JPH0994254A - アブレーションカテーテル - Google Patents

アブレーションカテーテル

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Publication number
JPH0994254A
JPH0994254A JP7255315A JP25531595A JPH0994254A JP H0994254 A JPH0994254 A JP H0994254A JP 7255315 A JP7255315 A JP 7255315A JP 25531595 A JP25531595 A JP 25531595A JP H0994254 A JPH0994254 A JP H0994254A
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JP
Japan
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reflector
microwave
ablation catheter
expansion
tube body
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Application number
JP7255315A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kumoyama
賢一 雲山
Teruhiko Ouchi
輝彦 大内
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロ波を所望する焼灼部位へ集中的に放射
でき、適確かつ効果的な焼灼を行うことができ、正常な
部位への損傷、血液凝固等の後方放射による影響のない
アブレーションカテーテルを提供する。 【解決手段】本発明のアブレーションカテーテル1Aの
先端部には、ヘリカルコイル形状のアンテナ41を有す
るアンテナ部4が設置され、このアンテナ部4からマイ
クロ波が等方向に放射される。アンテナ部4の外面上に
は、バルーン71,72からなる拡張体7が設置され、
この拡張体7の外面に反射体5が取り付けられている。
焼灼したい組織Tから外れた方向に放射されたマイクロ
波はこの反射体5によって反射され、図中に矢印で示す
ように、マイクロ波の放射方向が規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不整脈を非開胸下
に治療する経皮的心筋焼灼術(カテーテルアブレーショ
ン)で使用されるアブレーションカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカテーテルアブレーションのエネ
ルギーには、高周波電流、直流通電があるが、安全性の
面から前者が主流となっている。
【0003】高周波電流によって、焼灼を行うには、心
腔内に挿入した電極と体表に設置した対極板の間に高周
波を通電することによって生じるジュール熱を利用して
いる。電極から2mm程度の範囲はジュール熱による加
熱での焼灼がされるが、それ以上の範囲は電極周辺部か
らの熱伝導で焼灼を行っている。また、組織の温度が1
00℃付近を越えるとインピーダンスライズと呼ばれる
現象が起き、組織のインピーダンスが急激に上昇するこ
とにより高周波電流量が減少し、結果としてジュール熱
の発生が阻まれ、それ以上の加熱が不可能である。従っ
て、広範囲或いは深い部分までの焼灼を行うためには電
極サイズを大きくするしかなかった。従って、深い部分
を焼灼するために電極サイズを大きくすると、必然的に
広い範囲を焼灼することとなり余計な心筋を凝固壊死せ
しめることで新たな不整脈の要因となる危険性を有して
いた。また、広範囲を焼灼しようと意図し長時間の通電
を行うと電極部に接する組織が高温となり炭化してしま
うおそれがある。そのため、実用上、高周波カテーテル
アブレーションで得られる焼灼層は小さく、心室頻拍、
心房細動等、所望する焼灼部位が深部にある治療に対し
ては成功率が低いとされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】心室頻拍や心房細動に
対してアブレーションを行う際には、不整脈の原因とな
っている組織が心外膜に近い部分に存在することもある
ので、高周波電流での3〜5mmよりも深く焼灼するた
めのエネルギーが求められる。
【0005】これに鑑み、より深く焼灼するためのエネ
ルギーとしてマイクロ波が考案されている。マイクロ波
は、従来のエネルギー高周波電流が、電流によって組織
を加熱し、熱伝導により深部を焼灼していたことに対
し、電磁波による自己誘導加熱を利用しているため、深
部まで焼灼することができる。さらに、凝固し水分が失
われた後の加熱が進行しない特徴を持っている。この作
用により炭化が殆ど起こらない。また、マイクロ波出力
により電磁波の組織内への侵入深さが決まるため、焼灼
深さのコントロールが容易である。
【0006】マイクロ波を用いたアブレーションカテー
テルには、先端部に球状あるいは針状の金属電極を持つ
ものと、例えばWO93/20768号公報に記載され
ているような、ヘリカル形状のアンテナを持つものとが
ある。
【0007】前者は、金属であるため柔軟性に乏しく焼
灼部位への固定が難しい。また、希望する焼灼能力を得
るためには電極径を大きくしなければならず、使い勝手
が悪い。
【0008】後者はヘリカル形状であるため、前者に比
べると柔軟性があり固定が容易で、径を大きくする必要
がない。
【0009】しかしながら、先端の電極あるいはヘリカ
ル形状のアンテナから放射される電磁波は、カテーテル
を中心とした同心円上に熱を発生させるため、焼灼する
必要のない部位までも加熱する。すなわち、焼灼部位だ
けでなく、カテーテルを中心とした同心円上に位置する
組織、あるいは血液までも加熱するため、焼灼効率が悪
くなり、所望の焼灼範囲及び深さが得られなくなる。そ
して、効率を上げるため出力を上げることにより、正常
な部位への損傷、血液凝固を誘発する。
【0010】本発明は、カテーテル先端から等方向に放
射されるマイクロ波を所望の特定方向に規制し、適確か
つ効果的な焼灼を行うことができるアブレーションカテ
ーテルを提供する事を目的とする。
【0011】また、マイクロ波を使用した場合、従来使
用されていた高周波電流で焼灼の指標とされていた心腔
内の電極と体外の皮膚に設置された対極板とのインピー
ダンスモニターが出来ない。
【0012】そこで本発明は、従来の高周波電流を用い
たアブレーションカテーテルと同じくインピーダンスモ
ニターが可能で、かつ、より適確かつ効果的な焼灼を行
うことができるアブレーションカテーテルを提供する事
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、下記
(1)〜(6)の本発明によって達成される。
【0014】(1) 体腔内に挿入され、生体組織の目
的部位を焼灼するために用いられるアブレーションカテ
ーテルであって、マイクロ波を発生するためのエネルギ
ーを伝達する伝達手段と、該伝達手段より伝達されたエ
ネルギーに基づきマイクロ波を放射するマイクロ波放射
部と、該マイクロ波放射部より放射されたマイクロ波の
放射方向を規制する反射体とを有することを特徴とする
アブレーションカテーテル。
【0015】(2) 前記反射体は、前記マイクロ波放
射部をその一部を残して覆う反射板からなる上記(1)
に記載のアブレーションカテーテル。
【0016】(3) 前記マイクロ波放射部の径方向に
拡張、収縮可能な拡張体を有しており、該拡張体は、拡
張時の厚みが比較的大なる大拡張部と、該大拡張部から
前記マイクロ波放射部の周方向に離間して配置され、拡
張時の厚みが比較的小なる小拡張部を備えており、前記
反射体は、該拡張体の外面に取り付けられ、該大拡張部
から該小拡張部へと延設している上記(1)又は(2)
に記載のアブレーションカテーテル。
【0017】(4) 前記反射体は、前記反射体と前記
マイクロ波放射部との距離を可変させることによって生
体内の目的部位における焼灼深さを調整可能である上記
(1)ないし(3)のいずれかに記載のアブレーション
カテーテル。
【0018】(5) 前記反射体をカテーテル内より出
し入れする反射体操作手段を有する上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載のアブレーションカテーテル。
【0019】(6) 心内電位を計測するための電極
と、該電極と接続する前記伝達手段と独立した心内電位
計測用電線を有する上記(1)ないし(5)のいずれか
に記載のアブレーションカテーテル。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアブレーションカ
テーテルを添付図面に示す好適な実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0021】図1は、本発明のアブレーションカテーテ
ルの第1の実施例を示す全体平面図であり、図2は、図
1中のII−II線での横断面図、図3は、図2中のIII −
III線での縦断面図、図4は、図2中のVI−VI線での縦
断面図、図5は、使用時の反射板の稼働状態を示す図面
である。
【0022】これらの図面に示すアブレーションカテー
テル1Aは、体腔内に挿入され、生体組織の目的部位を
焼灼するために用いられるものであり、マイクロ波を発
生するためのエネルギーを伝達する伝達手段である同軸
ケーブル3と、該伝達手段より伝達されたエネルギーに
基づきマイクロ波を体腔内に放射するマイクロ波放射部
であるアンテナ部4と、該マイクロ波放射部より放射さ
れたマイクロ波の放射方向を規制する反射体5とを有す
ることを特徴とするものである。
【0023】以下、図面に基づき説明する。
【0024】図1に示される本発明のアブレーションカ
テーテル1Aは、主に心臓腔内に挿入して用いられる器
具である。このアブレーションカテーテル1Aは、長尺
なチューブ本体2と、このチューブ本体2の先端部に設
けられたアンテナ部4と、チューブ本体2の基端部に装
着された操作具10とを有している。
【0025】チューブ本体2の構成材料としては、ある
程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオ
レフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、さらにはこれらの架橋も
しくは部分架橋物など)、ポリ塩化ビニル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラストマー、ポリウ
レタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム等が使用でき
る。このチューブ本体2の外径は2.0〜3.0mm、
好ましくは2.0〜2.4mmである。
【0026】図2に示すように、チューブ本体2の内部
には、4つのルーメン21,22,23,24が形成さ
れている。
【0027】ルーメン21は、チューブ本体2の軸心部
分に形成されており、チューブ本体2の先端面に開放し
ている。このルーメン21内には、マイクロ波を先端側
に伝送する伝達部材である同軸ケーブル3がほぼ隙間な
く収納されている。
【0028】同軸ケーブル3は、内部導体31と、この
内部導体31と同軸的に設けられ、内部導体31を被覆
する絶縁体32と、この絶縁体32と同軸的に設けら
れ、絶縁体32を被覆する外部導体33と、この外部導
体33と同軸的に設けられ、内部導体31を被覆する外
部被覆体34とで構成されている。
【0029】内部導体31は、例えば銀メッキ銅線、銀
メッキ銅被鋼線、銀メッキ軟銅線等の導電性を有する金
属細線の単線、あるいは複数本の細線を束ねて構成した
ワイヤーからなっており、その外径は0.1〜0.4m
m、好ましくは0.2〜0.3mmである。
【0030】絶縁体32は、内部導体31と外部導体3
3とを電気的に絶縁するものであり、例えばPTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)、多孔質PTFE等の
電気絶縁性を有する材料で形成されている。この絶縁体
32の外径は0.5〜1.0mm、好ましくは0.6〜
0.9mmである。
【0031】外部導体33は、図3および図4に示すよ
うに、細径のワイヤーを絶縁体32の外面に網目状に巻
き付けたメッシュ構造を呈している。この外部導体33
を構成するワイヤーとしては、前記した内部導体31と
同様の導電性の金属細線が好適に用いられる。外部導体
33の寸法としては、網目を構成するワイヤーの径が
0.03〜0.1mm、好ましくは0.05〜0.08
mmであり、外部導体33の外径は0.8〜1.4m
m、好ましくは0.9〜1.1mmである。
【0032】外部被覆体34は、外部導体33とチュー
ブ本体2とを電気的に絶縁するものであり、その構成材
料としては、前記した絶縁体32と同様の絶縁性材料が
挙げられる。この外部被覆体34の外径は、0.9〜
1.5mm、好ましくは1.0〜1.2mmである。
【0033】同軸ケーブル3の基端部は、操作具100
の内部まで延設し、操作具100に設けられたコネクタ
104に接続している。
【0034】チューブ本体2のルーメン22、23は、
チューブ本体2の中心軸から互いに反対方向に離間して
形成されている。このルーメン22、23内には、それ
ぞれ、ワイヤー61、62が収納されている。
【0035】図4に示すように、ワイヤー61、62の
先端は、それぞれチューブ本体2の先端付近でチューブ
本体2内に埋設し、これによりルーメン22、23内で
固定されている。この固定位置は、チューブ本体2の中
心軸から偏心した位置、好ましくはチューブ本体2の外
周付近とされる。
【0036】ワイヤ61、62としては、頻回の牽引操
作により断線を生じることがない程度の強度および耐久
性を有し、また、伸びの少ないものが好ましく、例えば
ステンレス鋼、超弾性合金、アモルファス合金等の金属
線や、芳香族ポリアミド、ポリアリレート、ポリエチレ
ンテレフタレートのようなポリエステル、ポリイミド等
の高張力樹脂繊維、カーボンファイバー等による単線や
繊維束が挙げられる。
【0037】また、ワイヤ61、62の外径は、その構
成材料やチューブ本体2の横断面形状、寸法、構成材料
等の諸条件により異なるが、ワイヤ61、62を例えば
ポリアリレート製撚り糸またはステンレス鋼の単線で構
成した場合、その外径は、30〜500μm、特に、5
0〜300μm程度とするのが好ましい。
【0038】また、チューブ本体2の先端部を除き、ル
ーメン22、23内には密着巻き平板コイル63,64
がそれぞれ収納されている。この平板コイル63,64
は、湾曲は可能であるが、その長手方向には実質的に収
縮しない抗収縮性を有しており、ワイヤ61、62の牽
引に伴うチューブ本体2の収縮を防止する。
【0039】平板コイル63,64の先端部は、チュー
ブ本体2の屈曲部分と非屈曲部分との境界部まで挿入さ
れており、この境界部においてルーメン22、23に対
し固定されている。また、図示しないが、平板コイル6
3,64の基端部も、それぞれチューブ本体2の基端付
近においてルーメン22、23に対し固定されている。
この固定としては、例えば、接着剤による接着、あるい
はチューブ本体2の外周面に熱収縮チューブを被せて加
熱し、チューブ本体2のルーメン22、23を内側へ変
形させ、このルーメン22、23の内面と平板コイル6
3,64との摩擦力により固定する方法が挙げられる。
【0040】平板コイル63,64の構成材料として
は、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、タングステン鋼、
銅または真鍮のような銅系合金、アルミニウム、白金、
超弾性合金等の各種金属材料や、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル等の各種樹脂が挙げられる。
【0041】また、平板コイルの寸法は、その構成材料
やチューブ本体2の横断面形状、寸法、寸法等の諸条件
により異なるが、例えば平板コイルを構成する線材が長
方形断面のステンレス鋼材である場合、その厚さは10
μm〜1mm程度、特に、10〜300μm程度とする
のが好ましい。
【0042】なお、図示の平板コイルは一層一条巻きで
あるが、本発明においてはこれに限定されず、複数層、
複数条巻きであってもよい。
【0043】図1の実線で示す基本位置状態から、ワイ
ヤ61、62のうちの一方を基端側へ牽引すると、図1
中の一点鎖線で示すように、チューブ本体2の先端部
が、その牽引したワイヤ側へ屈曲する。この場合、平板
コイル63,64がルーメン22、23に対して固定さ
れているため、チューブ本体2の上記先端部以外の部分
はワイヤ61,62の牽引によって実質的に湾曲せず、
先端部のみが確実に屈曲する。
【0044】なお、チューブ本体2の先端部を屈曲させ
る構成は、前記したワイヤと平板コイルによるものに限
定されず、例えば、平板コイルに代えて、チューブ本体
2の先端部を除く部分を超弾性合金等の金属チューブで
構成し抗収縮性をもたせたものや、各種のアクチュエー
ター機構を用いたものでもよい。
【0045】チューブ本体2のルーメン24は、横断面
形状が楕円形に形成されており、チューブ本体2の先端
面に開放している。また、このルーメン24は、その基
端において、操作具100に形成されたコネクタ103
の開口と連通している。
【0046】チューブ本体2の先端部には、マイクロ波
を放射する放射部であるアンテナ部4が設けられてい
る。図3および図4に示すように、このアンテナ部4
は、ヘリカルコイル状のアンテナ41と、前記した同軸
ケーブル3の外部導体33、内部導体31および絶縁体
32とで構成されている。
【0047】同軸ケーブル3の内部導体31、絶縁体3
2および外部導体33は、外部被覆体34の先端より先
端側に突出している。そして、この外部被覆体34の先
端はルーメン31の先端開口に位置し、内部導体31、
絶縁体32および外部導体33の先端部がルーメン31
の先端開口からチューブ本体2の先端側へ突出してい
る。
【0048】また、このチューブ本体2からの突出部分
において、内部導体31および絶縁体32は、外部導体
33の先端より先端側に突出している。さらに、内部導
体31は、絶縁体32の先端より先端側にわずかに突出
している。
【0049】アンテナ41は、絶縁体32の外部導体3
3から突出した部分に巻き付けられたヘリカルコイル形
状をなしている。また、アンテナ41の先端は、内部導
体31と接続し、基端はどこにも接続せずに開放状態と
なっている。このアンテナ41は、前記した内部導体3
1や外部導体33と同様の導電性材料を用いて形成され
る。
【0050】このアンテナ部4、すなわちチューブ本体
2から突出した内部導体31、絶縁体32、外部導体3
3およびアンテナ41は、ルーメン31と同軸ケーブル
3との隙間の耐水性を保つために、例えばポリウレタン
系樹脂、エポキシ系樹脂等からなるポッテング材42に
より被覆されている。
【0051】操作具100のコネクタ104を図示しな
いマイクロ波発生源に接続すると、マイクロ波を発生す
るためのエネルギーが同軸ケーブル3を伝達し、アンテ
ナ部4のアンテナ41からマイクロ波が等方向に放射さ
れる。
【0052】アンテナ部4の寸法としては、特に限定さ
れないが、チューブ本体2からの突出長さが5〜20m
m程度、好ましくは10〜15mm程度であり、ポッテ
ィング剤42の外径が1.0〜1.8mm程度、好まし
くは1.1〜1.5mm程度である。
【0053】そして、本発明のアブレーションカテーテ
ル1Aには、反射体5が設けられている。この反射体5
は、マイクロ波放射部であるアンテナ部4から放射され
たマイクロ波の放射方向を規制するものである。図示の
反射体5は、断面がC字状となるように曲げられ、アン
テナ部4を一部を残して覆うように設けられた反射板か
ら構成されている。
【0054】反射体5を構成する反射板としては、例え
ば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、ニッケル等の金
属材料から形成した薄板(例えば、アルミ箔)が挙げら
れる。なお、本実施例の反射体5はアルミ箔から構成さ
れている。
【0055】また、反射体5としては、例えば真鍮、ア
ルミニウム、アルミ合金、ステンレス鋼等からなる薄板
部材の外面を磨き込んで鏡面加工を施したものでもよ
い。また、反射性のない薄板の外面に、金属メッキやス
パッタリング、蒸着を行って、マイクロ波を反射可能な
反射面を形成してもよい。このような金属メッキ、スパ
ッタリングおよび蒸着に用いる材料としては、例えば、
金、銀、銅、白金、アルミニウム、ニッケル、タンタル
等の金属材料が挙げられる。
【0056】反射体5の寸法は、特に限定されないが、
前記アルミ箔製の反射板とする場合、長さが5〜20m
m、より好ましくは10〜15mmであり、平面状に広
げた時の幅が6〜10mm、より好ましくは6〜8mm
程度である。
【0057】本実施例において、反射体5は、アンテナ
部4の径方向に拡張、収縮可能な拡張体7の外面に取り
付けられている。この拡張体7は、収縮または折り畳み
可能なものであり、拡張させない状態では、アンテナ部
4の外周に折り畳まれた状態となることができるもので
ある。
【0058】図示の拡張体7は、内部導体31を挟んで
アンテナ部4の反対側に位置し、アンテナ部4の周方向
に離間して設けられた2つのバルーン71、72で構成
されている。これらのバルーン71、72は、それぞ
れ、ポッテング剤42の外面に接着剤等によって固着さ
れている。なお、バルーン71、72をポッテング剤4
2に固着せず、例えばチューブ本体2に接続しアンテナ
部4と同軸的に設けられた別部材(図示せず)にバルー
ン71、72を固定する等により、アンテナ部4と同軸
的に設置してもよい。
【0059】バルーン71、72の基端部は、それぞ
れ、チューブ本体2のルーメン34内に流体密に固着さ
れており、これにより、バルーン71、72の内部空間
とルーメン34の内部とが連通している。
【0060】バルーン71、72は、拡張しない状態で
は、図5(a)に示すように、アンテナ部4の外周に収
縮または折り畳まれるものであるが、ルーメン34より
バルーン71、72内への膨張用流体を注入すると、図
5(b)に示すように、アンテナ部4の径方向に拡張す
る。
【0061】そして、拡張体7(バルーン71,72)
は、この図5(b)に示すように、拡張時の拡張厚みが
比較的大なる大拡張部71a,72aと、大拡張部71
a,71bからアンテナ部4の周方向に離間して配置さ
れ、拡張時の拡張厚みが比較的小なる小拡張部71b,
72bを備えている。なお、この小拡張部としては、そ
の拡張時の厚みが大拡張部の拡張厚みを越えない範囲で
拡張するように構成されていてもよく、全く拡張しなく
ともよい。
【0062】バルーン71、72の構成材料としては、
ある程度の可撓性を有し、かつ、バルーンに成形して拡
張した時の伸びが少ない(コンプライアンスの小さい)
ものが好ましく、例えばポリオレフィン(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
これらの架橋もしくは部分架橋物等)、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)等のポリエステル等が使用でき
る。
【0063】バルーン71,72の寸法は、特に限定さ
れないが、収縮時の厚みは0.4〜0.6mm程度、好
ましくは0.45〜0.5mm程度であり、大拡張部の
拡張時の厚みが1〜4mm程度、好ましくは2.0〜
3.5mm程度であり、小拡張部の拡張時の厚みが0.
5〜2.5mm程度、好ましくは0.6〜1.5mm程
度である。
【0064】そして、反射体5は、バルーン71,72
の大拡張部71a,72aから小拡張部71b,72b
まで延設している。したがって、拡張体7の収縮時に
は、反射体5は図5(a)に示すように、アンテナ部4
の外周に沿って畳まれた(閉じた)形態をとる。この形
態を取ることにより、体腔内の目的とする焼灼部位まで
アブレーションカテーテル1Aの先端を容易に導くこと
が可能となる。他方、拡張体7の拡張時には、反射体5
は図5(b)に示すように、小拡張部71b,72b付
近を中心とし、アンテナ部4の反対側(図中下側)へ向
かって広がった形態をとる。
【0065】このようなアブレーションカテーテル1A
において、図6に示すように、目的とする体腔内におい
てアンテナ部4を焼灼したい組織Tに近づけ、このアン
テナ部4よりマイクロ波を放射すると、アンテナ部4か
ら等方向に放射されたマイクロ波のうち、組織Tから遠
ざかる方向に放射されたマイクロ波は、図中において矢
印で示すように、反射体5によって組織Tに向かって反
射される。
【0066】このように、反射体5を設けることで、ア
ンテナ部4からのマイクロ波の放射方向を規制できる。
従って、所望する焼灼部位への集中的なマイクロ波放射
が可能となり、焼灼時間の短縮、深さ方向の焼灼能力の
向上を図ることができる。さらに、焼灼したい目的部位
以外へのマイクロ波放射が反射板により抑制されるた
め、正常な部位への損傷、血液凝固等の後方放射による
影響がなくなる。
【0067】操作具100は、操作具本体101と、こ
の操作具本体101に形成された操作ダイヤル102
と、バルーン71,72を拡張、収縮するための拡張用
流体をルーメン24に注入し、またルーメン24から流
体を排出するコネクタ103と、図示しないマイクロ波
発生源と接続するコネクタ104とを有している。ルー
メン21およびコネクタ104、ルーメン24およびコ
ネクタ103は、それぞれ、操作具本体101内に形成
された図示しない管路により接続されている。また、操
作具本体101内には、同軸ケーブル3の基端部が挿通
され、コネクタ104に同軸ケーブル3の基端が接続さ
れている。
【0068】操作ダイヤル102は、ワイヤー61、6
2を牽引操作するために設けられ、操作具本体101の
途中部分に回転可能に支持されている。この操作ダイヤ
ル102の回転軸には、図示しない巻き取りリールが固
着され、操作ダイヤル102と一体的に回転する。ワイ
ヤー61、62の基端側は、それぞれ、ルーメン22,
23の基端から露出して操作具本体101内を通り、前
記巻き取りリールに互いに反対方向に巻き付けられてい
る。これにより、操作ダイヤル102を図1中時計回り
に回転すると、ワイヤー62が牽引され、ワイヤー61
が弛緩してチューブ本体2の先端部が図1中上方に屈曲
し、操作ダイヤル102を前記と逆方向に回転すると、
ワイヤー61が牽引され、ワイヤー62が弛緩してチュ
ーブ本体2の先端部が図1中下方に屈曲する。
【0069】図7は、反射体5および拡張体7の変形例
を示す図面である。この図に示す反射体5および拡張体
7の構成は、図6に示す構成とほぼ同様であり、特に反
射体5の広がり形状は一致しているが、反射体5とアン
テナ部4との距離が異なっている。すなわち、図6に示
すアンテナ部4と反射体5との距離S1に比べて、図7
に示すアンテナ部4と反射体5との距離S2が長くなっ
ている。この距離は、例えば、拡張体(バルーン71,
72)の拡張時の厚みを変えることによって適宜変える
ことができる。
【0070】そして、図7においてアンテナ部4から放
射され、反射体5により反射されたマイクロ波は、アン
テナ部4と反射体5との距離の相違により、図中に矢印
で示すように図6とは異なる方向に放射され、焼灼され
る組織Tの焼灼深さL2は、図6に示す焼灼深さL1より
小さくなっている。すなわち、図6および図7に示され
るように、反射体5とアンテナ部4との距離が大きいほ
ど、焼灼深さは小さくなる傾向にある。
【0071】このように、本発明によれば、反射体5を
設け、この反射体5とアンテナ部4(マイクロ波放射
部)との距離を変えることによって、マイクロ波の放射
方向(反射方向)を変え、組織Tを焼灼する深さを自由
に設定することができる。
【0072】図8は、本発明のアブレーションカテーテ
ルの第2の実施例を示す全体平面図であり、図9は、図
8に示すアブレーションカテーテルの先端部の部分拡大
斜視図であり、図10は、図9中のX−X線での横断面
図、図11は、図9中のXI−XI線での横断面図、図12
は、使用時の反射板の稼働状態を示す図面である。な
お、以下、前記した実施例と同様の構成については、同
一の符号を付して説明は省略する。
【0073】これらの図面に示すアブレーションカテー
テル1Bは、前記したアブレーションカテーテル1Aと
同様に、体腔内に挿入され、生体組織の目的部位を焼灼
するために用いられるものであり、マイクロ波を発生す
るためのエネルギーを伝達する伝達手段である同軸ケー
ブル3と、該伝達手段より伝達されたエネルギーに基づ
きマイクロ波を体腔内に放射するマイクロ波放射部であ
るアンテナ部4と、該マイクロ波放射部より放射された
マイクロ波の放射方向を規制する反射体5とを有してい
る。また、このアブレーションカテーテル1Bは、長尺
なチューブ本体2と、このチューブ本体2の先端部に設
けられたアンテナ部4と、チューブ本体2の基端部に装
着された操作具10とを有している。
【0074】アンテナ部4は、前記した実施例と同様、
図9に示すように、ヘリカルコイル形状のアンテナ41
と、外部導体33と、内部導体31と絶縁体32とで構
成される。
【0075】一方、チューブ本体2の内部には、図10
および図11に示すように、前記した実施例と同様のル
ーメン21、ルーメン22、ルーメン23に加えて、3
つのルーメン25、ルーメン26およびルーメン27が
形成されている。
【0076】ルーメン25、ルーメン26およびルーメ
ン27は、チューブ本体2の横断面において、ルーメン
21と同心の円弧上に位置し、かつチューブ本体2の周
方向に離間して互いに平行に形成されている。
【0077】また、チューブ本体2の先端付近には、横
断面がルーメン21の外周面に沿って円弧状(C字状)
に形成され、チューブ本体2の先端面へ開放する反射板
収納部28が形成されている。この反射板収納部28
は、後で説明するように、アンテナ部4の上を摺動可能
に設けられた反射板5をチューブ本体2内へ収納するた
めの空間である。また、ルーメン25、ルーメン26お
よびルーメン27の先端は、反射板収納部28内へ開放
している。
【0078】そして、ルーメン25、26、27内に
は、それぞれ、反射体5をカテーテル内から出し入れす
る反射体操作手段を構成するワイヤー81、82、83
が収納されている。
【0079】これらのワイヤー81、82、83として
は、SUS304、SUS306、SUS321等のオ
ーステナイト系ステンレス鋼、マルエージングステンレ
ス鋼等のステンレス鋼線、ピアノ線、あるいは、好まし
くは49〜58原子%NiのTi−Ni合金、38.5
〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量
%XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,A
l,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金、
Ti−Ni合金の一部を0.01〜10.0重量%Xで
置換したTi−Ni−X合金(X=Cu,Pb,Zr)
等の超弾性合金からなる線材の単線、あるいは2以上の
線材を撚り合わせたものを用いることができる。このう
ち、好ましくは超弾性合金であり、さらにはTi−Ni
合金および上記Ti−Ni−X合金のTi−Ni系合金
が好適である。
【0080】また、ワイヤ81、82、83の外径は、
その構成材料やチューブ本体2の横断面形状、寸法、構
成材料等の諸条件により異なるが、ワイヤ61、62を
例えばTi−Ni合金の単線で構成した場合、その外径
は、200〜500μm、特に、300〜400μm程
度とするのが好ましい。
【0081】図9ないし図11に示すように、反射板収
納部28には、反射体5が収納される。そして、ワイヤ
ー81、82、83の先端部は、それぞれ、ルーメン2
5、26、27から反射板収納部28まで延設し、これ
らの先端部に反射体5が接着剤等により固着され、保持
されている。この反射体5としては、前記した実施例と
同様の反射板から構成できる。なお、反射体5とワイヤ
ー81、82、83とは、一体的に形成してもよい。
【0082】ワイヤー81、82、83を長手方向に摺
動させると、反射体5が、アンテナ部4と平行にスライ
ドできる。したがって、ワイヤー81、82、83を基
端方向に牽引すれば、図12(a)に示すように、反射
体5がチューブ本体2内に収納される。また反対に、ワ
イヤー81、82、83を先端方向に繰り出せば、図1
2(b)に示すように、反射体5がチューブ本体2より
突出する。
【0083】操作具100は、操作具本体101と、操
作ダイヤル102と、コネクタ104に加えて、ワイヤ
ー81、82、83を操作する操作ダイヤル105を有
している。
【0084】操作ダイヤル105は、操作ダイヤル10
2と同様、操作具本体101に回転可能に支持されてい
る。この操作ダイヤル105の回転軸には、図示しない
巻き取りリールが固着され、操作ダイヤル105と一体
的に回転する。ワイヤー81、82、83の基端側は、
それぞれ、ルーメン25,26,27の基端から露出し
て操作具本体101内を通り、前記巻き取りリールに同
方向に巻き付けられている。これにより、操作ダイヤル
105を例えば図8中時計回りに回転すると、ワイヤー
81、82、83が牽引され、反射体5がチューブ本体
2内に収納される。また、操作ダイヤル105を前記と
逆方向に回転すると、ワイヤー81、82、83が先端
方向に繰り出され、反射体5がチューブ本体2から突出
する。
【0085】このアブレーションカテーテル1Bにおい
て、アンテナ部4より焼灼部位にマイクロ波を放射する
までは、図12(a)に示すように、反射体5をチュー
ブ本体2内に収納しており、焼灼部位へのマイクロ波放
射時には、図12(b)に示すように、反射体5をアン
テナ部4の上へスライドさせる。このとき、反射体5が
所望の形状に広がるように、ワイヤー81、82、83
にあらかじめ形状をつけておくことが好ましい。マイク
ロ波放射終了後は、再び反射体5をチューブ本体2内に
収納する。
【0086】この実施例によれば、アブレーションカテ
ーテル1Bを体腔内に挿入する時、および体腔内から抜
去する時に、反射体5により体腔内を損傷する虞れがな
く、その挿入および抜去を円滑に行うことができ、アブ
レーションカテーテルの操作性が向上する。
【0087】図13は、本発明のアブレーションカテー
テルの第3の実施例を示す、左心室内に留置した様子を
示す図面である。このアブレーションカテーテル1C
は、チューブ本体2と、このチューブ本体2の先端側に
設けられ、ヘリカルコイル形状のアンテナを有するマイ
クロ波放射部であるアンテナ部4と、アンテナ部4を覆
うバルーンからなる拡張体7と、この拡張体7に一部分
を残して取り付けられた反射体5と、心内電位計測およ
びインピーダンス計測用電極9を有している。
【0088】この実施例のアブレーションカテーテル1
Cは、前記した第1および第2の実施例とほぼ同様の構
成であるが、心内電位計測およびインピーダンス計測用
電極9を有している点で相違している。
【0089】チューブ本体2には、前記した同軸ケーブ
ル収納用のルーメン31、先端部屈曲用のワイヤーを収
納するルーメン32,33、拡張体7を拡張、収縮する
ための流体の流路となるルーメン34のほか、もう一つ
のルーメン(図示せず)が形成されている。そしてこの
ルーメン内には、電極9と電気的に接続する心内電位計
測用電線(図示せず)が収納されている。この電線は、
前記信号伝達手段である同軸ケーブルとは別々のルーメ
ンに収納されており、前記信号伝達手段である同軸ケー
ブルとは独立して設けられる。また、この導線の基端
は、チューブ本体2の基端部に装着した操作具に設けら
れた図示しない電源およびモニター接続用コネクタに接
続している。
【0090】このようなアブレーションカテーテル1C
の使用方法を、図13に示すように心臓腔内に挿入して
用いる場合を例として説明する。
【0091】まず、図示していない大腿動脈よりアブレ
ーションカテーテル1Cを挿入し、大動脈を介して左心
室内にアンテナ部4を導入する。アンテナ部4を心臓腔
内の焼灼部位である組織Tへ固定するために、電極9で
心内電位を計測し異常伝導部位であることを確認する。
その後、反射体5が取り付けられた拡張体7を拡張し、
マイクロ波の焼灼方向を決定する。アンテナ部4にマイ
クロ波を通電することにより、拡張体7の反射体5の無
い側へマイクロ波が効率よく放射され、組織T(心筋)
が焼灼される。このとき、電極9に高周波電流を印加
し、図示していない体表に設置した対極板、あるいは図
示していない心臓腔内に導入された別のカテーテルの電
極間とのインピーダンス測定を行うことができる。
【0092】通常の高周波通電によるカテーテルアブレ
ーションでは通電中のインピーダンスの上昇を焼灼の進
行の指標の一つとしているが、マイクロ波による焼灼は
電磁波によるものでインピーダンス測定は困難である。
従って、このようにカテーテル先端部と他の部分で微弱
な高周波電流を通電しインピーダンス計測を行うことが
できる。なお、電極9を通電する電流としては、500
KHzで0.5〜1mA程度が好ましい。
【0093】もちろん、カテーテル内部に温度センサー
を設け、直接温度計測を行うことも可能である。
【0094】また、マイクロ波通電中に心腔内に設けら
れた電極と生体外の電極との間に高周波電流を通電する
ことにより焼灼の指標となるインピーダンスのモニタリ
ングも可能となる。以上、本発明のアブレーションカテ
ーテルを図示の実施例について説明したが、本発明は前
記した構成に限定されず、例えば、反射体について、前
記した薄板状の反射板の代わりに、例えば、凹面状の反
射面を有する柱状部材としてもよい。また、アンテナ部
4のアンテナとしては、前記したヘリカルコイル形状の
ものに限定されず、球状あるいは針状の金属電極から構
成してもよい。
【0095】また、図示の例では拡張体7を2つのバル
ーン71,72で構成しているが、本発明はこれに限定
されず、バルーン71,72と同様の拡張形状を画成す
る1つあるいは3つ以上のバルーンで構成してもよい。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明は、体腔内に挿入
され、生体組織の目的部位を焼灼するために用いられる
アブレーションカテーテルであって、マイクロ波を発生
するためのエネルギーを伝達する伝達手段と、該伝達手
段より伝達されたエネルギーに基づきマイクロ波を放射
するマイクロ波放射部と、該マイクロ波放射部より放射
されたマイクロ波の放射方向を規制する反射体とを有す
るものである。従って、この反射体を用いてマイクロ波
放射方向の規制を行い、所望の部位を適確かつ効果的に
焼灼できる。
【0097】また、前記アブレーションカテーテルが、
前記マイクロ波放射部の径方向に拡張、収縮可能な拡張
体を有しており、該拡張体は、拡張時の拡張厚みが比較
的大なる大拡張部と、該大拡張部から前記マイクロ波放
射部の周方向に離間して配置され、拡張時の拡張厚みが
比較的小なる小拡張部を備えており、前記反射体は、該
拡張体の外面に取り付けられ、該大拡張部から該小拡張
部へと延設しているものであれば、体腔内への挿入時お
よび体外への抜去時には拡張体を収縮して、その挿入お
よび抜去を円滑に行うことができ、マイクロ波放射時に
は拡張体を拡張して反射体を広げてマイクロ波の放射方
向を規制できる。
【0098】さらに、前記反射体と前記マイクロ波放射
部との距離を可変させることによって生体内の目的部位
における焼灼深さを調整可能であり、焼灼部位に応じた
マイクロ波の放射が可能となる。
【0099】また、前記アブレーションカテーテルが、
前記反射体をカテーテル内より出し入れする反射体操作
手段を有していれば、体腔内への挿入時および体外への
抜去時には反射体をカテーテル内に収納して、その挿入
および抜去を円滑に行うことができ、マイクロ波放射時
には反射体を突出させてマイクロ波の放射方向を規制で
きる。
【0100】また、心内電位を計測するための電極と、
該電極と接続する前記信号伝達手段と独立した心内電位
計測用電線を設けた場合は、カテーテル先端部に設けた
電極から微弱な高周波電流を通電することにより、従来
指標とされていたインピーダンスのモニタリングも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアブレーションカテーテルの第1の実
施例を示す全体平面図である。
【図2】図1中のII−II線での横断面図である。
【図3】図2中のIII −III 線での縦断面図である。
【図4】図2中のVI−VI線での縦断面図である。
【図5】使用時の反射板の稼働状態を示す図面である。
【図6】体内組織へのマイクロ波の放射状態を示す図面
である。
【図7】反射体および拡張体の変形例を示す図面であ
る。
【図8】本発明のアブレーションカテーテルの第2の実
施例を示す全体平面図である。
【図9】図8に示すアブレーションカテーテルの先端部
の部分拡大斜視図である。
【図10】図9中のX−X線での横断面図である。
【図11】図9中のXI−XI線での横断面図である。
【図12】使用時の反射板の稼働状態を示す図面であ
る。
【図13】本発明のアブレーションカテーテルの第3の
実施例を示す、左心室内に留置した様子を示す図面であ
る。
【符号の説明】
1A,1B,1C アブレーションカテーテル 2 チューブ本体 21〜27 ルーメン 28 反射体収納部 3 同軸ケーブル 31 内部導体 32 絶縁体 33 外部導体 34 外部被覆体 4 アンテナ部 41 アンテナ 42 ポッティング剤 5 反射体 61,62 ワイヤー 7 拡張体 8 反射体移動手段 81,42,83 ワイヤー 9 電極 10 操作具 101 操作具本体 102 操作ダイヤル 103 コネクタ 104 コネクタ 105 操作ダイヤル T 組織 S1、S2 距離 L1、L2 焼灼深さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入され、生体組織の目的部位
    を焼灼するために用いられるアブレーションカテーテル
    であって、 マイクロ波を発生するためのエネルギーを伝達する伝達
    手段と、 該伝達手段より伝達されたエネルギーに基づきマイクロ
    波を放射するマイクロ波放射部と、 該マイクロ波放射部より放射されたマイクロ波の放射方
    向を規制する反射体とを有することを特徴とするアブレ
    ーションカテーテル。
  2. 【請求項2】 前記反射体は、前記マイクロ波放射部を
    その一部を残して覆う反射板からなる請求項1に記載の
    アブレーションカテーテル。
  3. 【請求項3】 前記マイクロ波放射部の径方向に拡張、
    収縮可能な拡張体を有しており、該拡張体は、拡張時の
    厚みが比較的大なる大拡張部と、該大拡張部から前記マ
    イクロ波放射部の周方向に離間して配置され、拡張時の
    厚みが比較的小なる小拡張部を備えており、 前記反射体は、該拡張体の外面に取り付けられ、該大拡
    張部から該小拡張部へと延設している請求項1又は2に
    記載のアブレーションカテーテル。
  4. 【請求項4】 前記反射体は、前記反射体と前記マイク
    ロ波放射部との距離を可変させることによって生体内の
    目的部位における焼灼深さを調整可能である請求項1な
    いし3のいずれかに記載のアブレーションカテーテル。
  5. 【請求項5】 前記反射体をカテーテル内より出し入れ
    する反射体操作手段を有する請求項1ないし3のいずれ
    かに記載のアブレーションカテーテル。
  6. 【請求項6】 心内電位を計測するための電極と、該電
    極と接続する前記伝達手段と独立した心内電位計測用電
    線を有する請求項1ないし5のいずれかに記載のアブレ
    ーションカテーテル。
JP7255315A 1995-10-02 1995-10-02 アブレーションカテーテル Pending JPH0994254A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008212663A (ja) * 2007-02-14 2008-09-18 Tyco Healthcare Group Lp 電気的切除メカニズムを有する血管密封器具
JP2010057477A (ja) * 2008-08-06 2010-03-18 Shin Tateyama 釣り用ケーブルとその製造装置及びこれを用いた水中画像撮影システム

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