JPH0975839A - ベル型塗装機による塗装における塗装膜厚の推定方法 - Google Patents

ベル型塗装機による塗装における塗装膜厚の推定方法

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JPH0975839A
JPH0975839A JP23300295A JP23300295A JPH0975839A JP H0975839 A JPH0975839 A JP H0975839A JP 23300295 A JP23300295 A JP 23300295A JP 23300295 A JP23300295 A JP 23300295A JP H0975839 A JPH0975839 A JP H0975839A
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JP
Japan
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coating
coating film
gun
thickness
film thickness
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JP23300295A
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English (en)
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Masaaki Tsuchida
正昭 土田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度の塗装膜厚推定方法の提供。 【解決手段】 ガン速度、ガン距離、印加電圧、吐出
量、シェーピングエアー圧、ベルヘッド回転数の6変数
を説明変数とし塗装膜厚を目的変数とした重回帰分析に
よりシミュレーションを実行して塗装膜厚を推定する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベル型塗装機によ
る塗装における塗装膜厚の推定方法に関し、塗装ロボッ
トに対するティーチング等をコンピューターによるシミ
ュレーション手法を用いて行うに際し、被塗装物(車
両)の塗装膜厚を演算する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の方法は、一定の塗装条件、例えば
吐出量(cc/min)、ガン速度(mm/sec)、
被塗装物までのガン距離(mm)等で実際に塗装したパ
ネルの膜厚分布を測定して、塗装条件と膜厚分布をデー
タベースとしてコンピューターに入力して、シミュレー
ション時に前記データベースをもとに塗装膜厚を演算し
て表示させる方法を取っている。具体的な例を、図5を
用いて説明すると、つぎの通りである。ガン距離d0で
一定の塗装条件(吐出量、ガン速度等)のもとで塗装を
行い、膜厚分布を測定して、シミュレータにデータベー
スとして登録する。ただし、図5の各記号の意味はつぎ
の通りとする。 d0:データベースとして登録した基準ガン距離(m
m) dx:シミュレーション時のガン距離(mm) μ0:データベースとして登録した塗装膜厚(μm) μx:シミュレーション時の膜厚演算値(μm) ついで、シミュレーションを行うときに、ガンの被塗装
物に対する相対速度、被塗装物までの実際のガン距離等
を考慮して補正を行い膜厚値を算出する。 (例1)シミュレーションガン距離が基準ガン距離にた
いして変化した場合 μx=(d0/dx)・μ0 (例2) シミュレーションガン距離・速度が基準ガン
距離・速度にたいして変化した場合 μx=(d0/dx)・μ0・(v0/vx) v0:データベースとして登録した基準ガン速度(mm
/sec) vx:シミュレーション時のガン速度(mm/sec)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術には
つぎの問題がある。 従来の膜厚演算方法では、塗装パターンがガンの塗
料吐出口から円錐状に飛散する場合には有効であるが、
塗装パターンが円錐以外の場合、たとえば釣鐘状(図
6)等の場合は適用できない。通常、ロボットシミュレ
ーションシステムを適用している対象ロボットの塗装ガ
ンの塗装パターンは円錐状でなく、釣鐘状に近いため、
従来の方法では膜厚演算が不可能である。さらに詳しく
は、シミュレーション時のガン距離が基準ガン距離にた
いして変化した時に、図6の斜線部(a部、b部)の膜
厚演算値が実際の膜厚値と異なる。 a部:ベル塗装機では塗膜が形成されるにもかかわら
ず、従来の演算方法では、塗膜が形成されない演算結果
となる。 b部:ベル塗装機では塗膜が形成されないにもかかわら
ず、従来の演算方法では、塗膜が形成される演算結果と
なる。 ベル塗装機は電圧をかけて、塗料に印加させ静電力
を利用して塗装するため印加電圧の変化により膜厚分布
は変化するが、従来の方法では対応できない。 従来の方法では、ある塗色に対してシミュレーショ
ン途中で塗装条件(吐出量、ベル回転数、シェーピング
エアー圧力等)が変化する場合、各変動条件での基準膜
厚分布を実験により測定してデータベースとして登録し
なければならず、非常に煩雑かつ多大な工数を要する。
たとえば下の表1の場合を例によると96回(=2×1
×2×4×3×2)もの塗装実験と膜厚測定が必要とな
る。
【0004】
【表1】
【0005】本発明の目的は、塗装パターンの形状に関
係なく、どのようなパターン形状にも対応でき、印加電
圧にも対応でき、登録データベースも少なくて済む高精
度の塗装膜厚演算、推定方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の方法はつぎの通りである。塗装ガン速度、塗装ガン
と被塗装物との距離、印加電圧、塗料の吐出量、シェー
ピングエアー圧、ベルヘッド回転数の6変数を説明変数
とし、塗装膜厚を目的変数とした重回帰式を作成し、塗
装のシミュレーションを実行し前記重回帰式を用いてシ
ミュレーションの場合の塗装膜厚を演算し推定する、ベ
ル型塗装機による塗装における塗装膜厚の推定方法。
【0007】上記本発明方法では、塗装膜厚推定に重回
帰分析が用いられ、塗装パターンに影響を与えるガン距
離、印加電圧、シェーピングエアー圧が説明変数に含ま
れているので、塗装パターンが変化しても自ずとそれに
対応できる。また、印加電圧が説明変数に含まれている
ので、印加電圧の変化による膜厚分布にも対応できる。
また、重回帰式の回帰係数の決定のための実験では、回
帰係数がかかる説明変数を変化させ、他の説明変数を固
定して行うので、実験回数は従来法に比べて著しく少な
くて済む。また、いったん回帰係数が決定されると、実
験の上限水準値、下限水準値以内であれば、無限の点に
おいて塗装膜厚を高精度に推定することが可能になる。
これに対して、従来法では推定可能条件は基準膜厚を実
験した条件に限られる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明実施例
のベル塗装機による塗装膜厚の推定方法は、重回帰式の
作成工程と、シミュレーションの実行、塗装膜厚の演
算、推定工程と、からなる。重回帰式の作成工程は図1
のステップ101〜103からなり、シミュレーション
の実行、塗装膜厚の演算、推定工程はステップ104〜
110からなる。
【0009】重回帰式の作成工程では、塗装膜厚に影響
を及ぼす塗装条件の変動要因としてガン速度X(2)、
ガン距離X(3)、印加電圧X(4)、吐出量X
(5)、シェーピングエアー圧X(6)、ベル回転数X
(7)の6変数を変数項として重回帰分析により、塗装
膜厚X(1)を算出する回帰式を求める。すなわち、説
明変数と目的変数はつぎの通りである。 X(1):目的変数 膜厚(μm) X(2):説明変数 ガン速度(mm/sec) X(3):説明変数 ガン距離(mm) X(4):説明変数 印加電圧(kv) X(5):説明変数 吐出量(cc/min) X(6):説明変数 シェーピングエアー圧(kg/c
2 ) X(7):説明変数 ベル(回転霧化頭)回転数(rp
m)
【0010】各変動要因の実験水準(ステップ101)
は、3〜4水準として実験データを取る(ステップ10
2)。実際に実験(ステップ101)により得た膜厚分
布のデータ(ステップ102)から重回帰分析で求めた
膜厚算出式(ステップ103)は下記の通りである。 膜厚 X(1)=L・(K1・logeX(2)+K2
・X(7)+K3・X(3)+K4・X(4)+K5・
X(5)+K6・X(6)+T1)/10000+(K
7・logeX(2)+K8・X(7)+K9・X
(3)+K10・X(5)+K11・X(4)+K12
・X(6)+T2)/10000 X(1):膜厚(μm) L:パターン中心からの距離(cm)(図2参照) K1〜K12:回帰係数 T1〜T2:定数 塗装実験は、たとえば表2の如く(1つの変数を変化さ
せるときには他の変数は固定)に行われ、この場合の実
験回数は表2の如く13回で済み、しかも精度の高い結
果が得られる。これに対し、従来法では実験回数は36
=729回となる。しかも、従来の方法では、塗装条件
の設定は基準膜厚を実験・測定した条件に限られていた
が、本発明の方法では、実験の上限水準値、下限水準値
内であれば無制限に条件設定が可能となる。
【0011】
【表2】
【0012】実験結果の一例によれば上記K1〜K1
2、T1〜T2の値は、 K1=−521.1230 K2=−0.0152 K3=−2.7 K4=3.4924 K5=1.4000 K6=40.0000 K7=−33133.0000 K8=−0.5189 K9=−76.7000 K10=51.1000 K11=−43.5641 K12=470.0000 T1=4900.5700 T2=258502.0000 とされる。上記で求めた回帰式を塗装膜厚計算アルゴリ
ズムとしてシミュレータ(コンピューター)に登録する
(ステップ107)。シミュレータは複数の回帰式を登
録でき、かつシミュレーション実施中に随時指定のアル
ゴリズムにて、膜厚計算を実行するようソフトを組んで
ある。
【0013】ついで、シミュレーションを実行するにあ
たり、動作条件(ガン速度、塗料オンオフ等)および塗
装条件(吐出量、ベルヘッド回転数等)をシミュレータ
に入力する(ステップ104、105およびステップ1
06)。ステップ108でシミュレーションを実行す
る。その際、ステップ109にてガン速度、ガン距離等
を演算、補正する。さらに詳しくは、回帰式のパターン
中心からの距離L(cm)は、被塗装物(車両表面)と
塗装パターンとの交点を指定ピッチで測定して得る(図
3)。ガン速度X(2)(mm/sec)はティーチン
グプログラム作成時に動作命令として入力する。実際の
速度は指定速度と異なる場合があるので、被塗装物との
相対速度を補正する。補正方法は、塗装パターンが被塗
装物の前記指定ピッチで分割された各ポイント間の移動
距離と時間により、各ポイントでそれぞれ補正速度を得
る。
【0014】ガン距離X(3)(mm)は図3のパター
ン中心と被塗装物との距離で、プログラム作成時に入力
する。またシミュレーション実行時に実際のガン距離を
求める。図4でガン距離の指定をティーチングポイント
p1とp2に入れると、例えば被塗装面が湾曲していた
りすると、p1〜p2間の実際のガン距離は変わってく
る。そこで、各面分割ポイントでガン距離の補正を行
う。電圧X(4)(kv)、吐出量X(5)(cc/m
in)、シェーピングエアーX(6)(kg/c
2 )、ベル回転数X(7)(rpm)については、プ
ログラム作成時に各ティーチングポイントに任意に登録
できるようになっている。膜厚シミュレーション実行時
には、前述のL、X(2)〜X(7)、係数K1〜K1
2および定数T1〜T2により、各面分割ポイントで演
算し膜厚値X(1)を演算、推定し(ステップ11
0)、各分割ポイント間は両点の膜厚値より補正して算
出する。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、重回帰手法によるため
予測値と実測値の検証が可能で、極めて高精度な膜厚シ
ミュレーションが可能となった。また、説明変数に塗装
パターンに影響をもつ変数を含んだ重回帰式を用いて塗
装膜厚を推定するので、塗装パターンが如何なる形状
(たとえば、釣鐘状)をとってもそれに対応できる。ま
た、重回帰式の説明変数に印加電圧を含むので、印加電
圧の変化にも対応できる。また、重回帰式によるため塗
装実験回数を少なくすることができ、かつ塗装実験点以
外の点での塗装膜厚も高精度に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施本発明実施例の方法における塗装膜
厚演算フロー図である。
【図2】本発明実施例の方法における回帰式(予測値)
と測定値との関係図である。
【図3】本発明実施例の方法における膜厚計算ポイント
を示す斜視図である。
【図4】本発明実施例の方法におけるガン距離補正図で
ある。
【図5】従来の膜厚演算の幾何学図である。
【図6】ベル塗装機の塗装パターンと従来法で演算不可
能領域を示す図である。
【符号の説明】
X(1) 目的変数 膜厚 X(2) 説明変数 ガン速度 X(3) 説明変数 ガン距離 X(4) 説明変数 印加電圧 X(5) 説明変数 吐出量 X(6) 説明変数 シェーピングエアー圧 X(7) 説明変数 ベル回転数

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装ガン速度、塗装ガンと被塗装物との
    距離、印加電圧、塗料の吐出量、シェーピングエアー
    圧、ベルヘッド回転数の6変数を説明変数とし、塗装膜
    厚を目的変数とした重回帰式を作成し、 塗装のシミュレーションを実行し前記重回帰式を用いて
    シミュレーションの場合の塗装膜厚を演算し推定する、
    ことを特徴とするベル型塗装機による塗装における塗装
    膜厚の推定方法。
JP23300295A 1995-09-11 1995-09-11 ベル型塗装機による塗装における塗装膜厚の推定方法 Pending JPH0975839A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001243260A (ja) * 2000-02-25 2001-09-07 Nichiha Corp 建築材塗装シミュレーションシステム及び記録媒体
JP2010274185A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Toyota Motor Corp 塗装膜厚予測方法、その装置及びプログラム
JP2019217431A (ja) * 2018-06-16 2019-12-26 タクボエンジニアリング株式会社 バーチャル塗装のための噴霧情報作成方法及び塗装シミュレーション方法

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