JPH0977112A - シャワー噴射容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャワー噴射容器において、シャワーの広が
り範囲を大きくした新規なシャワーノズルを提供するこ
と。 【解決手段】 シャワー噴射容器において、容器の蓋板
に穿孔されたノズル孔を、ノズル孔軸線に対して直交す
る平面で切った円錐台状に形成させたシャワーノズルを
備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤等をシャワー
状に吹き付けるシャワー噴射容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】台所、風呂などの掃除にあたって、汚れ
た個所に洗剤をシャワー状に吹き付けるようにしたブロ
ー成形容器において、シャワーノズルを、キャップまた
は中栓に設けたシャワー噴射容器は従来より知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のシャワー噴射容
器においては、図５，図６（ａ）に示されているように
中栓またはキャップの蓋板に円錐状のシャワーノズルを
設けていたが、ノズル孔は平板状の蓋板に直接穿孔して
いるため、ノズル孔出口は、ノズル孔軸線に対して斜交
しているため噴出方向はノズル孔軸線よりも内側にな
り、シャワーの噴射範囲は広くならなかった。シャワー
の噴射範囲を広げるため、ノズル孔軸線を外方に傾斜さ
せようとしても、成形時にノズル孔内面がアンダーカッ
トとなるため、軸線の傾斜角度を大きくすることはでき
なかった。

【０００４】本発明は、上記の問題点を解決することを
技術的課題とし、シャワーの広がり範囲を大きくした新
規なシャワーノズルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、シャワー噴射容器において、容器の蓋板
に穿孔されたノズル孔をノズル孔軸線に対して直交する
平面で切った円錐台状に形成させたシャワーノズルを備
えたことを特徴とする容器を採用する。さらに具体的に
は、容器の蓋板上面に、外方に傾斜した円錐状突起を形
成し、蓋板下面に、該突起と軸線を同一として傾斜した
円柱状突出部を形成し、さらに突起上面と突出部下面
を、前記軸線に直交する平行面となるよう形成し、前記
軸線をノズル孔軸線とし、前記突起、蓋板、突出部を貫
通してノズル孔を穿孔して、ノズル孔をノズル孔軸線に
対して直交する平面で切った円錐台状に形成させたシャ
ワーノズルを備えたことを特徴とする容器、或いはシャ
ワーノズルを中栓に設けたことを特徴とする容器を採用
する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図１〜４を参照して説明する。図において、Ａは、ブロ
ー成形された容器で、１は容器胴部、２は容器口部であ
る。Ｂは、シャワーノズルを具えた中栓、Ｃは、キャッ
プである。容器胴部１は、容器内に内圧をかけるときに
容易に押圧できるよう柔軟性のある樹脂材料で成形され
ている。容器口部２の上端には、中栓Ｂを口部外周と面
一に取り付けられるよう縮径された口部取付部３が形成
されており、さらに該取付部３には、中栓Ｂが抜けない
ように嵌着できるよう、上端より小径の嵌合部３ａが設
けられている。

【０００７】中栓Ｂは、蓋板４と嵌合部５とからなって
おり、嵌合部５は、前記容器口部に嵌着できるように、
口部取付部３の内周に嵌合させる内筒６と、取付部３の
外周に嵌着される外筒７とを具えている。外筒７の内面
は、口部取付部３外面の形状に一致するように成形さ
れ、外筒７の下端には、取付部３の嵌合部３ａに対応し
て、内方に膨出した嵌合部７ａが形成されている。中栓
Ｂを容器口部に被嵌したときには、内筒６と外筒７によ
って嵌着されるとともに、口部取付部の嵌合部３ａと嵌
合部７ａにより中栓Ｂが抜け出さないよう強固に嵌着さ
れることになる。

【０００８】次に、シャワーノズルについて説明する
と、前記蓋板４の中央部には、４つのシャワーノズル８
が設けられている。蓋板４の上面には、外方に傾斜した
円錐状突起９が形成され、下面には、該突起９と軸線を
同一として傾斜した円柱状突出部１０が形成されてい
る。突起９の上面と突出部１０の下面は、前記軸線に直
交するように形成されており、平行面となっている。前
記突起９、蓋板４、突出部１０を貫通し、前記軸線をノ
ズル孔軸線Ｘとして、円錐状のノズル孔１１が穿孔され
ており、ノズル孔１１は、上下の切断面が軸線Ｘに直交
する平面で切った円錐台形状となっている。なお、中栓
Ｂは、射出成形により成形されるので、突起９の表面、
ノズル孔１１の内面がアンダーカットを形成しないよう
に配置されることはいうまでもない。

【０００９】前記キャップＣの内面には、中栓Ｂの突起
９上面を被う閉鎖面１２が形成され、シャワー使用後に
キャップを口部に螺着することにより、ノズルを閉鎖す
るとともに容器を密封するようにしている。

【００１０】容器の使用にあたっては、キャップＣを取
り、汚れた個所に中栓を向けて容器を押圧すると、各ノ
ズルよりノズル孔軸線Ｘ方向に内容液が噴出し、必要個
所にシャワー状に吹き付けることができる。

【００１１】次に、本発明の作用効果を従来例と比較し
て説明する。図６（ａ）に従来例を示すが、ノズル孔１
１ａは、平板状の蓋板４ａに直接穿孔されているので、
蓋板４ａの上面と下面は、ノズル孔軸線に対して斜交す
る平面となっており、ノズル孔は、上下の面が斜交する
平面で切った円錐形状となっている。そのため、ノズル
孔１１ａの外側周面１３ａと内側周面１４ａとでは、内
側周面１４ａの長さが大きくなっている。

【００１２】内容液の噴出作用についてみると、ノズル
孔の入口において、内溶液は入口面に直交する方向に流
れ込み、ノズル孔内においては、内側周面１４ａの方が
距離が長いので、流れに対する摩擦抵抗が大きくなり、
外側周面１３ａでの流れが相対的に強くなる。更にノズ
ル孔出口では直交する方向への流れが生じるので、全体
として噴流は、ノズル孔軸線Ｘａより著しく内方に傾斜
する方向Ｙａに噴出するようになっている。図示する形
状の中栓を使用して実験したところ、シャワーの噴射方
向Ｙは、容器の中心線に対して４°〜５°の傾斜でしか
なく、容器の押圧力を変えても、その強弱はあまり影響
しなかった。

【００１３】これに対して本発明では、ノズル孔は、ノ
ズル孔軸線に対して直交する平面で切った円錐台状に形
成されているので、外側周面１３、内側周面１４を含め
周面は同一の距離であり、ノズル孔の入口面と出口面は
いずれもノズル孔軸線Ｘに直交している。そのため、ノ
ズル孔への内容液の入射流も、ノズル孔からの噴射流も
ノズル孔軸線の方向と同じ方向であるので、内容液の流
れは、ノズル孔内で軸線方向に集中され、出口面からノ
ズル孔軸線方向に噴出される。したがって、本発明で
は、ノズル孔の軸線Ｘ方向とシャワーの噴射方向Ｙが一
致する。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
から、次の効果を奏する。ノズル孔の軸線Ｘとシャワー
の噴射方向Ｙが一致しているので、シャワーの噴射範囲
を大きくすることができ、内容液のシャワー吹付け範囲
を広くすることができる。また、ノズル孔軸線Ｘを適宜
設定して成形することができるので、必要とするシャワ
ーの噴射範囲を容易に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシャワー噴射容器の斜視図である。

【図２】容器上部の縦断面図である。

【図３】中栓の平面図である。

【図４】中栓の縦断面図である。

【図５】従来のシャワー噴射容器の縦断面図である。

【図６】噴射作用の説明図で、（ａ）は従来のノズル部
の断面図、（ｂ）は本発明ノズル部の断面図である。

【符号の説明】

Ａ ブロー成形容器 Ｂ 中栓 Ｃ キャップ ４ 蓋板 ５ 嵌合部 ８ シャワーノズル ９ 円錐状突起 １０ 円柱状突出部 １１，１１ａ ノズル孔 １２ 閉鎖面 Ｘ，Ｘａ ノズル孔軸線 Ｙ，Ｙａ シャワー噴射方向

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シャワー噴射容器において、容器の蓋板
   に穿孔されたノズル孔を、ノズル孔軸線に対して直交す
   る平面で切った円錐台状に形成させたシャワーノズルを
   備えたことを特徴とする容器。
2. 【請求項２】 シャワー噴射容器において、容器の蓋板
   上面に、外方に傾斜した円錐状突起を形成し、蓋板下面
   に、該突起と軸線を同一として傾斜した円柱状突出部を
   形成し、さらに突起上面と突出部下面を、前記軸線に直
   交する平行面となるよう形成し、前記軸線をノズル孔軸
   線とし、前記突起、蓋板、突出部を貫通してノズル孔を
   穿孔して、ノズル孔をノズル孔軸線に対して直交する平
   面で切った円錐台状に形成させたシャワーノズルを備え
   たことを特徴とする容器。
3. 【請求項３】 シャワーノズルを中栓に設けたことを特
   徴とする請求項１記載の容器。