JPH09902A - 可塑化混練装置 - Google Patents

可塑化混練装置

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JPH09902A
JPH09902A JP7151383A JP15138395A JPH09902A JP H09902 A JPH09902 A JP H09902A JP 7151383 A JP7151383 A JP 7151383A JP 15138395 A JP15138395 A JP 15138395A JP H09902 A JPH09902 A JP H09902A
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Hideo Yonetani
秀雄 米谷
Yukio Tamura
幸夫 田村
Ryoji Mori
良治 毛利
Toru Iketani
徹 池谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック,食品,セラミックス,ゴム等
の単軸押出機,射出成形機等に使用される可塑化混練装
置の混練性を向上させること。 【構成】 軸線方向に交互に配置されたスクリュ外周フ
ィン(14)とシリンダ内周フィン(15)の各先端に
軸線方向に延びる平行部(14a),(15a)をそれぞれ
形成させることにより、内側から順に回転するスクリュ
(11)の外周,静止したシリンダ側平行部 (15a),
回転するスクリュ側平行部(14a),静止したスリーブ
(13)内面というよりに、回転部と静止部とを半径方
向に交互に配する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック,食品,
セラミック,ゴム等の単軸押出機,射出成形機等に使用
される可塑化混練装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単軸可塑化装置は、供給された固体原料
を溶融可塑化して押し出す装置であり、熱的、物質的に
均一な状態で、しかも大容量の処理ができることが望ま
れる。一般的には大容量で押し出そうとすると熱的・物
質的均一性を保つことが難しくなるため、混練性向上を
目的とした種々の混練装置が提案されている。
【0003】図7は従来広く使用されている混練装置の
一例を示す側面図、図8は図7のVIII−VIII横断面図で
ある。この例では、スクリュ(76)の外周部に複数段
のフィン(72)を持つダルメージがあり、このダルメ
ージは外周部に数条の溝(71),フィン(72)を有
するフィン部(73)と円周方向に開放された円筒部
(74)とを交互に数段組み合わせた構造となってい
る。
【0004】このダルメージでは、フィン部(73)に
送り込まれた樹脂は、何条かに分かれているフィン(7
2)によって分割され、フィン(72)間に形成される
溝(71)内で旋回しながら先端へと押し出される。そ
の後フィン部(73)の出口で合流した樹脂は、円筒部
(74)でスクリュ(76)の回転に伴い、剪断作用を
受けて円周方向に引き延ばされ、次いで更に後段のフィ
ン(72)によって分割されるという複合的作用を受け
ながら混練される。従来レべルの容量の押し出しでは、
このダルメージはかなりの混練効果を有するが、大容量
の処理をしようとするとき、この部分を通過する樹脂の
滞留時間が短くなり、混練不良となる。
【0005】図9は、前記ダルメージタイプの混練性を
向上させるものとして、特開昭62−167025号公
報に提案されている混練装置の縦断側面図、図10は図
9のX−X横断面図、図11は図9のXI−XI横断面図で
ある。これはスクリュ(96)の外周とシリンダ(9
7)の内面に装着・固定されたスリーブ(98)の内周
とに、フィン(92),(90)をそれぞれ複数形成す
るとともに、スクリュ側のフィン(92)とシリンダ側
のフィン(90)とを軸方向に交互に配置した構造であ
る。シリンダ側にフィンを形成した部分(91)のスク
リュ外周面は円筒形状、スクリュ側にフィンを形成した
部分(93)のシリンダ内周面は円筒形状であって、長
手方向断面では、スクリュ(96),シリンダ(97)
のいずれか一方にだけフィンが形成されている。この混
練装置は、ダルメージでの混練作用に加え、樹脂が各フ
ィン(90),(92)間を通過する際、両フィン間の
隙間δ1 ,δ2 の部分で軸に垂直な方向に強い剪断作用
を与えて、混練効果を高めるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の混練装置も
高い混練性を有するが、大容量化に対応するためには、
更に混練性を向上させる必要がある。
【0007】図9ないし図11に示された混練装置で
は、スクリュ側のフィン(92)とシリンダ側のフィン
(90)を軸方向に交互に配置しており、両フィン間で
軸方向の流れを分割することにより混練性を高めること
を意図している。図12は図9ないし図11の混練装置
における軸線に垂直なX−X断面内の流線を示す。軸線
に垂直な断面内では流れは旋回流を伴いながら軸線方向
へ進むため、同断面内で壁面付近を流れる流体と中央部
を流れる流体との位置置換効果は少なく、同断面内での
混練効果は小さい。このため、混練性を更に向上させる
には、同横断面内で位置置換を促進する必要がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来の
課題を解決するために、スクリュ外周の円周方向に沿っ
て複数配置され外方に突出するスクリュ外周フィンと、
シリンダ内周の円周方向に沿って複数配置され内方に突
出するシリンダ内周フィンとが、軸線方向に交互に配置
された可塑化混練装置において、上記スクリュ外周フィ
ンと上記シリンダ内周フィンの各先端には軸線方向に延
びる平行部がそれぞれ形成され、上記スクリュ外周フィ
ンの平行部は隣接するシリンダ内周フィンの平行部の外
方に間隔をへだてて位置していることを特徴とする可塑
化混練装置を提案するものである。
【0009】
【作用】本発明は前記構成を有し、軸線方向に交互に配
置されたスクリュ外周フィンとシリンダ内周フィンの各
先端に軸線方向に延びる平行部がそれぞれ形成され、上
記スクリュ外周フィンの平行部は隣接するシリンダ内周
フィンの平行部の外方に間隔をへだてて位置しているの
で、スクリュが回転すると、軸線に垂直な断面におい
て、スクリュ円筒面が回転するだけでなく、静止したシ
リンダ内周フィンの平行部の外側に位置するスクリュ外
周フィンの平行部も回転する。したがって同断面内で流
れは大きく変化する。その結果、上記断面内において、
壁面付近を流れる流体とフィン断面中央部を流れる流体
との位置置換が促進されるとともに、スクリュ外周フィ
ンの平行部の回転により断面中央部においても流体に高
い剪断応力が加えられるので、混練性が著しく向上す
る。また、樹脂が滞留し易い壁面付近においても常に高
い剪断応力が加えられるので、セルフクリーニング性も
向上し、樹脂置換性が向上して樹脂劣化物の付着等が抑
制される。
【0010】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す縦断側面
図、図2は図1のII−II矢視横断面図、図3は図1の I
II−III 矢視横断面図、図4は図1のIV−IV矢視横断面
図である。
【0011】これらの図において、(14)はスクリュ
(11)の外周の円周方向に沿って複数配置され外方に
突出するスクリュ外周フィン、(13)はシリンダ(1
2)の内面に装着,固定されたスリーブ、(15)は同
スリーブ(13)の内周の円周方向に沿って複数配置さ
れ内方に突出するシリンダ内周フィンである。上記スク
リュ外周フィン(14)とシリンダ内周フィン(15)
は軸線方向に交互に配置されている。また上記スクリュ
外周フィン(14)とシリンダ内周フィン(15)の各
先端には軸線方向に延びる平行部(14a),(15a)が
それぞれ形成されて、フィン全体としてT字形の形状と
なっている。そして、スクリュ外周フィン(14)の平
行部(14a)は隣接するシリンダ内周フィン(15)の
平行部(15a)の外方に間隔をへだてて位置しており、
両平行部(14a),(15a)が軸線に垂直な平面内で半
径方向に重なり合っている。
【0012】図5は、図3に示される III−III 横断面
において、スクリュ回転時にスクリュ壁面付近に着目し
た流線の変化を示す図である。上記横断面内においてス
クリュ外周フィンの平行部(14a)が回転し、シリンダ
内周フィンの平行部(15a)との相対位置(位相)が変
化する。位相θ=0°では断面中央部の流体はスクリュ
(11)の壁面に沿った流れを呈しているが、位相が進
むとともにスクリュ外周フィンの平行部(14a)の剪断
流による旋回流が生じ、壁面近傍の流体と中央部の流体
が混合される過程がわかる。すなわち、シリンダ内周フ
ィン平行部(15a)の間のスクリュ(11)外壁面に沿
う流れ(18)は、スクリュ外周フィン平行部(14a)
の回転に伴う旋回流(19)によって、壁面付近と中央
部の流体の混合を促進させる。このように流れは断面内
で大きく変化して位置置換が著しく促進されるととも
に、スクリュ(11)の外周面およびスクリュ外周フィ
ン平行部(14a)の回転によって高い剪断応力が流体に
加えられて混練性が向上する。
【0013】図6は本発明の第2実施例を示す縦断側面
図である。この実施例においても、スクリュ(21)の
外周の円周方向に沿って複数配置され外方に突出するス
クリュ外周フィン(24)と、シリンダ(22)の内面
に装着されたスリーブ(23)の内周の円周方向に沿っ
て複数配置され内方に突出するシリンダ内周フィン(2
5)とが、軸線方向に交互に配置されていること、また
上記スクリュ外周フィン(24)とシリンダ内周フィン
(25)の各先端には軸線方向に延びる平行部(24
a),(25a)がそれぞれ形成され、スクリュ外周フィ
ン(24)の平行部(24a)は隣接するシリンダ内周フ
ィン(25)の平行部(25a)の外方に間隔をへだてて
位置していることは、前記第1実施例と同様である。
【0014】この第2実施例においては、フィンの先端
から軸線方向に延びる平行部(24a),(25a)がテー
パを持った形状となっている。したがって本実施例で
は、両平行部(24a),(25a)の半径方向寸法および
それら平行部の隙間の半径方向位置が軸線方向に沿って
変化するので、位置置換が更に促進され、混練性が向上
する。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る可塑化混練装置を使用した押出機、射出成形機では、
大容量処理の場合でも流体を熱的、物質的に均一に混合
できる。また、樹脂が滞留し易い壁面付近においても常
に高い剪断応力が加えられるので、セルフクリーニング
性が向上するとともに、樹脂置換性が向上し樹脂劣化物
の付着等を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例を示す縦断側面図で
ある。
【図2】図2は図1のII−II矢視横断面図である。
【図3】図3は図1の III−III 矢視横断面図である。
【図4】図4は図1のIV−IV矢視横断面図である。
【図5】図5は図3に示された横断面におけるスクリュ
壁面近傍の流線の変化を示す図である。
【図6】図6は本発明の第2実施例を示す縦断側面図で
ある。
【図7】図7は従来の混練装置の一例を示す側面図であ
る。
【図8】図8は図7のVIII−VIII矢視横断面図である。
【図9】図9は従来の混練装置の他の例を示す側面図で
ある。
【図10】図10は図9のX−X矢視横断面図である。
【図11】図11は図9のXI−XI矢視横断面図である。
【図12】図12は図10に示された横断面における流
線を示す図である。
【符号の説明】
(11),(12) スクリュ (12),(22) シリンダ (13),(23) スリーブ (14),(24) スクリュ外周フィン (14a),(24a) 平行部 (15),(25) シリンダ内周フィン (15a),(25a) 平行部 (16),(26) スクリュのフライト (17),(27) スクリュ溝底 (18) スクリュ外周面流れ (19) 旋回流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 45/48 9350−4F B29C 45/48 47/60 9349−4F 47/60 47/66 9349−4F 47/66 // B29K 21:00 (72)発明者 池谷 徹 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋機器製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリュ外周の円周方向に沿って複数配
    置され外方に突出するスクリュ外周フィンと、シリンダ
    内周の円周方向に沿って複数配置され内方に突出するシ
    リンダ内周フィンとが、軸線方向に交互に配置された可
    塑化混練装置において、上記スクリュ外周フィンと上記
    シリンダ内周フィンの各先端には軸線方向に延びる平行
    部がそれぞれ形成され、上記スクリュ外周フィンの平行
    部は隣接するシリンダ内周フィンの平行部の外方に間隔
    をへだてて位置していることを特徴とする可塑化混練装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7771111B2 (en) 2001-03-22 2010-08-10 Ceramic Fuel Cells Limited Liquid phase reactor
CN104400983A (zh) * 2014-11-28 2015-03-11 苏州同大机械有限公司 挤出机
JP2021164906A (ja) * 2020-04-07 2021-10-14 日本製鉄株式会社 混錬押出機、スリーブ、混錬材料の押出方法
JP2022117748A (ja) * 2021-02-01 2022-08-12 本田技研工業株式会社 樹脂射出成形装置

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