JPH0976709A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH0976709A
JPH0976709A JP7198802A JP19880295A JPH0976709A JP H0976709 A JPH0976709 A JP H0976709A JP 7198802 A JP7198802 A JP 7198802A JP 19880295 A JP19880295 A JP 19880295A JP H0976709 A JPH0976709 A JP H0976709A
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JP
Japan
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cord
reinforcing layer
tire
cords
radial tire
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JP7198802A
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Inventor
Maiji Akiyama
毎治 秋山
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速走行性能と高速耐久性の向上が図れる補
強層を備えた空気入りラジアルタイヤを提供する。 【構成】 プライコードの外側のトレッド部にスチール
ベルト層を備え、該スチールベルト層の外側に前記プラ
イコードと直角方向に巻き付けた1乃至3層の補強層を
備え、前記補強層が、2乃至20本の異なる2つの太さ
のコードを交互、もしくは、2乃至3本置きに等間隔に
配置した細い帯状材であると共に、細いコードの太さが
総デニール数840D乃至2000Dであり、太いコー
ドの太さが前記細いコードの太さの1.5乃至5.0
倍、好ましくは、1.5乃至3.0倍であり、更に、前
記細いコードの上撚り数が20乃至50回/10cmで、
前記太いコードの撚り数が細いコードの撚り数の0.3
乃至2.0倍、好ましくは、0.5乃至2.0倍で、か
つ、15回/10cm以上の範囲の組合わせコードからな
る。 【効果】 ラジアルタイヤの高速耐久性を向上させ、ラ
ジアルタイヤの製造時のタイヤ変形に基づく不良を無く
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りラジアルタイ
ヤに関し、特に、高速走行性能及び高速耐久性能を備え
た乗用車もしくは小型ライトトラック用の空気入りラジ
アルタイヤに関する。
【0002】
【従来技術】従来から、ラジアルタイヤにおける高速走
行の高性能化、及び、走行耐久性を改善するために、該
ラジアルタイヤの補強層の材料、及び、該補強層の構造
について種々の提案がなされている。例えば、該ラジア
ルタイヤの高速走行時における回転遠心力によるタイヤ
径の成長及びスタンデングウエーブによる前記補強層の
セパレーション故障を防ぐ方法として高弾性率糸のアラ
ミド等を使用したり、66ナイロン糸の撚り数を非常に
少なくしたコード、片撚りコードにして弾性率を上げて
耐久性を向上させた構造、及び、66ナイロン糸を用い
て加硫時のPCI内圧をタイヤの通常使用の内圧の2〜
4倍にして予め前記補強層の張力を上げて高弾性化等し
て空気入りラジアルタイヤの高速走行の耐久性の向上を
図ったものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、前記の如
き従来のラジアルタイヤは、例えば、補強層の材料とし
てアラミド糸の如き高弾性率のコードを用いた場合に
は、該ラジアルタイヤのスタンデイングウェーブの発生
を防止する効果はあるが、前記ラジアルタイヤが低い内
圧、高い荷重下で使用された場合、あるいは、曲がった
道路等の自動車のハンドル操作の多い所で使用した場合
には、前記補強層の内側のスチールベルトコードが破壊
してしまう場合が生じるとの問題点がある。
【0004】また、コード材料として66ナイロンを用
い、該66ナイロンの撚り数を少なくしたり、片撚りの
コードを用いた場合、あるいは、加硫時にPCI内圧を
上昇させる方法は、高速耐久性能を十分に与えることが
できにくいと共に、前記ラジアルタイヤの生産時に、補
強層の熱収縮に伴うタイヤの変型不良が発生してしまう
との問題点がある。
【0005】そして、前記問題点を詳細に検討すると、
前記アラミドのような高弾性率のコードを補強層に用い
たタイヤは、使用内圧が低い状態で使用されたり、曲が
った道でハンドル操作が多い状態で使用されるような場
合には、補強層のコードが伸びないために、タイヤの変
型が内側方向に向かい、スチールベルトのコードが内側
方向に曲がる、いわゆる、バックリング現象が生じ、前
記スチールベルトが破壊されることがその主な要因であ
るとの知見を得た。
【0006】また、コード材料として66ナイロンを用
い、該66ナイロンの撚り数を少なくしたり、片撚りの
コードを用いた場合は、高速走行時の性能改善の効果が
少ない上に、タイヤ製造における加硫終了時に、タイヤ
の変型不良が多発して歩留まりが悪く生産性の良い材料
ではないとの知見を得た。一方、前記問題点を解決する
手段として、(イ)補強層のコードとして、高弾性フィ
ラメント(芳香族ポリアミド繊維等)と低弾性フィラメ
ント(ナイロン等)とを混合撚りした複合コードを用
い、該補強層をベルト層に螺旋状に巻回して覆うこと
で、タイヤの変型不良のない加硫成形と高速走行性能を
図ったもの(特開平1ー247204号公報)、(ロ)
補強層のコードとして、ナイロンフィラメントを下撚り
することにより形成されるナイロンストランドとポリエ
ステルフィラメントを下撚りすることにより形成される
ポリエステルストランドとを上撚りすることによって形
成される複合コードを用い、該補強層でベルト層を覆う
ことで、高速耐久性及び通過騒音の低下を図ったもの
(特開平6ー305304号公報)、あるいは、(ハ)
補強層のコードとして、特定の撚り係数(撚り数とコー
ドサイズの規定)を有すると共に、乾熱収縮率と中間伸
度との和を一定値以下に規定した複数本の66ナイロン
繊維コードを用い、該補強層をベルト層に螺旋状に巻回
して覆うことで、高速耐久性とユニフォミティーの向上
を図ったもの(特開平6ー24208号公報)等が提案
されている。
【0007】しかしながら、前記提案(イ)は、高弾性
コードの弾性が高すぎることによってタイヤの製造時、
タイヤ変型が起こり易く、かつ、この変型に基づくコー
ド切れが生じる虞があるし、前記提案(ロ)は、二つの
材質の異なるコードを用いるために補強層の接着処理が
難しい。また、前記提案(ハ)は、高速耐久性の点で、
まだ不十分であって、前記いずれの提案も、前記問題点
を完全に解消するには至っておらず、解決すべき課題を
有している。
【0008】本発明は、前記のような問題に鑑み、か
つ、前記知見に基づいてなされたものであって、その目
的は、特に、高速走行性能と高速耐久性の向上が図れる
補強層を備えた空気入りラジアルタイヤを提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る空気入りラジアルタイヤは、プライコード
の外側のトレッド部にスチールベルト層を備え、該スチ
ールベルト層の外側に前記プライコードと直角方向に巻
き付けた1乃至3層の補強層を備え、前記補強層が、2
乃至20本の異なる2つの太さのコードを交互、もしく
は、2乃至3本置きに等間隔に配置した細い帯状材であ
ると共に、細いコードの太さが総デニール数840D乃
至2000Dであり、太いコードの太さが前記細いコー
ドの太さの1.5乃至5.0倍、好ましくは、1.5乃
至3.0倍であり、更に、前記細いコードの上撚り数が
20乃至50回/10cmで、前記太いコードの撚り数が
細いコードの撚り数の0.3乃至2.0倍、好ましく
は、0.5乃至2.0倍で、かつ、15回/10cm以上
の範囲の組合わせコードであることを特徴としている。
【0010】そして、前記補強層のコードの材料が66
ナイロン糸、もしくは、ポリエチレンナフタレート糸で
あることを特徴としている。前述の如く構成の空気入り
ラジアルタイヤの補強層コードは、予めゴムがトッピン
グされた2〜20本のコードが連続する帯状材料として
作成され、該帯状材料をスチールベルト層の上に螺旋状
に1〜3層巻き付けるものである。この巻き付け幅が広
すぎると、巻き始め、及び、終わり部分の幅が広くなる
傾向があり、タイヤのユニホーミティー上好ましくない
状態となるので、巻き付け幅はこのことを考慮して巻き
付ける必要がある。
【0011】前記補強層コードの細糸のコードの太さを
総デニール数840D(420D/2)〜2000D
(1000D/2)としているのは、該コードの太さが
細過ぎると高速耐久性改良効果が十分でなく、また、該
コードの太さが2000D以上になるとタイヤ加硫時の
変形が起こり好ましくない状態となるからである。更
に、太糸のコードが細糸のコードの1.5〜5.0倍、好
ましくは、1.5〜3.0倍の範囲のコードを用いるのが
良いのは、1.5倍以下のコードではタイヤのスタンデ
ィングウエーブを防ぐのに十分ではなく、高速耐久性の
改善の効果が十分に期待できないし、5倍以上の太さの
コードを用いるとタイヤ加硫時の変形が起こり易くなる
ばかりでなく、細い糸のコードとの組み合わせが悪くな
り、スチールベルトの破壊が生じる虞があるからであ
る。
【0012】同様に、タイヤの高速耐久性能の向上とタ
イヤ加硫時の変形を防ぐための、撚り数としては、細糸
のコードが20〜50回/10cm、太糸のコードの撚り
数が細糸のコードの撚り数の0.3〜2.0倍、好ましく
は0.5〜2.0倍で、かつ、15回/10cm以上の範囲
の組み合わせが良い理由は、コードの撚り数を15回/
10cm以下にすると、太糸のコードの方が疲労性が劣る
ために補強層コード自体のコード切れが発生する場合が
あって好ましくない状態となるからである。
【0013】
【作用】本発明の空気入りラジアルタイヤは、前記の如
き構成、即ち、補強層のコードを異なる2つの太さのコ
ードを配置した組み合わせコードとし、該補強層を異な
る2つの太さのコードを交互、もしくは、2乃至3本置
きに等間隔に配置した2乃至20本の細い帯状材として
スチールベルト層に巻き付けた構成にすることによっ
て、ラジアルタイヤの高速走行時におけるタイヤの高回
転によるトレッド部に生じる遠心力に基づく該トレッド
部の半径方向外向きの膨出、いわゆる、リフテング現象
に対処できると共に、ラジアルタイヤが低い内圧、高い
荷重下で使用された場合、あるいは、曲がった道路等の
自動車のハンドル操作の多い所で使用した場合の前記補
強層の内側のスチールベルトコードの破壊に対処できる
ものであること、即ち、前記ラジアルタイヤの高速耐久
性を向上させ、かつ、ラジアルタイヤの製造時のタイヤ
変形に基づく不良を無くすることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。実施例を説明するに当たって、全実施例において
共通の構造、手段は、実施例1において説明し、以降の
他実施例ではその説明を省略することとし、全実施例に
おいて同じ機能を奏するものは同じ符号を付けて説明す
る。
【0015】実施例1 図1は、本発明の一実施例(実施例1)の空気入りラジ
アルタイヤの全体断面図、及び、図2は、その補強層の
要部断面概念図である。図1に示す空気入りラジアルタ
イヤ10は、そのタイヤサイズを205/60VR15
とし、左右に一対のビード11、11を備え、該一対の
ビード11、11間に跨り、前記ラジアルタイヤ10の
断面方向にループ状に配置されるプライコード12から
成る一層のカーカス層13と、該カーカス層13の放射
外側に配置されたスチールコードから成る2層のベルト
層14、14と、該ベルト層14、14の放射外側に該
ベルト層14、14を覆うように配置されたトレッド部
15と、該トレッド部15と前記ベルト層14との間に
該ベルト層14の両側端部14a、14bを覆うように
前記ラジアルタイヤ10のタイヤ周方向にほぼ平行に配
置された66ナイロン糸のコードから成る左右一対の一
層の補強層20、20とを有している。
【0016】本実施例(実施例1)の左右一対の前記各
々の補強層20、20は、図2に示されているように、
細糸のコード21と太糸のコード22とそれらの糸を取
りまくゴム層23から成っており、該補強層20の細糸
のコード21として66ナイロンの840デニールの原
糸を用いて下撚り数が47回/10cm、上撚り数が47
/10cmのコードを作成し、太糸のコードとして66ナ
イロンの1260デニール原糸を用いて下撚り数が39
回/10cm、上撚り数が39回/10cmのコードを撚糸
して作成した。この太さの異なる2つのコードを1本置
きに交互に配置し、合計1500本/150cm幅のタイ
ヤコード用スダレ織物を作成した。
【0017】該タイヤコード用スダレ織物を、通常の加
工条件の基で、即ち、レゾルシン/ホルマリン/ラテッ
クス(RFL)を主成分とする接着剤の付与処理、及
び、その後の乾燥を行い、引き続き230℃の加熱雰囲
気で40秒間、高張力でホットストレッチング処理を
し、更に、230℃の加熱雰囲気で40秒間、物性調整
のために特定張力でノルマライジング処理を行って、デ
イップコードスダレを作成した。
【0018】前記ノルマライジングゾーンでの張力は、
太い糸のコードの物性2.25g/D時中間伸度で7.0
%になる様に調整した。その時のホットストレッチング
ゾーンの張力は、ノルマライジングゾーンの2倍に設定
した。前記スダレ織物を、両面よりゴムシートでトッピ
ングした後、スリッテング装置を使いコード縦方向に連
続した帯状体20a、20a・・・になるように幅10mm
にスリット状に切断して補強層20の帯状材料とする。
該補強層20の帯状体20aの材料を通常のタイヤ成型
方法によって作成されたスチールベルト層14の外側に
一層で螺旋状に巻き付ける。次いで、前記補強層20の
帯状体20a、20a・・・の材料上にトレッドゴムその
他必要部材を貼り付けた後に、加硫してタイヤを作成し
た。
【0019】前記本実施例1と比較するために、比較用
の補強層のコードとして以下の比較例1〜5のコードを
作成し、前記と同様な方法で補強層を構成した。 比較例1:66ナイロンの840デニール原糸を用い、
下撚り数47回/10cm、上撚り数47/10cmのコー
ドを作成し、該コードのみ1500本でスダレ織りした
タイヤコード用スダレ織物とした。
【0020】比較例2:66ナイロンの1260デニー
ルの原糸を用い、下撚り数39回/10cm、上撚り数3
9回/10cmのコードを作成し、該コードのみ1500
本でスダレ織りしたタイヤコード用スダレ織物とした。 比較例3:66ナイロンの1260デニールの原糸を用
い、下撚り数20回/10cm、上撚り数20回/10cm
のコードを作成し、該コードのみ1500本でスダレ織
りしたタイヤコード用スダレ織物とした。
【0021】比較例4:66ナイロンの1260デニー
ルの原糸を用い、撚り数39回/10cmの片撚りコード
を作成し、該コードのみ1500本でスダレ織りしたタ
イヤコード用スダレ織物とした。 比較例5:アラミドの1500D/2(撚り数24×2
4回/10cm)のコードを作成し、該コードのみ150
0本でスダレ織りしたタイヤコード用スダレ織物とし
た。
【0022】実施例2 補強層20の細糸のコードとして66ナイロン420デ
ニールの原糸を用いて、下撚り数50回/10cm、上撚
り数50/10cmのコード21を作成し、太糸のコード
として66ナイロンの1260デニールの原糸を用い、
下撚り数39回/10cm、上撚り数39回/10cmのコ
ード22を撚糸して作成し、実施例1と同様に、この太
さの異なる2つのコード21、22を1本置きに交互に
配置し、タイヤコード用スダレ織物を作成して、補強層
20の材料としてラジアルタイヤを作成した。
【0023】比較例6:比較用の補強層のコードとして
は、66ナイロンの420D/2のコードのみ1500
本でスダレ織りしたタイヤコード用スダレ織物とした。 実施例3 実施例2と同一の細糸のコード21、即ち、66ナイロ
ンの420デニールの原糸を用いて、下撚り数50回/
10cm、上撚り数50/10cmのコード21を作成し、
太糸のコード22として66ナイロンの1680Dと4
20Dの原糸を撚らずに合糸し、見かけ上2100Dの
原糸を作成して、上撚り数30回/10cm、下撚り数3
0回/10cmのコード22を作成し、実施例1と同様
に、この太さの異なる2つのコード21、22を1本置
きに交互に配置し、タイヤコード用スダレ織物を作成し
て、補強層20の材料としてラジアルタイヤを作成し
た。
【0024】比較例7:比較用の補強層のコードとして
は、太糸のコードを66ナイロンの1890Dと420
Dの原糸を合糸して2310デニールの原糸とし、上撚
り数30回/10cm、下撚り数30回/10cmのコード
を作成し、該コードを1500本でスダレ織りしたタイ
ヤコード用スダレ織物とした。 実施例4 補強層の細糸のコード21として、66ナイロン840
デニールの原糸を用い、撚り数のみ20回/10cmと
し、その他は実施例1と同様にしてコード21を作成
し、太糸のコード22として66ナイロンの1260デ
ニール原糸を用い、撚り数39回/10cmのコードを作
成し、実施例1と同様に、この太さの異なる2つのコー
ド21、22を1本置きに交互に配置し、1500本で
タイヤコード用スダレ織物を作成して、補強層20の材
料としてラジアルタイヤを作成した。
【0025】比較例8.比較用の補強層のコードとして
は、細い糸のコードとして66ナイロンの840デニー
ルの原糸を用い、撚り数15回/10cmのコードを作成
し、太い糸のコードとして66ナイロンの1260デニ
ールの原糸を用い、撚り数39回/10cmのコートを作
成し、該コードを用いてスダレ織物を作成してタイヤを
作成した。
【0026】実施例5 実施例4と同様に、補強層の細糸のコード21として6
6ナイロンの840デニールの原糸を用い、撚り数のみ
20回/10cmとし、その他は実施例1と同様にしてコ
ード21を作成し、太糸のコード22として66ナイロ
ンの1260デニールの原糸を用い、上撚り数15回/
10cm、下撚り数15回/10cmのコード22を作成
し、実施例1と同様に、この太さの異なる2つのコード
21、22を1本置きに交互に配置し、タイヤコード用
スダレ織物を作成して、補強層20の材料としてタイヤ
を作成した。
【0027】比較例9.比較用の補強層のコードとして
は、細糸のコードとして66ナイロンの840デニール
の原糸を用い、上撚り数、下撚り数共20回/10cmの
コードを作成し、太い糸のコードとして66ナイロンの
1260デニールの原糸を用い、上撚り数、下撚り数と
も10回/10cmのコードを作成し、該コードを用いて
スダレ織物を作成してタイヤを作成した。
【0028】実施例6 補強層20の細糸のコード21としてポリエチレンナフ
タレートのデニール数1000Dの原糸を用い、上撚り
数47回/10cm、下撚り数47回/10cmのコート2
1を作成し、太糸のコード22としてポリエチレンナフ
タレートのデニール数1500Dの原糸を用い、上撚り
数39回/10cm、下撚り数39回/10cmのコード2
2を作成し、前記実施例1と同様に、この太さの異なる
2つのコード21、22を1本置きに交互に配置し、合
計1500本/150cm幅のタイヤコード用スダレ織物
を作成し、該タイヤコード用スダレ織物を補強層20の
材料としてラジアルタイヤ10を作成した。
【0029】前記実施例1〜6の試作ラジアルタイヤ1
0と比較例1〜9の試作ラジアルタイヤのサイズは、い
ずれも、205/60VR15とし、該ラジアルタイヤ
全体の構造は、本実施例1〜6、及び、比較例1〜9の
両方共に、図1の如き補強層の構造を採用し、該試作ラ
ジアルタイヤの試作本数は、前記実施例1〜6、及び、
前記比較例1〜9共に、各20本を作成した。
【0030】また、前記実施例1〜6と比較例1〜9の
試作ラジアルタイヤの測定及びテストの条件は次のよう
に行った。コード物性(中間伸度)、撚り数、コードサ
イズの測定は、JIS1017に規定されている方法に
従って測定した。但し、コードの総デニール数と表現し
ているのは、原糸のデニール数の和で撚り縮みを含まな
い値である。例えば、840D/2、上撚り数×下撚り
数=47×47回/10cmの時に撚り縮みがあるため
に、撚りコードの実測デニール数は1800デニールと
なる。しかし、本願においては、種々の撚り数でテスト
しているので、総デニール数は、840D×2=168
0Dとした。
【0031】ドラム高速耐久性の評価は、米国規格FM
VSS No109のテスト方法に準じて、ステップス
ピード方式で実施した。即ち、30分毎にスピードを上
昇させ、タイヤが故障するまで実施し、故障の時の速度
(KM/時)、及び、その速度での経過時間(分)を測
定した。前記実施例1〜6と比較例1〜9のテスト及び
測定の結果は、以下の表1及び表2に示した通りであ
る。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】前記表1及び表2に示されているように、
前記実施例1〜6は、共に、前記比較例1〜9の各々よ
りも高速耐久性が大幅に向上しているし、ラジアルタイ
ヤ製造時の不良も皆無であることが明かである。以上、
本発明の実施例1〜6の空気入りラジアルタイヤについ
て詳述したが、本発明は前記実施例1〜6記載の空気入
りラジアルタイヤに限定されるものではなく、本発明の
特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しな
い範囲で、設計において種々の変更ができるものであ
る。
【0035】例えば、図3に示されているように、本発
明の空気入りラジアルタイヤの全体構造を、トレッド部
15に備えられているスチールベルト層14、14の全
体を覆うべく構成される補強層20’の構造とし、該補
強層20’を前記実施例1〜6の図2の如き構成にでき
ることは勿論のこと、該構造を変形等したそれ以外の補
強層構造等用としても適用できるものである。
【0036】また、前記実施例1〜6の空気入りラジア
ルタイヤにおいては、前記補強層20を1層とした例に
ついて説明したが、スチールベルト層14の外側に巻き
付ける前記補強層20は、一層に限らず、2層、あるい
は、3層に巻き付けて使用できるものである。更に、前
記実施例1〜6の空気入りラジアルタイヤにおいては、
前記補強層20のコード織物を、帯状体20a、20a
・・・になるように幅10mmにスリット状に切断して帯状
材料とし、該帯状体20aの材料をスチールベルト層1
4の外側に螺旋状に巻き付けるものとして説明している
が、前記帯状体20aの幅は、そのタイヤの用途・機能
・製作都合等によって適宜幅とすることができるもので
あると共に、帯状としないで、板状としてスチールベル
ト層14の外側を覆うべく構成するものでも良い。
【0037】更にまた、前記補強層20の細いコード2
1と太いコード22とは、交互に配置したものとして説
明しているが、交互に限らず、2〜3本の同一太さのコ
ードを連続させた一群とし、その2〜3本の同一コード
群(細いコード群と太いコード群)を交互に配置する構
成とするものでも良い。更にまた、前記補強層20の細
いコード21と太いコード22とは、1500本/15
0cm幅に配置するものとして説明しているが、前記本数
に限定されるものではなく、高速耐久性等タイヤの性能
を損なわない範囲で増減できるものである。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の空気入りラジアルタイヤは、補強層のコードを異な
る2つの太さのコードを配置した組み合わせコードと
し、該補強層を異なる2つの太さのコードを交互、もし
くは、2乃至3本置きに等間隔に配置した2乃至15本
の細い帯状材としてスチールベルト層に巻き付けたこと
によって、ラジアルタイヤの高速耐久性が数ステップ向
上し、かつ、ラジアルタイヤの製造時のタイヤ変形に基
づく不良も皆無となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す空気入りラジアルタイ
ヤの断面図。
【図2】図1の実施例の空気入りラジアルタイヤの補強
層の断面概念図。
【図3】本発明の他の実施例を示す空気入りラジアルタ
イヤの断面図。
【符号の説明】
10 空気入りラジアルタイヤ 11 ビード 12 プライコード 13 カーカス層 14 スチールベルト層 15 トレッド部 20 補強層 20a 補強層の帯状材料 21 細糸コード 22 太糸コード 23 ゴム層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プライコードの外側のトレッド部にスチ
    ールベルト層を備え、該スチールベルト層の外側に前記
    プライコードと直角方向に巻き付けた1乃至3層の補強
    層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、 前記補強層が、異なる2つの太さのコードを交互、もし
    くは、2乃至3本置きに等間隔に配置した組み合わせコ
    ードを備えると共に、 細いコードの太さが総デニール数840D乃至2000
    Dであり、太いコードの太さが前記細いコードの太さの
    1.5乃至5.0倍、好ましくは、1.5乃至3.0倍
    であり、更に、 前記細いコードの上撚り数が20乃至50回/10cm
    で、前記太いコードの撚り数が細いコードの撚り数の
    0.3乃至2.0倍、好ましくは、0.5乃至2.0倍
    で、かつ、15回/10cm以上の範囲であることを特徴
    とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記補強層のコードが、66ナイロン糸
    であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジ
    アルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記補強層のコードが、ポリエチレンナ
    フタレート糸であることを特徴とする請求項1に記載の
    空気入りラジアルタイヤ。
JP7198802A 1995-07-07 1995-08-03 空気入りラジアルタイヤ Pending JPH0976709A (ja)

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