JPH0995475A - ベンゾシクロアルケン類、その製造法および剤 - Google Patents

ベンゾシクロアルケン類、その製造法および剤

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JPH0995475A
JPH0995475A JP19511996A JP19511996A JPH0995475A JP H0995475 A JPH0995475 A JP H0995475A JP 19511996 A JP19511996 A JP 19511996A JP 19511996 A JP19511996 A JP 19511996A JP H0995475 A JPH0995475 A JP H0995475A
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滋紀 大川
Osamu Uchikawa
治 内川
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考司 深津
Masaomi Miyamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メラトニンの作用と関連した疾患の予防・治療
剤の提供。 【解決手段】 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたメラトニン
受容体親和性を有する新規ベンゾシクロアルケン類、そ
の製造法および剤に関する。
【0002】
【従来の技術】メラトニン(N−アセチル−5−メトキ
シトリプタミン)は主に脳の松果体で合成、分泌される
ホルモンで、暗環境で増加し、明環境で減少する。メラ
トニンは色素細胞や女性生殖線に抑制的に働き、また光
周期情報伝達に関与して生物時計の同調因子として作用
している。それゆえメラトニンは、生殖及び内分泌障
害、睡眠−覚醒リズム障害、時差ボケ(jet lag)、老
化に伴う各種障害等のメラトニン活性と関連した疾患の
治療に用いることが考えられている。また、最近ではメ
ラトニンの生成量が老化とともに減少することが明らか
になっており、 メラトニンの生成量を維持することによ
り、 老化そのものを防止できるとの報告〔アンナールズ
オブ ザ ニューヨーク アカデミー オブ サイエ
ンスイズ(Ann.N.Y.Acad.Sci.),719巻,456-460
頁(1994)〕もある。しかしながら、中枢神経系の作用
を期待する場合、メラトニン自体は脳内移行性が良くな
いため、末梢投与では有効に作用が発現しないこと〔バ
イオオーガニック アンド メディシナル ケミストリ
ー レターズ (Bioorg. Med. Chem. Lett.),4巻,1
485頁(1994年)〕、また、生体内の代謝酵素により容
易に代謝されること〔臨床検査 38巻,11号,1994年〕
がそれぞれ報告されている。
【0003】メラトニン作用物質またはその拮抗物質と
して、例えばN−〔2−(7−メトキシナフト−1−イ
ル)エチル〕アセトアミドなどを含む、式
【化6】 〔Rは低級アルキル、R1はH、低級アルキル等、R2
H、ハロゲン化されていてもよい低級アルキル等〕で表
されるナフタレン誘導体〔特開平7−48331号、EP
-A-447285〕、2位がアシルアミノ基で置換されたテト
ラヒドロナフタレン誘導体〔特開平3−169840
号、EP−A−420064〕が報告されている。
【0004】一方、エンド二重結合を持つベンゾシクロ
アルケン類としては、例えば以下の化合物が知られてい
る。 1)ステロイドの合成中間体として、式
【化7】 で表される化合物〔テトラヘドロン レターズ(Tetrahe
dron Lett.), 2085頁(1969)〕。 2)式
【化8】 〔Rは CH3,Cl,NO2 を示す〕で表される化合物〔ジャ
ーナル オブ ケミカルソサイエティー(J. Chem. Soc.)
(C), 3506頁(1971)〕。該化合物の用途についての記
載はない。 3)ドーパミン受容体アンタゴニスト作用を有するテト
ラサイクリックスピロベンズアゼピンの中間体として、
【化9】 〔R1はH、アルキル基等、R3およびR4はH、低級ア
ルコキシ基等、Pは保護基、mは0〜2を示す〕で表さ
れる化合物〔USP 5,158,948〕。 4)抗菌、抗炎症作用を有する式
【化10】 〔R1はアリール等、R2はH、アリール等、R3はH
等、R4はアシル等、R5は低級アルキル、R6はH等、
7はH、低級アルコキシ等を示す〕で表される化合物
〔USP 3,642,785〕。 5)血小板活性化因子拮抗作用を有する式
【化11】 〔R1はH、低級アルキル、R2は−CH2CONRR
4等、R4はH、低級アルキル、R3は低級アルコキシ
等、mは1ないし4、nは1、2又は3を示す〕で表さ
れる化合物〔USP 4,656,190〕。しかしなが
ら、これらの化合物とメラトニン受容体との関係につい
ては全く報告されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】メラトニンと構造を異
にし、メラトニンレセプターに対する親和性に優れ、脳
内移行性、代謝安定性にも優れたメラトニンアゴニスト
は、治療上メラトニンよりも優れた効果を期待すること
ができる。現状では、メラトニン受容体活性、代謝安定
性、および脳内移行性等の点で十分満足できるものが見
いだされていない。そこで、上記の公知化合物とは化学
構造が異なり、優れたメラトニン受容体作動活性または
拮抗活性を有し、医薬品として十分満足できる化合物の
開発が切望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、式
【化12】 (式中、mは0〜2の整数を、A環は下記と同意義を示
す)のベンゾシクロアルケンのベンゼン環と共役したエ
ンド二重結合部分にカルボニルアミノC2-4アルキルを
有することに化学構造上の特徴を有する、式
【化13】 〔式中、R1は水素原子または置換基を有していてもよ
い炭化水素基、R2は水素原子、置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基、R3は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換
基を有していてもよいアミノ基または置換基を有する水
酸基、R4は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基、A環は置換されたベンゼン環、Xは置換基
を有していてもよいC2-4アルキレン基、Yは結合手ま
たは置換基を有していてもよい低級アルキレン基を示
す〕で表される化合物(I)またはその塩〔以下、化合
物(I)と略記することもある〕の創製に初めて成功
し、さらにこの化合物(I)を含む式
【化14】 1aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
素基、Aa環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
aは置換基を有していてもよい低級アルキレン基、他
の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物または
その塩〔以下、化合物(Ia)と略記することもある〕
がメラトニン受容体に対する親和性、安定性などメラト
ニンアゴニストとしての優れた性質を有しており、医薬
として十分満足できるものであることを見出し、これら
の知見に基づいて、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(1)化合物
(I)、(2)R1が(i)水素原子または(ii)ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6
アルコキシ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−
6-10アリールカルバモイル基、C6-10アリール基また
はC6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されてい
てもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル
基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキ
ル基または(e)C6-14アリール基、R2が(i)水素原
子、(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロ
キシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、アミ
ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
ルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボ
ニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
ル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10アリールカルバ
モイル基、ジ−C6-10アリールカルバモイル基、C6-10
アリール基またはC6-10アリールオキシ基で1ないし5
個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)
2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C
3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリール基、ま
たは(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6
クロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル
基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6
ルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、C1-6アルキル
−カルボニル基、C6-10アリール−カルボニル基、C
1-6アルキル−カルボニルオキシ基、C6-10アリール−
カルボニルオキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−、ジ−また
はトリ−ハロゲノC1-4アルキル基、オキソ基、アミジ
ノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、3ないし6員環状
アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ基、ヒドロキシル
基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、ス
ルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モノ−C
1-6アルキルスルファモイル基、ジ−C1-6アルキルスル
ファモイル基、C1-6アルキルチオ基、C6-10アリール
チオ基、C1-6アルキルスルフィニル基、C6-10アリー
ルスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニル基または
6-10アリールスルホニル基で1ないし5個置換されて
いてもよい、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および
硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5
ないし10員の複素環基、R3が(i)ハロゲン原子、ニ
トロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ
基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−
カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリ
ールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10
リールオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい
(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
または(e)C6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキ
シ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシ
ル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル
基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10
アリールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC
6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されていても
よい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
または(e)C6-14アリール基を1または2個有してい
てもよいアミノ基、または(iii)ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ
基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−
カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリ
ールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10
リールオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい
(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
または(e)C6-14アリール基を有する水酸基、R4
(i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、
シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6
アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C
1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ−
6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリールカ
ルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリール
オキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C
1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6
アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
(e)C6-14アリール基、A環が(i)ハロゲン原子、
(ii)ヒドロキシル基、(iii)ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
(e)C6-14アリール基、(iv)ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
(e)C6-14アリール基を1または2個有していてもよ
いアミノ基、(v)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキ
ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキ
ル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、
カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル
基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10
アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモ
イル基、C6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ
基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6アル
キル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニ
ル基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14
アリール基を有していてもよいメルカプト基、(vi)ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C
1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、
カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−
6-10アリールカルバモイル基、C6-10アリール基また
はC6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されてい
てもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル
基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキ
ル基または(e)C6-14アリール基を有する水酸基、(v
ii)C1-6アシルアミノ基、および(viii)C1-3アルキ
レンジオキシ基から選ばれる置換基1ないし3個で置換
されたベンゼン環、Xが(i)ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
(e)C6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、(iii)
ニトロ基、(iv)シアノ基、(v)ヒドロキシル基、(v
i)C1-6アルコキシ基、(vii)アミノ基、(viii)モ
ノ−C1-6アルキルアミノ基、(ix)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(x)C1-6アルキル−カルボニル基または
(xi)C6-10アリールオキシ基で1ないし3個されてい
てもよい直鎖状C2-4アルキレン基、およびYが結合手
または(i)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒド
ロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、ア
ミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アル
キルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カル
ボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモ
イル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C
1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10アリールカ
ルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモイル基、C
6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ基で1ない
し5個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、
(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、
(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリー
ル基、(ii)ハロゲン原子、(iii)ニトロ基、(iv)
シアノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)C1-6アルコキ
シ基、(vii)アミノ基、(viii)モノ−C1-6アルキル
アミノ基、(ix)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(x)C
1-6アルキル−カルボニル基または(xi)C6-10アリー
ルオキシ基で1ないし3個されていてもよい直鎖状C
1-3アルキレン基である前記(1)記載の化合物、
【0008】(3)R1が水素原子またはC1-6アルキル
基である前記(2)記載の化合物、(4)R2が(i)水
素原子、(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒ
ドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、
アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
ルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カ
ルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバ
モイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−
1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10アリール
カルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモイル基、
6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ基で1な
いし5個置換されていてもよいC6-14アリール基、また
は(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6シク
ロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル
基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6
ルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、C1-6アルキル
−カルボニル基、C6-10アリール−カルボニル基、C
1-6アルキル−カルボニルオキシ基、C6-10アリール−
カルボニルオキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−、ジ−また
はトリ−ハロゲノC1-4アルキル基、オキソ基、アミジ
ノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、3ないし6員環状
アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ基、ヒドロキシル
基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、ス
ルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モノ−C
1-6アルキルスルファモイル基、ジ−C1-6アルキルスル
ファモイル基、C1-6アルキルチオ基、C6-10アリール
チオ基、C1-6アルキルスルフィニル基、C6-10アリー
ルスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニル基または
6-10アリールスルホニル基で1ないし3個置換されて
いてもよい5または6員芳香族複素環基である前記
(2)記載の化合物、(5)R3がハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ
基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−
カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリ
ールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10
リールオキシ基で1ないし5個置換されていてもよいC
1-6アルキル基である前記(2)記載の化合物、(6)
4が水素原子またはC1-6アルキル基である前記(2)
記載の化合物、(7)A環がハロゲン原子およびC1-6
アルコキシ基から選ばれる置換基1ないし2個で置換さ
れたベンゼン環である前記(2)記載の化合物、(8)
A環が
【化15】 〔式中、R5はC1-6アルコキシ基を示す〕である前記
(2)記載の化合物、(9)Xがエチレン基である前記
(2)記載の化合物、(10)Yが結合手またはメチレ
ン基である前記(2)記載の化合物、
【0009】(11)R1が水素原子、R2が(i)水素
原子または(ii)ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、
1-6アルキル基またはC6-10アリール基で1ないし3
個置換されていてもよい(a)C6-14アリール基または
(b)5または6員芳香族複素環基、R3が1ないし3個
のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル
基、R4が水素原子、A環がハロゲン原子およびC1-6
ルコキシ基から選ばれる置換基1ないし2個で置換され
たベンゼン環、Xがエチレン基、およびYが結合手また
はメチレン基である前記(1)記載の化合物、(12)
1が水素原子、R2が水素原子、C6-10アリール基また
はC6-10アリール−C1-4アルキル基、R3が1ないし3
個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキ
ル基、R4が水素原子、A環がハロゲン原子およびC1-6
アルコキシ基から選ばれる置換基1ないし2個で置換さ
れたベンゼン環、XがC2-4アルキレン基、およびYが
結合手またはメチレン基である前記(1)記載の化合
物、(13)2,2,2−トリフルオロ−N−〔2−(5
−メトキシ−2−フェニル−1H−インデン−3−イ
ル)エチル〕アセトアミド、N−〔2−(5−メトキシ
−1H−インデン−3−イル)エチル〕プロピオンアミ
ドまたはN−〔2−(5−メトキシ−1H−インデン−
3−イル)エチル〕ブチルアミドである前記(1)記載
の化合物、(14)式(i)
【化16】 〔式中、X’は前記(1)記載のXで示される基から水
素原子をひとつ取り除いた3価の基を、その他の記号は
前記と同意義を示す〕または(ii)
【化17】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物またはその塩とカルボン酸、その塩またはその反応性
誘導体、あるいはイソシアナート類とを反応させること
を特徴とする前記(1)記載の化合物の製造法、(1
5)前記(1)記載の化合物を含有してなる医薬組成
物、(16)メラトニン受容体親和性組成物である前記
(15)記載の組成物、(17)生体リズム調節剤であ
る前記(16)記載の組成物、(18)睡眠覚醒リズム
調節剤である前記(16)記載の組成物、(19)時差
ボケ調節剤である前記(11)記載の組成物、(20)
睡眠障害治療剤である前記(15)記載の組成物、(2
1)化合物(Ia)を含有してなるメラトニン受容体親
和性組成物、および(22)メラトニン受容体作動組成
物である前記(21)記載の組成物などに関する。
【0010】上記式中、R1、R2、R3、R4またはR1a
で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「炭化水素基」としては、例えば脂肪族炭化水素基、単
環式飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基などがあげ
られ、炭素数1ないし16個のものが好ましい。具体的
には、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、シクロアルキル基およびアリール基などが用いられ
る。該「アルキル基」としては、例えば低級アルキル基
などが好ましく、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基
などが汎用される。該「アルケニル基」としては、例え
ば低級アルケニル基などが好ましく、例えばビニル、ア
リル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニルなどの
2-6アルケニル基などが汎用される。該「アルキニル
基」としては、例えば低級アルキニル基などが好まし
く、例えばエチニル、1−プロピニル、プロパルギルな
どのC2-6アルキニル基などが汎用される。該「シクロ
アルキル基」としては、例えば低級シクロアルキル基な
どが好ましく、例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロア
ルキル基などが汎用される。該「アリール基」として
は、例えばフェニル、2−ナフチル、ビフェニリル、2
−インデニル、2−アンスリルなどのC6-14アリール基
などが用いられ、好ましくはフェニル基などが汎用され
る。なお、R1aが二重結合を介して環に結合している場
合には、R1aは前記「置換基を有していてもよい炭化水
素基」から水素原子をひとつ取り除いた2価の基を示
す。
【0011】R1、R2、R3、R4またはR1aで示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素
基」が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲ
ン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、
ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、低級アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシ基など)、低級
アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基な
ど)、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、エチルアミノなどのモノ−C1-6
ルキルアミノ基など)、ジ−低級アルキルアミノ基(例
えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチル
アミノなどのジ−C1-6アルキルアミノ基など)、カル
ボキシル基、低級アルキル−カルボニル基(例えば、ア
セチル、プロピオニルなどのC1-6アルキル−カルボニ
ル基など)、低級アルコキシ−カルボニル基(例えば、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル、ブトキシカルボニルなどのC1-6アルコキ
シ−カルボニル基など)、カルバモイル基、モノ−低級
アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイルなどのモノ−C1-6アルキルカ
ルバモイル基など)、ジ−低級アルキルカルバモイル基
(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイ
ルなどのジ−C1-6アルキルカルバモイル基など)、モ
ノ−アリールカルバモイル基(例えば、フェニルカルバ
モイル、ナフチルカルバモイルなどのモノ−C6-10アリ
ールカルバモイル基)、ジ−アリールカルバモイル基
(例えば、ジフェニルカルバモイルなどのジ−C6-10
リールカルバモイル基)、アリール基(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどのC6-10アリール基)、アリールオキ
シ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシなどの
6-10アリールオキシ基)などが用いられる。該「置換
基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」
は、前記の置換基を、炭化水素基の置換可能な位置に1
ないし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよ
く、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一または
異なっていてもよい。
【0012】R2で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」としては、例えば炭素原子
以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた
1種または2種、好ましくは、1個ないし4個のヘテロ
原子を含む5ないし10員の(単環式または2環式)複
素環基などがあげられる。例えば2−または3−チエニ
ル、2−または3−フリル、1−,2−または3−ピロ
リル、1−,2−または3−ピロリジニル、2−,4−
または5−オキサゾリル、2−,4−または5−チアゾ
リル、3−,4−または5−ピラゾリル、2−,4−ま
たは5−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,
2,4−トリアゾリル、1H−または2H−テトラゾリ
ル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子か
ら選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5員複素環
基、例えば2−,3−または4−ピリジル、2−,4−
または5−ピリミジニル、チオモルホリニル、モルホリ
ニル、ピペリジニル、ピラニル、チオピラニル、1,4
−オキサジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニ
ル、ピペラジニル、トリアジニル、3−または4−ピリ
ダジニル、ピラジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫
黄原子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4
個含む6員複素環基、例えばインドリル、ベンゾフリ
ル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイ
ミダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、
キナゾリニル、キノキサリニル、インドリジニル、キノ
リジニル、1,8−ナフチリジニル、ジベンゾフラニ
ル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニ
ル、クロマニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル
等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子から
選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または3
環性縮合環基(好ましくは、上述の5ないし6員環基
が、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子から
選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含んでいてもよい5
ないし6員環1ないし2個と縮合して形成される基)等
が用いられる。このうち好ましくは、ベンゼン環と縮合
していてもよい5または6員芳香族複素環基(例えば、
2−,3−または4−ピリジル、2−または3−チエニ
ル、1−,2−または3−インドリル、2−,3−,4
−,5−または8−キノリルなど)などがあげられる。
【0013】R2で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」が有していてもよい置換基
としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、低級アルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどのC1-6アルキ
ル基など)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等
のC3-6シクロアルキル基など)、低級アルキニル基
(例えば、エチニル、1-プロピニル、プロパルギル等の
2-6アルキニル基など)、低級アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソ
ブテニルなどのC2-6アルケニル基など)、アラルキル
基(例えばベンジル、α-メチルベンジル、フェネチル
等のC7-11アラルキル基など)、アリール基(例えば、
フェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基等、好まし
くはフェニル基)、低級アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ等の
1-6アルコキシ基など)、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ等のC6-10アリールオキシ基など)、低
級アルカノイル基(例えば、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、イソブチリル等のC1-6アルキル−カルボニ
ル基など)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイ
ル、ナフトイル等のC6-10アリール−カルボニル基)、
低級アルカノイルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、
プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオ
キシ等のC1-6アルキル−カルボニルオキシ基など)、
アリール−カルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイルオ
キシ、ナフトイルオキシ等のC6-10アリール−カルボニ
ルオキシ基など)、カルボキシル基、低級アルコキシカ
ルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ル、tert-ブトキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カ
ルボニル基など)、カルバモイル基、モノ−,ジ−また
はトリ−ハロゲノ−低級アルキル基(例えば、クロロメ
チル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、トリフル
オロエチル等のモノ−,ジ−またはトリ−ハロゲノ−C
1-4アルキル基など)、オキソ基、アミジノ基、イミノ
基、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例えば、
メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプ
ロピルアミノ、ブチルアミノ等のモノ−C1-6アルキル
アミノ基など)、ジ−低級アルキルアミノ基(例えば、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミ
ノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチ
ルアミノ等のジ−C1-6アルキルアミノ基など)、炭素
原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素
原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでいて
もよい3ないし6員の環状アミノ基(例えば、アジリジ
ニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロ
リル、イミダゾリル、ビラゾリル、イミダゾリジニル、
ピペリジノ、モルホリノ、ジヒドロピリジル、ピリジ
ル、N−メチルピペラジニル、N−エチルピペラジニル
等の3ないし6員の環状アミノ基など)、アルキレンジ
オキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキ
シ等のC1-3アルキレンジオキシ基など)、ヒドロキシ
ル基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、
スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モノア
ルキルスルファモイル基(例えば、N−メチルスルファ
モイル、N−エチルスルファモイル、N−プロピルスル
ファモイル、N−イソプロピルスルファモイル、N−ブ
チルスルファモイル等のモノ−C1-6アルキルスルファ
モイル基など)、ジアルキルスルファモイル基(例え
ば、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチル
スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、
N,N−ジブチルスルファモイル等のジ−C1-6アルキル
スルファモイル基など)、アルキルチオ基(例えば、メ
チルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等
のC1-6アルキルチオ基など)、アリールチオ基(例え
ば、フェニルチオ、ナフチルチオ等のC6-10アリールチ
オ基など)、低級アルキルスルフィニル基(例えば、メ
チルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスル
フィニル、ブチルスルフィニル等のC1-6アルキルスル
フィニル基など)、アリールスルフィニル基(例えば、
フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル等のC
6-10アリールスルフィニル基など)、低級アルキルスル
ホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル等のC1-6
アルキルスルホニル基など)、アリールスルホニル基
(例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等
のC6-10スルホニル基など)などが用いられる。好まし
くは、C6-10アリール基、C7-11アラルキル基である。
該「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素環
基」は、前記の置換基を、複素環基の置換可能な位置に
1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよ
く、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一または
異なっていてもよい。
【0014】R3で示される「置換基を有していてもよ
いアミノ基」としては、例えば前記「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」などを置換基として1または2個
有していてもよいアミノ基などがあげられる。該「アミ
ノ基」が有していてもよい置換基の好ましいものとして
は、例えば低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロ
ピルなどのC1-6アルキル基等)、低級アルケニル基
(例、2−プロペニル、2−ブテニルなどのC2-6アル
ケニル基等)、低級アルキニル基(例、エチニル、プロ
パルギルなどのC2-6アルキニル基等)、低級シクロア
ルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル
基等)などがあげられる。該低級アルキル基、低級アル
ケニル基、低級アルキニル基、低級シクロアルキル基は
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様の
もので1ないし5個、好ましくは1ないし3個置換され
ていてもよい。R3で示される「置換基を有する水酸
基」としては、水酸基の水素原子の代わりに例えば前記
「置換基を有していてもよい炭化水素基」などを1個有
する水酸基があげられる。このうち、例えば置換基を有
していてもよい低級アルキル基などを1個有する水酸基
などが好ましい。該「低級アルキル基」としては、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチルなどのC1-6アルキル基などが用いられ、
「低級アルキル基」が有していてもよい置換基として
は、例えば前記「炭化水素基」が有していてもよい置換
基と同様のものが同様の個数用いられる。
【0015】A環で示される「置換されたベンゼン環」
が有する置換基およびAa環で示される「置換基を有し
ていてもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と
しては、それぞれ例えばハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ヒドロキシル基、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよいアミノ基、置換基を有していてもよいメルカプト
基、置換基を有する水酸基(好ましくは、置換基を有し
ていてもよい低級アルコキシ基等)、アミド基(例え
ば、ホルムアミド、C1-6アルキル−カルボニルアミノ
基(例、アセトアミドなど)、好ましくはC1-6アルキ
ル−カルボニルアミノ基など)、低級アルキレンジオキ
シ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシな
どのC1-3アルキレンジオキシ基など)などがあげられ
る。置換基が低級アルキレンジオキシ基である場合は、
隣接する2個の炭素原子とともに環を形成することが望
ましい。該「置換基を有していてもよい炭化水素基」と
しては、例えば前記のR1、R2、R3、R4またはR1a
示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同
様のものなどが用いられる。該「置換基を有していても
よいアミノ基」としては、例えば前記のR3で示される
「置換基を有していてもよいアミノ基」と同様のものな
どが用いられる。該「置換基を有していてもよいメルカ
プト基」としては、メルカプト基の水素原子の代わりに
例えば前記のR1、R2、R3、R4またはR1aで示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」などを1個有
していてもよいメルカプト基が用いられる。該「置換基
を有していてもよいメルカプト基」が有していてもよい
置換基の好ましいものとしては、例えばアルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基など)、アリール
基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
ビフェニリル、2−インデニル、2−アンスリルなどの
6-14アリール基など)、複素環基等があげられ、この
うち好ましくはC1-6アルキル基である。該「複素環
基」としては、例えば前記のR2で示される「複素環
基」と同様のものが用いられる。該「置換基を有する水
酸基」としては、例えば前記のR3で示される「置換基
を有する水酸基」と同様のものなどが用いられる。該
「置換基を有していてもよい低級アルコキシ基」の「低
級アルコキシ基」としては、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6
ルコキシ基などが用いられる。該「低級アルコキシ基」
が有していてもよい置換基としては、例えば前記「炭化
水素基」が有していてもよい置換基と同様のもの、好ま
しくはアリール基等が同様の個数用いられる。
【0016】前記「置換されたベンゼン環」は、例えば
前記の置換基等をベンゼン環の置換可能な位置に1ない
し3個有し、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同
一または異なっていてもよい。前記「置換基を有してい
てもよいベンゼン環」は、例えば前記の置換基等をベン
ゼン環の置換可能な位置に1ないし3個有していてもよ
く、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一または
異なっていてもよい。前記「置換されたベンゼン環」お
よび「置換基を有していてもよいベンゼン環」として
は、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチルなど)およびC1-6アルコキシ基(例えば、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シなど)から選ばれた1ないし3個の置換基等で置換さ
れたベンゼン環が好ましい。中でも1〜2個のハロゲン
原子またはC1-6アルコキシ基、特に、1個の例えばC
1-3アルコキシ基(例えば、メトキシなど)で置換され
たベンゼン環が好ましい。
【0017】Xで示される「置換基を有していてもよい
2-4アルキレン基」の「C2-4アルキレン基」とは、炭
素数2ないし4のアルカンから水素原子を2個除いた2
価の基を示す。該「C2-4アルキレン基」としては、例
えば、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメ
チレンなどがあげられる。好ましくは直鎖状C2-4アル
キレン基である。さらに好ましくはエチレン基である。
Xで示される「置換基を有していてもよいC2-4アルキ
レン基」の「C2-4アルキレン基」が有していてもよい
置換基としては、例えば置換基を有していてもよい炭化
水素基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、
低級アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシ
基など)、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例
えば、メチルアミノ、エチルアミノなどのモノ−C1-6
アルキルアミノ基など)、ジ−低級アルキルアミノ基
(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジ−
1-6アルキルアミノ基など)、低級アルキル−カルボ
ニル基(例えば、アセチル、プロピオニルなどのC1-6
アルキル−カルボニル基など)、C6-10アリールオキシ
基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)な
どがあげられる。好ましくは置換基を有していてもよい
炭化水素基などである。上記の「置換基を有していても
よい炭化水素基」としては、前記のR1、R2、R3、R4
またはR1aで示される「置換基を有していてもよい炭化
水素基」と同様のものなどが用いられる。該「置換基を
有していてもよいC2-4アルキレン基」の「C2-4アルキ
レン基」は、例えば前記の置換基を、C2-4アルキレン
基の置換可能な位置に1ないし3個、好ましくは1ない
し2個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合は
各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0018】YまたはXaで示される「置換基を有して
いてもよい低級アルキレン基」の「低級アルキレン基」
としては、例えば炭素数1ないし6のアルカンから水素
原子を2個除いた2価の基等を示す。該「低級アルキレ
ン基」としては、例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、
ブチレン、イソブチレン、ペンチレンなどのC1-6アル
キレン基などがあげられる。好ましくは直鎖状C1-3
ルキレン基である。YまたはXaで示される「置換基を
有していてもよい低級アルキレン基」の「低級アルキレ
ン基」が有していてもよい置換基としては、例えば前記
「C2-4アルキレン基」が有していてもよい置換基と同
様のものが同様の個数用いられる。R5で示される「C
1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどがあげら
れる。好ましくはメトキシ基である。
【0019】前記の式中、R1またはR1aで示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素
基」の好ましいものとしては、例えばアルキル基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC
1-6アルキル基など)、アルケニル基(例えば、ビニ
ル、アリルなどのC2-6アルケニル基など)、アルキニ
ル基(例えば、エチニル、プロパルギルなどのC2-6
ルキニル基など)、シクロアルキル基(例えば、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなどのC3-6シクロアルキル基など)などである。
このうち、低級アルキル基(例えば、メチルなどのC
1-6アルキル基など)、低級シクロアルキル基(例え
ば、シクロプロピルなどのC3-6シクロプロピルなど)
などがさらに好ましい。該「アルキル基」、「アルケニ
ル基」、「アルキニル基」、「シクロアルキル基」は、
例えば前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基
(好ましくは、ハロゲン原子など)などを1ないし5
個、好ましくは1ないし3個有していてもよい。R1
たはR1aは水素原子、低級アルキル基などが好ましい。
特に好ましくは水素原子である。
【0020】R2で示される「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「炭化水素基」の好ましいものとして
は、例えばアリール基(例えば、フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−インデニル、2
−アンスリルなどのC6-14アリール基など)、アルキル
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
などのC1-6アルキル基など)、アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリルなどのC2-6アルケニル基など)、
アルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギルなどの
2-6アルキニル基など)、シクロアルキル基(例え
ば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基など)な
どである。このうち、C6-14アリール基、低級アルキル
基(例えば、メチルなどのC1-6アルキル基など)、低
級シクロアルキル基(例えば、シクロプロピルなどのC
3-6シクロプロピルなど)などが好ましく、C6-14アリ
ール基がさらに好ましい。該「アリール基」、「アルキ
ル基」、「アルケニル基」、「アルキニル基」、「シク
ロアルキル基」は、例えば前記「炭化水素基」が有して
いてもよい置換基(好ましくは、ハロゲン原子など)な
どを1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していて
もよい。
【0021】R2で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」の好ましいものとしては、
例えば2−,3−または4−ピリジル、2−または3−
チエニル、2−または3−フリル、2−,4−または5
−イミダゾリル、2−または3−インドリルなどのベン
ゼン環と縮合していてもよい5または6員芳香族複素環
基(好ましくは単環性複素環基)などである。これらの
複素環基は、例えば前記「複素環基」が有していてもよ
い置換基(好ましくは、ハロゲン原子など)などを1な
いし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよい。
2は、i)水素原子、ii)ハロゲン原子、C1-6アルコ
キシ基、C1-6アルキル基またはC6-10アリール基で1
ないし5個それぞれ置換されていてもよいアリール基
(例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフ
ェニリル、2−インデニル、2−アンスリルなどのC
6-14アリール基)または5〜6員芳香族複素環基(例え
ば2−,3−または4−ピリジル、2−,4−または5
−イミダゾリル、2−または3−チエニルなど)または
iii)低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどのC1-6アルキル基など)などが好まし
い。さらに好ましくは水素またはフェニル基などであ
る。特に好ましくはフェニル基である。
【0022】R3で示される「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「炭化水素基」の好ましいものとして
は、例えばアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピルなどのC1-6アルキル基など)、ア
ルケニル基(例えば、ビニル、アリルなどのC2-6アル
ケニル基など)、アルキニル基(例えば、エチニル、プ
ロパルギルなどのC2-6アルキニル基など)、シクロア
ルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアル
キル基など)などである。このうち、低級アルキル基
(例えば、メチルなどのC1-6アルキル基など)、低級
シクロアルキル基(例えば、シクロプロピルなどのC
3-6シクロアルキル基など)などがさらに好ましい。該
「アルキル基」、「アルケニル基」、「アルキニル
基」、「シクロアルキル基」は、例えば前記「炭化水素
基」が有していてもよい置換基(好ましくは、ハロゲン
原子など)などを1ないし5個、好ましくは1ないし3
個有していてもよい。R3で示される「置換基を有して
いてもよいアミノ基」の置換基の好ましいものとして
は、例えば i)置換基を有していてもよい低級アルキル
基および ii)置換基を有していてもよいアリール基な
どが1または2個用いられる。該「低級アルキル基」
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチル
などのC1-6アルキル基などが用いられる。該「低級ア
ルキル基」は、例えば前記「炭化水素基」が有していて
もよい置換基などを1ないし3個有していてもよい。該
「アリール基」は、例えばフェニル基などのC6-10アリ
ール基などが用いられる。該「アリール基」は、例えば
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基(好まし
くは、フッ素、塩素などのハロゲン原子、メトキシ、エ
トキシなどのC1-6アルコキシ基など)を1ないし5
個、好ましくは1ないし3個有していてもよい。R3
示される「置換基を有していてもよいアミノ基」として
は、例えば1ないし3個の低級アルコキシ基(例えば、
メトキシなど)で置換されたフェニルアミノ基などが汎
用される。
【0023】R3で示される「置換基を有する水酸基」
の置換基の好ましいものとしては、例えば置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基(例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチルおよびtert−ブチルなどのC1-6アルキル基な
ど)などが用いられる。該「低級アルキル基」は、例え
ば前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基などを
1ないし3個有していてもよい。R3で示される「置換
基を有する水酸基」の好ましいものとしては、例えば1
ないし3個の置換基を有していてもよい低級アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシなどのC1-6アルコキシ基など)な
どが汎用される。該「低級アルコキシ基」の置換基とし
ては、例えば前記「炭化水素基」が有していてもよい置
換基などが用いられる。
【0024】R3は置換基を有していてもよい炭化水素
基が好ましい。このうち、i)置換基を有していてもよ
い低級アルキル基および ii)置換基を有していてもよ
い低級シクロアルキル基などが好ましく、置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基がさらに好ましい。「低級
アルキル基」は、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピルなどのC1-6アルキル基などが好ましい。
「低級シクロアルキル基」は、例えばシクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの
3-6シクロアルキル基などが好ましい。該「低級アル
キル基」および「低級シクロアルキル基」は、例えば前
記「炭化水素基」が有していてもよい置換基などを1な
いし3個有していてもよい。R3の好ましい例として
は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例
えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリ
クロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロ
モエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフル
オロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフ
ルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘ
キシルなど)またはC3-6シクロアルキル基(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシルなど)などがあげられる。特に好ましくはハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基である。
【0025】R4は水素原子または置換基を有していて
もよい低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチルなどのC1-6アルキル基など)などが
好ましい。該「低級アルキル基」は、例えば前記「炭化
水素基」が有していてもよい置換基(好ましくはハロゲ
ン原子など)などを1ないし5個、好ましくは1ないし
3個有していてもよい。R1は、さらに好ましくは、水
素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチルなど)
などであり、特に水素原子が好ましい。
【0026】A環およびAa環は、低級アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシなどのC1-6アルコキシ
基など)およびハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)から選ばれる置換基1ないし2個で
置換されたベンゼン環が好ましい。このうち、
【化18】 〔式中、R5はC1-6アルコキシ基を示す〕などのときが
さらに好ましい。R5は好ましくはメトキシ基である。
【0027】Xは、例えば置換基を有していてもよい炭
化水素基を1ないし2個有していてもよいC2-4アルキ
レン基(例えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、プロピレンなど)などが好ましい。さらに好まし
くは、低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ルおよびtert−ブチルなどのC1-6アルキル基など)を
1ないし2個有していてもよい直鎖状C2-3アルキレン
基である。Xはさらに好ましくは、メチル基で1ないし
2個置換されていてもよいエチレン基である。Xは特に
好ましくはエチレン基である。
【0028】Xaは、例えば置換基を有していてもよい
炭化水素基を1ないし2個有していてもよい低級アルキ
レン基(例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、
ペンチレンなどのC1-6アルキレン基など)などが好ま
しい。さらに好ましくは、低級アルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなどのC1-6
ルキル基など)を1ないし2個有していてもよい直鎖状
2-3アルキレン基(例えば、エチレン、トリメチレ
ン)である。Xaはさらに好ましくは、メチル基で1な
いし2個置換されていてもよいエチレン基である。Xa
は特に好ましくはエチレン基である。
【0029】Yは、例えば i)結合手または ii)ハロ
ゲン原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
1ないし2個有していてもよいメチレン基などが好まし
い。Yはさらに好ましくは、結合手またはメチレン基で
ある。特に好ましくは結合手である。
【化19】
【0030】本発明の化合物(I)またはその塩とし
て、例えばR1が水素、R2が i)水素または ii)1な
いし5個、好ましくは1ないし3個の置換基(例えば、
ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、
6-10アリール基)をそれぞれ有していてもよいアリー
ル基(例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
ビフェニリル、2−インデニル、2−アンスリルなどの
6-14アリール基)または5〜6員芳香族複素環基(例
えば2−,3−または4−ピリジル、2−,4−または
5−イミダゾリル、2−または3−チエニル)、R3
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例え
ば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリク
ロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモ
エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオ
ロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフ
ルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘ
キシルなど)またはC3-6シクロアルキル基(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシルなど)、R4が水素、A環が低級アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシなどのC1-6アルコキ
シ基など)またはハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)で置換されたベンゼン環、Xが
2-4アルキレン基(例えば、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレンなど、好ましくはエチレン)、Yが結合
手またはハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)を有していてもよいメチレン基(好ましく
は結合手またはメチレン基)である化合物が好ましい。
また、R1が水素原子、R2が水素原子、C6-10アリール
基またはC6-10アリール−C1-4アルキル基(例えばベ
ンジル、フェネチルなど)、R3が1ないし3個のハロ
ゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、R4
が水素原子、A環がハロゲン原子およびC1-6アルコキ
シ基から選ばれる置換基1ないし2個で置換されたベン
ゼン環、XがC2-4アルキレン基、およびYが結合手ま
たはメチレン基の化合物も好ましい。
【0031】さらに好ましくは、例えばR1が水素、R2
が水素またはフェニル基、R3がハロゲン化されていて
もよいC1-3アルキル基(例えば、メチル、クロロメチ
ル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリ
フルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピルな
ど)、R4が水素、
【化20】 Xがエチレン基、Yが結合手である化合物である。
【0032】化合物(Ia)またはその塩として、例え
ばR1aが水素、R2が i)水素または ii)1ないし5個
の置換基をそれぞれ有していてもよいアリール基(例え
ばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリ
ル、2−インデニル、2−アンスリルなどのC6-14アリ
ール基)または5〜6員芳香族複素環基、R3がハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチ
ル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソ
プロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペ
ンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルな
ど)またはC3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ルなど)、R4が水素、Aa環が低級アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシなどのC1-6アルコキシ基な
ど)またはハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)で置換されたベンゼン環、XaがC2-4
アルキレン基(例えば、エチレン、トリメチレン、プロ
ピレンなど)、Yが結合手またはハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有していても
よいメチレン基、
【化21】
【0033】さらに好ましくは、例えばR1aが水素、R
2が水素またはフェニル基、R3がハロゲン化されていて
もよいC1-3アルキル基(例えば、メチル、クロロメチ
ル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリ
フルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピルな
ど)、R4が水素、
【化22】 aがエチレン基、Yが結合手、
【化23】
【0034】本発明の化合物(I)または化合物
(Ia)の具体例として、例えば、2,2,2−トリフル
オロ−N−〔2−(5−メトキシ−2−フェニル−1H
−インデン−3−イル)エチル〕アセトアミド、2,2,
2−トリフルオロ−N−〔2−(5−メトキシ−1H−
インデン−3−イル)エチル〕アセトアミド、2,2,2
−トリフルオロ−N−〔2−(7−メトキシ−3,4−
ジヒドロナフタレン−1−イル)エチル〕アセトアミ
ド、N−〔2−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロナフ
タレン−1−イル)エチル〕アセトアミド、N−〔2−
(5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル〕
プロピオンアミド、N−〔2−(5−メトキシ−1H−
インデン−3−イル)エチル〕ブチルアミドなどがあげ
られる。中でも、好ましくは2,2,2−トリフルオロ−
N−〔2−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−イン
デン−3−イル)エチル〕アセトアミド、N−〔2−
(5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル〕
プロピオンアミド、N−〔2−(5−メトキシ−1H−
インデン−3−イル)エチル〕ブチルアミドなどであ
る。
【0035】本発明の化合物(I)または化合物
(Ia)の塩としては、合成中間体として用いられる塩
の他、薬学的に許容可能な塩などが用いられる。例え
ば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、
有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが
あげられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例え
ばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属
塩、ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙
げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコ
リン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジル
エチレンジアミンなどとの塩があげられる。無機酸との
塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との
塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレ
イン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸な
どとの塩があげられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な
例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンな
どとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例と
しては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの
塩があげられる。中でも薬学的に許容可能な塩が好まし
く、その例としては、化合物(I)内に塩基性官能基を
有する場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫
酸、リン酸など無機酸との塩、例えば酢酸、フタル酸、
フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、
メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機
酸との塩があげられ、酸性官能基を有する場合には、例
えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、
カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩などがあげられる。
【0036】本発明の化合物(I)またはその塩(以
下、単に化合物(I)と略称する)、化合物(Ia)ま
たはその塩(以下、単に化合物(Ia)と略称する)の
製造法について以下に述べる。本発明の化合物(I)
は、例えば以下の反応式で示される方法またはこれに準
じた方法等により得られる。また化合物(Ia)は、例
えば以下の反応式で示される方法、これに準じた方法ま
たは前記の文献 テトラヘドロン レターズ,2085頁(1
969)、ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティー
(C), 3506頁(1971)、USP 5,158,948、U
SP 3,642,785、USP 4,656,190等に
記載の方法により得られる。以下にその反応式の略図を
示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示
す。
【0037】
【化24】
【0038】
【化25】
【0039】式中の化合物(II)〜(XII)は、塩を形
成している場合も含み、この様な塩としては、例えば化
合物(I)の塩と同様のものなどが用いられる。化合物
(II)〔式中、Lはハロゲン原子、アルキルスルホニル
基、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホ
ニルオキシ基を示す〕は自体公知の方法、例えばジャー
ナル オブ オーガニック ケミストリー(J. Org. Ch
em.), 54巻, 491頁 (1989)、57巻, 3772頁 (1992)、ブ
レタン オブ ザ ケミカル ソサイエティー オブ
ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.),55巻, 918頁 (198
2)などに記載の方法またはこれらに準じた方法に従って
製造することができる。Lで示されるハロゲン原子とし
ては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げら
れる。Lで示されるアルキルスルホニル基としては、例
えばC1-5アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホ
ニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる。Lで
示されるアルキルスルホニルオキシ基としては、例えば
ハロゲン化されていてもよいC1-5アルキルスルホニル
オキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ、エタンスル
ホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシな
ど)などが挙げられる。Lで示されるアリールスルホニ
ルオキシ基としては、例えば置換されていてもよいベン
ゼンスルホニルオキシ基(例えばp-トルエンスルホニル
オキシ、ベンゼンスルホニルオキシなど)などが挙げら
れる。
【0040】化合物(V)は自体公知の方法、例えばジ
ャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J. Or
g. Chem.), 55巻,1874頁(1990)、ジャーナル オブ
アメリカン ケミカル ソサエティ(J. Am. Chem. So
c.), 105巻, 3992頁(1983)、ジャーナル オブ ケ
ミカル ソサエティ パーキン トランザケーションI
(J. Chem. Soc., Perkin. Trans. I), 3399頁(198
8)、リービッヒ アンナーレン ケミー(Liebigs. An
n. Chem.), 263頁(1987)、 オーガノメタリックス(O
rganometallics), 10巻,508頁(1991)、 ジャーナル
オブ メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.),
8巻,53頁(1965)、 USP 5,059,609などに
記載の方法またはそれに準じた方法によっても製造する
ことができる。 また、式中の化合物が市販されている場合には市販品を
そのまま用いることもできる。
【0041】化合物(III)〔式中、R6は炭化水素基を
示す〕は、化合物(II)と式 R2CH2COOR6 〔式
中、R2およびR6は前記と同意義を示す〕で表されるエ
ステル誘導体とを、塩基の存在下で反応させることによ
り製造される。R6で示される「炭化水素基」として
は、例えば前記の「炭化水素基」等があげられ、そのう
ち低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロ
ピルなどのC1-6アルキルなど)や置換基を有していて
もよいベンジル基等が好ましい。該「置換基を有してい
てもよいベンジル基」は、ベンジル基の置換可能な位置
に1ないし3個の、例えばハロゲン原子、C1-3アルキ
ル等の置換基を有していてもよく、具体例としては、例
えばベンジル、p-クロロベンジル、p-メチルベンジルな
どが挙げられる。化合物(II)1モルに対し該エステル
誘導体を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.
0モル用いる。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基類、
ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シク
ロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなど
の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム
などのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジ
シラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシドなどの
金属アルコキシド類などが挙げられる。これら塩基の使
用量は、化合物(II)1モルに対し約1.0〜5.0モ
ル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。本反応は反
応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このよ
うな溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサ
ンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルスルホキシ
ドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜48時
間、好ましくは30分〜5時間である。反応温度は通常
−20〜200℃、好ましくは−10〜150℃であ
る。生成物(III)は反応液のままか粗製物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0042】化合物(IV)は、酸あるいは塩基を用いて
化合物(III)のエステル基を加水分解することにより
製造される。酸加水分解には、 一般に塩酸、 硫酸などの
鉱酸類や三塩化ホウ素、三臭化ホウ素などのルイス酸
類、ルイス酸とチオールまたはスルフィドの併用、トリ
フルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸類が
用いられる。アルカリ加水分解には、 水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、 水酸化バリウムなどの金属水酸化
物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの金属炭酸塩
類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類、 トリ
エチルアミン、イミダゾール、ホルムアミジンなどの有
機塩基類などが用いられる。これら酸および塩基は、化
合物(III)1モルに対して約0.5〜10モル、好まし
くは約0.5〜3.0モル用いる。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定さ
れないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ルなどのアルコール類、ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭
化水素類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエ
ーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、ジメチルスルホキシドなどのスルホ
キシド類、水などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒など
が好ましい。反応時間は通常10分〜60時間、好まし
くは10分〜12時間である。反応温度は通常−10〜
200℃、好ましくは0〜120℃である。生成物(I
V)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0043】化合物(V)は、化合物(IV)を自体公知
の閉環反応に付して製造される。 該環化反応としては、
例えば、加熱による方法、酸性物質を用いる方法、ハロ
ゲン化剤と反応させた後、ルイス酸存在下で環化させる
方法、およびこれらに準じる方法などが用いられる。加
熱により閉環する場合は無溶媒で行うか、反応に不活性
な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒と
しては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンなどの高沸点炭
化水素類、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテルなどの高沸点エーテル類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常10分〜24時間、好ましくは10分〜10時間であ
る。反応温度は通常100〜300℃、好ましくは10
0〜200℃である。酸性物質を用いて閉環する場合、
例えばオキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、チオ
ニルクロリド、塩酸、硫酸、ポリリン酸などの酸性物質
が用いられる。化合物(IV)1モルに対して酸性物質を
約0.5〜100モル、好ましくは約5.0〜20モル用
いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反
応が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサ
ン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素類、無水酢酸などの酸無水物類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常30分〜12時間、好ましくは30分〜6時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。
【0044】ハロゲン化剤と反応させた後、ルイス酸存
在下で閉環する場合、ハロゲン化剤としては、例えば塩
化チオニル、臭化チオニルなどのハロゲン化チオニル
類、塩化ホスホリル、臭化ホスホリルなどのハロゲン化
ホスホリル類、五塩化リン、三塩化リン、五臭化リン、
三臭化リンなどのハロゲン化リン類、オキサリルクロリ
ドなどのオキサリルハライド類、ホスゲンなどが挙げら
れる。化合物(IV)1モルに対してハロゲン化剤を約
1.0〜30モル、好ましくは約1.0〜10モル用い
る。本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用
いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの飽和炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒
などが好ましい。反応時間は通常10分〜12時間、好
ましくは10分〜5時間である。反応温度は通常−10
〜200℃、好ましくは−10〜120℃である。生成
物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いること
もできるが、常法に従って反応混合物から単離すること
もでき、再結晶、蒸留などの分離手段により容易に精製
され、次にルイス酸と共に処理される。ルイス酸として
は、例えば無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水
塩化鉄などが挙げられる。化合物(IV)1モルに対して
ルイス酸を約0.1〜20モル、好ましくは約0.2〜
5.0モル用いる。本反応は無溶媒で行うか、反応に不
活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶
媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例
えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、モノ
クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、1,2,4−
トリクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが
好ましい。反応時間は通常30分〜12時間、好ましく
は30分〜6時間である。反応温度は通常−10〜20
0℃、好ましくは−10〜120℃である。前記の環化
反応により得られた生成物(V)は反応液のままか粗製
物として次の反応に用いることもできるが、常法に従っ
て反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、
クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製す
ることができる。
【0045】化合物(VII)は、アセトニトリルを塩基
処理して生成するカルボアニオンと化合物(V)とを反
応させて化合物(VI)を得、次いで脱水反応に付すこと
によって製造される。化合物(VII)はE体あるいはZ
体の配置異性体単独またはEおよびZ体の混合物として
得られる。化合物(V)1モルに対しアセトニトリルを
約1.0〜3.0モル、好ましくは約1.0〜1.3モル用
いる。塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化
カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシ
ドなどの金属アルコキシド類などが挙げられ、これら塩
基の使用量は化合物(V)1モルに対し約1.0〜5.0
モル、好ましくは約1.0〜1.5モルである。本反応は
反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサ
ンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などの溶媒もしく
はそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常3
0分〜48時間、好ましくは30分〜5時間である。反
応温度は通常−78〜100℃、好ましくは−78〜5
0℃である。生成物は反応液のままか粗製物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0046】脱水反応に用いられる触媒としては、例え
ば塩酸、硫酸、リン酸、硫酸水素カリウム、シュウ酸、
p-トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、
三フッ化ホウ素エーテル錯体などの酸性触媒、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどの塩基性触媒などが挙げ
られるが、さらに例えばN,N'−ジシクロヘキシルカル
ボジイミドなどの脱水剤、アルミナ、二酸化ナトリウ
ム、オキシ塩化リン、塩化チオニル、メタンスルホニル
クロリドなどを用いてもよい。本反応は無溶媒で行う
か、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール
などのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
メチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒も
しくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通
常30分〜24時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。反応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜15
0℃である。
【0047】また、化合物(VII)はアルキルホスホン
酸ジエステルの塩基処理により生成するホスホナートカ
ルボアニオンと化合物(V)とを反応させて、E体ある
いはZ体の配置異性体単独またはEおよびZ異性体の混
合物としても得られる。アルキルホスホン酸ジエステル
としては、例えばジエチルシアノメチルホスホナートな
どが用いられる。化合物(V)1モルに対しアルキルホ
スホン酸ジエステルを約1.0〜3.0モル、好ましくは
約1.0〜1.5モル用いる。塩基としては、例えば水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素
化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミ
ド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキシド類など
が挙げられる。これら塩基の使用量は化合物(V)1モ
ルに対し約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜1.
5モルである。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒として反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、
シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
などのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ま
しい。反応時間は通常1時間〜50時間、好ましくは1
時間〜10時間である。反応温度は通常−78〜200
℃、好ましくは0〜150℃である。化合物(VII)の
異性体混合物は反応液のままか粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
などの分離手段により容易に精製することができる。
【0048】化合物(VII)の側鎖の炭素鎖を延長する
場合、公知の炭素鎖延長反応に準じて行えばよく、例え
ばシアノ基をアルカリ性または酸性条件下で加水分解し
て、カルボキシル基とした後、あるいは該カルボキシル
基をエステル体に導いた後、還元反応に付してアルコー
ル体とし、次いでハロゲン化、シアノ化を経る反応など
が採用される。
【0049】化合物(VIII)は、化合物(VII)を還元
反応に付すことにより製造される。 式中、X’は前記Xで示される基から水素原子をひとつ
取り除いた3価の基を示す。使用される還元剤として
は、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブチルア
ルミニウムなどの金属水素化物類、水素化リチウムアル
ミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水素錯化
合物類、または水素添加触媒として例えばラネーニッケ
ル、ラネーコバルト等の触媒等が用いられる。還元剤の
使用量は、例えば金属水素化物の場合、化合物(VII)
1モルに対して約1.0〜10モル、好ましくは約1.0
〜3.0モル、金属水素錯化合物の場合、化合物(VII)
1モルに対して約1.0〜10モル、好ましくは約1.0
〜3.0モル、水素添加の場合、ラネーニッケル、ラネ
ーコバルト等の触媒を化合物(VII)に対して約10〜
1000重量%、好ましくは約100〜300重量%で
ある。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限り特
に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ギ
酸、酢酸などの有機酸類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。ラネーニッケルやラネーコバル
ト触媒を用いる際には副反応を抑えるために、さらにア
ンモニア等のアミン類を添加してもよい。反応時間は、
用いる還元剤や触媒の活性および量によって異なるが、
通常1時間〜100時間、好ましくは1時間〜50時間
である。反応温度は通常0〜120℃、好ましくは20
〜80℃である。ラネーニッケル、ラネーコバルト等の
触媒を用いた場合、水素の圧力は通常1〜100 kgf/c
m2 である。生成物(VIII)は反応液のままか粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィーなどの分離手段により容易に精製するこ
とができる。
【0050】化合物(IX)は、 化合物(VIII)を酸処理
し、異性化させることにより製造される。 酸触媒として
は、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など
の無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタ
ル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、10
−カンファースルホン酸などの有機酸類、三フッ化ホウ
素エーテル錯体などが好ましい。 これら酸触媒の使用量
は化合物(VIII)1モルに対し約0.01〜10モル、
好ましくは約0.01〜5.0モルである。本反応は無溶
媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキ
サン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、水
などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。
反応時間は通常1分〜12時間、好ましくは1分〜2時
間である。反応温度は通常−10〜200℃、好ましく
は−10〜100℃である。生成物(IX)は反応液のま
まか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容
易に精製することができる。
【0051】化合物(I)は、 化合物(IX)と、カルボ
ン酸、その塩またはその反応性誘導体とを反応させるこ
とにより行われる。該カルボン酸としては、例えば式
3−COOH〔式中、R3は前記と同意義を示す〕で表
される化合物があげられる。該カルボン酸の反応性誘導
体としては、例えば酸ハロゲン化物(例、酸塩化物、酸
臭化物など)、酸アミド(例、ピラゾール、イミダゾー
ル、ベンゾトリアゾールなどとの酸アミドなど)、酸無
水物(例、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸など
のC1-6脂肪族カルボン酸無水物)、酸アジド、活性エ
ステル(例、ジエトキシリン酸エステル、ジフェノキシ
リン酸エステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4
−ジニトロフェニルエステル、シアノメチルエステル、
ペンタクロロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシ
ンイミドとのエステル、N−ヒドロキシフタルイミドと
のエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエ
ステル、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ルとのエステル、1−ヒドロキシ−1H−2−ピリドン
とのエステルなど)、活性チオエステル(例、2−ピリ
ジルチオエステル、2−ベンゾチアゾリルチオエステル
など)などが用いられる。
【0052】また該反応性誘導体を用いる代わりに、該
カルボン酸またはその塩を適当な縮合剤の存在下、直接
化合物(IX)と反応させても良い。縮合剤としては、例
えばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド塩酸塩(WSC)などのN,N'−ジ置換カルボジイ
ミド類、N,N'−カルボニルジイミダゾールなどのアゾ
ライド類、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−
1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、アルコキ
シアセチレンなどの脱水剤、2−クロロメチルピリジニ
ウムヨージド、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム
ヨージドなどの2−ハロゲノピリジニウム塩などが用い
られる。これらの縮合剤を用いた場合、反応はカルボン
酸の反応性誘導体を経て進行すると考えられる。式 R3
−COOH(R3は前記と同意義)で表されるカルボン
酸またはその反応性誘導体は、化合物(IX)1モルに対
し通常約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0
モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行う
のが有利である。このような溶媒として反応が進行する
限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘ
キサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、 ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。カルボン酸の反応性誘
導体として酸ハロゲン化物を用いる場合は、放出される
ハロゲン化水素を反応系内から除去する目的で、脱酸剤
の存在下に反応を行うことができる。このような脱酸剤
としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウムなどの無機塩基類、ピリジン、ルチジン
などの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチル
アミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリ
ジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類など
を加えておくのが望ましい。脱酸剤の使用量は、化合物
(IX)1モルに対し約0.8〜5モル、好ましくは約1
〜3モルである。反応時間は用いる試薬や溶媒により異
なるが通常30分〜24時間、好ましくは30分〜4時
間である。反応温度は通常0〜100℃、好ましくは0
〜70℃である。
【0053】また化合物(I)は、 化合物(VIII)に 式
3−COOH(R3は前記と同意義)で表されるカル
ボン酸またはその反応性誘導体を加え、酸性条件下で5
分〜3時間、好ましくは10分〜1時間、0〜100
℃、好ましくは0〜70℃で撹拌した後に、前記の脱酸
剤を加えてアシル化反応に付すことにより、 系内で異性
化を伴いながら製造することもできる。該カルボン酸ま
たはその反応性誘導体は、化合物(VIII)1モルに対し
通常約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モ
ル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うの
が有利である。このような溶媒として反応が進行する限
り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキ
サンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、 ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。得られた生成物(I)
は常法に従って反応混合物から単離することができ、再
結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により
容易に精製することができる。
【0054】さらに、化合物(I)のうちR4がアルキル
基の場合には、上記アシル化の後、対応するアルキル化
剤(例えば、アルキルハライド、アルコールのスルホン
酸エステルなど)を用いて、塩基の存在下アルキル化反
応を行う。化合物(I)1モルに対しアルキル化剤を約
1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用い
る。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基類、ピリジン、
ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシル
ジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N
−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチ
ルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミ
ン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカ
リ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソ
プロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど
の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム第三ブトキシドなどの金属アルコキ
シド類などが挙げられる。化合物(I)1モルに対し塩
基を約1.0〜5.0モル、好ましくは約1.0〜2.0モ
ル用いるのが好ましい。本反応は反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリ
ルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスル
ホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが
好ましい。反応時間は通常30分〜48時間、好ましく
は30分〜6時間である。反応温度は通常−20〜20
0℃、好ましくは−10〜150℃である。生成物
(I)は常法に従って反応混合物から単離することがで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段
により容易に精製することができる。
【0055】化合物(I)が尿素類である場合、 化合物
(VIII)または化合物(IX)とイソシアナート類とを反
応させることにより製造される。該イソシアナート類と
しては、例えば式 R3'N=C=O〔式中、R3'は前記
のR3からNHを除いた基を示す〕で表わされる化合物
またはその塩が用いられる。化合物(VIII)または(I
X)1モルに対して該イソシアナート類を約1.0〜5.
0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。本反応
は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。こ
のような溶媒として反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えばベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘ
キサンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類などの溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10分〜
24時間、好ましくは10分〜4時間である。反応温度
は通常0〜100℃、好ましくは0〜70℃である。
【0056】化合物(X)は、化合物(V)をアルキル化
反応に付し、ついで臭化水素酸で処理することによって
製造される。アルキル化反応は、シクロプロピルブロミ
ドとマグネシウムから調製されるグリニャール試薬を不
活性な溶媒で希釈した後、化合物(V)と反応させる。
シクロプロピルブロミドからグリニャール試薬を調製す
る方法は、公知の方法に準じて行えばよい。シクロプロ
ピルブロミド1モルに対してマグネシウムを約1.0〜
5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モル用いる。本
反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限
定されないが、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族
炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭化
水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。反応
時間は通常10分〜10時間、好ましくは15分〜3時
間である。反応温度は通常0〜150℃、好ましくは4
0〜80℃である。反応の際に、少量のヨウ素を存在さ
せてもよい。反応終了後生成したグリニャール試薬は室
温で放置して反応を完結させた後、溶媒を留去、あるい
は留去することなく溶媒を添加して希釈し、化合物
(V)を滴下して反応させる。 該グリニャール試薬1モ
ルに対して化合物(V)を約0.4〜3.0モル、好まし
くは約0.4〜1.0モル用いる。希釈に使用される溶媒
としては反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、シクロ
ヘキサン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、クロロトル
エンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、 ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合
溶媒などが好ましい。希釈に使用される溶媒の量は、該
グリニャール試薬に対し容量で約1.0〜30倍、好ま
しくは約1.0〜15倍量用いる。反応時間は通常10
分〜10時間、好ましくは15分〜3時間である。反応
温度は通常0〜150℃、好ましくは40〜100℃で
ある。生成物は反応液のままか粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することができ、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
などの分離手段により容易に精製することができる。臭
化水素酸の使用量は、 化合物(V)1モルに対し約1.0
〜30モル、好ましくは約1.0〜5.0モルが好まし
い。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノールなどのアルコール類、ギ酸、酢酸などの有機酸
類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンな
どの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスル
ホキシドなどのスルホキシド類、水などの溶媒もしくは
それらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常1時
間〜60時間、好ましくは1時間〜15時間である。反
応温度は通常0〜200℃、好ましくは0〜80℃であ
る。生成物(X)は反応液のままか粗製物として次の反
応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物か
ら単離することができ、再結晶、蒸留、クロマトグラフ
ィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0057】化合物(XI)は、化合物(X)とフタルイ
ミドカリウムとを反応させることにより製造される。フ
タルイミドカリウムは化合物(X)1モルに対し約1.0
〜5.0モル、好ましくは約1.0〜1.5モル用いる。
化合物(X)とフタルイミドカリウムとの縮合は所望に
より塩基の存在下、無溶媒もしくは不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。塩基としては、例えば炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機
塩基類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメ
チルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド
などの金属アルコキシド類などが挙げられ、これらの使
用量は化合物(X)1モルに対し塩基を約1.0〜5.0
モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。溶媒とし
ては、例えばメタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエ
ーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキ
サンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそ
れらの混合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分
〜20時間、好ましくは30分〜8時間である。反応温
度は通常0〜150℃、好ましくは20〜100℃であ
る。生成物(XI)は反応液のままか粗製物として次の反
応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物か
ら単離することができ、再結晶、蒸留、クロマトグラフ
ィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0058】化合物(XII)は、化合物(X)とシアノ化
合物とを反応させることにより製造される。シアノ化合
物としては、 例えばシアン化ナトリウム、 シアン化カリ
ウムおよびこれらの混合物が挙げられる。 また反応系中
でシアン化水素と、 例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ
金属塩類とを反応させることによって調製して用いるこ
ともできる。シアノ化合物は、化合物(X)1モルに対
し約0.8〜10モル、好ましくは約1.0〜2.0モル
が好ましい。本置換反応は反応に不活性な溶媒を用いて
行うのが有利である。このような溶媒として反応が進行
する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、オル
トジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もし
くはそれらの混合溶媒などが好ましい。また相関移動触
媒の存在下、水と水に不溶、 または難溶の上記有機溶媒
を用いることもできる。相関移動触媒としては、例えば
臭化テトラブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチ
ルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩類、4級ホス
ホニウム塩類が挙げられる。相関移動触媒の使用量は、
化合物(X)1モルに対し約0.001〜10モル、好ま
しくは約0.005〜0.5モル用いる。反応時間は通常
30分〜20時間、好ましくは30分〜8時間である。
反応温度は通常0〜200℃、好ましくは20〜150
℃である。生成物(XII)は反応液のままか粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することができ、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィーなどの分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0059】化合物(IX)は、 化合物(XI)の保護基を
脱保護することにより製造される。 化合物(XI)1モルに対し、例えばメチルアミン、エチ
ルアミンなどのアミン類、ヒドラジン、フェニルヒドラ
ジンなどのヒドラジン類、硫化ナトリウム、硫化カリウ
ムなどの硫化アルカリ類、塩酸、硫酸などの鉱酸類など
を通常約1.0モル〜20モル、好ましくは約1.0モル
〜5.0モル用いるのが好ましい。本反応は反応に不活
性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒
として反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコー
ル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベ
ンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシ
ドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。反応時間は通常30分〜12時
間、好ましくは30分〜5時間である。反応温度は通常
0〜200℃、好ましくは20〜100℃である。生成
物(IX)は反応液のままか粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることができ、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなど
の分離手段により容易に精製することができる。また化
合物(IX)は、 化合物(VII)から化合物(VIII)を製
造する操作と同様の操作により、 化合物(XII)のシア
ノ基を還元することによっても製造される。
【0060】前記の化合物(VII)および化合物(VII
I)の配置異性体(E,Z体)については異性化が生じ
た時点で、例えば抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフ
ィーなどの通常の分離手段により単離、精製することが
でき、純粋な化合物を製造することができる。また新実
験化学講座14(日本化学会編)251〜253頁、ま
たは第4版実験化学講座19(日本化学会編)273〜
274頁に記載の方法およびそれらに準じる方法に従っ
て、加熱、酸触媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル
種触媒、光照射あるいは強塩基触媒などにより二重結合
の異性化を進行させ、対応する純粋な異性体を得ること
もできる。化合物(I)は置換基の種類によっては立体
異性体が生ずるが、この異性体単独のみならず、それら
の混合物も本発明に含まれる。上記の反応工程におい
て、さらに所望により、公知の脱保護反応、アシル化反
応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反
応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独ある
いはその二以上を組み合わせて行うことによっても化合
物(I)を合成することができる。これらの反応は、例
えば「新実験化学講座 第14,15巻 日本化学編
昭和52,53年発行」等に記載された方法に準じて行
えばよい。
【0061】前記本発明の各反応および原料化合物合成
の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、こ
れらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるよう
な保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じ
て保護基を除去することにより目的化合物を得ることが
できる。アミノ基の保護基としては、例えばホルミル
基、C1-6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プ
ロピオニルなど)、C1-6アルキルオキシカルボニル基
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
ど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル−カルボニル基
(例、ベンジルカルボニルなど)、トリチル基、フタロ
イル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基などが用い
られる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基な
どで置換されていてもよい。
【0062】カルボキシル基の保護基としては、例えば
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル
基、トリチル基、シリル基などが用いられる。これらの
基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、ホルミル基、C1-6アルキル
−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ルなど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。ヒド
ロキシル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、tert−ブチルなど)、フェニル基、C7-10アラルキ
ル基(例、ベンジルなど)、C1-6アルキル−カルボニ
ル基(例、アセチル、プロピオニルなど)、ベンゾイル
基、C7-10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカ
ルボニルなど)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒド
ロフラニル基、シリル基などが用いられる。これらの基
は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例、メチル、
エチル、プロピルなど)、フェニル基、C7-10アラルキ
ル基(例、ベンジルなど)、ニトロ基などで置換されて
いてもよい。また、これらの保護基の除去方法として
は、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、
例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラ
ジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テト
ラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなど
を使用する方法、還元などが用いられる。
【0063】本発明の化合物(I)は、公知の手段、例
えば溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマ
トグラフィーなどによって単離精製することができる。
また、本発明の化合物(I)の原料化合物またはその塩
は、前記と同様の公知の手段などによって単離精製する
ことができるが、単離することなくそのまま反応混合物
として次の工程の原料として供されてもよい。上記反応
によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常
法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる
場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換する
こともできる。かくして得られる化合物(I)は、公知
の手段、例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、
再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単
離、精製することができる。なお、化合物(I)が、コ
ンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、
ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場
合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞ
れを単離することができる。また、化合物(I)が光学
活性体である場合には、通常の光学分割手段によりd
体、l体に分離することができる。
【0064】本発明の化合物(I)または化合物
(Ia)は、メラトニン受容体に対し高い親和性を示
し、また毒性が低く、かつ、副作用も少ないため、安全
な医薬品として有用である。本発明の化合物(I)また
は化合物(Ia)は、哺乳動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、
サル、ヒトなど)に対して、メラトニンアゴニストとし
て作用し、メラトニン受容体親和性組成物、特にメラト
ニン受容体作動組成物として有用であり、生体リズム調
節障害などのメラトニンにより影響される可能性のある
疾患、例えば睡眠覚醒リズム障害、時差ボケ(jet la
g)、三交替勤務等による体調の変調、季節的憂鬱病、
生殖および神経内分泌疾患、老人性痴呆、アルツハイマ
ー病、老化に伴う各種障害(例えば、老化防止など)、
脳循環障害、ストレス、てんかん、痙攣、不安、うつ
病、パーキンソン病、高血圧、緑内症、癌、不眠症、糖
尿病などの予防・治療に使用でき、さらに、免疫調節、
向知能、精神安定または排卵調整(例、避妊)に対して
も有効である。本発明の化合物(I)または化合物(I
a)は、例えば生体リズム調節剤、好ましくは睡眠障害
治療剤(例えば、睡眠導入剤など)、睡眠覚醒リズム調
節剤(睡眠覚醒リズム調整作用も含む)、時間帯域変化
症候群、いわゆる時差ボケ(jet lag)治療剤等として
用いられる。
【0065】本発明の化合物(I)または化合物
(Ia)は、毒性が低く、そのままあるいは自体公知の
方法に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医
薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング
錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプ
セルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤な
ど、さらにはチューインガム等として、経口的または非
経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与す
ることができる。化合物(I)または化合物(Ia)の
本発明製剤中の含有量は、例えば剤型、投与方法、担体
等により変えることができるが、通常製剤全体の約0.
01ないし100重量%である。該投与量は、投与対
象、投与ルート、疾患などによっても異なるが、例えば
睡眠障害治療剤として、成人に対し、経口剤として投与
する場合、有効成分化合物(I)または化合物(Ia
として約0.1ないし20mg/kg体重、好ましくは約0.
2ないし10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5な
いし10mg/kg体重であって、1日1ないし数回に分け
て投与することができる。さらに他の活性成分(例えば
ベンゾジアゼピン系化合物であるトリアゾラム、ジアゼ
パム、アルプラゾラム、エスタゾラムなどのベンゾジア
ゼピン系薬剤、例えば脂肪酸誘導体であるブトクタミド
またはその塩などの睡眠リズム調整剤、シス−9,10
−オクタデセノアミドなどの睡眠物質など)と併用して
もよい。該その他の活性成分と化合物(I)または(I
a)とを自体公知の方法にしたがって混合し、医薬組成
物(例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカ
プセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤など)と
して併用すればよい。
【0066】本発明製剤の製造に用いられてもよい薬理
学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の
各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形
製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製
剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩
衝剤、無痛化剤などがあげられる。また、必要に応じ
て、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着
剤、湿潤剤などの添加物を適宜、適量用いることもでき
る。賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニト
ール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽
質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤としては、例え
ばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤
としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニト
ール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げ
られる。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシ
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチ
ルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロ
ースなどが挙げられる。溶剤としては、例えば注射用
水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油などが挙げら
れる。溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息
香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレ
ステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、
クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤として
は、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル
硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチ
ン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノ
ステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒ
ドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子
などが挙げられる。等張化剤としては、例えばブドウ
糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリ
ン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤として
は、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩など
の緩衝液などが挙げられる。無痛化剤としては、例えば
ベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤として
は、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタ
ノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、
デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤
としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコ
フェロールなどが挙げられる。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに以下の参考例、
実施例、製剤例および実験例によって詳しく説明される
が、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定す
るものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で
変化させてもよい。以下の参考例、実施例中の「室温」
は通常約10℃から35℃を示す。%は特記しない限り
重量パーセントを示す。その他の本文中で用いられてい
る略号は下記の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : カルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Herz) CDCl3 : 重クロロホルム d6−DMSO : 重ジメチルスルホキシド NMR : プロトン核磁気共鳴
【0068】参考例1 (E)−(6−メトキシ−2−
フェニルインダン−1−イリデン)アセトニトリル アルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチル
ジシラザン(2.19g,13.6mmol)のテトラヒドロ
フラン(80ml)溶液に、ノルマルブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.56M,8.72ml,13.6mmol)を−
78℃で徐々に滴下した。10分間撹拌後、反応液にア
セトニトリル(0.65ml,12.4mmol)を滴下した。
さらに20分間撹拌後、反応液に6−メトキシ−2−フ
ェニル−1−インダノン(2.70g,11.3mmol)の
テトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下して、1時間
撹拌した。反応液に水を注いで徐々に室温に戻し、有機
物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および
水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下で溶媒を留去した。残渣をトルエン(100ml)に溶
解し、10−カンファースルホン酸(0.5g)を加え
て反応混合物を2時間加熱還流した。反応液を飽和重曹
水に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を
飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を
再結晶して表題化合物を得た(収量0.47g,収率1
6%)。 融点 112−114℃(酢酸エチル/イソプロピルエ
ーテルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:3.03(1H,d,J=17Hz),3.59(1H,d
d,J=8.2Hz,17Hz),3.86(3H,s),4.49(1H,d,J=8.2Hz),5.69
(1H,d,J=2.6Hz),6.95-7.32(8H,m)。
【0069】参考例2 2−(5−メトキシ−2−フェ
ニル−1H−インデン−3−イル)エチルアミン 塩酸
塩 (E)−(6−メトキシ−2−フェニルインダン−1−
イリデン)アセトニトリル(0.45g,1.72mmol)
のエタノール(30ml)溶液に、飽和アンモニア/エタ
ノール溶液(10ml)およびラネーコバルト(0.3
g)を加え、反応混合物を水素雰囲気下(5 kgf/c
m2)、室温で10時間攪拌した。ラネーコバルトをろ去
した後、減圧下で溶媒を留去して、2−(6−メトキシ
−2−フェニルインダン−1−イリデン)エチルアミン
を得た。これを塩化水素/エタノール溶液に溶解した
後、減圧下で溶媒を留去して表題化合物を得た(収量
0.3g,収率58%)。本化合物はこれ以上精製する
ことなく次反応に用いた。
【0070】参考例3 4−(3−ブロモプロピル)−
1,2−ジヒドロ−6−メトキシナフタレン アルゴン雰囲気下、マグネシウム(2.9g)を懸濁さ
せたテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、ブロモシ
クロプロパン(14.4g,119mmol)を氷冷下で徐
々に滴下した。30分間室温で撹拌後、反応液に7−メ
トキシ−1−テトラロン(15g,85.1mmol)のテ
トラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下して、2時間加
熱還流した。反応液を室温まで冷却後、飽和塩化アンモ
ニウム水を注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢
酸(100ml)に溶解し、20%臭化水素酸(75ml)
を加えて反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応液を濃
縮後、飽和重曹水に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製して表題化合
物を得た(収量20g,収率84%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:2.00-2.15(2H,m),2.17-2.30(2
H,m),2.55-2.70(4H,m),3.45(2H,t,J=6.6Hz),3.80(3H,
s),5.94(1H,t,J=4.4Hz),6.69(1H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),6.
83(1H,d,J=2.6Hz),7.06(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1417BrOとして 計算値:C,59.80;H,6.09。 実測値:C,59.77;H,6.32。
【0071】参考例4 2−[3−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)プロピル]イ
ソインドール−1,3−ジオン 4−(3−ブロモプロピル)−1,2−ジヒドロ−6−
メトキシナフタレン(10g,35.6mmol)およびフ
タルイミドカリウム(7.9g,42.7mmol)をN,N
−ジメチルホルムアミド(50ml)中、100℃で1時
間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水を注いで
有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水お
よび水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:
8)で精製して表題化合物を得た(収量11.8g,収
率95%, オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.95(2H,m),2.12-2.27(2H,m),
2.48(2H,t,J=7.7Hz),2.63(2H,t,J=7.7Hz),3.70-3.93(5
H,m),5.92(1H,t,J=4.6Hz),6.67(1H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),
6.78(1H,d,J=2.6Hz),7.03(1H,d,J=8.1Hz),7.65-7.90(4
H,m)。 元素分析値:C2221NO3として 計算値:C,76.06;H,6.09;N,4.03。 実測値:C,76.23;H,6.23;N,3.99。
【0072】参考例5 3−(7−メトキシ−3,4−
ジヒドロナフタレン−1−イル)プロピルアミン 2−[3−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロナフタレ
ン−1−イル)プロピル]イソインドール−1,3−ジ
オン(11.8g,34.0mmol)およびヒドラジン一水
和物(5.1g,0.1mol)をエタノール(150ml)
中、1時間加熱還流した。反応液を氷冷後、生じた不溶
物を濾過して得られた母液を減圧下で濃縮して表題化合
物を得た(収量5.7g,収率77%, オイル状)。本化
合物はこれ以上精製することなく次反応に用いた。 NMR(CDCl3)δ:1.68(2H,m),2.15-2.30(2H,m),
2.46(2H,t,J=7.5Hz),2.60-2.80(4H,m),3.80(3H,s),5.89
(1H,t,J=4.4Hz),6.68(1H,dd,J=2.4Hz,8.2Hz),6.83(1H,
d,J=2.4Hz),7.06(1H,d,J=8.2Hz),NH2の2Hはブロー
ドで確認できない。
【0073】参考例6 4−(7−メトキシ−3,4−
ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチロニトリル 4−(3−ブロモプロピル)−1,2−ジヒドロ−6−
メトキシナフタレン(10g,35.6mmol)およびシ
アン化ナトリウム(1.92g,39.1mmol)をジメチ
ルスルホキシド(20ml)中、室温で1時間撹拌した。
反応液に水を注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル:ヘキサン=1:9)で精製して表題化合物を得た
(収量7.5g,収率93%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.80-1.98(2H,m),2.18-2.30(2
H,m),2.35(2H,t,J=7.0Hz),2.50-2.75(4H,m),3.80(3H,
s),5.95(1H,t,J=4.6Hz),6.70(1H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),6.
78(1H,d,J=2.6Hz),7.07(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1517NOとして 計算値:C,79.26;H,7.54;N,6.16。 実測値:C,79.23;H,7.66;N,6.36。
【0074】参考例7 4−(7−メトキシ−3,4−
ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチルアミン 参考例2と同様の方法により、4−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチロニトリ
ルから表題化合物を得た(収率90%, オイル状)。 NMR(d6−DMSO)δ:1.30-1.60(4H,m),2.05-2.
67(10H,m),3.73(3H,s),5.87(1H,t,J=4.0Hz),6.70(1H,d
d,J=2.0Hz,8.1Hz),6.76(1H,d,J=2.0Hz),7.05(1H,d,J=8.
1Hz)。
【0075】参考例8 (E)−(6−メトキシインダ
ン−1−イリデン)アセトニトリル 60%水素化ナトリウム(2.71g,67.9mmol)の
テトラヒドロフラン(150ml)懸濁液に、シアノメチ
ルホスホン酸ジエチル(11.5g,64.8mmol)を氷
冷下で滴下した。15分間撹拌後、反応液に6−メトキ
シ−1−インダノン(10.0g,61.7mmol)のテト
ラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下して反応混合物を
室温で30分間撹拌した。反応液を水に注いで、有機物
を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)で
精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して表
題化合物を得た(収量6.00g,収率53%)。 融点 95−96℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:3.01-3.18(4H,m),3.83(3H,s),
5.61(1H,t,J=2.4Hz),6.96-7.03(2H,m),7.27(1H,d,J=8.8
Hz)。
【0076】参考例9 (E)−2−(6−メトキシイ
ンダン−1−イリデン)エチルアミン (E)−(6−メトキシインダン−1−イリデン)アセ
トニトリル(1.60g,8.64mmol)のエタノール
(80ml)溶液に、2Mアンモニア/メタノール溶液
(40ml)およびラネーコバルト(1.6g)を加え、
反応混合物を水素雰囲気下(4 kgf/cm2)、40℃で
32時間、さらに70℃で8時間攪拌した。ラネーコバ
ルトをろ去した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:メタノール=9:1からクロロホルム:メタノー
ル:トリエチルアミン=90:8:2)で精製して表題
化合物を得た(収量1.40g,収率86%,オイル
状)。 NMR(CDCl3)δ:2.70-2.80(2H,m),2.89-2.97(2
H,m),3.48(2H,d,J=6.6Hz),3.81(3H,s),5.91-6.01(1H,
m),6.77(1H,dd,J=2.4Hz,8.2Hz),6.96(1H,d,J=2.4Hz),7.
13(1H,d,J=8.2Hz),NH2の2Hはブロードで確認でき
ない。
【0077】参考例10 3−(3−ブロモ−4−メト
キシフェニル)プロピオン酸 3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸(4.0
g,22.2mmol)の酢酸(20ml)溶液に、臭素(3.
9g,24.4mmol)を10℃で徐々に滴下した。室温
で30分間撹拌後、反応液に水を注いで有機物を酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を
留去した。得られた残渣をヘキサンで洗浄して表題化合
物を得た(収量5.0g,収率87%)。 融点 94−96℃ NMR(CDCl3)δ:2.64(2H,t,J=7.8Hz),2.88(2H,
t,J=7.8Hz),3.87(3H,s),6.82(1H,d,J=8.6Hz),7.11(1H,d
d,J=2.2Hz,8.6Hz),7.39(1H,d,J=2.2Hz),9.15(1H,br
s)。 元素分析値:C1011BrO3として 計算値:C,46.36;H,4.28。 実測値:C,46.66;H,4.21。
【0078】参考例11 5−ブロモ−6−メトキシ−
1−インダノン 3−(3−ブロモ−4−メトキシフェニル)プロピオン
酸(5.0g,19.3mmol)を塩化チオニル(10ml)
と共に1時間加熱還流した。反応液を減圧下で濃縮して
過剰の塩化チオニルを除き、得られた残査を1,2−ジ
クロロエタン(50ml)に溶解した。氷冷下で、反応液
に塩化アルミニウム(2.8g,20.8mmol)を10分
かけて加え、室温でさらに1時間撹拌した。反応液を氷
水に注いで、有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を
飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を
ヘキサンで洗浄して表題化合物を得た(収量4.3g,
収率92%)。 融点 149−151℃ NMR(CDCl3)δ:2.63-2.71(2H,m),3.02-3.15(2
H,m),3.93(3H,s),7.19(1H,s),7.70(1H,s)。 元素分析値:C109BrO2として 計算値:C,49.82;H,3.76;Br,33.14。 実測値:C,49.77;H,3.71;Br,32.95。
【0079】参考例12 (E)−(5−ブロモ−6−
メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例8と同様の方法により、5−ブロモ−6−メトキ
シ−1−インダノンおよびシアノメチルりん酸ジエチル
から表題化合物を得た(収率75%)。 融点 180−182℃ NMR(CDCl3)δ:3.00-3.18(4H,m),3.92(3H,s),
5.63(1H,t,J=2.4Hz),6.94(1H,s),7.56(1H,s)。 元素分析値:C1210BrNOとして 計算値:C,54.57;H,3.82;N,5.30;Br,30.2
5。 実測値:C,54.40;H,3.96;N,5.15;Br,30.1
0。
【0080】参考例13 (E)−2−(5−ブロモ−
6−メトキシインダン−1−イリデン)エチルアミン 参考例9と同様の方法により、(E)−(5−ブロモ−
6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル
から表題化合物を得た(収率95%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:2.70-2.80(2H,m),2.85-3.00(2
H,m),3.47(2H,d,J=7.0Hz),3.90(3H,s),5.98(1H,m),6.95
(1H,s),7.41(1H,s)。
【0081】参考例14 2−(6−ブロモ−5−メト
キシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン・塩酸
塩 (E)−2−(5−ブロモ−6−メトキシインダン−1
−イリデン)エチルアミン(5.0g,18.6mmol)を
飽和塩化水素/エタノール(200ml)溶液に溶解し
て、2時間加熱還流した。反応液を冷却後、減圧下で溶
媒を留去し、得られた結晶をジエチルエーテルで洗浄し
て表題化合物を得た(収量4.61g,収率81%)。 融点 244−247℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:2.89(2H,t,J=7.1Hz),3.00
-3.15(2H,m),3.31(2H,s),3.92(3H,s),6.46(1H,s),7.24
(1H,s),7.65(1H,s),8.16(2H,br s)。
【0082】参考例15 2−ベンジリデン−6−メト
キシ−1−インダノン 6−メトキシ−1−インダノン(10g,61.2mmo
l)、ベンズアルデヒド(7.85g,74.0mmol)、
ピペリジン(1.05g,12.3mmol)および酢酸
(4.4g,74.0mmol)をトルエン(150ml)中、
3時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、減圧下
で溶媒を留去し、水を注いで有機物を酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。
生じた結晶をジエチルエーテルで洗浄して表題化合物を
得た(収量12.3g,収率80%)。 融点 131−133℃ NMR(CDCl3)δ:3.87(3H,s),3.99(2H,s),7.21(1
H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),7.36(1H,d,J=2.6Hz),7.37-7.72(7
H,m)。
【0083】参考例16 2−ベンジル−6−メトキシ
−1−インダノン 2−ベンジリデン−6−メトキシ−1−インダノン(1
2.25g,48.9mmol)のエタノール(500ml)溶
液に、10%含水パラジウムカーボン(1.5g)を加
え、反応混合物を水素雰囲気下、常温常圧で接触還元し
た。パラジウムカーボンをろ去した後、減圧下でろ液を
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)で精製して
表題化合物を得た(収量11.26g,収率92%,オ
イル状)。 NMR(CDCl3)δ:2.60-3.20(4H,m),3.39(1H,dd,J
=3.8Hz,13.9Hz),3.84(3H,s),7.12-7.39(8H,m)。
【0084】参考例17 (E)−(2−ベンジル−6
−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例1と同様の方法により、2−ベンジル−6−メト
キシ−1−インダノンおよびアセトニトリルから表題化
合物を得た(収率76%)。本化合物はこれ以上精製する
ことなく次反応に用いた。
【0085】参考例18 (E)−2−(2−ベンジル
−6−メトキシインダン−1−イリデン)エチルアミン 参考例9と同様の方法により、(E)−(2−ベンジル
−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリ
ルから表題化合物を得た(収率69%,オイル状)。 NMR(d6−DMSO)δ:2.32-3.30(9H,m),3.76(3
H,s),5.97(1H,t,J=6.8Hz),6.75(1H,dd,J=2.4Hz,8.2Hz),
7.01(1H,d,J=2.4Hz),7.08-7.40(6H,m)。
【0086】参考例19 2−(2−ベンジル−5−メ
トキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン・塩
酸塩 参考例14と同様の方法により、(E)−2−(2−ベ
ンジル−6−メトキシインダン−1−イリデン)エチル
アミンから表題化合物を得た(収率74%)。 融点 217−219℃(エタノールから再結晶)。 NMR(d6−DMSO)δ:2.96(4H,br s),3.15(2H,
s),3.79(3H,s),3.82(2H,s),6.68(1H,dd,J=2.2Hz,8.1H
z),7.06(1H,d,J=2.2Hz),7.15-7.40(6H,m),8.13(2H,br
s)。
【0087】参考例20 (E)−3−(3−フルオロ
−4−メトキシフェニル)アクリル酸エチル 60%水
素化ナトリウム(5.7g,154mmol)のテトラヒド
ロフラン(150ml)懸濁液に、ホスホノ酢酸トリエチ
ル(34.6g,154mmol)を氷冷下滴下して、水素
の発生が収まり反応液が均一になるまで約20分間撹拌
した。この反応液に3−フルオロ−4−メトキシベンズ
アルデヒド(19.8g,128mmol)のテトラヒドロ
フラン(30ml)溶液を滴下し、室温で3時間撹拌し
た。反応液を水に注ぎ、有機物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1)で精製して表題化合物を得た
(収量28.8g,定量的)。 融点 39−41℃ NMR(CDCl3)δ:1.34(3H,t,J=7.1Hz),3.93(3H,
s),4.26(2H,q,J=7.1Hz),6.30(1H,d,J=16Hz),6.96(1H,t,
J=8.6Hz),7.21-7.33(2H,m),7.59(1H,d,J=16Hz)。 元素分析値:C1213FO3として 計算値:C,64.28;H,5.84;F,8.47。 実測値:C,64.33;H,5.74;F,8.32。
【0088】参考例21 3−(3−フルオロ−4−メ
トキシフェニル)プロピオン酸エチル 参考例16と同様の方法により、(E)−3−(3−フ
ルオロ−4−メトキシフェニル)アクリル酸エチルから
表題化合物を得た(定量的,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,t,J=7.2Hz),2.58(2H,
t,J=7.5Hz),2.88(2H,t,J=7.5Hz),3.87(3H,s),4.13(2H,
q,J=7.2Hz),6.82-6.98(3H,m)。
【0089】参考例22 3−(3−フルオロ−4−メ
トキシフェニル)プロピオン酸 3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロピオ
ン酸エチル(29.1g,129mmol)のエタノール
(50ml)/水(50ml)混合溶媒に、水酸化カリウム
(9.4g,167mmol)を加え80℃で1時間加熱撹
拌した。反応液を冷却後、希塩酸水溶液に注いで生じた
結晶をろ取し、これをジエチルエーテルで洗浄して表題
化合物を得た(収量24.4g,収率96%)。 融点 116−119℃ NMR(CDCl3)δ:2.65(2H,t,J=7.5Hz),2.89(2H,
t,J=7.5Hz),3.87(3H,s),6.80-7.00(3H,m)。 元素分析値:C1011FO3として 計算値:C,60.60;H,5.59。 実測値:C,60.49;H,5.43。
【0090】参考例23 5−フルオロ−6−メトキシ
−1−インダノン 参考例11と同様の方法により、3−(3−フルオロ−
4−メトキシフェニル)プロピオン酸から表題化合物を
得た(収率94%)。 融点 152−154℃ NMR(CDCl3)δ:2.70(2H,t,J=5.5Hz),3.07(2H,
t,J=5.5Hz),3.91(3H,s),7.17(1H,d,J=10.3Hz),7.29(1H,
d,J=10.3Hz)。 元素分析値:C109FO2として 計算値:C,66.66;H,5.03。 実測値:C,66.85;H,4.97。
【0091】参考例24 (E)−(5−フルオロ−6
−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリル 参考例8と同様の方法により、5−フルオロ−6−メト
キシ−1−インダノンおよびシアノメチルりん酸ジエチ
ルから表題化合物を得た(収率73%)。 融点 197−199℃ NMR(CDCl3)δ:3.00-3.19(4H,m),3.91(3H,s),
5.52(1H,br s),6.99-7.10(2H,m)。
【0092】参考例25 (E)−2−(5−フルオロ
−6−メトキシインダン−1−イリデン)エチルアミン 参考例9と同様の方法により、(E)−(5−フルオロ
−6−メトキシインダン−1−イリデン)アセトニトリ
ルから表題化合物を得た(収率85%,オイル状)。
【0093】参考例26 2−(6−フルオロ−5−メ
トキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン・塩
酸塩 参考例19と同様の方法により、(E)−2−(5−フ
ルオロ−6−メトキシインダン−1−イリデン)エチル
アミンから表題化合物を得た(収率71%)。 融点 207−210℃ NMR(d6−DMSO)δ:2.87(2H,t,J=7.4Hz),3.00
-3.17(2H,m),3.29(2H,s),3.90(3H,s),6.40(1H,s),7.27
(1H,d,J=8.1Hz),7.33(1H,d,J=11.1Hz),8.15(2H,brs)。
【0094】実施例1 2,2,2−トリフルオロ−N−
〔2−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−インデン
−3−イル)エチル〕アセトアミド 2−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−インデン−
3−イル)エチルアミン塩酸塩(0.2g,0.67mmo
l)およびトリエチルアミン(0.34g,3.33mmo
l)のテトラヒドロフラン(2ml)およびクロロホルム
(2ml)混合溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(0.2
8g,1.33mmol)を氷冷下で徐々に滴下した。20
分間攪拌した後、反応液を水に注いで、有機物を酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を
留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製して
表題化合物を得た(収量0.22g,収率92%)。 融点 138−139℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:3.03(2H,t,J=7.2Hz),3.61(2H,
q,J=7.2Hz),3.71(2H,s),3.88(3H,s),6.29(1H,br s),6.8
1(1H,dd,J=2.2Hz,8.4Hz),7.03(1H,d,J=2.2Hz),7.39(1H,
d,J=8.4Hz),7.40(5H,s)。 元素分析値:C20183NO2として 計算値:C,66.48;H,5.02;N,3.88。 実測値:C,66.23;H,4.90;N,3.65。
【0095】実施例2 2,2,2−トリフルオロ−N−
〔2−(5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エ
チル〕アセトアミド (E)−2−(6−メトキシインダン−1−イリデン)
エチルアミン(0.4g,2.11mmol)、トリフルオロ
酢酸無水物(0.53g,2.53mmol)およびトリフル
オロ酢酸(0.48g,4.22mmol)のジクロロメタン
(20ml)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.85
g,8.44mmol)を徐々に滴下した。室温で1時間攪
拌した後、反応液を水に注いで、有機物をクロロホルム
で抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)で精製
し、さらにイソプロピルエーテル/ヘキサンから再結晶
して表題化合物を得た(収量0.20g,収率33%)。 融点 87−88℃(イソプロピルエーテル/ヘキサン
から再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:2.84(2H,dt,J=1.2Hz,6.6Hz),3.
32(2H,d,J=6.6Hz),3.70(2H,q,J=6.6Hz),3.85(3H,s),6.3
3(1H,br s),6.40(1H,br s),6.80(1H,dd,J=2.2Hz,8.2H
z),6.91(1H,d,J=2.2Hz),7.36(1H,d,J=8.2Hz)。 元素分析値:C14143NO2として 計算値:C,58.95;H,4.95;N,4.91。 実測値:C,58.89;H,4.94;N,5.08。
【0096】実施例3 2,2,2−トリフルオロ−N−
〔3−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロナフタレン−
1−イル)プロピル〕アセトアミド 実施例1と同様の方法により、3−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)プロピルアミ
ンおよびトリフルオロ酢酸無水物から表題化合物を得た
(収率87%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.84(2H,m),2.16-2.30(2H,m),
2.50(2H,t,J=6.8Hz),2.67(2H,t,J=7.9Hz),3.40(2H,q,J=
6.6Hz),3.80(3H,s),5.91(1H,t,J=4.6Hz),6.35(1H,br
s),6.70(1H,dd,J=2.8Hz,8.2Hz),6.77(1H,d,J=2.8Hz),7.
07(1H,d,J=8.2Hz)。 元素分析値:C16183NO2として 計算値:C,61.34;H,5.79;N,4.47;F,18.19。 実測値:C,61.22;H,5.77;N,4.63;F,18.22。
【0097】実施例4 N−〔3−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)プロピル〕ア
セトアミド 実施例1と同様の方法により、3−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)プロピルアミ
ンおよびアセチルクロリドから表題化合物を得た(収率
90%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.75(2H,m),1.95(3H,s),2.13-
2.30(2H,m),2.46(2H,t,J=7.4Hz),2.66(2H,t,J=7.9Hz),
3.29(2H,q,J=6.5Hz),3.80(3H,s),5.50(1H,br s),5.89(1
H,t,J=4.4Hz),6.69(1H,dd,J=2.2Hz,8.1Hz),6.79(1H,d,J
=2.2Hz),7.07(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,74.23;H,8.21;N,5.33。
【0098】実施例5 N−〔4−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチル〕アセ
トアミド 実施例1と同様の方法により、4−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチルアミン
およびアセチルクロリドから表題化合物を得た(収率9
5%)。 融点 79−81℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.49-1.62(4H,m),1.95(3H,s),
2.14-2.30(2H,m),2.36-2.50(2H,m),2.66(2H,t,J=8.1H
z),3.20-3.33(2H,m),3.80(3H,s),5.44(1H,br s),5.87(1
H,t,J=4.4Hz),6.68(1H,dd,J=2.4Hz,8.2Hz),6.80(1H,d,J
=2.4Hz),7.06(1H,d,J=8.2Hz)。 元素分析値:C1723NO2として 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 実測値:C,74.66;H,8.30;N,5.01。
【0099】実施例6 2,2,2−トリフルオロ−N−
[4−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロナフタレン−
1−イル)ブチル]アセトアミド 実施例1と同様の方法により、4−(7−メトキシ−
3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)ブチルアミン
およびトリフルオロ酢酸無水物から表題化合物を得た
(収率97%,オイル状)。 NMR(CDCl3)δ:1.40-1.70(4H,m),2.15-2.30(2
H,m),2.38ー2.55(2H,m),2.67(2H,t,J=7.9Hz),3.30-3.42
(2H,m),3.80(3H,s),5.87(1H,t,J=4.6Hz),6.27(1H,br
s),6.69(1H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),6.78(1H,d,J=2.6Hz),7.
07(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C17203NO2として 計算値:C,62.38;H,6.16;N,4.28;F,17.41。 実測値:C,61.98;H,6.14;N,4.14;F,17.45。
【0100】実施例7 N−[2−(5−メトキシ−1
H−インデン−3−イル)エチル]アセトアミド (E)−2−(6−メトキシインダン−1−イリデン)
エチルアミン(736mg,3.89mmol)およびトリエ
チルアミン(0.59g,5.84mmol)のテトラヒドロ
フラン(20ml)溶液に、塩化アセチル(0.37g,
4.70mmol)を氷冷下で徐々に滴下した。室温で2時
間撹拌した後、反応液を水に注ぎ有機物を酢酸エチルで
抽出した。抽出液を飽和食塩水および水で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去し
て(E)−N−[2−(6−メトキシインダン−1−イ
リデン)エチル]アセトアミドを得た(収量1.0g,
収率90%)。得られた(E)−N−[2−(6−メト
キシインダン−1−イリデン)エチル]アセトアミド
(1.0g,4.32mmol)をトリフルオロ酢酸(6ml)
/テトラヒドロフラン(6ml)の混合溶液に溶解し、
1.5時間加熱還流した。反応液を水に注いで、有機物
を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水および水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=96:
4)で精製して表題化合物を得た(収量0.9g,収率
90%)。 NMR(CDCl3)δ:1.96(3H,s),2.76(2H,t,J=6.4H
z),3.30(2H,s),3.60(2H,q,J=6.4Hz),3.85(3H,s),5.68(1
H,br s),6.31(1H,s),6.79(1H,dd,J=2.4Hz,8.0Hz),6.94
(1H,d,J=2.4Hz),7.35(1H,d,J=8.0Hz)。
【0101】実施例8 2,2,2−トリフルオロ−N−
[2−(6−ブロモ−5−メトキシ−1H−インデン−
3−イル)エチル]アセトアミド 2−(6−ブロモ−5−メトキシ−1H−インデン−3
−イル)エチルアミン・塩酸塩(1.2g,3.94mmo
l)およびトリエチルアミン(1.2g,11.8mmol)
のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、無水トリフル
オロ酢酸(0.99g,4.73mmol)を氷冷下で徐々に
滴下した。室温で2時間撹拌した後、反応液を水に注ぎ
有機物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水お
よび水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=15:8
5)で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンから再結晶
して表題化合物を得た(収量1.06g,収率74%)。 融点 126−129℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:2.80-2.91(2H,m),3.32(2H,s),
3.70(2H,q,J=6.9Hz),3.95(3H,s),6.33(1H,s),6.46(1H,b
r s),6.95(1H,s),7.63(1H,s)。 元素分析値:C1413BrF3NO2として 計算値:C,46.18;H,3.60;N,3.85;Br,21.9
4;F,15.65。 実測値:C,46.06;H,3.49;N,3.75;Br,21.7
8;F,15.58。
【0102】実施例9 N−[2−(6−ブロモ−5−
メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]アセト
アミド 実施例8と同様の方法により、2−(6−ブロモー5−
メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン・
塩酸塩および塩化アセチルから表題化合物を得た(収率
83%)。 融点 146−148℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.97(3H,s),2.71-2.84(2H,m),
3.27-3.34(2H,m),3.58(2H,q,J=7.0Hz),3.95(3H,s),5.62
(1H,br s),6.31(1H,t,J=1.7Hz),6.99(1H,s),7.61(1H,
s)。 元素分析値:C1416BrNO2として 計算値:C,54.21;H,5.20;N,4.52;Br,25.7
6。 実測値:C,54.16;H,5.23;N,4.67;Br,25.7
7。
【0103】実施例10 N−[2−(6−ブロモ−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]プロ
ピオンアミド 実施例8と同様の方法により、2−(6−ブロモ−5−
メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン・
塩酸塩および塩化プロピオニルから表題化合物を得た
(収率95%)。 融点 106−109℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.15(3H,t,J=7.6Hz),2.19(2H,
q,J=7.6Hz),2.77(2H,dt,J=1.4Hz,7.0Hz),3.29(2H,d,J=
1.8Hz),3.60(2H,q,J=6.9Hz),3.95(3H,s),5.60(1H,br
s),6.31(1H,s),6.98(1H,s),7.61(1H,s)。 元素分析値:C1518BrNO2として 計算値:C,55.57;H,5.60;N,4.32;Br,24.6
5。 実測値:C,55.55;H,5.68;N,4.07;Br,24.7
8。
【0104】実施例11 2,2,2−トリフルオロ−N
−[2−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−インデ
ン−3−イル)エチル]アセトアミド 実施例8と同様の方法により、2−(2−ベンジル−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および無水トリフルオロ酢酸から表題化合物を
得た(収率95%)。 融点 126−128℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:2.93(2H,t,J=7.1Hz),3.23(2H,
s),3.60(2H,q,J=7.1Hz),3.80(2H,s),3.85(3H,s),6.45(1
H,br s),6.72(1H,dd,J=2.4Hz,8.1Hz),6.92(1H,d,J=2.4H
z),7.12-7.37(6H,m)。 元素分析値:C21203NO2として 計算値:C,67.19;H,5.37;N,3.73。 実測値:C,67.22;H,5.35;N,3.45。
【0105】実施例12 N−[2−(2−ベンジル−
5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]ア
セトアミド 実施例8と同様の方法により、2−(2−ベンジル−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および塩化アセチルから表題化合物を得た(収
率94%)。 融点 133−135℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.87(3H,s),2.85(2H,t,J=6.6H
z),3.22(2H,s),3.50(2H,q,J=6.6Hz),3.82(2H,s),3.84(3
H,s),5.52(1H,br s),6.70(1H,dd,J=2.2Hz,8.1Hz),6.94
(1H,d,J=2.2Hz),7.12-7.34(6H,m)。 元素分析値:C2123NO2として 計算値:C,78.47;H,7.21;N,4.36。 実測値:C,78.30;H,7.04;N,4.32。
【0106】実施例13 N−[2−(2−ベンジル−
5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]プ
ロピオンアミド 実施例8と同様の方法により、2−(2−ベンジル−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および塩化プロピオニルから表題化合物を得た
(収率98%)。 融点 149−151℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.10(3H,t,J=7.6Hz),2.10(2H,
q,J=7.6Hz),2.86(2H,t,J=7.0Hz),3.22(2H,s),3.51(2H,
q,J=7.0Hz),3.82(2H,s),3.84(3H,s),5.52(1H,br s),6.7
0(1H,dd,J=2.4Hz,8.1Hz),6.95(1H,d,J=2.4Hz),7.13-7.3
9(6H,m)。 元素分析値:C2225NO2として 計算値:C,78.77;H,7.51;N,4.18。 実測値:C,78.79;H,7.46;N,4.29。
【0107】実施例14 N−[2−(2−ベンジル−
5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]ブ
チルアミド 実施例8と同様の方法により、2−(2−ベンジル−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および塩化ブチリルから表題化合物を得た(収
率97)。 融点 127−129℃(酢酸エチル/ヘキサンから再
結晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.91(3H,t,J=7.3Hz),1.50-1.70
(2H,m),2.04(2H,t,J=7.5Hz),2.86(2H,t,J=7.0Hz),3.22
(2H,s),3.51(2H,q,J=7.0Hz),3.82(2H,s),3.85(3H,s),5.
51(1H,br s),6.70(1H,dd,J=2.4Hz,8.1Hz),6.95(1H,d,J=
2.4Hz),7.12-7.35(6H,m)。 元素分析値:C2327NO2として 計算値:C,79.05;H,7.79;N,4.01。 実測値:C,78.93;H,7.83;N,3.93。
【0108】実施例15 N−[2−(5−メトキシ−
1H−インデン−3−イル)エチル]プロピオンアミド 参考例14と同様の方法により、(E)−2−(6−メ
トキシインダン−1−イリデン)エチルアミンから2−
(5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルア
ミン・塩酸塩を得た。さらに実施例8と同様の方法によ
り、2−(5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)
エチルアミン・塩酸塩および塩化プロピオニルから表題
化合物を得た(収率86%)。 融点 61−63℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.5Hz),2.18(2H,
q,J=7.5Hz),2.76(2H,dt,J=1.4Hz,6.6Hz),3.30(2H,d,J=
1.8Hz),3.61(2H,q,J=6.6Hz),3.85(3H,s),5.55(1H,br
s),6.31(1H,s),6.78(1H,dd,J=2.2Hz,8.1Hz),6.93(1H,d,
J=2.2Hz),7.35(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1519NO2として 計算値:C,73.44;H,7.81;N,5.71。 実測値:C,73.24;H,7.74;N,5.85。
【0109】実施例16 N−[2−(5−メトキシ−
1H−インデン−3−イル)エチル]ブチルアミド 実施例15と同様の方法により、2−(6−メトキシイ
ンダン−1−イリデン)エチルアミンおよび塩化ブチリ
ルから表題化合物を得た(収率65%)。 融点 64−67℃ NMR(CDCl3)δ:0.93(3H,t,J=7.3Hz),1.58-1.74
(2H,m),2.13(2H,t,J=7.5Hz),2.76(2H,t,J=7.0Hz),3.30
(1H,br s),3.61(2H,q,J=6.4Hz),5.55(1H,br s),6.31(1
H,br s),6.78(1H,dd,J=2.4Hz,8.1Hz),6.93(1H,d,J=2.4H
z),7.35(1H,d,J=8.1Hz)。 元素分析値:C1621NO2として 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 実測値:C,74.31;H,8.04;N,5.42。
【0110】実施例17 N−[2−(6−フルオロ−
5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]プ
ロピオンアミド 実施例8と同様の方法により、2−(6−フルオロ−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および塩化プロピオニルから表題化合物を得た
(収率83%)。 融点 140−143℃(酢酸エチルから再結晶)。 NMR(CDCl3)δ:1.15(3H,t,J=7.5Hz),2.19(2H,
q,J=7.5Hz),2.76(2H,dt,J=1.5Hz,7.0Hz),3.29(2H,d,J=
1.8Hz),3.60(2H,q,J=7.0Hz),3.94(3H,s),5.59(1H,br
s),6.26(1H,br s),7.00(1H,d,J=8.1Hz),7.19(1H,d,J=1
0.6Hz)。 元素分析値:C1518FNO2として 計算値:C,68.42;H,6.89;N,5.32。 実測値:C,68.64;H,6.84;N,5.25。
【0111】実施例18 N−[2−(6−フルオロ−
5−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチル]ブ
チルアミド 実施例8と同様の方法により、2−(6−フルオロ−5
−メトキシ−1H−インデン−3−イル)エチルアミン
・塩酸塩および塩化ブチリルから表題化合物を得た(収
率80%)。 融点 90−92℃(酢酸エチル/ヘキサンから再結
晶)。 NMR(CDCl3)δ:0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.65(2H,
m),2.14(2H,t,J=7.5Hz),2.75(2H,dt,J=1.5Hz,7.0Hz),3.
29(2H,br s),3.60(2H,q,J=6.6Hz),3.94(3H,s),5.60(1H,
br s),6.26(1H,br s),7.00(1H,d,J=8.1Hz),7.19(1H,d,J
=11.0Hz)。 元素分析値:C1620FNO2として 計算値:C,69.29;H,7.27;N,5.05。 実測値:C,69.19;H,7.26;N,5.16。
【0112】〔表1〕に、実施例1〜18で得られた化
合物の構造式を示す。
【表1】
【0113】製剤例1 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例1で得られた化合物10.0gと乳糖60.0gお
よびコーンスターチ35.0gの混合物を10重量%ゼ
ラチン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0g)を用
い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で
乾燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリン酸マグ
ネシウム2.0gと混合し、圧縮した。得られた中心錠
を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの
水懸濁液による糖衣でコーティングした。コーティング
が施された錠剤をミツロウで艶出して1000錠のコー
ト錠を得た。
【0114】製剤例2 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例1で得られた化合物10.0gとステアリン酸マ
グネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液70ml
(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した後、乾
燥し、乳糖70.0gおよびコーンスターチ50.0gと
混合した。混合物を圧縮して1000錠の錠剤を得た。
【0115】実験例1 2−〔125I〕ヨードメラトニ
ン結合の阻害作用 生後7日のヒヨコ(白色レグホン)より前脳を摘出し、
氷冷したアッセイ緩衝液(50mM トリス−HCl,p
H7.7,25℃)でホモジネートを調製し、44,00
0×g、10分間の遠心により沈渣を得た。これを同緩
衝液で1回洗浄した後に0.3−0.4mg タンパク/ml
となるようにアッセイ緩衝液でホモジナイズして膜サン
プルとした。試験管に薬液、膜サンプル、リガンド(8
0pM2−〔125I〕ヨードメラトニン、約100,00
0dpm)を全量0.5mlで混合し、25℃、90分間イン
キュベートした。氷冷したアッセイ緩衝液3mlを加えて
直ちにワットマン(Whatman)GF/B上に吸引濾過
し、フィルターはさらに氷冷したアッセイ緩衝液3mlで
2回洗った後にγ−カウンターで放射活性を測定した。
10μMメラトニン存在下の結合をノンスペシフィック
バインディングとして差し引いた値をスペシフィックバ
インディングとした。50%阻害濃度(IC50)をログ
プロビット(log−probit)法により算出し、その結果
を〔表2〕に示す。
【表2】 2−〔125I〕ヨードメラトニン結合の阻害作用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例化合物 IC50(nM) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 0.087 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表2〕の結果から、本発明の化合物(I)および化合
物(Ia)は、優れたメラトニン受容体親和性活性、特
にメラトニン受容体作動活性を有することがわかる。
【0116】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩およ
び化合物(Ia)またはその塩は、メラトニン受容体に
対する優れた親和性を示すので、生体内におけるメラト
ニンの作用と関連した疾患の臨床上有用な予防・治療剤
を提供することができる。また、本発明の化合物(I)
またはその塩および化合物(Ia)またはその塩は体内
動態にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 231/06 C07C 231/06 275/24 9451−4H 275/24

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1は水素原子または置換基を有していてもよ
    い炭化水素基、R2は水素原子、置換基を有していても
    よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
    基、R3は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換
    基を有していてもよいアミノ基または置換基を有する水
    酸基、R4は水素原子または置換基を有していてもよい
    炭化水素基、A環は置換されたベンゼン環、Xは置換基
    を有していてもよいC2-4アルキレン基、Yは結合手ま
    たは置換基を有していてもよい低級アルキレン基を示
    す〕で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1が(i)水素原子または(ii)ハロゲン
    原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6
    ルコキシ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6
    アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カル
    ボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アル
    コキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
    アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモ
    イル基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C
    6-10アリールカルバモイル基、C6-10アリール基または
    6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されていて
    もよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル
    基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキ
    ル基または(e)C6-14アリール基、R2が(i)水素原
    子、(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロ
    キシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、アミ
    ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボ
    ニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
    ル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
    アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10アリールカルバ
    モイル基、ジ−C6-10アリールカルバモイル基、C6-10
    アリール基またはC6-10アリールオキシ基で1ないし5
    個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、(b)
    2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C
    3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリール基、ま
    たは(iii)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-6
    クロアルキル基、C2-6アルキニル基、C2-6アルケニル
    基、C7-11アラルキル基、C6-10アリール基、C1-6
    ルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、C1-6アルキル
    −カルボニル基、C6-10アリール−カルボニル基、C
    1-6アルキル−カルボニルオキシ基、C6-10アリール−
    カルボニルオキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
    シ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−、ジ−また
    はトリ−ハロゲノC1-4アルキル基、オキソ基、アミジ
    ノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、3ないし6員環状
    アミノ基、C1-3アルキレンジオキシ基、ヒドロキシル
    基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、ス
    ルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モノ−C
    1-6アルキルスルファモイル基、ジ−C1-6アルキルスル
    ファモイル基、C1-6アルキルチオ基、C6-10アリール
    チオ基、C1-6アルキルスルフィニル基、C6-10アリー
    ルスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニル基または
    6-10アリールスルホニル基で1ないし5個置換されて
    いてもよい、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および
    硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5
    ないし10員の複素環基、R3が(i)ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ
    基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
    アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
    基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
    カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
    モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリ
    ールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10
    リールオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい
    (a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
    (c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
    または(e)C6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、
    ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキ
    シ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシ
    ル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ
    −カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
    ルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル
    基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10
    アリールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC
    6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されていても
    よい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
    (c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
    または(e)C6-14アリール基を1または2個有してい
    てもよいアミノ基、または(iii)ハロゲン原子、ニト
    ロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ
    基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
    アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
    基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
    カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
    モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリ
    ールカルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10
    リールオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい
    (a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、
    (c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基
    または(e)C6-14アリール基を有する水酸基、R4
    (i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6
    アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
    基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C
    1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバ
    モイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ−
    6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリールカ
    ルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリール
    オキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C
    1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6
    アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
    (e)C6-14アリール基、A環が(i)ハロゲン原子、
    (ii)ヒドロキシル基、(iii)ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
    1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
    1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
    ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
    バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
    −C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
    カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
    ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
    1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
    2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
    (e)C6-14アリール基、(iv)ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
    1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
    1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
    ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
    バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
    −C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
    カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
    ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
    1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
    2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
    (e)C6-14アリール基を1または2個有していてもよ
    いアミノ基、(v)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキ
    ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキ
    ル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、
    カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル
    基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10
    アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモ
    イル基、C6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ
    基で1ないし5個置換されていてもよい(a)C1-6アル
    キル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニ
    ル基、(d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6 -14
    アリール基を有していてもよいメルカプト基、(vi)ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C
    1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、
    カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6
    アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
    モイル基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−
    6-10アリールカルバモイル基、C6-10アリール基また
    はC6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されてい
    てもよい(a)C1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル
    基、(c)C2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキ
    ル基または(e)C6-14アリール基を有する水酸基、(v
    ii)C1-6アシルアミノ基、および(viii)C1-3アルキ
    レンジオキシ基から選ばれる置換基1ないし3個で置換
    されたベンゼン環、Xが(i)ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、
    1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
    1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
    ボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカル
    バモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ
    −C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリール
    カルバモイル基、C6-10アリール基またはC6-10アリー
    ルオキシ基で1ないし5個置換されていてもよい(a)
    1-6アルキル基、(b)C2-6アルケニル基、(c)C
    2-6アルキニル基、(d)C3-6シクロアルキル基または
    (e)C6-14アリール基、(ii)ハロゲン原子、(iii)
    ニトロ基、(iv)シアノ基、(v)ヒドロキシル基、(v
    i)C1-6アルコキシ基、(vii)アミノ基、(viii)モ
    ノ−C1-6アルキルアミノ基、(ix)ジ−C1-6アルキル
    アミノ基、(x)C1-6アルキル−カルボニル基または
    (xi)C6-10アリールオキシ基で1ないし3個されてい
    てもよい直鎖状C2-4アルキレン基、およびYが結合手
    または(i)ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒド
    ロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル基、ア
    ミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アル
    キルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カル
    ボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモ
    イル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C
    1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10アリールカ
    ルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモイル基、C
    6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ基で1ない
    し5個置換されていてもよい(a)C1-6アルキル基、
    (b)C2-6アルケニル基、(c)C2-6アルキニル基、
    (d)C3-6シクロアルキル基または(e)C6-14アリー
    ル基、(ii)ハロゲン原子、(iii)ニトロ基、(iv)
    シアノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)C1-6アルコキ
    シ基、(vii)アミノ基、(viii)モノ−C1-6アルキル
    アミノ基、(ix)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(x)C
    1-6アルキル−カルボニル基または(xi)C6-10アリー
    ルオキシ基で1ないし3個されていてもよい直鎖状C
    1-3アルキレン基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1が水素原子またはC1-6アルキル基であ
    る請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】R2が(i)水素原子、(ii)ハロゲン原
    子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アル
    コキシ基、C1-6アルキル基、アミノ基、モノ−C1-6
    ルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボ
    キシル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C1-6アルコ
    キシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイ
    ル基、モノ−C6-10アリールカルバモイル基、ジ−C
    6-10アリールカルバモイル基、C6-10アリール基または
    6-10アリールオキシ基で1ないし5個置換されていて
    もよいC6-14アリール基、または(iii)ハロゲン原
    子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C2-6
    アルキニル基、C2-6アルケニル基、C7-11アラルキル
    基、C6-10アリール基、C1-6アルコキシ基、C6-10
    リールオキシ基、C1-6アルキル−カルボニル基、C
    6-10アリール−カルボニル基、C1-6アルキル−カルボ
    ニルオキシ基、C6-10アリール−カルボニルオキシ基、
    カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カ
    ルバモイル基、モノ−、ジ−またはトリ−ハロゲノC
    1-4アルキル基、オキソ基、アミジノ基、イミノ基、ア
    ミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アル
    キルアミノ基、3ないし6員環状アミノ基、C1-3アル
    キレンジオキシ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ
    基、メルカプト基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ
    基、スルファモイル基、モノ−C1-6アルキルスルファ
    モイル基、ジ−C1-6アルキルスルファモイル基、C1-6
    アルキルチオ基、C6-10アリールチオ基、C1-6アルキ
    ルスルフィニル基、C6-10アリールスルフィニル基、C
    1-6アルキルスルホニル基またはC6-10アリールスルホ
    ニル基で1ないし3個置換されていてもよい5または6
    員芳香族複素環基である請求項2記載の化合物。
  5. 【請求項5】R3がハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキ
    ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルキ
    ル−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、
    カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル
    基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、モノ−C6-10
    アリールカルバモイル基、ジ−C6-10アリールカルバモ
    イル基、C6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ
    基で1ないし5個置換されていてもよいC1-6アルキル
    基である請求項2記載の化合物。
  6. 【請求項6】R4が水素原子またはC1-6アルキル基であ
    る請求項2記載の化合物。
  7. 【請求項7】A環がハロゲン原子およびC1-6アルコキ
    シ基から選ばれる置換基1ないし2個で置換されたベン
    ゼン環である請求項2記載の化合物。
  8. 【請求項8】A環が 【化2】 〔式中、R5はC1-6アルコキシ基を示す〕である請求項
    2記載の化合物。
  9. 【請求項9】Xがエチレン基である請求項2記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】Yが結合手またはメチレン基である請求
    項2記載の化合物。
  11. 【請求項11】R1が水素原子、R2が(i)水素原子ま
    たは(ii)ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、C1-6
    ルキル基またはC6-10アリール基で1ないし3個置換さ
    れていてもよい(a)C6-14アリール基または(b)5ま
    たは6員芳香族複素環基、R3が1ないし3個のハロゲ
    ン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、R4
    水素原子、A環がハロゲン原子およびC1-6アルコキシ
    基から選ばれる置換基1ないし2個で置換されたベンゼ
    ン環、Xがエチレン基、およびYが結合手またはメチレ
    ン基である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】R1が水素原子、R2が水素原子、C6-10
    アリール基またはC6-10アリール−C1-4アルキル基、
    3が1ないし3個のハロゲン原子で置換されていても
    よいC1-6アルキル基、R4が水素原子、A環がハロゲン
    原子およびC1-6アルコキシ基から選ばれる置換基1な
    いし2個で置換されたベンゼン環、XがC2-4アルキレ
    ン基、およびYが結合手またはメチレン基である請求項
    1記載の化合物。
  13. 【請求項13】2,2,2−トリフルオロ−N−〔2−
    (5−メトキシ−2−フェニル−1H−インデン−3−
    イル)エチル〕アセトアミド、N−〔2−(5−メトキ
    シ−1H−インデン−3−イル)エチル〕プロピオンア
    ミドまたはN−〔2−(5−メトキシ−1H−インデン
    −3−イル)エチル〕ブチルアミドである請求項1記載
    の化合物。
  14. 【請求項14】式(i) 【化3】 〔式中、X’は請求項1記載のXで示される基から水素
    原子をひとつ取り除いた3価の基を、その他の記号は請
    求項1記載と同意義を示す〕または(ii) 【化4】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表さ
    れる化合物またはその塩とカルボン酸、その塩またはそ
    の反応性誘導体、あるいはイソシアナート類とを反応さ
    せることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  15. 【請求項15】請求項1記載の化合物を含有してなる医
    薬組成物。
  16. 【請求項16】メラトニン受容体親和性組成物である請
    求項15記載の組成物。
  17. 【請求項17】生体リズム調節剤である請求項16記載
    の組成物。
  18. 【請求項18】睡眠覚醒リズム調節剤である請求項16
    記載の組成物。
  19. 【請求項19】時差ボケ調節剤である請求項11記載の
    組成物。
  20. 【請求項20】睡眠障害治療剤である請求項15記載の
    組成物。
  21. 【請求項21】式 【化5】 1aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基、R2は水素原子、置換基を有していてもよい炭化
    水素基または置換基を有していてもよい複素環基、R3
    は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基または置換基を有する水酸基、R
    4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
    基、Aa環は置換基を有していてもよいベンゼン環、Xa
    は置換基を有していてもよい低級アルキレン基、および
    Yは結合手または置換基を有していてもよい低級アルキ
    レン基を示す〕で表される化合物またはその塩を含有し
    てなるメラトニン受容体親和性組成物。
  22. 【請求項22】メラトニン受容体作動組成物である請求
    項21記載の組成物。
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