JPH0987868A - ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents
ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法Info
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- JPH0987868A JPH0987868A JP25114395A JP25114395A JPH0987868A JP H0987868 A JPH0987868 A JP H0987868A JP 25114395 A JP25114395 A JP 25114395A JP 25114395 A JP25114395 A JP 25114395A JP H0987868 A JPH0987868 A JP H0987868A
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造ロット(コイル)間の色調差が少ないダ
ル仕上ステンレス鋼板の製造方法を提供する。 【課題解決法】 ステンレス鋼板のダル仕上圧延の前後
に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理を強酸洗条件下に
行なう。
ル仕上ステンレス鋼板の製造方法を提供する。 【課題解決法】 ステンレス鋼板のダル仕上圧延の前後
に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理を強酸洗条件下に
行なう。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内外装用建材、車
輌外装材等に無塗装あるいは透明塗装を施して使用され
るダル仕上ステンレス鋼板の製造方法に関する。
輌外装材等に無塗装あるいは透明塗装を施して使用され
るダル仕上ステンレス鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダル仕上ステンレス鋼板を製造するため
の冷延製造プロセスの代表的な例として、下記の2種の
プロセスを挙げることができる。 [第Iの冷延製造プロセス] (1)熱延鋼帯を焼鈍・酸洗工程に付し、熱延コイルを
得る。 (2)上記熱延コイルを冷間圧延工程に付し、冷延コイ
ルを得る。この冷間圧延工程の最終パスにダルロールを
使用してダル仕上を行う。 (3)この冷延コイルを焼鈍・酸洗工程に付した後、調
質圧延を含む精整工程に付してダル仕上ステンレス鋼板
を得る。
の冷延製造プロセスの代表的な例として、下記の2種の
プロセスを挙げることができる。 [第Iの冷延製造プロセス] (1)熱延鋼帯を焼鈍・酸洗工程に付し、熱延コイルを
得る。 (2)上記熱延コイルを冷間圧延工程に付し、冷延コイ
ルを得る。この冷間圧延工程の最終パスにダルロールを
使用してダル仕上を行う。 (3)この冷延コイルを焼鈍・酸洗工程に付した後、調
質圧延を含む精整工程に付してダル仕上ステンレス鋼板
を得る。
【0003】[第IIの冷延製造プロセス] (1)熱延鋼帯を焼鈍・酸洗工程に付し、熱延コイルを
得る。 (2)上記熱延コイルを冷間圧延工程に付し、冷延コイ
ルを得る。但し、この冷間圧延工程では全パスが平滑ロ
ールを用いて行われ、ダル仕上は行われない。 (3)この冷延コイルを焼鈍・酸洗工程に付す。 (4)ダルロールを使用して1パスのみの冷間圧延を行
い、ダル仕上げが行われる。 (5)上記工程でダル仕上が施されたステンレス鋼板を
さらに焼鈍・酸洗工程に付した後、調質圧延を含む精整
工程に付してダル仕上ステンレス鋼板を得る。
得る。 (2)上記熱延コイルを冷間圧延工程に付し、冷延コイ
ルを得る。但し、この冷間圧延工程では全パスが平滑ロ
ールを用いて行われ、ダル仕上は行われない。 (3)この冷延コイルを焼鈍・酸洗工程に付す。 (4)ダルロールを使用して1パスのみの冷間圧延を行
い、ダル仕上げが行われる。 (5)上記工程でダル仕上が施されたステンレス鋼板を
さらに焼鈍・酸洗工程に付した後、調質圧延を含む精整
工程に付してダル仕上ステンレス鋼板を得る。
【0004】一方、表面平滑な一般のステンレス鋼の冷
延製造プロセスの焼鈍・酸洗工程における酸洗は、ステ
ンレス綱に表面の美麗さが要求されるため、酸洗の前段
階の焼鈍処理で表面に形成された酸化スケールのみを除
去し、その下の地鉄表面を極力荒らさないような軽酸洗
処理が行われている。ダル仕上ステンレス鋼の冷延製造
プロセスの場合も、製品に要求される防眩性はダル圧延
加工により付与されるとの観点から、その酸洗は一般の
平滑なステンレス鋼と同様の軽酸洗が行われていた。
延製造プロセスの焼鈍・酸洗工程における酸洗は、ステ
ンレス綱に表面の美麗さが要求されるため、酸洗の前段
階の焼鈍処理で表面に形成された酸化スケールのみを除
去し、その下の地鉄表面を極力荒らさないような軽酸洗
処理が行われている。ダル仕上ステンレス鋼の冷延製造
プロセスの場合も、製品に要求される防眩性はダル圧延
加工により付与されるとの観点から、その酸洗は一般の
平滑なステンレス鋼と同様の軽酸洗が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した2種のプロセ
スで製造されたダル仕上ステンレス鋼板を屋外の同一平
面に多数使用した場合、鋼板間の色調差が大きく、特に
製造ロット(コイル)間の色調差が大きく、美観上好ま
しくないことがしばしば生じる。本発明の目的は、製造
ロット間の色調差が少ないダル仕上ステンレス鋼板の製
造方法を提供することである。
スで製造されたダル仕上ステンレス鋼板を屋外の同一平
面に多数使用した場合、鋼板間の色調差が大きく、特に
製造ロット(コイル)間の色調差が大きく、美観上好ま
しくないことがしばしば生じる。本発明の目的は、製造
ロット間の色調差が少ないダル仕上ステンレス鋼板の製
造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的および
利点は、第1に、(i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延
の後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは
(ii)冷間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板の
ダル仕上圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の
酸洗処理の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、
(イ)硫酸濃度が50〜250g/l、温度が50〜8
0℃、そして電解電流密度が100〜300mA/cm
2である条件下に行われる硫酸水溶液中の電解処理およ
び(ロ)上記電解処理に引き続いて行われ、硝酸濃度が
70〜150g/l、温度が50〜80℃、そして電解
電流密度が50〜300mA/cm2である条件下に行
われる硝酸水溶液中に電解処理、を含むことを特徴とす
るダル仕上ステンレス鋼板の製造方法によって達成され
る。以下、この製造方法を第1の発明ともいう。
利点は、第1に、(i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延
の後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは
(ii)冷間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板の
ダル仕上圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の
酸洗処理の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、
(イ)硫酸濃度が50〜250g/l、温度が50〜8
0℃、そして電解電流密度が100〜300mA/cm
2である条件下に行われる硫酸水溶液中の電解処理およ
び(ロ)上記電解処理に引き続いて行われ、硝酸濃度が
70〜150g/l、温度が50〜80℃、そして電解
電流密度が50〜300mA/cm2である条件下に行
われる硝酸水溶液中に電解処理、を含むことを特徴とす
るダル仕上ステンレス鋼板の製造方法によって達成され
る。以下、この製造方法を第1の発明ともいう。
【0007】さらに、本発明の上記目的および利点は、
第2に、(i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延の後に行
われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは(ii)冷
間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板のダル仕上
圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理
の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、(イ)硫酸濃
度が50〜250g/l、温度が50〜80℃、そして
電解電流密度が100〜300mA/cm2である条件
下に行われる硫酸水溶液中の電解処理、および(ロ)上
記電解処理に引き続いて行われ、混酸水溶液中の硝酸濃
度が30〜150g/l、弗酸濃度が10〜50g/
l、弗酸と硝酸の重量比(弗酸/硝酸)が1/8以上で
あり、そして混酸水溶液の温度が50〜80℃である条
件下に行われる混酸水溶液による浸漬処理、を含むこと
を特徴とするダル仕上ステンレス鋼板の製造方法によっ
て達成される。以下、この製造方法を第2の発明ともい
う。
第2に、(i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延の後に行
われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは(ii)冷
間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板のダル仕上
圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理
の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、(イ)硫酸濃
度が50〜250g/l、温度が50〜80℃、そして
電解電流密度が100〜300mA/cm2である条件
下に行われる硫酸水溶液中の電解処理、および(ロ)上
記電解処理に引き続いて行われ、混酸水溶液中の硝酸濃
度が30〜150g/l、弗酸濃度が10〜50g/
l、弗酸と硝酸の重量比(弗酸/硝酸)が1/8以上で
あり、そして混酸水溶液の温度が50〜80℃である条
件下に行われる混酸水溶液による浸漬処理、を含むこと
を特徴とするダル仕上ステンレス鋼板の製造方法によっ
て達成される。以下、この製造方法を第2の発明ともい
う。
【0008】以下、本発明を詳述するが、それにより本
発明の他の目的、利点および効果が明らかとなろう。
発明の他の目的、利点および効果が明らかとなろう。
【0009】第1の発明および第2の発明のいずれの場
合も、前述した第Iの冷延製造プロセスの場合は、ダル
仕上圧延を行った後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処
理を強酸洗条件下に行う。また、第IIの冷延製造プロセ
スの場合は、冷間圧延工程後に行われ、かつダル仕上圧
延を行う前および後に行われる少なくともいずれか一方
の焼鈍・酸洗工程の酸洗処理を強酸洗条件下に行う。な
お、第IIの冷延製造プロセスの冷間圧延工程では、前述
したとおりダル仕上は行われない。
合も、前述した第Iの冷延製造プロセスの場合は、ダル
仕上圧延を行った後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処
理を強酸洗条件下に行う。また、第IIの冷延製造プロセ
スの場合は、冷間圧延工程後に行われ、かつダル仕上圧
延を行う前および後に行われる少なくともいずれか一方
の焼鈍・酸洗工程の酸洗処理を強酸洗条件下に行う。な
お、第IIの冷延製造プロセスの冷間圧延工程では、前述
したとおりダル仕上は行われない。
【0010】本発明者らの研究によれば、(イ)ダル仕
上鋼板の色調のばらつきの原因は、ダル仕上圧延前後の
酸洗により形成される表面性状のばらつき(このばらつ
きはミクロな表面凹凸のばらつきであると推定してい
る)によるものが大半を占めていること、そして(ロ)
酸洗後のステンレス鋼板表面のばらつきは、従来行われ
ている軽酸洗よりもむしろ強酸洗を行う方が小さくなる
ということが見いだされた。
上鋼板の色調のばらつきの原因は、ダル仕上圧延前後の
酸洗により形成される表面性状のばらつき(このばらつ
きはミクロな表面凹凸のばらつきであると推定してい
る)によるものが大半を占めていること、そして(ロ)
酸洗後のステンレス鋼板表面のばらつきは、従来行われ
ている軽酸洗よりもむしろ強酸洗を行う方が小さくなる
ということが見いだされた。
【0011】本発明の酸洗条件が従来法と比較して如何
に強酸洗条件であるかは、下記の表1および表2から明
らかであろう。
に強酸洗条件であるかは、下記の表1および表2から明
らかであろう。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】第1の発明および第2の発明のいずれにも
採用される硫酸水溶液中の電解処理の好ましい条件とし
て、硫酸濃度70〜200g/l、温度60〜70℃、
電解電流密度150〜250mA/cm2を挙げること
ができる。
採用される硫酸水溶液中の電解処理の好ましい条件とし
て、硫酸濃度70〜200g/l、温度60〜70℃、
電解電流密度150〜250mA/cm2を挙げること
ができる。
【0015】第1の発明の硝酸水溶液中の電解処理の好
ましい条件として、硝酸濃度80〜120g/l、温度
60〜70℃、電解電流密度100〜200mA/cm
2を挙げることができる。
ましい条件として、硝酸濃度80〜120g/l、温度
60〜70℃、電解電流密度100〜200mA/cm
2を挙げることができる。
【0016】また、第2の発明の混酸水溶液による浸漬
処理条件の好ましい条件として、硝酸濃度80〜120
g/l、弗酸濃度20〜50g/l、弗酸/硝酸(重量
比)1/5〜1/2、温度60〜70℃を挙げることが
できる。
処理条件の好ましい条件として、硝酸濃度80〜120
g/l、弗酸濃度20〜50g/l、弗酸/硝酸(重量
比)1/5〜1/2、温度60〜70℃を挙げることが
できる。
【0017】以上のような本発明の酸洗条件、さらには
好ましい条件を採用することにより、製造されるダル仕
上ステンレス鋼板の色調のばらつきが改善されると共に
強酸洗により地鉄が酸溶解して不可避的に増加する損失
量を少ない範囲内に留めることができる。
好ましい条件を採用することにより、製造されるダル仕
上ステンレス鋼板の色調のばらつきが改善されると共に
強酸洗により地鉄が酸溶解して不可避的に増加する損失
量を少ない範囲内に留めることができる。
【0018】第1の発明で行われる硫酸水溶液中の電解
処理時間および硝酸水溶液中の電解処理時間は、いずれ
も2〜10秒が好ましい。また、第2の発明で行われる
硫酸水溶液中の電解処理時間および混酸水溶液中での浸
漬処理時間は、いずれも2〜10秒が好ましい。
処理時間および硝酸水溶液中の電解処理時間は、いずれ
も2〜10秒が好ましい。また、第2の発明で行われる
硫酸水溶液中の電解処理時間および混酸水溶液中での浸
漬処理時間は、いずれも2〜10秒が好ましい。
【0019】第1の発明で行われる硫酸水溶液中の電解
処理および硝酸水溶液中の電解処理は、それ自体公知の
設備を用いて行うことができる。また、第2の発明で行
われる硫酸水溶液中の電解処理および混酸水溶液中での
浸漬処理もそれ自体公知の設備を用いて行うことができ
る。
処理および硝酸水溶液中の電解処理は、それ自体公知の
設備を用いて行うことができる。また、第2の発明で行
われる硫酸水溶液中の電解処理および混酸水溶液中での
浸漬処理もそれ自体公知の設備を用いて行うことができ
る。
【0020】以上説明した第1の発明の処理方法は、フ
ェライト系ステンレス鋼板に適した方法であり、第2の
発明の処理方法は、フェライト系、オーステナイト系い
ずれのステンレス鋼板にも適した方法である。
ェライト系ステンレス鋼板に適した方法であり、第2の
発明の処理方法は、フェライト系、オーステナイト系い
ずれのステンレス鋼板にも適した方法である。
【0021】なお、第1および第2の発明の処理方法に
おいて、酸洗処理の前処理としてしばしば採用されるソ
ルト処理(水酸化ナトリウムと硝酸ナトリウムを主成分
とする溶融アルカリ塩への浸漬処理)を付加しても本発
明の目的は達成される。
おいて、酸洗処理の前処理としてしばしば採用されるソ
ルト処理(水酸化ナトリウムと硝酸ナトリウムを主成分
とする溶融アルカリ塩への浸漬処理)を付加しても本発
明の目的は達成される。
【0022】また、第2の発明の処理方法において、混
酸水溶液による浸漬処理に引きつづいて、不動態化強化
のため硝酸水溶液中の電解処理あるいは浸漬処理を付加
しても本発明の目的は達成される。
酸水溶液による浸漬処理に引きつづいて、不動態化強化
のため硝酸水溶液中の電解処理あるいは浸漬処理を付加
しても本発明の目的は達成される。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1(第1の発明)および比較例1 前記した第Iおよび第IIの冷延製造プロセスにより、フ
ェライト系ダル仕上ステンレス鋼板(SUS430)の
ロット(コイル)を多数製造した。酸洗処理条件を下記
表3に記載した。
る。 実施例1(第1の発明)および比較例1 前記した第Iおよび第IIの冷延製造プロセスにより、フ
ェライト系ダル仕上ステンレス鋼板(SUS430)の
ロット(コイル)を多数製造した。酸洗処理条件を下記
表3に記載した。
【0024】
【表3】
【0025】なお、第IIの冷延製造プロセスにおいて
は、ダル仕上圧延後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗条
件を表3に記載される条件とした。製造したステンレス
鋼板について、屋外目視観察により1〜7の7段階の色
調評点(数字の小さい程黒っぽい色調、大きい程白っぽ
い色調)を付け、ばらつき範囲を表4に示した。なお、
ばらつきの範囲とは、その値が例えば4である場合にス
テンレス鋼板の色調評点が、例えば3〜6あるいは1〜
4の如く4段階の間に拡がっていることを意味する。従
って、この数値が小さい程色調がより均一であることを
意味する。
は、ダル仕上圧延後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗条
件を表3に記載される条件とした。製造したステンレス
鋼板について、屋外目視観察により1〜7の7段階の色
調評点(数字の小さい程黒っぽい色調、大きい程白っぽ
い色調)を付け、ばらつき範囲を表4に示した。なお、
ばらつきの範囲とは、その値が例えば4である場合にス
テンレス鋼板の色調評点が、例えば3〜6あるいは1〜
4の如く4段階の間に拡がっていることを意味する。従
って、この数値が小さい程色調がより均一であることを
意味する。
【0026】
【表4】
【0027】実施例2(第2の発明)および比較例2 前記した第Iおよび第IIの冷延製造プロセスによりオー
ステナイト系ダル仕上ステンレス鋼板(SUS304)
のロット(コイル)を多数製造した。酸洗処理条件を下
記表5に記載した。
ステナイト系ダル仕上ステンレス鋼板(SUS304)
のロット(コイル)を多数製造した。酸洗処理条件を下
記表5に記載した。
【0028】
【表5】
【0029】なお、第IIの冷延製造プロセスにおいて
は、ダル仕上圧延後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗条
件を表5に記載される条件とした。
は、ダル仕上圧延後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗条
件を表5に記載される条件とした。
【0030】製造したステンレス鋼板につき、実施例と
同様に色調評点を付し、ばらつきの範囲を表6に示し
た。
同様に色調評点を付し、ばらつきの範囲を表6に示し
た。
【0031】
【表6】
【0032】以上の表4および表6の結果から、本発明
の処理方法で得られるダル仕上ステンレス鋼板のコイル
間の色調がより均一であることがわかる。
の処理方法で得られるダル仕上ステンレス鋼板のコイル
間の色調がより均一であることがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造方法により、得られるダル
仕上ステンレス鋼板はコイル間の色調のばらつきが減少
した。その結果、ダル仕上ステンレス鋼板の不良製品の
発生が減少すると共に、該鋼板を建材として施行後に色
調のばらつきが原因で建材を取り替る頻度が減少した。
仕上ステンレス鋼板はコイル間の色調のばらつきが減少
した。その結果、ダル仕上ステンレス鋼板の不良製品の
発生が減少すると共に、該鋼板を建材として施行後に色
調のばらつきが原因で建材を取り替る頻度が減少した。
Claims (4)
- 【請求項1】 (i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延の
後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは
(ii)冷間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板の
ダル仕上圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の
酸洗処理の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、
(イ)硫酸濃度が50〜250g/l、温度が50〜8
0℃、そして電解電流密度が100〜300mA/cm
2である条件下に行われる硫酸水溶液中の電解処理、お
よび(ロ)上記電解処理に引き続いて行われ、硝酸濃度
が70〜150g/l、温度が50〜80℃、そして電
解電流密度が50〜300mA/cm2である条件下に
行われる硝酸水溶液中の電解処理、を含むことを特徴と
するダル仕上ステンレス鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 ステンレス系鋼板がフェライト系である
請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 (i)ステンレス鋼板のダル仕上圧延の
後に行われる焼鈍・酸洗工程の酸洗処理が、あるいは
(ii)冷間圧延工程後に行われ、かつステンレス鋼板の
ダル仕上圧延の前および後に行われる焼鈍・酸洗工程の
酸洗処理の少なくともいずれか一方の酸洗処理が、
(イ)硫酸濃度が50〜250g/l、温度が50〜8
0℃、そして電解電流密度が100〜300mA/cm
2である条件下に行われる硫酸水溶液中の電解処理、お
よび(ロ)上記電解処理に引き続いて行われ、混酸水溶
液中の硝酸濃度が30〜150g/l、弗酸濃度が10
〜50g/l、弗酸と硝酸の重量比(弗酸/硝酸)が1
/8以上であり、そして混酸水溶液の温度が50〜80
℃である条件下に行われる混酸水溶液による浸漬処理、
を含むことを特徴とするダル仕上ステンレス鋼板の製造
方法。 - 【請求項4】 ステンレス鋼板がフェライト系あるいは
オーステナイト系である請求項3に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7251143A JP2974597B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7251143A JP2974597B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987868A true JPH0987868A (ja) | 1997-03-31 |
JP2974597B2 JP2974597B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=17218318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7251143A Expired - Fee Related JP2974597B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2974597B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012124528A1 (ja) | 2011-03-14 | 2012-09-20 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 耐銹性と防眩性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板 |
CN104047001A (zh) * | 2014-06-16 | 2014-09-17 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种409l冷轧带钢退火酸洗生产工艺 |
CN107636176A (zh) * | 2015-05-18 | 2018-01-26 | 奥托库姆普联合股份公司 | 具有改进的视觉特性的不锈钢板的制造方法 |
-
1995
- 1995-09-28 JP JP7251143A patent/JP2974597B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9289964B2 (en) | 2011-03-14 | 2016-03-22 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | High purity ferritic stainless steel sheet excellent in corrosion resistance and anti-glare property |
KR20180133567A (ko) | 2011-03-14 | 2018-12-14 | 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 | 내녹성과 방현성이 우수한 고순도 페라이트계 스테인리스 강판 |
CN104047001A (zh) * | 2014-06-16 | 2014-09-17 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种409l冷轧带钢退火酸洗生产工艺 |
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CN115369224A (zh) * | 2015-05-18 | 2022-11-22 | 奥托库姆普联合股份公司 | 具有改进的视觉特性的不锈钢板的制造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2974597B2 (ja) | 1999-11-10 |
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