JPH097968A - レーザ光照射方法及びレーザ光照射装置 - Google Patents

レーザ光照射方法及びレーザ光照射装置

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JPH097968A
JPH097968A JP15802795A JP15802795A JPH097968A JP H097968 A JPH097968 A JP H097968A JP 15802795 A JP15802795 A JP 15802795A JP 15802795 A JP15802795 A JP 15802795A JP H097968 A JPH097968 A JP H097968A
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JP
Japan
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laser light
irradiated
laser
irradiation
light irradiation
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Application number
JP15802795A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Kanda
智幸 神田
Kazuyuki Yamamoto
一之 山本
Toyomi Oshige
豊実 大重
Michio Fujiwara
通雄 藤原
Kazuo Yoshida
和夫 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被照射基板にレーザ光を照射し、熱処理等を
行うレーザ光照射装置において被照射基板が大面積化し
ても、異物が付着しにくく、高精度かつ高速に全面にわ
たってレーザ光を照射することが可能な装置を得ること
を目的とする。 【構成】本発明においては、被照射基板7を垂直にフレ
ーム状の基板保持装置8で保持し、側方からレーザ光2
を照射できるよう構成した。また、従来のステップアン
ドリピート方式に替って、被照射基板7を毎回位置決め
停止せず、連続走行しながらレーザ光照射できるように
構成した。このため、被照射基板が大面積化しても、こ
れまで処理時間の大半を占めていた静止安定の時間が削
減でき、短時間で全面あるいは複数の被照射ラインにレ
ーザ光照射することができる。さらに、ビーム強度分布
測定器を備え、レーザ出力、ビームプロファイルのチェ
ックを事前に、実パワーで実施できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレーザ光を所望の形状
に成形して、被照射物に照射するレーザ光照射方法及び
レーザ光照射装置に関するもので、特にレーザアニール
を目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、図16は特開平1−17370
7号公報に記載されている従来のレーザアニール装置の
構成を示した図である。図において、レーザ発振器101
から出射されたレーザ光102は、全反射ミラー103及び集
光レンズ104を介して移動装置106上の被照射基板105に
照射される。移動装置(XYステージ)106は、集光され
たレーザ光102に対して、被照射基板105を2方向に走査
する。
【0003】一方、図17は特開昭62−259437
号公報に記載された別のレーザアニール装置の構成を示
す図である。図において、レーザ光発振器101から出射
されたレーザ光102はビームエキスパンダー107、偏向ミ
ラー103、集光レンズ104を通って、被照射基板105上に
集光される。この時、移動装置106を1方向(図中のx
方向)に走査し、一方、偏向ミラー駆動装置108により
偏向ミラー103を駆動し、これによりx方向と直交する
y方向にレーザ光102を走査して、被照射基板105全面に
レーザ光が照射されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
レーザ光照射方法は図17で示されたような装置を用
い、y方向にミラーを走査して1本の光照射ラインを
得、その後移動装置を駆動して、次の光照射を開始する
という、移動装置がステップアンドリピート方式であっ
たので、移動装置の移動時間以上に、移動装置の停止時
に装置自身が安定な静止状態になるまでの時間を要する
ため、大面積化に対応して特に複数の光照射ラインを得
るには結果として多大な時間を要していた。
【0005】また、レーザ発振器の経時変化、劣化やレ
ンズ光学系の微少な位置ズレなどから、被照射基板に集
光されるビームの強度の低下やプロファイルの劣化が発
生した場合、レーザ光照射後の被照射物の分析・解析結
果からしか判断できず、歩留りが悪く、これを避けるた
めには定期的に被照射基板位置での強度、プロファイル
測定をしなければならないという問題点があった。
【0006】さらに、レーザアニール装置、即ちレーザ
光照射装置は以上のように構成されていたので、以下の
ような問題があった。まず、従来のレーザ光照射装置で
は移動装置上に被照射基板が配置され、即ち水平に置か
れた被照射基板に上方からレーザ光が照射されていたの
で、被照射基板の表面に異物が付着し易くこれにより歩
留りが悪かった。次に、図18に移動装置上の被照射基
板にレーザ光が照射される様子を示すが、図に示すよう
に、被照射基板を透過した光が移動装置上で少なくとも
一部が反射し被照射基板の裏側から反射光が照射される
ことになる。被照射基板には表面からの集光された直接
入射光と任意の強度分布を有する反射光とが重複して照
射されることになり、照射強度や照射面積の設定が困難
であった。特に、アニールに用いるとアニール条件が変
動してしまい、良好な品質が得られなかった。この反射
光発生を防止するために照射部分の裏面がくり抜かれた
フレーム(枠)状の移動装置を使用すると、水平に配置
された被照射基板が自重でたわみ、照射部の位置精度が
低下してしまう。さらに、水平に置かれた被照射基板に
上方からレーザ光が照射されていたので、所望の形状に
レーザ光を成形する際に光路を長くする必要が生じた場
合、レーザ光の成形に必要なミラーを被照射基板の上方
離れた位置で高精度で保持することは困難で、そのため
光軸調整における耐振性、高精度化という点で不利であ
った。
【0007】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、大面積の被照射基板を照射中のレー
ザ光強度と照射位置を計測して、移動装置を静止させる
ことなく高精度にレーザ光照射が可能なレーザ光照射方
法及びレーザ光照射装置を提供することを目的とする。
また、被照射基板を透過したレーザ光が繰返し被照射基
板を照射することがなく、且つ高精度にレーザ光の光軸
を調整可能な被照射基板垂直保持方式のレーザ光照射装
置を提供することを目的とする。
【0008】さらに、特定のレーザ光と特定の被照射物
を用い、被照射物をレーザ光によりアニールするレーザ
光照射装置及びレーザ光照射方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るレ
ーザ光照射方法は、光源から出射されたレーザ光を集束
し、該集束されたレーザ光あるいは被レーザ光照射物を
保持する保持部を走査して、レーザ光を被レーザ光照射
物に照射するレーザ光照射装置を用いたレーザ光照射方
法において、レーザ光と被レーザ光照射物とのアライメ
ントを行う第1のステップと、アライメントされた状態
で、被レーザ光照射物保持部を基準位置から所定の方向
に走査駆動させる第2のステップと、走査駆動中の被レ
ーザ光照射物保持部の位置を計測する第3のステップ
と、第3のステップで計測された位置データと予め記憶
されていたレーザ光照射位置情報とを比較する第4のス
テップと、第4のステップにおいて計測された位置デー
タと予め記憶されていたレーザ光照射位置が一致した場
合被レーザ光照射物保持部を走査駆動させた状態で、レ
ーザ光を開始位置から終了位置まで所定の方向に走査し
ながら照射する第5のステップとを備えたものである。
【0010】請求項2の発明に係るレーザ光照射方法
は、請求項1の第5のステップにおいて、レーザ光は被
レーザ光照射物上の複数本からなる線状の被照射部に始
点から終点まで繰返し照射され、1本の線状を始点から
終点まで照射するレーザ光走査速度が、終点から次の線
状のレーザ光照射始点までのレーザ光走査速度よりも小
さいことを規定するものである。
【0011】請求項3の発明に係るレーザ光照射方法
は、請求項2において、レーザ光がアルゴンレーザであ
り、レーザ光の走査をガルバノミラーの往復運動で行
い、被レーザ光照射物が特定の基板上に形成されたアモ
ルファスシリコンであり、レーザ光の走査速度がアモル
ファスシリコンのアニール条件により決定されることを
規定するものである。
【0012】請求項4の発明に係るレーザ光照射装置
は、光源から出射されたレーザ光を集束し、該集束され
たレーザ光あるいは被レーザ光照射物を保持する保持部
を走査して、レーザ光を被レーザ光照射物に照射するレ
ーザ光照射装置において、レーザ光照射位置情報を予め
記憶させる記憶部と、保持部の走査によって移動中の被
レーザ光照射物の位置を計測する手段とを設け、前記記
憶部のレーザ光照射位置情報と前記計測手段の位置情報
とにより、レーザ光及び被レーザ光照射物を同時に且つ
走査面内の異なる方向に走査させる手段を備えたもので
ある。
【0013】請求項5の発明に係るレーザ光照射装置
は、光源から出射されたレーザ光を集束し、該集束され
たレーザ光あるいは被レーザ光照射物を保持する保持部
を走査して、レーザ光を被レーザ光照射物に照射するレ
ーザ光照射装置において、前記保持部が被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段を備えたものである。
【0014】請求項6の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項5において、保持部に備えた被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、中空の枠形状からなること
を規定するものである。
【0015】請求項7の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項6において、枠形状からなる被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、被レーザ光照射物のレーザ
光照射側に配置し被レーザ光照射物を垂直に保持するた
めの基準面を有する第1の保持手段と、レーザ光透過側
に配置し、被レーザ光照射物の裏面から気体を吹き付
け、第1の保持手段の基準面に被レーザ光照射物を固持
するための開口部を有する第2の保持手段とを備えたこ
とを規定するものである。
【0016】請求項8の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項7において、第2の保持手段の開口部に吸引
と気体吹き出しとの切替え手段を備えたものである。
【0017】請求項9の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項6において、枠形状からなる被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、内外の2重枠構造から構成
され、第1の枠部が被レーザ光照射物を駆動し位置決め
する手段を有し、第2の枠部が位置決めされた被レーザ
光照射物を保持する手段を有することを規定するもので
ある。
【0018】請求項10の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項9において、第1の枠部の被レーザ光照射物
を駆動し位置決めする手段による駆動が、並進及び回転
の駆動であることを規定するものである。
【0019】請求項11の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項9または10において、第1の枠部と第2の
枠部とを前記第1の枠部または第2の枠部に備えた吸引
部により吸着し固定することを規定するものである。
【0020】請求項12の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項4乃至11のいずれか1項において、保持部
の被レーザ光照射物と同じ面内にレーザ強度測定手段を
備えたものである。
【0021】請求項13の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項4乃至12のいずれか1項において、レーザ
光がアルゴンレーザであり、レーザ光の走査をガルバノ
ミラーの往復運動で行い、被レーザ光照射物が特定の基
板上に形成されたアモルファスシリコンであることを規
定するものである。
【0022】
【作用】請求項1の発明に係るレーザ光照射方法は、レ
ーザ光と被レーザ光照射物とのアライメントを行う第1
のステップと、アライメントされた状態で、被レーザ光
照射物保持部を基準位置から所定の方向に走査駆動させ
る第2のステップと、走査駆動中の被レーザ光照射物保
持部の位置を計測する第3のステップと、第3のステッ
プで計測された位置データと予め記憶されていたレーザ
光照射位置情報とを比較する第4のステップと、第4の
ステップにおいて計測された位置データと予め記憶され
ていたレーザ光照射位置が一致した場合被レーザ光照射
物保持部を走査駆動させた状態で、レーザ光を開始位置
から終了位置まで所定の方向に走査しながら照射する第
5のステップとを備えたので、被レーザ光照射物は保持
部の駆動と静止を繰り返すことなく、連続駆動させるこ
とができる。
【0023】請求項2の発明に係るレーザ光照射方法
は、請求項1の第5のステップにおいて、レーザ光は被
レーザ光照射物上の複数本からなる線状の被照射部に始
点から終点まで繰返し照射され、1本の線状を始点から
終点まで照射するレーザ光走査速度が、終点から次の線
状のレーザ光照射始点までのレーザ光走査速度よりも小
さいので照射の必要な場所にはゆっくりと十分照射し、
照射する必要のない場所は照射の影響を与えないように
して時間のロスを抑制できる。
【0024】請求項3の発明に係るレーザ光照射方法
は、請求項2において、アルゴンレーザを用い、ガルバ
ノミラーの往復運動で走査されたレーザ光を所定のアニ
ール条件に基づく走査速度でアモルファスシリコンに照
射したので、精度よく且つ高品質なアニールが可能とな
る。
【0025】請求項4の発明に係るレーザ光照射装置
は、記憶部に予め記憶されたレーザ光照射位置情報と計
測手段の位置情報とにより、レーザ光及び被レーザ光照
射物を同時に且つ走査面内の異なる方向に走査させるの
で、被レーザ光照射物は保持部の駆動と静止を繰り返す
ことなく、連続駆動させることができる。
【0026】請求項5の発明に係るレーザ光照射装置
は、レーザ光の照射される被レーザ照射物を垂直に保持
する手段を備えたので、レーザ光を水平方向に導くよう
にミラー等を配置して光軸を容易に調整することがで
き、被レーザ照射物の裏面に十分な空間を設けることが
容易となり、反射光が再び被レーザ照射物に照射される
ことがない。
【0027】請求項6の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項5において、保持部に備えた被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、中空の枠形状から構成され
るので、枠部で被レーザ光照射物を固持でき、且つ被レ
ーザ照射物の裏面に十分な空間を設けることが容易とな
り、反射光が再び被レーザ照射物に照射されることがな
い。
【0028】請求項7の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項6において、枠形状からなる被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、被レーザ光照射物のレーザ
光照射側に配置し被レーザ光照射物を垂直に保持するた
めの基準面を有する第1の保持手段と、レーザ光透過側
に配置し、被レーザ光照射物の裏面から気体を吹き付
け、第1の保持手段の基準面に被レーザ光照射物を固持
するための開口部を有する第2の保持手段とを備えたの
で、第1と第2の保持手段とを組み合せることで第1の
保持手段の基準面に高い精度で被レーザ光照射物を固定
させることができ、さらに、第2の保持手段の開口部か
ら放出される気体の圧力で固定されるので、被レーザ光
照射物に損傷を与えることなく安定に保持できる。
【0029】請求項8の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項7において、第2の保持手段の開口部に吸引
と気体吹き出しとの切替え手段を備えたので、開口部か
ら気体を放出させることにより、被レーザ光照射物を第
1の保持手段に固定させることができ、一方、吸引する
ことにより、第2の保持手段に被レーザ光照射物を吸着
させてハンドリングすることが可能となる。
【0030】請求項9の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項6において、枠形状からなる被レーザ光照射
物を垂直に保持する手段が、内外の2重枠構造から構成
され、第1の枠部が被レーザ光照射物を駆動し位置決め
する手段を有し、第2の枠部が位置決めされた被レーザ
光照射物を保持する手段を有するので、被レーザ光照射
物を保持した状態で、レーザ光照射位置の微小な位置決
めが可能となる。
【0031】請求項10の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項9において、並進及び回転によりレーザ光照
射位置の微小な位置決めを行なうので、高精度にレーザ
光照射が可能となる。
【0032】請求項11の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項9または10において、第1の枠部と第2の
枠部とを吸着機構により固定したので、簡便でかつ安定
に固定が可能となる。
【0033】請求項12の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項4乃至11のいずれか1項において、保持部
の被レーザ光照射物と同じ面内にレーザ強度測定手段を
備えたので、必要に応じて随時レーザ強度の測定が可能
となり、その結果をフィードバックすることにより一定
の強度のレーザ光を被レーザ光照射物に照射させること
ができる。
【0034】請求項13の発明に係るレーザ光照射装置
は、請求項4乃至12のいずれか1項において、アルゴ
ンレーザを用いてレーザ光をガルバノミラーの往復運動
で走査しアモルファスシリコンにレーザ光を照射したの
で、精度よく安定にアモルファスシリコンのアニールを
行なうことができる。
【0035】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1は本発明の一実施例のレーザ光照射方法に用い
られる装置の構成図である。図において、レーザ発振器
1から出射されたレーザ光2は、ベンダーミラー3、偏
向ミラー4、集光レンズ6の光学系を介して集光され、
基板保持装置8に保持された被照射基板7に照射され
る。この時偏向ミラー4はミラー駆動装置5により揺動
され、また被照射基板7は移動装置9により走査され、
レーザ光2と被照射基板7が相対運動することにより、
被照射基板7上の所望の場所にレーザ光2が照射される
ことになる。また、これら装置を構成するものは防振台
10に搭載され、レーザ光2の照射位置精度が確保され
ている。
【0036】レーザ発振器1から出力されたレーザ光2
は、ミラー駆動装置5によって揺動された偏向ミラー4
によって防振台10の水平面に一方の軸(以下y軸)に
走査される。一方、被照射基板7は基板保持装置8によ
って保持された状態で、移動装置9によってy軸に直交
した軸(以下x軸)に走査され、被照射基板7の全面あ
るいは複数の被照射ラインへのレーザ光照射が実施され
る。移動装置9に設置された位置センサー部41は、移
動装置9の速度に比例した周期でパルス列信号を出力
し、このパルス列信号は連続走行照射制御装置42に入
力される。連続走行照射制御装置42は、内部に演算処
理部43、移動装置駆動制御部44、位置検出部45、
比較部46、照射位置記憶部47を有し、位置センサー
部41のパルス列信号により移動装置9を、偏向ミラー
駆動制御装置48により偏向ミラー駆動装置を制御す
る。
【0037】次に、動作について説明する。図2に動作
の手順をフローチャートに示す。連続走行照射制御装置
42には予め被照射基板7上のレーザ光照射位置データ
が記憶されている。基板保持装置8に搭載された被照射
基板7は、レーザ光との相対位置合わせがなされた後
(ステップ1)に、連続走行照射が開始される。従来の
ステップアンドリピート方式では、一旦停止すると安定
静止までの時間を要するので、基板保持装置8は、レー
ザ光の照射開始から終了まで停止しないように連続駆動
させる。一方、予めレーザ光照射位置に関する情報はデ
ータとして記憶されており、位置計測によるデータとの
比較により所望の位置にレーザ光が照射されるように、
レーザ発振器や偏向ミラーが制御される。
【0038】図3は連続走行照射実行における各制御系
の信号及び駆動部分の駆動状況を時系列に示したもので
ある。以下、信号を中心に動作の詳細を説明する。ま
ず、演算処理部43は移動装置駆動制御部44に連続走
行開始信号aを出力する。この信号aを受けた移動装置
駆動制御部44は予め記憶されたスタート位置に移動装
置9を移動させ、その位置から一定の速度で移動装置9
を走査させる(ステップ2)。この時、位置センサー部
41は常に速度に比例した周期のパルス列信号bを出力
しており、位置検出部45ではこの信号bをもとに時々
刻々の現在位置(現在位置データf)を検出し(ステッ
プ3)、移動装置駆動制御装置44にフィードバックす
ると共に現在位置データfとして比較部46に出力して
いる。一方照射位置記憶部47はレーザ光照射すべき照
射位置データgを予め記憶しており、比較部46に出力
している。比較部46においては上記照射位置データg
と現在位置データfを比較し(ステップ4)、一致した
時点で偏向ミラー駆動制御装置48に走査トリガ信号c
を出力する(ステップ5)と同時に演算処理部43に照
射位置データ更新要求信号dを出力する(ステップ
6)。レーザ光照射位置が複数のライン状のパターンの
場合、上記走査トリガ信号cを受けた偏向ミラー駆動制
御装置48は上記信号cに同期してノコギリ波状に偏向
ミラー4を往復駆動してレーザ光を被照射基板8上に走
査する(ステップ5)。一方照射位置データ更新要求信
号dを受けた演算処理部43は連続走行照射の終了判定
を行い、終了でない場合には、次の照射位置データを照
射位置記憶部47に出力する。
【0039】以上のように移動装置9を停止させること
なく、照射位置記憶部47のデータと位置センサー部4
1からの信号によりレーザ光照射を実行し、演算処理部
43が移動装置駆動制御部44に終了信号eを出力し
(ステップ7)移動装置9を減速停止させて連続走行照
射動作を完了するまでレーザ光照射を連続して行う。こ
れにより、従来のステップアンドリピート方式よりも停
止、安定化時間に要する時間がなくなり、高速で所望の
レーザ光照射が完了する。
【0040】上記ステップ5において、レーザ光照射位
置が複数のライン状のパターンの場合、ノコギリ波状に
偏向ミラー4を往復運動させるのは、偏向ミラー4をゆ
っくり動作させている時間に所望の位置にレーザ光を照
射させ、ライン間即ち照射しない場所では偏向ミラー4
を速く動作させ、ライン間でその都度レーザ光を遮断す
るような手段例えばシャッター等を設けなくともレーザ
光照射の影響が無視できるようにするためのである。
【0041】また、上記実施例では、被照射基板7が従
来のように水平保持されたレーザ光照射装置について例
を示したが、図4に示すような被照射基板7を垂直に配
置した装置においても本実施例の方式を適用でき、高速
処理が可能となることは言うまでもない。なお、本垂直
基板保持方式についての実施例は実施例3〜8で詳細に
説明する。
【0042】実施例2.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図5は本発明の別の実施例によるレー
ザ光照射方法の装置の構成図である。図において、実施
例1と同様に移動装置9に設置された位置センサー部4
1は、移動装置9の速度に比例した周期でパルス列信号
を出力し、このパルス列信号は連続走行照射制御装置4
2に入力される。連続走行照射制御装置42は、内部に
演算処理部43、移動装置駆動制御部44、位置検出部
45、比較部46、照射位置記憶部47を有し、位置セ
ンサー部41のパルス列信号により移動装置9を制御す
る。なお、本レーザ光照射装置の光学系においては、帯
状で一様な幅にビームを成形することが可能であるよう
なもの、例えばホログラムを用いたものである。
【0043】次に、動作について説明する。本願発明実
施例の動作は実施例1における手順とほぼ同じである。
連続走行照射制御装置42には予め被照射基板7上のレ
ーザ光照射位置データが記憶されている。基板保持装置
8に搭載された被照射基板7は、レーザ光との相対位置
合わせがなされた後に、連続走行照射が開始される。図
6は連続走行照射実行における各制御系の信号及び駆動
部分の駆動状況を時系列に示したものである。以下、信
号のやり取りを中心に動作の詳細を説明する。まず、演
算処理部43は移動装置駆動制御部44に連続走行開始
信号aを出力する。この信号aを受けた移動装置駆動制
御部44は予め記憶されたスタート位置に移動装置9を
移動させ、その位置から一定の速度で移動装置9を走査
させる。この時、位置センサー部41は常に速度に比例
した周期のパルス列信号bを出力しており、位置検出部
45ではこの信号bをもとに時々刻々の現在位置を検出
し(現在位置データf)、移動装置駆動制御装置44に
フィードバックすると共に現在位置データfとして比較
部46に出力している。一方照射位置記憶部47はレー
ザ光照射すべき照射位置データgを予め記憶しており、
比較部46に出力している。比較部46においては上記
照射位置データgと現在位置データfを比較し、一致し
た時点で偏向ミラー駆動制御装置48にビーム出力信号
hを出力すると同時に演算処理部43に照射位置データ
更新要求信号dを出力する。上記ビーム出力信号hを受
けたレーザ発振器1は上記ビーム出力信号hが入力され
ている時間中、内部に構成されたシャッターを開放して
レーザ光2を出力し、y軸方向に帯状で一様な幅に成形
した上で、被照射基板7上にレーザ光2を照射する。一
方照射位置データ更新要求信号dを受けた演算処理部4
3は連続走行照射の終了判定を行い、終了でない場合に
は、次の照射位置データを照射位置記憶部47に出力す
る。
【0044】以上のように移動装置9を停止させること
なく、照射位置記憶部47のデータと位置センサー部4
1からの信号によりレーザ光照射を実行し、演算処理部
43が移動装置駆動制御部44に終了信号eを出力し移
動装置9を減速停止させて連続走行照射動作を完了する
までレーザ光照射を連続して行う。これにより、従来の
ステップアンドリピート方式よりも停止、安定化時間に
要する時間がなくなり、高速で所望のレーザ光照射が完
了する。
【0045】また、上記の光学系では、帯状で一様な幅
にビームを成形することが可能であるため、実施例1の
図2のステップ5において、偏向ミラー駆動制御装置4
8による複雑なビーム走査が不要となる。なお、本帯状
で一様な幅にビームを成形することが可能な光学系を用
いた詳細については実施例4で説明する。
【0046】実施例3.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図7は本発明の一実施例のレーザ光照
射装置の構成図である。図において、レーザ発振器1か
ら出射されたレーザ光2は、ベンダーミラー3a、3
b、偏向ミラー4、集光レンズ6の光学系を介して集光
され、基板保持装置8に保持された被照射基板7に照射
される。この時偏向ミラー4はミラー駆動装置5により
揺動され、また被照射基板7は移動装置9により走査さ
れ、レーザ光2と被照射基板7が相対運動することによ
り、被照射基板7上の所望の場所にレーザ光2が照射さ
れることになる。また、これら装置を構成するものは防
振台10に搭載され、レーザ光2の照射位置精度が確保
されている。
【0047】レーザ発振器1から出力されたレーザ光2
は、ミラー駆動装置5によって揺動された偏向ミラー4
によって防振台10の水平面に垂直な軸(以下y軸)に
走査される。一方、被照射基板7は基板保持装置8によ
って、防振台9の水平面に垂直な面に保持された状態
で、移動装置9によってy軸に直交した軸(以下x軸)
に走査され、被照射基板7の全面あるいは複数の被照射
ラインへのレーザ光照射が実施される。
【0048】基板保持装置8は、被照射基板7を保持で
きれば被照射基板7の一部のみ持着すればよい。例え
ば、被照射基板7の下端や両端のみ持着してもよい。こ
のように被照射基板7を保持すれば、被照射基板7の裏
面には十分な空間が確保できる。例えば、被照射基板7
にガラス基板等が使用される場合は被照射基板7に照射
されたレーザ光の一部は被照射基板7を透過するが、被
照射基板7を垂直に保持し、裏面側に空間を有するので
被照射基板7に透過光の反射成分が照射されず、被照射
基板7に悪影響を及ぼさない。照射光成分のみが被照射
基板7に作用し、高品質なレーザ光照射プロセスが達成
できる。また、レーザ光の集光点から十分離れ、エネル
ギー密度が低下した位置で散乱、吸収といったレーザ光
の終端処理が可能である。
【0049】なお、上記装置構成では、レーザ発振器か
ら光学系、被照射基板等に至るまで、同一の防振台上に
配置されていたが、異なる防振台上に分かれて配置して
いてもよい。また、上記のように光学系を防振台を基準
面にして水平に配置構成できるので、光軸アライメント
も容易になり、且つ精度が向上する。本装置構成は実施
例1で用いると、反射光による二重照射や付着物等の問
題が解決され、照射物の品質管理が容易となる。
【0050】実施例4.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図8は本発明の別の実施例によるレー
ザ光照射装置の構成図である。実施例3とはレーザ光学
系が異なる場合の構成図で、図において、11はビーム
アッテネータ(減衰器)、12はビームエキスパンダー
(成形器)、13はホログラムである。図では省略して
いるが、これら装置を構成するものは同一のあるいは異
なる防振台上に配置されている。
【0051】レーザ発振器1から出射されたレーザ光2
は、ベンダーミラー2、ビームアッテネータ11、ビー
ムエキスパンダー12、ホログラム13を介して、y軸
方向に帯状で一様な幅のビームに成形された後あるいは
所望の点状のビームに成形された後、集光レンズ5を通
過して被照射基板7上に集光され、移動装置9によって
被照射基板7をx軸方向に走査することによって被照射
基板7の全面あるいは複数の被照射ラインへのレーザ光
照射を実施する。
【0052】上記のようなホログラムは、被照射基板7
上に導かれるレーザ光のビーム形状を計算機により容易
にパターン化することができ、光の回折を利用したもの
であるためエネルギーロスも少ない、という特徴を有す
る。また、実施例3と同様の垂直保持用の基板保持装置
8を用いるので、透過光再び被照射基板7に照射される
ことなく、実施例3と同様の効果を有する。
【0053】なお、実施例2では本装置構成を用いて、
信頼性の高いレーザ光照射方法を実現している。
【0054】実施例5.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図9は本発明の一実施例によるレーザ
光照射装置に使用される基板保持装置の構成図である。
この基板保持装置は例えば、実施例1〜4で示したレー
ザ光照射装置に搭載して使用される。図において、被照
射基板7を保持する基板保持装置8は、第1の基板保持
部21と、被照射基板7を第1の基板保持部21の基準
面23に押圧するための第2の基板保持部である気体吹
き出しノズル22に分かれる。第1の基板保持部21は
図中(a)のように枠構造を有し、被照射基板7が所定の
位置に位置決めされるように位置決め治具24a、24
b、24cが設けられており、位置決め治具24a、2
4b、24cの位置に被照射基板7が配置するように基
板押し出し治具25で微調整される。
【0055】気体吹き出しノズル22を回転退避させた
状態で被照射基板7を基板保持部21に取り付けた後、
押し出し機構治具25によって被照射基板7を位置決め
治具24a、24bに押し当て、軽く保持する。しかる
後、気体吹き出しノズル22を正規の位置に回転設定
し、複数の気体吹き出し口から不活性ガスや空気等の気
体を吹き出し、被照射基板7を風圧によって第1の基板
保持部21に押圧し保持する。被照射基板7が保持され
た状態が図9中(b)である
【0056】上記のような基板保持装置8を用いると、
レーザ光の透過側に十分空間を確保でき、且つ気体で基
準面23に押圧保持されるため、基板が損傷することな
く位置決め可能となる。
【0057】実施例6.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図10は本発明の一実施例によるレー
ザ光照射装置に使用される基板保持装置の構成図であ
る。図において、基板保持装置8は第1の基板保持部2
1と第2の基板保持部である基板取付部26とから構成
され、基板取付部26は基板取付部26を回転するため
の回転駆動部27と被照射基板7を把持するための真空
吸着孔と風圧により第1の基板保持部21の基準面に被
照射基板7を押圧保持するための気体吹き付け孔を兼ね
た開口部とを備えている。なお、図中(a)は被照射基
板7を搭載する前の状態、(b)は被照射基板7を搭載
した断面の状態を示す。
【0058】基板取付部26が水平な状態で被照射基板
7を搭載する。ついで開口部28の吸引により被照射基
板7を真空吸着した状態で回転駆動部27を駆動し、基
板取付部26とこれに真空吸着された被照射基板7を垂
直な状態にし、第1の基板保持部21の位置決め治具2
4b、24c上にのせる。ついで開口部28において真
空吸着と気体吹き付けを切り替えて、開口部28から少
量の気体を吹き出させ被照射基板7を押圧する。つい
で、基板押し出し治具25を駆動し、被照射基板7を基
準面23に押し当てる。しかる後、気体吹き出し量を増
加させ、十分な風圧で被照射基板7を基準面23に押圧
保持する。
【0059】上記のような、基板保持装置8を用いる
と、開口部28の吸引と吹き出しを切り替えることで、
容易に基板の保持やハンドリングが実現でき、本レーザ
光照射装置を自動化する際に容易に基板の搬送が可能と
なる。また、被照射基板の裏面の一部を開口部が接触す
るだけであるので、被照射基板の被照射面積を拡大でき
る。
【0060】実施例7.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図11は本発明の一実施例によるレー
ザ光照射装置に使用される基板保持装置の構成図であ
る。図において、基板保持装置は外枠部31と内枠部3
2とから構成され、内枠部32は外枠部31に板ばね3
3で連接され、内枠部32は直動駆動治具34の先端に
押しつけるためのばね35によって上方へ押圧されてい
る。
【0061】被照射基板6を例えば内枠部32に搭載し
た後、押し出し治具25によって被照射基板7を位置決
め治具24aに押し当て、直動駆動部34a、34bを
操作する。直動駆動部34a、34bによって内枠部3
2は外枠部31の内部でほぼ同一面内を保ったまま、板
ばねの弾性力により面内で微動される。この時、直動駆
動部34a、34bを同時に押し出し、引き込みを行う
ことによって並進動作を、直動駆動部34a、34bの
駆動方向をお互いに異なるものにするか、どちらか一方
のみを駆動することによって回転動作が実現する。
【0062】図12に図11のA−A方向の断面図を示
す。図において、外枠部31には真空吸着用の溝36と
排気経路37とが設けられている。被照射基板7を内枠
部32に取り付けた後、押し出し治具25によって被照
射基板7を基準面23に押し当て、直動駆動部34a、
34bを駆動することによって被照射基板7を所望の位
置に位置決めした後、上記排気経路37を介して真空吸
着用溝36を引圧することにより、内枠部32を外枠部
31に堅固に固定することができる。排気経路37と真
空吸着用溝36は内枠部32に設けてあってもよい。
【0063】実施例8.以下、本発明の一実施例を図に
ついて説明する。図13は本発明の一実施例によるレー
ザ光照射装置の構成図である。図において、実施例1の
図1あるいは実施例3の図7にビーム強度センサー部5
1を備えたもので、ビーム強度センサー部51で得られ
た信号強度をビーム強度分布測定器で処理する。図14
はビーム強度センサー部51の断面図である。図におい
て、レーザ光路53は、レーザ光が入射され、誘電体多
層膜からなるミラー56で反射され反射光トラップ部6
0を備えた入射側の部材55と、ミラー56を透過し減
光板(減光フィルタ)57、ピンホール58を介して光
電センサー59にレーザ光を入射させるセンサー側の部
材54の一部に形成されている。また、ビーム強度セン
サー部51は基板保持部8と並行して且つ、ビーム強度
を高精度に測定できるように、ビーム強度測定面が被照
射基板の表面と同じ面内(面一)となるように配置され
る。
【0064】次に、動作について説明する。移動装置9
を移動し、y軸方向(垂直方向)に走査されたレーザ光
が上記ビーム強度センサー部51に照射される位置に位
置決めした上で、偏向ミラー4を駆動し、実際に使用す
るパワー及び走査速度でレーザ光を走査する。この時、
ビーム強度センサー部51に照射されたレーザ光は通常
99%以上がレーザ光路53中のミラー56で反射さ
れ、反射光トラップ部60でトラップされ、残りの1%
以下のレーザ光が上記ミラー56を透過し、減光板57
でさらに減衰された後、ピンホール58を通過して光電
センサー59で電気信号に変換される。ビーム強度測定
器52は上記電気信号から、その点のビーム強度を測定
出力する。上記ピンホール58は集光されたビーム径よ
りも十分小さな径で構成されているため、移動装置9を
ピッチ送りしてビーム強度を測定することによって、実
際に使用するパワーでのビームプロファイルを測定する
ことができる。
【0065】なお、上記のように測定は被照射基板7へ
のビーム走査直前に移動装置によりセンサー部51にレ
ーザ光が照射されるよう駆動して行えばよい。即ち、実
施例1の図2のステップ1とステップ2との間に行えば
よい。また、被照射基板の所望の位置にビームを照射走
査中であっても、定期的にあるいは特定のサイクル毎に
ビームプロファイルを測定するように、予めデータを移
動装置の制御部あるいはレーザ光照射制御装置に組み込
んでやれば、所望の処理中のビームプロファイルを入手
することができる。また、この情報を制御系にフィード
バックしてやれば、処理品質の管理が容易となる。
【0066】実施例9.以下、本発明の一実施例につい
て説明する。例えば、実施例1の図1のレーザ光照射装
置をレーザアニール装置として用いた場合について説明
する。図1において、レーザは例えばアルゴンレーザ、
偏向ミラー4はガルバノミラー、集光レンズ5はfθレ
ンズ、レーザ光が照射される被照射基板7はガラス基板
上にアモルファスシリコン層が形成された基板を用い
る。他の装置及び装置の動作、動作手順は実施例6に準
ずる。本実施例ではアモルファスシリコン層にアルゴン
レーザを線状に照射してレーザアニールを行ない、レー
ザ照射部をポリシリコン層63に結晶化させて線状のポ
リシリコン層を得るものである。
【0067】また、図15はガラス基板上にアモルファ
スシリコン層の形成された被照射基板上が基板保持装置
8に保持された状態を示した図で、本実施例のレーザア
ニール装置によって、一定のピッチで形成された被照射
ラインに沿って、被照射基板7の一部がポリシリコン化
された状態を示す図である。図において、被照射基板上
に形成された被照射ライン群(ポリシリコン化された部
分63の群)61はアライメントマーク62によりレー
ザ照射位置に位置決めされる。
【0068】次に、動作について説明する。まず被照射
基板7は基板保持装置8に取付保持された後、被照射基
板7上に形成されたアライメントマーク62を用いてレ
ーザ光照射位置と被照射基板7上に形成されたパターン
61の相対位置合わせが行われる。図に示すようにレー
ザ光走査方向(y方向)と移動装置走査方向(x方向)
は直交しており、且つ実施例6において、説明したよう
に1枚の基板に対しレーザ照射開始から終了まで移動装
置は駆動し続ける。そのため、両者が同時に走査すると
レーザ光はみかけ上y軸に対して移動装置の走査分斜め
に照射されることになる。そのため、アライメント後さ
らに移動装置9の連続走行速度とガルバノミラー4の速
度から決定される補正角θ分だけ、回転位置決めされる
ことになる。こうして被照射基板6の姿勢を固定した
後、連続走行レーザアニールを開始する。なお連続走行
アニール制御装置42には予め被照射基板7上のレーザ
アニール位置データ(基板上のそれぞれ照射ラインのレ
ーザ開始点及び終了点及びライン本数等)が記憶されて
いる。
【0069】以下、実施例1の図3を用いて、制御装置
の信号を中心とした連続走行アニール実行における手順
を説明する。まず、演算処理部43は移動装置駆動制御
部44に連続走行開始信号aを出力する。この信号aを
受けた移動装置駆動制御部44は予め記憶されたスター
ト位置に移動装置9を移動させ、その位置から一定の速
度で移動装置9を走査させる。この時、位置センサー部
41は常に速度に比例した周期のパルス列信号bを出力
しており、位置検出部45ではこの信号bをもとに時々
刻々の現在位置を検出し、移動装置駆動制御装置44に
フィードバックすると共に現在位置データfとして比較
部46に出力している。一方照射位置記憶部47は次に
所望のアニール位置データgを記憶し、比較部46に出
力している。比較部46においては上記アニール位置デ
ータgと現在位置データfを比較し、一致した時点でガ
ルバノミラー駆動制御装置48に走査トリガ信号cを出
力すると同時に演算処理部43にアニール位置データ更
新要求信号dを出力する。上記走査トリガ信号cを受け
たアニールミラー駆動制御装置48は上記走査トリガ信
号cに同期してノコギリ波状にガルバノミラー4を往復
駆動してレーザ光を被照射基板6上に走査する。上記ノ
コギリ波状の速度は、一方(低速度)はアモルファスシ
リコン層を最適に溶融できる速度とし、他方(高速度)
は溶融できない(溶融を品質上無視できる)速度に設定
されている。このため、一方向からのみ、溶融後再結晶
することによってポリシリコン化され(図15中斜線部
分63)、図15に示す点線領域はポリシリコン化され
ない。一方アニール位置データ更新要求信号dを受けた
演算処理部43は連続走行照射の終了判定を行い、終了
でない場合には、次のアニール位置データをアニール位
置記憶部47に出力する。
【0070】以上のように移動装置8を位置決め停止す
ることなく、順次、被照射ライン全てにレーザアニール
を実行すると、演算処理部43は移動装置駆動制御部4
4に終了信号eを出力し、移動装置8を減速停止させて
連続走行アニール動作を完了する。
【0071】従来のステップアンドリピート方式でレー
ザアニールを行なった場合と本実施例との比較例を以下
に説明する。ステップアンドリピート方式でレーザアニ
ールを行なう場合のアニール時間をTa、本実施例の連
続走行方式でレーザアニールを行なう場合のアニール時
間をTcとすると、それぞれ次式の(1)(2)のよう
に記述される。 Ta=(移動時間+位置決め整定時間+1ライン走査時間)×アニール本数 ・・・・(1) Tc=照射距離/連続走行速度 ・・・・(2) ここで、レーザ照射条件を次のように仮定する。 1ラインのアニール幅= 40μm レーザ光走査速度 = 40m/s レーザ光照射領域 =400×400 mm2 照射ピッチ(照射ラインの幅)=40μm ここで、移動装置の移動速度を4mm/sとすると、 (照射ライン間の)移動時間=照射ピッチ/移動速度=
10ms 位置決め整定時間は通常200msである。また、 1ライン走査時間=照射領域の1辺/レーザ光走査速度
=10ms アニール本数 =照射領域の1辺/照射ピッチ=10
000本 より、 Ta=2200s ・・・(1’) となる。一方、連続走行方式の移動装置の移動速度は1
ライン照射している間に照射ピッチ分移動するように速
度が設定されるため、 連続走行速度=照射ピッチ/1ライン走査時間=4mm
/s となる。従って、 Tc=照射領域の1辺/連続走行速度=100s ・・・(2’) 従って、本方式では従来のステップアンドリピート方式
より22倍高速処理が可能と試算される。従来のステッ
プアンドリピート方式では移動時間をさらに高速可能で
あり、また、本連続方式に偏向ミラーの往復運動のロス
時間を考慮すると、さらにアニール本数が少ないと高速
処理の効果は多少減少する。しかし、上記式(1)
(2)を比較すればわかるように、従来アニール時間の
大半を占めていた位置決め整定時間が、本発明の方法で
は削減されることにより、本実施例の方式が高速処理可
能な優れたアニール方法であることは明白である。
【0072】なお、上記実施例では実施例1のレーザ光
照射装置をレーザアニール装置に適用した例について説
明したが、実施例4のホログラムを用いた光学系を用
い、帯状のレーザ光が出射可能なレーザ光照射装置(実
施例2)を用いても、同様な効果が得られることは言う
までもない。
【0073】さらに、実施例8のビーム強度センサーを
用いれば、レーザアニールによる品質を管理することが
でき、高品質な処理が実現できることは言うまでもな
い。また、基板保持の方式に適宜実施例5〜7を用いれ
ば信頼性の高い装置構成を得ることができ、レーザアニ
ールの品質が向上することは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る請求項1の
レーザ光照射方法によれば、レーザ光と被レーザ光照射
物とのアライメントを行う第1のステップと、アライメ
ントされた状態で、被レーザ光照射物保持部を基準位置
から所定の方向に走査駆動させる第2のステップと、走
査駆動中の被レーザ光照射物保持部の位置を計測する第
3のステップと、第3のステップで計測された位置デー
タと予め記憶されていたレーザ光照射位置情報とを比較
する第4のステップと、第4のステップにおいて計測さ
れた位置データと予め記憶されていたレーザ光照射位置
が一致した場合被レーザ光照射物保持部を走査駆動させ
た状態で、レーザ光を開始位置から終了位置まで所定の
方向に走査しながら照射する第5のステップとを備えた
ので、被レーザ光照射物は保持部の駆動と静止を繰り返
すことなく、連続駆動させることができる。これにより
駆動と静止に要する時間を削減でき、処理時間の短いレ
ーザ光照射方法を提供することができ、生産性が向上す
る。
【0075】本発明に係る請求項2のレーザ光照射方法
によれば、請求項1の第5のステップにおいて、レーザ
光は被レーザ光照射物上の複数本からなる線状の被照射
部に始点から終点まで繰返し照射され、1本の線状を始
点から終点まで照射するレーザ光走査速度が、終点から
次の線状のレーザ光照射始点までのレーザ光走査速度よ
りも小さいので照射の必要な場所にはゆっくりと十分照
射し、照射する必要のなし場所は照射の影響を与えない
ようにして時間のロスを抑制でき、処理時間の短いレー
ザ光照射方法を提供することができ、生産性が向上す
る。さらに、高品質な被レーザ光処理物が得られる。
【0076】本発明に係る請求項3のレーザ光照射方法
によれば、請求項2において、レーザ光がアルゴンレー
ザであり、レーザ光の走査をガルバノミラーの往復運動
で行い、被レーザ光照射物が特定の基板上に形成された
アモルファスシリコンであり、レーザ光の走査速度がア
モルファスシリコンのアニール条件により決定したの
で、高精度に且つ高品質なアニールが可能となる。
【0077】本発明に係る請求項4のレーザ光照射装置
によれば、記憶部に予め記憶されたレーザ光照射位置情
報と計測手段の位置情報とにより、レーザ光及び被レー
ザ光照射物を同時に且つ走査面内の異なる方向に走査さ
せるので、被レーザ光照射物は保持部の駆動と静止を繰
り返すことなく、連続駆動させることができ、これによ
り駆動と静止に要する時間を削減でき、処理時間の短い
レーザ光照射装置を提供することができる。
【0078】本発明に係る請求項5のレーザ光照射装置
によれば、レーザ光の照射される被レーザ照射物を垂直
に保持する手段を備えたので、レーザ光を水平方向に導
くようにミラー等を配置して光軸を容易に調整すること
ができ、被レーザ照射物の裏面に十分な空間を設けるこ
とが容易となり、反射光が再び被レーザ照射物に照射さ
れることがないため、高精度にレーザ光照射が可能なレ
ーザ光照射装置を提供することができる。また、被レー
ザ光照射物を垂直に保持するすることにより、付着物を
低減でき、被レーザ光照射物の品質が向上し、歩留りも
向上する。
【0079】本発明に係る請求項6のレーザ光照射装置
によれば、請求項5において、保持部に備えた被レーザ
光照射物を垂直に保持する手段が、中空の枠形状から構
成されるので、枠部で被レーザ光照射物を固持でき、且
つ被レーザ照射物の裏面に十分な空間を設けることが容
易となり、反射光が再び被レーザ照射物に照射されるこ
とがないため、高精度にレーザ光照射が可能なレーザ光
照射装置を提供することができる。
【0080】本発明に係る請求項7のレーザ光照射装置
によれば、請求項6において、枠形状からなる被レーザ
光照射物を垂直に保持する手段が、被レーザ光照射物の
レーザ光照射側に配置し被レーザ光照射物を垂直に保持
するための基準面を有する第1の保持手段と、レーザ光
透過側に配置し、被レーザ光照射物の裏面から気体を吹
き付け、第1の保持手段の基準面に被レーザ光照射物を
固持するための開口部を有する第2の保持手段とを備え
たので、第1と第2の保持手段とを組み合せることで第
1の保持手段の基準面に精度良く被レーザ光照射物を固
定させることができ、さらに、第2の保持手段の開口部
から放出される気体の圧力で固定されるので、被レーザ
光照射物に損傷を与えることなく安定に保持でき、高品
質なレーザ光照射が可能な信頼性の高いレーザ光照射装
置を提供することができる。
【0081】本発明に係る請求項8のレーザ光照射装置
によれば、請求項7において、第2の保持手段の開口部
に吸引と気体吹き出しとの切替え手段を備えたので、開
口部から気体を放出させることにより、被レーザ光照射
物を第1の保持手段に固定させることができ、一方、吸
引することにより、第2の保持手段に被レーザ光照射物
を吸着させてハンドリングすることが可能となり、信頼
性の高いレーザ光照射装置を提供することができる。
【0082】本発明に係る請求項9のレーザ光照射装置
によれば、請求項6において、枠形状からなる被レーザ
光照射物を垂直に保持する手段が、内外の2重枠構造か
ら構成され、第1の枠部が被レーザ光照射物を駆動し位
置決めする手段を有し、第2の枠部が位置決めされた被
レーザ光照射物を保持する手段を有するので、被レーザ
光照射物を保持した状態で、レーザ光照射位置の微小な
位置決めが可能となり、精度の高いレーザ光照射が可能
な信頼性の高いレーザ光照射装置を提供することができ
る。
【0083】本発明に係る請求項10のレーザ光照射装
置によれば、請求項9において、並進及び回転によりレ
ーザ光照射位置の微小な位置決めを行なうので、精度良
く位置決めが可能となり、精度の高いレーザ光照射が可
能な信頼性の高いレーザ光照射装置を提供することがで
きる。
【0084】本発明に係る請求項11のレーザ光照射装
置によれば、請求項9または10において、第1の枠部
と第2の枠部とを吸着機構により固定したので、簡便で
かつ安定に固定が可能となり、精度の高いレーザ光照射
が可能な信頼性の高いレーザ光照射装置を提供すること
ができる。
【0085】本発明に係る請求項12のレーザ光照射装
置によれば、請求項4乃至11のいずれか1項におい
て、保持部の被レーザ光照射物と同じ面内にレーザ強度
測定手段を備えたので、必要に応じて随時レーザ強度の
測定が可能となり、その結果をフィードバックすること
により一定の強度のレーザ光を被レーザ光照射物に照射
させることができ、高品質な被レーザ光照射物を得るこ
とができる、信頼性の高いレーザ光照射装置を提供する
ことができる。
【0086】本発明に係る請求項13のレーザ光照射装
置によれば、請求項4乃至12のいずれか1項におい
て、アルゴンレーザを用いてレーザ光をガルバノミラー
の往復運動で走査しアモルファスシリコンにレーザ光を
照射したので、精度よく安定にアモルファスシリコンの
アニールを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置の
構成図である。
【図2】 本発明の一実施例によるレーザ光照射方法の
手順を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の一実施例によるレーザ光照射方法説
明するための信号と装置の動作を時系列に示した図であ
る。
【図4】 本発明の別の実施例によるレーザ光照射装置
の構成図である。
【図5】 本発明の別の実施例によるレーザ光照射装置
の構成図である。
【図6】 本発明の別の実施例によるレーザ光照射方法
説明するための信号と装置の動作を時系列に示した図で
ある。
【図7】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置の
構成図である。
【図8】 本発明の別の実施例によるレーザ光照射装置
の構成図である。
【図9】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置に
搭載する基板保持装置の構成図である。
【図10】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
に搭載する基板保持装置の構成図である。
【図11】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
に搭載する基板保持装置の構成図である。
【図12】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
に搭載する基板保持装置の構成図で、図11の断面図に
相当する図である。
【図13】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
の構成図である。
【図14】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
に搭載するレーザ光強度センサーの構成図である。
【図15】 本発明の一実施例によるレーザ光照射装置
を用いてレーザアニールを行なう時のレーザと基板の走
査方向とアライメント方法を説明するための図である。
【図16】 従来のレーザ光照射装置(レーザアニール
装置)の構成図である。
【図17】 従来の別のレーザ光照射装置(レーザアニ
ール装置)の構成図である。
【図18】 従来のレーザ光照射装置におけるレーザ光
照射部の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器、 2 レーザ光、 3、3a、3b
ベンダーミラー、4 偏向ミラー、 5 偏向ミラー
駆動装置、 6 集光レンズ、7 被照射基板、 8
基板保持装置、 9 移動装置、 10 防振台、11
ビームアッテネータ、 12 ビームエキスパンダー 13 ホログラム、 21 基板保持部、 22 気
体吹き出しノズル、23 基準面、 24a、24b、
24c 位置決め治具、25 基板押し出し機構、 2
6 基板取付部、 27 回転駆動部、28 ノズル
部、 31 外枠部、 32 内枠部、 33 板ば
ね、34 直動駆動部、 35 ばね、 36 真空吸
着用溝、37 真空排気路、 41 位置センサー部、
42 連続走行照射制御装置、 43 演算処理部、4
4 移動装置駆動制御部、 45 位置検出部、 46
比較出力部、47 照射位置記憶部、 48 偏向ミ
ラー制御装置、51 ビーム強度センサー部、 52
ビーム強度分布測定器、53 レーザ光路、 54 部
材、 55 部材、 56 誘電膜ミラー、57 減光
板、 58 ピンホール、 59 光電センサー、60
反射光トラップ部、 61 被照射ライン群、62
アライメントマーク、 63 ポリシリコン、101
レーザ発振器、 102 レーザ光、 103 偏向ミ
ラー、104 集光レンズ、 105 被照射基板、
106 移動装置、107 ビームエキスパンダー、
108 偏向ミラー駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 通雄 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術センター内 (72)発明者 吉田 和夫 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術センター内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射されたレーザ光を集束し、
    該集束されたレーザ光あるいは被レーザ光照射物を保持
    する保持部を走査して、レーザ光を被レーザ光照射物に
    照射するレーザ光照射装置を用いたレーザ光照射方法に
    おいて、レーザ光と被レーザ光照射物とのアライメント
    を行う第1のステップと、アライメントされた状態で、
    被レーザ光照射物保持部を基準位置から所定の方向に走
    査駆動させる第2のステップと、走査駆動中の被レーザ
    光照射物保持部の位置を計測する第3のステップと、第
    3のステップで計測された位置データと予め記憶されて
    いたレーザ光照射位置情報とを比較する第4のステップ
    と、第4のステップにおいて計測された位置データと予
    め記憶されていたレーザ光照射位置が一致した場合被レ
    ーザ光照射物保持部を走査駆動させた状態で、レーザ光
    を開始位置から終了位置まで所定の方向に走査しながら
    照射する第5のステップとを備えたことを特徴とするレ
    ーザ光照射方法。
  2. 【請求項2】 第5のステップにおいて、レーザ光は被
    レーザ光照射物上の複数本からなる線状の被照射部に始
    点から終点まで繰返し照射され、1本の線状を始点から
    終点まで照射するレーザ光走査速度が、終点から次の線
    状のレーザ光照射始点までのレーザ光走査速度よりも小
    さいことを特徴とする請求項1に記載のレーザ光照射方
    法。
  3. 【請求項3】 レーザ光がアルゴンレーザであり、レー
    ザ光の走査をガルバノミラーの往復運動で行い、被レー
    ザ光照射物が特定の基板上に形成されたアモルファスシ
    リコンであり、レーザ光の走査速度がアモルファスシリ
    コンのアニール条件により決定されることを特徴とする
    請求項2に記載のレーザ光照射方法。
  4. 【請求項4】 光源から出射されたレーザ光を集束し、
    該集束されたレーザ光あるいは被レーザ光照射物を保持
    する保持部を走査して、レーザ光を被レーザ光照射物に
    照射するレーザ光照射装置において、レーザ光照射位置
    情報を予め記憶させる記憶部と、保持部の走査によって
    移動中の被レーザ光照射物の位置を計測する手段とを設
    け、前記記憶部のレーザ光照射位置情報と前記計測手段
    の位置情報とにより、レーザ光及び被レーザ光照射物を
    同時に且つ走査面内の異なる方向に走査させる手段を備
    えたことを特徴とするレーザ光照射装置。
  5. 【請求項5】 光源から出射されたレーザ光を集束し、
    該集束されたレーザ光あるいは被レーザ光照射物を保持
    する保持部を走査して、レーザ光を被レーザ光照射物に
    照射するレーザ光照射装置において、前記保持部が被レ
    ーザ光照射物を垂直に保持する手段を備えたことを特徴
    とするレーザ光照射装置。
  6. 【請求項6】 保持部に備えた被レーザ光照射物を垂直
    に保持する手段が、中空の枠形状からなることを特徴と
    する請求項5に記載のレーザ光照射装置。
  7. 【請求項7】 枠形状からなる被レーザ光照射物を垂直
    に保持する手段が、被レーザ光照射物のレーザ光照射側
    に配置し被レーザ光照射物を垂直に保持するための基準
    面を有する第1の保持手段と、レーザ光透過側に配置
    し、被レーザ光照射物の裏面から気体を吹き付け、第1
    の保持手段の基準面に被レーザ光照射物を固持するため
    の開口部を有する第2の保持手段とを備えたことを特徴
    とする請求項6に記載のレーザ光照射装置。
  8. 【請求項8】 第2の保持手段の開口部に吸引と気体吹
    き出しとの切替え手段を備えたことを特徴とする請求項
    7に記載のレーザ光照射装置。
  9. 【請求項9】 枠形状からなる被レーザ光照射物を垂直
    に保持する手段が、内外の2重枠構造から構成され、第
    1の枠部が被レーザ光照射物を駆動し位置決めする手段
    を有し、第2の枠部が位置決めされた被レーザ光照射物
    を保持する手段を有することを特徴とする請求項6に記
    載のレーザ光照射装置。
  10. 【請求項10】 第1の枠部の被レーザ光照射物を駆動
    し位置決めする手段による駆動が、並進及び回転の駆動
    であることを特徴とする請求項9に記載のレーザ光照射
    装置。
  11. 【請求項11】 第1の枠部と第2の枠部とを前記第1
    の枠部または第2の枠部に備えた吸引部により吸着し固
    定することを特徴とする請求項9または10に記載のレ
    ーザ光照射装置。
  12. 【請求項12】 保持部の被レーザ光照射物と同じ面内
    にレーザ強度測定手段を備えたことを特徴とする請求項
    4乃至11のいずれか1項に記載のレーザ光照射装置。
  13. 【請求項13】 レーザ光がアルゴンレーザであり、レ
    ーザ光の走査をガルバノミラーの往復運動で行い、被レ
    ーザ光照射物が特定の基板上に形成されたアモルファス
    シリコンであることを特徴とする請求項4乃至12のい
    ずれか1項に記載のレーザ光照射装置。
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