JPH0984193A - 複合圧電材の製造方法 - Google Patents

複合圧電材の製造方法

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JPH0984193A
JPH0984193A JP22990195A JP22990195A JPH0984193A JP H0984193 A JPH0984193 A JP H0984193A JP 22990195 A JP22990195 A JP 22990195A JP 22990195 A JP22990195 A JP 22990195A JP H0984193 A JPH0984193 A JP H0984193A
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piezoelectric
electrode
piezoelectric elements
electrodes
composite
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JP22990195A
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Yoshiyuki Hisada
祥之 久田
Akihiko Teshigawara
明彦 勅使河原
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレイ電極どうしを導通させることなく、ま
た複合圧電材を変形させたり変質させたりすることな
く、複合圧電材に電極を形成する。 【解決手段】 平板状圧電セラミックスに溝29を形成
して多数の圧電素子22に区画する。その後、圧電素子
22の表面に半田層33を付着させ、アレイ電極25を
形成した電極基板34を圧電素子22の先端面に半田付
けする。次いで、溝29内に熱硬化性樹脂23を充填し
て加熱硬化させ、その後、平板状圧電セラミックスの裏
面を研削して連結部30を除去し、裏面に共通電極24
を蒸着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の圧電素子が高
分子材料により固着された形態の複合圧電材に係り、特
に複合圧電材に電極を形成する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば超音波を生体内へ発射し、生体内
からの反射信号を検出して医療用の診断に供する超音波
診断装置において、その超音波探触子は、図10に示す
ように、音響吸収体1と、この音響吸収体1に設けられ
た振動子2と、この振動子2に設けられた音響整合層3
と、この音響整合層3に設けられた音響レンズ4とから
構成される。
【0003】振動子2は、図11に示すように、縦方向
(長手方向)に並ぶ多数の圧電素子5からなり、それら
圧電素子5は、例えば相互に隣り合う3個の圧電素子5
を1グループとして各グループ毎に別けて電気(電圧)
信号を印加できるように構成され、その印加された電気
信号に応じた超音波を発生する。また、圧電素子5は、
生体内から反射された超音波が入射すると、その入射し
た超音波に応じた電気信号を発生して超音波診断装置の
受信部に供給する。
【0004】ここで、前記音響吸収体1は、振動子2の
背面負荷材であり、また、音響整合層3は、振動子2の
表面に接着され、振動子2の音響インピーダンスと生体
の音響インピーダンスとを整合させる。更に、音響レン
ズ4は、振動子2から出力される超音波を横方向に収束
させ、焦点近傍で反射された超音波を横方向に整相化す
る。
【0005】このようなリニアスキャン形超音波探触子
では、振動子2(圧電素子5)として電気的機械的な結
合係数が大きく且つ高効率の圧電セラミックス材が使用
され、縦方向(長手方向)に並ぶ圧電素子5にグループ
毎に相互に遅延時間を持たせつつ電気信号を印加して超
音波を走査する。
【0006】そして、上記のように各グループの圧電素
子5に電気信号を印加するため及び各グループの圧電素
子5に入射した超音波に応じた電気信号を出力するため
に、振動子2の裏面には、すべての圧電素子5に共通の
共通電極6(マイナス側電極)が設けられ、表面には、
各圧電素子グループに対応するアレイ電極7(プラス側
電極)が設けられている。
【0007】振動子2を製造する方法の一例として、特
開平4−37298号公報に示されたものがある。これ
は、図12に示すように、圧電セラミックスからなる平
板状圧電材11を複数の短冊状微細圧電素子12に分割
し(図12(a))、この分割された短冊状微細圧電素
子12間に絶縁性接着剤13を充填して各短冊状微細圧
電素子12を一体に接着する(図12(b))。次に、
短冊状微細圧電素子12の表面を覆っている絶縁性接着
剤13を除去し(図12(c))、短冊状微細圧電素子
12が一体に接着されてなる並列素子の上面に表面電極
14を形成すると共に、下面に裏面電極15を形成する
(図12(d))。この後、表面電極14を微細圧電素
子12のグループに対応して分割し、これにて圧電材1
6が構成される(図12(e))。
【0008】このようにして製造した圧電材16の裏面
電極15を共通電極6として当該共通電極6に導体17
を接続すると共に、分割された各表面電極14をアレイ
電極7として当該アレイ電極7に引出しリード18を接
続し、以上により振動子2が製造されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記圧電材16は、微
細圧電素子12が絶縁性接着剤13により相互に固着さ
れた形態となっており、圧電素子と樹脂(高分子材料)
が混在する複合圧電材に構成されている。このような複
合圧電材に構成すると、壊れ易い圧電セラミックス材か
らなる微細圧電素子12の強度が向上すると共に、超音
波の入射効率が向上するものである。
【0010】ところで、複合圧電材の表裏に電極を形成
する方法として、従来、不要部位にマスクを形成して金
属蒸着により電極を形成する方法、複合圧電材の表裏全
面に電極を形成した後、不要部位をエッチングやレーザ
により除去する方法などがある。しかしながら、前者の
蒸着による方法では、蒸着時の回り込みにより、特にア
レイ電極どうしが導通する問題があり、後者のエッチン
グやレーザによる方法では、高分子材料からなる接着剤
が有機溶剤や熱に弱いため、複合圧電材が変形や変質を
生ずるという問題がある。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、複合圧電材を変形や変質させたりする
ことなく、また電極どうしを導通させることなく、複合
圧電材に電極を形成することができる複合圧電材の製造
方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、平板状圧電材に一方の面から他方の面に向
かって延びる溝を形成することにより、この溝の底部に
残された前記他方の面側の連結部によって相互に繋がる
複数の圧電素子に区画する工程と、複数の電極を有する
電極基板を前記圧電素子の前記一方の面に固着して前記
電極を前記圧電素子に接続する工程と、前記溝に高分子
材料を充填して前記複数の圧電素子を相互に固着する工
程と、前記連結部を除去する工程と、前記複数個の圧電
素子の前記他方の面に共通電極を形成する工程と、を順
に実行してなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
〜図6を参照しながら説明する。この実施例の複合圧電
材は、超音波診断装置における超音波探触子の振動子と
して使用されるもので、その完成形態は図6に示されて
いる。この図6において、複合圧電材21は、多数の直
方体状の微細な圧電素子22を縦横二方向に整列配置
し、それら圧電素子22の相互を高分子材料例えば熱硬
化性樹脂23により固着して構成されている。そして、
複合圧電材21の裏面に共通電極(マイナス側電極)2
4が設けられ、表面に多数のアレイ電極(プラス側電
極)25が設けられている。
【0014】ここで、共通電極24は、複合圧電材21
の裏面全体に設けられてすべての圧電素子22に対応し
ている。一方、アレイ電極25は、長さが複合圧電材2
1の一方向たる横(幅)方向の長さに一致する短冊状に
形成されて多方向たる縦方向(長手方向)に一列に並ぶ
ように多数設けられており、各アレイ電極25は、複合
圧電材21の横方向に1列に並ぶ圧電素子22の例えば
2列分を1グループとし、各グループを構成する複数の
圧電素子22に対応して設けられている。
【0015】さて、上記の複合圧電材21は、次のよう
にして製造される。この製造方法を図1〜図3により説
明するに、それら図には、便宜上、前記圧電素子22を
長手方向に6個、アレイ電極25を長手方向に3個存在
するものとして示した。
【0016】まず、図1(a)に示すように、素材とし
ての平板状圧電材たる平板状圧電セラミックス26は、
予め表裏両面に銀ペースト27,28が印刷手段により
塗布されている。この平板状圧電セラミックス26に、
先ずダイシングソーによって図1(b)に示すように一
方の面たる表面から他方の面たる裏面に向かって延びる
溝29を縦横に多数形成する。この溝29の形成によ
り、図4にも示すように、平板状圧電セラミックス26
が前記した多数の直方体状の圧電素子22に区画される
(溝形成工程)。ここで、溝29は、平板状圧電セラミ
ックス26の裏面にまで到達していないことから、それ
ら圧電素子22は、溝29の底部に残された裏面側の薄
肉な連結部30によって相互に繋がった状態となってい
る。なお、具体的には、溝29は、圧電素子22の平面
形状が縦横300μm程度の正方形となるように、20
0μm程度の幅で形成される。
【0017】次に、多数の圧電素子22に区画された平
板状圧電セラミックス26の表面を、図1(c)に示す
ようにフラックス31に浸し、表面の銀ペースト27に
半田が付着し易いようにする。この後、フラックス31
から引き上げた平板状セラミックス26の表面を布に当
てて銀ペースト27に付着しているフラックス31及び
微細な溝29内に表面張力で浸入したフラックス31を
布に吸収させる。
【0018】次いで、図1(d)に示すように、平板状
圧電セラミックス26の表面を、溶融半田32に浸す。
半田としては、融点が圧電セラミックス26のキュリー
点を越えないものを用いることが好ましく、ここでは圧
電セラミックス26としてキュリー点220℃のPZT
系圧電セラミックスを用いるものとして、融点95℃の
低温半田を使用している。平板状圧電セラミックス26
を溶融半田32から引き上げると、銀ペースト27に付
着した半田は瞬間的に固着して図1(e)に示すように
銀ペースト27上に半田層33が形成される(半田付着
工程)。
【0019】一方、図2(a)は平板状圧電セラミック
ス26の表面に固着される電極基板34を示すもので、
この電極基板34は、平板状セラミックス26と同等の
幅及び長さを有するガラス基板35の表面に、その縦方
向(長手方向)に沿って一列に並ぶ前記多数のアレイ電
極25を形成して構成されている。ガラス基板35の表
面には、当初、全面にわたりクロムー金からなる電極が
蒸着によって形成されており、この全面電極にガラス基
板35の幅方向に延びる溝36を長手方向に間欠的に多
数形成し、これにより全面電極を縦方向一列に並ぶ多数
のアレイ電極25に分断したものである。そして、前記
平板状セラミックス26において、圧電素子22は、一
方向に並ぶ複数の圧電素子、例えば幅方向に1列に並ぶ
圧電素子22の2列分を1グループとして多数グループ
に分けられており、各アレイ電極25は、各グループを
構成する2列分の圧電素子22に対応している。
【0020】なお、圧電素子を多数グループに分けると
は、各グループの圧電素子を線で囲んだり、各グループ
間に間隔を明けたりする等、物理的にグループ分けして
も良いが、この実施例では、そのように物理的にグルー
プ分けしてあるものではなく、各アレイ電極25との関
係を示す仮想的なものである。
【0021】そして、この電極基板34の表面を、図2
(b)に示すように、フラックス37に浸し、表面のア
レイ電極25に半田が付着し易いようにする。この後、
フラックス37から引き上げた電極基板34の表面を布
に当ててアレイ電極25に付着しているフラックス37
を布に吸収させる。アレイ電極25は、上述したように
クロムー金からなるが、金と半田とは合金を造り易いの
で、アレイ電極25を溶融半田に浸すと、表面に付着し
た半田が変質してしまう。このため、ここでは、アレイ
電極25の表面をフラックス37により処理するだけに
止め、半田は付着させないでおく。
【0022】しかして、前述のようにして、圧電素子2
2の表面に半田層33を付着した平板状セラミックス2
6と、アレイ電極25をフラックス37により処理され
た電極基板34とを固着すべく、図3(a)に示すよう
に、電極基板34の表面上に、平板状圧電セラミックス
26を半田層33を下側にして載置する。このとき、各
アレイ電極25が各グループの圧電素子22に一致する
ように位置決めする。
【0023】そして、平板状セラミックス26と電極基
板34とを半田層33の融点まで加熱して半田層33を
溶融させた後、室温まで冷却することにより、圧電素子
22とアレイ電極25とを結合し、以て、各アレイ電極
25を各圧電素子グループに電気的に接続することに併
せ、平板状圧電セラミックス26と電極基板34とを固
着する(固着工程)。この平板状セラミックス26と電
極基板34の固着時に、図3(a)のように、電極基板
34上に錘38を載置すれば、各圧電素子22に均一な
荷重が加わるようになって半田層33の厚さが均一とな
る。
【0024】ところで、平板状セラミックス26と電極
基板34を固着する場合、仮に電極基板34が表面全体
に電極が存在する共通電極用のものであるとすると、そ
の全面電極がとにかく圧電素子22のすべてに接続され
ればそれで良いので、電極基板34に対する平板状セラ
ミックス26の位置ずれは多少大きくとも支承ない。し
かしながら、本実施例のように、電極基板34の電極が
多数のアレイ電極25に分離されている場合には、電極
基板34に対し平板状セラミックス26が位置ずれを生
じていると、図5(b)に示すように、隣接するアレイ
電極25が1個の圧電素子22に接続されてしまい導通
状態になるおそれがある。
【0025】このように、平板状セラミックス26が電
極基板34に対して位置ずれを生じた場合に、アレイ電
極25どうしが圧電素子22を介して導通されることを
防止するために、図5(a)に示すように、アレイ電極
25間の溝36の幅W1 を圧電素子22の幅W2 よりも
大きくしておくと良い。このようにすることにより、電
極基板34が平板状セラミックス26に対して多少の位
置ずれを生じても、アレイ電極25どうしが圧電素子2
2を介して導通状態となるおそれがなくなる。更に、ア
レイ電極25間の溝36の幅W1 を圧電素子22の対角
線長さLよりも大きく設定すれば、電極基板34が平板
状セラミックス26に対して最大45°ずれても、アレ
イ電極25どうしが圧電素子22を介して導通状態こと
を防止できる。
【0026】さて、平板状圧電セラミックス26と電極
基板34とを固着すると、溝29の存在により、両者間
に縦横に延びるトンネル状の空間Tが生ずるが、この空
間Tの内面に付着しているフラックスを除去するため
に、アセトン中で超音波洗浄を行い、良く乾燥させた
後、その空間T内に図3(b)に示すように前記した熱
硬化性樹脂23を充填する(充填工程)。次いで、空間
T内の熱硬化性樹脂23を加熱して硬化させ、多数の圧
電素子22を相互に接着する(硬化工程)。
【0027】この実施例では、熱硬化性樹脂(接着剤)
23として二液混合型のエポキシ樹脂を用い、減圧タン
ク内で大気圧以下に減圧して充填工程を行うこととす
る。充填工程を減圧条件下でおこなうと、空間T内の空
気が除去されて樹脂23が微細な空間T内に浸入する際
の抵抗が小さくなるので、充填率が高くなると共に、充
填後に大気に開放されることにより、樹脂中の気泡が押
し潰されて小さくなるため、品質が向上するものであ
る。
【0028】ここでは、幅0.2mm、高さ0.8m
m、横方向長さ20mmの空間Tに対して、1Torr の
減圧化で樹脂23の充填を行い、その後、100℃で2
時間加熱して熱硬化性樹脂23を硬化させた。なお、高
分子材料として熱硬化性樹脂を用いる場合には、硬化温
度が圧電セラミックス26のキュリー点以下であるもの
が好ましい。
【0029】熱硬化性樹脂23の硬化後、図3(c)に
示すように、前記平板状圧電セラミックス26の裏面全
体を連結部30の厚さ寸法を若干越える寸法分だけ研削
する。この研削は、平板状セラミックス26と熱硬化性
樹脂23を冷却(例えば−25℃程度)し、熱硬化性樹
脂23を固くした状態で行う。これにより、平板状セラ
ミックス26と熱硬化性樹脂23の硬度が同等になるの
で、両者を同じ研削条件にて研削することができ、美麗
且つ高精度に研削することができる。
【0030】この研削により、平板状圧電セラミックス
26の裏面側が全体に所要厚さ寸法分研削されて連結部
30が除去される。この連結部30の除去により、多数
の圧電素子22が相互に分離される。この連結部30の
除去にも拘らず、それら圧電素子22は、熱硬化性樹脂
23により相互に固着されているので、バラバラになる
ことはなく、多数の圧電素子22を一体物として取り扱
うことができる。
【0031】この後、図3(d)に示すように、平板状
圧電セラミックス26の裏面(研削面)の全体に金属膜
を例えば蒸着して前記の共通電極24を形成する。共通
電極24の形成は、熱硬化性樹脂23により一体化され
た多数の圧電素子22が電極基板34に固着されている
ため、加熱されても反りを生ずることはないが、熱硬化
性樹脂23の変質を防止する上で、加熱を必要とする形
成方法は避ける方が好ましい。
【0032】なお、共通電極24の蒸着時、平板状圧電
セラミックス26は裏面を除いてマスキングされるが、
このとき、アレイ電極25が存在する表面側はその全体
がマスキングされているので、アレイ電極25どうしを
導通させるような蒸着金属の回り込みが生ずるおそれは
ない。
【0033】以上により、圧電素子22が熱硬化性樹脂
23により相互に固着された形態となって圧電素子と樹
脂(高分子材料)が混在し、その表裏面にアレイ電極2
5と共通電極24が接続された複合圧電材21が製造さ
れる。
【0034】そして、各アレイ電極25にリード線を接
続すると共に、共通電極24に共通導体を接続するもの
であり、超音波診断装置の振動子として構成するには、
複合圧電材21の共通電極24側に音響吸収体を接着す
ると共に、電極基板34側に音響整合層を介して音響レ
ンズを接着するものである。
【0035】なお、共通電極24は、複合圧電材21に
固着する部材、例えば本実施例の超音波診断装置におけ
る振動子の場合には、図7に示すように、音響レンズ4
を導電性接着剤により複合圧電材21に接着するように
してこの導電性接着剤を共通電極24としてこれにリー
ド線を接続するように構成しても良い。また、音響レン
ズ4が導電性を有している場合には、この音響レンズ4
を共通電極として利用し、これにリード線を接続するよ
うにしても良い。
【0036】図8及び図9は本発明の第2及び第3の各
実施例を示す。前記第1実施例では、圧電素子22を縦
横二方向に多数配列し(この配列構成を二次元のマトリ
ックスと称する)、アレイ電極25を縦方向一列に並ぶ
(この配列構成を一次元のマトリックスと称する)よう
に形成した。
【0037】このような第1実施例の配列形態に対し、
図8の第2実施例では、圧電素子38を短冊状にして縦
方向のみに一列に並ぶように形成すると共に、アレイ電
極39も圧電素子38と一対一に対応するように幅狭に
形成し、これにより圧電素子38とアレイ電極39と
を、共に一次元のマトリックス配列で、互いに同一の平
面形状となるようにしている。
【0038】また、図9の第3実施例では、アレイ電極
40を正方形にして縦横二方向に多数配列し、これによ
りアレイ電極40を、圧電素子22と同じ二次元のマト
リックス配列で、且つ圧電素子22と同一の平面形状と
なるようにしている。
【0039】このように圧電素子38,22とアレイ電
極39,40とが一対一に対応して互いに同一形状とな
るように構成することにより、平板状セラミックス26
と電極基板34とを半田層33により接合する場合、溶
融した半田の表面張力によって圧電素子38,22の外
縁がアレイ電極39,40の外縁に合致するように平板
状セラミックス26がずれ動くようになるので、電極基
板34に対する平板状セラミックス26の位置ずれが修
正され、圧電素子38,22とアレイ電極39,40と
が一対一に合致する状態で接合できる。
【0040】この場合において、アレイ電極39,40
を半田と合金を造り難い金属、例えば銅で形成すること
により、アレイ電極39,40にも半田層を付着させる
ようにして、圧電素子38,22とアレイ電極39,4
0の双方で溶融した半田の表面張力が作用するように
し、電極基板34に対する平板状圧電セラミックス26
の位置ずれ修正がより効果的に行われるようにしても良
い。
【0041】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは
変形が可能である。平板状圧電セラミックス26の銀ペ
ースト27,28は、電極基板34を固着する一方の面
の銀ペースト27だけあれば良い。圧電素子22と電極
基板34とは、導電性接着剤により固着しても良い。本
発明は、超音波診断装置の振動子に用いる圧電材に限ら
ず、複合圧電材一般の製造に広く適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の電極どうしを導通させることなく、複合圧電材を変
形させたり変質させたりすることなく、複合圧電材に電
極を設けることができる。また、多数の圧電素子を高分
子材料により相互に固着した後に分離するので、圧電素
子がバラバラにならず、取扱性に優れる。
【0043】また、本発明によれば、圧電素子と電極と
を一対一の関係で設け、両者を半田により固着するの
で、溶融した半田の表面張力により電極と圧電素子との
位置ずれを修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す工程図その1
【図2】工程図その2
【図3】工程図その3
【図4】平板状圧電セラミックスを多数の圧電素子に区
画した状態を示す部分斜視図
【図5】平板状圧電セラミックスと電極基板の位置ずれ
状態を誇張して示す平面図
【図6】複合圧電材の斜視図
【図7】共通電極の他の形成例を示す断面図
【図8】本発明の第2実施例を示す複合圧電材の分解斜
視図
【図9】本発明の第3実施例を示す図8相当図
【図10】従来の超音波診断装置の超音波探触子を示す
斜視図
【図11】振動子の部分斜視図
【図12】振動子に使用される複合圧電材の製造工程図
【符号の説明】
図中、21は複合圧電材、22は圧電素子、23は熱硬
化性接着剤(高分子材料)、24は共通電極、25はア
レイ電極、26は平板状セラミックス(平板状圧電
材)、29は溝、30は連結部、33は半田層、34は
電極基板、35はガラス基板、38は圧電素子、39,
40はアレイ電極である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状圧電材に一方の面から他方の面に
    向かって延びる溝を形成することにより、この溝の底部
    に残された前記他方の面側の連結部によって相互に繋が
    る複数の圧電素子に区画する工程と、 複数の電極を有する電極基板を前記圧電素子の前記一方
    の面に固着して前記電極を前記圧電素子に接続する工程
    と、 前記溝に高分子材料を充填して前記複数の圧電素子を相
    互に固着する工程と、前記連結部を除去する工程と、 前記複数個の圧電素子の前記他方の面に共通電極を形成
    する工程と、 を順に実行してなる複合圧電材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数個の圧電素子と前記電極基板の
    電極は、一対一に対応して互いに同一の形状に定められ
    ていることを特徴とする請求項1記載の複合圧電材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記圧電素子は、縦横二方向に配列さ
    れ、 前記電極基板の電極は、前記圧電素子の一方向に並ぶ複
    数個の圧電素子を1グループとして、各グループに対応
    して他方向に配設されるように形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の複合圧電材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記圧電素子への前記電極基板の固着
    は、前記電極基板の電極と前記圧電素子のうち、少なく
    とも一方に形成された半田層により、前記電極と前記圧
    電素子とを接合することにより行うことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の複合圧電材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記溝への前記高分子材料の充填は、大
    気圧以下に減圧した状態で行うことを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の複合圧電材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記連結部の除去は、前記圧電素子と前
    記高分子材料とを冷却して両者の硬度を同等にした状態
    で研削により行うことを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載の複合圧電材の製造方法。
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