JPH097540A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JPH097540A
JPH097540A JP7180880A JP18088095A JPH097540A JP H097540 A JPH097540 A JP H097540A JP 7180880 A JP7180880 A JP 7180880A JP 18088095 A JP18088095 A JP 18088095A JP H097540 A JPH097540 A JP H097540A
Authority
JP
Japan
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pattern
mass
electron flow
specimen
sample
Prior art date
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Pending
Application number
JP7180880A
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English (en)
Inventor
Ikutake Terakura
生剛 寺倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Publication of JPH097540A publication Critical patent/JPH097540A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスパターン補正のためのパラメータを増や
し、より多様なマスパターン補正を可能にする。 【構成】 既知試料のマスパターンをその既知試料の標
準マスパターンに合わせるための調整を行なう際に、イ
オン化部における電子流のトラップ電流、加速電圧又は
トータル電流を変化させる。 【効果】 未知試料の同定がより容易且つ正確となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子流を用いて試料を
イオン化する質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】質量分析装置で試料の分析を行なう場
合、まず、イオン化部で試料をイオン化し、これをイオ
ンレンズで集束して質量分析部に送り込む。質量分離部
では所定の質量数(質量/電荷比、m/z)を有するイ
オンのみを通過させ、イオン検出部でそれを検出する。
【0003】ここで、電子衝撃法(EI=Electron Imp
act)を用いてイオン化する場合、試料分子全体がイオ
ン化される他、試料分子が開裂して娘イオンが生成す
る。この開裂の態様は各試料について独自であるため、
質量分離部において通過イオンの質量数を走査し、イオ
ン検出部において図2に示すようなマスパターンを得る
ことにより、試料の同定を行なうことができる。
【0004】しかし、同じ試料であっても、マスパター
ンは質量分析部の種類(四重極型であるか磁場型である
か等)により多少変化する。そこで従来の質量分析装置
では、未知試料の分析を行なう前に既知の試料について
マスパターンを測定し、それが予めライブラリに保持さ
れているその既知試料の標準マスパターンと一致するよ
うに、質量数毎の補正係数を定めていた。補正係数の一
例を図2に示す。その後、この補正係数を未知試料につ
いて測定されるマスパターンに乗じ、ライブラリの各マ
スパターンと比較することにより、未知試料の同定を行
なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、従来のマ
スパターンの補正はイオン検出器の出力信号に適当な補
正係数を乗ずることによってのみ行なわれており、イオ
ン化部で生成されるマスパターンそのものを補正するも
のではなかった。このため、或る既知試料について補正
係数を導出したとしても、その補正係数では他の既知試
料については実測マスパターンと標準マスパターンが十
分に一致するとは限らず、十分な補正が行なえないとい
う問題があった。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、マスパ
ターン補正のためのパラメータを増やし、より多様なマ
スパターン補正を可能にすることにより、未知試料の同
定を正確に行ない得るようにした質量分析装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、電子流を用いて試料をイオン化す
るイオン化部を備えた質量分析装置において、既知試料
のマスパターンをその既知試料の標準マスパターンに合
わせるための調整を行なう際に、イオン化部における電
子流を調整することを特徴とするものである。
【0008】
【作用及び効果】ここで言う電子流の調整には、電子流
のトータル電流やトラップ電流、或いは電子流の加速電
圧を含む。これらパラメータのうちのいずれか1つ又は
それらを組み合わせて変化させることにより、試料分子
の開裂の態様が変化し、マスパターン自体を変化させる
ことができる。このため、より多くの既知試料について
実測マスパターンを標準パターンにより近づけることが
できるようになる。これにより、未知試料の同定がより
容易且つ確実に行なえるようになる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例であるEIイオン化部11
を備えた質量分析装置10を図1により説明する。本質
量分析装置10の動作の概略は次の通りである。試料導
入口21から試料ガスをイオン化部11に導入すると、
試料ガスの一部は電子流により開裂してイオンとなり、
一部は分子のままイオン化される。これら複数種のイオ
ンが混合したガスは、引き出し電極12によりイオン化
部11から引き出され、イオンレンズ13により四重極
14に送り込まれる。四重極14では、構成電極に印加
する高周波電圧及び直流電圧の重畳電圧(RF/DC)
を所定の関係で変化させることにより、通過させるイオ
ンの質量数(m/z)を走査する。四重極14を通過す
るイオンの数(強度)をイオン検出器15で検出し、質
量数に対してプロットすることにより、図2に示される
ようなマスパターン(マススペクトル)が得られる。こ
のマスパターンをライブラリ(データベース)に格納さ
れている各種化合物の標準マスパターンと照合すること
により、試料を同定することができる。
【0010】本質量分析装置10を構成する上記各部
は、それぞれの駆動回路により駆動される。例えばイオ
ン化部11においては、電子源であるフィラメント22
の加熱電流Ih、電子流のトラップ電流Itr(トラップ
電極23を流れる電流)、トータル電流IT(トラップ
電極23及びイオン化部11の筐体を流れる電流の合
計)及び加速電圧Vaはイオン化部駆動回路16により
制御される。引き出し電極12及びイオンレンズ13の
各電極板に印加される電圧は、レンズ駆動回路17から
与えられる。質量数走査のための四重極14のRF/D
C電圧の変化は、四重極駆動回路18により制御され
る。そして、イオン検出器15の駆動及びイオン検出信
号の増幅等の処理は検出器駆動回路19により行なわれ
る。そして、これらの駆動回路16〜19は全て制御回
路20に接続され、それにより制御され又はそれに信号
を送る。
【0011】化合物のマスパターンは質量分析装置の各
種設定によっても変化するため、ライブラリの標準マス
パターンと正しく照合することのできるマスパターンを
得るためには、既知試料を用いて予めこれら設定の調整
を行なっておく必要がある。従来の質量分析装置では、
このための設定としてはイオンレンズ13の調整のみが
行なわれ、イオンレンズ13の調整が終了した後は、イ
オン検出器15の出力信号に所定の補正係数(図2)を
乗ずるという信号処理が行なわれるのみであった。
【0012】本発明に係る質量分析装置10ではこれら
に加え、イオン化部11における電子流をも調整する。
その手順を図3により説明する。なお、以下の調整は、
制御回路20に予め格納されたプログラムにより自動的
に実行される。まず、電子流及びイオンレンズ13を初
期設定する(ステップS1)。具体的には、イオン化部
11のトラップ電流Itr及び加速電圧Vaを初期値に設
定し、イオンレンズ13の各電極板の印加電圧を初期値
に設定する。トラップ電流Itrの代わりにトータル電流
ITで設定してもよい。次に、試料導入口21から既知
試料を導入し、イオン検出器15の出力よりマスパター
ンを作成する(ステップS2)。そして、この実測マス
パターンをその既知試料の標準マスパターンと比較し
(ステップS4)、その差が第1の許容範囲内に収まっ
ているか否かを判定する(ステップS5)。両者の差が
許容範囲を外れている場合はステップS3に戻り、差が
第1許容範囲内に入るまでイオンレンズ13の調整を繰
り返す。なお、イオンレンズ13の調整を何度か繰り返
しても差が第1許容範囲内に入らない場合は、ステップ
S5からS3に戻ることなく、ステップS6の電子流調
整に進むようにしてもよい。
【0013】イオンレンズ13の調整により差が第1許
容範囲内に入った後、或いは、所定回数のイオンレンズ
13の調整によっても差が第1許容範囲内に入らない場
合は、ステップS6に進んでイオン化部11の電子流の
調整を行なう。上記の通り、電子流の調整とはトラップ
電流Itr、加速電圧Va又はトータル電流ITを変化させ
ることであり、これによりイオンの開裂の態様を変化さ
せ、マスパターンを変化させる。トラップ電流Itr、加
速電圧Va又はトータル電流ITを増加させると、試料分
子はより開裂されやすくなるため、マスパターンの低質
量側の強度を増加させることができる。
【0014】電子流の調整によりマスパターンを変化さ
せた後、それを標準マスパターンと比較して、上記第1
許容範囲よりも狭い第2許容範囲内に入っているか否か
を判定する(ステップS7、S8)。未だ第2許容範囲
内に入っていない場合はステップS6に戻り、電子流を
再調整する。差が第2許容範囲内に入った時点で本処理
を終える。なお、所定回数の電子流の調整を繰り返して
も差が第2許容範囲内に入らない場合は、イオンレンズ
の設定を変化させた後、再び電子流の調整を行なうよう
にしてもよい。或いは、これらの処理を打ち切り、最後
に従来と同様に補正係数による補正を行なうようにして
もよい。
【0015】なお、上記実施例ではイオンレンズの調整
を先にしたが、電子流の調整を先に行なってもよい。ま
た、両調整を交互に何度か繰り返して、より正確なマス
パターンの一致を追求するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるEIイオン化部を備
えた質量分析装置の概略構成図。
【図2】 マスパターンと補正係数の一例を示すグラ
フ。
【図3】 実施例の質量分析装置で行なう調整処理のフ
ローチャート。
【符号の説明】
10…質量分析装置 11…イオン化部 12…引き出し電極 13…イオンレンズ 14…四重極 15…イオン検出器 16、17、18、19…各部駆動回路 20…制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子流を用いて試料をイオン化するイオ
    ン化部を備えた質量分析装置において、 既知試料のマスパターンをその既知試料の標準マスパタ
    ーンに合わせるための調整を行なう際に、イオン化部に
    おける電子流を調整することを特徴とする質量分析装
    置。
JP7180880A 1995-06-22 1995-06-22 質量分析装置 Pending JPH097540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7180880A JPH097540A (ja) 1995-06-22 1995-06-22 質量分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7180880A JPH097540A (ja) 1995-06-22 1995-06-22 質量分析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH097540A true JPH097540A (ja) 1997-01-10

Family

ID=16090958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7180880A Pending JPH097540A (ja) 1995-06-22 1995-06-22 質量分析装置

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JP (1) JPH097540A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511064A (ja) * 2003-11-12 2007-04-26 サーモ フィッシャー サイエンティフィック インク カーボンナノチューブ電子イオン化装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511064A (ja) * 2003-11-12 2007-04-26 サーモ フィッシャー サイエンティフィック インク カーボンナノチューブ電子イオン化装置
JP4644679B2 (ja) * 2003-11-12 2011-03-02 サーモ フィッシャー サイエンティフィック インク カーボンナノチューブ電子イオン化装置

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