JPH0993440A - 多値画像処理装置 - Google Patents

多値画像処理装置

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JPH0993440A
JPH0993440A JP7270671A JP27067195A JPH0993440A JP H0993440 A JPH0993440 A JP H0993440A JP 7270671 A JP7270671 A JP 7270671A JP 27067195 A JP27067195 A JP 27067195A JP H0993440 A JPH0993440 A JP H0993440A
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bit
bit plane
probability
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Yasuyuki Nomizu
泰之 野水
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  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の種類に応じ、画質の良好な白黒多値画
像またはカラー多値画像を得ることができる多値画像処
理装置を提供することを目的としている。 【解決手段】 算術符号処理により符号化圧縮されたデ
ータから白黒多値画像を再生するときに、その画像種類
に応じた画像処理を適用するので、再生画像の画質を良
好にすることができるという効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1画素あたり複数
ビットからなる白黒多値画像から、同一ビット順位のビ
ットデータを画素毎に取り出してビットプレーンを形成
し、おのおののビットプレーンについて算術符号処理し
て形成された多値画像符号データに対し、上記算術符号
処理の逆処理である算術復号処理を適用し、原画像を再
生する多値画像処理装置、および、複数の色成分で、か
つ、1画素あたり複数ビットからなるカラー多値画像か
ら、各色成分について、同一ビット順位のビットデータ
を画素毎に取り出してビットプレーンを形成し、おのお
ののビットプレーンについて算術符号処理して形成され
たカラー多値画像符号データに対し、上記算術符号処理
の逆処理である算術復号処理を適用し、原画像を再生す
る多値画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データ通信やデータ処理の多様化
に伴い、例えば、ファクシミリ装置などでやりとりした
り、あるいは、パーソナルコンピュータ装置で処理する
文書として、1画素あたり複数ビットからなる白黒多階
調画像、あるいは、複数の色成分からなるとともに1つ
の色成分が1画素あたり複数ビットからなるカラー多階
調画像を用いたいという要請がある。
【0003】ここで、周知のように、画像データのデー
タ量は非常に大きいため、これをそのままの状態でデー
タ処理すると、例えば、蓄積するために必要な記憶装置
の容量が膨大になったり、データ処理に要する時間が過
大になったりするので、通常、画像データを符号化圧縮
してデータ量を削減した状態で、データ通信したり蓄積
している。とくに、白黒多階調画像やカラー多階調画像
は、1画素あたりのビット数が多いので、より高能率に
符号化圧縮できる符号化方式が要求されている。
【0004】例えば、白黒多階調画像を符号化圧縮する
ときには、1画素あたり複数ビットデータをそのままの
状態で取り扱う符号化方式(いわゆるJPEG方式)
と、白黒多階調画像で同一ビット順位のビットデータを
画素毎に取り出してビットプレーンを形成し、おのおの
のビットプレーン毎に二値符号化処理して、原画像を符
号化圧縮するいわゆるビットプレーン方式の符号化方式
の2種類がある。後者の符号化方式では、二値符号化処
理として、適宜な二値画像符号化方式、例えば、MH方
式、MR方式、MMR方式、JBIG方式などが採用さ
れる。
【0005】ここで、上述した前者の符号化方式では、
人間の視覚特性を利用して画質を損なわない程度に原画
の情報量を一部削減するいわゆるロッシー符号化方式で
あるため、再生画像における文字画像がぼやけたり、あ
るいは、符号化圧縮率を大きくすると再生画像の画質が
極端に悪くなるという事情があり、また、後者の符号化
方式では、白黒多階調画像を符号化圧縮するときの符号
化圧縮率が前者の符号化方式に比べて若干劣るという事
情がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、符号データ
を復号して再生画像を処理する場合、出力画像の特徴が
出力手段により適切にあらわされるようにするために、
出力手段の出力特性と、画像の種類に応じて、出力画像
を前処理することがなされることがある。
【0007】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、画像の種類に応じ、画質の良好な白黒多値画
像またはカラー多値画像を得ることができる多値画像処
理装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、1画素あたり
複数ビットからなる白黒多値画像から、同一ビット順位
のビットデータを画素毎に取り出してビットプレーンを
形成し、おのおののビットプレーンについて算術符号処
理して形成された多値画像符号データに対し、上記算術
符号処理の逆処理である算術復号処理を適用し、原画像
を再生する多値画像処理装置において、おのおののビッ
トプレーンの符号データについて上記算術復号処理を適
用して元の二値画像データを形成する算術復号化処理手
段と、上記算術復号化処理手段の復号化処理時に判定し
た状態毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収
集して統計する状態確率統計手段と、上記状態確率統計
手段の統計結果に基づいて、処理対象の画像の種別を判
定する画像判定手段と、上記画像判定手段が判定した画
像の種別に基づき、全てのビットプレーンについて上記
算術復号化処理手段が形成して得た復号多値画像データ
を画像処理する画像処理手段を備えたものである。
【0009】また、複数の色成分で、かつ、1画素あた
り複数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分に
ついて、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り
出してビットプレーンを形成し、おのおののビットプレ
ーンについて算術符号処理して形成されたカラー多値画
像符号データに対し、上記算術符号処理の逆処理である
算術復号処理を適用し、原画像を再生する多値画像処理
装置において、おのおののビットプレーンの符号データ
について上記算術復号処理を適用して元の二値画像デー
タを形成する算術復号化処理手段と、上記算術復号化処
理手段の復号化処理時に判定した状態毎に、おのおのの
状態でのシンボル出現確率を収集して統計する状態確率
統計手段と、上記状態確率統計手段の統計結果に基づい
て、処理対象の画像の種別を判定する画像判定手段と、
上記画像判定手段が判定した画像の種別に基づき、全て
の色成分の全てのビットプレーンについて上記算術復号
化処理手段が形成して得た復号カラー多値画像データを
画像処理する画像処理手段を備えたものである。
【0010】また、前記画像判定手段は、所定の上位ビ
ットのビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる
文字画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出
現確率が所定値よりも小さくなっているときには、その
処理対象の画像が文字画像であると判定し、上記所定の
上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果にあら
われる上記所定の状態の劣勢シンボル出現確率が所定値
以上になっているときには、その処理対象の画像が写真
画像であると判定するものである。
【0011】また、前記画像判定手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字
画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確
率が所定値よりも小さくなっているときには、その処理
対象の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットの
ビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる上記所
定の状態の劣勢シンボル出現確率が所定値以上になって
いるときには、その処理対象の画像が写真画像であると
判定するものである。
【0012】また、前記画像判定手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢
シンボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているとき
には、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、
最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果にあ
らわれる劣勢シンボルの出現確率がいずれの状態にも偏
っていないときには、その処理対象の画像が写真画像で
あると判定するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施例を詳細に説明する。
【0014】まず、本実施例で取り扱う符号化方式の基
本について説明する。
【0015】本実施例では、白黒多値画像を符号化圧縮
するときには、同一ビット順位のビットデータを画素毎
に取り出してビットプレーンを形成し、おのおののビッ
トプレーン毎に二値符号化処理して、原画像を符号化圧
縮するいわゆるビットプレーン方式の符号化方式を採用
している。
【0016】例えば、1画素あたり8ビットの多値画像
をビットプレーン方式で符号化するとき、図1に示すよ
うに、まず、8ビットの多値画像データから、その第8
ビット(MSB)を取り出してビットプレーンBP8を
形成し、第7ビットを取り出してビットプレーンBP7
を形成し、以下、同様にして、第1ビット(LSB)の
ビットプレーンBP1まで形成する。
【0017】このようにして形成した各ビットのビット
プレーンBP8〜BP1は、二値画像データとして取り
扱うことができる。本実施例では、二値画像データを高
能率に圧縮する符号化方式として、いわゆるJBIG方
式を用いる。
【0018】JBIG方式の符号化方式では、画像をマ
ルコフモデルとみなし、その状態を認識した符号化を行
う。すなわち、モデルテンプレートを用いて、符号化対
象となっている注目画素の周囲の複数の参照画素を抽出
し、その抽出した複数の参照画素のビットパターン毎
に、注目画素の状態を予測し、その予測確率に基づい
て、QM−coder符号化処理を行うことで、二値画
像データを符号化圧縮する。
【0019】ここで、QM−coder符号化方式の基
礎となっている算術符号について説明する。算術符号と
は、0以上1未満([0,1))の数直線上の対応区間
(2進小数で[0.0…0,0.1…1))を各シンボ
ルの生起確率に応じて不等長に分割していき、対象シン
ボル系列を対応する部分区間に割り当て、再帰的に分割
を繰り返していくことにより得られた区間内に含まれる
点の座標を、少なくとも他の区間と区別できる2進小数
で表現してそのまま符号とするものである。
【0020】例えば、符号化シンボル系列0100を対
象とした二値算術符号化では、図2に示すような符号化
が行われる。
【0021】同図において、例えば、第1シンボルの符
号化時には、全区間が0と1のシンボルの生起確率の比
にしたがってA(0)とA(1)に分割され、0の発生
により区間A(0)が選択される。次に、第2シンボル
の符号化のさいには、その状態における両シンボルの生
起確率比によってA(0)がさらに分割され、発生シン
ボル系列に対応する区間としてA(01)が選択され
る。このような分割と選択の処理のくり返しにより符号
化が進められる。
【0022】この算術符号はいわゆる非ブロック符号で
あり、とくに、上述した予測符号化方式のように状態番
号(コンテクスト)に応じてシンボル(データの二値
(白黒)状態)の出現確率が変化する場合の符号化に適
しており、また、MH符号のようなランレングス符号に
比べて、符号器の規模や必要メモリ量などのハードウェ
アが小さくて済む、より高い効率が期待できる、およ
び、適用符号化が容易であるという利点がある。
【0023】上述したQM−coderは、この算術符
号化をより少ないハードウェア資源を用いて実現し、か
つ、より高速な処理が可能なようにしたものである。な
お、通常は、画像データを直接算術符号化するのではな
く、予測符号化処理により画像データの各画素が劣勢シ
ンボルであるのか、あるいは、優勢シンボルであるのか
の判定を行なう前処理を行なう。ここで、劣勢シンボル
とは、そのときのコンテクストでの発生確率のより低い
シンボルをあらわし、優勢シンボルとは、そのときのコ
ンテクストでの発生確率のより高いシンボルをあらわ
す。したがって、劣勢シンボルあるいは優勢シンボルが
白画素または黒画素のいずれであるかは、そのコンテク
ストに応じて統計的に定められる。
【0024】次に、QM−coderの符号化/復号化
アルゴリズムについて説明する。
【0025】符号化の初めでは、0以上1未満の数直線
を考える。この数直線の間隔をA、そのときのマルコフ
状態(初期状態では、状態0)に対応した劣勢シンボル
の発生確率をQeとすると、分割後の領域は、次式
(I)であらわされる。
【0026】 a=A×(1−Qe) (a:優勢シンボルの領域の大きさ) b=A×Qe (b:劣勢シンボルの領域の大きさ) (I)
【0027】ここで、最初のシンボルが0(優勢シンボ
ル)であった場合には、aを新しいAとして、1(劣勢
シンボル)であった場合には、bを新しいAとしてさら
に分割を行なう。なお、符号化テーブルは、マルコフ状
態の状態番号と、確率Qeとの関係、および、再正規化
処理発生時(後述)の状態推移のための情報などが組み
になって記憶されている。
【0028】しかしながら、符号化時に乗算操作が行わ
れることは装置規模の面でも演算速度の面でも不利であ
る。また、無限長のシンボル系列を符号化するさい、小
さくなった領域を演算するためには無限長の演算用レジ
スタが必要となる。
【0029】そこで、QM−coderでは、分割後の
新しいAが常に0.75以上1.5未満の大きさになる
ように操作して、Aを1に近似できるようにし、上述し
た式(I)を次式(II)で近似する。
【0030】 a=A−Qe b=Qe (II)
【0031】この近似に伴い、Aの値が0.75未満に
なったときには、Aが0.75以上1.5未満の値にな
るまでAを左にビットシフトして拡大する再正規化処理
を行なう。この再正規化処理により、乗算を必要とする
演算を減算で実現できるとともに、有限長レジスタを用
いて演算を行なうことができる。また、再正規化処理を
行なうと、そのときのマルコフ状態と、処理対象のシン
ボルの優勢/劣勢の区別に応じて、次のマルコフ状態に
推移する。
【0032】優勢シンボルの符号化処理は、例えば、図
3(a)に示すように行われ、また、劣勢シンボルの符
号化処理は、例えば、同図(b)に示すように行われ
る。ここで、Cは符号をあらわし、その初期値は0であ
る。
【0033】すなわち、優勢シンボルを符号化するとき
には、符号Cは変更せず(処理101)、領域Aの値を
そのときのマルコフ状態に対応した確率Qeだけ小さい
値に更新する(処理102)。このとき、領域Aの値が
0.75よりも小さいかどうかを調べて(判断10
3)、判断103の結果がYESになるときには、領域
Aの値および符号Cを再正規化処理するとともに状態推
移し(処理104)、1つの優勢シンボルの処理を終了
する。また、判断103の結果がNOになるときには、
処理104を行なわず、そのときのマルコフ状態を維持
する。
【0034】また、劣勢シンボルを符号化するときに
は、符号Cの値を(A−Qe)だけ増やして(処理20
1)、領域Aの値を確率Qeの値に更新し(処理20
2)、領域Aと符号Cを再正規化処理するとともに状態
推移する(処理203)。
【0035】このときに生成した符号Cは、領域のもっ
とも下の部分を示す2進小数値に一致する。また、再正
規化処理では、符号Cを領域Aと同じ桁数左シフトして
拡大し、1を超えた部分の符号Cの値が、符号データと
して出力される。
【0036】また、復号化処理の一例を図3(c)に示
す。
【0037】まず、符号Cが値(A−Qe)よりも小さ
いかどうかを調べて(判断301)、判断301の結果
がYESになるときには、復号化対象となっている注目
画素を優勢シンボルとして判断し(処理302)、領域
Aの値をそのときのマルコフ状態に対応した確率Qeだ
け減じた値に更新する(処理303)。そして、更新し
た領域Aの値が0.75よりも小さくなったかどうかを
調べて(判断304)、判断304の結果がYESにな
るときには、領域Aと符号Cを再正規化するとともにマ
ルコフ状態を推移して(処理305)、この1つのシン
ボルの復号化処理を終了する。また、判断304の結果
がNOになるときには、処理305を行なわず、そのと
きのマルコフ状態を維持する。
【0038】また、判断301の結果がNOになるとき
には、注目画素を劣勢シンボルとして判断し(処理30
6)、符号Cの値を(A−Qe)だけ小さい値に更新す
るとともに(処理307)、領域Aを確率Qeの値に更
新し(処理308)、領域Aと符号Cを再正規化すると
ともにマルコフ状態を推移して(処理309)、この1
つのシンボルの復号化処理を終了する。
【0039】このようにして、QM−coderの符号
化時では、優勢シンボルがあらわれたときには符号Cが
変化しないとともに、再正規化処理が行われる可能性が
少なく、また、劣勢シンボルがあらわれると即再正規化
処理が行われるとともに符号データが形成される。
【0040】したがって、劣勢シンボルの出現頻度が小
さくなるように前処理である予測符号化処理を行なう
と、符号化効率が向上するとともに、処理速度も向上す
る。
【0041】この予測符号化処理に用いる用いるテンプ
レートの一例を図4に示す。このテンプレートは、JB
IG方式で基本(デフォルト)として用いられるいわゆ
るJBIGデフォルト3ラインテンプレートである。こ
のテンプレートは、注目画素の周囲の10画素を参照画
素として抽出するので、この場合、その参照画素のビッ
トパターンに応じて1024個の状態(コンテクスト)
が判定される。
【0042】図5は、JBIG方式を適用して多値画像
データを符号化圧縮する多値符号化装置の一例を示して
いる。
【0043】同図において、画像入力部1を介して、例
えば、8ビット幅の多値画像データPXが入力されて、
ビットプレーン展開部2に加えられる。ビットプレーン
展開部2は、多値画像データをビットプレーンに展開す
るものであり、おのおののビットプレーンのデータは、
ビットプレーンメモリ3に記憶される。
【0044】データ参照部4は、符号化対象となってい
る注目画素のデータをビットプレーンメモリ3から読み
出し、注目画素データDXとして算術符号エンジン5に
出力するとともに、そのときの注目画素について所定の
テンプレートを適用し、複数の参照画素のデータをビッ
トプレーンメモリ3から読み出し、参照画素データDR
として確率評価器6に出力する。
【0045】確率評価器6は、入力した参照画素データ
DRに基づいて、コンテクストを判定し、おのおののコ
ンテクストについて、劣勢シンボル(または優勢シンボ
ル)の確率推定値、および、劣勢シンボル(または優勢
シンボル)の種別を算術符号エンジン5に出力する。
【0046】算術符号エンジン5は、入力した注目画素
データDX、劣勢シンボル(または優勢シンボル)の確
率推定値、および、劣勢シンボル(または優勢シンボ
ル)の種別に基づいて、上述した符号化処理を実行し、
その結果得た符号データCXを符号作成部8に出力す
る。また、算術符号化エンジン5は、その符号化処理に
おいて再正規化処理が行われると、その旨を確率評価器
6に通知する。
【0047】それにより、確率評価器6は、再正規化処
理の実行に同期して、コンテクストの遷移を行い、確率
評価状態を更新する。また、確率評価器6は、おのおの
のコンテクストについて、マルコフ状態値(確率推定値
インデックスの値;7ビット)と、そのときの優勢シン
ボルが白/黒のいずれかをあらわす1ビットの計8ビッ
トのデータを記憶している。
【0048】この算術符号エンジン5と確率評価器6に
より、算術符号器7が構成されている。
【0049】ここで、データ参照部4が用いるテンプレ
ートは、図4に示したと同じJBIGデフォルト3ライ
ンテンプレートを用いているので、注目画素Xについ
て、参照画素A〜Jの10個の参照画素が抽出され、そ
の抽出された参照画素の10ビットのデータが、参照画
素データDRとして確率評価器6に出力される。
【0050】また、この場合には、確率評価器6は、1
024個の各コンテクストについて、それぞれ8ビット
データ(確率推定値インデックスおよび優勢シンボルの
値)を記憶している。
【0051】符号作成部8は、算術符号器7から加えら
れる符号データCXに対応した多値符号データCDを形
成するものであり、その多値符号データCDを次段装置
に出力する。
【0052】ここで、符号作成部8が形成する多値符号
データCDの一例を図6に示す。
【0053】多値符号データCDは、先頭に元の画像デ
ータPXのビット数に対応したビット精度情報(n;こ
の場合は「8」)に続き、最上位ビットプレーンから下
位ビットプレーンに向かって各ビットプレーンに対応し
たビットプレーン符号データを順次配列したものであ
る。
【0054】図7は、本発明の一実施例にかかり、多値
符号データCDを復号する多値復号処理装置の一例を示
している。
【0055】同図において、データ入力部10を介して
入力される多値符号データCDは、算術復号器11の算
術復号エンジン12に加えられており、この算術復号エ
ンジン12から出力される復号された画像データCDx
は、ビットプレーンデータ作成部13に加えられてい
る。
【0056】ビットプレーンデータ作成部13は、算術
復号器11から加えられる画像データCDxを、対応す
るビットプレーンのビットプレーンメモリ14に記憶す
るとともに、データ参照部15から指定された参照画素
データをビットプレーンメモリ14から読み出して、デ
ータ参照部15に出力するものである。
【0057】データ参照部15は、復号化対象となって
いる注目画素について所定のテンプレートを適用し、必
要な参照画素のアドレスをビットプレーンデータ作成部
13に指定して、ビットプレーンデータ作成部13より
参照画素データを受け取り、その受け取った参照画素デ
ータを、算術復号器11の確率評価器16に出力する。
【0058】確率評価器16は、入力した参照画素デー
タに基づいて、コンテクストを判定し、おのおののコン
テクストについて、劣勢シンボル(または優勢シンボ
ル)の確率推定値、および、劣勢シンボル(または優勢
シンボル)の種別を算術復号エンジン12に出力すると
ともに、そのときに判定して得たコンテクストの状態番
号をあらわす状態番号データDCを状態確率統計部17
に出力する。
【0059】算術復号エンジン12は、入力した注目画
素データ、劣勢シンボル(または優勢シンボル)の確率
推定値、および、劣勢シンボル(または優勢シンボル)
の種別に基づいて、上述した復号化処理を実行し、その
結果得た画像データCDxをビットプレーンデータ作成
部13に出力するとともに、そのときの注目画素が劣勢
シンボルであるか優勢シンボルであるかをあらわす画素
種別データDPを状態確率統計部17に出力する。ま
た、算術復号エンジン12は、その復号化処理において
再正規化処理が行われると、その旨を確率評価器16に
通知する。
【0060】それにより、確率評価器16は、再正規化
処理の実行に同期して、コンテクストの遷移を行い、確
率評価状態を更新する。また、確率評価器16は、おの
おののコンテクストについて、マルコフ状態値(確率推
定値インデックスの値;7ビット)と、そのときの優勢
シンボルが白/黒のいずれかをあらわす1ビットの計8
ビットのデータを記憶している。
【0061】ここで、データ参照部15は、図4に示し
たようなJBIGデフォルト3ラインテンプレートを用
いる。したがって、注目画素Xについて、参照画素A〜
Jの10個の参照画素が抽出され、その抽出された参照
画素の10ビットのデータが、参照画素データとして確
率評価器16に出力される。
【0062】また、この場合には、確率評価器16は、
1024個の各コンテクストについて、それぞれ8ビッ
トデータ(確率推定値インデックスおよび優勢シンボル
の値)を記憶している。
【0063】また、状態確率統計部17は、所定のビッ
トプレーン(例えば、最上位ビットプレーン)につい
て、各コンテクストについて劣勢シンボルと優勢シンボ
ルの出現回数を計数し、劣勢シンボルと優勢シンボルの
出現回数の総和を算出し、その総和の値で劣勢シンボル
の出現回数を割り算して、おのおののコンテクストにつ
いての劣勢シンボルの出現確率を算出するものであり、
その算出結果は、状態確率統計データSPとしてビット
プレーン毎に画像判定部18に出力される。
【0064】画像判定部18は、状態確率統計部17よ
り入力される状態確率統計データSPに基づき、復号し
て再生している画像が文字画像であるか写真画像である
かを判定するものであり、その判定結果は、画像判定デ
ータKPとして、連動する2つの切換器19,20に加
えられている。
【0065】切換器19は、ビットプレーンメモリ14
の全ビットプレーンから同一画素位置の画像データをそ
れぞれ取り出してまとめ、多値画像データXPを形成す
るとともに、その多値画像データXPを、画像判定デー
タKPの値が写真画像をあらわしている場合には写真画
像処理部21に出力し、画像判定データKPの値が文字
画像をあらわしている場合には文字画像処理部22に出
力する。
【0066】切換器20は、画像判定データKPの値が
写真画像をあらわしている場合には写真画像処理部21
の出力データを選択するとともに、画像判定データKP
の値が文字画像をあらわしている場合には文字画像処理
部22の出力データを選択し、その選択したデータを多
値画像データXPaとして、次段装置に出力する。
【0067】ここで、写真画像処理部21は、図8
(b)に示すように、入力した原稿濃度に対して出力す
る画像濃度が線形の関係になるような画像処理(γ補正
処理)や、周囲画素を利用して注目画素の濃度を平滑化
するを行うものである。それにより、切換器19,20
により写真画像処理部21が選択されているときには、
多値画像データXPは、写真画像処理部21によりその
中間調状態が良好に表現される状態に変換された多値画
像データXPaとして出力され、その結果、写真画像の
再生画質が良好になる。
【0068】また、文字画像処理部22は、図8(a)
に示すように、入力した原稿画像に対して出力する画像
濃度が非線形の関係になり、文字画像に現れるエッジ部
分を強調する画像処理(γ補正処理)や、読取手段の画
素構造等が原因して文字画像のエッジ部に現れるギザギ
ザを解消するスムージング処理等を行うものである。そ
れにより、切換器19,20により文字画像処理部22
が選択されているときには、多値画像データXPは、文
字画像処理部22により文字画像の特徴が良好に表現さ
れる状態に変換された多値画像データXPaとして出力
され、その結果、文字画像の再生画質が良好になる。
【0069】したがって、画像判定部18により、処理
対象の多値画像データXPの画像が写真画像であると判
定されると、写真画像に対応した画像判定データKPが
出力され、このときには、切換器19および切換器20
は写真画像処理部21を選択するので、ビットプレーン
メモリ14より出力される多値画像データXPは、写真
画像処理部21によって上述した画像処理が施され、切
換器20を介して多値画像データXPaとして出力され
るので、写真画像の再生画質が良好になる。
【0070】また、画像判定部18により、処理対象の
多値画像データXPの画像が文字画像であると判定され
ると、文字画像に対応した画像判定データKPが出力さ
れ、このときには、切換器19および切換器20は文字
画像処理部22を選択するので、ビットプレーンメモリ
14より出力される多値画像データXPは、文字画像処
理部22によって上述した画像処理が施され、切換器2
0を介して多値画像データXPaとして出力されるの
で、文字画像の再生画質が良好になる。
【0071】このようにして、本実施例では、再生画像
が写真画像の場合、および、文字画像の場合で、それぞ
れ最適な画像処理が行われ、再生画像の種類にかかわら
ず、その画質が良好なものとなる。
【0072】ところで、多値画像データに基づいて原画
像が文字画像であるか写真画像であるかを判定する方法
について、本発明者の実験によれば、文字画像において
は、文字部分と下地部分とに画像の内容が大きく分かれ
るため、それらをあらわす1つ以上の特定の状態番号に
ついて劣勢シンボルの出現確率が非常に小さくなること
が確認できている。ここで、特定の状態番号とは、縦線
または横線をあらわすビットパターンに対応した状態番
号である。
【0073】したがって、その特定状態番号について劣
勢シンボルの出現確率の平均値を算出し、その平均値の
値が所定値よりも大きくなっている場合には原画像が文
字画像であると判断でき、その平均値の値が所定値以上
になっている場合には原画像が写真画像であると判断す
ることができる。
【0074】図9は、かかる判定方法を適用する場合の
画像判定部18の処理の他の例を示している。
【0075】まず、状態確率統計部17より出力される
1ビットプレーン分の状態確率統計データSPを入力し
(処理401)、上述した特定の各状態番号について劣
勢シンボルの出現確率を取り出して(処理402)、そ
の取り出した出現確率の平均値Pmを算出し(処理40
3)、その平均値Pmの値が所定値KAよりも大きいか
どうかを調べる(判断404)。
【0076】判断404の結果がYESになるときに
は、このときの原画像が文字画像であると判定し(処理
405)、切換器19,20に文字画像処理部22を選
択させる内容の画像判定データKPを出力する(処理4
06)。
【0077】また、判断404の結果がNOになるとき
には、このときの原画像が写真画像であると判定し(処
理407)、処理406に移行して、このときは切換器
19,20に写真画像処理部21を選択させる内容の画
像判定データKPを出力する。
【0078】このようにして、本実施例では、原画像の
画像種別に応じて、再生画像の画質を良好なものにする
ことができる。
【0079】ところで、上述した実施例では、白黒画像
を多値画像データとして読み取ったときの多値画像デー
タを処理する場合について説明したが、本発明は、カラ
ー画像を多値画像データとして読み取った場合について
も同様にして適用することができる。
【0080】図10は、本発明のさらに他の実施例にか
かるカラー多値画像符号化装置の一例を示している。こ
の場合、符号化対象となっているカラー多階調画像は、
RGB3原色の色成分をもち、おのおのの色成分につい
て1画素あたり8ビットのビット深度をもつものであ
る。なお、同図において図5と同一部分および相当する
部分には、同一符号または関連する符号を付している。
【0081】同図において、カラー画像入力部25を介
して入力された24ビットのカラー多階調画像データP
Xcは、色成分分解部26に加えられている。色成分分
解部26は、カラー多階調画像データPXcを8ビット
のR成分のR多階調画像データPXr、8ビットのG成
分のG多階調画像データPXg、および、8ビットのB
成分のB多階調画像データPXbに分解するものであ
り、R多階調画像データPXr、G多階調画像データP
Xg、および、B多階調画像データPXbは、それぞれ
ビットプレーン展開部2r,2g,2bに加えられてい
る。
【0082】ビットプレーン展開部2rは、R多値画像
データPXrをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3rに記憶される。
【0083】ビットプレーン展開部2gは、G多値画像
データPXgをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3gに記憶される。
【0084】ビットプレーン展開部2bは、B多値画像
データPXbをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3bに記憶される。
【0085】データ参照部4rは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3rから
読み出し、注目画素データDXrとして算術符号器9r
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3rから読み出し、参照画素データDRrとして
算術符号器9rの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0086】データ参照部4gは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3gから
読み出し、注目画素データDXgとして算術符号器9g
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3gから読み出し、参照画素データDRgとして
算術符号器9gの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0087】データ参照部4bは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3bから
読み出し、注目画素データDXbとして算術符号器9b
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3bから読み出し、参照画素データDRbとして
算術符号器9bの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0088】ここで、データ参照部4r,4g,4bが
用いるテンプレートは、図4に示したと同じJBIGデ
フォルト3ラインテンプレートを用いているので、注目
画素Xについて、参照画素A〜Jの10個の参照画素が
抽出され、その抽出された参照画素の10ビットのデー
タが、参照画素データDRr,DRg,DRbとしてそ
れぞれ算術符号器9r,9g,9bに出力される。
【0089】算術符号器9rは、入力される注目画素デ
ータDXrおよび参照画素データDRrに基づき、上述
した算術符号化処理を実行し、それによって得た符号デ
ータをR成分符号データCXrとして符号作成部27に
出力する。
【0090】算術符号器9gは、入力される注目画素デ
ータDXgおよび参照画素データDRgに基づき、上述
した算術符号化処理を実行し、それによって得た符号デ
ータをG成分符号データCXgとして符号作成部27に
出力する。
【0091】算術符号器9bは、入力される注目画素デ
ータDXbおよび参照画素データDRbに基づき、上述
した算術符号化処理を実行し、それによって得た符号デ
ータをB成分符号データCXbとして符号作成部27に
出力する。
【0092】符号作成部27は、算術符号器9r,9
g,9bから加えられる符号データCXr,CXg,C
Xbに対応したカラー多値符号データCDcを形成する
ものであり、そのカラー多値符号データCDcを次段装
置に出力する。
【0093】ここで、符号作成部22が形成するカラー
多値符号データCDcの一例を図11(a),(b)に
示す。
【0094】カラー多値符号データCDcは、同図
(a)に示すように、先頭に元の画像データPXcのビ
ット数に対応したビット精度情報(n;この場合は
「8」)と、色成分数(この場合は「3」)をあらわす
ヘッダ情報に続き、各色成分の符号データを順次配置し
たものである。
【0095】また、おのおのの色成分の符号データは、
同図(b)に示すように、最上位ビットプレーンから下
位ビットプレーンに向かって各ビットプレーンに対応し
たビットプレーン符号データを順次配列したものであ
る。
【0096】図12は、カラー多値符号データCDcを
復号化するカラー多値画像復号化装置の一例を示してい
る。
【0097】同図において、カラー多値符号データCD
cは、符号分配部30に加えられ、符号分配部30は、
カラー多値符号データCDcに含まれるR成分の多値符
号データCDr、G成分の多値符号データCDg、およ
び、B成分の多値符号データCDbを抽出して、おのお
のの多値符号データCDr,CDg,CDgを、最上位
ビットプレーンから下位ビットプレーンに向かってビッ
トプレーン順序に算術復号器11r,11g,11bに
それぞれ出力する。これらの算術復号器11r,11
g,11bからそれぞれ出力される復号された画像デー
タCCr,CCg,CCbは、ビットプレーンデータ作
成部13r,13g,13bにそれぞれ加えられてい
る。
【0098】ビットプレーンデータ作成部13r,13
g,13bは、算術復号器11r,11g,11bから
それぞれ加えられる画像データCCr,CCg,CCb
を、対応するビットプレーンのビットプレーンメモリ1
4r,14g,14bにそれぞれ記憶するとともに、デ
ータ参照部15r,15g,15bからそれぞれ指定さ
れた参照画素データをおのおのビットプレーンメモリ1
4r,14g,14bから読み出して、データ参照部1
5r,15g,15bにそれぞれ出力するものである。
【0099】データ参照部15r,15g,15bは、
復号化対象となっている注目画素について所定のテンプ
レートを適用し、必要な参照画素のアドレスをビットプ
レーンデータ作成部13r,13g,13bにそれぞれ
に指定して、ビットプレーンデータ作成部13r,13
g,13bより参照画素データをそれぞれ受け取り、そ
の受け取った参照画素データを、算術復号器11r,1
1g,11bの確率評価器(図示略;図7参照)に出力
する。
【0100】ここで、データ参照部15は、図4に示し
たようなJBIGデフォルト3ラインテンプレートを用
いる。
【0101】算術復号器11rにおいて、確率評価器
は、入力した参照画素データに基づいて、コンテクスト
を判定し、おのおののコンテクストについて、劣勢シン
ボル(または優勢シンボル)の確率推定値、および、劣
勢シンボル(または優勢シンボル)の種別を算術符号エ
ンジンに出力するとともに、そのときに判定して得たコ
ンテクストの状態番号をあらわす状態番号データDCを
状態確率統計部17に出力する。
【0102】算術復号器11rにおいて、算術復号エン
ジンは、入力した注目画素データ、劣勢シンボル(また
は優勢シンボル)の確率推定値、および、劣勢シンボル
(または優勢シンボル)の種別に基づいて、上述した復
号化処理を実行し、その結果得た画像データCCrをビ
ットプレーンデータ作成部13に出力するとともに、そ
のときの注目画素が劣勢シンボルであるか優勢シンボル
であるかをあらわす画素種別データDPを状態確率統計
部17に出力する。また、算術復号エンジンは、その復
号化処理において再正規化処理が行われると、その旨を
確率評価器に通知する。
【0103】それにより、確率評価器は、再正規化処理
の実行に同期して、コンテクストの遷移を行い、確率評
価状態を更新する。また、確率評価器は、おのおののコ
ンテクストについて、マルコフ状態値(確率推定値イン
デックスの値;7ビット)と、そのときの優勢シンボル
が白/黒のいずれかをあらわす1ビットの計8ビットの
データを記憶している。
【0104】また、状態確率統計部17は、所定のビッ
トプレーン(例えば、最上位ビットプレーン)につい
て、各コンテクストについて劣勢シンボルと優勢シンボ
ルの出現回数を計数し、劣勢シンボルと優勢シンボルの
出現回数の総和を算出し、その総和の値で劣勢シンボル
の出現回数を割り算して、おのおののコンテクストにつ
いての劣勢シンボルの出現確率を算出するものであり、
その算出結果は、状態確率統計データSPとしてビット
プレーン毎に画像判定部18に出力される。
【0105】画像判定部18は、状態確率統計部17よ
り入力される状態確率統計データSPに基づき、復号し
て再生している画像が文字画像であるか写真画像である
かを判定するものであり、その判定結果は、画像判定デ
ータKPとして、連動する2つの切換器19,20に加
えられている。
【0106】画像データ合成部31は、ビットプレーン
メモリ14rに記憶されている第8ビットプレーン〜第
1ビットプレーンのビットプレーン画像データCCr、
ビットプレーンメモリ14gに記憶されている第8ビッ
トプレーン〜第1ビットプレーンのビットプレーン画像
データCCg、および、ビットプレーンメモリ14bに
記憶されている第8ビットプレーン〜第1ビットプレー
ンのビットプレーン画像データCCbについて、順次各
色成分毎に各画素の画像データを抽出し、同一画素位置
の3つの色成分の8ビットのデータをまとめてカラー多
値画像データXCを形成するものであり、そのカラー多
値画像データXCは、切換器19に加えられている。
【0107】切換器19は、カラー多値画像データCX
を、画像判定データKPの値が写真画像をあらわしてい
る場合には写真画像処理部21に出力し、画像判定デー
タKPの値が文字画像をあらわしている場合には文字画
像処理部22に出力する。
【0108】切換器20は、画像判定データKPの値が
写真画像をあらわしている場合には写真画像処理部21
の出力データを選択するとともに、画像判定データKP
の値が文字画像をあらわしている場合には文字画像処理
部22の出力データを選択し、その選択したデータを、
カラー多値画像データCXaとして、次段装置に出力す
る。
【0109】したがって、画像判定部18により、処理
対象の多値画像データXPの画像が写真画像であると判
定されると、写真画像に対応した画像判定データKPが
出力され、このときには、切換器19および切換器20
は写真画像処理部21を選択するので、画像データ合成
部31より出力されるカラー多値画像データXCは、写
真画像処理部21によって上述したような画像処理(γ
補正処理および平滑化処理等)が施され、切換器20を
介してカラー多値画像データXPaとして出力されるの
で、写真画像の再生画質が良好になる。
【0110】また、画像判定部18により処理対象の多
値画像データXPの画像が文字画像であると判定される
と、文字画像に対応した画像判定データKPが出力さ
れ、このときには、切換器19および切換器20は文字
画像処理部22を選択するので、画像データ合成部31
より出力されるカラー多値画像データXCは、文字画像
処理部22によって上述した画像処理が施され、切換器
20を介してカラー多値画像データXCaとして出力さ
れるので、文字画像の再生画質が良好になる。
【0111】この場合の画像判定部18の判定処理は、
図9と同様の処理を適用することができる。
【0112】このようにして、本実施例では、原画像の
画像種別に応じて、カラー再生画像の画質を良好なもの
にすることができる。
【0113】なお、上述した実施例では、算術符号時に
JBIGデフォルト3ラインテンプレートを用いて符号
化しているが、それ以外の適宜なテンプレート(例え
ば、浮動参照画素を画像内容によって最適な状態に移動
するアダプティブテンプレート等)を用いることができ
る。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
算術符号処理により符号化圧縮されたデータから白黒多
値画像を再生するときに、その画像種類に応じた画像処
理を適用するので、再生画像の画質を良好にすることが
できるという効果を得る。
【0115】また、算術符号処理により符号化圧縮され
たデータからカラー多値画像を再生するときに、その画
像種類に応じた画像処理を適用するので、再生カラー画
像の画質を良好にすることができるという効果を得る。
【0116】また、算術復号処理するときに得られる劣
勢シンボル出現確率の統計情報に基づいて再生画像の種
類を判断しているので、確実に画像種類の判断を行うこ
とができ、例えば、写真画像に対して文字画像用の画像
処理を適用するなどの不都合を防止することができると
いう効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】多値画像をビットプレーン方式で符号化すると
きの説明図。
【図2】符号化シンボル系列「0100」を対象とした
2値算術符号化の一例を説明するための概略図。
【図3】QM−coder方式の符号化復号化処理の一
例を説明するためのフローチャート。
【図4】予測符号化処理に用いる用いるテンプレートの
一例を示した概略図。
【図5】本発明の一実施例にかかる多値符号化装置の一
例を示したブロック図。
【図6】多値符号データの一例を示した概略図。
【図7】符号化判定部の処理の一例を示したフローチャ
ート。
【図8】写真画像処理部および文字画像処理部の処理の
一部(γ補正)を説明するためのグラフ図。
【図9】多値復号化装置の一例を示したブロック図。
【図10】本発明の他の実施例にかかるカラー多値画像
符号化装置の一例を示したブロック図。
【図11】カラー多値符号データの一例を示した概略
図。
【図12】カラー多値符号データを復号化するカラー多
値画像復号化装置の一例を示したブロック図。
【符号の説明】
11,11r,11g,11b 算術復号器 12 算術復号エンジン 13,13r,13g,13b ビットプレーンデータ
作成部 14,14r,14g,14b ビットプレーンメモリ 15,15r,15g,15b データ参照部 16 確率評価器 17 状態確率統計部 18 画像判定部 19,20 切換器 21 写真画像処理部 22 文字画像処理部 30 符号分配部 31 画像データ合成部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画素あたり複数ビットからなる白黒多
    値画像から、同一ビット順位のビットデータを画素毎に
    取り出してビットプレーンを形成し、おのおののビット
    プレーンについて算術符号処理して形成された多値画像
    符号データに対し、上記算術符号処理の逆処理である算
    術復号処理を適用し、原画像を再生する多値画像処理装
    置において、 おのおののビットプレーンの符号データについて上記算
    術復号処理を適用して元の二値画像データを形成する算
    術復号化処理手段と、 上記算術復号化処理手段の復号化処理時に判定した状態
    毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集して
    統計する状態確率統計手段と、 上記状態確率統計手段の統計結果に基づいて、処理対象
    の画像の種別を判定する画像判定手段と、 上記画像判定手段が判定した画像の種別に基づき、全て
    のビットプレーンについて上記算術復号化処理手段が形
    成して得た復号多値画像データを画像処理する画像処理
    手段を備えたことを特徴とする多値画像処理装置。
  2. 【請求項2】 複数の色成分で、かつ、1画素あたり複
    数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分につい
    て、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り出し
    てビットプレーンを形成し、おのおののビットプレーン
    について算術符号処理して形成されたカラー多値画像符
    号データに対し、上記算術符号処理の逆処理である算術
    復号処理を適用し、原画像を再生する多値画像処理装置
    において、 おのおののビットプレーンの符号データについて上記算
    術復号処理を適用して元の二値画像データを形成する算
    術復号化処理手段と、 上記算術復号化処理手段の復号化処理時に判定した状態
    毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集して
    統計する状態確率統計手段と、 上記状態確率統計手段の統計結果に基づいて、処理対象
    の画像の種別を判定する画像判定手段と、 上記画像判定手段が判定した画像の種別に基づき、全て
    の色成分の全てのビットプレーンについて上記算術復号
    化処理手段が形成して得た復号カラー多値画像データを
    画像処理する画像処理手段を備えたことを特徴とする多
    値画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像判定手段は、所定の上位ビット
    のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字
    画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確
    率が所定値よりも小さくなっているときには、その処理
    対象の画像が文字画像であると判定し、上記所定の上位
    ビットのビットプレーンに対応した統計結果にあらわれ
    る上記所定の状態の劣勢シンボル出現確率が所定値以上
    になっているときには、その処理対象の画像が写真画像
    であると判定することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の多値画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画像判定手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字画像
    の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確率が
    所定値よりも小さくなっているときには、その処理対象
    の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットのビッ
    トプレーンに対応した統計結果にあらわれる上記所定の
    状態の劣勢シンボル出現確率が所定値以上になっている
    ときには、その処理対象の画像が写真画像であると判定
    することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多
    値画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記画像判定手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢シン
    ボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているときに
    は、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、最
    上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果にあら
    われる劣勢シンボルの出現確率がいずれの状態にも偏っ
    ていないときには、その処理対象の画像が写真画像であ
    ると判定することを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の多値画像処理装置。
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