JPH0838503A - アブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置 - Google Patents

アブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置

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JPH0838503A
JPH0838503A JP6214192A JP21419294A JPH0838503A JP H0838503 A JPH0838503 A JP H0838503A JP 6214192 A JP6214192 A JP 6214192A JP 21419294 A JP21419294 A JP 21419294A JP H0838503 A JPH0838503 A JP H0838503A
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JP
Japan
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electrode
cage
catheter
ablation
shaped electrode
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JP6214192A
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Inventor
Hisayuki Mukai
久行 向井
Yoshitoshi Takami
喜俊 高見
Keiji Yamaguchi
桂司 山口
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Clinical Supply Co Ltd
Original Assignee
Clinical Supply Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はアブレーション用ケージ状電極付カテ
ーテル装置に関し、特に経皮経管的に頻脈性不整脈の治
療をするアブレーション用ケージ状電極付カテーテル装
置に関するものである。 【構成】ワイヤーによって構成される収束可能なケージ
状電極(線状構造支持体を構成する電極)からなる高周
波焼灼カテーテルと、該焼灼カテーテルを案内し、心腔
内電位を検出する為に少なくとも一つの心腔内電位測定
用電極を備えた案内用電極カテーテルからなり、該ケー
ジ状電極が収束部間で湾曲変形可能に構成されているア
ブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアブレーション用ケージ
状電極付カテーテル装置に関し、特に経皮経管的に頻脈
性不整脈の治療を目的とするアブレーション用ケージ状
電極付カテーテル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、心疾患の中で頻脈性不整脈の
治療のために経皮経管的に心臓内へ電極カテーテルを挿
入して頻脈発生の原因となる副伝導路の形成部位に高周
波通電し、当該部位を焼灼するカテーテルアブレーショ
ン治療技術について、例えば、「高周波カテーテルアブ
レーション−不整脈の最新治療」メディカ出版/佐竹修
太郎著1994年6月23日初版に紹介されている。ま
た、特開平3−170168号公報には血管の開放状態
を維持するためのワイヤーメッシュによる膨張自在ケー
ジを有する血管カテーテルが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電極カテーテル
によるアブレーション治療では、心臓内部の電位測定用
マッピング電極カテーテルを流用したり、先端電極の長
さをやや長くしたマッピング用電極カテーテルを用いて
アブレーション治療が行なわれてきた。これら従来の電
極カテーテルによるカテーテルアブレーション治療で
は、WPW症候群、房室結節リエントリー性頻拍などの
上室性頻拍に対する治療成功率は90%を越えていると
いわれているが、治療効果を得るために何度も焼灼を繰
り返さなくてはならない場合が多く、その都度慎重にマ
ッピング確認を繰り返す必要があったので、極めて煩雑
であり治療時間がかかり過ぎるという問題があった。ま
た、従来の電極カテーテルでは焼灼範囲が小さいため、
少ない焼灼回数では心室頻拍、心房粗動、心房細動など
への治療効果がほとんど期待できなかった。
【0004】この他に、特開平3−170168号公報
には血管手術後閉塞防止及び長時間の開存維持を目的と
する拡大縮小自在のワイヤーケージ構造を有する血管治
療用カテーテルが記されているが、本発明のように高周
波電流による焼灼を目的としたものではなく、本発明に
よるような高周波焼灼治療目的には使用出来ないもので
ある。
【0005】また、心腔内冠状静脈洞(コロナリーサイ
ナス)周辺の焼灼を実施するに当たっては、従来の電極
カテーテルでは位置の確定が極めて困難であり、標的と
なる部位より焼灼位置がはずれてしまうことが多くあっ
た。心腔内コロナリーサイナス周辺の焼灼を正確に実施
する手段として、該案内用電極カテーテルの側孔より高
周波焼灼カテーテルを突出可能とすることで正確な位置
決めができ、治療を要する範囲においてアブレーション
を容易に行なうことができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では焼灼面積を大
きくさせるために、ケージ状電極を収束させた状態のカ
テーテルを案内用電極カテーテルに収納した状態で、一
体となった電極カテーテルのようにして、体内に挿入
し、心臓内にて案内用電極カテーテルより収束した状態
のケージ状電極付カテーテルの先端を少し出し(挿入時
あらかじめ少し出しておいてもよい。)心臓内壁にあて
て心内電位を測定する。この測定により副伝導路や頻脈
発生原因部位などの障害となる部位を確認する。そし
て、そのまま心臓内にて案内用電極カテーテルより収束
した状態のケージ状電極付カテーテル先端を出す。
【0007】次いで、ケージ状電極を適度な大きさに拡
張させ、体外の対極板と当該ケージ状電極との間に高周
波電流を通電させることによって心壁の電位異常部位を
焼灼し、治療を行うアブレーション用ケージ状電極付カ
テーテル装置であって、ワイヤーによって構成される収
束可能なケージ状電極(線状構造支持体を構成する電
極)からなる高周波焼灼カテーテルと、該焼灼カテーテ
ルを案内し、心腔内電位を検出する為に少なくとも一つ
の心腔内電位測定用電極を備えたカテーテルからなり、
該ケージ状電極は収束部間で湾曲変形可能としたことを
特徴とし、ケージ状電極付カテーテルを案内用電極カテ
ーテルの先端孔より突出自在としたことを特徴としたも
の、ケージ状電極付カテーテルを案内用電極カテーテル
の側孔より突出自在としたことを特徴としたもの、案内
用電極カテーテルのカテーテル先端近位部に任意の曲げ
形状を付与したことを特徴とし、カテーテルの先が動か
せるように首振り機構を設けたことを特徴としたもの、
ケージ状電極を構成する複数の線状構造支持体を、反発
弾性を有するワイヤーで形成したことを特徴としたも
の、ケージ状電極を反発弾性を有する材質からなる複数
の線状構造支持体としたもの、弾力性を有するもので、
紡錘形状にせしめたことを特徴としたもの、ケージ状電
極を反発弾性を有する材質からなる複数の線状構造支持
体としたもの、弾力性を有するもので、少なくとも一収
束端は折り返し形状にし、他の収束端は半紡錘形状にせ
しめたことを特徴としたもの、ワイヤーによって構成さ
れるケージ状電極の大きさ(外径、長さ)を操作調節で
きるように構成したことを特徴としたもの、ワイヤーに
よって構成されるケージ状電極が軸方向に収束した状態
にて心腔内電位測定用電極の一電極としても使用できる
ように構成したことを特徴としたもの、焼灼時の発熱に
よる血液凝固防止のために、ケージ形成ワイヤーによっ
て構成されるケージ状電極の同軸中心部材に中空管を用
い本管側孔を設け、液体を流出せしめることを可能とさ
せたことを特徴としたもの、且つ、焼灼時の発熱による
血液凝固防止のために、ケージ状電極の軸方向に液体を
流出するための案内用電極カテーテルを具備したことを
特徴としたものなどのアブレーション用ケージ状電極付
カテーテル装置である。
【0008】
【作用】本発明はケージ状電極を収縮させた状態で、案
内用電極カテーテルに挿入し一体とさせた状態で、患者
の体内に挿入し、心臓内にて案内用電極カテーテルより
ケージ状電極付カテーテル先端を出し、カテーテルを直
接操作して心臓内の頻脈発生原因部位を電位波形を観察
しながらカテーテル先端の位置を決定し、その位置を保
持しながらケージ状電極部を案内用電極カテーテル先端
より出すように案内用電極カテーテルをやや後退させ
る。
【0009】次にスライドノブの操作でケージ状電極を
必要とする適度な大きさに調節して高周波電流で焼灼す
る。ケージ状電極に接している組織は通電によるジュー
ル熱により凝固壊死状態になる。本ケージ状電極の大き
さを調節することにより、適度な大きさに目的部位を焼
灼して頻脈性不整脈治療を行うことが極めて効果的に行
うことができる。
【0010】また、本発明のケージ状電極は等価電極表
面積を大きくできるので、高周波発生装置の調整及び対
電極面積の選択技が広がり、従来高周波アブレーション
に用いられて来た電極カテーテルに比較して、焼灼深度
を深くすることができ、焼灼深度の調整も容易にするこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下に本発明アブレーション用ケージ状電極
付カテーテル装置の構成を図面に基づいて説明する。図
面に於いて、図1は本発明の一実施例を示すアブレーシ
ョン用ケージ状電極付カテーテル装置の部分側面図、図
2はケージ状電極を拡張した状態の側面図、図3はケー
ジ状電極の部分拡大断面図、図4はケージ状電極の他の
形成例を示す側面図、図5はケージ状電極の中心の中空
管より液体を流出する状態を示す側面図、図6は案内用
電極カテーテルより液体が流出する状態を示す側面図、
図7は案内用電極カテーテルの側孔よりケージ状電極付
カテーテルを突出せしめた状態を示す側面図である。
【0012】ケージ形成ワイヤー1によって構成される
収束可能なケージ状電極A(線状構造支持体を構成する
電極)からなる高周波焼灼カテーテル7が、心腔内電位
を検出する為に少なくとも一つの心腔内電位測定用電極
を備えた案内用電極カテーテル6からなり、該ケージ状
電極Aは複数のケージ形成ワイヤー1の先端結束部3で
芯線または芯パイプ2を中心とする同軸円周上に結束固
定されている。ケージ状電極Aの他端はフレキシブルチ
ューブ4の内側にある結束部31で結束されているが摺
動自在となっている。内側ワイヤーは先端及びケージ操
作スライドノブ5に固定されており、該ケージ操作スラ
イドノブ5のスライド操作により両端結束部の中央部が
伸縮するようになっている。これを縮小させるとケージ
形成ワイヤー1が該結束部間で外方に湾曲して必要とす
る大きさのケージ状電極Aを形成することができる。
【0013】図2に示すように、高周波焼灼カテーテル
7を案内用電極カテーテル6の先端孔より突出自在と
し、または図7に示すように、高周波焼灼カテーテル7
を案内用電極カテーテル6の側孔61より突出自在とす
ることもできる。
【0014】結束部材3には銀ろうやハンダなどがあげ
られるが固定部材の材料や構成手段に制限を加えるもの
ではない。また、マイクロスポット溶接やプラズマ溶接
等により構成部材を直接結束固定してもよい。結束部材
表面に、平滑性や潤滑性を付与したり生体内安全性を確
保するため、例えば高分子樹脂により被覆したり、抗血
栓性コーティングを施したもの、あるいはプラズマ処理
や電解処理により、被覆面、ケージ形成ワイヤー1の表
面を処理し改質してもよい。
【0015】また、心腔内冠状静脈洞(コロナリーサイ
ナス)周辺の焼灼を実施するに当たっては、従来の電極
カテーテルでは位置の確定が極めて困難であり、標的と
なる部位より焼灼位置がはずれてしまうことが多くあっ
たが、心腔内コロナリーサイナス周辺の焼灼を正確に実
施する手段として、該案内用電極カテーテル6の側孔6
1より高周波焼灼カテーテル7を突出可能とすることで
正確な位置決めができ、治療を要する範囲においてアブ
レーションを容易に行なうことができる。
【0016】このように本発明アブレーション用ケージ
状電極付カテーテル装置には、ケージ状電極Aの大きさ
を調整できるように構成した事を第1の特徴とするも
の、ケージ形成ワイヤー1によって構成されるケージ状
電極Aは心腔内電位測定用の電極及び高周波通電用の電
極としても使用できるように構成したことを第2の特徴
とするもの、また、ケージ状電極Aを案内する案内用電
極カテーテルに対して、把手9を持って首振り機構操作
部8を操作することによる首振り機構を備える事により
頻脈発生部位を容易に検知できることを特徴とするも
の、また、頻脈発生部位を検知するために、案内用電極
カテーテル6の先端近位部に任意の曲げ形状が付与され
るように構成されていることを特徴とするものがある。
【0017】これらの機能を、より好ましい別の手順に
より用いる方法もあるが本発明によるアブレーション用
ケージ状電極付カテーテル装置の使用法に制限を与える
ものではない。また、高周波の使用周波数に制限を与え
るものでもない。例えば、ケージ状電極付カテーテルに
焼灼部位の温度を測定するための温度センサーを組み込
んだものがある。
【0018】ケージ状電極Aを構成する複数の線状構造
支持体はステンレス鋼またはプラチナ合金またはニッケ
ル・チタン合金などからなる反発弾性を有するワイヤー
で形成されており、図2に示すように紡錘形状となし、
または図4に示すように少なくとも一収束端は折り返し
形状にし、他の収束端は半紡錘形状にすることもでき
る。
【0019】ケージ操作スライドノブ兼液体注入コネク
ター5の操作によってケージ状電極Aの大きさ(外径、
長さ)を操作調節することができる。
【0020】図5に示すように、焼灼時の発熱による血
液凝固防止のために、ケージ形成ワイヤー1によって構
成されるケージ状電極Aの同軸中心部材に中空管21を
用い本管2に側孔22を設け、液体を流出させることが
できる。また、図6に示すように案内用電極カテーテル
6の先端からケージ状電極Aの軸方向へ、焼灼時の発熱
による血液凝固防止のために液体を流出することができ
る。
【0021】通常、対電極に向かっている電極では電極
先端が尖っているほど電極周辺空間の電位傾度は高くな
り、電界のエネルギー密度は点電荷のように集中するほ
ど周辺の電位傾度が高くなる。従って、従来のようなカ
テーテル外径に等しい電極の場合と本発明アブレーショ
ン用ケージ状電極付カテーテル装置によるケージ状電極
とを比較すると前者は空間の電位傾度が大きく、後者は
小さくなる。
【0022】すなわち、高周波焼灼しようとする場合、
対電極が大きくてもアブレーション用電極カテーテルの
電極が小さいとエネルギーが集中せざるを得ず、従って
焼灼面積も小さいものとなり、焼灼深度も対電極方向に
それだけ深くなってしまう。高周波電力が局部に集中し
過ぎると過焼灼で組織が必要以上に破壊され、脱水等に
よる組織インピーダンスが増大してしまうインピーダン
スライズが発生し、その部分を中心にする焼灼を継続す
ることができなくなる。
【0023】これに対して本発明アブレーション用ケー
ジ状電極付カテーテル装置のケージ状電極により高周波
焼灼しようとする場合は、対電極に対する表面積が大き
くなるために電位傾度が低くなってエネルギーが分散す
るので焼灼面積が増大するがその分焼灼時間は延長しな
くてはならない。一方、深部の焼灼熱の放散条件は変わ
らないため焼灼深度は相対的に浅くなる。このことはむ
しろ心臓壁を穿孔するような危険を防止することになり
好ましいと言える。
【0024】焼灼深度を増すには対電極面積と焼灼電極
の面積比率の差を小さい方向に変更することで実現でき
る。つまり電気抵抗率が均等である媒質内に置かれた二
つの面積をそれぞれ有する平行電極の空間に電位差を付
与した場合、面積比が1:1以外では電流密度勾配(電
位傾度)が生じるため電極間に挟まれた媒質内でのジュ
ール熱発生の度合もそれに伴い面積の小さい電極側に片
寄らせることができる。
【0025】通常の電極カテーテルに用いられるカテー
テル電極の等価電極面積に比較して本発明の実施例によ
るケージ状電極の電気的等価電極面積は2〜15倍であ
った。ここで等価表面積とはケージを構成するワイヤー
間隔が狭い場合はその間が一様に連続して焼灼できる
が、ワイヤー間隔が広い場合焼灼されない部分がそれぞ
れのワイヤー間の中央に残るが、ワイヤー間隔があって
もその間が一様に焼灼される場合は、ワイヤー間が電気
的に連続しているものと等価であると考えられるので、
ケージワイヤーにより構成される大きさに相当する回転
楕円体形状の電極表面積に等しいとしたものである。
【0026】後述するように、本発明の実施例の評価に
用いられた高周波発生装置RADIONICS社製RF
G−3Cは出力波形が正弦波、負荷インピーダンスが1
00Ω時の最大高周波出力電力が50Watt、計算内
部インピーダンスが77Ωであり、本発明者等が測定し
た肉片の抵抗値は67〜120Ωであった。前述の考え
からすると高周波発生装置より出力される高周波電圧を
機器内部抵抗と負荷抵抗で分圧したものに相当するエネ
ルギーが焼灼に貢献したと言える。これらの要因により
本発明者等は拡張縮小可能なケージ状電極を採用するこ
とで、挿入しやすく、等価電極面積を確保しやすいアブ
レーション用ケージ状電極付カテーテル装置の発明に到
達したものである。
【0027】以下に本発明アブレーション用ケージ状電
極付カテーテル装置を用いた実験例について記述する。
本発明による作用効果を確認するために、高周波発生装
置として周波数500KHz±10%で、出力波形が正
弦波、負荷インピーダンスが100Ω時の最大高周波出
力電力が50Watt、計算内部抵抗が77ΩのRAD
IONICS社製RFG−3Cを用い、対極板15cm
×8cmと目的サイズに拡張した本発明によるケージ状
電極付カテーテル(1.65φ)のケージ状電極の間に
豚肩ロースの10cm×5cm×1.5cmの肉片を挟
むようにしてプラスチック製のバットに入れた生理食塩
水中に沈め、ケージの大きさを2段階に変化させた時の
それぞれの焼灼面積と焼灼深度の測定を行った結果は表
1に示す通りである。また、ケージ状電極の構成を表2
に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1に示すように、No.1、No.2の
大きさのケージ状電極では約20Wにて均一な焼灼巣が
得られ、No.3、No.4の大きさのケージ状電極で
は約40Wにて均一な焼灼巣が得られた。理由として、
No.1、No.2のケージ状電極に比べ、No.3、
No.4は拡張前の状態で長軸方向に約2倍の大きさ
に、拡張させた状態で短軸方向に約2倍の大きさになる
ように制作されており、単位等価面積当たりの電力がN
o.1、No.2のケージ状電極に比べ、No.3、N
o.4は2倍必要になるためである。
【0031】また、ケージ状電極の大きさにしたがっ
て、焼灼範囲が変化することが確認できた。しかし、ケ
ージ状電極を拡張した場合、拡張前後の変化の度合がケ
ージ状電極の短軸、長軸長に比べ、焼灼の縦、横長さは
小さくなる傾向があった。理由として、ケージ状電極を
拡張した場合、ワイヤーの曲率が大きくなり、肉片と接
している範囲が小さくなる。そして、肉片との隙間がで
きる。その隙間は生理食塩水に満たされるため、抵抗値
が高くなり、高周波通電による発熱効果は肉片との接触
面に片寄る。また、ケージ状電極内、肉片との隙間は生
理食塩水にて満たされるため、クーリング効果により、
肉片まで熱が到達せずに、ケージ状電極が接している所
と接している所からの熱伝導範囲だけ焼灼される。
【0032】焼灼深度については5mm前後とほぼ一定
となった。これは、No.1、No.2のケージ状電極
に比べ、No.3、No.4は拡張前の状態で長軸方向
に約2倍の大きさに、拡張させた状態で短軸方向に約2
倍の大きさになるように制作されており、単位等価面積
当たりの電力がNo.1、No.2のケージ状電極に比
べ、No.3、No.4は2倍必要になるためであり、
焼灼時間が長くなれば焼灼深度は大きくなるが、実験で
は焼灼時間はNo.1、No.2のケージ状電極とN
o.3、No.4のケージ状電極は同一なので、焼灼深
度はほぼ同じとなった。
【0033】
【発明の効果】本発明アブレーション用ケージ状電極付
カテーテル装置は以上説明したような構成となっている
ので、従来の電極カテーテルを応用したアブレーション
に比較して焼灼電極の等価面積を拡大できるので電流密
度勾配をゆるくすることができ、過度の焼灼による局部
穿孔の危険が防止され、焼灼深度も確保しやすくなる効
果がある。更に、高周波発生装置の内部抵抗と負荷抵抗
の分圧比で考察すると、等価電極面積が小さい時は負荷
抵抗が高いので高周波エネルギーの殆どは負荷側に供給
され、等価電極面積が大きいと負荷抵抗がその分小さく
なり、高周波発生装置の内部抵抗と負荷抵抗の分圧比と
の関係より、相対的に小さくなる。従ってケージ状電極
周辺の電位傾度も小さくなるので、このことからも心臓
壁を穿孔するような危険を防止することができる効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すアブレーション用ケー
ジ状電極付カテーテル装置の部分側面図である。
【図2】ケージ状電極を拡張した状態の側面図である。
【図3】ケージ状電極の部分拡大断面図である。
【図4】ケージ状電極の他の形成例を示す側面図であ
る。
【図5】ケージ状電極の中心の中空管より液体を流出せ
る状態を示す側面図である。
【図6】案内用電極カテーテルより液体を流出せる状態
を示す側面図である。
【図7】案内用電極カテーテルの側孔よりケージ状電極
カテーテルを突出せしめた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
A.ケージ状電極 B.カテーテル操作部 1.ケージ形成ワイヤー 2.芯線または芯パイプ 21.中空管 22.側孔 3.結束部材 31.結束部 4.フレキシブルチューブ 5.ケージ操作スライドノブ兼液体注入コネクター 51.電極コネクター 6.案内用電極カテーテル 61.側孔 62.心腔内電位測定用電極 7.高周波焼灼カテーテル 8.首振り機構操作部 9.把手

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤーによって構成される収束可能なケ
    ージ状電極(線状構造支持体を構成する電極)を有する
    高周波焼灼カテーテルと、該焼灼カテーテルを案内し心
    腔内電位を検出する為に少なくとも一つの心腔内電位測
    定用電極を備えた案内用電極カテーテルからなり、該ケ
    ージ状電極は収束部間で湾曲変形可能としたことを特徴
    とするアブレーション用ケージ状電極付カテーテル装
    置。
  2. 【請求項2】ケージ状電極付カテーテルを案内用電極カ
    テーテルの先端孔より突出自在としたことを特徴とする
    請求項1記載のアブレーション用ケージ状電極付カテー
    テル装置。
  3. 【請求項3】ケージ状電極付カテーテルを案内用電極カ
    テーテルの側孔より突出自在としたことを特徴とする請
    求項1記載のアブレーション用ケージ状電極付カテーテ
    ル装置。
  4. 【請求項4】案内用電極カテーテルのカテーテル先端近
    位部に任意の曲げ形状を付与したことを特徴とする請求
    項1記載のアブレーション用ケージ状電極付カテーテル
    装置。
  5. 【請求項5】カテーテルの先が動かせるように首振り機
    構を設けたことを特徴とする請求項1記載のアブレーシ
    ョン用ケージ状電極付カテーテル装置。
  6. 【請求項6】ケージ状電極を構成する複数の線状構造支
    持体を、反発弾性を有するワイヤーで形成したことを特
    徴とする請求項1記載のアブレーション用ケージ状電極
    付カテーテル装置。
  7. 【請求項7】ケージ状電極を反発弾性を有する材質から
    なる複数の線状構造支持体とし、弾力性を有するもの
    で、紡錘形状にせしめたことを特徴とする請求項1記載
    のアブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置。
  8. 【請求項8】ケージ状電極を反発弾性を有する材質から
    なる複数の線状構造支持体とし、弾力性を有するもの
    で、少なくとも一収束端は折り返し形状にし、他の収束
    端は半紡錘形状にせしめたことを特徴とする請求項1記
    載のアブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置。
  9. 【請求項9】ワイヤーによって構成されるケージ状電極
    の大きさ(外径、長さ)を操作調節できるように構成し
    たことを特徴とする請求項1記載のアブレーション用ケ
    ージ状電極付カテーテル装置。
  10. 【請求項10】ワイヤーによって構成されるケージ状電
    極が軸方向に収束した状態にて心腔内電位測定用電極の
    一電極としても使用できるように構成したことを特徴と
    する請求項1記載のアブレーション用ケージ状電極付カ
    テーテル装置。
  11. 【請求項11】焼灼時の発熱による血液凝固防止のため
    に、ケージ形成ワイヤーによって構成されるケージ状電
    極の同軸中心部材に中空管を用い本管側孔を設け液体を
    流出せしめることを可能とさせたことを特徴とする請求
    項1記載のアブレーション用ケージ状電極付カテーテル
    装置。
  12. 【請求項12】焼灼時の発熱による血液凝固防止のため
    に、ケージ状電極の軸方向に液体を流出するための案内
    用電極カテーテルを具備したことを特徴とする請求項1
    記載のアブレーション用ケージ状電極付カテーテル装
    置。
JP6214192A 1994-08-03 1994-08-03 アブレーション用ケージ状電極付カテーテル装置 Pending JPH0838503A (ja)

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