JPH0979622A - 浴室乾燥装置の運転方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室換気乾燥において、浴室の中間層に気流
の到達しないゾーンをつくらない運転制御方法とその装
置を得る。 【解決手段】 浴室１の天井に取り付けられた浴室換気
乾燥機２と、前記浴室換気乾燥機２内に温水を循環させ
るための熱源機８と、から成る浴室乾燥装置において、
前記浴室換気乾燥機２内のファン４の回転数を制御自在
に構成すると共に、前記熱源機８から出湯する温度を制
御自在に構成して浴室換気乾燥機２の運転開始時から一
定時間まで、又は浴室１内の湿度が一定値以下に低下す
るまでの立ち上がり時には前記浴室換気乾燥機２内のフ
ァン４の回転数を高速回転に制御すると同時に、前記熱
源機８から出湯される温水の温度を高温に制御してその
後は定常運転に移行するためのコントローラー１０を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室内の乾燥及び浴室
を衣類の乾燥室としても利用することができると共に、
浴室の暖房も併せて行うことができる浴室乾燥装置の運
転方法及びこの装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の浴室及び衣類乾燥並びに浴室暖房
機能を併せもつ浴室乾燥装置の場合、熱源機で発生した
約８０℃の温水を熱交換器内に循環させると同時に、一
定回転数のファンにより温風を浴室内に吹き出す構成で
ある。図２は、この従来例であって、１は浴室、２は浴
室１の天井に取り付けられた浴室換気乾燥機、３は熱交
換器、４はファン、５は排湿口、６は排湿ファン、７は
排湿ダクト、８は熱源機、９は温水循環回路である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
熱源機８で発生した約８０℃の温水が運転開始時から終
りまで熱交換器３内に循環し、ファン４の回転数も始め
から終りまで同一であることから、次のような欠点があ
る。

【０００４】ａ．浴室１又は衣類を乾燥する場合、始め
（立ち上り時）は濡れていて高温の温風が浴室１内に吹
き出す必要はあるが、立ち上りが終り、ある程度水分が
蒸発した後は、高温の温風でも、或いは低温の温風で
も、その乾き上がりまでの時間には大差がない。したが
って、高温を始めから終りまで維持することは、省エネ
の観点から望ましくない。

【０００５】ｂ．高温の温風を浴室１内に吹き出した場
合、この温風は浴室１の壁を伝って中途までは下降する
が、高温のため浮力が慣性力に勝って途中で上昇に転
じ、天井の排湿口５に至ることから、温風は壁の下半ま
では到達しない。また、浴室１の下部のギャラリ等から
は排湿に見合う外気が吸引される。このため、浴室乾燥
の場合、図２において浴室１の中間であってａゾーン辺
りの壁の乾きが遅くなる。このことは衣類乾燥の場合も
同様であって、衣類の下の方の乾きが遅くなる。ｃ．浴
室暖房において、気流が速いと肌に風が触って肌寒く感
じることがある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するのが目的であって、その構成は次のとおりであ
る。 １．浴室の天井に取り付けられた浴室乾燥機と、前記浴
室乾燥機内に温水を循環させるための熱源機と、から成
る浴室乾燥装置において、前記浴室乾燥機内のファンの
回転数を制御自在に構成すると共に、前記熱源機から出
湯する温度を制御自在に構成して、衣類乾燥及び浴室乾
燥並びに浴室暖房時に温水の温度とファンの回転数を制
御する浴室乾燥装置の運転方法。

【０００７】２．ファンの回転数を制御自在に構成して
成る浴室乾燥機と、出湯温度を制御自在に構成して成る
熱源機と、前記ファンの回転数と出湯温度をあらかじめ
設定された運転モードに基づいて制御するコントローラ
と、から成る浴室乾燥装置の運転装置。

【０００８】３．浴室内に湿度検出センサを取り付け
て、この湿度センサで検出される湿度が一定値以下にな
るまでは浴室乾燥機のファンを高速回転に制御すると同
時に、熱源機から出湯される温水の温度を高温に制御す
る制御回路を設けて成る前記２記載の浴室乾燥装置の運
転装置。

【０００９】

【作用】浴室内の乾燥時間或いは衣類の乾燥時間は、季
節及び衣類の量等によっても異なるので、立ち上がりの
時間は任意に設定自在である。但し、浴室内に湿度セン
サを取り付け、この湿度センサで浴室内の湿度（乾き）
を検出する場合には、立ち上がり終了湿度をあらかじめ
設定しておくことにより、自動的に定常運転への移行を
制御することができる。

【００１０】通常、浴室乾燥と衣類乾燥の場合の運転
は、立ち上り時は高温、高速で運転し、定常運転に移行
した場合は低温、高速運転に移行し、浴室暖房の場合
は、人がいない場合には高温、高速で運転し、人がいる
場合には、高温、低速に制御するようになっている。但
し、この運転モードは一例であって、任意に運転モード
を設定することが可能である。

【００１１】

【発明を実施するための形態】図１に基づいて本発明の
実施例を詳述する。１は浴室、２は浴室換気乾燥機、３
は熱交換器、４は回転数制御自在のファン、５は排湿
口、６は排湿ファン、７は排湿ダクト、８は出湯温度を
高温８０℃と低温６０℃に制御自在の熱源機、９は温水
循環回路、１０はコントローラであって、このコントロ
ーラ１０には、タイマー１１と湿度センサ１２が組み込
まれており、次の制御を行う。

【００１２】運転スイッチボタンが押され、運転モード
が浴室乾燥及び衣類乾燥の場合、タイマー１１に設定さ
れた時間又は湿度センサ１２で検出される浴室１内の湿
度が設定値以下になるまでは熱源機８を高温運転（８０
℃）に制御すると同時に、ファン４の回転数を高速回転
に制御し、設定温度又は湿度になると熱源機８を低温運
転（６０℃）に制御し、ファン４は高速回転を維持す
る。そして、設定時間がくるとファン４及び熱源機８の
運転を停止する。浴室１内からの湿気は排湿口５→排湿
ファン６→排湿ダクト７→屋外と排出される。符号の１
３は通信線である。

【００１３】浴室暖房に際しては、立ち上がり時は高
温、高速回転に制御し、定常運転移行後は、強風が吹き
出すと冷風感をともない、不快になるので、温度を８０
℃に維持したまま、ファン４の回転数を低速（弱又は微
弱）になるように制御する。上記実施例の運転モードを
表１に示す。 （以下余白）

【００１４】

【表１】 表１は運転モードの一例であって、浴室乾燥及び衣類乾
燥運転モードの場合、例えば高温、高速運転を一定時間
ごとに繰り返すように制御してもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上の如き構成を採用したこと
により、次の効果を奏する。 ａ．従来のように、運転中すべて高温の温水を循環さ
せ、かつファンを高速回転させないため、省エネ運転と
なる。 ｂ．従来のように、運転中すべて高温、高速中の温風を
吹き出さないため、浴室の中間部に気流（温風）の到達
しないゾーンができない。この結果、浴室乾燥及び衣類
の乾燥において、浴室の中間層や衣類の下の方の乾きが
遅れたりしない。 ｃ．浴室暖房の場合、人がいる場合には風速を落とした
運転を行うため、気流が肌に触って肌寒く感じ、不快に
なるということがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の説明図。

【図２】従来の浴室換気乾燥装置の説明図。

【符号の説明】

１ 浴室 ２ 浴室換気乾燥機 ３ 熱交換器 ４ ファン ５ 排湿口 ６ 排湿ファン ７ 排湿ダクト ８ 熱源機 ９ 温水循環回路 １０ コントローラ １１ タイマー １２ 湿度センサ １３ 通信線

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室の天井に取り付けられた浴室乾燥機
   と、前記浴室乾燥機内に温水を循環させるための熱源機
   と、から成る浴室乾燥装置において、 前記浴室乾燥機内のファンの回転数を制御自在に構成す
   ると共に、前記熱源機から出湯する温度を制御自在に構
   成して、衣類乾燥及び浴室乾燥並びに浴室暖房時に温水
   の温度とファンの回転数をあらかじめ設定した運転モー
   ドに基づいて制御する浴室乾燥装置の運転方法。
2. 【請求項２】 ファンの回転数を制御自在に構成して成
   る浴室乾燥機と、 出湯温度を制御自在に構成して成る熱源機と、 前記ファンの回転数と出湯温度をあらかじめ設定された
   運転モードに基づいて制御するコントローラと、 から成る浴室乾燥装置の運転装置。
3. 【請求項３】 浴室内に湿度検出センサを取り付けて、
   この湿度センサで検出される湿度が一定値以下になるま
   では浴室乾燥機のファンを高速回転に制御すると同時
   に、熱源機から出湯される温水の温度を高温に制御する
   制御回路を設けて成る請求項２記載の浴室乾燥装置の運
   転装置。