使用できない。
は、アルカリ剤を使用する。アルカリ剤を使用すると、
漂白剤との相乗効果により、シミを充分に除去させるこ
とができる。そこで、吸い込み機12上で、アルカリ剤
をシミの付着箇所に塗布して、シミを除去する。このア
ルカリ剤としては、例えば28%アンモニア水を水で薄
めて作製した10%アンモニア水を使用すればよい。
分を消し去るために、酸性液で中和し、水洗浄ガン17
を操作して洗浄液等を利用すると共に、バキューム装置
15の吸入力により、吸い込み口13よりシミとこれら
薬剤等を洗い流す。酸性液としては、例えば99%氷酢
酸を水で薄めて作製した10%酢酸水を使用すればよ
い。
元の色に復元する染色補正工程を行う。染色補正は、図
3に示すハンドピース20を使用して行う。このハンド
ピース20は、パイプ21を介して、圧縮空気を供給す
るコンプレッサー(図示略)に接続してある。
染料入れ22に所望の染料を入れ、エアによってノズル
23から噴出される染料を、脱色箇所に吹き付ける。ハ
ンドピース20の操作時には、別途ドライヤーを用意
し、ドライヤーを併用して行うと、染料を吹き付けたと
きの湿りを早く乾燥させることができて好ましい。これ
は、布地は、湿った状態と乾いた状態とでは、色合いに
差が生じるので、乾いた状態を早く見極め、染料の入り
過ぎを防止するためである。
の色の三原色にしたがって、補正色を調合していく。例
えば、緑色の衣類が一部分色が抜けて、残色として黄色
く残っている場合、青色と黄色を混ぜると緑色になる。
黄色が残色として残っているので、補正色の色としては
青色を混ぜることによって、元の衣類の緑色に近づくこ
とになる。そして、脱色した箇所に、その抜け落ちた色
を加えることにより、脱色前の状態に限りなく近づけ
る。
す補正色早見シート30を使用すると便利である。この
補正色早見シート30は、円形状を呈する、小円形シー
ト31と、大円形シート32と、台座シート33とを備
えている。そして、これら小円形シート31、大円形シ
ート32、台座シート33を重ねて、それらの中心を留
め具34で止めて、各々回転可能に構成してある。
部に、中心角を等しくした窓孔31a,32a,33a
を形成してある。即ち、小円形シート31と大円形シー
ト32とには同数(図示例では11個)の窓孔31a,
32aを、台座シート33には一つの窓孔33aを夫々
形成してある。
ート32の窓孔32aには、透明で且つ色彩の異なる着
色フイルム31b,32bで覆ってある。着色フイルム
31b,32bとしては、例えば、透明なセロハンに、
10%に薄めた塗料を約20cm上から、3回程度均一
に吹き付けることにより作製したものであってもよい。
は、例えば窓孔31a,32aを11個形成した場合に
は、順次、赤、ピンク、橙、黄、緑、茶、グレイ、黒、
新橋色、青、紫とすれば、大概の補正色を見つけること
ができる。そして、色の配列は、小円形シート31と大
円形シート32とで同じにするのが操作上好ましい。
尚、31c,32c,33cは、回転させるときに便利
なように、各シート31,32,33の周縁部より外側
に延出形成した操作つまみである。
は、脱色した箇所の上に、台座シート33の窓孔33a
がくるように補正色早見シート30を配置させる。そし
て、操作つまみ32cにより大円形シート32を回転操
作して、脱色した箇所を、窓孔32aを介して、大円形
シート32の窓孔32aを通した色と、衣類の脱色して
いない部分の色とを比較して、近い色を見出す。
ないときには、操作つまみ31cにより小円形シート3
1を回転操作して、脱色した箇所を、窓孔31aを介し
て、小円形シート31の窓孔31aと大円形シート32
の窓孔32aとを通した重合した色と、衣類の脱色して
いない部分の色とを比較して、近い色を見出す。
料を調合して、脱色した箇所に染色補正すればよい。補
正色は、一種の色で合うものは少く、数種類の塗料をか
けあわせていかなければならず、補正色を選択すること
は容易ではないが、この補正色早見シート30を使用す
ると、簡単な操作で補正色を見出すことができる。
仕上げ作業は、小型卓上ボイラーで蒸気を発生させ、仕
上げ台の上で、ヒート付スチームアイロンを使用し、繊
維、縫製、デザインにあった仕上げを行う。仕上がった
品物は、移動時に外部からの汚れの付着を防ぐため、全
体をビニール等の包装材料で包装する。
抜き染色補正法は、シミ抜き工程において、シミ付着箇
所に油溶性のシミを除去する油性処理、水溶性のシミを
除去する水性処理、酵素処理、漂白処理を順次行うの
で、衣類に付着したシミを確実に除去することができ
る。また、シミ抜き工程でシミと共に染色も脱色して
も、その脱色箇所に脱色した染色と同様の色の染料を吹
き付ける染色補正工程を行うので、脱色箇所を遜色なく
補正することができる。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シミ付着箇所に油溶性のシミを除去する
油性処理、水溶性のシミを除去する水性処理、酵素処
理、漂白処理を順次行うことによってシミを除去するシ
ミ抜き工程と、シミ抜き工程での脱色箇所に脱色した染
色と同様の色の染料を吹き付ける染色補正工程とを行う
ことを特徴とするシミ抜き染色補正法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7274790A JPH0995862A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | シミ抜き染色補正法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7274790A JPH0995862A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | シミ抜き染色補正法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0995862A true JPH0995862A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17546603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7274790A Pending JPH0995862A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | シミ抜き染色補正法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0995862A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011072700A (ja) * | 2009-10-01 | 2011-04-14 | Toshiaki Kawai | 衣類のシミ抜き及び洗浄台 |
KR20190027123A (ko) * | 2017-09-06 | 2019-03-14 | 채금옥 | 직물 원단의 녹 제거 방법 |
-
1995
- 1995-09-27 JP JP7274790A patent/JPH0995862A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011072700A (ja) * | 2009-10-01 | 2011-04-14 | Toshiaki Kawai | 衣類のシミ抜き及び洗浄台 |
KR20190027123A (ko) * | 2017-09-06 | 2019-03-14 | 채금옥 | 직물 원단의 녹 제거 방법 |
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