JPH0985875A - 耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルム - Google Patents
耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルムInfo
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Abstract
性に優れた反射防止フィルムを提供する。 【構成】 屈折率が1.45〜1.60のハードコート
皮膜(2)を有するプラスチックフィルム(1)に、屈
折率が1.50〜1.64のAl2 O3 膜(3)を蒸着
被覆し、次いでMgF2 膜(4)を蒸着被覆する。 【効果】 耐擦傷性と耐久性に優れる。
Description
改良された反射防止フィルムであり、液晶表示装置、眼
鏡用、レンズ用、カメラ用レンズ、CRT用フィルター
等の用途に用いられる。
ものがあり、種々様々な所に使用されるようになってき
た。例えば、今まで屋内用に用いられていた液晶表示装
置だけではなく、屋外にも使用されるようになってくる
と、該プラスチック表面と空気膜との界面で生じる反射
光が画面を見にくいものとし、非常に大きな問題となっ
ていた。
皮膜を形成すればこれらの要求を満足させられる。その
方法として、単膜反射防止皮膜があり、基材より低屈折
率の物質を、光学的厚みが光波長の1/4波長ないしそ
の奇数倍になるように選択すれば最小の反射率が得られ
る。
最小となる。
プラスチッフィルム/SiO2 /TiO2 /SiO2 の
構成の様に、高屈折率と低屈折率の物質を交互に積膜す
る方法が知られている。
象を利用し、反射像の明瞭度を減少させる方法が知られ
ている。
射防止膜では、製造工程が複雑であり、実用上連続で生
産する事は非常に困難であり、またコストも非常に高い
ものとなる。
MgF2 膜を被覆する事が一般的であるがSiO2 膜で
は反射防止効果としては不十分であり、MgF2 膜では
反射防止効果としては充分であるが、耐久性、耐擦傷性
が不十分である。但しMgF2 膜の場合は、ガラスに被
覆する場合は基盤温度を300℃以上にすれば耐久性、
耐擦傷性に優れた膜が出来る事は公知の事実である。し
かしプラスチックフィルムの場合は基盤温度を300℃
以上にする事は事実上不可能である。
ではあるが、その効果を向上させるほど透過像の解像度
が低下してしまうという欠点がある。
いて改良すべく研究を行った結果、耐久性、耐擦傷性に
優れた反射防止フィルムを開発した。
〜1.60のハードコート皮膜(2)を有するプラスチ
ックフィルム(1)に、屈折率が1.50〜1.65の
Al2 O3 膜(3)を蒸着被覆し、次いでMgF2 膜
(4)を蒸着被覆した事を特徴とする耐久性、耐擦傷性
に優れた反射防止フィルムである。
(1)としては特に制限はないが、用途的に考えれば高
い透明性を有するフィルムを使用する事が好ましく、例
えばポリカーボネート、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルサルホン、ポリノルボルネン系樹脂等の熱可塑性
樹脂のフィルムを使用する事が好ましい。又これらのプ
ラスチックフィルムに公知の添加剤、例えば潤滑剤、可
塑剤、紫外線吸収剤等が添加されていても良い。
用するような場合は、光学異方性の少ないフィルムを使
用する事が好ましい。
(2)としては、通常の紫外線硬化型樹脂被膜、熱硬化
型樹脂被膜、電子線硬化型樹脂被膜が用いられ、この厚
みとしては1μm〜20μm、好ましくは3μm〜10
μmの厚みに設定される。
下記のポイントを満足する必要がある。 1.鉛筆硬度(JIS K 5400) H以上 2.屈折率 1.45〜1.60 この範囲外であれば最終構成としての耐擦傷性に劣る場
合や反射率として400nm〜700nmにおいて2%
以下にする事が難しくなるので好ましくない。
してハードコート被膜(2)の表面の平均荒さ(Ra)
を0.05〜5.0μmにすればより効果的である。
る場合は、正反射像のぼかし効果が十分でなくなり、ま
た表面荒さ(Ra)が5.0μmを上まわる場合は、解
像度の低下が実用上好ましくないレベルになる欠点を生
じる。
を満足すれば特に制限は無いが、酸化チタン、酸化珪
素、パール顔料等を練り込んだ硬質塗料のコーティン
グ、あるいは型転写法で凹凸をつける方法が用いられ
る。
ては、MgF2 膜の耐擦傷性及び耐久性を著しく向上さ
せるためのものであり、屈折率が1.50〜1.65の
範囲にあることが好ましく、この範囲であれば次に被覆
されるMgF2 膜の膜厚にあまり影響せず、屈折率が
1.50以下ではAl2 O3 膜の膜質が悪くなり耐久
性、耐擦傷性の悪い膜となる。屈折率が1.65を超え
る場合は、通常に言われるVコートとなりMgF2 膜の
膜厚コントロールが難しくなり400〜700nmの範
囲における反射率2%を維持することが困難となる。
1.50〜1.65の範囲であれば特に制限されるもの
ではないが、実用性の面から50Å〜1200Åの範囲
とすることが好ましい。
400nm〜700nmの反射率が2%以下であれば特
に制限はないが、実用性の面から900Å前後とするこ
とが好ましい。
成方法としては、従来実用化されている方法を含め各種
の方法を応用することが可能である。例をあげれば、真
空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等によ
る方法を用いることができる。
うに行った。
F2 膜面をこすり傷つき具合を判定する。判定基準は、 A:強く摩擦しても傷がつかない。 B:かなり強く摩擦すると少し傷がつく。 C:弱い摩擦でも傷がつく。
ー(株式会社島津製作所製、AEP−100)にて測定
した。
社島津製作所製、UV3100−PC)にて反射率を測
定した。
を台にはりつけ株式会社小坂研究所製、三次元粗さ測定
器を用いて、針の半径2.0μm、荷重30mgの条件
下で0.3mm/secの速度でフィルム表面を2.5
mmにわたって測定し、基準長さ方向を100倍、表面
粗さ方向を5000倍に拡大して粗さ曲線を求める。粗
さ曲線から、その中心線の方向に、実測長さ2.5mm
に相当する測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り
部分の中心線をX軸、縦倍率mmに相当する測定長さL
の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、
縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線をY=f(X)で
表した時、次式で与えられる値をμm単位で示した値を
Raとする。
の高温高湿下の雰囲気に1000時間放置した後の反射
率の変化と摩耗性について調べた。
C)フィルム(富士写真フィルム株式会社製)に平均粒
子2.0μm酸化珪素を分散させた紫外線硬化樹脂(大
日精化工業株式会社製、セイカビームEXF−37T)
を塗布し、乾燥、紫外線硬化後の塗布厚みを10μmに
した。その時の平均粗さ(Ra)を0.3μmであっ
た。この上にAl2 O3 を電子線(略称E.B)加熱方
式蒸着法にて、膜厚が30nmになるように設けた。A
l2 O3 膜の屈折率に付いて測定したところ1.55で
あった。次いでMgF2 膜を高周波誘導加熱方式にて膜
厚が85nmになるように設けた。
社製)に平均粒子径2.5μmの酸化珪素を分散させた
紫外線硬化樹脂(和薬ペイント株式会社製、PC−2
C)を塗布し、乾燥、硬化後の塗布厚みを5μmにし
た。その時の平均粗さ(Ra)は0.7μmであった。
この上にAl2 O3 膜を電子線加熱方式蒸着法にて、膜
厚が50nmになるように設けた。Al2 O3 膜の屈折
率に付いて測定したところ1.60であった。次いでM
gF2 膜を高周波誘導加熱方式蒸着法にて膜厚90nm
になるように設けた。
真フィルム株式会社製)に紫外線硬化樹脂(大日精化工
業株式会社製、セイカビームEXF−37T)を塗布
し、半硬化の状態において表面のRaが0.5μmのマ
ットフィルムを塗布面に貼り合わせた後、樹脂を硬化さ
せマットフィルムを剥した。ハードコート被膜の厚みは
7μmであった。Al2 O3 膜、MgF2 膜については
の実施例1と同様に行った。
を設けた。その他は実施例1と同様に行った。
の他は実施例1と同様に行った。
った。その他は実施例2と同様に行った。
れた反射防止フィルムの耐擦傷性、反射率、耐久性につ
いて評価した。その結果を表1〜2に示した。
傷性に優れ、表2の結果から反射率の低下が極めて小さ
い事がわかる。
性に劣り、しかも表2の結果から反射率の低下が極めて
大きい事がわかる。
防止フィルムは、耐擦傷性と耐久性に優れた効果を有す
る。
ィルムの概略断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 屈折率が1.45〜1.60のハードコ
ート皮膜(2)を有するプラスチックフィルム(1)
に、屈折率が1.50〜1.64のAl2 O3膜(3)
を蒸着被覆し、次いでMgF2 膜(4)を蒸着被覆した
事を特徴としたフィルムであって、かつ400〜700
nmにおける表面光線反射率が2%以下であることを特
徴とする耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルム。 - 【請求項2】 ハードコート皮膜の表面の平均粗さ(R
a)が0.05〜5.0μmである事を特徴とする請求
項第1項の反射防止フィルム。 - 【請求項3】 プラスチックフィルムが、光学的異方性
の少ないフィルムを使用したことを特徴とする請求項第
1項の反射防止フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27361195A JP3219657B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27361195A JP3219657B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0985875A true JPH0985875A (ja) | 1997-03-31 |
JP3219657B2 JP3219657B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=17530165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27361195A Expired - Fee Related JP3219657B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 耐擦傷性と耐久性に優れた反射防止フィルム |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3219657B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0892563A2 (en) * | 1997-07-18 | 1999-01-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Stereoscopic television system |
JP2009103808A (ja) * | 2007-10-22 | 2009-05-14 | Asahi Kasei Corp | 反射防止フィルム |
-
1995
- 1995-09-27 JP JP27361195A patent/JP3219657B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0892563A2 (en) * | 1997-07-18 | 1999-01-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Stereoscopic television system |
EP0892563A3 (en) * | 1997-07-18 | 1999-07-28 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Stereoscopic television system |
JP2009103808A (ja) * | 2007-10-22 | 2009-05-14 | Asahi Kasei Corp | 反射防止フィルム |
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---|---|
JP3219657B2 (ja) | 2001-10-15 |
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