JPH0976650A - 多色熱転写リボン - Google Patents

多色熱転写リボン

Info

Publication number
JPH0976650A
JPH0976650A JP7263511A JP26351195A JPH0976650A JP H0976650 A JPH0976650 A JP H0976650A JP 7263511 A JP7263511 A JP 7263511A JP 26351195 A JP26351195 A JP 26351195A JP H0976650 A JPH0976650 A JP H0976650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink layer
layer
transfer ribbon
thermal transfer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7263511A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3332688B2 (ja
Inventor
Yasushi Komatsu
靖志 小松
Masami Tokunaga
正巳 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Corp
Original Assignee
Pilot Corp
Pilot Pen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Corp, Pilot Pen Co Ltd filed Critical Pilot Corp
Priority to JP26351195A priority Critical patent/JP3332688B2/ja
Publication of JPH0976650A publication Critical patent/JPH0976650A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3332688B2 publication Critical patent/JP3332688B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】特別な機構や制御装置を持たない汎用のプリン
タにおいて、被転写媒体上に多色の印字を可能にし、か
つ、インク層を構成する成分に大きな制約なく使用で
き、支持体上にインク層を塗工する場合も、特殊な技術
や制約を受けない比較的簡易な塗工が可能な多色熱転写
リボンを得ることを目的とする。 【構成】少なくとも樹脂フィルムの支持体上に第1イン
ク層を設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ重ね
て設けた第1インク層と異なる色調の第2インク層を備
え、該第2インク層の可視光の透過率より第1インク層
の透過率を高くしたことを特徴とする多色熱転写リボ
ン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写プリンタに使
用される熱転写リボンにおいて、多色印字が可能な熱転
写リボンに関するものである。さらに詳述すれば、PO
P分野、チケット発券分野等の多色印字を必要とする分
野において、特殊な機構や制御装置を持たない汎用の熱
転写プリンタで一度に2色以上の印字を可能とする多色
熱転写リボンに関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドを用いた熱転写記録方式
は、ラベルプリンター、発券機等さまざまな用途に使用
されている。これらの用途において、多色印字に対する
要望があり、種々の検討が行われてきた。
【0003】従来、単一色のリボンを用いて熱転写印字
方式で多色印字するためには、第1色目の印字を行った
後、リボンを掛け替え、再び第1色目の印字がなされた
被転写媒体を用い第2色目の印字を行っていた。この方
法では、第1色目の印字と第2色目の印字の間に、プリ
ンタ上でのリボンの掛け替えが必須であり、さらに一度
印字した被転写媒体をもう一度使用し、印字位置がずれ
ないように第2回目の印字を行う必要があり、2度の印
字を正確に位置がずれないようにするのは非常に困難で
あった。また、掛け替え時のリボンの無駄や手間が生じ
るなどの問題もあった。
【0004】上記問題点を解決するために、色調の異な
る単色のリボンを同一のプリンタに複数装着できるよう
にし、さらに各リボン毎にサーマルヘッドを配設したプ
リンタが提案されている。しかし、このプリンタは複数
のリボンを使用し、複数のサーマルヘッドを使用するた
め、プリンタ自体の機構が大きく複雑になり、各色の位
置合わせにおいて機構上特殊な技術を要するので、汎用
のプリンタではない。
【0005】それに対し、単一の熱転写リボン、単一の
サーマルヘッドを用いて、多色印字するためのいくつか
の手段が、特開昭56−98190号公報、特公平2−
59071号公報、特公平5−87399号公報、特公
平6−49385号公報などに提案されている。これら
の公報に記載の熱転写リボンは、図3に示したように、
いずれも複数色のインク層を同一基材上に順次繰り返し
ブロック状に配設したもので、最初の色のブロックを印
字した後に、次の色のブロックを印字するまでに被転写
媒体を最初の位置まで引き戻し、第2の色以降の印字を
行うものである。この操作を印字する色の数だけ繰り返
す必要がある。このことから、被印字媒体の正確な引き
戻し機構が必要である。また、各色のリボン端部の正確
な位置合わせも必要になり様々な制約が生じている。ま
た、被転写媒体がサーマルヘッド上を印字する色の数だ
け通過するので印字開始から印字完了までの時間がかか
り好ましくない。
【0006】特公平2−59071号公報では、図4に
示したように、リボンの色の変わり目毎に次の色を示す
識別マークをつけ、その識別マークをプリンタ側のセン
サーにて判別する機構が提案されている。特公平5−8
7399号公報には、リボンの端部近辺に全長にわたり
各色に関するバーコードを設け、プリンタ側のスキャナ
で判読するものが、特公平6−49385号公報には、
各色の塗工ブロックの配設距離を限定して塗工し、さら
に識別マークを設けるものが提案されている。
【0007】識別マークやバーコードを設けるものは、
マークの配設自体に技術を要し、さらに配設手段に多く
の検討を要するので好ましくない。各色の塗工ブロック
の配設距離を限定したものも、塗工時の位置合わせが困
難で、実用にはならないものである。また、このような
ものは、プリンタ側に特別なセンサーやスキャナを必要
とし、専用の熱転写プリンタでないと印字できないもの
である。さらに、このような複数色のインク層を同一基
材上に順次繰り返し配設したものの多くは、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックなどの色のブロックを配設
したものであり、必要な色がたとえ2色であっても残り
の色のブロックは使用しないで消費してしまうことにな
り、たいへん不経済である。
【0008】また、特開昭56−98190号公報に
は、図5に示したように、リボンの長さ方向に沿って複
数色のインク層が順次塗り分けて形成されたリボンが開
示されている。このようなリボンは、ラインプリンタに
装着したときに、一度のサーマルヘッドの通過で多色の
印字が可能であるが、リボンの長さ方向に沿って複数色
のインク層を塗り分けることは、全ての色のインク層に
おいて塗工時の位置合わせが必要となり、塗工が非常に
困難であり、また、パターン塗りのため、ロールコータ
ーなどを用いて塗工を行う場合、塗工する色の数だけ複
数のパターンの塗工ロールを用意する必要があり好まし
くない。
【0009】また、特開昭62−183388号公報に
は、基材上にインクの融点に差を付け、特殊な構成成分
を用いた異なる2色のインク層を重ねて設けた2色型感
熱転写材が提案されている。サーマルヘッドで与える熱
量を加減することによって、第1層のみを印字したり、
第1層と第2層をあわせて印字し結果的に第2層の色調
の印字を得、2色の印字物を得ようとするものである。
このようなものは、サーマルヘッドで与える熱量によっ
て転写もしくは非転写となるような特殊な材料を選ぶこ
とが必須となり、インク構成成分に著しい制約が生じる
ほか、第1層と第2層をあわせて印字し、結果的に第2
層の色調の印字を得る場合、第1層のインクの色による
第2層インク色調への混色の問題がある。さらに、この
転写材を用いる場合、プリンタは、サーマルヘッドの熱
量を微妙に変化させる機構を備えている必要があり、プ
リンタの機構および制御が複雑になるので好ましくな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、上記のような特別な機構や制御装置を持たない
汎用のプリンタにおいて、一度のサーマルヘッドの加熱
通過によって被転写媒体上に多色の印字を可能にし、か
つ、インク層を構成する成分に大きな制約なく使用で
き、支持体上にインク層を塗工する場合も、特殊な技術
や制約を受けない比較的簡易な塗工が可能な多色熱転写
リボンを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、少なくとも樹脂フィルムの支持体上に特
定の第1インク層を設け、第1インク層上の任意の一部
分にのみ重ねて設けた特定の第2インク層を備えた多色
熱転写リボンという構成にしたことを特徴とする。
【0012】即ち本発明は、 「1.少なくとも樹脂フィルムの支持体上に着色剤とワ
ックスおよび/または樹脂成分を含有する第1インク層
を設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ重ねて設
けた第1インク層と異なる色調の着色剤とワックスおよ
び/または樹脂成分を含有する第2インク層を備え、該
第2インク層の可視光の透過率より第1インク層の透過
率を高くしたことを特徴とする多色熱転写リボン。
2.第2インク層の可視光の透過率が15%以下である
第1項に記載の多色熱 転写リボン。 3.第1インク層の可視光の透過率が15〜30%であ
る第1項または第2項に記載の多色熱転写リボン。 4.第2インク層の着色剤が黒色である第1項に記載の
多色熱転写リボン。 5.第1インク層の可視光の透過率が8%以上である第
4項に記載の多色熱転写リボン。 6.少なくとも樹脂フィルムの支持体上に着色剤とワッ
クスおよび/または樹脂成分を含有する第1インク層を
設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ重ねて設け
た第1インク層と異なる色調の着色剤とワックスおよび
/または樹脂成分を含有する第2インク層を備え、さら
に第2インク層の任意の一部分に第1および第2インク
層と異なる色調の着色剤とワックスおよび/または樹脂
成分を含有する第3インク層を重ねて設け、第1インク
層の可視光の透過率を第2インク層の可視光の透過率よ
り高く、かつ第1インク層と第2インク層を積層した状
態の可視光の透過率を第3インク層の可視光の透過率よ
り高くしたことを特徴とする多色熱転写リボン。 7.第1インク層、第2インク層、第3インク層の可視
光の透過率がそれぞれ20〜30%、10〜20%、1
0%以下である第6項に記載の多色熱転写リボン。 8.第3インク層の着色剤が黒色である第6項に記載の
多色熱転写リボン。 9.第1インク層、第2インク層の可視光の透過率がそ
れぞれ15〜30%、8〜15%である第8項に記載の
多色熱転写リボン。」である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の多色熱転写リボンは、少
なくとも樹脂フィルムの支持体上に特定の着色剤とワッ
クスおよび/または樹脂成分を含有する第1インク層を
設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ重ねて設け
た第1インク層と異なる色調の着色剤とワックスおよび
/または樹脂成分を含有する特定の第2インク層を備
え、各層の可視光の透過率を特定した多色熱転写リボン
である。
【0014】本発明の多色熱転写リボンの構成を図によ
って説明する。図1に本発明の多色熱転写リボンの簡単
な例を示す。樹脂フィルムの支持体1上に、第1インク
層2を設け、第1インク層2上の長さ方向の任意の一部
分にのみ重ねて第2インク層3を設ける。ここで、第1
インク層2は、第2インク層3より可視光の透過率が高
くなければならない。
【0015】本発明の多色熱転写リボンにおいて、重ね
塗工していない部分は、支持体上に第1インク層2を設
けただけの構成なので、転写時、被転写媒体上に、第1
インク層2のみ転写し、第1インク層2の色調を得るこ
とができる。また、第1インク層2と第2インク層3が
重なった部分は、支持体上に第1インク層2と第2イン
ク層3が積層された構成となっているため、転写時、被
転写媒体上に、まず第2インク層3が接着し、その上に
第1インク層2が積層された転写物となる。よって、目
視により転写物を視認する場合、第1インク層2を通し
て第2インク層3を視認することとなる。その際、第1
インク層2の透過率が十分に高いことにより、第1イン
ク層2が第2インク層3の色調を妨げることなく、第2
インク層中の着色剤の色調を生かした所望の色調を得る
ことができる。
【0016】さらに、図2に本発明の多色熱転写リボン
の別の例を示す。図1の多色熱転写リボンのインク層を
3層構成にしたものであるが、ここでも各層間の透過率
の関係は重要である。第1インク層2の可視光の透過率
は第2インク層3の可視光の透過率より高く、かつ第1
インク層2と第2インク層3を積層した状態の可視光の
透過率を第3インク層4の可視光の透過率より高くする
必要がある。このことによって、所望の3色の色調を得
ることができる。
【0017】本発明の技術を用い、さらに4色以上の多
色熱転写リボンに応用しても何ら問題なく使用すること
ができる。
【0018】本発明の多色熱転写リボンは、一度の印字
で多色を表現しようとすることが狙いであるので、リボ
ン幅は、被転写媒体とほぼ同じ幅か、印字しようとする
領域とほぼ同じ幅、または、サーマルヘッドとほぼ同じ
幅であることが好ましい。このことによって、一度の印
字、つまり一度のサーマルヘッドの通過により多色の印
字を得ることができる。
【0019】プリンタのサーマルヘッドは、ライン型、
シリアル型の両方が使用可能であるが、広い領域におい
て多色印字を表現する方が用途的に多いと考えられるの
で、ライン型のサーマルヘッドの方が好ましい。
【0020】本発明の多色熱転写リボンは、まず、樹脂
フィルムの支持体上に、第1インク層を全面に塗工して
設ける。この際の塗工方法は特に規定はなく、インク成
分を水系または油系などの溶媒中に分散/溶解させ、塗
工液を調製し、または各成分を直接加熱溶解後ホットメ
ルトインクとし、グラビアコーター、オフセットコータ
ー、ワイヤーバーコーター、エアーナイフコーターなど
の塗工方法で所要の塗工量にし、作製することができ
る。
【0021】次に、第1インク層上の任意の一部分にの
み第1インク層とは異なる色調の第2インク層を重ねて
設ける。この際の塗工方法は、塗工インクの作製は同様
でよいが、任意の一部分にのみ塗工する必要があるた
め、第2インク層を塗工しない部分に損傷を与えないよ
うに塗工することが重要である。そのための塗工手段で
あればどのような手段を用いても何ら差し支えないが、
インク成分を水系または油系などの溶媒中に分散/溶解
させ、塗工液を調製し、グラビアコーター、オフセット
コーターなどで塗工することが好ましい。
【0022】さらに必要に応じ第1インク層および/ま
たは第2インク層上の任意の一部分に第1および第2イ
ンク層とは異なる色調の第3インク層を重ねて設けるこ
とができる。第3インク層を設ける際の塗工手段は、上
述の第2インク層を設ける際と同様である。
【0023】各層は、少なくとも着色剤とワックスおよ
び/または樹脂成分を含有する。着色剤としては、カー
ボンブラック、群青、クロム黄、カドミウム黄、ハンザ
イエロー、パーマネントレッド、アソザリンレーキ、ビ
クトリアブルーレーキ、フタロシアアニンブルーなどの
顔料や、オーラミン、ローダミンなどの染料の1種また
は2種以上が利用できる。
【0024】カーボンブラック、群青などの濃色系の着
色剤は、インク層が2層構成の場合は第2層に配合し、
3層構成の場合は第3層に配合することが好ましい。つ
まり、配設した各色のインク層の最外層に濃色系の着色
剤を用い、支持体に近づくにつれて淡色系の着色剤を配
合するよう構成することが好ましい。
【0025】着色剤の配合量は、色調や各層によって異
なるが10〜40重量%が好ましい。この際も、最外層
がもっとも濃くなるように着色剤を配合し、支持体に近
づくにつれて薄くなるように着色剤を配合するよう構成
することが好ましい。最外層の着色剤の配合量は15〜
40重量%が好ましく、支持体にもっとも近い層の着色
剤の配合量は10〜30重量%が好ましい。
【0026】さらに、第1インク層〜第3インク層を重
ねて塗工する上で、各色の所望の色調を確実に表現する
ために、各層の可視光における光の透過率を制御するこ
とが好ましい。インク層が2層構成の場合は第1層の透
過率は第2層の透過率より高く設定する必要があり、第
1層の透過率は15〜30%、第2層の透過率は15%
以下が好ましく、3層構成の場合は第1層の透過率は第
2層の透過率より高く、第1層と第2層を積層した層の
透過率は第3層の透過率より高く設定する必要があり、
第1層の透過率は20〜30%、第2層の透過率は10
〜20%、第3層の透過率は10%以下に制御すること
が好ましい。
【0027】インク層が2層構成の時に第2インク層が
黒色の場合は、第1層の透過率は8%以上の透過率に設
定することができる。また、3層構成の時に第3インク
層が黒色の場合は、第1層の透過率は第2層の透過率よ
り高くすることは前述同様であるが、第1層の透過率は
15〜30%、第2層の透過率は8〜15%設定するこ
とができる。
【0028】本発明における透過率の測定は、例えば透
過率85%のポリエチレンテレフタレートフィルムの支
持体に各層のインクを塗工し、支持体と比較し測定する
ことができる。測定には、例えばスガ試験機(株)社製
の多光源分光測色計MSC−1のC光を光源に用いるこ
とができる。
【0029】各層には、感熱成分として、ワックス、樹
脂成分を配合するが、これらは単独でも併用しても配合
可能である。また、各成分は、各層において異種の成分
を用いることも可能であるし、同種の成分で構成するこ
とも可能である。熱感度制御の点や、塗工の面で、同種
の成分で各層のインクを構成した方が好ましい。
【0030】使用するワックスとしてはパラフィンワッ
クス、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、ポリエチレンワックス、ミツロウ、カルナバワ
ックス、ゲイロウ、モクロウ、ヌカロウ、モンタンワッ
クス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス、フ
ィッシャートロプスワックスなどの天然または合成ワッ
クス、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フ
ロメン酸、ベヘニン酸、ラウリン酸、マルガリン酸等の
高級脂肪酸ワックス、ステアリンアミド、オレインアミ
ド等のアミドワックスなどが挙げられる。ワックスの融
点は40〜120℃がよく、さらに50〜110℃がよ
り好ましい。配合量としては10〜90重量%が使用で
きる。
【0031】使用する樹脂成分としては、ポリアミド樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、テルペン樹脂、エチレンーメタクリル酸−
アクリル酸コポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー、エチレン−エチルアクリレートコポリマー、ポリス
チレン−ポリイソプレンコポリマー、ロジンおよびその
誘導体、フェノール樹脂、石油系樹脂、キシレン樹脂等
の熱可塑性樹脂を1〜70重量%配合できる。
【0032】また、必要に応じて、各種活性剤や滑剤な
どの添加剤も使用することが出来る。添加剤の配合量は
0.5〜10重量%が好ましい。
【0033】本発明の多色熱転写リボンの各層の好まし
い塗工量はインク層の層構成によって異なるが、おおむ
ね0.5〜3.0g/m2が好ましい。さらに各層の合
計が1.5〜6.0g/m2が好ましい。
【0034】本発明の多色熱転写リボンには、多層部分
と1層の部分との間で、転写率を変えないようにするた
め、ワックスを主体とする剥離層を用いることができ
る。ワックスとしては、上記ワックスが例示できるが、
着色インク層よりも溶融粘度が低くなるようなワックス
を選択することが好ましい。剥離層の好ましい塗工量は
0.1〜2.0g/m2が好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。なお、以下実施例及び比較例中の「部」は、特に
ことわらない限り全て重量による。
【0036】実施例1 厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に耐熱滑性層を形成して支持体とし、支持体の耐
熱滑性層の逆面に、以下の構成の第1インク層成分を水
系エマルジョン固形分30%に調製し、グラビアコータ
ーにて塗工量1.2g/m2となるように塗工、乾燥さ
せ、第1インク層を作製した。
【0037】 (第1インク層成分) 可視光透過率 18% エチレン−酢酸ビニルコポリマー 10部 パラフィンワックス 40部 カルナバワックス 30部 青色顔料 20部
【0038】次に、以下の構成の第2インク層成分をト
ルエン・メチルエチルケトン(7・3比)の溶媒下で固
形分30%になるように配合し、サンドミルを用いて均
一分散液を調製し、第1インク層を塗工した支持体上の
長さ方向に1/3程度に重なるようにグラビアコーター
にて、塗工量1.2g/m2となるようにパターン状に
塗工、乾燥させ、2色熱転写リボンを作製した。
【0039】 (第2インク層成分) 可視光透過率 3%以下 カルナバワックス 30部 ポリエチレンワックス 35部 ポリアミド樹脂 10部 カーボンブラック 25部
【0040】実施例2 厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に耐熱滑性層を形成して支持体とし、支持体の耐
熱滑性層の逆面に、以下の構成の第1インク層成分を水
系エマルジョン固形分30%に調製し、グラビアコータ
ーにて塗工量1.2g/m2となるように塗工、乾燥さ
せ、第1インク層を作製した。
【0041】 (第1インク層成分) 可視光透過率 25% エチレン−酢酸ビニルコポリマー 10部 パラフィンワックス 40部 カルナバワックス 30部 黄色顔料 20部
【0042】次に、以下の構成の第2インク層成分をト
ルエン・メチルエチルケトン(7・3比)の溶媒下で固
形分30%になるように配合し、サンドミルを用いて均
一分散液を調製し、第1インク層を塗工した支持体上の
長さ方向に1/3程度に重なるようにグラビアコーター
にて、塗工量1.2g/m2となるようにパターン状に
塗工、乾燥させ、2色熱転写リボンを作製した。
【0043】 (第2インク層成分) 可視光透過率 9% カルナバワックス 30部 ポリエチレンワックス 35部 ポリアミド樹脂 10部 藍色顔料 25部
【0044】実施例3 厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に耐熱滑性層を形成して支持体とし、支持体の耐
熱滑性層の逆面に、約1.5g/m2厚のパラフィンワ
ックスを主体とする剥離層を設け、剥離層の上に以下の
構成の第1インク層成分を水系エマルジョン固形分30
%に調製し、グラビアコーターにて塗工量1.2g/m
2となるように塗工、乾燥させ、第1インク層を作製し
た。
【0045】 (第1インク層成分) 可視光透過率 25% アクリル樹脂 10部 マイクロクリスタリンワックス 10部 カルナバワックス 60部 黄色顔料 20部
【0046】次に、以下の構成の第2インク層成分を水
系エマルジョン固形分30%に調製し、グラビアコータ
ーにて塗工量1.2g/m2となるように塗工、乾燥さ
せ、、第1インク層を塗工した支持体上の長さ方向に約
半分程度に重なるようにグラビアコーターにて、塗工量
1.2g/m2となるようにパターン状に塗工、乾燥さ
せ、第2インク層を作製した。
【0047】 (第2インク層成分) 可視光透過率 14% アクリル樹脂 10部 マイクロクリスタリンワックス 10部 カルナバワックス 60部 赤色顔料 20部
【0048】次に、以下の構成の第3インク層成分をト
ルエン・メチルエチルケトン(7・3比)の溶媒下で固
形分30%になるように配合し、サンドミルを用いて均
一分散液を調製し、第2インク層を塗工した支持体上の
長さ方向に1/3程度に重なるようにグラビアコーター
にて、塗工量1.2g/m2となるようにパターン状に
塗工、乾燥させ、3色熱転写リボンを作製した。
【0049】 (第3インク層成分) 可視光透過率 3%以下 アクリル樹脂 10部 マイクロクリスタリンワックス 10部 カルナバワックス 60部 黄色顔料 20部
【0050】比較例1 実施例1の第1インク層の着色剤に第1インク層の可視
光の透過率が5%となるような群青色の顔料を用い、第
2インク層の着色剤に第2インク層の可視光の透過率が
10%となるような赤色の顔料を用いたほかは、実施例
1と同様に調製し、塗工し、2色熱転写リボンを作製し
た。
【0051】比較例2 実施例1の第1インク層と第2インク層を入れ替えて用
いたほかは、実施例1と同様に調製し、塗工し、熱転写
リボンを作製した。
【0052】以上のように調製した5種の熱転写リボン
を(株)オートニクス社製汎用サーマルラインプリンタ
BC−8に装着し、以下に示す印字条件にて印字試験を
行った。 印字条件 印字速度 :60mm/sec 被転写紙 :ミラーコート紙(リンテック(株)社
製 ハイグロス) 印字時周囲温度:25℃
【0053】実施例1の熱転写リボンは、良好な2色の
印字象を一度の印字によって得ることができた。
【0054】実施例2の熱転写リボンは、良好な3色の
印字象を一度の印字によって得ることができた。
【0055】比較例1の熱転写リボンは、第1インク層
に第2インク層の色調が妨げられ、第1インク層と第2
インク層が重なった部分においては所望の色の印字象を
得ることができなかった。
【0056】比較例2の熱転写リボンは、第1インク層
に第2インク層の色調が妨げられ、第1インク層の色調
である黒色1色の印字象しか得られなかった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多色熱転
写リボンは、少なくとも樹脂フィルムの支持体上に第1
インク層を設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ
重ねて設けた第2インク層を備えた多色熱転写リボンと
いう構成にしたことで、従来のカラーリボンに比べ、イ
ンク構成材料およびインク構成に特別な技術や、要素が
必要なく自由度が増すため、色選定や材料選定の多様化
が図られ、経済的にも有利である。また、塗工時にも特
別な技術が必要なくなるため、生産設備や工程が簡略な
ものでも安定した製造が可能である。さらに本発明の多
色熱転写リボンは、特定のプリンタを必要としないの
で、新規のプリンタを購入する必要がなく、汎用性に優
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多色熱転写リボンの一例を示す模式図
【図2】本発明の多色熱転写リボンの別の一例を示す模
式図
【図3】従来の繰り返し塗り分けによるカラーリボンを
示す模式図
【図4】従来の繰り返し塗り分けによるカラーリボンに
おいて、識別マークを設けた例を示す模式図
【図5】従来の長さ方向に塗り分けたカラーリボンを示
す模式図
【符号の説明】
1 支持体 2 本発明の第1インク層 3 本発明の第2インク層 4 本発明の第3インク層 5 イエロー色インク層ブロック 6 マゼンタ色インク層ブロック 7 シアン色インク層ブロック 8 黒色インク層ブロック 9 識別マーク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂フィルムの支持体上に着
    色剤とワックスおよび/または樹脂成分を含有する第1
    インク層を設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ
    重ねて設けた第1インク層と異なる色調の着色剤とワッ
    クスおよび/または樹脂成分を含有する第2インク層を
    備え、該第2インク層の可視光の透過率より第1インク
    層の透過率を高くしたことを特徴とする多色熱転写リボ
    ン。
  2. 【請求項2】 第2インク層の可視光の透過率が15%
    以下である請求項1に記載の多色熱転写リボン。
  3. 【請求項3】 第1インク層の可視光の透過率が15〜
    30%である請求項1または2に記載の多色熱転写リボ
    ン。
  4. 【請求項4】 第2インク層の着色剤が黒色である請求
    項1に記載の多色熱転写リボン。
  5. 【請求項5】 第1インク層の可視光の透過率が8%以
    上である請求項4に記載の多色熱転写リボン。
  6. 【請求項6】 少なくとも樹脂フィルムの支持体上に着
    色剤とワックスおよび/または樹脂成分を含有する第1
    インク層を設け、第1インク層上の任意の一部分にのみ
    重ねて設けた第1インク層と異なる色調の着色剤とワッ
    クスおよび/または樹脂成分を含有する第2インク層を
    備え、さらに第2インク層の任意の一部分に第1および
    第2インク層と異なる色調の着色剤とワックスおよび/
    または樹脂成分を含有する第3インク層を重ねて設け、
    第1インク層の可視光の透過率を第2インク層の可視光
    の透過率より高く、かつ第1インク層と第2インク層を
    積層した状態の可視光の透過率を第3インク層の可視光
    の透過率より高くしたことを特徴とする多色熱転写リボ
    ン。
  7. 【請求項7】 第1インク層、第2インク層、第3イン
    ク層の可視光の透過率がそれぞれ20〜30%、10〜
    20%、10%以下である請求項6に記載の多色熱転写
    リボン。
  8. 【請求項8】 第3インク層の着色剤が黒色である請求
    項6に記載の多色熱転写リボン。
  9. 【請求項9】 第1インク層、第2インク層の可視光の
    透過率がそれぞれ15〜30%、8〜15%である請求
    項8に記載の多色熱転写リボン。
JP26351195A 1995-09-18 1995-09-18 多色熱転写リボン Expired - Fee Related JP3332688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26351195A JP3332688B2 (ja) 1995-09-18 1995-09-18 多色熱転写リボン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26351195A JP3332688B2 (ja) 1995-09-18 1995-09-18 多色熱転写リボン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0976650A true JPH0976650A (ja) 1997-03-25
JP3332688B2 JP3332688B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=17390552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26351195A Expired - Fee Related JP3332688B2 (ja) 1995-09-18 1995-09-18 多色熱転写リボン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3332688B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101034404B1 (ko) * 2008-10-01 2011-05-16 (주)씨앗 승화형 열전사 리본
WO2024029549A1 (ja) * 2022-08-05 2024-02-08 ゼネラル株式会社 熱転写記録媒体、転写済みフィルムおよび転写済みフィルムの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101034404B1 (ko) * 2008-10-01 2011-05-16 (주)씨앗 승화형 열전사 리본
WO2024029549A1 (ja) * 2022-08-05 2024-02-08 ゼネラル株式会社 熱転写記録媒体、転写済みフィルムおよび転写済みフィルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3332688B2 (ja) 2002-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5953037A (en) Thermal transfer recording medium and thermal transfer recording method
JPS5945184A (ja) 熱昇華型感熱転写記録インクリボン
EP0198505B1 (en) Heat-sensitive transfer sheet
JP3332688B2 (ja) 多色熱転写リボン
JPS63132092A (ja) 感熱転写材および感熱転写記録方法
JP3056419B2 (ja) 熱転写記録媒体および熱転写記録方法
KR100265926B1 (ko) 열전사 필름
JP3056420B2 (ja) 熱転写記録媒体
JP4315421B2 (ja) 熱転写記録媒体
JP2005178133A (ja) 多色熱転写記録媒体
JPS6131289A (ja) 熱転写記録材
JPH01206085A (ja) 熱転写インクシート
JPH0776181A (ja) 感熱記録材料
JPS637974A (ja) 感熱転写材および感熱転写法
EP1564019B1 (en) Copying sheet and method for creating or enhancing copying quality of a copying sheet
WO1998001306A1 (fr) Support d'enregistrement pour transfert thermique
JPS6342890A (ja) 感熱転写材
JPH03247491A (ja) 熱転写シート及び熱転写方法
JPS63239088A (ja) 感熱転写シート
JPH0454600B2 (ja)
JP2004351637A (ja) 多色熱転写記録媒体
JPH0825820A (ja) 熱転写記録シート
JPH04312887A (ja) カラー熱溶融転写記録材及びカラー熱溶融転写記録方法
JPH11245519A (ja) 熱転写記録媒体
JPS63178080A (ja) 熱転写用カラ−シ−ト及び熱転写方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees