JPH0974A - 育苗用ポット - Google Patents

育苗用ポット

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JPH0974A
JPH0974A JP7155789A JP15578995A JPH0974A JP H0974 A JPH0974 A JP H0974A JP 7155789 A JP7155789 A JP 7155789A JP 15578995 A JP15578995 A JP 15578995A JP H0974 A JPH0974 A JP H0974A
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pot
side wall
wall
seedling
raising
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Takeo Tsujimoto
建男 辻本
Mikio Matsunaga
幹男 松永
Takamasa Ootani
隆允 大谷
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DAIICHI SERAMO KK
T S SHOKUBUTSU KENKYUSHO KK
Teijin Ltd
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DAIICHI SERAMO KK
T S SHOKUBUTSU KENKYUSHO KK
Teijin Chemicals Ltd
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 野菜苗または花き苗を育苗する際、根巻き現
象を抑制して、各苗を均一に生育させるための育苗用ポ
ットを提供する。 【構成】 鉢体構造が、上端側において開口縁2で終端
する筒状の側壁3と、排水孔5を備えた底壁4とを有
し、側壁3および底壁4によって育苗土壌収容室6を形
成するものであって、側壁3の内側に上下方向にのびる
複数の突条7を設けてなり、この突条7における側壁3
からの立ち上がり壁8と側壁3との交差角部10の曲率
半径が1.0mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物苗を育苗する際
に、根巻き現象を抑制して、各苗を均一に生育させるた
めの育苗用ポットに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、野
菜苗および花き苗等の植物苗を育苗するに際して、ポリ
エチレンまたはビニール等のプラスチック製の育苗用の
ポットが多用されている。従来の育苗用ポットは、単一
の育苗用ポット容器(鉢体)およびこの単一の鉢体を多
数個連接連結してなるトレー式の育苗用ポットとして提
供されている。このような従来の育苗用ポットは、鉢体
の部分が、上端側において開口縁で終端する筒状の側壁
と、前記側壁における軸方向下端側に連続するとともに
排水孔を備えた底壁とを有し、前記側壁および底壁によ
って育苗土壌収容室を形成するものとして構成されてい
た。
【0003】このような育苗用ポットにおいては、比較
的小さなポット内で根が生育するため、根はポットの内
側面に沿った形で伸長し、その根域は非常に制限された
ものとなる。苗が定植・移植期に達する時点では、伸長
した根の多くはコイル状に培土表面に巻き付いた状態
(根巻き)になり、培土内部の養分吸収が不充分とな
る。また、定植・移植期の適期を過ぎた苗では、根巻き
した根のために新根発生が抑制されやすく、苗の生育や
定植・移植期後の活着・生育にとって好ましくない。
【0004】現在、このような根巻き状態を回避する手
段としては、側壁と底壁にスリットを入れた育苗用ポッ
トが知られている(実開平5−43838号)。
【0005】しかし、このようなスリット入りのポット
を製造するには、真空成形等で成形した後に別工程でス
リットを入れねばならず、製造工程が煩雑となる。ま
た、スリットのために、必要な強度を保てない。
【0006】本発明の課題は、培土中に根がよく張り詰
め根巻き現象が生じるようなことなく、成形も容易で充
分な強度を有する育苗用ポットを提供する処にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の育苗用ポット
は、上端側において開口縁で終端する筒状の側壁と、前
記側壁における軸方向下端側に連続するとともに排水孔
を備えた底壁とを有し、前記側壁および底壁によって育
苗土壌収容室を区画し、単一の鉢体として形成される育
苗用ポットであって、前記側壁の内側に上下方向にのび
る複数の突条を設けてなり、前記突条における前記側壁
からの立ち上がり壁と前記側壁との交差角部の曲率半径
が1.0mm以下であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の他の育苗用ポットは、上端
側において開口縁で終端する筒状の側壁と、前記側壁に
おける軸方向下端側に連続するとともに排水孔を備えた
底壁とを有し、前記側壁および底壁によって育苗土壌収
容室を区画して鉢体とし、前記鉢体における前記側壁の
上端開口縁側を一平面に沿って面的に配列して複数体連
接連結してなる複数の鉢体を備えたトレー型の育苗用ポ
ットであって、前記側壁の内側に上下方向にのびる複数
の突条を設けてなり、前記突条における前記側壁からの
立ち上がり壁と前記側壁との交差角部の曲率半径が1.
0mm以下であることを特徴とする。
【0009】
【作用】根が生育し、ポットの内側面に沿って周方向に
伸長しかけると、根の成長点が突条の立ち上がり壁に当
接してそれ以上横方向に伸びずに下方に伸長する。その
ため、根巻きが防止される。
【0010】突条における側壁からの立ち上がり壁と側
壁との交差角部の曲率半径が1.0mmを超えると、交
差角部が丸味を帯びるため、この交差角部に沿って根が
周方向に伸長して根巻きが発生する。したがって、交差
角部の曲率半径は1.0mm以下でなければならない。
【0011】側壁に設けられた複数の突条により、ポッ
トの強度も向上する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の育苗用ポットの実施例につい
て、図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は単一の鉢体でなる育苗用ポットの斜
視図であり、図2は同ポットの平面図、図3は同ポット
の側面図、図4は同ポットのA−A線断面図、図5は同
ポットの突条を示す拡大横断面図である。図6は複数の
鉢体(セル)を連接連結してなるトレー型の育苗用ポッ
トの一部欠切平面図であり、図7は同ポットのB−B線
端面図である。図8は単一の鉢体の平面形状の異なる例
を示す平面図である。
【0014】図1〜図4および図8に示す単一の鉢体で
なる育苗用ポット1は、基本的には、上端側において開
口縁2で終端する筒状の側壁3と、この側壁3における
軸方向下端側に連続する底壁4とを有しており、底壁4
の中央部には排水孔5が設けられている。側壁3および
底壁4によって育苗土壌収容室6を区画し、単一の鉢体
として形成されている。
【0015】図1〜4に示す育苗用ポット1は、横断面
矩形状のものであり、図8に示す育苗用ポット1は、横
断面円形状のものである。しかしながら、本発明におい
て、横断面の形状は前記したものに限定されるものでは
ない。
【0016】側壁3の内側には、上端開口縁2から下端
にかけて上下方向にのびる8本の突条7が設けられてい
る。図5に詳しく示すように、突条7は、側壁3からほ
ぼ垂直に立設された立ち上がり壁8とこの立ち上がり壁
8にほぼ垂直に連続してなる頂壁9とで形成されてお
り、立ち上がり壁8と側壁3とが交差する交差角部10
における曲率半径(R)は1.0mm以下である。好ま
しくは0.9mm以下であり、より好ましくは0.8m
m以下である。側壁3と立ち上がり壁8とが形成する交
差角θは85〜100°が好ましく、成形上の点からは
特に90〜100°が好ましい。
【0017】突条7の高さ(立ち上がり壁8の高さ)は
0.3〜3mmが好ましい。0.3mm未満だと根巻き
防止効果が乏しく、3mmを超えるとポットを重ねるこ
とが困難なため、保管、輸送時に嵩ばる。真空成形によ
って本発明の育苗用ポットを製造する場合には、突条7
の高さは1〜3mmであるのが好ましい。1mm未満だ
と、交差角部10が丸味を帯びて根巻き防止効果が乏し
くなる。射出成形によって製造する場合には、突条7の
高さが1mm未満でも交差角部10は丸味を帯びない。
また、突条7の幅(頂壁9の幅)は0.3〜3mmが好
ましい。
【0018】突条7の高さと幅は、全長にわたって同じ
である必要はなく、途中で寸法が異なっていてもよい。
また、突条7は、上端開口縁2の近傍から下端近傍にか
けて設けられていてもよい。しかしながら、根巻き防止
効果を高めるためには、上端開口縁2から下端にかけて
設けられるのがよい。側壁3に設けられる突条7は全部
で4〜12本であるのが好ましく、周方向にできるだけ
均等に配されるのが好ましい。
【0019】立ち上がり壁8と頂壁9とが交差する交差
角部11における曲率半径が1.0mm以下であると、
根巻き防止効果はより向上する。
【0020】一方、本発明は、図6および図7に示すよ
うに複数の鉢体を連接連結してなるトレー型の育苗用ポ
ット21をも含む。本実施例の育苗用ポット21は、上
端側において開口縁22で終端する筒状の側壁23と、
この側壁23における軸方向下端側に連続する底壁24
とを有しており、底壁24の中央部には排水孔25が設
けられている。側壁23および底壁24によって育苗土
壌収容室26を区画してなる鉢体を多数個連接連結した
ものからなっている。この例において各鉢体は、鉢体に
おける側壁23の上端開口縁22側を一平面に沿って面
的に配列して連結フランジ部32を介して一体的に成形
してある。図6および図7に示すトレー型の育苗用ポッ
ト21の鉢体は横断面矩形状のものであるが、横断面の
形状はこれに限定されず、横断面円形状でもその他の形
状であってもよい。
【0021】本実施例のものにおいても、側壁23の内
側には、上端開口縁22から下端にかけて上下方向にの
びる8本の突条27が設けられている。この突条27の
形状、寸法、本数等については、単一の鉢体でなる育苗
用ポット1の突条7について図5に基づいて前述したの
と同様である。
【0022】すなわち、以下の通りである。
【0023】 突条27は、側壁23からほぼ垂直に
立設された立ち上がり壁とこの立ち上がり壁にほぼ垂直
に連続してなる頂壁とで形成されており、立ち上がり壁
と側壁23とが交差する交差角部における曲率半径
(R)は1.0mm以下である。好ましくは0.9mm
以下であり、より好ましくは0.8mm以下である。
【0024】 側壁23と立ち上がり壁とが形成する
交差角は85〜100°が好ましく、成形上の点からは
特に90〜100°が好ましい。
【0025】 突条27の高さ(立ち上がり壁の高
さ)は0.3〜3mmが好ましい。0.3mm未満だと
根巻き防止効果が乏しく、3mmを超えるとポットを重
ねることが困難なため、保管、輸送時に嵩ばる。真空成
形によって本発明の育苗用ポットを製造する場合には、
突条27の高さは1〜3mmであるのが好ましい。1m
m未満だと、交差角部が丸味を帯びて根巻き防止効果が
乏しくなる。射出成形によって製造する場合には、突条
27の高さが1mm未満でも交差角部は丸味を帯びな
い。また、突条27の幅(頂壁の幅)は0.3〜3mm
が好ましい。
【0026】 突条27の高さと幅は、全長にわたっ
て同じである必要はなく、途中で寸法が異なっていても
よい。また、突条27は、上端開口縁22の近傍から下
端近傍にかけて設けられていてもよい。しかしながら、
根巻き防止効果を高めるためには、上端開口縁22から
下端にかけて設けられるのがよい。
【0027】 側壁23に設けられる突条27は全部
で4〜12本であるのが好ましく、周方向にできるだけ
均等に配されるのが好ましい。
【0028】 立ち上がり壁と頂壁とが交差する交差
角部における曲率半径が1mm以下であると、根巻き防
止効果はより向上する。
【0029】なお、図1〜図4および図8で示される単
一の鉢体でなる育苗用ポット1、ならびに図6および図
7で示される複数の鉢体を連接連結してなるトレー型の
育苗用ポット21の材質は、いずれもポリエチレン、ポ
リスチレン等のプラスチックが好ましい。
【0030】以下、本発明の育苗用ポットについての使
用試験例のデータに基づいて説明する。128穴トレー
型育苗用ポットと200穴トレー型育苗用ポットを用い
てハクサイ(無双)を育苗したところ、下記の表1(1
28穴)および表2(200穴)に示す通りのデータを
得た。調査日は播種日の約1か月後である。
【0031】
【表1】
【表2】 表中、試験No.1と試験No.4は図6および図7に
示す本発明の育苗用ポットを使用したものであり、試験
No.1のポットにおいては交差角部の曲率半径(R)
が0.7mmであり、試験No.4のポットにおいては
交差角部の曲率半径(R)が0.9mmである。試験N
o.2と試験No.5は突条の交差角部の曲率半径
(R)が1.1mmの育苗用ポットを使用し、試験N
o.3と試験No.6は突条を有さない育苗用ポットを
使用したものであり、これらは比較試験例として示し
た。
【0032】[試験結果についての考察]根長数値は、
突条のないポットを使用した試験No.3と試験No.
6がそれぞれの表の中で最も高く、突条の交差角部の曲
率半径(R)が1.1mmのポットを使用した試験N
o.2と試験No.5がその次に高い。このことは、突
条のないポットの場合では苗根が鉢壁に対して根巻きし
たことによるものであり、突条を有するポットでも突条
の交差角部の曲率半径(R)が1.0mmを超える場合
には根巻き防止効果が充分でないことを示している。地
下部重の数値は、本発明の育苗用ポットを使用した試験
No.1と試験No.4がそれぞれの表の中で最も高
く、それだけ鉢内に根数が増加したものといえる。
【0033】
【発明の効果】本発明の育苗用ポットは、構造が簡単
で、プラスチックの成形加工によって容易に製造できる
ものであり、大量生産に適合する点等において、経済的
に極めて有利なものであるといえる。さらに、本発明の
育苗用ポットは、ポットの側壁に複数の特定の突条を設
けたことにより、培土中に根がよく張り詰め、根巻き現
象を抑制することができる点、定植後は活着がよくしか
も根の生育がよくて深層まで伸長する理想的な育苗を可
能とする点等において、極めて実効性の高いものであ
る。また、保管、運搬、育苗中においても充分な強度を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の育苗用ポットの斜視図であ
る。
【図2】図1の育苗用ポットの平面図である。
【図3】図1の育苗用ポットの側面図である。
【図4】図3のA−A線における断面図である。
【図5】図1の育苗用ポットの突条を示す拡大横断面図
である。
【図6】他の実施例の育苗用ポットの一部欠切平面図で
ある。
【図7】図6のB−B線における端面図である。
【図8】さらに他の実施例の育苗用ポットの平面図であ
る。
【符号の説明】 1、21 育苗用ポット 2、22 上端開口縁 3、23 筒状の側壁 4、24 底壁 5、25 排水孔 6、26 育苗土壌収容室 7、27 突条 8 立ち上がり壁 9 頂壁 10 交差角部 11 交差角部 32 連結フランジ部
フロントページの続き (72)発明者 松永 幹男 滋賀県栗太郡栗東町六地蔵460−44 (72)発明者 大谷 隆允 京都府京都市左京区下鴨梅ノ木町58

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端側において開口縁で終端する筒状の
    側壁と、前記側壁における軸方向下端側に連続するとと
    もに排水孔を備えた底壁とを有し、前記側壁および底壁
    によって育苗土壌収容室を区画し、単一の鉢体として形
    成される育苗用ポットであって、 前記側壁の内側に上下方向にのびる複数の突条を設けて
    なり、前記突条における前記側壁からの立ち上がり壁と
    前記側壁との交差角部の曲率半径が1.0mm以下であ
    ることを特徴とする育苗用ポット。
  2. 【請求項2】 上端側において開口縁で終端する筒状の
    側壁と、前記側壁における軸方向下端側に連続するとと
    もに排水孔を備えた底壁とを有し、前記側壁および底壁
    によって育苗土壌収容室を区画して鉢体とし、前記鉢体
    における前記側壁の上端開口縁側を一平面に沿って面的
    に配列して複数体連接連結してなる複数の鉢体を備えた
    トレー型の育苗用ポットであって、 前記側壁の内側に上下方向にのびる複数の突条を設けて
    なり、前記突条における前記側壁からの立ち上がり壁と
    前記側壁との交差角部の曲率半径が1.0mm以下であ
    ることを特徴とする育苗用ポット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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