JPH0988255A - 屋根の融雪方法及びその融雪方法に使用する面状発熱体 - Google Patents

屋根の融雪方法及びその融雪方法に使用する面状発熱体

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JPH0988255A
JPH0988255A JP24463295A JP24463295A JPH0988255A JP H0988255 A JPH0988255 A JP H0988255A JP 24463295 A JP24463295 A JP 24463295A JP 24463295 A JP24463295 A JP 24463295A JP H0988255 A JPH0988255 A JP H0988255A
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heat
roof
heating element
snow
sheet heating
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Takao Sato
隆生 佐藤
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NIPPON JIBA SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱エネルギーのロスを無くし、安価に、かつ
安全に施工し得るようにする。 【解決手段】 発熱カーボンフィルム1が屋根材3の裏
面に固定されて構成された複数の面状発熱体単体hを屋
根面rに配列してCPUと電源とに電気的に接続し、そ
の面状発熱体単体に対する電気入力を順次に面状発熱体
単体hへと僅少間隔(秒速)で移行させて面状発熱体単
体hを順次発熱せしめ、この発熱と同時に既に発熱し終
った面状発熱体単体hに対する電気入力を断ち、常に面
状発熱体単体hによる消費電力で融雪する。発熱カーボ
ンフィルム1は、予め絶縁フィルム2で密封してから屋
根材3に固定する。又、発熱カーボンフィルム1の屋根
材固定側と反対側を断熱材4で断熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根上の堆積雪を
融解する改良された融雪方法及び、その融雪方法に使用
する面状発熱体に関する。
【0002】
【従来技術と課題】
1.これまでの屋根融雪に関する技術を考察して見る
に、従来の屋根融雪に用いられてきた熱源部のいずれも
が、鉄板などの屋根部材の下部に敷設されているのが一
般的であり、その発熱により融雪がなされてきた。しか
しながら、その熱源である発熱体と屋根材とは本発明の
ように固定一体化されておらず、両部材の間に空気層が
存し、その発熱体の単独形態による散熱性などにより、
発熱のエネルギーが即、金属板などの屋根材を速やかに
発熱する事がどうしても出来ず、故に、熱エネルギーの
ロスを避ける事が出来なかった。 2.これまでの屋根の融雪に用いられてきた面状発熱体
の発熱量は、融雪に必要とする最低値を設定することに
より、ランニングコストを低くしようとする努力がされ
てきた。しかし、その事は、これまでの基本的電気入力
方式の発想を踏襲している。つまり、面状発熱体の全部
に一度に電気入力をする事が融雪する事ととらえ続けて
きた為、結果として、40年以上の永きにわたり、ラン
ニングコストの限界となって来た。それ故、屋根の全面
融雪に対しての一般大衆ニーズに対応出来ずに、今日に
至っているのが現状である。 3.従来の屋根の融雪(ルーフヒーティング)は、既
設、新設のいずれを問わず、板金施行前に発熱体の別途
敷設がなされているため、屋根材の固定に必要な吊子の
取付け(釘打ちによる取付け)に際しては、漏電事故等
の心配があるので、細心の注意を必要とした。 4.従来の融雪システムは、熱を加え続けて雪を融かせ
ばよいと云う、一次的現象のみにとらわれた融雪であ
る。勿論、雪は水によって融かされるのではあるが、必
要以上の熱は、熱エネルギーのロスとなる。これまで
は、この二次的現象が考慮されていなかった。すなわ
ち、この二次的現象である熱エネルギーのロスは、雪山
の雪をガスバーナーなどで融かす時に、顕著に理解する
事が出来る。最初ガスバーナーの高熱は、雪を非常によ
く融かして雪の体積を減らす事が出来るが、その熱エネ
ルギーは融雪水に吸収され、その融雪能力を著しく減衰
してしまうのである。つまり、融雪水を温め、温められ
た融雪水が雪を融かすと云う二次的図式を生む事にな
る。必要以上の熱エネルギーがこの時ロスとなって滴り
落ちるのである。
【0003】本発明は、上述した事情に鑑みてなしたも
ので、屋根の融雪に使用される面状発熱体の構造に起因
する熱エネルギーのロスが無く、安いランニングコスト
での融雪を可能ならしめ、施工時に事故発生の心配がな
く、融雪水に因る熱エネルギー損失の心配が少い改良さ
れた屋根の融雪方法及びその融雪方法に使用する面状発
熱体の提案を目的とする。
【0004】
【課題解決のための手段】叙上の目的を達成するために
本発明がなした手段は、次の通りである。第1に、発熱
カーボンフィルムが屋根材の裏面に取付け固定されて構
成された複数の面状発熱体単体を屋根面に配列してCP
Uと電源とに電気的に接続し、その面状発熱体単体に対
する電気入力を順次次の面状発熱体単体へと僅少間隔に
て移行させて面状発熱体単体を順次発熱せしめ、この発
熱と同時に既に発熱し終った面状発熱体単体に対する電
気入力を断ち、常に面状発熱体単体による消費電力で融
雪するということである。
【0005】第2に、深夜電力を使用して面状発熱体単
体に電気入力し、屋根上の堆積雪によって外気と遮断さ
れた断熱作用を利用しながら面状発熱体単体の発熱で堆
積雪の下部を融解し、非電気入力時は面状発熱体単体の
余熱で凍結を防ぎながら融雪排水するということであ
る。第3に、二次側の入力電圧を変化させることによ
り、発熱量の増減を可能ならしめる発熱カーボンフィル
ムを絶縁フィルムで密封し、金属板からなる屋根材の裏
面に取付け固定し、該発熱カーボンフィルムの屋根材固
定側と反対側を断熱処理し、発熱カーボンフィルムの発
熱エネルギーを屋根材に対して放熱せしめるように構成
したということである。
【0006】第4に、発熱カーボンフィルムが取付け固
定された複数の屋根材を既設又は新設の屋根面に配列し
てCPUを介して電源に電気的に接続したということで
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の融雪方法に使用する屋根
材の構成、該融雪方法を実施するための全体構成、融雪
方法の順に説明する。図1〜図3は、本発明の融雪方法
に使用する面状発熱体及び該融雪方法を実施することが
できる屋根の概略構造を表わし、図4〜図7は、本発明
融雪方法を実施するための電気回路図を表わしている。
【0008】発熱カーボンフィルム1は、二次側の入力
電圧である30ボルト以下の低電圧にて発熱する発熱部
材で、体積固有抵抗(後記の実施例参照)こそ違うもの
の、既に乾電池などで使用されている周知の部材であ
る。発熱カーボンフィルム1は、これまでのどのヒータ
ーよりも人体に対して安全性が高く、電気回路中にダウ
ントランスD.TR1 、D.TR2 (図4参照)を組込
めば、そのトランスのタップにより、任意に電圧を変え
ることができるので、その結果、発熱量を増減変化させ
ることができる発熱部材である。
【0009】発熱カーボンフィルム1は、降雪地域の雪
の温度差や雪質等によっては、屋根材単体間の融雪リタ
ーンサイクルの時間調節ができる部材である。これらの
ことから、本発明は、発熱カーボンフィルム1による発
熱量のコントロールを同一の発熱体で初めて可能にする
ことができる。発熱カーボンフィルム1は、ポリエチレ
ン・テレフタレート樹脂フィルム、その他の絶縁性能を
有するフィルムからなる絶縁フィルム2で密封した後、
鉄板、トタン板などの金属板からなる屋根材3の裏面に
和紙とアクリル樹脂とからなる粘着材、接着材などの耐
熱性の固定材5で取付け固定して一体化せしめ、かつ屋
根材固定側と反対側を発泡樹脂からなる断熱材4で断熱
処理する。
【0010】かくして、発熱カーボンフィルム1の発熱
エネルギーが屋根材3に対して放熱される発熱可能な面
状発熱体hを構成する。処で、1枚の屋根材3に対して
は、1〜2枚の発熱カーボンフィルム1を取付け固定
し、1枚の発熱可能な面状発熱体hを構成する。本発明
は、以下において、1枚の発熱可能な面状発熱体hを面
状発熱体単体hと称することにする。
【0011】図2、図3における符号6は、面状発熱体
単体hが有する電極線である。面状発熱体単体hを既設
又は新設の屋根面rに配列するときは、既設屋根なら
ば、既存の屋根材上に配列固定し、新設屋根(図示例)
ならば、野地板など屋根下地材7の上に配列固定する。
前記屋根面rに配列固定した面状発熱体単体hは、CP
Uと電源用の一次側端子8とに電気的接続し、さらにC
PUを接続端子10を介して面状発熱体単体hの中継端
子11に電気的に接続する。(図5、図6参照) 次に本発明融雪方法の実施に使用する電気回路図を図4
〜図7で説明する。
【0012】図4の符号8は、50/60Hz、100
Vの家庭電源に接続する一次側端子であり、符号10
は、ダウントランスD.TR1 、D.TR2 から面状発
熱体単体hの中継端子11(図5示、図6示)に結線す
る接続端子である。ダウントランスD.TR1 、D.T
R2 は、100Vの交流電圧を30V以下(1例として
29.5V)に変圧するトランスであり、任意の電圧タ
ップに接続することにより、発熱カーボンフィルム1の
発熱量を増減する。
【0013】図4のリレー12は、CPUからの信号が
開閉し、図5、図6の面状発熱体単体hに対して通電又
は断電する。スイッチング・サプライAVRは、交流の
電流を直流の電流に変換し、100Vの電圧を24Vの
低圧へ変圧し、CPUを起動する電源である。リレー1
3は、CPUからの信号でON、OFFし、図5、図
6、図7の面状発熱体単体hを発熱させたり、発熱停止
させたりする。
【0014】CPUは、直流の電流を電源として図5、
図6、図7の面状発熱体単体hのリサイクル制御を指示
する電気機器である。ここでリサイクル制御というの
は、僅少間隔(たとえば、数十秒間隔)で前記各面状発
熱体単体hを順次に入・切してリサイクル方式で制御す
ることである。処で前記接続端子10は、B1〜B5と
D1〜D5とを主軸にして、夫々A1〜A5、C1〜C
5が組編成される。たとえば、A1とB1とで1回路、
C1とD1とで1回路が夫々編成されて同時に通電さ
れ、次にA2とB1、C2とD1とに同時に通電され、
ついでA3とB1、C3とD1とに同時に通電され、つ
いでA4とB1、C4とD1とに同時通電され、次にA
5とB1、C5とD1とに同時通電というように次々と
CPUから信号が送られ、図5、図6、図7の面状発熱
体単体hの発熱が僅少間隔(秒速間隔)でリサイクルさ
れる。
【0015】図4のスナップスイッチ14は、ブザーB
Z用のスイッチで、手動により開閉操作するが、常時閉
じておく。ブザーBZは、CPUに異常が発生又は電気
回路に異常が発生(たとえば、断線、過電流の発生な
ど)したことをCPUが感知すると、CPUからの信号
で鳴り、CPU監視員に異常を知らせる。
【0016】スイッチ15は、CPUからの異常告知信
号で閉じ、常時閉じられているスナップスイッチ14を
介してブザーBZにCPUからの異常告知信号を送信
し、ブザーBZを作動させる。図5、図6、図7の面状
発熱体単体hは、中継端子11のB1〜B5、D1〜D
5を主軸として、A1〜A5、C1〜C5が組編成され
ると、その組編成された隣のA端子とB端子又はC端子
とD端子との間にわったって設けられるが、既に面状発
熱体単体hが設けられた中継端子11とは重複しないよ
うに設けられる。
【0017】この面状発熱体単体hの設けかたを図5、
図6で説明すれば、A1とB1との間、A2とB1との
間、…A4とB3との間、A5とB3との間、…A4と
B5との間、A5とB5との間、C1とD1との間、C
2とD1との間、…C4とD3との間、C5とD3との
間、…C4とD5との間、C5とD5との間というよう
に設けられる。
【0018】
【実施例】降雪地域における屋根雪の諸問題を、一番切
実に悩んでいるのは屋根の除雪が出来ない高齢者であ
り、年金生活者である。それ故、設備費と維持費の軽減
化及び、その装置の簡素化が熱望されて来た。周知の融
雪屋根工法と本発明融雪方法の維持費を比較すれば明瞭
である。
【0019】周知の融雪屋根工法の1m2 あたりの通常
のワット数は0.21KWである。その融雪屋根計算式
(軒先間口8m×奥行4m=32m2 ) 0.21KW/m2 ×32m2 =6.72KW(第二融
雪基本料1.520円×7KW分)×4H(1日)×3
0日(1か月)×10.3円/KW第二融雪電力料は=
8.306円+10.640円(第二融雪電気基本料
1.520円×7KW分)=(1か月)18,946円
となる。
【0020】従って、冬期を4ケ月とすれば、 18,946×4=75,784円(一冬の維持費) 本発明の除雪基礎データにもとづき詳述する。 面状発熱体単体1時間の電力消費は、1.4KW(2
9.5V) 455mm(ハゼ幅)×4m(奥行き)=1.82m2
(面状発熱体単体) 屋根間口4間=8.19m×4m=32.76m2 (1
8枚の面状発熱体単体の回路) 年間降雪量に対する融雪能力試算 1m3 の雪の比重値を0.1g/cm3 とすると、その
積雪重量は100Kgとなる。雪1Kgの融解熱は80
Kcal/hで、8000Kcal/1m3 必要であ
る。本発明融雪方法の融雪能力は1.4KW÷32.7
2 =42.8W/hm2 ×0.86=36.8Kca
l/hとなる。1時間あたりの融雪は、36.8÷80
00×100=0.46cm/hである。1日8時間通
電すると、8×0.46=3.68cm×30日間(1
ケ月)=110.4cmの融雪が出来る。通常1月の平
均降雪量は157cmである。(札幌市データ1961
〜1990) その降雪密度は、平均0.0685(g/cm3 )であ
り、0.0685×1m3 =68.5Kg×80Kca
l/h=5480Kcal/1m3 必要である。故に、
1時間あたりの融雪は、36.8Kcal÷5480K
cal×100=0.67cm/hとなり、1日8時間
通電すると、8×0.67cm/h=5.36cm×3
0日間で=160.8cm融雪出来る事になる。157
cm−160.8cm=3.8cmの余裕がある。結論
として発熱エネルギーが、発熱カーボンフィルムの下部
及び空気放熱しないとした計算値であるが、同時に、室
内の暖房熱や日中の太陽熱、風等も考慮しない計算値で
もある。
【0021】この融雪方法の意図は、自然の働き(雪の
断熱効果)を利用した手段でもある。この融雪方法は、
少エネルギーの融雪手段であり、厳密な意味では省エネ
ルギーではない。あえて、二点ほどあげるとしたら 1.屋根より落ちる融雪水を温めない様にエネルギーロ
スを避けた融雪手段である。 2.安全な低電圧で僅少間隔(秒速サイクル)にて面状
発熱体単体を発熱させる事により、基本料金を安く出来
た。
【0022】面状発熱体単体……1.82m2 (960
w/h)11枚の同単体 11回路 雪の比重値…………0.0814g/cm3 屋根面積……………19.3m2 降雪深度……………110mm 1時間に面状発熱体単体に通電される時間 ……60分×60秒÷45秒÷11回路=7.2回×4
5秒÷分=5.4分間 計算式 0.96Kw/h÷60(時間)×5.4分間÷1.8
2m2 =47.5W/hm2 47.5W/hm2 を熱カロリーに換算すると、1時間
あたりの熱カロリーは、40.8Kcal/h 1000×0.11m×0.0814g/cm3 =8.
95Kg×80Kcal=716.3Kcal/m2 716.3Kcal/m2 ÷40.8Kcal/h=1
7.5時間にて完全融雪する計算となる。しかしなが
ら、本発明融雪方法の実験実測値においては、約9時間
にて完全融雪しており、太陽熱や風等の熱作用が働いた
と推測する。
【0023】同様の計算式にて(札幌市データ1961
〜1990年) 通常1月の平均降雪量は157cmである。その降雪密
度は、平均0.0685(g/cm3 )であり、それに
基づき試算する。 60分×60秒=3,600秒 3,600秒÷25秒÷18回路=8回×25秒間÷6
0秒(分)=3.33分間 1.4Kw÷60分×3.33分間÷1.82m2 =4
2.69W/m2 h×0.86=36.7Kcal/m
2 h 1000×1.57m(30年間の1月平均降雪)×
0.0685(平均比重値)=107.54Kg×80
=8603.2Kcal/m2 ÷35.7Kcal/m
2 h=234.42時間にて30年間の1月平均降雪を
完全融雪する計算となる。本発明融雪方法は、深夜電力
を用いて、1日8時間月30日として、240時間通電
して融雪する。 240時間(通電時間)−234.42時間(融雪に要
する時間) つまり、先の推定試算値に極めて近い5.58時間の余
裕を持つ事になる。
【0024】先の計算値においては、雪の堆積量(c
m)で表わし、ここでは時間(h)で表わした。本発明
融雪方法のランニングコストを実用化発熱体にて試算す
ると、 1.4KW×8H(毎日)×30日=336KW 深夜電力を使用するので、その基本契約料は、1.5K
W未満につき390円となる。消費電力単価は、1KW
=8.35円−1.15円(値引き額)=7.2円 336KW×7.2円=2,419円(1ケ月間の使用
電力費用)+390円(基本契約料)×1.03(消費
税)=2,893円となる。これ以上32.8m 2 にお
いては、掛からない。故に周知の融雪屋根工法と比較す
ると、=(1か月) 18,946円が 2,893円
のコストで済み、又、=(4ケ月) 75,784円が
11,572円となる。ただし、本発明融雪方法は前記
実験実測値で明らかな様に計算値の約半分の時間(約9
時間)にて完全融雪しており、実験面積の倍近くの融雪
能力を持つすぐれた融雪手段であるといえる。 *深夜電力を使用する時間帯は、PM23時よりAM7
時までの8時間で、すべて電力会社のタイムスイッチに
より自動的に入り切りする。
【0025】次に、発熱カーボンフィルム1の特性を説
明する。上述のカーボンフィルムのブチル系黒煙ゴムシ
ートの特性値。 ○フィルム長さ……4m ○フィルム厚み……0.20mm ○フィルム幅………20cm ○引っ張り強度……44.5Kgf/cm2 :JIS K−6301 ○伸び…30% :JIS K−6301 ○引き裂き強度……12.9Kgf/cm :JIS K−6301 ○体積固有抵抗……0.083Ωcm :四端子法 ○比重………………1.61g/cc 参考値として列記した、この熱伝導性ゴムシートは、均
一かつ非常に低い体積固有抵抗を有しており、0.08
3Ωcm〜数10Ωcmまでの抵抗を設定できる特性を
有する。この特性値は下記の実験データーが示すとおり
である。
【0026】 体積固有抵抗0.2 Ωcm 電圧V 電流A 室温 30秒後の放熱表面温度 No. 1 29 V 21.6A 18℃ 31.5℃ → 45℃ 〃 2 24 V 18.4A 18℃ 28. ℃ → 38℃ 既設の屋根(長尺鉄板)に対する本発明の実施例として
は、屋根材を剥がさずに施工の出来る周知のカバールー
フ工法がある。
【0027】
【発明の効果】本発明は第1に、発熱カーボンフィルム
が屋根材の裏面に取付け固定され、そのカーボンフィル
ムの屋根材取付側と反対側が断熱処理されて面状発熱体
が構成されていることにより、面状発熱体の内部に空気
層が形成されない。従って、発熱カーボンフィルムの発
熱エネルキーが屋根材に対して効率よく放熱され、発熱
エネルギーのロスが無くなり、常に面状発熱体単体によ
る消費電力のみで効率よく融雪することができる。
【0028】第2に、常に面状発熱体単体による消費電
力のみで効率よく融雪し得るため、コストの安い深夜電
力の使用と相俟って従来の基本料金との間に格差が生
じ、格段に安いランニングコストを実現し得る。第3
に、発熱カーボンフィルムが屋根材の裏面に取付け固定
されていることにより、板金施工前の発熱体敷設が必要
なくなる。従って、既設屋根上に簡単に施工することが
できると共に、新築時においても通常の板金施行(各長
尺金属板1枚ずつの敷設)で面状発熱体単体ごとのセッ
テイングを容易になし得て、能率よく、かつ経済的に施
工でき、しかも、既設屋根又は新設屋根のいずれである
とを問わず、漏電事故などの心配なく安全に工事するこ
とができる。
【0029】第4に常に通常発熱体単体のみの消費電力
にて発熱させて僅少時間(秒速)で発熱カロリーに対応
した所定の融雪を完了させ、次の面状発熱体単体の融雪
を開始するのである。その間電気入力が断たれた面状発
熱体単体においては、屋根の勾配にて融雪水を自然滑水
させなが、融雪水に奪われる熱エネルギーの損失を回避
し、電気入力が断たれた後の面状発熱体単体の有する残
存熱と、この時のプラマイ零度℃の融雪水が持っている
熱エネルギーにて、屋根上の自然滑水の中で氷結させず
に排水しなかなら最も融雪能力の減衰している面状発熱
体単体に対して僅少間隔で(秒速)回帰する事により、
最大の熱有効率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明融雪方法の実施可能な屋根の一部を示
す斜視図。
【図2】 図1の(2)−(2)線一部拡大断面図。
【図3】 図2の(3)−(3)線一部拡大断面図。
【図4】 電源用の一次側端子からCPUまでの電気回
路図。
【図5】 中継端子盤の一部を示す電気回路図。
【図6】 同上。
【図7】 8枚の面状発熱体単体とCPUと一次側端子
との結線を示す概略電気回路図。
【符号の説明】
1…発熱カーボンフィルム 2…絶縁フィルム 3…屋根材 4…断熱材 h…面状発熱体単体 r…屋根面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱カーボンフィルムが屋根材の裏面に
    取付け固定されて構成された複数の面状発熱体単体を屋
    根面に配列してCPUと電源とに電気的に接続し、その
    面状発熱体単体に対する電気入力を順次に次の面状発熱
    体単体へと僅少間隔にて移行させて面状発熱体単体を順
    次発熱せしめ、この発熱と同時に既に発熱し終った面状
    発熱体単体に対する電気入力を断ち、常に面状発熱体単
    体による消費電力で融雪することを特徴とする屋根の融
    雪方法。
  2. 【請求項2】 深夜電力を使用して面状発熱体単体に電
    気入力し、屋根上の堆積雪によって外気と遮断された断
    熱作用を利用しながら面状発熱体単体の発熱で堆積雪の
    下部を融解し、非電気入力時は面状発熱体単体の余熱で
    凍結を防ぎながら融雪排水することを特徴とする屋根の
    融雪方法。
  3. 【請求項3】 二次側の入力電圧を変化させることによ
    り、発熱量の増減を可能ならしめる発熱カーボンフィル
    ムを絶縁フィルムで密封し、金属板からなる屋根材の裏
    面に取付け固定し、該発熱カーボンフィルムの屋根材固
    定側と反対側を断熱処理し、発熱カーボンフィルムの発
    熱エネルギーを屋根材に対して放熱せしめるように構成
    した屋根の融雪用面状発熱体。
  4. 【請求項4】 発熱カーボンフィルムが取付け固定され
    た複数の屋根材を既設又は新設の屋根面に配列してCP
    Uを介して電源に電気的に接続したことを特徴とする屋
    根の融雪用面状発熱体。
JP24463295A 1995-09-22 1995-09-22 屋根の融雪方法及びその融雪方法に使用する面状発熱体 Pending JPH0988255A (ja)

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JP2017034822A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 東京電力ホールディングス株式会社 鉄塔用融雪装置

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