JPH0982541A - ロータリートランス及びその製造方法 - Google Patents

ロータリートランス及びその製造方法

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JPH0982541A
JPH0982541A JP7235679A JP23567995A JPH0982541A JP H0982541 A JPH0982541 A JP H0982541A JP 7235679 A JP7235679 A JP 7235679A JP 23567995 A JP23567995 A JP 23567995A JP H0982541 A JPH0982541 A JP H0982541A
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JP
Japan
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core
rotary transformer
outer peripheral
rotary
coil wire
Prior art date
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Pending
Application number
JP7235679A
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English (en)
Inventor
Hideto Sagawa
秀人 佐川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転コアの内外周のコイル線と内外側固定コ
アのコイル線とが信号の伝達が同時に行われる場合でも
内外周のコイル線に信号が相互に干渉し合うことのな
く、その性能を充分に発揮することのできる二重構造方
式の円筒型のロータリートランスを得る。 【解決手段】 磁性体からなる円筒状コアの内外周面に
各々コイル線2,3が巻装された回転コア1を有し、こ
の回転コア1の外周側及び内周側に各々コイル線5,7
が巻装された外周固定コア4及び内周固定コア7を対向
配置した二重構造方式の円筒型のロータリートランスに
おいて、回転コア1の内外周面のコイル線2,3間に円
筒体からなる導電部材8を装入しシールドするようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープレコ
ーダ(VTR装置)等の回転ドラム内に構成されている
円筒型のロータリートランスに関し、特に、二重構造方
式のロータリートランスのコア構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ロータリートランスは、相対的に回転す
る固定コアと回転コアとの間で非接触式に電気信号を受
け渡す機能を有し、VTR装置等の回転ヘッドを用いる
磁気記録再生装置に広く適用されている。
【0003】中でも円筒型ロータリートランスは、円盤
型ロータリートランスに比較して記録再生特性を劣化さ
せずに多チャンネルが図れ、また、各チャンネル間の記
録再生特性のバラツキが少ない等の特徴を持っている。
このため、高い性能が要求される業務用VTR装置や多
くのチャンネルが必要な一部の家庭用VTR装置に適用
されている。
【0004】しかし近年、VTR装置の機能や性能を向
上する目的から、より多チャンネルのロータリートラン
スが開発されるにあたり、図7に示すように2組の円筒
型ロータリートランスを同軸上に組み合わせた、いわゆ
る二重構造の円筒型ロータリートランスが提案されてい
る。
【0005】図7において、符号1はフェライト等の磁
性体からなる円筒体の回転コアであり、この回転コア1
の外周面及び内周面にはそれぞれ複数のコイル線2及び
3が並行する各々のコイル溝2a,3a内に収容されて
巻装され、いわゆるローターを構成している。
【0006】回転コア1の外周側には外側固定コア4が
配置され、この外側固定コア4の内周面に回転コア1の
コイル線2とそれぞれ対応するようにコイル線5がコイ
ル溝5a内に収容されて巻装され、第1のステータを構
成している。
【0007】一方、回転コア1の内周側には内側固定コ
ア6が配置され、この内側固定コア6の外周面に回転コ
ア1のコイル線3とそれぞれ対応するようにコイル線7
がコイル溝7a内に収容されて巻装され、第2のステー
タを構成している。
【0008】このように構成した円筒型ロータリートラ
ンスは、記録時においては外側固定コア4のコイル線5
から回転コア1の外周側のコイル線2へ信号の伝達が行
われ、また、内側固定コア6のコイル線7から回転コア
1の内周側のコイル線3へ信号の伝達が行われる。
【0009】また、再生時においては、回転コア1の外
周側のコイル線2から外側固定コア4のコイル線5へ信
号の伝達が行われ、また、回転コア1の内周側のコイル
線3から内側固定コア6のコイル線7へ信号の伝達が行
われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、回転
コア1の外周側のコイル線2と外側固定コア4のコイル
線5とが信号の伝達を行うとき、図8に示すようにコイ
ル線2とコイル線5との外周部分の回転コア1部分と外
側固定コア4部分にループ状の磁界Mが発生する。この
磁界Mは回転コア1の内周側のコイル線3に漏れ磁界m
として信号が伝達されてしまう。これと同様に回転コア
1の内周側のコイル線3と内側固定コア6のコイル線7
とが信号の伝達を行うとき、磁界Mは同様に回転コア1
の外周側のコイル線2にも漏れ磁界mとして信号が伝達
されてしまうことになる。
【0011】このような現象から回転コア1の内外周の
コイル線2,3と内外側固定コア4,6のコイル線5,
7とが信号の伝達が同時に行われる場合には、これら信
号がコイル線2,3に相互に干渉し合っていわゆるクロ
ストークノイズとなる。
【0012】このように多チャンネル化を図った円筒型
で二重構造のロータリートランスでは、外周ロータリー
トランスと内周ロータリートランスの信号の干渉は避け
られなかった。このため、従来では少しでも信号の干渉
を低減するために互いに離れたチャンネル同士を使用し
たり、信号の干渉が避けられない場合には内外周のロー
タリートランスを同時に使用しない等の方法で使用する
チャンネルを制限しているのが現状であった。このよう
な理由から従来の二重構造のロータリートランスはその
性能を充分に発揮することができなかった。
【0013】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、回転コアの内外周のコイル線と
内外側固定コアのコイル線とが信号の伝達が同時に行わ
れる場合でも内外周のコイル線に信号が相互に干渉し合
うことのなく、その性能を充分に発揮することのできる
円筒型のロータリートランスを得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によるロータリートランスは、磁性体からな
る円筒状コアの内外周面に各々コイル線が巻装された中
間コアと、この中間コアの外周側及び内周側に各々コイ
ル線が巻装された外周側固定コア及び内周側固定コアが
相対的に回転可能である二重構造方式の円筒型のロータ
リートランスにおいて、中間コアの内外周面のコイル線
間に導電部材を装入し、当該コイル線間をシールドする
ようにしたものである。。
【0015】このように構成したロータリートランス
は、内外周のコイル線にそれぞれ伝達される信号から漏
れる磁界が導電部材によってコイル線相互がシールドさ
れ、内外周のコイル線の信号を干渉するようなことが解
消できる。
【0016】また、本発明によるロータリートランスの
製造方法は、磁性体からなる円筒状コアの内外周面のコ
イル溝に各々コイル線が巻装されたコアを有し、このコ
アの内外周面のコイル線間をシールドするため、コアに
円筒体からなる導電部材を装入したロータリートランス
の製造方法であり、コアが円筒状の外側コア及び内側コ
アからなり、両内外側コア間に導電部材を挟んで一体に
接合し、その後、コアの外周面及び内周面にコイル線を
収容するための溝を加工するようにしたものである。
【0017】上述したロータリートランスの製造方法に
よれば、円筒状のコア内へ導電部材の装入を簡単に行う
ことができると共に、その後のコア内外周面へのコイル
溝の加工を容易に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるロータリート
ランスの実施例をVTR装置のロータリートランスに適
用した場合を例にとって図面を参照して説明する。
【0019】図1は円筒型の多チャンネル方式のロータ
リートランスを縦方向に切断した断面図である。図1に
おいて、符号1はフェライト等の磁性体からなる中間コ
アである円筒体の回転コアであり、この回転コア1は円
筒状の外周コア1aと内周コア1bとから構成され、両
コア1a,1bの間に例えばアルミ系合金あるいは銅系
合金等からなる円筒状の導電部材8が接着等により装入
され一体化されている。
【0020】外周コア1aの外周面及び内周コア1bの
内周面にはそれぞれ複数のコイル線2及び3が並行する
各々のコイル溝2a,3a内に収容されて巻装され、い
わゆるローターを構成している。
【0021】上述した回転コア1の外周側には外側固定
コア4が配置され、この外側固定コア4の内周面に回転
コア1のコイル線2とそれぞれ対応するようにコイル線
5がコイル溝5a内に収容されて巻装され、第1のステ
ータを構成している。
【0022】また、回転コア1の内周側には内側固定コ
ア6が配置され、この内側固定コア6の外周面に回転コ
ア1のコイル線3とそれぞれ対応するようにコイル線7
がコイル溝7a内に収容されて巻装され、第2のステー
タを構成している。
【0023】このように回転コア1、外側固定コア4及
び内側固定コア6によって二重構造のロータリートラン
スを構成している。
【0024】以上のように構成した本発明によるロータ
リートランスは、記録時においては、外側固定コア4の
コイル線5に記録信号が入力されると、回転コア1の外
周側のコイル線2へ信号の伝達が行われ磁気ヘッドへ記
録信号が出力される。また、内側固定コア6のコイル線
7に記録信号が入力されると、回転コア1の内周側のコ
イル線3へ信号の伝達が行われ同様に磁気ヘッドへ記録
信号が出力される。
【0025】また、再生時においては、回転コア1の外
周側のコイル線2に磁気ヘッドからの再生信号が入力さ
れると、外側固定コア4のコイル線5へ信号の伝達が行
われ再生信号として出力される。また、回転コア1の内
周側のコイル線3に磁気ヘッドからの再生信号が入力さ
れると、内側固定コア6のコイル線7へ信号の伝達が行
われ同様に磁気ヘッドへ再生信号が出力される。
【0026】ここで、図2を参照して本発明によるロー
タリートランスの特徴部分について説明する。例えば、
回転コア1の外周側のコイル線2と外側固定コア4のコ
イル線5とが信号の伝達を行うとき、図2に示すように
コイル線2とコイル線5との外周部分の回転コア1部分
と外側固定コア4部分にループ状の磁界Mが発生する。
この磁界Mは回転コア1側においては導電部材8の存在
によって渦電流となり、当該導電部材8外へ磁界が漏れ
るのを遮断することができる。
【0027】また、回転コア1の内周側のコイル線3と
内側固定コア6のコイル線7とが信号の伝達を行うと
き、図2に示すようにコイル線3とコイル線7のと外周
部分の回転コア1部分と内側固定コア6部分に同様にル
ープ状の磁界Mが発生する。この磁界Mも回転コア1側
においては導電部材8の存在によって渦電流となり、当
該導電部材8外へ磁界が漏れるのを遮断することができ
る。
【0028】すなわち、本発明は回転コア1のコイル線
2とコイル線3との間を導電部材8により仕切ること
で、回転コア1のコイル線2とコイル線3とに信号の伝
達が同時に行われるような場合でもそれぞれの信号が相
互に干渉し合うようなことが回避され、いわゆるクロス
トークノイズを防止しロータリートランスとしての性能
を高め、記録再生特性の向上を図ることができるといっ
た利点がある。
【0029】次に、上述した導電部材8を有する回転コ
ア1の製造方法を図3〜図6について説明する。
【0030】まず、回転コア1の構成部材として図3に
示すように円筒状の外周コア1aと導電部材8と内周コ
ア1bを用意する。外周コア1aはその内径内に導電部
材8の外径が密接して納まる内径寸法を有し、内周コア
1bはその外径が導電部材8の内径内に密接して納まる
外径寸法を有する。
【0031】そして、上述した外周コア1aと導電部材
8と内周コア1bとを接着剤を介して3重の筒体に接合
し一体化した回転コア1の一時加工品が図4である。
【0032】次に、この一時加工品の回転コア1は、図
5aに示すようにその一方の端面部を回転治具9にワッ
クス等で接着固定して回転させ、図示しない研削盤に支
持した回転するダイヤモンド砥石10でコア1の内径面
の研削加工と、図5bに示すようにコア1の外径面の研
削加工及び図5cに示すようにコア1の端面の研削加工
を行う。
【0033】そして、回転コア1の研削加工のあと、図
6aに示すように図示しない研削盤に複数の並設する円
盤部11aを有する溝入れ用ダイヤモンド砥石11を支
持して回転させ、回転コア1の内周面に一例として20
0〜500μm深さのコイル線の溝入れ加工と、図6b
に示すように外周面に上述と同様のコイル線の溝入れ加
工を行う。加工終了後の回転コア1の完成品が図6cで
ある。尚、図6cの例では回転コア1の溝は4つ(4チ
ャンネル)の場合を示してある。
【0034】このような製造方法によれば、回転コア1
内への導電部材8の装入を容易に行うことができると共
に、回転コア1の内外周面への溝入れ加工も容易に行う
ことができる。
【0035】尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実
施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範
囲内で種々の変形実施が可能である。
【0036】実施例では回転コア1内に挿入した導電部
材8を円筒体部材からできた場合について説明したが、
別の方法として回転コア1を構成する外周コア1aの内
周面または内周コア1bの外周面にアルミ系合金あるい
は銅系合金をメッキ法や焼き付け等の方法により形成す
ることであっても同様の作用を得ることができる。
【0037】また、実施例では回転コア1の外周側及び
内周側に固定コア4,6を配置した場合について説明し
たが、回転コア1を固定側コアとし、内外周側の固定コ
ア4,6を回転側コアとして使用することも可能であ
る。
【0038】さらに、本発明のロータリートランスはV
TR装置のロータリートランスに使用される以外、その
他、信号の伝達を行う電子機器のロータリートランスと
して広く適用可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるロー
タリートランスは、二重構造方式の円筒型のロータリー
トランスにおいて、中間コアの内外周面のコイル線間を
シールドするため当該コイル線間に導電部材を装入する
ようにしたことで、中間コアの内外周面のコイル線に信
号の伝達が同時に行われるような場合でもそれぞれの信
号が相互に干渉し合うようなことが回避されるのでクロ
ストークノイズを防止することができ、この結果、円筒
型のロータリートランスとしての性能を高め、高精度の
記録再生特性を得ることができる効果がある。
【0040】また、本発明のロータリートランスの製造
方法は、コアが円筒状の外側コア及び内側コアからな
り、両内外側コア間に導電部材を挟んで一体に接合し、
その後、コアの外周面及び内周面にコイル線を収容する
ための溝を加工するようにしたので、コア内への導電部
材の装入を容易に行うことができる、しかもコアの内外
周面への溝入れ加工も容易に行うことができ、安価に製
造することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるロータリートランスの縦断状態の
斜視図である。
【図2】本発明によるコイル間に発生する磁界の流れの
説明図である。
【図3】回転コアを構成する各部材の斜視図である。
【図4】回転コアの加工前の断面図である。
【図5】a 回転コアの研削加工の工程図である。 b 同じく回転コアの研削加工の工程図である。 c 同じく回転コアの研削加工の工程図である。
【図6】a 回転コアの溝入れ加工の工程図である。 b 同じく回転コアの溝入れ加工の工程図である。 c 回転コアの完成品の断面図である。
【図7】従来のロータリートランスの縦断辞意謡の斜視
図である。
【図8】従来のコイル間に発生する磁界の流れの説明図
である。
【符号の説明】
1 回転コア 1a 外周コア 1b 内周コア 2,3 回転コアのコイル線 2a,3a 回転コアのコイル溝 4 外周固定コア 5 外周固定コアのコイル線 5a 外周固定コアのコイル溝 6 内周固定コア 7 内周固定コアのコイル線 7a 内周固定コアのコイル溝 8 導電部材 9 回転治具 10 ダイヤモンド砥石 11 溝入れ用ダイヤモンド砥石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体からなる円筒状コアの内外周面に
    各々コイル線が巻装された中間コアと、この中間コアの
    外周側及び内周側に各々コイル線が巻装された外周側コ
    ア及び内周側コアとが相対的に回転可能である二重構造
    方式の円筒型のロータリートランスにおいて、 上記中間コアの内外周面の上記コイル線間に導電部材を
    装入し、当該コイル線間をシールドするようにしたこと
    を特徴とするロータリートランス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロータリートランスにお
    いて、 上記導電部材は円筒体からなり、上記中間コアを構成す
    る円筒状の外側コアと内側コアの間に介在して一体に組
    み込まれていることを特徴とするロータリートランス。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のロータリートランスにお
    いて、 上記中間コアが回転コアであり、上記外周側コア及び内
    周側コアが固定コアであることを特徴とするロータリー
    トランス。
  4. 【請求項4】 磁性体からなる円筒状コアの内外周面の
    コイル溝に各々コイル線が巻装されたコアを有し、この
    コアの内外周面の上記コイル線間をシールドするため、
    上記コアに円筒体からなる導電部材を装入したロータリ
    ートランスの製造方法であり、 上記コアが円筒状の外側コア及び内側コアからなり、両
    内外側コア間に上記導電部材を挟んで一体に接合し、そ
    の後、上記コアの外周面及び内周面にコイル線を収容す
    るための溝を加工することを特徴とするロータリートラ
    ンスの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記コアはロータリートランスの回転コ
    アであることを特徴とするロータリートランスの製造方
    法。
JP7235679A 1995-09-13 1995-09-13 ロータリートランス及びその製造方法 Pending JPH0982541A (ja)

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