JPH0975686A - ろ過装置およびろ過運転方法 - Google Patents

ろ過装置およびろ過運転方法

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JPH0975686A
JPH0975686A JP23747695A JP23747695A JPH0975686A JP H0975686 A JPH0975686 A JP H0975686A JP 23747695 A JP23747695 A JP 23747695A JP 23747695 A JP23747695 A JP 23747695A JP H0975686 A JPH0975686 A JP H0975686A
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真澄 小林
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謙治 亘
Tadashi Matsuda
正 松田
Junichi Murakoshi
潤一 村越
Tatsuro Yamamoto
達郎 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離膜モジュールを用い、この分離膜モジュ
ールのろ液側より吸引して、処理液をろ過するろ過装置
とろ過運転方法において、特に、汚濁性の高い液体をろ
過することに適したろ過装置とろ過運転方法を提供す
る。 【解決手段】 ポンプ6と、分離膜モジュール4とを結
ぶろ液側配管8に、圧力開放弁12を設け、ろ過を停止
すると同時に、そのろ液側配管8内の負圧を解放し、大
気圧にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離膜モジュール
を用い、この分離膜モジュールのろ液側より吸引するこ
とにより、被処理液をろ過するろ過装置とろ過運転方法
に関し、特に、汚濁性の高い液体をろ過することに適し
た、ろ過装置とろ過運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分離膜モジュールは、従来、無菌水、飲
料水、高純度水等の製造装置や、空気の浄化装置に用い
られきた。これらの用途に加えて、近年では、汚濁性の
高い液体の処理にこの分離膜モジュールを用いることが
検討され、一部実用化されている。汚濁性の高い液体の
処理とは、具体的には、下水処理における二次処理およ
び三次処理やその浄化槽における固液分離等があげられ
る。このような汚濁性の高い液体をろ過することに、分
離膜モジュールを用いる場合には、この分離膜モジュー
ルのろ液側より吸引することにより、被処理液のろ過を
行うろ過装置とすることが一般的である。
【0003】図3は、従来の、分離膜モジュールを用
い、この分離膜モジュールのろ液側より吸引することに
より、被処理液をろ過するろ過装置の一例を示す概略図
である。この例のろ過装置は、被処理液槽2と、この被
処理液槽2内に配置された分離膜モジュール4と、この
分離膜モジュール4と接続されたポンプ6によって概略
構成されたものである。
【0004】また、図4は、上述の分離膜モジュール4
の構造の一例を示す斜視図である。この分離膜モジュー
ル4は、複数の中空糸で構成された1枚あるいは2枚以
上の中空糸膜よりなる分離膜18と、分離膜18の両端
に設けられた管状支持体20とによって概略構成された
ものである。上述の管状支持体20は、内部に内部集水
路24が形成された筒状のもので、その一端は閉止さ
れ、他端は、ろ液用配管8によって、ポンプ6と接続さ
れている。さらに、この管状支持体20の側壁26に
は、その長さ方向に沿ったスリット28が形成されてい
る。このスリット28には、分離膜18の端部が挿入さ
れており、この分離膜18はスリット28に充填された
密封剤で支持固定されている。すなわち、分離膜モジュ
ール4としては、分離膜18の両端部が2本の管状支持
体20によって、それぞれ支持されている。この場合、
分離膜18の端部とは中空糸の繊維方向両端部であり、
各中空糸の両端部は管状支持体20の内部集水路24内
に位置している。
【0005】このように、分離膜モジュール4の管状支
持体20内の内部集水路24は、ろ液用配管8によっ
て、ポンプ6と接続されている。したがって、このポン
プ6を稼動させることにより、分離膜モジュール4内が
負圧になり、被処理液槽2に満たされた被処理液は、分
離膜18によってろ過され、そのろ液は、分離膜18を
構成する中空糸の内部を通って、内部集水路24に入
り、さらに、ろ液用配管8内部を通って、系外に排出さ
れる。
【0006】ところで、上述の例のろ過装置を、汚濁性
の高い液体を処理することに用いる場合には、特に、ろ
過によって被処理液より分離された固体が、分離膜18
表面に付着することによる分離膜18の目詰まりが起こ
りやすく、このため、分離膜18の寿命の短期化が問題
となる。分離膜18の目詰まりの状態は、ろ液用配管8
に設置された圧力計10によって測定されるろ過時の差
圧の上昇と、ろ液流量の低下によって知ることができ
る。
【0007】この目詰まりを防ぐために、エアーバブリ
ングによる膜面洗浄が行われている。すなわち、被処理
液槽2内の分離膜モジュール4下方に、散気装置30を
配置する。この散気装置30は、多数の穴が形成された
管状あるいは板状のもので、コンプレッサー32と接続
されており、このコンプレッサー32を稼動させること
によって、散気装置30からは気体が発散される。この
散気装置30から発散し、上昇する気泡によって、分離
膜18が揺動し、中空糸膜が相互に擦れ合ったり、中空
糸膜と水の相対的流動により、その表面に付着した固体
が取り除かれる。
【0008】上述のエアーバブリングによる膜面洗浄
は、ろ過中に行うこともできるが、ろ過運転方法とし
て、間欠運転方式を採用すると、より効果的に分離膜1
8表面を洗浄することができる。間欠運転方式とは、す
なわち、ろ過と、その停止を、それぞれ所定時間ずつ繰
り返す方法である。このろ過を停止している間に、エア
ーバブリングによる膜面洗浄を行う。上述のように、間
欠運転方式を採用し、エアーバブリングによる膜面洗浄
を行った場合には、特に、処理流速が高い場合に、ろ過
中に洗浄を行うよりも、その洗浄効果が高く、分離膜1
8の寿命を長期化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、分離膜18
の目詰まりを防ぐためには、ろ過の停止すなわちポンプ
6停止後には、できるだけ、この目詰まりの原因である
固体が、分離膜18表面から離れることが望ましい。し
かしながら、上述の例のろ過装置においては、ポンプ6
の運転を停止した直後には、そのろ液用配管8内に負圧
が残っている。この負圧は徐々に解放されるが、この負
圧が残っている間は、分離膜18には、そのろ液側から
吸引する力が働いており、分離膜18表面には目詰まり
の原因となる固体が引きつけられた状態になっている。
したがって、ポンプ6の運転を停止しても、この負圧が
残っている間は、分離膜18の目詰まりが促進されるこ
とになり、好ましくない。また、上述の間欠運転方式を
採用し、エアーバブリングによる膜面洗浄を行う場合に
は、ろ液用配管8内に負圧が残っている状態では、その
洗浄効果は低下してしまう。
【0010】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、分離膜モジュールを用い、この分離膜モジュールの
ろ液側より吸引することにより、被処理液をろ過するろ
過装置とろ過運転方法において、特に、汚濁性の高い液
体をろ過することに適したろ過装置とろ過運転方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の分離膜モジュー
ルを用い、この分離膜モジュールのろ液側より吸引する
ことにより、被処理液をろ過するろ過装置およびろ過運
転方法においては、被処理液を吸引するポンプと、分離
膜モジュールとを結ぶろ液側配管に、圧力開放弁を設
け、ろ過を停止すると同時に、このろ液側配管内の負圧
を解放し、大気圧にすることを前記課題の解決手段とし
た。
【0012】また、上述のろ過装置において、分離膜モ
ジュールとポンプとを結ぶろ液側配管の最上部を、分離
膜モジュールの配置された被処理液槽内に満たされた被
処理液の液面から500〜5000mmの高さに配し、そ
の最上部に、圧力開放弁を設けることを前記課題の解決
手段とした。
【0013】また、上述のろ過運転方法において、所定
時間ろ過した後、ろ過を停止すると同時に、そのろ液側
配管内の負圧を解放して大気圧にし、所定時間経過後
に、ろ過を開始することにより、さらに、分離膜モジュ
ールの分離膜の目詰まりを防止することができる。
【0014】また、本発明のろ過装置には、圧力開放弁
の開閉およびろ過の開始と停止を制御する制御装置を設
けることができる。このことによって、上述の間欠運転
方式によるろ過運転方法を、自動制御により行うことも
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の請求項3記載の
ろ過装置の一例を示す概略図である。この例のろ過装置
は、被処理液槽2と、この被処理液槽2内に配置された
分離膜モジュール4と、ろ液用配管8によって分離膜モ
ジュール4と接続されたポンプ6と、このろ液用配管8
に設けられた圧力開放弁12によって概略構成されたも
のである。この圧力開放弁12は開閉可能な構造となっ
ている。また、ろ液用配管8には圧力計10が設けられ
ており、ろ過時の差圧を測定することができる。
【0016】上述の分離膜モジュール4の例としては、
図4に示すような構造のものが用いられる。この分離膜
モジュール4は、複数の中空糸で構成された1枚あるい
は2枚以上の中空糸膜よりなる分離膜18と、分離膜1
8の両端に設けられた管状支持体20とによって概略構
成されたものである。上述の管状支持体20は、内部に
内部集水路24が形成された筒状のもので、その一端は
閉止され、他端は、ろ液用配管8によって、ポンプ6と
接続されている。さらに、この管状支持体20の側壁2
6には、その長さ方向に沿ったスリット28が形成され
ている。このスリット28には、分離膜18の端部が挿
入されており、この分離膜18はスリット28に充填さ
れた密封剤で支持固定されている。すなわち、分離膜モ
ジュール4としては、分離膜18の両端部が2本の管状
支持体20によって、それぞれ支持されている。この場
合、分離膜18の端部とは中空糸の繊維方向両端部であ
り、各中空糸の両端部は管状支持体20の内部集水路2
4内に位置している。
【0017】このように、分離膜モジュール4の管状支
持体20の内部集水路24は、ろ液用配管8によって、
ポンプ6と接続されているので、圧力開放弁12を閉じ
た状態で、このポンプ6を稼動させることにより、分離
膜モジュール4内が負圧になり、被処理液槽2に満たさ
れた被処理液は、分離膜18によってろ過され、そのろ
液は、分離膜18を構成する中空糸の内部を通って、内
部集水路24に入り、さらに、ろ液用配管8を通って、
系外に排出される。この分離膜モジュール4は、必要に
応じて、2枚以上並列して、それらの内部集水路24を
1本のろ液用配管8にまとめて接続し、このろ液用配管
8をポンプ6に接続して用いることもできる。
【0018】このろ過装置において、ろ過を停止する際
には、上述のポンプ6の運転を停止するのと同時に、圧
力開放弁12を開けて、ろ液用配管8内の負圧を直ちに
解放する。この負圧の解放によって、ろ過中には、分離
膜18に対して、そのろ液側から働いていた吸引する力
が解放され、分離膜18表面に引きつけられていた固体
は分離膜18表面より離れやすくなる。したがって、ろ
過を停止している間には、分離膜18の目詰まりが促進
されることがないので、分離膜18の寿命の長期化を図
ることができる。
【0019】また、このポンプ6を停止するのと同時に
圧力開放弁12を開けることにより、ろ過中には、ろ液
用配管8内を、分離膜モジュール4からポンプ6に向か
って流れているろ液は、逆方向、すなわち、分離膜モジ
ュール4に向かって一気に逆流する。このろ液の逆流に
より、分離膜モジュール4の分離膜18の表面に付着し
ていた固体をその表面より引き離す力が働くので、分離
膜18表面の洗浄効果が得られる。
【0020】上述のろ液の逆流洗浄効果は、ろ液がより
高い位置から逆流すると、その水頭差により、その効果
をさらに高めることができる。このために、以下のよう
な構造のろ過装置とすることもできる。図2は、本発明
の請求項4記載のろ過装置の一例を示す概略図である。
すなわち、図2に示すように、分離膜モジュール4とポ
ンプ6を結ぶろ液側配管8の最上部が、分離膜モジュー
ル4の配置された被処理液槽2内に満たされた被処理液
の液面から500〜5000mmの高さになるように配
し、その最上部に、圧力開放弁12を設けたものであ
る。図中Hは、被処理液槽2内に満たされた被処理液の
液面から、ろ液用配管8の最上部までの高さを示すもの
である。この高さHは、高いほどその逆流洗浄効果は高
くなるが、500〜5000mmであることが好ましい。
500mm未満であると、十分な逆流洗浄効果が得られ
ず、5000mmを越えると、装置が大型化するので不都
合となる。
【0021】また、上述の例のろ過装置におけるろ過運
転方法において、間欠運転方式によって、分離膜18の
目詰まりを、さらに防ぐことができる。すなわち、所定
時間ポンプ6を運転して、ろ過した後、そのポンプ6の
運転停止と同時に、圧力開放弁12を開けて、ろ液用配
管8内の負圧を解放し、大気圧とし、所定時間経過後
に、圧力開放弁12を閉じて、ポンプ6を稼動させ、再
びろ過を開始するろ過運転方法である。このろ過運転方
法においては、ろ過とその停止を繰り返すことにより、
目詰まりの原因である固体が分離膜18表面に引きつけ
られている状態と、離れている状態とがそれぞれ短時間
で繰り返されるので、連続運転と比較して、分離膜18
の目詰まりを防止することができる。
【0022】上述のろ過時間およびその停止時間は、任
意に設定することができるが、通常は、それぞれ15秒
〜20時間および1秒〜20時間とされる。また、圧力
開放弁12は、ポンプ6の運転停止中には開放状態で、
その運転中には閉じるようにすればよい。この圧力開放
弁12を開放する時間は、ろ液用配管8内の負圧が解放
されるのに十分な時間であればよく、ポンプ6の運転停
止中であっても、ろ液用配管8内の負圧が解放された時
点で、この圧力開放弁12を閉じてもよい。
【0023】また、上述の運転停止時に、エアーバブリ
ングによる分離膜18の膜面洗浄を行えば、分離膜18
の目詰まりを防ぐためには、さらに効果的である。この
際、上述のろ過装置の例においては、そのろ過停止と同
時に、ろ液用配管8内の負圧が解放され、その運転中に
は、分離膜18表面に引きつけられていた固体が、この
分離膜18表面より離れやすくなるものであるので、エ
アーバブリングの十分な洗浄効果を得ることができる。
エアーバブリングは、被処理液槽2の外部に設けたコン
プレッサー32を稼動し、被処理液槽2内において、分
離膜モジュール4の下方に設置した散気装置30から気
泡を発生させることによって、行うことができる。
【0024】上述のエアーバブリングによる膜面洗浄を
行う場合には、分離膜18の膜面が鉛直方向に沿うよう
に分離膜モジュール4を配置することが望ましい。この
ように配置することにより、その下方より上昇する気泡
が全て分離膜18の膜面に均一に作用し、分離膜18表
面全体に対する洗浄効果が得られる。
【0025】また、上述の請求項3および請求項4記載
のろ過装置の例において、圧力開放弁12の開閉および
ろ過の運転と停止、すなわちポンプ6の運転と停止を制
御する制御装置14を設けることができる。特に、上述
の間欠運転方式を採用した場合には、この制御装置14
によって、その運転を自動制御することができる。
【0026】圧力開放弁12は、開閉可能なものであれ
ばよい。特に、電磁弁で、自動制御が可能であるものが
好ましい。この圧力開放弁12が配置される箇所は、分
離膜モジュール4とポンプ6を連結するろ液用配管8の
いずれの位置であってもよい。 また、圧力開放弁12
を開けることによって、外部から汚染物質が混入し、ろ
液が汚染されることを防ぐために、圧力開放弁12には
エアーフィルターが備え付けられていることが望まし
い。このエアーフィルターの材質は特に限定することは
ない。また、その分画性能については、ろ液に混入する
ことを防止したい汚染物質によって、選択基準が異なる
が、例えば、細菌等の混入による汚染を避けるために
は、0.2μm以下の分画性能をもつエアーフィルター
を用いる必要がある。
【0027】分離膜モジュール4について、その形状を
限定することはない。また、この分離膜モジュール4を
構成する分離膜18は、セルロース、ポリオレフィン、
ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エ
チレン、セラミック等より形成された、平膜タイプ、中
空糸膜タイプ、管状タイプ、袋状タイプ等任意の形状の
ものを用いることができる。この分離膜18の分画性能
は、ろ過によって分離したい固体の大きさによって、任
意のものを選択することができる。例えば、細菌等の混
入による汚染を避けるためには、その分画性能が0.2
μm以下である分離膜18を選択することが好ましい。
【0028】制御装置14は、圧力開放弁12の開閉お
よびポンプ6の運転と停止を、時間毎に制御することが
できるものであれば、任意のものを用いることができ
る。また、圧力開放弁12とポンプ6のそれぞれに別々
の制御装置14を接続し、これらを制御するようにして
もよい。被処理液槽2の大きさ、形状、材質は特に限定
することはなく、被処理液量や、分離膜モジュール4の
形状によって、任意に選択することができる。同様に、
ろ液用配管8の材質、径、長さについても、そのろ過装
置の目的によって任意のものを用いることができる。ま
た、ポンプ6は、目的の被処理液量に応じて、任意のも
のを使用できる。圧力計10は、目的の範囲の圧力を測
定することができればよい。この設置位置は、分離膜モ
ジュール4とポンプ6を連結するろ液用配管8のいずれ
の位置であってもよい。散気装置30とコンプレッサー
32は、良好にエアーバブリングできるものであれば、
任意のものを使用することができる。この散気装置30
とコンプレッサー32は、必ずしも必須ではなく、必要
に応じて、設置することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)図1に示すような構造のろ過装置を作成し
た。分離膜モジュール4は、三菱レイヨン(株)製“ス
テラポアーL”(分画性能0.1μm、中空糸膜使用)
を5枚並列して設置したものである(この1枚の膜面積
が2m2であるので、これら5枚を用いた場合の膜面積は
10m2である)。ポンプ6は、ダイヤフラムポンプ(商
品名)を用いた。散気装置30としては、散気管5本を
5枚の分離膜モジュール4の下方にそれぞれ設置した。
【0030】このろ過装置について、その運転時の分離
膜18の差圧の上昇を測定した。被処理液としては、2
00ppmの酵母を懸濁させた水を用いた。これを被処理
液槽2に満たし、ろ過運転中は、この被処理液を被処理
液槽2外部より補給し、その液量を一定に保つようにし
て、ろ過運転を行った。そのろ過運転方法は、ろ過流量
は330ml/min(LV=0.0099m/h)一定で、5分
間のろ過と5分間のろ過の停止を繰り返す間欠運転方式
を採用し、この運転停止中にエアーバブリングによる膜
面洗浄を行った。このとき、圧力開放弁12は、ポンプ
6を停止すると同時に開き、その30秒後に閉じるよう
に、制御装置14を設定した。エアーバブリングによる
膜面洗浄は、運転停止時に、連続して35Nl/minの
空気を発生させて行った。この結果、実験開始時におけ
るろ過時の差圧は2cmHgであり、5カ月運転後の差圧は
57cmHgまで上昇したが、流量は低下しなかった。
【0031】(実施例2)実施例2のろ過装置につい
て、実施例1の異なるところは、そのろ液用配管8と圧
力開放弁12の配置である。すなわち、図2に示すよう
に、ろ液用配管8を、分離膜モジュール4より、高さH
が1.5mになるように配し、これを地面にまで下ろして
配置して、ポンプ6に接続した。このろ液用配管8の最
上部に圧力開放弁12を設置した。このろ過装置のろ過
運転方法が、実施例1のろ過運転方法と異なるところ
は、圧力開放弁12をポンプ6の運転停止と同時に開け
て、その1分後に閉じるように、制御装置14を設定し
た点である。
【0032】このろ過装置について、分離膜18の差圧
の上昇を測定した。この結果、ろ過装置の実験開始時に
おけるろ過時の差圧は2cmHgであり、7カ月運転後の差
圧は41cmHgであり、流量も低下せず、安定運転が継続
できた。
【0033】(比較例)比較例のろ過装置において、実
施例1と異なるところは、図3に示すように、ろ液用配
管8に圧力開放弁12が設けられていない点である。す
なわち、圧力開放弁12が設けられていないので、この
ろ過装置のろ過の停止時の操作は、ポンプ6を停止する
のみである。また、そのろ過開始時にはポンプ6を稼動
させるのみの操作となる。
【0034】上述の圧力開放弁12の開閉以外は実施例
1と同様にして、このろ過装置について、ろ過運転時の
分離膜18の差圧の上昇を測定した。この結果、実験開
始時におけるろ過時の差圧は2cmHgであった。この40
日運転後の差圧は28cmHgであったが、この頃より、ポ
ンプ6の運転を停止しても、ろ液用配管8内の負圧が解
放され難くなった。そして、2カ月後には、差圧は68
cmHgになり、ろ液の流量は50ml/minに低下した。
【0035】これらの結果により、分離膜モジュール4
を用い、この分離膜モジュール4のろ液側より吸引する
ことにより、被処理液をろ過するろ過装置において、こ
の分離膜モジュール4のろ液用配管8に圧力開放弁12
を設け、所定時間ろ過した後、ろ過を停止するのと同時
に圧力開放弁12を開き、そのろ液側配管8内の負圧を
解放して大気圧にし、所定時間経過後に、ろ過を開始す
ることを繰り返す間欠運転方式を採用することにより、
分離膜モジュール4の分離膜8の目詰まりを防止するこ
とができ、酵母を懸濁させた汚濁性の高い水について
も、ろ過できることがわかる。
【0036】また、分離膜モジュール4とポンプ6とを
結ぶろ液側配管8の最上部を、被処理液槽2内に満たさ
れた被処理液の液面からの高さHが1.5mである位置
に配し、その最上部に、圧力開放弁12を設けることに
より、ろ過停止時に、ポンプ6を停止するのと同時に圧
力開放弁12を開放することによって起こるろ液の逆流
による分離膜18の洗浄効果を高めることができるの
で、さらに、分離膜18の寿命を長期化することができ
ることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分離膜モ
ジュールを用い、この分離膜モジュールのろ液側より吸
引することにより、被処理液をろ過するろ過装置および
ろ過運転方法においては、被処理液を吸引するポンプ
と、分離膜モジュールとを結ぶろ液側配管に、圧力開放
弁を設け、ろ過を停止すると同時に、そのろ液側配管内
の負圧を解放するようにしているので、ろ過を停止して
いる間には、分離膜モジュールの分離膜の目詰まりが促
進されることがなく、この分離膜の寿命の長期化を図る
ことができ、汚濁性の高い液体のろ過を行うことができ
る。
【0038】また、ろ過を停止するのと同時に圧力開放
弁を開けることにより、このポンプ運転中には、ろ液用
配管内を、分離膜モジュールからポンプに向かって流れ
ているろ液は、逆方向、すなわち、分離膜モジュールに
向かって一気に逆流する。このとき、分離膜モジュール
の分離膜の表面に付着していた固体をその表面より引き
離す力が働くので、分離膜表面の洗浄効果が得られる。
【0039】また、上述のろ過装置において、分離膜モ
ジュールとポンプとを結ぶろ液側配管の最上部を、分離
膜モジュールの配置された被処理液槽内に満たされた被
処理液の液面から500〜5000mmの高さに配し、そ
の最上部に、圧力開放弁を設けることにより、上述の逆
流洗浄効果を高めることができ、その分離膜の寿命を、
さらに長期化することができる。
【0040】また、上述のろ過運転方法において、所定
時間ろ過した後、ろ過を停止すると同時に、そのろ液側
配管内の負圧を解放して大気圧にし、所定時間経過後
に、再びろ過することを繰り返す間欠運転方式を採用す
ることにより、さらに、分離膜モジュールの分離膜の目
詰まりを防止することができる。
【0041】また、本発明のろ過装置には、圧力開放弁
の開閉およびろ過装置の運転を制御する制御装置を設け
ることができる。このことによって、上述の間欠運転方
式によるろ過運転方法を、自動制御により行うこともで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項3記載のろ過装置の一例を示す概略図で
ある。
【図2】請求項4記載のろ過装置の一例を示す概略図で
ある。
【図3】従来のろ過装置の一例を示す概略図である。
【図4】分離膜モジュールの構造の一例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
4・・・分離膜モジュール、8・・・ろ液用配管、12
・・・圧力開放弁、14・・・制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 真澄 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 亘 謙治 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 松田 正 東京都江東区木場二丁目8番3号 三菱レ イヨン・エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 村越 潤一 大阪府大阪市福島区野田5丁目17番22号 株式会社エス・エル内 (72)発明者 山本 達郎 愛知県常滑市港町三丁目77番地 株式会社 イナックス内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離膜モジュールを用い、この分離膜モ
    ジュールのろ液側より吸引することにより、被処理液を
    ろ過するろ過方法において、ろ過停止と同時に、分離膜
    モジュールのろ液側配管内の負圧を解放して大気圧にす
    ることを特徴とするろ過運転方法。
  2. 【請求項2】 分離膜モジュールを用い、この分離膜モ
    ジュールのろ液側より吸引することにより、被処理液を
    ろ過するろ過方法において、ろ過停止と同時に、分離膜
    モジュールのろ液側配管内の負圧を解放して大気圧に
    し、所定時間経過後に、再度ろ過を開始することを特徴
    とするろ過運転方法。
  3. 【請求項3】 分離膜モジュールを用い、この分離膜モ
    ジュールのろ液側より吸引することにより、被処理液を
    ろ過するろ過装置において、分離膜モジュールのろ液側
    配管に、圧力開放弁が設けられたことを特徴とするろ過
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のろ過装置において、分離
    膜モジュールとポンプを結ぶろ液側配管の最上部は、分
    離膜モジュールの配置された被処理液槽内に満たされた
    被処理液の液面から500〜5000mmの高さに配さ
    れ、その最上部には、圧力開放弁が設けられたことを特
    徴とするろ過装置。
  5. 【請求項5】 請求項3および請求項4記載のろ過装置
    において、圧力開放弁の開閉およびろ過の運転を制御す
    る制御装置が設けられたことを特徴とするろ過装置。
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