JPH0980006A - 電動機の巻線寿命評価方法 - Google Patents
電動機の巻線寿命評価方法Info
- Publication number
- JPH0980006A JPH0980006A JP26254895A JP26254895A JPH0980006A JP H0980006 A JPH0980006 A JP H0980006A JP 26254895 A JP26254895 A JP 26254895A JP 26254895 A JP26254895 A JP 26254895A JP H0980006 A JPH0980006 A JP H0980006A
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- JP
- Japan
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- voltage
- winding
- service life
- life
- inverter
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 インバータサージ波形でのV−t特性を求め
て寿命予測する電動機の巻線寿命評価方法を提供する。 【構成】 印加電圧と寿命との関係を示す電圧−寿命特
性から、インバータによって駆動される電動機の巻線寿
命を推定する電動機の巻線寿命評価方法において、前記
電動機の巻線の商用周波電圧での電圧−寿命特性と、前
記インバータの出力電圧の立ち上がり時間での部分放電
開始電圧の増加値を測定し、前記商用周波電圧での電圧
−寿命特性の電圧を前記増加値だけシフトさせ、前記イ
ンバータの波形での電圧−寿命特性とするものである。
て寿命予測する電動機の巻線寿命評価方法を提供する。 【構成】 印加電圧と寿命との関係を示す電圧−寿命特
性から、インバータによって駆動される電動機の巻線寿
命を推定する電動機の巻線寿命評価方法において、前記
電動機の巻線の商用周波電圧での電圧−寿命特性と、前
記インバータの出力電圧の立ち上がり時間での部分放電
開始電圧の増加値を測定し、前記商用周波電圧での電圧
−寿命特性の電圧を前記増加値だけシフトさせ、前記イ
ンバータの波形での電圧−寿命特性とするものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低圧インバータで駆動
される電動機の巻線寿命を推定し、また所望の寿命が確
保されるように電線の種類を決定するための評価方法に
関する。
される電動機の巻線寿命を推定し、また所望の寿命が確
保されるように電線の種類を決定するための評価方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータで駆動される電動機
は、インバータの出力電圧が急峻な電圧であるため、電
動機内の巻線の電圧分担率が各巻線で均等にならず、電
動機端子に最も近い第1コイルが大きな電圧分担率とな
ることが知られている。最悪の場合、この電圧分担率は
70〜80%にもなる。乱巻電動機では、第1コイルの
巻き始めターンと巻き終りターンが接触する可能性があ
り、このコイル分担電圧がすべてターン間に印加される
ため、ターン間で部分放電が発生し、絶縁劣化を起こ
す。そのため、従来より部分放電が生じないように、電
動機巻線としてガラス巻線を採用するなど、コイルに印
加される電圧に対し、コイルの電線の部分放電開始電圧
を高くするものが開示されている(例えば、特開平6−
14199号)。また、商用周波の交流電圧が印加され
た場合の寿命推定方法は、次に説明するマイナー則によ
るV−t特性により確立されている。すなわち、巻線へ
の印加電圧をV,そのときの寿命をtとすると、t=K
V-n(K,nは定数)として表される。これをグラフに
示すと、図2の破線で示したようになる。したがって、
ある巻線への印加電圧V1 ,V2 ,V3 …に対する寿命
t1 ,t1 ,t1 …をいくつか測定し、図1のようなグ
ラフを作成しておけば、必要とする電圧Vn に対する寿
命tn が推定できることになる。
は、インバータの出力電圧が急峻な電圧であるため、電
動機内の巻線の電圧分担率が各巻線で均等にならず、電
動機端子に最も近い第1コイルが大きな電圧分担率とな
ることが知られている。最悪の場合、この電圧分担率は
70〜80%にもなる。乱巻電動機では、第1コイルの
巻き始めターンと巻き終りターンが接触する可能性があ
り、このコイル分担電圧がすべてターン間に印加される
ため、ターン間で部分放電が発生し、絶縁劣化を起こ
す。そのため、従来より部分放電が生じないように、電
動機巻線としてガラス巻線を採用するなど、コイルに印
加される電圧に対し、コイルの電線の部分放電開始電圧
を高くするものが開示されている(例えば、特開平6−
14199号)。また、商用周波の交流電圧が印加され
た場合の寿命推定方法は、次に説明するマイナー則によ
るV−t特性により確立されている。すなわち、巻線へ
の印加電圧をV,そのときの寿命をtとすると、t=K
V-n(K,nは定数)として表される。これをグラフに
示すと、図2の破線で示したようになる。したがって、
ある巻線への印加電圧V1 ,V2 ,V3 …に対する寿命
t1 ,t1 ,t1 …をいくつか測定し、図1のようなグ
ラフを作成しておけば、必要とする電圧Vn に対する寿
命tn が推定できることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術のように、部分放電が生じないように、部分放電開始
電圧が高いガラス巻線などを使用すると、電動機コスト
が上がるばかりでなく、電動機形状も大きくなるという
問題があった。また、商用周波の交流電圧が印加された
場合の寿命推定方法を、インバータサージ波形のような
立ち上がりが急峻な波形について適用することは危険で
あるといえる。本発明は、急峻な波形に対する巻線の部
分放電開始電圧と、商用周波の交流電圧のV−t特性か
ら、容易にインバータサージ波形でのV−t特性を求め
て寿命予測する電動機の巻線寿命評価方法を提供すると
ともに、電動機巻線の適切な選定を行うことを目的とす
るものである。
術のように、部分放電が生じないように、部分放電開始
電圧が高いガラス巻線などを使用すると、電動機コスト
が上がるばかりでなく、電動機形状も大きくなるという
問題があった。また、商用周波の交流電圧が印加された
場合の寿命推定方法を、インバータサージ波形のような
立ち上がりが急峻な波形について適用することは危険で
あるといえる。本発明は、急峻な波形に対する巻線の部
分放電開始電圧と、商用周波の交流電圧のV−t特性か
ら、容易にインバータサージ波形でのV−t特性を求め
て寿命予測する電動機の巻線寿命評価方法を提供すると
ともに、電動機巻線の適切な選定を行うことを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、印加電圧と寿命との関係を示す電圧−寿
命特性から、インバータによって駆動される電動機の巻
線寿命を推定する電動機の巻線寿命評価方法において、
前記電動機の巻線の商用周波電圧での電圧−寿命特性
と、前記インバータの出力電圧の立ち上がり時間での部
分放電開始電圧の増加値を測定し、前記商用周波電圧で
の電圧−寿命特性の電圧を前記増加値だけシフトさせ、
前記インバータの波形での電圧−寿命特性とするもので
ある。
め、本発明は、印加電圧と寿命との関係を示す電圧−寿
命特性から、インバータによって駆動される電動機の巻
線寿命を推定する電動機の巻線寿命評価方法において、
前記電動機の巻線の商用周波電圧での電圧−寿命特性
と、前記インバータの出力電圧の立ち上がり時間での部
分放電開始電圧の増加値を測定し、前記商用周波電圧で
の電圧−寿命特性の電圧を前記増加値だけシフトさせ、
前記インバータの波形での電圧−寿命特性とするもので
ある。
【0005】
【作用】上記手段により、交流電圧での巻線の部分放電
開始電圧およびサージ電圧の立ち上がり時間での部分放
電開始電圧を求め、立ち上がり時間での部分放電開始電
圧上昇分だけシフトさせることにより、インバータサー
ジ電圧での巻線寿命を求めるので、電動機巻線の選定や
電動機の更新時期を適切に、かつ容易に決めることがで
きる。
開始電圧およびサージ電圧の立ち上がり時間での部分放
電開始電圧を求め、立ち上がり時間での部分放電開始電
圧上昇分だけシフトさせることにより、インバータサー
ジ電圧での巻線寿命を求めるので、電動機巻線の選定や
電動機の更新時期を適切に、かつ容易に決めることがで
きる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例について説明する。本
出願人は、通常の電動機に使用されるエナメル線につい
て、急峻波電圧に対する電圧劣化の様相や、その寿命特
性について、多くの研究を行っているが、その研究(昭
和62年電気学会全国大会、文献269)によれば、イ
ンバータサージ電圧での巻線のV−t特性は、商用周波
の交流電圧でのV−t特性を急峻な立ち上がり時間によ
る部分放電開始電圧の上昇分だけ電圧軸をシフトすれば
求められることがわかった。これは、多くの実験データ
から分かったことであるが、この現象は、放電形成遅れ
によることで説明ができ、理論的に確かめられている。
出願人は、通常の電動機に使用されるエナメル線につい
て、急峻波電圧に対する電圧劣化の様相や、その寿命特
性について、多くの研究を行っているが、その研究(昭
和62年電気学会全国大会、文献269)によれば、イ
ンバータサージ電圧での巻線のV−t特性は、商用周波
の交流電圧でのV−t特性を急峻な立ち上がり時間によ
る部分放電開始電圧の上昇分だけ電圧軸をシフトすれば
求められることがわかった。これは、多くの実験データ
から分かったことであるが、この現象は、放電形成遅れ
によることで説明ができ、理論的に確かめられている。
【0007】本発明の電動機の巻線寿命評価方法は、上
記の研究をもとにして、簡単にインバータ波形での寿命
予測ができるようにしたものである。図1は本発明の実
施例の方法を示すフローチャートで、そのフローを説明
する。 1)インバータシステムでの電動機端子のサージ電圧波
形を求める。これは、インバータ出力電圧の振幅、立ち
上がり時間とケーブル長がわかれば回路シミュレーショ
ンにより計算できる。 2)電動機コイルの電圧分担率を求め、巻線への印加電
圧Vmを求める。電圧分担率については、各種電動機で
実測した結果、最大で80%を越えることはないので、
80%として計算すればよい。 3)交流電圧でのV−t特性を求める。これは従来例で
説明した図2に破線で示したV−t特性を使用する。 4)交流電圧での巻線の部分放電開始電圧およびサージ
電圧の立ち上がり時間tfでの部分放電開始電圧を求め
る。これは、上述した本出願人の研究文献の結果を示す
図3により、交流電圧での放電開始電圧がわかれば立ち
上がり時間tfでの部分放電開始電圧を求めることがで
きる。 5)交流電圧でのV−t特性を、立ち上がり時間tfで
の部分放電開始電圧増加値ΔVだけシフトさせ、図2に
実線で示したtfでのV−t特性を求める。 6)巻線への印加電圧Vmでの寿命tmを求める。この
ようにして、インバータサージ電圧での巻線寿命を簡単
に求めることができる。
記の研究をもとにして、簡単にインバータ波形での寿命
予測ができるようにしたものである。図1は本発明の実
施例の方法を示すフローチャートで、そのフローを説明
する。 1)インバータシステムでの電動機端子のサージ電圧波
形を求める。これは、インバータ出力電圧の振幅、立ち
上がり時間とケーブル長がわかれば回路シミュレーショ
ンにより計算できる。 2)電動機コイルの電圧分担率を求め、巻線への印加電
圧Vmを求める。電圧分担率については、各種電動機で
実測した結果、最大で80%を越えることはないので、
80%として計算すればよい。 3)交流電圧でのV−t特性を求める。これは従来例で
説明した図2に破線で示したV−t特性を使用する。 4)交流電圧での巻線の部分放電開始電圧およびサージ
電圧の立ち上がり時間tfでの部分放電開始電圧を求め
る。これは、上述した本出願人の研究文献の結果を示す
図3により、交流電圧での放電開始電圧がわかれば立ち
上がり時間tfでの部分放電開始電圧を求めることがで
きる。 5)交流電圧でのV−t特性を、立ち上がり時間tfで
の部分放電開始電圧増加値ΔVだけシフトさせ、図2に
実線で示したtfでのV−t特性を求める。 6)巻線への印加電圧Vmでの寿命tmを求める。この
ようにして、インバータサージ電圧での巻線寿命を簡単
に求めることができる。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、交
流電圧での巻線の部分放電開始電圧およびサージ電圧の
立ち上がり時間での部分放電開始電圧を求め、立ち上が
り時間での部分放電開始電圧上昇分だけシフトさせるこ
とにより、インバータサージ電圧での巻線寿命を求める
ので、電動機巻線の選定や電動機の更新時期を適切に、
かつ容易に決めることができる電動機の巻線寿命評価方
法を提供するとともに、電動機巻線としてガラス巻線の
ようなコストアップや大形化する特殊な電線を使用する
ことなく、電動機巻線の適切な選定を行うことができる
効果がある。
流電圧での巻線の部分放電開始電圧およびサージ電圧の
立ち上がり時間での部分放電開始電圧を求め、立ち上が
り時間での部分放電開始電圧上昇分だけシフトさせるこ
とにより、インバータサージ電圧での巻線寿命を求める
ので、電動機巻線の選定や電動機の更新時期を適切に、
かつ容易に決めることができる電動機の巻線寿命評価方
法を提供するとともに、電動機巻線としてガラス巻線の
ようなコストアップや大形化する特殊な電線を使用する
ことなく、電動機巻線の適切な選定を行うことができる
効果がある。
【図1】 本発明の実施例を示すフローチャートであ
る。
る。
【図2】 本発明の実施例で印加電圧Vmでの寿命tm
を求めるための線図である。
を求めるための線図である。
【図3】 交流電圧での放電開始電圧と立ち上がり時間
との関係を示す線図である。
との関係を示す線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 印加電圧と寿命との関係を示す電圧−寿
命特性から、インバータによって駆動される電動機の巻
線寿命を推定する電動機の巻線寿命評価方法において、
前記電動機の巻線の商用周波電圧での電圧−寿命特性
と、前記インバータの出力電圧の立ち上がり時間での部
分放電開始電圧の増加値を測定し、前記商用周波電圧で
の電圧−寿命特性の電圧を前記増加値だけシフトさせ、
前記インバータの波形での電圧−寿命特性とすることを
特徴とする電動機の巻線寿命評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26254895A JPH0980006A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 電動機の巻線寿命評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26254895A JPH0980006A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 電動機の巻線寿命評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0980006A true JPH0980006A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=17377347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26254895A Pending JPH0980006A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 電動機の巻線寿命評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0980006A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013088251A (ja) * | 2011-10-17 | 2013-05-13 | Hitachi Ltd | インバータ駆動回転電機の試験方法 |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP26254895A patent/JPH0980006A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013088251A (ja) * | 2011-10-17 | 2013-05-13 | Hitachi Ltd | インバータ駆動回転電機の試験方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040415 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |