JPH0984988A - 針糸通し器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミシン針にも糸巻き等の縫針にも利用するこ
とのできる針糸通し器を提供する。 【構成】 横長に形成した本体２一端の円筒部３に、垂
直方向の針案内溝４及び水平方向の糸案内溝５を開設
し、本体２の空間部６には操作部１３をスプリング１１
に抗して押圧すると、作用部９の先端が前記糸案内溝５
の糸２２を針案内溝４に収容したミシン針１８の針穴１
９から押し出し可能とする押棒８を介在させた針糸通し
器１に於いて、前記本体２の円筒部３には支持台１５を
装着可能とし、該支持台１５は縫針２０を縦方向に収容
する縦孔１６及び該縦孔１６を経由して円筒部３の糸案
内溝５と連通する横孔１７を開設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、針に対して糸を迅速
に通すことのできる針糸通し器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ミシンに装着された針に対して糸
を迅速に通すことのできる針糸通し器として公知のもの
に実公平２−１４７８５号公報の第１図及び第２図（本
願図面の図５及び図６）のものがある。この図５及び図
６に就いて簡単に説明すると、器具本体３１の前方に垂
直方向の針案内溝３２をあけ、該針案内溝３２に交叉し
てその奥方にミシン糸３３を嵌合する糸案内溝３４を設
け、器具本体３１の中央には、針案内溝３２に嵌合して
いるミシン針３５の針穴３６と前記糸案内溝３４を経由
して連通する水平前後方向の芯金案内透孔３７を貫通さ
せ、芯金３８を後方から前方に押出可能にする操作部３
９は、常態においてコイルバネ４０によって後方に付勢
されており、操作部３９によるコイルバネ４０の付勢に
抗した前方への移動により、ミシン糸３３を針穴３６の
外方に押出すようになっている。

【０００３】上記のものは、ミシンに装着したミシン針
に針糸通し器をセットして操作部をスライドさせれば、
ミシン糸をミシン針の針穴に通すことができるが、糸巻
き等の縫針の糸通しを行なう場合には縫針を針穴と糸案
内溝が連通するように固定することができず、使用でき
ないものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ミシン針にも糸巻き等の縫針にも利用する
ことのできる針糸通し器を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、横長に形成し
た本体一端の円筒部に、垂直方向の針案内溝及び水平方
向の糸案内溝を開設し、本体の空間部には操作部をスプ
リングに抗して押圧すると、作用部の先端が前記糸案内
溝の糸を針案内溝に収容したミシン針の針穴から押し出
し可能とする押棒を介在させた針糸通し器に於いて、前
記本体の円筒部には支持台を装着可能とし、該支持台は
縫針を縦方向に収容する縦孔及び該縦孔を経由して円筒
部の糸案内溝と連通する横孔を開設したものであり、前
記支持台は押棒の操作部又は本体の円筒部のいづれかに
着脱自在に装着可能としたものである。

【０００６】

【作用】ミシン針の針穴に糸を通すには、針糸通し器の
糸案内溝に糸を挿通させた後に針案内溝にミシン針を収
容し、続いて押棒の操作部に装着した支持台をナット側
へ押せばよく、次に縫針の針穴に糸を通すには前記支持
台を操作部から外して円筒部に装着し、糸を支持台の横
孔及び円筒部の糸案内溝に挿通させた後に、縫針を支持
台の縦孔に支持し続いて操作部を押せばよい。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。この実施例は図１に示すように、針糸通し器
１は横長の本体２の一端にやや小径にした円筒部３を形
成し、該円筒部３に上部からミシン針１８を挿通する垂
直方向の針案内溝４を開設し、水平方向にはミシン針１
８の針穴１９と連通し、糸が通過し得る程度の巾の糸案
内溝５を開設している。

【０００８】前記糸案内溝５と連通している本体２の空
間部６には、板状にした作用部９の先端９ａが糸案内溝
５と向かい合う押棒８が収容され、該押棒８は本体２の
スプリング座７と、中間部に形成した鍔１０との間に弾
装されたスプリング１１により、常時は鍔１０が本体２
の他端から螺着したナット１２の内周面に当接して、作
用部９の先端９ａが糸案内溝５から外部へ突出しないよ
うにしている。

【０００９】前記押棒８の他端は本体２から外部へ露出
し、その先端に操作部１３を形成し、該操作部１３は前
記本体２の円筒部３と同一の外径とした突起部１４に、
別に設けた縫針用の支持台１５を着脱自在に嵌合してい
る。

【００１０】前記支持台１５は第１図及び第２図に示す
ように、ミシン針１８への糸通しを行なう場合は使用し
ないため押棒８の突起部１４に装着するか又は突起部１
４から外しておき、第３図及び第４図に示すように、縫
針２０への糸通しを行なう場合は本体２の円筒部３に嵌
合して使用するものであり、垂直方向に縫針２０を起立
して支持するための縦孔１６を挿通し、水平方向に縫針
２０の針穴２１と連通する横孔１７を開設している。

【００１１】上記構成に於いて、ミシン針１８に糸２２
を通すには図１に示すように、まず糸２２を糸案内溝５
に挿通させた後、針糸通し器１をミシン針１８の横から
水平方向に移動させ、本体２の針案内溝４にミシン針１
８を収容する。なおこの時ミシン針１８の針穴１９は本
体２の糸案内溝５と連通している。

【００１２】次に押棒８の操作部１３に装着した支持台
１５をナット１２側へ向けて押すと、図２に示すように
押棒８はスプリング１１の弾性に抗して左方へ移動し、
作用部９の先端９ａが糸２２と共にミシン針１８の針穴
１９を通過して側方へ突き出す。続いて支持台１５から
指を離すとスプリング１１の弾性力により押棒８のみが
元の位置に戻り、糸２２は針穴１９を通過した状態で保
たれることで糸通しができる。

【００１３】次に縫針２０に糸２２を通す場合について
説明すると、まず図１及び図２の支持台１５を本体２の
操作部１３から外し、図３に示すように円筒部３に装着
する。次に糸２２を支持台１５の横孔１７及び円筒部３
の糸案内溝５に挿通させた後に、縫針２０を針穴２１が
下となるように支持台１５の縦孔１６に支持する。続い
て前述と同様に操作部１３を押せば糸２２を縫針２０の
針穴２１に通すことができる。

【００１４】

【発明の効果】この発明は上記の構成であるから、次の
利点を有する。 （１）本発明の針糸通し器は、ミシン針への糸通しを行
なう場合はミシン針を本体の針案内溝に収容して操作部
を押せばよく、また、縫針への糸通しを行なう場合は支
持台を円筒部に装着し、支持台の縦孔に縫針を収容して
操作部を押せばよく、単一の針糸通し器でミシン針への
糸通しと縫針への糸通しを共用することができ、使い勝
手が極めてよい。 （２）ミシン針への糸通しを行なう場合に使用しない支
持台は、押棒の操作部に一体的に装着することができ、
見失ったり紛失することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】針糸通し器のミシン針への糸通し直前の断面図
である。

【図２】針糸通し器のミシン針への糸通し直後の断面図
である。

【図３】針糸通し器の縫針への糸通し直前の断面図であ
る。

【図４】針糸通し器の縫針への糸通し直後の断面図であ
る。

【図５】従来技術の説明図である。

【図６】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１ 針糸通し器 ２ 本体 ３ 円筒部 ４ 針案内溝 ５ 糸案内溝 ６ 空間部 ８ 押棒 ９ 作用部 １１ スプリング １３ 操作部 １５ 支持台 １６ 縦孔 １７ 横孔 １８ ミシン針 １９ 針穴 ２０ 縫針 ２２ 糸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 横長に形成した本体一端の円筒部に、垂
   直方向の針案内溝及び水平方向の糸案内溝を開設し、本
   体の空間部には操作部をスプリングに抗して押圧する
   と、作用部の先端が前記糸案内溝の糸を針案内溝に収容
   したミシン針の針穴から押し出し可能とする押棒を介在
   させた針糸通し器に於いて、前記本体の円筒部には支持
   台を装着可能とし、該支持台は縫針を縦方向に収容する
   縦孔及び該縦孔を経由して円筒部の糸案内溝と連通する
   横孔を開設したことを特徴とする針糸通し器。
2. 【請求項２】 前記支持台は押棒の操作部又は本体の円
   筒部のいづれかに着脱自在に装着可能としたことを特徴
   とする請求項１記載の針糸通し器。