JPH0990445A - 有機非線形光学材料 - Google Patents

有機非線形光学材料

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JPH0990445A
JPH0990445A JP24224895A JP24224895A JPH0990445A JP H0990445 A JPH0990445 A JP H0990445A JP 24224895 A JP24224895 A JP 24224895A JP 24224895 A JP24224895 A JP 24224895A JP H0990445 A JPH0990445 A JP H0990445A
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Yoshihiro Kawamonzen
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた非線形性を示し、かつ倍波を効率的に
発生し得る有機非線形光学材料の提供。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (ただし式中、R0 は、置換または非置換の脂肪族炭化
水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基または複
素環基を示す。Xは、−CH=CH−、−CH=N−、
−N=CH−、−N=N−、−O−、−S−、−SO2
−または単結合を示す。φは、置換または非置換の芳香
族炭化水素基または芳香族複素環基を示す。R1 〜R4
は、それぞれ置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素基、
ヒドロキシ基、アルコキシ基、チオ基、アルキルチオ
基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、ハロゲン原
子または水素原子を示す。nは0〜2の整数を示す。)
で表される4−ピリドン誘導体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な有機非線形
光学材料に関する。
【0002】
【従来の技術】非線形光学効果は、高周波発生、光スイ
ッチ、光混合などにおけるレーザー光の波長、位相及び
振幅の変調に利用され、光を用いた情報処理において重
要な役割を果たしている。
【0003】従来、非線形光学効果を発揮する非線形光
学材料としては、主に無機化合物結晶が用いられてき
た。しかし、これら無機化合物結晶の非線形光学効果は
充分ではなかった。これに対して、近年、無機化合物結
晶に比べてはるかに大きな非線形光学定数を有し、光損
傷に対する耐久性にも優れた有機化合物が数多く見出さ
れている。
【0004】これらの有機非線形光学材料に関しては、
例えばD.J.Williamsらの“Nonline
ar Optical Properties of
Organic and Polymeric Mat
erials”(American Chemical
Society 1983)や、D.S.Cheml
aらの“Nonlinear Optical Pro
perties ofOrganic Molecul
es and Crystals”(Academic
Press,inc.1987)に総説されている。
ここに挙げられた有機非線形光学材料の分子構造上の特
徴は、ベンゼン環などのπ電子系の両端に電子供与性の
官能基及び電子吸引性の官能基を結合させた点にある。
【0005】しかしながら、空間的広がりの大きいπ電
子系の有機非線形光学材料の場合、非線形性は増大する
が、分子自身の吸収波長域(吸収帯)が深色側(長波長
側)にシフトする傾向がある。これによって、青色波長
域での光透過性が低下して、倍波の効率的な発生を妨げ
たり、分子自身の劣化を促進するという問題があった。
またこうした分子構造を有する有機非線形光学材料は、
基底状態での電気双極子の存在により、結晶化に際して
中心対称の構造を取り易く、分子1個が示す大きな非線
形性が結晶全体として相殺され易いという問題もあっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の有機非線形光学材料では青色波長域における光透過性
や結晶全体としての非線形性などがいまだ充分でなく、
優れた非線形性を有すると共に分子自身の吸収帯が低波
長側に存在する有機非線形光学材料の開発が強く望まれ
ている。従って本発明の目的は、優れた非線形性を示
し、かつ倍波を効率的に発生し得る有機非線形光学材料
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の有機非線形光学
材料は、下記一般式(1)
【0008】
【化2】 (ただし式中、R0 は、置換または非置換の脂肪族炭化
水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基または複
素環基を示す。
【0009】Xは、−CH=CH−、−CH=N−、−
N=CH−、−N=N−、−O−、−S−、−SO2
または単結合を示す。φは、置換または非置換の芳香族
炭化水素基または芳香族複素環基を示す。
【0010】R1 〜R4 は、それぞれ置換もしくは非置
換の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、
チオ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、オキシカル
ボニル基、ハロゲン原子または水素原子を示す。
【0011】nは0〜2の整数を示す。)で表される4
−ピリドン誘導体からなることを特徴としている。また
本発明の特に好ましい態様は、上記一般式(1)中のR
0 が置換もしくは非置換の電子吸引性複素環基、または
電子吸引性特性基により置換された芳香族炭化水素基も
しくは芳香族複素環基である有機非線形光学材料であ
る。
【0012】上記一般式(1)におけるR0 は、置換ま
たは非置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳
香族炭化水素基または複素環基である。R0 として導入
される非置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、
芳香族炭化水素基及び複素環基を以下に例示する。
【0013】脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ビニル
基、アリル基、イソプロペニル基、プロペニル基、メタ
リル基、クロチル基、ブテニル基、ペンテニル基、ブタ
ジエニル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、
ペンチニル基などが挙げられる。
【0014】脂環式炭化水素基としては、例えばシクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプ
テニル基、シクロオクテニル基、シクロペンタジエニル
基、シクロヘキサジエニル基などが挙げられる。
【0015】芳香族炭化水素基としては、例えばベンゼ
ン環基、ナフタリン環基、アントラセン環基、フェナン
トレン環基、テトラリン環基、アズレン環基、ビフェニ
レン環基、アセナフチレン環基、アセナフテン環基、フ
ルオレン環基、トリフェニレン環基、ピレン環基、クリ
セン環基、ピセン環基、ペリレン環基、ベンゾピレン環
基、ルビセン環基、コロネン環基、オバレン環基、イン
デン環基、ペンタレン環基、ヘプタレン環基、インダセ
ン環基、フェナレン環基、フルオランテン環基、アセフ
ェナントリレン環基、アセアントリレン環基、ナフタセ
ン環基、プレイアデン環基、ペンタフェン環基、ペンタ
セン環基、テトラフェニレン環基、ヘキサフェン環基、
ヘキサセン環基、トリナフチレン環基、ヘプタフェン環
基、ヘプタセン環基、ピラントレン環基などが挙げられ
る。
【0016】複素環基としては、例えばピロール環基、
ピロリン環基、ピロリジン環基、インドール環基、イソ
インドール環基、インドリン環基、イソインドリン環
基、インドリジン環基、カルバゾール環基、カルボリン
環基、フラン環基、オキソラン環基、クマロン環基、ク
マラン環基、イソベンゾフラン環基、フタラン環基、ジ
ベンゾフラン環基、チオフェン環基、チオラン環基、ベ
ンゾチオフェン環基、ジベンゾチオフェン環基、ピラゾ
ール環基、ピラゾリン環基、インダゾール環基、イミダ
ゾール環基、イミダゾリン環基、イミダゾリジン環基、
ベンゾイミダゾール環基、ベンゾイミダゾリン環基、ナ
フトイミダゾール環基、オキサゾール環基、オキサゾリ
ン環基、オキサゾリジン環基、ベンゾオキサゾール環
基、ベンゾオキサゾリン環基、ナフトオキサゾール環
基、イソオキサゾール環基、ベンゾイソオキサゾール環
基、チアゾール環基、チアゾリン環基、チアゾリジン環
基、ベンゾチアゾール環基、ベンゾチアゾリン環基、ナ
フトチアゾール環基、イソチアゾール環基、ベンゾイソ
チアゾール環基、トリアゾール環基、ベンゾトリアゾー
ル環基、オキサジアゾール環基、チアジアゾール環基、
ベンゾオキサジアゾール環基、ベンゾチアジアゾール環
基、テトラゾール環基、プリン環基、ピリジン環基、ピ
ペリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、アク
リジン環基、フェナントリジン環基、ベンゾキノリン環
基、ナフトキノリン環基、ナフチリジン環基、フェナン
トロリン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラ
ジン環基、ピペラジン環基、フタラジン環基、キノキサ
リン環基、キナゾリン環基、シンノリン環基、フェナジ
ン環基、ペリミジン環基、トリアジン環基、テトラジン
環基、プテリジン環基、オキサジン環基、ベンゾオキサ
ジン環基、フェノキサジン環基、チアジン環基、ベンゾ
チアジン環基、フェノチアジン環基、オキサジアジン環
基、チアジアジン環基、ジオキソラン環基、ベンゾジオ
キソール環基、ジオキサン環基、ベンゾジオキサン環
基、ジチオラン環基、ベンゾジチオール環基、ジチアン
環基、ベンゾジチアン環基、ピラン環基、クロメン環
基、キサンテン環基、オキサン環基、クロマン環基、イ
ソクロマン環基、トリオキサン環基、チアン環基、トリ
チアン環基、モリホリン環基、キヌクリジン環基、セレ
ナゾール環基、ベンゾセレナゾール環基、ナフトセレナ
ゾール環基、テルラゾール環基、ベンゾテルラゾール環
基などが挙げられる。
【0017】また上記一般式(1)において、R0 とし
て導入される脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳
香族炭化水素基または複素環基は、以下に例示する置換
基で置換されていてもよい。例えば、ジ置換アミノ基
(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミ
ノ基、エチルメチルアミノ基、ブチルメチルアミノ基、
ジアミルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェネチル
アミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジ
キシリルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、ベンジル
メチルアミノ基など)、モノ置換アミノ基(メチルアミ
ノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピ
ルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、アニリノ基、
アニシジノ基、フェネチジノ基、トルイジノ基、キシリ
ジノ基、ピリジルアミノ基、チアゾリルアミノ基、ベン
ジルアミノ基、ベンジリデンアミノ基など)、複素環状
アミノ基(ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ
基、モルホリノ基、1−ピロリル基、1−ピラゾリル
基、1−イミダゾリル基、1−トリアゾリル基など)、
アシルアミノ基(ホルミルアミノ基、アセチルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基、シンナモイルアミノ基、ピリ
ジンカルボニルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ
基など)、スルホニルアミノ基(メシルアミノ基、エチ
ルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、
ピリジルスルホニルアミノ基、トシルアミノ基、タウリ
ルアミノ基、トリフルオロメチルスルホニルアミノ基、
スルファモイルアミノ基、メチルスルファモイルアミノ
基、スルファニルアミノ基、アセチルスルファニルアミ
ノ基など)、アンモニオ基(トリメチルアンモニオ基、
エチルジメチルアンモニオ基、ジメチルフェニルアンモ
ニオ基、ピリジニオ基、キノリニオ基など)、アミノ
基、オキシアミノ基、(メトキシアミノ基、エトキシア
ミノ基、フェノキシアミノ基、ピリジルオキシアミノ基
など)、ヒドロキシアミノ基、ウレイド基、セミカルバ
ジド基、カルバジド基、ジ置換ヒドラジノ基(ジメチル
ヒドラジノ基、ジフェニルヒドラジノ基、メチルフェニ
ルヒドラジノ基など)、モノ置換ヒドラジノ基(メチル
ヒドラジノ基、フェニルヒドラジノ基、ピリジルヒドラ
ジノ基、ベンジリデンヒドラジノ基など)、ヒドラジノ
基、アゾ基(フェニルアゾ基、ピリジルアゾ基、チアゾ
リルアゾ基など)、アゾキン基、アミジノ基、シアノ
基、シアナト基、チオシアナト基、ニトロ基、ニトロソ
基、オキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、フェノキシ
基、ナフトキシ基、ピリジルオキシ基、チアゾリルオキ
シ基、アセトキシ基など)、ヒドロキシ基、チオ基(メ
チルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、ピリジル
チオ基、チアゾリルチオ基など)、メルカプト基、ハロ
ゲン基(フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード
基)、カルボキシル基及びその塩、オキシカルボニル基
(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェ
ノキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基な
ど)、アミノカルボニル基(カルバモイル基、メチルカ
ルバモイル基、フェニルカルバモイル基、ピリジルカル
バモイル基、カルバゾイル基、アロファノイル基、オキ
サモイル基、スクシンアモイル基など)、チオカルボキ
シ基及びその塩、ジチオカルボキシル基及びその塩、チ
オカルボニル基(メトキシチオカルボニル基、メチルチ
オカルボニル基、メチルチオチオカルボニル基など)、
アシル基(ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、
アクリロイル基、ベンゾイル基、シンナモイル基、ピリ
ジンカルボニル基、チアゾールカルボニル基、トリフル
オロアセチル基など)、チオアシル基(チオホルミル
基、チオアセチル基、チオベンゾイル基、ピリジンチオ
カルボニル基など)、スルフィン酸基及びその塩、スル
ホン酸基及びその塩、スルフィニル基(メチルスルフィ
ニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル
基など)、スルホニル基(メシル基、エチルスルホニル
基、フェニルスルホニル基、ピリジルスルホニル基、ト
シル基、タウリル基、トリフルオロメチルスルホニル
基、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、スル
ファニリル基、アセチルスルファニリル基など)、オキ
シスルホニル基(メトキシスルホニル基、エトキシスル
ホニル基、フェノキシスルホニル基、アセトアミノフェ
ノキシスルホニル基、ピリジルオキシスルホニル基な
ど)、チオスルホニル基(メチルチオスルホニル基、エ
チルチオスルホニル基、フェニルチオスルホニル基、ア
セトアミノフェニルチオスルホニル基、ピリジルチオス
ルホニル基など)、アミノスルホニル基(スルファモイ
ル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイ
ル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイ
ル基、フェニルスルファモイル基、アセトアミノフェニ
ルスルファモイル基、ピリジルスルファモイル基な
ど)、ハロゲン化アルキル基(クロロメチル基、ブロモ
メチル基、フルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブ
ロモメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピ
ル基など)、炭化水素基(アルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基など)、複素環基、有機ケイ
素基(シリル基、ジシラニル基、トリメチルシリル基、
トリフェニルシリル基など)などが挙げられる。
【0018】さらに、上述した通り上記一般式(1)に
おけるR0 としては、これらの中でも特に置換もしくは
非置換の電子吸引性複素環基、または電子吸引性特性基
により置換された芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素
環基であることが好ましい。ここでR0 として導入され
る非置換の電子吸引性複素環基としては、例えば、オキ
サゾール環基、ベンゾオキサゾール環基、ナフトオキサ
ゾール環基、イソオキサゾール環基、ベンゾイソオキサ
ゾール環基、チアゾール環基、ベンゾチアゾール環基、
ナフトチアゾール環基、イソチアゾール環基、ベンゾイ
ソチアゾール環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソ
キノリン環基、アクリジン環基、フェナントリジン環
基、ベンゾキノリン環基、ナフトキノリン環基、ナフチ
リジン環基、フェナントロリン環基、ピリダジン環基、
ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン環基、キノ
キサリン環基、キナゾリン環基、シンノリン環基、フェ
ナジン環基、トリアジン環基、テトラジン環基、プテリ
ジン環基、セレナゾール環基、ベンゾセレナゾール環
基、ナフトセレナゾール環基、テルラゾール環基、ベン
ゾテルラゾール環基などが挙げられる。なお本発明で
は、分子自身が有するπ電子共役系を広範囲のものとす
る観点から、このような電子吸引性複素環基が電子吸引
性芳香族複素環基であることが好ましい。また上記電子
吸引性複素環基は、上述したように置換基で置換されて
いてもよく、ここでの置換基としては、R0が上記脂肪
族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基ま
たは複素環基である場合と同様のものが挙げられる。
【0019】一方、R0 として電子吸引性特性基により
置換された芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素環基が
導入される場合、上記電子吸引性特性基としては、例え
ば、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、シアナト基、チ
オシアナト基、ハロゲン基(フルオロ基、クロロ基、ブ
ロモ基、ヨード基)、カルボキシル基及びその塩、オキ
シカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、フェノキシカルボニル基、ピリジルオキシカ
ルボニル基など)、アミノカルボニル基(カルバモイル
基、メチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、
ピリジルカルバモイル基、カルバゾイル基、アロファノ
イル基、オキサモイル基、スクシンアモイル基など)、
チオカルボキシル基及びその塩、ジチオカルボキシル基
及びその塩、チオカルボニル基(メトキシチオカルボニ
ル基、メチルチオカルボニル基、メチルチオチオカルボ
ニル基など)、アシル基(ホルミル基、アセチル基、プ
ロピオニル基、アクリロイル基、ベンゾイル基、シンナ
モイル基、ピリジンカルボニル基、チアゾールカルボニ
ル基、トリフルオロアセチル基など)、チオアシル基
(チオホルミル基、チオアセチル基、チオベンゾイル
基、ピリジンチオカルボニル基など)、スルフィン酸基
及びその塩、スルホン酸基及びその塩、スルフィニル基
(メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェ
ニルスルフィニル基など)、スルホニル基(メシル基、
エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ピリジル
スルホニル基、トシル基、タウリル基、トリフルオロメ
チルスルホニル基、スルファモイル基、メチルスルファ
モイル基、スルファニリル基、アセチルスルファニリル
基など)、オキシスルホニル基(メトキシスルホニル
基、エトキシスルホニル基、フェノキシスルホニル基、
アセトアミノフェノキシスルホニル基、ピリジルオキシ
スルホニル基など)、チオスルホニル基(メチルチオス
ルホニル基、エチルチオスルホニル基、フェニルチオス
ルホニル基、アセトアミノフェニルチオスルホニル基、
ピリジルチオスルホニル基など)、アミノスルホニル基
(スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチ
ルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ジエチ
ルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基、アセ
トアミノフェニルスルファモイル基、ピリジルスルファ
モイル基など)、ハロゲン化アルキル基(クロロメチル
基、ブロモメチル基、フルオロメチル基、ジクロロメチ
ル基、ジブロモメチル基、ジフルオロメチル基、トリフ
ルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフル
オロプロピル基など)などを挙げることができる。
【0020】また、このような電子吸引性特性基が導入
される芳香族炭化水素基としては、先に例示のものが挙
げられ、芳香族複素環基としては、例えばピロール環
基、インドール環基、イソインドール環基、カルバゾー
ル環基、フラン環基、クマロン環基、イソベンゾフラン
環基、ジベンゾフラン環基、チオフェン環基、ベンゾチ
オフェン環基、ジベンゾチオフェン環基、ピラゾール環
基、インダゾール環基、イミダゾール環基、ベンゾイミ
ダゾール環基、ナフトイミダゾール環基、オキサゾール
環基、ベンゾオキサゾール環基、ナフトオキサゾール環
基、イソオキサゾール環基、ベンゾイソオキサゾール環
基、チアゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ナフトチ
アゾール環基、イソチアゾール環基、ベンゾイソチアゾ
ール環基、トリアゾール環基、ベンゾトリアゾール環
基、オキサジアゾール環基、チアジアゾール環基、ベン
ゾオキサジアゾール環基、ベンゾチアジアゾール環基、
テトラゾール環基、プリン環基、ピリジン環基、キノリ
ン環基、イソキノリン環基、アクリジン環基、フェナン
トリジン環基、ベンゾキノリン環基、ナフトキノリン環
基、ナフチリジン環基、フェナントロリン環基、ピリダ
ジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン
環基、キノキサリン環基、キナゾリン環基、シンノリン
環基、フェナジン環基、ペリミジン環基、トリアジン環
基、テトラジン環基、プテリジン環基、ベンゾオキサジ
ン環基、フェノキサジン環基、ベンゾチアジン環基、フ
ェノチアジン環基、オキサジアジン環基、ベンゾジオキ
ソール環基、ベンゾジオキサン環基、ベンゾジチオール
環基、ベンゾジチアン環基、ピラン環基、クロメン環
基、キサンテン環基、セレナゾール環基、ベンゾセレナ
ゾール環基、ナフトセレナゾール環基、テルラゾール環
基、ベンゾテルラゾール環基などが挙げられる。
【0021】上記一般式(1)におけるXは、−CH=
CH−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−
O−、−S−、−SO2 −または単結合である。上記一
般式(1)において、φは置換または非置換の芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基であり、上記一般式
(1)におけるR0 として導入され得る芳香族炭化水素
基や芳香族複素環基と同様の構造で2価のものが挙げら
れる。また、上記芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基
は置換基で置換されていてもよく、ここでの置換基とし
ては上記一般式(1)におけるR0 の置換基として例示
のものが挙げられる。
【0022】上記一般式におけるR1 〜R4 は、互いに
同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換もし
くは非置換の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、チオ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、オ
キシカルボニル基、ハロゲン原子または水素原子であ
り、以下に例示のものが挙げられる。例えば、非置換脂
肪族炭化水素基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ビニル基、アリル基な
ど)、フッ素置換脂肪族炭化水素基(トリフルオロメチ
ル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピ
ル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチ
ル基など)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチル
オキシ基など)、チオ基、アルキルチオ基(メチルチオ
基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペ
ンチルチオ基など)、カルボキシル基、オキシカルボニ
ル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェ
ノキシカルボニル基など)、ハロゲン原子(フルオロ
基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基)、水素原子などで
ある。なお本発明では、これらのうち立体障害の小さい
低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基な
ど)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または水素原子が特
に好ましい。
【0023】本発明に係る4−ピリドン誘導体は、アミ
ン化合物に4−ピロン化合物を脱水縮合させる方法、ア
ミン化合物にケリドン酸化合物(4−ピロン−2,6−
ジカルボン酸化合物)を脱水縮合させてなるケリダミン
酸化合物(4−ピリドン−2,6−ジカルボン酸化合
物)を加熱などして脱炭酸させる方法、あるいは4−ピ
リジノール化合物にハロゲン化芳香族化合物を縮合させ
る方法などにより、容易に合成される。
【0024】上述したような上記一般式(1)で表され
る4−ピリドン誘導体は、光吸収帯が短波長側に存在
し、青色波長域においても良好な光透過性を有してい
る。またこの4−ピリドン誘導体は、4−ピリドン環の
4位のカルボニル基及び1位の核窒素原子がそれぞれ電
子吸引性、電子供与性を有することに起因して、共鳴効
果による分極(メゾメリック分極)が増大し、分子レベ
ルの非線形性が向上する。
【0025】さらにこうした4−ピリドン誘導体におい
て、上記一般式(1)におけるR0として特に置換もし
くは非置換の電子吸引性複素環基、または電子吸引性特
性基により置換された芳香族炭化水素基もしくは芳香族
複素環基が導入される場合、これら電子吸引性の官能基
と電子供与性を有する4−ピリドン環の1位の核窒素原
子との間の共鳴効果による分極に基づき、分子レベルで
の非線形性が一段と向上する。しかもこのとき、4−ピ
リドン環の1位の核窒素原子から電子吸引性の官能基へ
向かって双極子モーメントが誘起され、結果として4−
ピリドン環における1位の核窒素原子から4位のカルボ
ニル基へ向かう向きの双極子モーメントが相殺され、分
子全体の双極子モーメントが低減される。従って、結晶
化に際し中心対称の構造を取ることが抑えられ、非常に
優れた非線形性が確保される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を詳細に説
明する。まずここで、本発明の実施例で用いた4−ピリ
ドン誘導体の合成例を示す。 [合成例1]N−(4−ニトロフェニル)−4−ピリド
ン(化合物1)の合成 4−ピリジノール3.80g(39.96mmol)、
1−フルオロ−4−ニトロベンゼン5.64g(39.
96mmol)、無水炭酸カリウム6.08g(43.
99mmol)及びジメチルスルホキシド50mlをフ
ラスコに採取し、150℃で6時間加熱攪拌した。放冷
後、反応液に水500mlを滴下しながら加え、析出し
た粗結晶を吸引濾過により濾取し、水でよく洗浄した。
次いで粗結晶を真空乾燥した後、熱エタノール溶液から
再結晶し、目的の化合物1を得た。 ・収量:7.78g(35.99mmol)[収率:9
0%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1645cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) 1530cm-1(ニトロ基の逆対称伸縮振動) 1350cm-1(ニトロ基の対称伸縮振動) ・元素分析(分子式:C11823 、分子量:216.196) 炭素 水素 窒素 計算値 61.1% 3.7% 13.0% 分析値 60.9% 3.8% 12.9% [合成例2]N−(4−シアノフェニル)−4−ピリド
ン(化合物2)の合成 1−フルオロ−4−ニトロベンゼンの代わりに、4−フ
ルオロベンゾニトリル4.84g(39.96mmo
l)を用いた以外は、合成例1と同様な方法により、目
的の化合物2を得た。 ・収量:5.90g(30.07mmol)[収率:7
5%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1640cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) 2230cm-1(ニトリル基のCN伸縮振動) ・元素分析(分子式:C1282 O、分子量:196.209) 炭素 水素 窒素 計算値 73.5% 4.1% 14.3% 分析値 73.6% 4.0% 14.2% [合成例3]N−(5−ニトロ−2−ピリジル)−4−
ピリドン(化合物3)の合成 1−フルオロ−4−ニトロベンゼンの代わりに、2−ク
ロロ−5−ニトロピリジン6.34g(39.99mm
ol)を用い、反応時の加熱温度を100℃とした以外
は合成例1と同様な方法により、目的の化合物3を得
た。 ・収量:7.52g(34.63mmol)[収率:8
7%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1645cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) 1530cm-1(ニトロ基の逆対称伸縮振動) 1350cm-1(ニトロ基の対称伸縮振動) ・元素分析(分子式:C10733 、分子量:217.184) 炭素 水素 窒素 計算値 55.3% 3.3% 19.4% 分析値 55.5% 3.2% 19.3% [合成例4]N−(4´−ニトロビフェニル−4−イ
ル)−4−ピリドン(化合物4)の合成 4−アミノ−4´−ニトロビフェニル4.28g(1
9.98mmol)、ケリドン酸3.68g(19.9
9mmol)及びジグライム200mlをフラスコに採
取し、100℃で2時間加熱攪拌した後、さらに2時間
加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残渣に水
500mlを滴下しながら加え、析出した粗結晶を吸引
濾過により濾取し、水でよく洗浄した。次いで粗結晶を
真空乾燥した後、熱エタノールから再結晶し、目的の化
合物4を得た。 ・収量:4.20g(14.37mmol)[収率:7
2%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1635cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) 1530cm-1(ニトロ基の逆対称伸縮振動) 1350cm-1(ニトロ基の対称伸縮振動) ・元素分析(分子式:C171223 、分子量:292.294) 炭素 水素 窒素 計算値 69.9% 4.1% 9.6% 分析値 69.8% 4.2% 9.6% [合成例5]N−[4−(4−ニトロフェニルアゾ)フ
ェニル]−4−ピリドン(化合物5)の合成 4−(4−ニトロフェニルアゾ)アニリン[商品名:デ
ィスパースオレンジ3]4.84g(19.98mmo
l)、γ−ピロン1.92g(19.98mmol)及
びジオキサン200mlをフラスコに採取し、2時間加
熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残渣に水5
00mlを滴下しながら加え、析出した粗結晶を吸引濾
過により濾取し、水でよく洗浄した。次いで粗結晶を真
空乾燥した後、熱エタノールから再結晶し、目的の化合
物5を得た。 ・収量:3.52g(10.99mmol)[収率:5
5%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1640cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) 1530cm-1(ニトロ基の逆対称伸縮振動) 1350cm-1(ニトロ基の対称伸縮振動) ・元素分析(分子式:C171243 、分子量:320.308) 炭素 水素 窒素 計算値 63.8% 3.8% 17.5% 分析値 63.7% 3.8% 17.5% [合成例6]N−(4−ピリジル)−4−ピリドン(化
合物6)の合成 4−アミノ−4´−ニトロビフェニルの代わりに、4−
アミノピリジン1.90g(20.19mmol)を用
いた以外は、合成例4と同様な方法により、目的の化合
物6を得た。 ・収量:2.70g(15.68mmol)[収率:7
8%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1645cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) ・元素分析(分子式:C1082 O、分子量:172.187) 炭素 水素 窒素 計算値 69.8% 4.7% 19.3% 分析値 69.7% 4.6% 19.3% [合成例7]N−フェニル−4−ピリドン(化合物7)
の合成 4−アミノ−4´−ニトロビフェニルの代わりに、アニ
リン1.90g(20.40mmol)を用いた以外
は、合成例4と同様な方法により、目的の化合物7を得
た。 ・収量:2.80g(16.36mmol)[収率:8
2%] ・IRスペクトル(測定方法:KBr法) 1650cm-1(4−ピリドン環のカルボニル基のCO
伸縮振動) ・元素分析(分子式:C119 NO、分子量:171.199) 炭素 水素 窒素 計算値 77.2% 5.3% 8.2% 分析値 77.3% 5.3% 8.1%
【0027】
【実施例】実施例1〜7として合成例1〜7で得られた
化合物1〜7の4−ピリドン誘導体、及び比較例1とし
て尿素、比較例2としてMNA(2−メチル−4−ニト
ロアニリン)について、各分子の電子状態を汎用の分子
軌道計算法であるMOPACにより計算し(計算法とし
てMNDO−PM3法を使用)、二次分子超分極率βを
算出した。表2に、βの最大成分であるβxxx の値を示
す。なおここで、MOPACプログラムとしては、「M
OPAC Ver.6」を使用し、βは、MOPACに
内蔵されているKurtz−Stewart−Diet
er法により、分子の生成熱、双極子モーメントをそれ
ぞれ電場で数値微分して求めた。またこの際、計算座標
としてはMNDO−PM3法による最適配座の計算値
を、分子の重心が原点に、慣性主軸がx軸に一致するよ
うに座標変換したものを使用した。但し、このMOPA
C内蔵の計算法により求められる超分極率は、入射電場
の周波数=0の場合の超分極率に相当する。
【0028】表1より明らかなように、実施例1〜7の
4−ピリドン誘導体は、比較例1の尿素に対して50〜
240倍程度(比較例2のMNAに対して1.3〜6.
8倍)の二次分子超分極率βを有していた。このβは、
分子レベルでの二次の非線形性の指標となるもので、よ
り大きなβを有する化合物が分子レベルで大きな二次の
非線形性を示す。従って、本発明に係る4−ピリドン誘
導体は、分子レベルで大きな二次の非線形性を有してい
ることがわかる。
【0029】一方、実施例1〜7の4−ピリドン誘導体
及び比較例2のMNAについて、0.001Mエタノー
ル溶液の可視−紫外透過スペクトルを測定した結果を図
1に示す。図1より、実施例1〜7の4−ピリドン誘導
体はいずれも比較例2のMNAに比べ、光吸収帯が短波
長側に存在しており青色波長域でも光の透過率が高いこ
とがわかる。従って、本発明に係る4−ピリドン誘導体
は、可視領域での光透過性が良好であることが確認でき
る。
【0030】次に、実施例1〜7の4−ピリドン誘導体
及び比較例2のMNAについて、その1,4−ジオキサ
ン溶液の25℃における誘電率及び屈折率の濃度依存性
を測定し、双極子モーメントμを算出した。結果を表1
に併記する。さらに、実施例1〜7の4−ピリドン誘導
体及び比較例1の尿素、比較例2のMNAの二次非線形
光学特性を、いわゆる粉末法により調べた。すなわち、
各化合物の結晶粉末をメノウ乳鉢で粉砕し、ふるいによ
り粒径を100〜150μmの間にそろえた粉末を調製
し、これをスライドガラスに挟んだものを測定用試料と
した。これら測定用試料に対し、Nd−YAGレーザー
の基本波(波長=1.064μm)を照射し、反射光中
の二次高調波(SHG)成分の強度を測定した。各試料
の二次高調波強度を尿素(比較例1)粉末の二次高調波
強度で規格化した結果を表1に併せて示す。表1に示さ
れるように、一端に電子吸引性の官能基が導入された実
施例1〜6の4−ピリドン誘導体は、分子全体の双極子
モーメントμが小さく、結晶全体としても特に優れた非
線形性を有している。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の有機非線形
光学材料は、極めて容易に合成でき、光吸収が短波長側
で青色光の透過率が高く、かつ優れた非線形性を有し、
倍波を効率的に発生できる。従って、本発明の有機非線
形光学材料は、高調波発生をはじめとする高速光シャッ
ター、光双安定素子などの非線形現象を利用したオプト
エレクトロニクスの分野に応用できるなどの顕著な効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜7の4−ピリドン誘導体及び比較
例2のMNAについて、0.001Mエタノール溶液の
可視−紫外透過スペクトル図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (ただし式中、 R0 は、置換または非置換の脂肪族炭化水素基、脂環式
    炭化水素基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。
    Xは、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、
    −N=N−、−O−、−S−、−SO2 −または単結合
    を示す。φは、置換または非置換の芳香族炭化水素基ま
    たは芳香族複素環基を示す。R1 〜R4 は、それぞれ置
    換もしくは非置換の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基、
    アルコキシ基、チオ基、アルキルチオ基、カルボキシル
    基、オキシカルボニル基、ハロゲン原子または水素原子
    を示す。nは0〜2の整数を示す。)で表される4−ピ
    リドン誘導体からなることを特徴とする有機非線形光学
    材料。
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)中のR0 が置換もしく
    は非置換の電子吸引性複素環基、または電子吸引性特性
    基により置換された芳香族炭化水素基もしくは芳香族複
    素環基であることを特徴とする請求項1記載の有機非線
    形光学材料。
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