JPH0993439A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JPH0993439A
JPH0993439A JP7250353A JP25035395A JPH0993439A JP H0993439 A JPH0993439 A JP H0993439A JP 7250353 A JP7250353 A JP 7250353A JP 25035395 A JP25035395 A JP 25035395A JP H0993439 A JPH0993439 A JP H0993439A
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JP
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sorg
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JP7250353A
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Hideya Takeo
英哉 武尾
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像信号を強調処理するにあたり、画像信号
の局所的な変動を受けにくく、かつ画像のエッジ部にお
いてオーバーシュートやアンダーシュートが発生するの
を抑制する。 【解決手段】 強調係数設定手段15によりオリジナル画
像信号Sorg に依存した強調係数βを設定し、エッジ部
指標値演算手段12によりオリジナル画像信号Sorg の分
散値σ2 をエッジ部を表す指標値SE として求め、変換
テーブル13によりこの指標値SE を、指標値SE と対応
付された補正係数αに変換し、強調係数補正手段14によ
って強調係数βを補正係数αで強調係数β′(=α×
β)に補正し、画像強調手段16により式(16)にしたが
って画像信号Sorg を強調処理することによって、エッ
ジ部については過度の強調を抑制するとともに、平坦部
においては分散値σ2 の影響を排することにより局所的
な濃度変動の影響を低減させる。 Sproc=Sorg +β′(Sorg −Sus)
(16)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法および
装置に関し、詳細には画像中のエッジ部についての強調
処理を改良した画像処理方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の画像取得方法により得
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】この画像処理のうち、いわゆる周波数強調
処理としては、例えば特開平2−1078号に示されるよう
に、原画像の濃度値等の画像信号(オリジナル画像信号
という)Sorg を、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (2) なる画像信号Sprocに変換するものが知られている。こ
こでβはオリジナル画像信号Sorg (一例としては濃度
値など)に依存する周波数強調係数、Susは非鮮鋭マス
ク(いわゆるボケマスク)信号である。このボケマスク
信号Susは、2次元に配置された画素に対してオリジナ
ル画像信号Sorg を中心画素とするN列×N行(Nは奇
数)の画素マトリクスからなるマスク、すなわちボケマ
スクを設定し、 Sus=(ΣSorg )/N2 (3) 等として求められる超低空間周波数成分である。
【0004】式(2)の第2項括弧内の値(Sorg −S
us)は、オリジナル画像信号から超低空間周波数成分で
あるボケマスク信号を減算したものであるから、オリジ
ナル画像信号のうちの、超低空間周波数成分を除去した
超低空間周波数よりも高い周波数成分Sspを意味する。
この比較的高い周波数成分Sspに周波数強調係数βを乗
じたうえで、オリジナル画像信号Sorg を加算すること
により、オリジナル画像信号Sorg のうちこの比較的高
い周波数成分Ssp、例えば画像信号の変化が急峻なエッ
ジ部などが相対的に強調された処理済画像信号Sprocを
得ることができる。
【0005】一方、例えば特公昭60−193482号、特開平
2−120985号、特表平3−502975号等には、所定の大き
さのマスクを設定し、このマスク内のオリジナル画像信
号についての分散値を求め、得られた分散値に依存した
強調処理を施す技術が開示されている。この分散値に依
存した強調処理によると、略等しいオリジナル画像信号
が分布する画像の平坦部においては分散値が略ゼロと極
めて小さいため強調処理をなすことがなく、上記エッジ
部においてはその分散値が大きくなり、この分散値に応
じて強調処理を施すことによりエッジ部を選択的に強調
処理することができ、この強調処理によればオーバーシ
ュートやアンダーシュートが少ない強調処理を施すこと
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のオリジ
ナル画像信号Sorg そのものに依存する強調処理を施す
方式(式(2)に示す処理)は、画像のエッジ部におい
てオーバーシュートやアンダーシュートを生じやすく、
そのため、再生画像においては偽輪郭(アーティファク
ト)を生じて画像の読影性能を劣化させるという問題が
ある。
【0007】一方、オリジナル画像信号Sorg の分散値
に依存する強調処理方式は、このような偽輪郭の発生と
いう問題はないが、分散値は局所的なマスク内の画像信
号に基づいて算出されるため、例えばX線の照射量が全
体的に少ないものとして得られたX線画像信号において
は粒状(放射線ノイズ)が目立つものとなり、そのノイ
ズによって分散値が大きくなってエッジ部と平坦部との
区別が困難になり、エッジ部の適切な強調処理ができな
いという問題がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、画像信号の局所的な変動を受けにくく、かつ画像
のエッジ部においてオーバーシュートやアンダーシュー
トが発生するのを抑制した画像処理方法および装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、基本的にはオリジナル画像信号に依存した強調処理
を施しつつ、画像のエッジ部においてはオーバーシュー
トやアンダーシュートが生じない程度に強調係数βを抑
制する補正を行なうものである。
【0010】すなわち本発明の画像処理方法は、画像を
表すオリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Sus
を求め、オリジナル画像信号Sorg に依存した強調係数
βを用いて下記式(1)にしたがった強調処理を施す画
像処理方法において、 Sproc=Sorg +β(Sorg −Sus) (1) 画像のエッジ部に対応した画像信号に対しては強調係数
βが小さくなるように強調係数βを補正するものであ
る。
【0011】具体的には、画像のエッジ部か平坦部かに
よって変動するオリジナル画像信号Sorg の分散値
σ2 、微分係数S′、またはモーフォロジー信号Smor
とオリジナル画像信号Sorg との差信号の絶対値等を、
エッジ部を表す指標値SE として使用し、この指標値S
E が小さい範囲においては強調係数βの補正は行わず、
指標値が予め設定した閾値を超えた範囲においては強調
係数βを小さくするように補正するものである。
【0012】なお上記閾値は、画像の濃度値あるいは輝
度値等の画像信号値が略一定である平坦部とエッジ部と
を区別し得る、予め実験的に設定された値である。
【0013】この場合例えば、指標値SE に対応付けさ
れた補正係数αを用いて、下記式(4)または(5)に
示すように強調係数βを補正する方式を採ることもでき
る。
【0014】 β′=α・β (0≦α≦1.0 ) (4) β′=α+β (−β≦α≦0) (5) (ただし、β′は補正後の強調係数を表す) また、分散値σ2 は、所定の大きさ(例えばm行×n
列)の画素マトリックスからなるマスクを設定し、この
マスク内の全画素のオリジナル画像信号Sorg の平均値
Smeanを求め、下記演算(式(6)参照)により求める
ものである。
【0015】 σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (6) さらにまた、モーフォロジー演算とは、予め設定した大
きさ、形状の構造要素Bを用いて、画像信号の変動部分
(異なる構造物やエッジ部等)を検出する処理であり、
具体的には、注目画素を中心とした±m(構造要素Bに
応じて決定される値)の幅の中の最大値を探索するdila
tion(ダイレーション)処理(式(7)参照)、注目画
素を中心とした±mの幅の中の最小値を探索するerosio
n (エロージョン)処理(式(8)参照)、最小値の探
索の後に最大値を探索するopening (オープニング)処
理(式(9)参照)、最大値の探索の後に最小値を探索
するclosing (クロージング)処理(式(10)参照)な
どを用いることができる。
【0016】
【数1】
【0017】なお、これらのモーフォロジー演算におけ
る各処理により得られたモーフォロジー信号Smor とオ
リジナル画像信号との差信号の絶対値を指標値とする。
【0018】すなわち指標値SE は、以下の各式(11)
〜(14)で表すことができる。
【0019】
【数2】
【0020】また、オリジナル画像信号Sorg に対して
ダイレーション処理したものからエロージョン処理した
ものを減算した差信号の絶対値(式(15)参照)も指標
値として用いることができる。
【0021】
【数3】
【0022】なお上述の強調係数βの補正は、例えば図
2に示すように、分散値等の指標値が小さい範囲、すな
わち画像の平坦部にノイズが重畳している範囲において
は指標値の大きさに拘らず略一定の最大値βを採り、指
標値がこの範囲を超えた部分においては指標値が増大す
るにしたがって単調に減少する関数として設定される。
【0023】式(4)に示すように補正係数αを用いる
場合は、上記図2の縦軸を強調係数βに代えて補正係数
αとすればよい。
【0024】本発明の画像処理装置は、上記本発明の画
像処理方法を実施するための具体的な装置であって、画
像を表すオリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号
Susを求め、オリジナル画像信号Sorg に依存した強調
係数βを用いて上記式(1)にしたがった強調処理を施
す画像処理装置において、画像のエッジ部に対応する画
像信号に対しては特徴的な信号値を出力するエッジ部指
標値演算手段と、エッジ部指標値演算手段により出力さ
れた指標値に応じて、エッジ部に対応する画像信号に対
しては強調係数βが小さくなるように強調係数βを補正
する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】なお、エッジ部指標値演算手段として、オ
リジナル画像信号Sorg の分散値を指標値として求める
分散値演算手段、オリジナル画像信号Sorg の微分係数
を指標値として求める微分値演算手段、またはオリジナ
ル画像信号Sorg に対して所定の構造要素Bによるモー
フォロジー演算を施してモーフォロジー信号を求め、こ
のモーフォロジー信号とオリジナル画像信号Sorg との
差信号の絶対値に応じた指標値を求めるモーフォロジー
演算手段などを用いることができる。
【0026】また補正手段は、指標値が所定の閾値より
大きい範囲において、指標値が増大するにしたがって強
調係数βが単調に減少するように強調係数βを補正する
ものとすることができる。
【0027】さらにまた補正手段として、指標値に対応
付けられた補正係数αを設定する変換テーブルと、補正
係数αおよび補正前の強調係数βを用いて上記式(4)
または(5)により補正後の強調係数β′に変換する強
調係数補正手段とからなる構成を用いることもできる。
【0028】なお、指標値と補正係数αとが対応付けら
れた変換テーブルとしては、例えば図2の縦軸を補正係
数αとした、指標値が小さい範囲においては略一定の最
大値を示し、前記エッジ部を指標する範囲においては該
指標値が増大するにしたがって減少する関数形状のもの
を用いればよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の画像処理方法,装置によれば、
オリジナル画像信号Sorg に基づいてエッジ部であるか
どうかを示す指標値を求め、この指標値がエッジ部を表
す範囲の値の場合には強調係数を小さくすることによっ
て、エッジ部で過度の強調がなされるのを抑制してアー
ティファクトの形成を防止する。
【0030】また指標値が小さい範囲においては指標値
の大きさに拘らず強調係数を補正しないようにすること
によって、オリジナル画像信号Sorg の分散値に依存し
た強調処理で生じるような濃度や輝度の平坦部において
局所的な信号値のわずかな変動によって強調度合いが変
動するのを防止することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法を具
体的に実施するための画像処理装置の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0032】図1は本発明の画像処理装置の第1の実施
の形態を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装
置は、画像を表すオリジナル画像信号(濃度値)Sorg
の、超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信号Susを
求めるローパスフィルタ11と、オリジナル画像信号Sor
g に依存した強調係数βを設定する強調係数設定手段15
と、オリジナル画像信号Sorg に対して所定の大きさ
(例えばm行×n列)の画素マトリックスを設定し、こ
の画素マトリックスについての下記式(6)により算出
される分散値σ2 をエッジ部を表す指標値SE として求
めるエッジ部指標値演算手段(分散値演算手段)12と、
この指標値SE を、指標値SE に対応付けされた、強調
係数βを補正するための補正係数αに変換する変換テー
ブル13と、強調係数設定手段15により設定された強調係
数βを変換テーブル13から出力される補正係数αにより
強調係数β′に補正する強調係数補正手段14と、ローパ
スフィルタ11から出力された非鮮鋭マスク信号Sus、オ
リジナル画像信号Sorg および強調係数補正手段14から
出力された補正後の強調係数β′に基づき下記式(16)
にしたがって画像信号に強調処理を施して処理済み画像
信号Sprocを出力する画像強調手段16とを備えた構成で
ある。
【0033】 SE =σ2 ={ΣΣ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (6) Sproc=Sorg +β′(Sorg −Sus) (16) ここで、強調係数設定手段15が設定する強調係数βは入
力されたオリジナル画像信号Sorg に依存したものであ
り、具体的には図3に示すように、予め実験的に定めた
所定の濃度値S0 までの範囲内では濃度値が高くなるに
したがって強調係数βが単調に増大するように、所定の
濃度値S0 を超えた範囲においては濃度値が高くなるに
したがって強調係数βが単調に減少するように設定され
た変換テーブルに基づいて設定される。
【0034】指標値SE と補正係数αとが対応付けられ
た変換テーブル13は、図2に示すように、指標値SE
ある程度小さい範囲までは補正係数αは一定値を示し、
指標値SE がある程度の範囲の大きさを超えた範囲にお
いては指標値SE が増大するにしたがって補正係数αが
単調に減少するように設定されている。
【0035】強調係数補正手段14は下記式(4)にした
がって強調係数βを補正する。
【0036】 β′=α・β (0≦α≦1.0 ) (4) なお、強調係数補正手段14は下記式(5)にしたがって
強調係数βを補正するものであってもよい。
【0037】 β′=α+β (5) この場合、補正係数αは−β≦α≦0の範囲において、
図2と同様の形状のグラフで表される変換テーブル13を
用いるものとすればよい。
【0038】次に本実施形態の画像処理装置の作用につ
いて説明する。
【0039】まず、所定の画像情報読取装置等により得
られたオリジナル画像信号Sorg が画像強調手段16、ロ
ーパスフィルタ11、エッジ部指標値演算手段12、強調係
数設定手段15にそれぞれ入力される。
【0040】強調係数設定手段15は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に応じて、図3に示す変換テーブルに
基づき初期的な強調係数βを設定し、この初期強調係数
βは強調係数補正手段14に入力される。すなわち初期強
調係数βはオリジナル画像信号Sorg に依存したものと
して設定されている。
【0041】エッジ部指標値演算手段12は入力されたオ
リジナル画像信号Sorg に対してm行×n列の画素マト
リックスを設定し、この画素マトリックスについて式
(6)にしたがって分散値σ2 を算出し、この分散値σ
2 をエッジ部であるかどうかの指標値SE とする。
【0042】一般に画像のエッジ部を含む画素マトリッ
クスについての分散値σ2 は大きな値を採るため、エッ
ジ部における指標値SE は大きな値を採り、濃度値が略
均一な領域である平坦部に対する指標値SE は小さな値
を採る。
【0043】このようなエッジ部検出用の指標値SE
しては、上述の分散値の他、オリジナル画像信号の微分
係数や、前述のモーフォロジー演算に基づく信号値等を
用いることができる。したがってこのような微分係数を
得ることを目的とした微分値演算手段や、モーフォロジ
ー信号とオリジナル画像信号Sorg との差信号の絶対値
を得ることを目的としたモーフォロジー演算手段をエッ
ジ部指標値演算手段として用いることができる。
【0044】エッジ部指標値演算手段12はこの算出され
た指標値SE を変換テーブル13に入力する。変換テーブ
ル13は入力された指標値SE に応じた補正係数αを出力
する。この補正係数αは指標値SE が増大するにしたが
って小さくなるように設定されているため、エッジ部の
ように指標値SE がある程度大きい場合は補正係数αは
小さくなる。変換テーブル13から出力された補正係数α
は分散値σ2 に依存したものであり、強調係数補正手段
14に入力される。
【0045】強調係数補正手段14は変換テーブル13から
入力された補正係数αと強調係数設定手段15から入力さ
れた初期強調係数βとに基づき式(4)にしたがって、
補正後の強調係数β′を求め、この求められた補正後の
強調係数β′を画像強調手段16に入力する。
【0046】補正係数αは0≦α≦1.0 の範囲内の値で
あり、エッジ部については0に近い値を採るため強調係
数β′は強調係数βを低減して強調度合いを抑制した値
となり、平坦部については多少のノイズが存在しても指
標値SE がある程度小さい範囲内においては略一定値で
ある1に近い値を採るため強調係数β′は強調係数βと
略一致した値となる。
【0047】ローパスフィルタ11は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、下記式(3)
(N=3に設定)にしたがって得られたボケマスク信号
Susを画像強調手段16に出力する。
【0048】 Sus=(ΣSorg )/N2 (3) なお、ボケマスクとしては式(3)に示すようにマスク
内の画素値の単純平均を用いるものの他、中心画素から
の距離に応じてマスク内の画素値の重み付けを変化させ
たものを用いることもできる。
【0049】画像強調手段16は各構成要素から入力され
たオリジナル画像信号Sorg 、ボケマスク信号Sus、強
調係数β′に基づき式(16)にしたがってオリジナル画
像信号Sorg を強調処理し、処理済み画像信号Sprocを
出力する。
【0050】この処理済み画像信号Sprocは、もとのオ
リジナル画像信号Sorg に対して超低空間周波数成分S
usより高い空間周波数成分(Sorg −Sus)が強調係数
β′によって濃度値に依存して強調処理された信号とな
るが、エッジ部については単に濃度値に依存して強調処
理されるだけでなく、その強調処理の度合いを決定する
強調係数β′が従来の強調係数βよりも抑制された値と
なるため、この処理済み画像信号Sprocに基づいて再生
される可視画像は、エッジ部については過度の強調によ
るオーバーシュートやアンダーシュートが抑制されてア
ーティファクトの形成が低減される。
【0051】一方、平坦部については従来の濃度値に依
存した強調係数βと略一致した値を維持し、分散値の依
存する度合いを抑制しているため、局所的な信号値の変
動による影響を受けない可視画像を再生することができ
る。
【0052】このように本実施形態の画像処理装置によ
れば、エッジ部についてアーティファクトの形成を低減
しつつ、局所的な信号値の変動による影響を受けない観
察読影性能の優れた可視画像を再生するのに適した画像
信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の実施の形態を示す概略
ブロック図
【図2】エッジ部を示す指標値SE と強調係数βまたは
この強調係数βを補正する補正係数αとを対応付ける変
換テーブルを示すグラフ
【図3】オリジナル画像信号Sorg と強調係数βとを対
応付ける変換テーブルを示すグラフ
【符号の説明】
11 ローパスフィルタ 12 エッジ部指標値演算手段 13 変換テーブル 14 強調係数補正手段 15 強調係数設定手段 16 画像強調手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
    非鮮鋭マスク信号Susを求め、前記オリジナル画像信号
    Sorg に依存した強調係数βを用いて下記式(1)にし
    たがった強調処理を施す画像処理方法において、 Sproc=Sorg +β(Sorg −Sus) (1) 前記画像のエッジ部に対応する画像信号に対しては前記
    強調係数βが小さくなるように該強調係数βを補正して
    前記式(1)を適用することを特徴とする画像処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記オリジナル画像信号Sorg の分散値
    を求め、該分散値を、前記エッジ部を表す指標値として
    使用することを特徴とする請求項1記載の画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記オリジナル画像信号Sorg の微分係
    数を求め、該微分係数を、前記エッジ部を表す指標値と
    して使用することを特徴とする請求項1記載の画像処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記オリジナル画像信号Sorg に対して
    所定の構造要素Bによるモーフォロジー演算を施して前
    記オリジナル画像信号Sorg の変化が急峻な画像部分に
    ついて特徴的な出力を示すモーフォロジー信号を求め、 該モーフォロジー信号と前記オリジナル画像信号Sorg
    との差信号の絶対値を、前記エッジ部を表す指標値とし
    て使用することを特徴とする請求項1記載の画像処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記強調係数βの補正は、前記指標値が
    所定の閾値より大きい画像信号に対しては、該指標値が
    増大するにしたがって強調係数βが単調に減少するよう
    になすことを特徴とする請求項2から4のうちいずれか
    1項に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
    非鮮鋭マスク信号Susを求め、前記オリジナル画像信号
    Sorg に依存した強調係数βを用いて下記式(1)にし
    たがった強調処理を施す画像処理装置において、 Sproc=Sorg +β(Sorg −Sus) (1) 前記画像のエッジ部に対応する画像信号に対しては特徴
    的な指標値を出力するエッジ部指標値演算手段と、 該エッジ部指標値演算手段により出力された指標値に応
    じて、前記エッジ部に対応する画像信号に対しては前記
    強調係数βが小さくなるように該強調係数βを補正する
    補正手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記エッジ部指標値演算手段が、前記オ
    リジナル画像信号Sorg の分散値を前記指標値として求
    める分散値演算手段であることを特徴とする請求項6記
    載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記エッジ部指標値演算手段が、前記オ
    リジナル画像信号Sorg の微分係数を前記指標値として
    求める微分値演算手段であることを特徴とする請求項6
    記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記エッジ部指標値演算手段が、前記オ
    リジナル画像信号Sorg に対して所定の構造要素Bによ
    るモーフォロジー演算を施して前記オリジナル画像信号
    Sorg の変化が急峻な画像部分について特徴的な出力を
    示すモーフォロジー信号を求め、該モーフォロジー信号
    と前記オリジナル画像信号Sorg との差信号の絶対値を
    前記指標値として求めるモーフォロジー演算手段である
    ことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段が、前記指標値が所定の
    閾値より大きい画像信号に対しては、該指標値が増大す
    るにしたがって強調係数βが単調に減少するように該強
    調係数βを補正するものであることを特徴とする請求項
    6から9のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
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Cited By (4)

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