JPH0991421A - 画像処理方法および装置 - Google Patents
画像処理方法および装置Info
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- JPH0991421A JPH0991421A JP7250855A JP25085595A JPH0991421A JP H0991421 A JPH0991421 A JP H0991421A JP 7250855 A JP7250855 A JP 7250855A JP 25085595 A JP25085595 A JP 25085595A JP H0991421 A JPH0991421 A JP H0991421A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像信号を強調処理するにあたり、画像信号
の局所的な変動を受けにくくして、自然な強調画像を得
る。 【解決手段】 分散値演算手段12によりオリジナル画像
信号Sorg の分散値を求め、平滑化手段13によりこの分
散値を平滑化することによって放射線ノイズ等の孤立し
た微小な信号変動部分を平滑化し、この平滑化した後の
分散値に依存した強調係数βを用いて、オリジナル画像
信号Sorg のうち比較的高周波な成分(Sorg −Sus)
が強調された画像信号を式(1)にしたがって得る。 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus)
(1)
の局所的な変動を受けにくくして、自然な強調画像を得
る。 【解決手段】 分散値演算手段12によりオリジナル画像
信号Sorg の分散値を求め、平滑化手段13によりこの分
散値を平滑化することによって放射線ノイズ等の孤立し
た微小な信号変動部分を平滑化し、この平滑化した後の
分散値に依存した強調係数βを用いて、オリジナル画像
信号Sorg のうち比較的高周波な成分(Sorg −Sus)
が強調された画像信号を式(1)にしたがって得る。 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus)
(1)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法および
装置に関し、詳細には画像信号の分散値に依存した強調
処理を改良した画像処理方法および装置に関するもので
ある。
装置に関し、詳細には画像信号の分散値に依存した強調
処理を改良した画像処理方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の画像取得方法により得
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】この画像処理のうち、いわゆる周波数強調
処理としては、例えば特開平2−1078号に示されるよう
に、原画像の濃度値等の画像信号(オリジナル画像信号
という)Sorg を、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) なる画像信号Sprocに変換するものが知られている。こ
こでβはオリジナル画像信号Sorg (一例としては濃度
値など)に依存する周波数強調係数、Susは非鮮鋭マス
ク(いわゆるボケマスク)信号である。このボケマスク
信号Susは、2次元に配置された画素に対してオリジナ
ル画像信号Sorg を中心画素とするN列×N行(Nは奇
数)の画素マトリクスからなる非鮮鋭マスク(いわゆる
ボケマスク)を設定し、 Sus=(ΣSorg )/N2 (2) 等として求められる超低空間周波数成分である。
処理としては、例えば特開平2−1078号に示されるよう
に、原画像の濃度値等の画像信号(オリジナル画像信号
という)Sorg を、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) なる画像信号Sprocに変換するものが知られている。こ
こでβはオリジナル画像信号Sorg (一例としては濃度
値など)に依存する周波数強調係数、Susは非鮮鋭マス
ク(いわゆるボケマスク)信号である。このボケマスク
信号Susは、2次元に配置された画素に対してオリジナ
ル画像信号Sorg を中心画素とするN列×N行(Nは奇
数)の画素マトリクスからなる非鮮鋭マスク(いわゆる
ボケマスク)を設定し、 Sus=(ΣSorg )/N2 (2) 等として求められる超低空間周波数成分である。
【0004】式(1)の第2項括弧内の値(Sorg −S
us)は、オリジナル画像信号から超低空間周波数成分で
あるボケマスク信号を減算したものであるから、オリジ
ナル画像信号のうちの、超低空間周波数成分を除去した
超低空間周波数よりも高い周波数成分Sspを意味する。
この比較的高い周波数成分Sspに周波数強調係数βを乗
じたうえで、オリジナル画像信号Sorg を加算すること
により、オリジナル画像信号Sorg のうちこの比較的高
い周波数成分Ssp、例えば画像信号の変化が急峻なエッ
ジ部などが相対的に強調された処理済画像信号Sprocを
得ることができる。
us)は、オリジナル画像信号から超低空間周波数成分で
あるボケマスク信号を減算したものであるから、オリジ
ナル画像信号のうちの、超低空間周波数成分を除去した
超低空間周波数よりも高い周波数成分Sspを意味する。
この比較的高い周波数成分Sspに周波数強調係数βを乗
じたうえで、オリジナル画像信号Sorg を加算すること
により、オリジナル画像信号Sorg のうちこの比較的高
い周波数成分Ssp、例えば画像信号の変化が急峻なエッ
ジ部などが相対的に強調された処理済画像信号Sprocを
得ることができる。
【0005】一方、例えば特公昭60−193482号、特開平
2−120985号、特表平3−502975号等には、m列×n行
の画素マトリクスからなる分散値マスクを設定し、この
マスク内のオリジナル画像信号についての分散値σ2 を
下記式(3)にしたがって求め、前記式(1)における
強調係数βをこの分散値σ2 に依存したものとして設定
することによって、得られた分散値σ2 に依存した強調
処理を施す技術が開示されている。この分散値σ2 に依
存した強調処理によると、略等しいオリジナル画像信号
が分布する画像の濃度平坦部においては分散値σ2 が略
ゼロと極めて小さいため強調係数βは小さいものとなり
強調処理をなすことがなく、一方、エッジ部等の信号値
の変動が急峻に変動する部分においてはその分散値σ2
が大きいため強調係数βがおおきいものとなり、高周波
成分であるエッジ部等の強調を強くすることができる。
この方式によればオーバーシュートやアンダーシュート
が少ない強調処理を施すことができる。
2−120985号、特表平3−502975号等には、m列×n行
の画素マトリクスからなる分散値マスクを設定し、この
マスク内のオリジナル画像信号についての分散値σ2 を
下記式(3)にしたがって求め、前記式(1)における
強調係数βをこの分散値σ2 に依存したものとして設定
することによって、得られた分散値σ2 に依存した強調
処理を施す技術が開示されている。この分散値σ2 に依
存した強調処理によると、略等しいオリジナル画像信号
が分布する画像の濃度平坦部においては分散値σ2 が略
ゼロと極めて小さいため強調係数βは小さいものとなり
強調処理をなすことがなく、一方、エッジ部等の信号値
の変動が急峻に変動する部分においてはその分散値σ2
が大きいため強調係数βがおおきいものとなり、高周波
成分であるエッジ部等の強調を強くすることができる。
この方式によればオーバーシュートやアンダーシュート
が少ない強調処理を施すことができる。
【0006】 σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (3) (ただし、Smeanは分散値マスク内の全画素のオリジナ
ル画像信号Sorg の平均値を表す。)
ル画像信号Sorg の平均値を表す。)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オリジナル
画像信号Sorg の分散値に依存する強調処理方式は、分
散値が局所的なマスク内の画像信号に基づいて算出され
るため、例えばX線の照射量が全体的に少ないものとし
て得られたX線画像信号においては粒状(放射線ノイ
ズ)が目立つものとなり、そのノイズによって分散値が
大きくなってエッジ部と平坦部との区別が困難になり、
局所的に強調度合の強い部分が生じた不自然な画像が再
生されるという問題がある。
画像信号Sorg の分散値に依存する強調処理方式は、分
散値が局所的なマスク内の画像信号に基づいて算出され
るため、例えばX線の照射量が全体的に少ないものとし
て得られたX線画像信号においては粒状(放射線ノイ
ズ)が目立つものとなり、そのノイズによって分散値が
大きくなってエッジ部と平坦部との区別が困難になり、
局所的に強調度合の強い部分が生じた不自然な画像が再
生されるという問題がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、分散値に依存した強調処理において、画像信号の
局所的な変動を受けにくい、自然な強調処理画像を得る
ことを可能にした画像処理方法および装置を提供するこ
とを目的とするものである。
って、分散値に依存した強調処理において、画像信号の
局所的な変動を受けにくい、自然な強調処理画像を得る
ことを可能にした画像処理方法および装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、下記式(1)に示す強調処理における強調係数βを
単にオリジナル画像信号Sorg の分散値に依存したもの
とするのではなく、各画素ごとに求められた分散値をさ
らにその周囲の画素の分散値を用いて平滑化し、強調係
数βをこの平滑化された後の分散値に依存せしめること
によって、分散値を求める局所的な領域内でのオリジナ
ル画像信号のわずかな変動に伴う強調度合いの敏感な変
動を抑制して、より自然な強調画像を得るものである。
は、下記式(1)に示す強調処理における強調係数βを
単にオリジナル画像信号Sorg の分散値に依存したもの
とするのではなく、各画素ごとに求められた分散値をさ
らにその周囲の画素の分散値を用いて平滑化し、強調係
数βをこの平滑化された後の分散値に依存せしめること
によって、分散値を求める局所的な領域内でのオリジナ
ル画像信号のわずかな変動に伴う強調度合いの敏感な変
動を抑制して、より自然な強調画像を得るものである。
【0010】 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) すなわち本発明の画像処理方法は、画像を表すオリジナ
ル画像信号Sorg の所定のボケマスクに対応したボケマ
スク信号Susを求め、所定の強調係数βを用いて上記式
(1)にしたがった強調処理を施す画像処理方法におい
て、式(1)による強調処理を施すのに先だって、オリ
ジナル画像信号Sorg の分散値σ2 を下記式(3)にし
たがって求め、 σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (3) (ただし、m,nは分散値算出用の分散値マスクである
画素マトリックス(m行×n列)の大きさを表す。また
Smeanは、このマスク内の全画素のオリジナル画像信号
Sorg の平均値を表す。)分散値σ2 が各画素に定義さ
れた分散値画像信号について平滑化処理を施して平滑化
画像信号を求め、強調係数βを、この平滑化画像信号に
依存したものとすることを特徴とするものである。
ル画像信号Sorg の所定のボケマスクに対応したボケマ
スク信号Susを求め、所定の強調係数βを用いて上記式
(1)にしたがった強調処理を施す画像処理方法におい
て、式(1)による強調処理を施すのに先だって、オリ
ジナル画像信号Sorg の分散値σ2 を下記式(3)にし
たがって求め、 σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (3) (ただし、m,nは分散値算出用の分散値マスクである
画素マトリックス(m行×n列)の大きさを表す。また
Smeanは、このマスク内の全画素のオリジナル画像信号
Sorg の平均値を表す。)分散値σ2 が各画素に定義さ
れた分散値画像信号について平滑化処理を施して平滑化
画像信号を求め、強調係数βを、この平滑化画像信号に
依存したものとすることを特徴とするものである。
【0011】ここで、オリジナル画像信号Sorg のボケ
マスク信号Susとは、そのオリジナル画像信号Sorg が
定義された各画素について、注目画素の周囲の画素をも
含む画像信号の平均値を意味するものであり、式(2)
によって求められるもののほか、注目画素からの距離に
応じて重み付けをした加算平均によって求められるもの
も含む。
マスク信号Susとは、そのオリジナル画像信号Sorg が
定義された各画素について、注目画素の周囲の画素をも
含む画像信号の平均値を意味するものであり、式(2)
によって求められるもののほか、注目画素からの距離に
応じて重み付けをした加算平均によって求められるもの
も含む。
【0012】 Sus=(ΣSorg )/N2 (2) また平滑化処理としては、各画素に分散値が定義された
分散値画像信号について、 式(4)に示すように注目画素の周囲(例えばp列×
q行の画素マトリクスからなるマスク内)の画素をも含
む分散値の平均値σ2 meanを求め、この平均値σ2 mean
を注目画素の信号値として定義する処理、 S′=σ2 mean=(Σσ2 )/(p・q) (4) 注目画素の周囲(例えばp列×q行の画素マトリクス
からなるマスク内)の画素をも含む分散値の中央値σ2
med を求め、この中央値σ2 med を注目画素の信号値と
して定義する処理、 所定の大きさ、形状の画素配列である構造要素Bに応
じた、式(5)または(6)に示すモーフォロジー演算
に基づいた平滑化処理、
分散値画像信号について、 式(4)に示すように注目画素の周囲(例えばp列×
q行の画素マトリクスからなるマスク内)の画素をも含
む分散値の平均値σ2 meanを求め、この平均値σ2 mean
を注目画素の信号値として定義する処理、 S′=σ2 mean=(Σσ2 )/(p・q) (4) 注目画素の周囲(例えばp列×q行の画素マトリクス
からなるマスク内)の画素をも含む分散値の中央値σ2
med を求め、この中央値σ2 med を注目画素の信号値と
して定義する処理、 所定の大きさ、形状の画素配列である構造要素Bに応
じた、式(5)または(6)に示すモーフォロジー演算
に基づいた平滑化処理、
【0013】
【数1】
【0014】
【外1】
【0015】などの処理を適用することができる。
【0016】なお、上記モーフォロジー演算とは、例え
ば「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィルタによ
る微小石灰化像の抽出」(電子情報通信学会論文誌 D-I
I Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7月)、
「モルフォロジーの基礎とそのマンモグラム処理への応
用」(MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY誌Vol.12 No.1 P59
〜66 1994年1月)に記載されているように、予め設定
した大きさ、形状の構造要素Bを用いて、画像信号の変
動部分(異なる構造物やエッジ部等)を検出する処理で
あり、具体的には、注目画素を中心とした±m(構造要
素Bに応じて決定される値)の幅の中の最大値を探索す
るdilation(ダイレーション)処理(式(7)および図
3(A)参照)、注目画素を中心とした±mの幅の中の
最小値を探索するerosion (エロージョン)処理(式
(8)および図3(B)参照)、最小値の探索の後に最
大値を探索するopening (オープニング)処理(式
(9)および図3(C)参照)、最大値の探索の後に最
小値を探索するclosing (クロージング)処理(式(1
0)および図3(D)参照)などの処理がある。
ば「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィルタによ
る微小石灰化像の抽出」(電子情報通信学会論文誌 D-I
I Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7月)、
「モルフォロジーの基礎とそのマンモグラム処理への応
用」(MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY誌Vol.12 No.1 P59
〜66 1994年1月)に記載されているように、予め設定
した大きさ、形状の構造要素Bを用いて、画像信号の変
動部分(異なる構造物やエッジ部等)を検出する処理で
あり、具体的には、注目画素を中心とした±m(構造要
素Bに応じて決定される値)の幅の中の最大値を探索す
るdilation(ダイレーション)処理(式(7)および図
3(A)参照)、注目画素を中心とした±mの幅の中の
最小値を探索するerosion (エロージョン)処理(式
(8)および図3(B)参照)、最小値の探索の後に最
大値を探索するopening (オープニング)処理(式
(9)および図3(C)参照)、最大値の探索の後に最
小値を探索するclosing (クロージング)処理(式(1
0)および図3(D)参照)などの処理がある。
【0017】
【数2】
【0018】このうち本発明の画像処理方法、装置にお
けるモーフォロジー演算としては式(5)に示すオープ
ニング処理に基づく平滑化処理または式(6)に示すク
ロージング処理に基づく平滑化処理を適用することがで
きる。
けるモーフォロジー演算としては式(5)に示すオープ
ニング処理に基づく平滑化処理または式(6)に示すク
ロージング処理に基づく平滑化処理を適用することがで
きる。
【0019】なおモーフォロジー演算の適用される画像
信号は、高濃度高信号レベルの画像信号(濃度値として
表される信号)と高輝度高信号レベルの画像信号(輝度
値として表される信号)とは信号レベルの大小が逆転し
たものにすぎないため、オープニング処理とクロージン
グ処理とのいずれを適用するかは、入力される画像信号
の種類に応じて適宜選択すればよい。
信号は、高濃度高信号レベルの画像信号(濃度値として
表される信号)と高輝度高信号レベルの画像信号(輝度
値として表される信号)とは信号レベルの大小が逆転し
たものにすぎないため、オープニング処理とクロージン
グ処理とのいずれを適用するかは、入力される画像信号
の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0020】例えば、高輝度高信号レベルの画像信号に
おいては、濃度(輝度)変化が極めて少ない濃度平坦部
における周囲より輝度の高い(信号値の高い)微小な放
射線ノイズを除去するためにオープニング処理を適用す
るのが適当であり、逆に、高濃度高信号レベルの画像信
号においてその放射線ノイズを除去するためには、放射
線ノイズが周囲より濃度値が低いため、クロージング処
理を適用するのが適当である。
おいては、濃度(輝度)変化が極めて少ない濃度平坦部
における周囲より輝度の高い(信号値の高い)微小な放
射線ノイズを除去するためにオープニング処理を適用す
るのが適当であり、逆に、高濃度高信号レベルの画像信
号においてその放射線ノイズを除去するためには、放射
線ノイズが周囲より濃度値が低いため、クロージング処
理を適用するのが適当である。
【0021】また上記強調係数βは、平滑化画像信号と
して分散値の平均値σ2 meanまたは分散値の中央値σ2
med を用いる場合は例えば図2(A)に示すように、平
滑化画像信号が増大するにしたがって単調に増加するよ
うに対応付けられたものを、平滑化画像信号としてモー
フォロジー演算に基づく平滑化画像信号を用いる場合は
図2(B)に示すように、平滑化画像信号が増大するに
したがって単調に減少するように対応付けられたもの
を、それぞれ用いることができる。
して分散値の平均値σ2 meanまたは分散値の中央値σ2
med を用いる場合は例えば図2(A)に示すように、平
滑化画像信号が増大するにしたがって単調に増加するよ
うに対応付けられたものを、平滑化画像信号としてモー
フォロジー演算に基づく平滑化画像信号を用いる場合は
図2(B)に示すように、平滑化画像信号が増大するに
したがって単調に減少するように対応付けられたもの
を、それぞれ用いることができる。
【0022】本発明の画像処理装置は、上記本発明の画
像処理方法を実施するための具体的な装置であって、画
像を表すオリジナル画像信号Sorg の所定のボケマスク
信号Susを求め、所定の強調係数βを用いて上記式
(1)にしたがった強調処理を施す画像処理装置におい
て、前記オリジナル画像信号Sorg の分散値σ2 を求め
る分散値演算手段と、求められた分散値σ2 が各画素に
定義された分散値画像信号について平滑化処理を施す平
滑化手段と、平滑化処理により得られた平滑化画像信号
と強調係数βとが対応付けされた変換テーブルとを備え
たことを特徴とするものである。
像処理方法を実施するための具体的な装置であって、画
像を表すオリジナル画像信号Sorg の所定のボケマスク
信号Susを求め、所定の強調係数βを用いて上記式
(1)にしたがった強調処理を施す画像処理装置におい
て、前記オリジナル画像信号Sorg の分散値σ2 を求め
る分散値演算手段と、求められた分散値σ2 が各画素に
定義された分散値画像信号について平滑化処理を施す平
滑化手段と、平滑化処理により得られた平滑化画像信号
と強調係数βとが対応付けされた変換テーブルとを備え
たことを特徴とするものである。
【0023】ここで上記平滑化手段としては、 分散値画像信号について所定のマスクに対応した、式
(4)に示す平均値を求める平均値算出手段、 分散値画像信号について所定のマスク内の中央値Sme
d を求めるメディアンフィルタ等の中央値算出手段、 分散値画像信号について、所定の構造要素Bに応じた
モーフォロジー演算に基づいた、式(5)または(6)
に示す平滑化処理を施すモーフォロジー演算手段、など
を用いることができる。
(4)に示す平均値を求める平均値算出手段、 分散値画像信号について所定のマスク内の中央値Sme
d を求めるメディアンフィルタ等の中央値算出手段、 分散値画像信号について、所定の構造要素Bに応じた
モーフォロジー演算に基づいた、式(5)または(6)
に示す平滑化処理を施すモーフォロジー演算手段、など
を用いることができる。
【0024】なお、変換テーブルとしては、平均値算出
手段または中央値算出手段を用いる場合は図2(A)に
示すものを、モーフォロジー演算手段を用いる場合は図
2(B)に示すものを、適用することができる。
手段または中央値算出手段を用いる場合は図2(A)に
示すものを、モーフォロジー演算手段を用いる場合は図
2(B)に示すものを、適用することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明の画像処理方法,装置によれば、
上記式(1)に示す強調処理における強調係数βを単に
オリジナル画像信号Sorg の分散値に依存したものとす
るのではなく、各画素ごとに求められた分散値をさらに
その周囲の画素の分散値を用いて平滑化し、強調係数β
をこの平滑化された後の分散値に依存せしめることによ
って、分散値を求める局所的な領域(分散値マスク)内
における放射線ノイズ等の、オリジナル画像信号のわず
かな変動に伴う強調度合いの敏感な変動を抑制すること
ができ、その結果、局所的に周囲の画像部分よりも強調
度合が極端に異なる部分が生じることを防止して、その
周囲の部分から緩やかに強調度が変化する自然な強調画
像を得ることができる。
上記式(1)に示す強調処理における強調係数βを単に
オリジナル画像信号Sorg の分散値に依存したものとす
るのではなく、各画素ごとに求められた分散値をさらに
その周囲の画素の分散値を用いて平滑化し、強調係数β
をこの平滑化された後の分散値に依存せしめることによ
って、分散値を求める局所的な領域(分散値マスク)内
における放射線ノイズ等の、オリジナル画像信号のわず
かな変動に伴う強調度合いの敏感な変動を抑制すること
ができ、その結果、局所的に周囲の画像部分よりも強調
度合が極端に異なる部分が生じることを防止して、その
周囲の部分から緩やかに強調度が変化する自然な強調画
像を得ることができる。
【0026】なおこのように孤立した微小な範囲におけ
る画像信号の急峻な部分の強調を抑制しつつも、構造物
の輪郭(エッジ部)等については強調度合いを維持する
ことができる。
る画像信号の急峻な部分の強調を抑制しつつも、構造物
の輪郭(エッジ部)等については強調度合いを維持する
ことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法を具
体的に実施するための画像処理装置の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
体的に実施するための画像処理装置の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0028】図1は本発明の画像処理装置の実施の形態
を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装置は、
画像を表すオリジナル画像信号(濃度値)Sorg の、超
低空間周波数に対応するボケマスク信号Susを求めるロ
ーパスフィルタ11と、オリジナル画像信号Sorg に対し
て所定の大きさ(例えばm行×n列)の画素マトリクス
を設定し、この画素マトリクス内の画素の画像信号Sor
g についての下記式(3)にしたがった分散値σ2 を求
める分散値演算手段12と、分散値演算手段12により得ら
れた分散値σ2 が各画素に定義された分散値画像につい
て再度所定の大きさ(例えばp行×q列)の画素マトリ
クスを設定し、この画素マトリクス内の画素の画像信号
σ2 についての下記式(4)にしたがった分散値σ2 の
平均値σ 2 mean(以下、平滑化画像信号S′ということ
もある)を求める平滑化手段13と、得られた平滑化画像
信号S′が入力されて、この平滑化画像信号S′に対応
付けされた強調係数βに変換する変換テーブル14と、オ
リジナル画像信号Sorg 、ローパスフィルタ11から出力
されたボケマスク信号Susおよび変換テーブル14から出
力された平滑化画像信号S′に依存した強調係数β、に
基づき下記式(1)にしたがって画像信号に強調処理を
施して処理済み画像信号Sprocを出力する画像強調手段
15とを備えた構成である。
を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装置は、
画像を表すオリジナル画像信号(濃度値)Sorg の、超
低空間周波数に対応するボケマスク信号Susを求めるロ
ーパスフィルタ11と、オリジナル画像信号Sorg に対し
て所定の大きさ(例えばm行×n列)の画素マトリクス
を設定し、この画素マトリクス内の画素の画像信号Sor
g についての下記式(3)にしたがった分散値σ2 を求
める分散値演算手段12と、分散値演算手段12により得ら
れた分散値σ2 が各画素に定義された分散値画像につい
て再度所定の大きさ(例えばp行×q列)の画素マトリ
クスを設定し、この画素マトリクス内の画素の画像信号
σ2 についての下記式(4)にしたがった分散値σ2 の
平均値σ 2 mean(以下、平滑化画像信号S′ということ
もある)を求める平滑化手段13と、得られた平滑化画像
信号S′が入力されて、この平滑化画像信号S′に対応
付けされた強調係数βに変換する変換テーブル14と、オ
リジナル画像信号Sorg 、ローパスフィルタ11から出力
されたボケマスク信号Susおよび変換テーブル14から出
力された平滑化画像信号S′に依存した強調係数β、に
基づき下記式(1)にしたがって画像信号に強調処理を
施して処理済み画像信号Sprocを出力する画像強調手段
15とを備えた構成である。
【0029】 σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (3) S′=σ2 mean=(Σσ2 )/(p・q) (4) Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) ここで、ボケマスク信号Susは、2次元に配置された画
素に対してオリジナル画像信号Sorg を中心画素とする
N列×N行(Nは奇数)のボケマスク内の信号Sorg に
ついて、 Sus=(ΣSorg )/N2 (2) 等として求められた超低空間周波数成分である。
素に対してオリジナル画像信号Sorg を中心画素とする
N列×N行(Nは奇数)のボケマスク内の信号Sorg に
ついて、 Sus=(ΣSorg )/N2 (2) 等として求められた超低空間周波数成分である。
【0030】式(1)の第2項括弧内の値(Sorg −S
us)は、オリジナル画像信号Sorgから超低空間周波数
成分であるボケマスク信号Susを減算したものであるか
ら、オリジナル画像信号Sorg のうちの、超低空間周波
数成分を除去した超低空間周波数よりも高い周波数成分
Sspを意味する。
us)は、オリジナル画像信号Sorgから超低空間周波数
成分であるボケマスク信号Susを減算したものであるか
ら、オリジナル画像信号Sorg のうちの、超低空間周波
数成分を除去した超低空間周波数よりも高い周波数成分
Sspを意味する。
【0031】また、変換テーブル14は入力された平滑化
画像信号S′に応じた強調係数βを出力するが、具体的
には図2に示すように、強調係数βは平滑化信号S′が
増大するにしたがって所定の係数値から単調に増加する
ように設定されている。
画像信号S′に応じた強調係数βを出力するが、具体的
には図2に示すように、強調係数βは平滑化信号S′が
増大するにしたがって所定の係数値から単調に増加する
ように設定されている。
【0032】次に本実施形態の画像処理装置の作用につ
いて説明する。
いて説明する。
【0033】まず、所定の画像情報読取装置等により得
られたオリジナル画像信号Sorg が画像強調手段15、ロ
ーパスフィルタ11、分散値演算手段12にそれぞれ入力さ
れる。
られたオリジナル画像信号Sorg が画像強調手段15、ロ
ーパスフィルタ11、分散値演算手段12にそれぞれ入力さ
れる。
【0034】ローパスフィルタ11は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、上記式(2)に
したがってボケマスク信号Susを求め、これを画像強調
手段15に出力する。
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、上記式(2)に
したがってボケマスク信号Susを求め、これを画像強調
手段15に出力する。
【0035】なお、ボケマスクとしては式(2)に示す
ようにマスク内の画素値の単純平均を用いるものの他、
注目画素からの距離に応じてマスク内の画素値の重み付
けを変化させたものを用いることもできる。
ようにマスク内の画素値の単純平均を用いるものの他、
注目画素からの距離に応じてマスク内の画素値の重み付
けを変化させたものを用いることもできる。
【0036】分散値演算手段12は、オリジナル画像信号
Sorg に対して、注目画素を中心として所定の大きさ
(例えばm行×n列)の画素マトリクスを設定し、この
画素マトリクス内の全画素の画像信号Sorg についての
上記式(3)にしたがった分散値σ2 を算出し、この分
散値σ2 を当該注目画素の信号値として定義する。この
作用をすべての画素について行い、各画素が分散値で定
義された分散値画像信号を求め、得られた分散値画像信
号を平滑化手段13に入力する。
Sorg に対して、注目画素を中心として所定の大きさ
(例えばm行×n列)の画素マトリクスを設定し、この
画素マトリクス内の全画素の画像信号Sorg についての
上記式(3)にしたがった分散値σ2 を算出し、この分
散値σ2 を当該注目画素の信号値として定義する。この
作用をすべての画素について行い、各画素が分散値で定
義された分散値画像信号を求め、得られた分散値画像信
号を平滑化手段13に入力する。
【0037】ここで、濃度値(オリジナル画像信号)の
位置に依存した変化がほとんどない濃度平坦領域におけ
る各画素の信号値は略等しいため、上記分散値マスク処
理を施して得られた分散値画像信号はすべて略ゼロとな
る。逆に分散値マスク内に放射線ノイズ等の微小な孤立
した雑音を包含するときのその注目画素の分散値はある
程度大きな値を示す。
位置に依存した変化がほとんどない濃度平坦領域におけ
る各画素の信号値は略等しいため、上記分散値マスク処
理を施して得られた分散値画像信号はすべて略ゼロとな
る。逆に分散値マスク内に放射線ノイズ等の微小な孤立
した雑音を包含するときのその注目画素の分散値はある
程度大きな値を示す。
【0038】図4、5および6はこの作用を概念的に説
明する図である。すなわち各図の(A)に図示した数字
の配列は画素配列を示し、その数字は信号値を示し、
(B)は(A)に示した画素配列の注目画素(中心画
素)を含む行方向の信号値分布を示す。
明する図である。すなわち各図の(A)に図示した数字
の配列は画素配列を示し、その数字は信号値を示し、
(B)は(A)に示した画素配列の注目画素(中心画
素)を含む行方向の信号値分布を示す。
【0039】図4はオリジナル画像データSorg につい
て、濃度平坦部(輝度値=1とする)に放射線ノイズ
(輝度値=7)が例えば1画素(中心の四角枠で囲まれ
た画素)だけ混入している場合の概念図を示している。
て、濃度平坦部(輝度値=1とする)に放射線ノイズ
(輝度値=7)が例えば1画素(中心の四角枠で囲まれ
た画素)だけ混入している場合の概念図を示している。
【0040】このようなオリジナル画像信号に対して分
散値演算手段12は、式(3)におけるm、nを例えば5
に設定したとき、図5に示す数字の画素配列からなる分
散値画像信号を出力する。
散値演算手段12は、式(3)におけるm、nを例えば5
に設定したとき、図5に示す数字の画素配列からなる分
散値画像信号を出力する。
【0041】分散値画像信号が入力された平滑化手段13
は、例えばp列×q行の画素マトリクスを設定し、この
画素マトリクス内の分散値画像信号について、式(4)
にしたがった平滑化画像信号S′を求める。
は、例えばp列×q行の画素マトリクスを設定し、この
画素マトリクス内の分散値画像信号について、式(4)
にしたがった平滑化画像信号S′を求める。
【0042】具体的に図5に示す数字の画素配列からな
る分散値画像信号が入力され、画素マトリクスの大きさ
を9列×9行と設定した場合、図6に示す数字の画素配
列からなる平滑化画像信号S′が出力され、これが変換
テーブル14に入力される。図6に示した例からも解され
るように、平滑化画像信号S′は図6に示した分散値画
像信号よりも平滑化されている。
る分散値画像信号が入力され、画素マトリクスの大きさ
を9列×9行と設定した場合、図6に示す数字の画素配
列からなる平滑化画像信号S′が出力され、これが変換
テーブル14に入力される。図6に示した例からも解され
るように、平滑化画像信号S′は図6に示した分散値画
像信号よりも平滑化されている。
【0043】変換テーブル14は入力された平滑化画像信
号S′に応じた強調係数βを出力する。平滑化画像信号
S′が増大するにしたがって大きくなるように設定され
ており、同一の画素について分散値画像信号が入力され
た場合よりも平滑化画像信号S′が入力された場合の方
が、この強調係数βは小さい値になる。すなわち平滑化
画像信号S′が入力された場合の方が強調が抑制される
ことになる。
号S′に応じた強調係数βを出力する。平滑化画像信号
S′が増大するにしたがって大きくなるように設定され
ており、同一の画素について分散値画像信号が入力され
た場合よりも平滑化画像信号S′が入力された場合の方
が、この強調係数βは小さい値になる。すなわち平滑化
画像信号S′が入力された場合の方が強調が抑制される
ことになる。
【0044】このようにして出力された、平滑化画像信
号S′に依存した強調係数βは画像強調手段15に入力さ
れる。
号S′に依存した強調係数βは画像強調手段15に入力さ
れる。
【0045】画像強調手段15は、各構成要素から入力さ
れたオリジナル画像信号Sorg 、ボケマスク信号Sus、
強調係数βに基づき式(1)にしたがってオリジナル画
像信号Sorg を強調処理し、処理済み画像信号Sprocを
出力する。
れたオリジナル画像信号Sorg 、ボケマスク信号Sus、
強調係数βに基づき式(1)にしたがってオリジナル画
像信号Sorg を強調処理し、処理済み画像信号Sprocを
出力する。
【0046】この処理済み画像信号Sprocは、もとのオ
リジナル画像信号Sorg に対して超低空間周波数成分S
usより高い空間周波数成分(Sorg −Sus)が、その分
散値に依存して強調処理された信号となるが、そのよう
な高周波数成分のうち、濃度平坦部に生じた放射線ノイ
ズのような局所的な信号変動部分については、従来この
信号変動の影響によって周囲の画像部分よりも強調度合
が極端に異なる部分が生じていたが、本実施形態の画像
処理装置においてはその極端な強調が抑制され、その周
囲の部分から緩やかに強調度が変化する自然な強調画像
を得ることができる。
リジナル画像信号Sorg に対して超低空間周波数成分S
usより高い空間周波数成分(Sorg −Sus)が、その分
散値に依存して強調処理された信号となるが、そのよう
な高周波数成分のうち、濃度平坦部に生じた放射線ノイ
ズのような局所的な信号変動部分については、従来この
信号変動の影響によって周囲の画像部分よりも強調度合
が極端に異なる部分が生じていたが、本実施形態の画像
処理装置においてはその極端な強調が抑制され、その周
囲の部分から緩やかに強調度が変化する自然な強調画像
を得ることができる。
【0047】このように本実施形態の画像処理装置によ
れば、局所的な信号値の変動による影響を受けない観察
読影性能の優れた可視画像を再生するのに適した画像信
号を得ることができる。
れば、局所的な信号値の変動による影響を受けない観察
読影性能の優れた可視画像を再生するのに適した画像信
号を得ることができる。
【0048】なお、本実施形態においては平滑化手段13
として、分散値画像について画素マトリクスを設定し、
この画素マトリクス内の画素の画像信号σ2 の平均値σ
2 meanを求めるものを用いたが、本発明の画像処理装
置、方法はこの形態に限るものではなく、その他にも例
えば、注目画素の周囲(例えばp列×q行の画素マトリ
クスからなるマスク内)の画素をも含む分散値の中央値
σ2 med を求めることによって平滑化するものや、下記
式(5)または(6)に示す所定の大きさ、形状の画素
配列である構造要素Bに応じたモーフォロジー演算に基
づいて平滑化するものなど種々の方式、手段を用いるこ
とができる。なおモーフォロジー演算に基づく平滑化処
理をする場合は、変換テーブルとして図2(B)に示す
ものを用いればよい。
として、分散値画像について画素マトリクスを設定し、
この画素マトリクス内の画素の画像信号σ2 の平均値σ
2 meanを求めるものを用いたが、本発明の画像処理装
置、方法はこの形態に限るものではなく、その他にも例
えば、注目画素の周囲(例えばp列×q行の画素マトリ
クスからなるマスク内)の画素をも含む分散値の中央値
σ2 med を求めることによって平滑化するものや、下記
式(5)または(6)に示す所定の大きさ、形状の画素
配列である構造要素Bに応じたモーフォロジー演算に基
づいて平滑化するものなど種々の方式、手段を用いるこ
とができる。なおモーフォロジー演算に基づく平滑化処
理をする場合は、変換テーブルとして図2(B)に示す
ものを用いればよい。
【0049】
【数1】
【図1】本発明の画像処理装置の実施の形態を示す概略
ブロック図
ブロック図
【図2】平滑化信号S′と強調係数βとが対応付けされ
た変換テーブル14を示すグラフ
た変換テーブル14を示すグラフ
【図3】モーフォロジー演算の基本的な作用を示す図
【図4】濃度平坦部における放射線ノイズ等の微小な孤
立した雑音を概念的に示す図
立した雑音を概念的に示す図
【図5】分散値画像信号を概念的に示す図
【図6】平滑化画像信号を概念的に示す図
11 ローパスフィルタ 12 分散値演算手段 13 平滑化手段 14 変換テーブル 15 画像強調手段
Claims (8)
- 【請求項1】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
所定の非鮮鋭マスクに対応した非鮮鋭マスク信号Susを
求め、所定の強調係数βを用いて下記式(1)にしたが
った強調処理を施す画像処理方法において、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) 前記強調処理を施すのに先だって、前記オリジナル画像
信号Sorg の所定の分散値マスクに対応した分散値を求
め、該分散値が各画素に定義された分散値画像信号につ
いて平滑化処理を施して平滑化画像信号を求め、 前記強調係数βを、該平滑化画像信号に依存したものと
することを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項2】 前記平滑化処理が、前記分散値画像信号
について所定のマスクに対応した平均値を求める処理で
あることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項3】 前記平滑化処理が、前記分散値画像信号
についてメディアンフィルタによる中央値を求める処理
であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項4】 前記平滑化処理が、前記分散値画像信号
について、所定の構造要素Bに応じたモーフォロジー演
算に基づいた平滑化処理であることを特徴とする請求項
1記載の画像処理方法。 - 【請求項5】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
所定の非鮮鋭マスクに対応した非鮮鋭マスク信号Susを
求め、所定の強調係数βを用いて下記式(1)にしたが
った強調処理を施す画像処理装置において、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1) 前記オリジナル画像信号Sorg の所定の分散値マスクに
対応した分散値を求める分散値演算手段と、 該分散値演算手段により求められた前記分散値が各画素
に定義された分散値画像信号について平滑化処理を施す
平滑化手段と、 前記平滑化処理により得られた平滑化画像信号と前記強
調係数βとが対応付けされた変換テーブルとを備えたこ
とを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項6】 前記平滑化手段が、前記分散値画像信号
について所定のマスクに対応した平均値を求める平均値
算出手段であることを特徴とする請求項5記載の画像処
理装置。 - 【請求項7】 前記平滑化手段が、前記分散値画像信号
について所定のマスク内の中央値を求める中央値算出手
段であることを特徴とする請求項5記載の画像処理装
置。 - 【請求項8】 前記平滑化手段が、前記分散値画像信号
について、所定の構造要素Bに応じたモーフォロジー演
算に基づいた平滑化処理を施すモーフォロジー演算手段
であることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7250855A JPH0991421A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 画像処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7250855A JPH0991421A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 画像処理方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0991421A true JPH0991421A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17214013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7250855A Withdrawn JPH0991421A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 画像処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0991421A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6445831B1 (en) | 1998-02-10 | 2002-09-03 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Image processing method and apparatus |
US6724942B1 (en) | 1999-05-24 | 2004-04-20 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Image processing method and system |
US6731402B1 (en) | 1998-12-01 | 2004-05-04 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Image processing method and device |
CN1316430C (zh) * | 2003-03-28 | 2007-05-16 | 松下电器产业株式会社 | 处理图像的装置和方法 |
US7310437B2 (en) | 2000-03-08 | 2007-12-18 | Fujifilm Corporation | Image processing method and system, and storage medium |
US7359542B2 (en) | 2000-11-20 | 2008-04-15 | Fujifilm Corporation | Method and apparatus for detecting anomalous shadows |
US7463788B2 (en) | 2003-03-07 | 2008-12-09 | Fujifilm Corporation | Method, device and program for cutting out moving image |
JP2012000311A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Hoya Corp | 動画像強調処理システムおよび方法 |
WO2012042858A1 (ja) | 2010-09-29 | 2012-04-05 | 富士フイルム株式会社 | イムノクロマトグラフ検査方法および装置 |
-
1995
- 1995-09-28 JP JP7250855A patent/JPH0991421A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7751649B2 (en) | 2003-03-07 | 2010-07-06 | Fujifilm Corporation | Method, device and program for cutting out moving image |
US8050457B2 (en) | 2003-03-07 | 2011-11-01 | Fujifilm Corporation | Method, device and program for cutting out moving image |
CN1316430C (zh) * | 2003-03-28 | 2007-05-16 | 松下电器产业株式会社 | 处理图像的装置和方法 |
US7356192B2 (en) | 2003-03-28 | 2008-04-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Apparatus and method for processing an image |
JP2012000311A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Hoya Corp | 動画像強調処理システムおよび方法 |
WO2012042858A1 (ja) | 2010-09-29 | 2012-04-05 | 富士フイルム株式会社 | イムノクロマトグラフ検査方法および装置 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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