JPH0985168A - 慣性型電磁加振装置 - Google Patents

慣性型電磁加振装置

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JPH0985168A
JPH0985168A JP24753695A JP24753695A JPH0985168A JP H0985168 A JPH0985168 A JP H0985168A JP 24753695 A JP24753695 A JP 24753695A JP 24753695 A JP24753695 A JP 24753695A JP H0985168 A JPH0985168 A JP H0985168A
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electromagnet
electromagnets
casing
movable mass
inertial
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JP24753695A
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Toshio Onuma
俊雄 大沼
Hiroshi Konuma
浩 小沼
Toshiyuki Honda
利行 本多
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動発生に用いられる慣性型電磁加振装置に
関し、電磁石を分割し、可動質量の振幅を確保し、周波
数特性の低下を防ぎ加振力を増大させる。 【解決手段】 ケーシング1内には電磁石3を上下に対
称に取付けた電磁石支持板2が固定してあり、又電磁石
3を囲むように口型形状の磁性材料からなる可動質量4
が支持コイルばね(図示省略)でケーシング1内に支持
される。4個のギャップセンサ6からのモニタ信号7が
コントローラ5に入り、コントローラ5はこれら信号に
基づいて可動質量4と電磁石3間の傾きがなくなるよう
な電流を各電磁石3に流して上下の電磁石3を交互に励
磁し、可動質量4を加振するのでインダクタンスを小さ
く抑え、周波数特性を向上し、加振力の低下を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動試験設備の振
動発生部として使用される慣性型電磁加振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の慣性型電磁加振装置の
斜視図、図16は図15における矢視F−Fの平面図、
図17は図16におけるG−G矢視図であり、又、図1
6は図17の矢視GG−GGに相当する。これら図にお
いて、41はケーシング、42は電磁石支持板であり、
電磁石43を上下に支持し、ケーシング41に両端が固
定されている。電磁石43はE型コア49に銅線50が
巻かれた構造であり、後述する本発明の実施の形態にお
いて示す図2と同じ構造である。
【0003】44は磁性材料からなる可動質量で電磁石
43を所定の隙間を保って囲む形状をして支持コイルバ
ネ52でケーシング41に支持されている。46はギャ
ップセンサで後述のように4ケ所に設けられ、可動質量
44と電磁石43とのギャップを検出する。48は電磁
石43のE型コア49の断面で、磁路断面となってい
る。
【0004】このような構成で電磁石43の銅線50に
電流を流し、電磁石43を励磁して可動質量44を図1
7の矢印で示すように上下に加振するが、従来の加振装
置は、前述のように電磁石支持板42の上下両側各々に
1個ずつ1枚のみの電磁石43を配置しており、発生で
きる最大電磁力の大きさを調整するためには、付加する
電流の大きさと、コイル(銅線)50の巻き数及び可動
質量44の中立時の電磁石43とのギャップ(以下中立
時ギャップと記す)が不変の条件では、電磁石磁路断面
48の面積の大きさを変えていた。
【0005】図18は図15乃至図17に示す従来の加
振装置の制御ブロック図であり、ギャップセンサ46
は、GS1,GS2,GS3,GS4の4ケ所に取付け
られ、これらの検出信号47は54で加算され、55で
平均化されて平均値53がコントローラ45に入力す
る。コントローラ45は電磁石43を励磁する入力電流
51を出力し、適正な加振となるように電磁石43を励
磁し、可動質量44を加振する。
【0006】このように従来は、加振装置停止時に可動
質量44を、図17に示すように上下に配置された支持
バネ52により往復運動の中立位置にセットするときの
み4個のギャップセンサ46を各々モニタしており、加
振装置稼働時の可動質量44の往復運動のモニタには、
4個のギャップセンサ46の信号の平均値53をコント
ローラ45に入力して、上下の電磁石43に流す電流5
1を調整していた。従って、片側に付いている電磁石4
3は1個だけであり、1対の電磁石43のみで可動質量
44を加振していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の加振装置では、
前述のように付加電流の大きさ、コイル巻き数、中立時
ギャップが不変の条件では、電磁石43の蒸路断面積4
8を変えることで、発生できる最大電磁石の大きさを調
整していた。この方法の場合、断面積48を大きくすれ
ば最大電磁石の値も大きくなるが、電磁石43のインダ
クタンスLも増加するため、最大電磁力を発生できる周
波数範囲が狭くなる。即ち、高周波側のカットオフ周波
数fcが断面積が大きくなるに従って低くなるため、全
体としての周波数特性が低下する。(図21参照)。
【0008】これらを数式で示すと、次の(1)式のよ
うになり、カットオフ周波数fcはSを大きくすれば低
くなる。
【0009】
【数1】
【0010】又、従来のギャップセンサ46でのギャッ
プ検出方法では、加振装置稼働時に可動質量44の動き
をモニタするのに全てのギャップセンサ46の信号の平
均値53を用いて、1対の電磁石43のみで制御してい
たため、図19に示すように可動質量44が傾斜した場
合に電磁石43と平行に修正することができない。その
ために、可動質量44と電磁石43のギャップが狭い所
が生じ、可動質量44が往復運動する時に十分な振幅を
とることができず、出力できる加振力が低下する。
【0011】図20はこの状態を示すグラフで、可動質
量44の平行状態からの傾き角と、出力できる最大加振
力との関係を示しており、傾き角が大きくなると、最大
加振力の出力できる値が小さくなることを示している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために、ケーシング内に電磁石支持板を固定
し、この支持板に電磁石を上下対称に取付け、あるいは
ケーシング内に電磁石を上下対称に直接取付けて、コン
トローラで電磁石へ流れる電流を制御して弾性支持した
可動質量を加振する慣性型電磁加振装置において、電磁
石を複数に分割する構成を提供し、更に、複数のギャッ
プセンサの信号をコントローラに入力し、電磁石へ流す
電流を調整して可動質量と電磁石の平行度を保つような
構成も提供する。
【0013】即ち、本発明は、(1)箱状のケーシン
グ、同ケーシング内で両端を固定した電磁石支持板、同
電磁石支持板の上下両面に対称に取付けられた電磁石、
同電磁石に所定の間隙を保って囲み、断面が口型で磁性
材料からなり、前記ケーシング内に弾性支持された可動
質量及び同可動質量を所定の振幅で上下に往復運動させ
ることにより慣性力を得るために前記上下の電磁石に交
互に電流を流して電磁力を発生させるコントローラを備
えた慣性型電磁加振装置において、前記上下の電磁石を
複数に分割し、前記電磁石支持板の上下両面に対称に配
置したことを特徴とする慣性型電磁加振装置を提供す
る。
【0014】(2)又、箱状のケーシング、同ケーシン
グ内で上下両面に対称に取付けられた電磁石、同上下の
電磁石の間に所定の間隙を保って配置された磁性材料か
らなり、前記ケーシング内に弾性支持された可動質量及
び同可動質量を所定の振幅で上下に往復運動させること
により慣性力を得るために前記上下の電磁石に交互に電
流を流して電磁力を発生させるコントローラを備えた慣
性型電磁加振装置において、前記上下の電磁石を複数に
分割し、前記ケーシング内の上下両面に対称に配置した
ことを特徴とする慣性型電磁加振装置を提供する。
【0015】(3)更に、上記の(1)又は(2)にお
いて、前記ケーシングの上面には複数のギャップセンサ
を配置し、前記コントローラは同ギャップセンサからの
各信号を入力し、各ギャップセンサの位置での前記可動
質量上面までの距離の差異をもとに、前記各電磁石に流
す電流の大きさを調整して、前記可動質量と前記各電磁
石端面が平行度を保つように制御することを特徴とする
慣性型電磁加振装置も提供する。
【0016】本発明はこのような構成により、その
(1)においては、電磁石を複数に分割しており、分割
すると各電磁石の磁路断面積(S)が小さくなる。電磁
石のインダクタンス(L)はこの磁路断面積(S)に比
例するのでインダクタンス(L)を小さく抑えることが
できる。最大電磁力のカットオフ周波数は、このインダ
クタンス(L)に反比例し、従って、磁路断面積に反比
例することになり、そのため電磁石を分割するとカット
オフ周波数が高くなり、周波数が高周波域まで広がり、
周波数特性が向上する。
【0017】このように、より大きな電磁力を得るため
には、分割した後の電磁石1個を1ユニットとし、その
数を増やしていくことで対応できる。この方法であれ
ば、カットオフ周波数が変わることなく、すなわち周波
数特性を落とすことなく最大電磁力を大きくすることが
できる。
【0018】(2)においては、電磁石支持板を用いず
に電磁石が直接ケーシングに分割して取付けられている
ので、上記の(1)と同様の作用、効果を奏すると共に
電磁石取付板のケーシングへの取付が不要であり、構造
も簡素化できる。
【0019】更に、(3)においては、(1)又は
(2)の慣性型電磁加振装置において、加振装置稼動時
に可動質量の動きをモニタする際、複数のギャップセン
サ信号を各々別個にコントローラに入力して、その各信
号の差異に基づいて各複数の電磁石に流す電流の大きさ
を調整して電磁吸引力を制御し、可動質量と電磁石の平
行度を保つようにするので、上記(1)又は(2)と同
様の作用、効果を奏すると共に、加えて、可動質量の往
復運動の振幅を十分に確保することができ、出力できる
加振力の設計値からの低下を防ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る慣性型電磁加振装置の全体の斜視
図、図2はその電磁石の構造を示す斜視図である。又、
図3は図1における矢視A−Aの平面図、図4は図3に
おけるB−B矢視図であり、又、図3は図4のBB−B
B矢視図に相当する。
【0021】これらの図において、1はケーシング、2
は電磁石支持板であり、電磁石3を各々4個上下対称に
支持し、後述するようにケーシング1に固定される。電
磁石3は図2に示すようにE型コア9にコイル(銅線)
10が巻かれており、磁路断面8を形成する構造であ
る。4は可動質量で、電磁石3を囲むように磁性材料か
らなる口型断面をしており、支持コイルばね12でケー
シング1に支持されている。6はギャップセンサであ
り、後述するように4ケ所に設けられ、可動質量4と電
磁石3との間のギャップを検出する。
【0022】図5は図1に示す第1形態においてケーシ
ング1の上下蓋を外し、電磁石支持板2のみを図示した
平面図、図6は図5におけるC−C断面図である。これ
らの図において、ケーシング1には取付部14が溶接さ
れ、この取付部14に電磁石支持板2がボルト13で固
定されている。
【0023】図7はケーシング1の外側を示す斜視図、
図8はケーシング内部の配線を示す電磁石の平面図であ
り、両図に示すように、ケーシング1にはコネクタ15
−1、15−2が設けられ、外部のコントローラに接続
される。コネクタ15−1、15−2からの給電ケーブ
ル16はケーシング1内の電磁石3にそれぞれ配線され
ている。
【0024】このように電磁石支持板2の両側に各々同
数(4個)の電磁石3が配置されており、その周囲を囲
むように磁性材料からなる口型断面の可動質量4がセッ
トされ、それを箱状のケーシング1が覆っている構造で
あり、このような構造において、上下両側の電磁石3の
コイル10に交互に電流を流して、両側交互に電磁力を
発生させ可動質量4を往復運動させることにより、可動
質量4の往復運動方向に慣性力が発生する。
【0025】その慣性力は電磁石支持板2、電磁石支持
板2が固定されたケーシング1を介して、ケーシング1
が取り付けられた被加振物体へと伝わる。
【0026】図9は図1に示す第1形態の電磁石分割型
の慣性型電磁加振装置で電磁石の数を増やしていったと
きに、出力できる最大加振力の大きさの変化を示した図
である。この図において、電磁石支持板2片側の電磁石
を1個、2個、4個と増加するにつれて加振力が大きく
なってゆき、加振力が大きくなってもカットオフ周波数
fcは一定であり、その周波数特性は変化しないことを
示している。
【0027】図10は本発明の実施の第1形態に係る慣
性型電磁加振装置の制御ブロック図である。図において
ギャップセンサ6は4個が配置され、それぞれ4個の電
磁石3に対応して電磁石3と可動質量4との間のギャッ
プを検出する。それらのモニタ信号7はコントローラ5
に入力し、コントローラ5がこれらのモニタ信号7に基
づいて演算し、適正な各電磁石3への入力電流11を出
力する。
【0028】このように、第1形態の加振装置は、電磁
石支持板2の上下両側に各々4個の電磁石3が付いてお
り、上下の電磁石3に交互に電流を流して電磁力を発生
させて、磁性材からなる可動質量4を上下(図では紙面
と垂直方向)に往復運動させて加振力を得る。
【0029】4個の各電磁石3(図10中ではMEと表
記)には、それぞれ同じ番号のギャップセンサ6(図中
ではGSと表記)が対応している。各ギャップセンサの
信号7は別個にコントローラ5でモニタされ、4個の各
電磁石3と可動質量4の間のギャップが把握される。
【0030】コントローラ5内では各電磁石3と可動質
量4の間のギャップの差異をもとに、可動質量4と電磁
石3を平行に保つために、各電磁石3に流す電流の大き
さの最適値を後述のように計算し、各電磁石3にそれぞ
れ求めた値の電流11を付加する。可動質量4は以上の
様な制御により電磁石3と平行に保たれる。
【0031】次に、ギャップセンサ3のモニタ信号を入
力し、電磁石3に与える最適な電磁吸引力を演算するコ
ントローラ5での演算内容について具体的に説明する。
電磁石3の出力する電磁吸引力F〔N〕は次の(2)式
で表される。
【0032】
【数2】
【0033】従って、所望の電磁吸引力F0 を出力する
ために要する電流は次の(3)式で表わされる。
【0034】
【数3】
【0035】図10に示すように、各々のギャップセン
サ(GS)は同じ番号の電磁石(EM)に対応してい
る。今、ギャップセンサ6で計測しているのは、ギャッ
プセンサ6と可動質量4とのギャップであるため、各々
のギャップセンサで検出したその値から、同じ番号の電
磁石と可動質量4との間のギャップを換算する。
【0036】可動質量と電磁石EM1とのギャップをδ
1 、EM2とのギャップをδ2 、EM3とのギャップを
δ3 、EM4とのギャップをδ4 とすると、所望の電磁
吸引力を出力するのに各々の電磁石が要する電流は次の
(4)式となる。
【0037】
【数4】
【0038】しかし、この電流値では各々の電磁石3が
同じ吸引力を出力するので、可動質量4の姿勢を修正す
るために以下の様にギャップで各々の電磁石3に重みを
つける。一例として各ギャップが、δ1 >δ2 >δ4
δ3 、のように計測された場合について説明する。
【0039】各ギャップの平均値をδM とすると、δM
=(δ1 +δ2 +δ3 +δ4 )/4となり、この結果に
基づいて各電流値を次の(5)式のように補正する。
【0040】
【数5】
【0041】この(5)式の補正を行うことにより、各
電磁石3の電磁吸引力が、FEM1 >FEM2 >FEM4 >F
EM3 、の順に補正され、可動質量4の姿勢が修正され
る。
【0042】このように、コントローラ5はギャップセ
ンサGS1〜GS4のモニタ信号7を入力し、前述の
(5)式の演算結果に基づいて各電磁石3への入力電流
11を出力して可動質量4の傾きを修正し、電磁加振力
を与える。
【0043】図11は本発明の実施の第2形態に係る慣
性型電磁加振装置のケーシング内部の平面図、図12は
図11におけるD−D矢視図であり、又、図11は図1
2におけるDD−DD矢視図に相当する。両図におい
て、21はケーシング、22は4角形状をした電磁石支
持板、23は電磁石支持板22の4面に2個づつ取付け
た電磁石、24は可動質量、28は磁路断面、29は支
持コイルばねであり、これらの機能は図1乃至図4に示
す実施の第1形態と同じ機能を有するものである。その
他の、コネクタ、配線、ギャップセンサ、コントローラ
の機能、等は、配置、数等で多少の変化はあるものの、
第1形態と同様の構成、作用、効果を奏するので説明は
省略する。
【0044】この実施の第2形態は、電磁石23を2個
ずつ4角形状をした電磁石支持板22の各直交する4面
に取付けてあるので、可動質量24を2軸方向に加振で
きる構造の電磁石分割型の慣性型電磁加振装置である。
詳しい説明は省略するが、同じ要領で、電磁石が対抗す
る軸を増やすことにより、3軸方向加振タイプも可能で
ある。
【0045】図13は本発明の実施の第3形態に係る慣
性型電磁加振装置のケーシング内部の平面図、図14は
図13におけるE−E矢視図であり、又図13は図14
のEE−EE矢視図に相当する。両図において、31は
ケーシング、33はケーシングの上下に取付けられた電
磁石、34は上下の電磁石33の間に配置された可動質
量、38は磁路断面、39は可動質量34の支持コイル
ばねであり、これらの機能は形状、数量が多少異るが第
1形態と同様のものである。又、当然、コネクタ、配
線、ギャップセンサ、コントローラの機能、等も配置、
数量等が多少の変化はあるものの、第1形態と同様の構
成、作用、機能を奏するので説明は省略する。
【0046】この実施の第3形態は、電磁石支持板を省
略し、ケーシング31内部の両側にそれぞれ4個の電磁
石33を対抗して取り付け、その間にH型断面の可動質
量34をセットした型の慣性型電磁加振装置であり、こ
のような構成にしても、実施の第1形態と同様の作用、
効果を奏するものである。
【0047】以上、説明の実施の第1乃至第3形態は、
電磁石を図3、4又は図13、14に示すように上下に
同数に分割して、両側対称に配置する。又、図11、1
2に示すように直角な4面に対称に配置する。分割した
場合の全電磁石の磁路断面積の総和は、分割する前の電
磁石の磁路断面積に等しくし、また分割する前と後では
各々1個の電磁石につき付加する電流の大きさ、コイル
巻き数及び中立時ギャップは不変とすれば、個々の電磁
石の磁路断面積が小さくなるのでインダクタンスLを小
さく抑えることができ、最大電磁力のカットオフ周波数
fcが高くなるため、周波数特性が向上する。
【0048】このように、より大きな電磁力を得るため
には、分割した後の電磁石1個を1ユニットとし、その
数を増やしていくことで対応できる。この方法によれ
ば、カットオフ周波数fcが変わることなく、すなわち
周波数特性を落とすことなく最大電磁力を大きくするこ
とができる。
【0049】又、加振装置稼動時に可動質量の動きをモ
ニタする際、図10に示すように複数のギャップセンサ
GS1〜GS4の信号を各々別個にコントローラ5に入
力して、その各信号の差異をもとに複数個配置された各
電磁石3に流す電流の大きさを調整して電磁吸引力を制
御し、可動質量4と電磁石3の平行度を保つことによ
り、可動質量4の往復運動の振幅を十分に確保すること
ができ、図20にも示すように傾き角を少くして出力で
きる加振力の設計値からの低下を防ぐことができる。
【0050】なお、上記した説明の本発明の慣性型電磁
加振装置は振動試験設備の振動発生部のみならず、振動
を発する機械から伝わる振動を低減する能動振動制御の
アクチュエータとしても適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上、具体的に説明したように、本発明
は、ケーシング内に電磁石支持板を固定し、この支持板
に電磁石を上下対称に取付け、あるいはケーシング内に
電磁石を上下対称に直接取付けて、コントローラで電磁
石へ流れる電流を制御して弾性支持した可動質量を加振
する慣性型電磁加振装置において、電磁石を複数に分割
する構成を提供し、更に、複数のギャップセンサの信号
をコントローラに入力し、電磁石へ流す電流を調整して
可動質量と電磁石の平行度を保つような構成も提供する
ので次のような効果を奏する。
【0052】(1)電磁石の個数を増やすことで、加振
力の周波数特性を低下させることなく、最大加振力の大
きさを増すことができる。
【0053】(2)電磁石をケーシング内に直接取付け
るようにすれば、電磁石支持板が不要となり、構造を簡
素化して、同様に周波数特性を低下することなく、加振
力を増すことができる。
【0054】(3)電磁石と可動質量との平行度を保つ
ことで、可動質量の往復運動の振幅を十分に確保するこ
とができ、出力できる加振力の設計値からの低下を防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る慣性型電磁加振
装置の斜視図である。
【図2】図1における電磁石の詳細な斜視図である。
【図3】図1におけるA−A矢視図である。
【図4】図3におけるB−B矢視図である。
【図5】本発明の実施の第1形態に係る慣性型電磁加振
装置の電磁石支持板の平面図である。
【図6】図5におけるC−C断面図である。
【図7】本発明の実施の第1形態に係る慣性型電磁加振
装置のケーシングの斜視図である。
【図8】本発明の実施の第1形態に係る慣性型電磁加振
装置の電磁石への配線要領を示す平面図である。
【図9】本発明の慣性型電磁石加振装置における電磁石
の増加と最大加振力の周波数特性との関係を示す図であ
る。
【図10】本発明の実施の第1形態に係る制御ブロック
図である。
【図11】本発明の実施の第2形態に係る慣性型電磁加
振装置の電磁石の配置を示す平面図である。
【図12】図11におけるD−D矢視図である。
【図13】本発明の実施の第3形態に係る慣性型電磁加
振装置の電磁石の配置を示す平面図である。
【図14】図13におけるE−E矢視図である。
【図15】従来の慣性型電磁加振装置の斜視図である。
【図16】図15におけるF−F矢視の平面図である。
【図17】図16におけるG−G矢視図である。
【図18】従来の慣性型電磁加振装置の制御ブロック図
である。
【図19】従来の慣性型電磁加振装置の可動質量が傾い
た場合の側面図である。
【図20】慣性型電磁加振装置の可動質量の傾き角と最
大加振力との関係を示すグラフである。
【図21】従来の慣性型電磁加振装置における磁路断面
積の増加と加振力の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1,21,31 ケーシング 2,22 電磁石支持板 3,23,33 電磁石 4,24,34 可動質量 5 コントローラ 6 ギャップセンサ 7 モニタ信号 8,28,38 電磁石磁路断面 9 E型コア 10 銅線 11 入力電流 12,29,39 支持コイルばね 13 ボルト 14 取付部 16 給電ケーブル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱状のケーシング、同ケーシング内で両
    端を固定した電磁石支持板、同電磁石支持板の上下両面
    に対称に取付けられた電磁石、同電磁石に所定の間隙を
    保って囲み、断面が口型で磁性材料からなり、前記ケー
    シング内に弾性支持された可動質量及び同可動質量を所
    定の振幅で上下に往復運動させることにより慣性力を得
    るために前記上下の電磁石に交互に電流を流して電磁力
    を発生させるコントローラを備えた慣性型電磁加振装置
    において、前記上下の電磁石を複数に分割し、前記電磁
    石支持板の上下両面に対称に配置したことを特徴とする
    慣性型電磁加振装置。
  2. 【請求項2】 箱状のケーシング、同ケーシング内で上
    下両面に対称に取付けられた電磁石、同上下の電磁石の
    間に所定の間隙を保って配置された磁性材料からなり、
    前記ケーシング内に弾性支持された可動質量及び同可動
    質量を所定の振幅で上下に往復運動させることにより慣
    性力を得るために前記上下の電磁石に交互に電流を流し
    て電磁力を発生させるコントローラを備えた慣性型電磁
    加振装置において、前記上下の電磁石を複数に分割し、
    前記ケーシング内の上下両面に対称に配置したことを特
    徴とする慣性型電磁加振装置。
  3. 【請求項3】 前記ケーシングの上面には複数のギャッ
    プセンサを配置し、前記コントローラは同ギャップセン
    サからの各信号を入力し、各ギャップセンサの位置での
    前記可動質量上面までの距離の差異をもとに、前記各電
    磁石に流す電流の大きさを調整して、前記可動質量と前
    記各電磁石端面が平行度を保つように制御することを特
    徴とする請求項1又は2記載の慣性型電磁加振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0976946A1 (fr) * 1998-07-30 2000-02-02 Hutchinson Moteur électromagnétique et dispositif de controle actif des vibrations comportant au moins un tel moteur.
KR20030061044A (ko) * 2002-01-07 2003-07-18 이병율 진동발생장치

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KR20030061044A (ko) * 2002-01-07 2003-07-18 이병율 진동발생장치

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