JPH0992236A - 電池及びその製造方法 - Google Patents

電池及びその製造方法

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JPH0992236A
JPH0992236A JP7248955A JP24895595A JPH0992236A JP H0992236 A JPH0992236 A JP H0992236A JP 7248955 A JP7248955 A JP 7248955A JP 24895595 A JP24895595 A JP 24895595A JP H0992236 A JPH0992236 A JP H0992236A
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metal case
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battery
sealing
opening
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Takashi Kakiuchi
尚 垣内
Takashi Yonemura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有底筒形金属ケースと封口蓋とを有する電池
において、短絡の発生が少なく、封口部分の強度を従来
より向上させることにより、内部の圧力が急激に上昇し
た場合でも金属ケースの開口縁と封口蓋との間から電解
液の漏れが発生することのない電池及びその製造方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 アルカリ蓄電池1は、上部に開口11を
有する有底円筒形の金属ケース10と、発電素体20
と、開口11を封口する封口蓋30等から構成されてい
る。封口蓋30は、金属ケース10上端近傍の開口縁部
13にはめ込まれており、封口板31の外周部と開口縁
部13の間には、円環状のガスケット40が介挿されて
いる。開口縁部13は収径加工されることにより封口板
31の外周部にかしめられ、封口板31と開口縁部13
の間が密封されている。開口縁部13の先端部分は外方
向に曲折されることによって円環板状の曲折部14が形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有底筒形金属ケー
スと封口蓋とを有する電池及びその製造方法に関し、特
に金属ケースの封口部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に密閉型アルカリ蓄電池は、開口
部を有する有底筒形金属ケース内に、電極,セパレー
タ,電解液等からなる発電素体が収納され、開口部が封
口蓋で封口された構成となっている。また、これと同様
の電池構成は、密閉型アルカリ蓄電池以外にも、一般的
な電池において多く用いられている。
【0003】このように有底筒形金属ケースと封口蓋と
を有する電池を封口する技術として、従来より、金属ケ
ースの開口縁と封口蓋の外周部との間にガスケットを挟
持させて、金属ケースの開口縁部を収径すると共に封口
蓋の外周部にかしめることによって封口する方法が広く
用いられている。ところで、近年、電池重量の軽量化或
は電池の高容量化に対する要請はますます大きくなって
いる。
【0004】電池重量の軽量化や高容量化のためには、
金属ケースの板厚はできるだけ薄くすることが望ましい
が、上述した封口方法を用いる場合、金属ケースの側面
板厚を薄くすると、金属ケースの封口部分(ガスケット
を押圧する開口縁の部分)の断面積が小さくなるため、
それだけ封口部分の強度・気密性が低下しやすい。これ
に対して、例えばUSP4,822,377に開示され
た密閉型アルカリ蓄電池では、金属ケースの開口縁の先
端が内方向に折曲げられた構造となっている。
【0005】図7に示された電池も、金属ケースの開口
縁の先端が内方向に折曲げられた電池の一例であるが、
このように金属ケースの開口縁の先端を内方向に折曲げ
ることによって、封口部分の強度・気密性を向上させる
ことができるので、金属ケースの板厚を薄く形成するこ
とによる封口部分の強度・気密性の低下分を補うことは
可能と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに開口縁の先端を内方向に折曲げても、密閉型蓄電池
で電池内の圧力が急激に上昇したような場合には、圧力
上昇に伴って金属ケースの開口縁が外方向に押し広げら
れて、金属ケースの開口縁と封口蓋との間から電解液の
漏れが発生することもあり、封口部分の強度を更に向上
させる技術が望まれている現状である。
【0007】また、金属ケースの開口縁の先端を内方向
に折曲げた場合は、開口縁と封口蓋との距離が短くなる
ため、金属ケースと封口蓋との接触による外部短絡の発
生を防止する上で好ましくない。本発明は、このような
課題に鑑み、有底筒形金属ケースと封口蓋とを有する電
池において、短絡の発生が少なく、封口部分の強度を従
来より向上させることにより、内部の圧力が急激に上昇
した場合でも金属ケースの開口縁と封口蓋との間から電
解液の漏れが発生することのない電池及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、一端が開口された有底筒形
金属ケースと、有底筒形金属ケース内に収納された発電
素体と、有底筒形金属ケースの開口部を封口する封口蓋
と、有底筒形金属ケースの開口縁部と封口蓋の外周部と
の間に介挿されたガスケットとを備え、開口縁部が封口
蓋の外周部にかしめられている電池において、開口縁部
は、その開口側の端部が外方向に曲折されていることを
特徴としている。
【0009】このように金属ケースの開口側の端部が外
方向に曲折されているので、開口縁部の強度を上げるこ
とができるため、封口蓋に対するかしめの強度を向上
し、気密性を大幅に向上することができる。また、開口
縁部の縁端の曲折方向が外方向であるため、開口縁部と
封口蓋との接触を回避することができるので、外部短絡
を防止することができる。
【0010】請求項2記載の電池の製造方法は、開口側
の端部が外方向に曲折されることによって曲折部が形成
された有底筒形金属ケースの中に、発電素体が収納され
たものを作製する第1工程と、有底筒形金属ケースの開
口縁部に、ガスケットを介挿させた状態で封口蓋をセッ
トする第2工程と、曲折部の外周縁に中心方向に向かう
外力を作用させて開口縁部を収径させつつ封口蓋の外周
部にかしめる第3工程とを備えることを特徴としてい
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明に対して、第3工程では、内周面に錘形の摺動面を有
したパンチ部材を用い、パンチ部材を有底筒形金属ケー
スに対して接近方向に駆動し、摺動面を有底筒形金属ケ
ースの曲折部の外周縁に摺動圧接することによって該曲
折部を中心方向に押圧し、収径することを特徴としてい
る。
【0012】請求項2,3の製造方法によって、請求項
1記載の電池を容易に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について詳
述し、従来例と比較しながら本発明の効果を説明する。 (実施例1) 〔電池の構成についての説明〕図1は、実施例1に係る
密閉型アルカリ蓄電池の構造を示す図である。
【0014】このアルカリ蓄電池1は、4/3Aサイズ
の円筒形ニッケル−カドミウム蓄電池であって、上部に
開口11を有する有底円筒形の金属ケース10と、非焼
結式ニッケルを活物質とする正極21とカドミウム極板
からなる負極22とがセパレータ23を介して積層され
渦巻状に巻かれてなる電極群24にアルカリ電解液が含
浸されてなる発電素体20と、金属ケース10の開口1
1を封口する封口蓋30等から構成されている。
【0015】金属ケース10は、厚さ約0.3mmのS
PC鋼板によって形成されている。この金属ケース10
の中には発電素体20が収納されており、発電素体20
は金属ケース10内部の大部分を占めている。封口蓋3
0は、中央に円形窓32が形成された円板状の鋼板から
なる封口板31と、この封口板31の中央部に固着され
上方に突出する正極端子33と、円形窓32を塞ぎ安全
弁として機能するゴム体34とから構成されている。
【0016】封口蓋30は、金属ケース10上端近傍の
開口縁部13にはめ込まれており、封口板31の外周部
と開口縁部13の間には、弾力性を有する絶縁性材料
(本実施例ではナイロン)からなる円環状のガスケット
40が介挿されている。開口縁部13の下側に沿って、
金属ケース10が内側に突出してなるシーム溝12が形
成されている。発電素体20は、その上面がシーム溝1
2によって押さえられることによって金属ケース10内
の底面上に固定されている。
【0017】開口縁部13は、収径加工されると共に封
口板31の外周部にかしめられ、それにより封口板31
と開口縁部13の間が密封されている。ここで、ガスケ
ット40は、封口板31の外周部を包み込むように開口
縁部13とシーム溝12の内側面に沿って配され、開口
縁部13によって封口板31に押えつけられた状態で封
口板31と金属ケース10とを絶縁している。また、ガ
スケット40はシーム溝12によって下方にずれないよ
うになっている。
【0018】開口縁部13の先端部分は外方向に曲折さ
れ、それによって円環板状の曲折部14が形成されてい
る。即ち、開口縁部13は、その先端が封口板31から
遠ざかる方向に向けて折曲げられている。従って、開口
縁部13は、封口板31並びに正極端子33との接触が
生じにくい構成となっている。また、曲折部14が形成
されることによって開口縁部13の強度も向上するの
で、封口板31とのかしめ部分における密封性も向上す
る。
【0019】ゴム体34は、封口板31と正極端子33
とによって囲まれる空間内に収納され、正極端子33で
押さえつけられ円形窓32を塞いだ状態となっている
が、電池の内圧が規定の圧力以上に上昇したときには、
内部のガスが円形窓32から大気中に放出されるように
なっている。正極21は、正極導電タブ25によって封
口板31と接続されることにより、正極端子33と電気
的に接続されている。また、発電素体20の上面と封口
板31との間には、封口板31と負極22との短絡を防
止するための絶縁リング26が挿入されている。
【0020】一方、金属ケース10は負極端子を兼ねて
おり、負極導電タブ(不図示)よって負極22は金属ケ
ース10の底辺部に電気的に接続されている。また、金
属ケース10と正極21との短絡を防止するため発電素
体20の下面と金属ケース10の底面との間には絶縁板
27が挿入されている。 〔電池の製造方法についての説明〕図2は、アルカリ蓄
電池1の製造工程を説明する図である。この図に従っ
て、アルカリ蓄電池1の製造方法を説明する。
【0021】先ず、厚さ約0.3mmのSPC板を成形
して、図2(a)に示されるような円筒形の金属ケース
10aを作製する。この金属ケース10aの上端近傍の
領域即ち開口縁部13aの先端部分は外方向に曲折され
ることにより、円環板状のツバ状曲折部15が形成され
ている。正極21,負極22及びセパレータ23を重ね
て巻回して作製された電極群24を、図2(b)に示さ
れるように金属ケース10aに収納する。なお、電極群
24には、正極導電タブ25が接続されている。
【0022】図2(c)に示されるように、正極導電タ
ブ25と封口蓋30の封口板31とを接続する。図2
(d)に示されるように、金属ケース10aの所定位置
(電極群24の上面に相当する位置)にシーム溝12を
形成する。このシーム溝12は、金属ケース10aの外
表面の所定位置を内側に押し付けて突出させることによ
って形成することができる。
【0023】そして、アルカリ電解液を注入して電極群
24に含浸させ、ガスケット40を装着した封口蓋30
を、金属ケース10aの開口縁部13aに填め込む。こ
のとき、ガスケット40は、シーム溝12によって所定
位置に保持される。図2(e)に示されるように、カシ
メパンチ50を用いて、開口縁部13aを収径すること
によって封口する。
【0024】カシメパンチ50によって開口縁部13a
を収径する機構について、更に詳細に説明する。カシメ
パンチ50は、外観が円柱形状であって、その下面51
側から内部には、下部よりも上部の方が狭くなっている
テーパー状(断面が台形状)の凹部52が形成されてお
り、凹部52の上部には更に、正極端子33が入り込む
ための円柱状の凹部54が形成されている。
【0025】この凹部52の側面は、カシメパンチ50
の動作に伴って、ツバ状曲折部15の外周部が摺動する
摺動面53となっている。摺動面53は、カシメパンチ
50が下降するのに伴ってツバ状曲折部15を中心方向
に押さえつけることができるよう、鉛直方向に対して傾
斜して形成されている(図4参照)。ここで、摺動面5
3の傾斜角度や長さ等は、ツバ状曲折部15に対する押
圧が適度になされるよう設定されている。
【0026】図3は、このカシメパンチ50を中心軸に
沿って半分に切断し、下方から見た図である。図4は、
カシメパンチ50によって開口縁部13aが収径されて
かしめられる様子を示す図である。図4の(a)に示さ
れるように、ガスケット40は、その下部がシーム溝1
2によって支えられている。
【0027】図4の(a),(b)に示されるように、
カシメパンチ50が下方向(図中矢印Aの方向)に移動
するに伴って、摺動面53がツバ状曲折部15をその中
心方向(図中矢印Bの方向)に押し込み、それにより開
口縁部13aが収径される。開口縁部13aが収径され
るのに伴って、ガスケット40は封口板31に押圧さ
れ、ガスケット40の上部は内側に折曲げられる。そし
て、封口板31の外周部は、ガスケット40によって包
み込まれる。
【0028】図4の(c)に示されるように、ツバ状曲
折部15は摺動面53をその最上部まで摺動し、ツバ状
曲折部15が凹部52の上面55で押さえつけられるこ
とによって、ツバ状曲折部15は完全に折曲げられる。
なお、図4の(c)に示されるように、摺動面53の上
端近傍の領域53aは傾斜がつけられておらず、ほぼ鉛
直方向に形成されている。このように領域53aが形成
されることによって、ツバ状曲折部15の収径の程度が
適度に調整される。
【0029】このようにツバ状曲折部15は、その外周
部が中心方向に押圧されるため、ツバ状曲折部15の形
状はほとんどそのまま保たれ、収径工程が終了した後に
は、この部分が曲折部14として残る。なお、カシメパ
ンチ50による収径工程において、図5に示すように、
開口縁部13aを支持する円筒形のガイド金型56を用
いれば、より確実にかしめを行うことができる。即ち、
摺動面53とツバ状曲折部15との間の摩擦が大きい場
合等には、開口縁部13aが外方向に押し広げられるこ
とも考えられるが、図5の(a),(b)に示されるよ
うに、かしめ動作の途中まで、ガイド金型56が開口縁
部13aの外周を覆うことによって、開口縁部13aが
外方向に押し広げられることなく確実にかしめがなされ
る。なお、図5の(c)に示されるように、カシメパン
チ50が下降して、摺動面53の上部がツバ状曲折部1
5するときには、ガイド金型56は、下方にスライドし
て摺動面53との接触を回避するようになっている。
【0030】このように、カシメパンチ50による収径
工程を終えた後、図2(f)に示されるように、仕上げ
用のカシメパンチ60を用いてかしめの仕上げを行う。
カシメパンチ60には、アルカリ蓄電池1の上部の形状
とほぼ対応した形状の凹部61が形成されており、上記
の収径工程終了後の電池をカシメパンチ60で押し付け
ることによって形を整えると共に、かしめをより確実な
ものとすることができる。
【0031】以上のようにして、アルカリ蓄電池1を作
製することができる。なお、図2に示した製造工程にお
いて、(e)のカシメパンチ50による収径工程ではツ
バ状曲折部15を完全に折曲げないで、(f)のカシメ
パンチ60を用いて完全に折曲げるようにしてもよい。 (実施例2)図6は、実施例2に係るアルカリ蓄電池7
0の断面図である。
【0032】このアルカリ蓄電池70は、実施例1のア
ルカリ蓄電池1と同様の構成であるが、金属ケースの開
口縁部の先端には、外方向に曲折された円環板状の曲折
部14の代わりに、外方向にカールしたカール曲折部7
1が形成されている。このアルカリ蓄電池70の製造方
法は、実施例1の図2に示したアルカリ蓄電池1の製法
と同様であるが、図2(a)で用いる金属ケースは、金
属ケース10aのツバ状曲折部15の代わりに、カール
曲折部71が形成されているものを使用し、その他は、
図2と同様の工程を施すことによって、アルカリ蓄電池
70を製造することができる。
【0033】このようにカール曲折部71が設けられた
アルカリ蓄電池70においても、アルカリ蓄電池1と同
様に、開口縁部13は封口板31並びに正極端子33と
の接触が生じにくく、また、開口縁部13の強度も向上
し、封口板31とのかしめにおける密封性も向上する。 (比較例)図7は、比較例に係るアルカリ蓄電池101
の断面図である。
【0034】このアルカリ蓄電池101は、実施例1の
アルカリ蓄電池1と同様の構成であるが、金属ケース1
10の開口縁部113の先端には外方向に曲折した曲折
部は設けられておらず、開口縁部の先端部分114は内
方向を向いている。このアルカリ蓄電池101の製法
は、実施例1のアルカリ蓄電池1の製法と同様である
が、用いる金属ケースの開口縁部の先端は折りまげられ
ていない点と、収径工程では、金属ケースの開口縁部を
収径すると共に、その先端をカシメパンチで内側に折曲
げる点が異なっている。
【0035】(耐圧試験)実施例1のアルカリ蓄電池1
と比較例のアルカリ蓄電池101を用いて、耐圧試験を
行った。 耐圧試験の方法:アルカリ蓄電池1とアルカリ蓄電池1
01の各々100個の電池について、電池の安全弁の部
分を密封し、0.2Cの電流で逆充電することによって
電池内部に水素ガスを発生させ、電池内部の圧力を上昇
させる。電池内部の圧力が所定の圧力(50kg/cm
2)になれば逆充電を停止する(逆充電の時間は1時間
程度)。その後、所定時間(1時間)放置して、封口蓋
と金属ケースとの間からの漏液の有無を確認する。そし
て、100個の電池の中で漏液が生じた電池の個数の割
合を漏液発生率とする。
【0036】試験結果:漏液発生率は、実施例1のアル
カリ蓄電池1では0%であったのに対して、比較例のア
ルカリ蓄電池101では5%であった。このように、ア
ルカリ蓄電池101よりアルカリ蓄電池1の漏液発生率
が低いのは、アルカリ蓄電池1では、金属ケース10の
開口縁部13の先端に外方向に曲折された曲折部14が
形成されているので、このような曲折部を持たないアル
カリ蓄電池101と比べて開口縁部の強度が高くなり、
封口蓋とかしめた部分の密封性が向上したためと考えら
れる。
【0037】なお、上記実施例1,2では、金属ケース
の形状が有底円筒形の例を示したが、有底四角筒形等の
有底多角筒形の場合も同様に実施することができる。ま
た、上記実施例1,2では、密閉型アルカリ蓄電池の例
を示したが、本発明は、密閉型の電池に広く適用するこ
とができ同様の効果を奏する。また、本発明は、必ずし
も密閉型でなくても、有底筒形金属ケースと封口蓋とを
有する電池であるならば適用することができる。密閉型
でない場合は、電池の耐圧性は問題にならないが、金属
ケースと封口蓋との間のかしめ部分の密封性については
同様の効果を奏する。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、開口縁の
封口蓋に対するかしめの強度を向上し、封口部分の気密
性を大幅に向上することができる。特に、密閉型電池に
適用した場合、電池内圧の上昇に伴う液漏れを防止する
ことができるため、その実用的効果は大きい。これによ
り、封口部の強度を保ちながら金属ケースの板厚を薄く
することもできるので、電池の軽量化や高容量化にも寄
与する。
【0039】また、封口蓋と金属ケースとの接触による
外部短絡の発生を回避することができる。請求項2,3
の発明によって、このような電池を容易に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る密閉型アルカリ蓄電池の構造を
示す図である。
【図2】図1に示すアルカリ蓄電池1の製造工程を説明
する図である。
【図3】実施例1で用いるカシメパンチを中心軸に沿っ
て半分に切断し、下方から見た図である。
【図4】実施例1で、カシメパンチによって開口縁部が
収径されてかしめられる様子を示す図である。
【図5】実施例1で、カシメパンチによって開口縁部が
収径されてかしめられる様子を示す図である。
【図6】実施例2に係るアルカリ蓄電池の断面図であ
る。
【図7】金属ケースの開口縁の先端が内方向に折曲げら
れた比較例の電池を示す図である。
【符号の説明】
1 アルカリ蓄電池 10 金属ケース 11 開口 13 開口縁部 14 曲折部 20 発電素体 30 封口蓋 31 封口板 33 正極端子 40 ガスケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口された有底筒形金属ケース
    と、有底筒形金属ケース内に収納された発電素体と、有
    底筒形金属ケースの開口部を封口する封口蓋と、有底筒
    形金属ケースの開口縁部と封口蓋の外周部との間に介挿
    されたガスケットとを備え、 前記開口縁部が封口蓋の外周部にガスケットを介してか
    しめられている電池において、 前記開口縁部は、その開口側の端部が外方向に曲折され
    ていることを特徴とする電池。
  2. 【請求項2】 開口側の端部が外方向に曲折されること
    によって曲折部が形成された有底筒形金属ケースの中
    に、発電素体が収納されたものを作製する第1工程と、 前記有底筒形金属ケースの開口縁部に、ガスケットを介
    挿させた状態で封口蓋をセットする第2工程と、 前記曲折部の外周縁に中心方向に向かう外力を作用させ
    て開口縁部を収径させつつ封口蓋の外周部にかしめる第
    3工程とを備えることを特徴とする電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3工程では、 内周面に錘形の摺動面を有したパンチ部材を用い、 該パンチ部材を有底筒形金属ケースに対して接近方向に
    駆動し、前記摺動面を有底筒形金属ケースの曲折部の外
    周縁に摺動圧接することによって該曲折部を中心方向に
    押圧し、収径することを特徴とする請求項2記載の電池
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192321A (ja) * 2007-01-31 2008-08-21 Sanyo Electric Co Ltd 円筒型蓄電池およびその製造方法
JP2012174523A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Toyota Motor Corp 円筒型電池
WO2021172235A1 (ja) * 2020-02-28 2021-09-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄電デバイス

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