JPH0970933A - 積層フイルム及びその製造法 - Google Patents

積層フイルム及びその製造法

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JPH0970933A
JPH0970933A JP22633195A JP22633195A JPH0970933A JP H0970933 A JPH0970933 A JP H0970933A JP 22633195 A JP22633195 A JP 22633195A JP 22633195 A JP22633195 A JP 22633195A JP H0970933 A JPH0970933 A JP H0970933A
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film
coating
resin
polyester
compound
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Sadami Miura
定美 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗液中の気泡に起因する塗布斑等の欠点の少
ない塗膜を設けた、積層フイルム及びその製造法を提供
する。 【解決手段】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に、分子内にアセチレン基および水酸基を有する消泡性
化合物を含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくら
れた塗膜が設けられている積層フイルム及び延伸可能な
ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、分子内にア
セチレン基および水酸基を有する消泡性化合物を0.0
1〜40重量%含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸して
塗膜を塗設する積層フイルムの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層フイルム及びそ
の製造法に関し、更に詳しくは、ポリエステルフイルム
の少なくとも片面に、塗液中の気泡に起因する塗布斑等
の欠点の少ない塗膜を設けた積層フイルム及びその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートやポリエチ
レンナフタレート等のポリエステルからなるフイルムは
磁気記録媒体用として、また一般工業材料用として広く
使用されている。
【0003】かかるポリエステルフイルムは、そのまま
では易接着性、易滑性、制電性或いは離型性等の特性が
不十分であるため、通常易接着性塗膜、易滑性塗膜、制
電性塗膜或いは離型性塗膜等を積層して用いられる。こ
のような塗膜をポリエステルフイルムに積層するには、
例えば易接着剤、易滑剤、制電剤或いは離型剤等を含む
水性塗液をポリエステルフイルムに塗布し、加熱乾燥し
て塗設する方法が採られている。
【0004】しかしながら、ポリエステルフイルムに水
性塗液を塗布する際に、塗液中に気泡が存在すると、こ
れが塗膜の塗布斑等の欠陥(縦筋、塗膜の欠落等)とな
る問題がある。この問題を解決する試みとして、例えば
水性塗液に消泡剤を添加する方法が知られている。しか
しながら、従来用いられている消泡剤には、塗膜中に混
入することにより塗膜の機能が低下してしまう欠点や、
水性塗液から消泡剤が分離し易いため塗設の際に消泡効
果が低減してしまう等の欠点があり、未だ解決に至って
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、塗液中の気泡に起因する
塗布斑等の欠点の少ない塗膜を設けた積層フイルム及び
その製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
本発明によれば、 1.ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、分子内
にアセチレン基および水酸基を有する消泡性化合物を含
む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくられた塗膜が
設けられている積層フイルム。
【0007】2.延伸可能なポリエステルフイルムの少
なくとも片面に、分子内にアセチレン基および水酸基を
有する消泡性化合物を0.01〜40重量%含む水性塗
液を塗布し、乾燥、延伸して塗膜を塗設する積層フイル
ムの製造法。によって達成される。以下、本発明につい
て詳細に説明する。
【0008】[ポリエステル]本発明においてポリエス
テルフイルムを構成するポリエステルとは、ジカルボン
酸成分とグリコール成分からなる線状ポリエステルであ
る。
【0009】このジカルボン酸成分としては、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´−ジフェ
ニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸等を挙げることができ、特にテレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0010】また、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレ
ングリコール等を挙げることができ、特にエチレングリ
コールが好ましい。
【0011】かかるポリエステルのうち、ポリエチレン
テレフタレート或いはポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートの単独重合体が、高ヤング率である等の機械的特性
に優れ、耐熱寸法安定性がよい等の熱的特性等に優れた
フイルムが得られるため好ましい。
【0012】上記のポリエステルは常法によりつくるこ
とができる。また、ポリエステルの固有粘度が0.50
以上であるとフイルムの剛性が大きい等の機械的特性が
良好となるため好ましい。
【0013】かかるポリエステルには、フイルムの滑り
性を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.
005〜1μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば
0.01〜25重量%の配合割合で含有させることが好
ましい。かかる微粒子の具体例として、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、カオ
リン、カーボンブラック等の無機微粒子や、架橋シリコ
ーン樹脂、メラミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋
アクリル樹脂等の有機微粒子等を好ましく挙げることが
できる。
【0014】ポリエステルには前記微粒子以外に酸化防
止剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、架橋
剤、紫外線吸収剤等を必要に応じて添加することができ
る。
【0015】[ポリエステルフイルム]本発明における
ポリエステルフイルムは、一軸延伸フイルムまたは二軸
延伸フイルムであり、かかる延伸フイルムは従来から知
られている方法で製造することができる。例えば、一軸
延伸フイルムは前記ポリエステルを押出機にて加熱溶融
し、回転冷却ドラム上にキャストして未延伸フイルムと
し、該未延伸フイルムを縦方向(長手方向)に2〜7倍
延伸して、或いは横方向(幅方向)に2〜8倍延伸して
一軸延伸フイルムとすることにより得ることができる。
また、二軸延伸フイルムは、例えば上記の未延伸フイル
ムを縦方向に2〜7倍延伸して一軸延伸フイルムとし、
次いで横方向に2〜8倍延伸することで製造できる。或
いは該未延伸フイルムを縦方向に2〜7倍、横方向に2
〜8倍同時に二軸延伸することで製造できる。二軸延伸
フイルムは必要なら更に縦方向及び/又は横方向に延伸
することもできる。また、延伸後に130〜260℃で
熱処理して配向結晶化を完結させることもできる。延伸
温度はポリエステルの二次転移点(Tg)より高い温度
とすることが好ましい。尚、延伸後のポリエステルフイ
ルムの厚さは1〜300μm、特に3〜260μmであ
ることがフイルムの剛性が良好となるので好ましい。
【0016】[消泡性化合物]本発明に用いる分子内に
アセチレン基および水酸基を有する消泡性化合物(以下
単に『消泡性化合物』という)とは、例えば下記式
(I)の骨格を有する化合物である。
【0017】
【化1】
【0018】式(I)において、R1 、R2 はそれぞれ
水素元素または炭素数が1〜25のアルキル基であり、
X、Yはそれぞれ水酸基または末端に水酸基を有する基
である。この末端に水酸基を有する基としては、−(O
CH2 CH2 )m−OH(但し、mは1〜500の整
数)で示されるポリエチレンオキシド基が好ましい。
【0019】かかる化合物の好ましい例として、下記式
(I−1)、式(I−2)、式(I−3)、式(I−
4)および式(I−5)の化合物を挙げることができ
る。
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】式(I−4)において、m、nはそれぞれ
1〜500の整数である。
【0025】
【化6】
【0026】消泡性化合物としては、0.1重量%水溶
液の25℃における表面張力が25〜58dyne/c
mとなるものが好ましく、特に30〜45dyne/c
mとなるものが好ましい。この表面張力が25dyne
/cm未満であると、ポリエステルフイルムと塗膜の接
着性が不足することがあり、58dyne/cmを超え
るとポリエステルフイルムに対する水性塗液の濡れ性が
不足することがある。
【0027】表面張力が25〜58dyne/cmとな
る消泡性化合物としては、例えば上記式(I−1)、式
(I−2)、式(I−3)、式(I−4)および式(I
−5)の化合物のように、三重結合の炭素の隣接する炭
素に水酸基或いは末端に水酸基を有する基及びメチル基
が結合した化合物を挙げることができる。
【0028】[塗膜]本発明においては、ポリエステル
フイルムの少なくとも片面に、消泡性化合物を含む水性
塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくられた塗膜が設け
る。この塗膜としては、例えば易接着性塗膜、易滑性塗
膜、制電性塗膜、離型性塗膜、紫外線吸収性塗膜、流滴
防止性塗膜或いはオリゴマー封止性塗膜等を挙げること
ができる。
【0029】上記の易接着性塗膜は、例えばポリエステ
ルフイルムの少なくとも片面に、本発明における消泡性
化合物と易接着性樹脂及び/又は反応性化合物を含む水
性塗液を塗布し、乾燥、延伸して塗設することができ
る。この易接着性樹脂としては、例えばポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、セルロー
ス系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂を挙げる
ことができ、反応性化合物としては例えばシランカップ
リング剤、シランカップリング剤オリゴマー、分子内に
不飽和末端基を有するジエステル化合物、分子内に不飽
和末端基を有するウレタン化合物、ポリエポキシ化合物
等加熱により重合反応や架橋反応する化合物を挙げるこ
とができる。
【0030】また、易滑性塗膜は、例えばポリエステル
フイルムの少なくとも片面に、本発明における消泡性化
合物とバインダー樹脂及び/又は滑剤を含む水性塗液を
塗布し、乾燥、延伸して塗設することができる。このバ
インダー樹脂としては、前記の易接着性樹脂や反応性化
合物を挙げることができる。また滑剤としては、例えば
シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸
バリウム、カオリン、カーボンブラック等の無機微粒子
や、架橋シリコーン樹脂、メラミン樹脂、架橋ポリスチ
レン樹脂、架橋アクリル樹脂等の有機微粒子等を挙げる
ことができる。
【0031】制電性塗膜は、例えばポリエステルフイル
ムの少なくとも片面に、本発明における消泡性化合物と
帯電防止剤及び必要に応じてバインダー樹脂を含む水性
塗液を塗布し、乾燥、延伸して塗設することができる。
この帯電防止剤としては、例えばスルホン酸塩基を有す
る化合物、界面活性剤型のアニオン系帯電防止剤、主鎖
或いは側鎖にイオン化された窒素元素を有するポリマ
ー、スルホン酸塩変性ポリスチレン等を挙げることがで
きる。
【0032】離型性塗膜は、例えば例えばポリエステル
フイルムの少なくとも片面に、本発明における消泡性化
合物と離型性樹脂を含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸
して塗設することができる。この離型性樹脂としては、
例えばシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等を挙げる
ことができる。
【0033】かかる塗膜は、易接着性、易滑性、制電
性、離型性等の機能を複数兼ね備えたものであってもよ
く、更に紫外線吸収性、流滴防止性、オリゴマー封止
性、フイルム巻取り性等の機能も兼ね備えたものであっ
てもよい。
【0034】[積層フイルムの製造法]本発明における
積層フイルムの製造法は、延伸可能なポリエステルフイ
ルムの少なくとも片面に、消泡性化合物を0.01〜4
0重量%含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸して塗膜を
塗設するものである。水性塗液中の消泡性化合物の割合
が0.01重量%未満であると、気泡抑制効果が不足す
し、40重量%超えると塗膜の耐ブロッキング性が悪く
なる。
【0035】水性塗液には、塗膜の滑り性や耐ブロッキ
ング性を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が
0.01〜20μm程度の無機や有機の微粒子を、例え
ば0.001〜5重量%の配合割合で含有させることが
できる。かかる微粒子の具体例として、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、カーボンブラック、カオリン、炭酸カ
ルシウム等の無機微粒子、ポリスチレン樹脂、架橋ポリ
スチレン樹脂、アクリル樹脂、架橋アクリル樹脂、メラ
ミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂、フッ素樹脂、尿素
樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機微粒子等を好まし
く挙げることができる。この有機微粒子は、塗膜内で微
粒子の状態を保つことができる樹脂であれば、熱可塑性
樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよい。尚、熱可
塑性樹脂は部分的に架橋された樹脂であってもよい。
【0036】前記微粒子以外にも界面活性剤、酸化防止
剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、有機
滑剤(滑り剤)、紫外線吸収剤、他の帯電防止剤等を必
要に応じて添加することができる。
【0037】本発明においては、前記組成物を含む水性
塗液を用いて塗膜を塗設するが、水性塗液の固形分濃度
は1〜30重量%が好ましく、特に2〜20重量%が好
ましい。固形分濃度がこの範囲にあると水性塗液の粘度
が塗布に適したものになる。本発明に用いる水性塗液
は、水溶液、水分散液、乳化液等任意の形態で用いるこ
とができる。また、水性塗液には少量の溶剤が含まれて
いてもよい。
【0038】本発明における水性塗液の塗布方法として
は、公知の任意の塗工法が適用でき、例えばグラビアコ
ート法、リバースロールコート法、ダイコート法、キス
コート法、リバースキスコート法、オフセットグラビア
コート法、マイヤーバーコート法、ロールブラッシュ
法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸
法、カーテンコート法等を単独または組み合わせて適用
することができる。水性塗液のWET塗布量は走行して
いるフイルム1m2 当り1〜40g、特に2〜20gが
好ましい。塗布量がこの範囲であると乾燥が容易にな
り、かつ塗布斑が生じ難いので好ましい。
【0039】本発明で水性塗液を塗布するフイルムは、
延伸可能なポリエステルフイルムである。この延伸可能
なポリエステルフイルムとは、例えば前記ポリエステル
を押出機にて加熱溶融し、回転冷却ドラム上にキャスト
して得られる未延伸フイルム;未延伸フイルムを縦方向
または横方向の何れか一方に例えば70〜140℃で延
伸して得られる一軸延伸フイルム;縦方向或いは横方向
の一軸延伸フイルムを横方向或いは縦方向に例えば15
0〜200℃で逐次延伸せしめた(更に延伸可能な)二
軸延伸フイルム、または未延伸フイルムを縦方向および
横方向の二方向例えば70〜150℃で同時延伸せしめ
た(更に延伸可能な)二軸延伸フイルムである。これら
のうち、特に縦方向に一軸延伸フイルムが好ましい。
【0040】かくして得られる本発明の積層フイルム
は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気カード等の磁気記
録媒体、グラフィックフイルム、粘着テープ、工程材
料、離型フイルム、包装材等の一般工業材料に用いるこ
とができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。尚、フイルムの特性は下記に示す方法で測定し
た。
【0042】1.消泡性 Ross & Miles法(直径10cm、高さ10
0cmのプラスチック製目盛り付き容器の上部から10
0gのサンプル液を注入し、注入直後の泡の高さを読み
取る方法)により水性塗液の泡の高さを測定した。尚、
泡の高さが6cm以下であれば消泡性が特に優れ、泡の
高さが10cm以上であると消泡性が劣る。
【0043】2.塗布斑 塗膜表面の縦筋斑を観察し、下記の基準により塗布斑を
評価した。 A:縦筋斑はほとんど見られない。(塗布斑良好) B:若干の縦筋斑がある。(塗布斑やや良好) C:縦筋斑が多い。(塗布斑不良) 3.表面張力 消泡性化合物を0.1重量%溶解した水溶液の25℃に
おける表面張力を、協和界面科学(株)製・CBVP−
A3型・Surface Tensiometer にて測定した。
【0044】4.接着性(インキ接着性) フイルムの塗膜塗布面に、末端ビスアクリルポリウレタ
ンオリゴマー、光重合開始剤、光増感剤および紅着色剤
を配合したインキ紫外線硬化インキを6μm塗布し、紫
外線を照射して硬化させインキ被膜をつくった。次いで
この被膜面にセロテープを貼付してから剥離し、剥離状
況から接着性を下記のとおり評価した。 A:セロテープとインキ被膜の間で剥離した。(接着性
良好) B:インキ被膜が部分的に凝集破壊した状態で剥離し
た。(接着性やや良好) C:フイルムとインキ被膜の間で剥離した。(接着性不
良)
【0045】5.離型性 フイルムサンプルの塗膜塗設面に塩化ビニルゾルを塗布
し、乾燥して塩化ビニル層を塗設した。次いで、塩化ビ
ニル層を補強するため塩化ビニル層表面に粘着テープを
貼り付け、サンプルを25mm幅に切断した後、引張り
試験機にて塗膜表面と塩化ビニル層との剥離強度(g/
25mm)を測定した。得られた剥離強度から離型特性
を評価した。
【0046】[実施例1]固有粘度が0.64のポリエ
チレンテレフタレートを溶融し、回転冷却ドラム上にキ
ャストして未延伸フイルムとし、この未延伸フイルムを
92℃に加熱し縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フイ
ルムとした。次いでこの一軸延伸フイルムの片面に、ジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸(47モル%)、イ
ソフタル酸(44モル%)、アジピン酸(3モル%)及
び5−Naスルホイソフタル酸(6モル%)、グリコー
ル成分としてエチレングリコール(73モル%)、ネオ
ペンチルグリコール(16モル%)及びジエチレングリ
コール(11モル%)の共重合ポリエステル(E−1:
平均分子量19,890、易接着性機能を有する樹脂)
79重量%、前記式(I−2)の消泡性化合物(F−
1)3重量%、前記式(I−4)の消泡性化合物(F−
2:但しm=5、n=5)8重量%並びにエチレンオキ
シド・プロピレンオキシド・ブロック共重合体(平均分
子量:7,380)10重量%からなる組成の4重量%
水性塗液をグラビアコーターで塗布した。次いで、10
4℃で乾燥後、108℃で横方向に4倍延伸し、更に2
20℃で熱処理して総厚さ75μm、塗膜厚さ0.04
μmの積層フイルムをつくった。この水性塗液の消泡性
および積層フイルムの特性を表2に示す。
【0047】[実施例2〜10および比較例1〜2]水
性塗液の組成を表1に示すとおりに替え、塗膜厚さを表
2に示すとおりに替えた以外は実施例1と同様にして積
層フイルムを得た。この水性塗液の消泡性および積層フ
イルムの特性を表2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表2に示した結果から明らかなように、本
発明における水性塗液は消泡性に優れたものであり、本
発明の積層フイルムは塗膜の塗布斑に優れたものであっ
た。
【0051】尚、表1の水性塗膜組成で[F−1]、
[F−2]、[F−3]、[F−4]、[A−1]およ
び[S−1]は下記の化合物または共重合体を示す。
【0052】[F−1]:前記式(I−2)の消泡性化
合物(0.1重量%水溶液の25℃における表面張力:
31.6dyne/cm ) [F−2]:前記式(I−4)の消泡性化合物(但しm
=5、n=5)(0.1重量%水溶液の25℃における
表面張力:33.2dyne/cm ) [F−3]:前記式(I−4)の消泡性化合物(但しm
=15、n=15)(0.1重量%水溶液の25℃にお
ける表面張力:40.1dyne/cm ) [F−4]:前記式(I−5)の消泡性化合物(0.1
重量%水溶液の25℃における表面張力:55.3dyne
/cm ) [A−1]:メタクリル酸エチル成分(80モル%)、
アクリル酸エチル成分(9モル%)、アクリル酸成分
(3モル%)、メタクリル酸グリシジル成分(3モル
%)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル成分(2モル
%)及びN−メトキシメチルアクリルアミド成分(3モ
ル%)の共重合体(平均分子量:87,550、易接着
性機能を有する樹脂) [S−1]:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン(離型性機能を有する樹脂)
【0053】
【発明の効果】本発明においては、水性塗液の成分とし
て特定構造の消泡性化合物を使用するため、水性塗液の
消泡性に優れ、気泡に起因する塗布斑が抑制された欠点
の少ない塗膜を積層することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
    に、分子内にアセチレン基および水酸基を有する消泡性
    化合物を含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくら
    れた塗膜が設けられている積層フイルム。
  2. 【請求項2】 延伸可能なポリエステルフイルムの少な
    くとも片面に、分子内にアセチレン基および水酸基を有
    する消泡性化合物を0.01〜40重量%含む水性塗液
    を塗布し、乾燥、延伸して塗膜を塗設する積層フイルム
    の製造法。
  3. 【請求項3】 消泡性化合物を0.1重量%溶解した水
    溶液の25℃における表面張力が25〜58dyne/
    cmである請求項1記載の積層フイルム。
  4. 【請求項4】 塗膜が易接着剤、易滑剤、制電剤および
    離型剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の配合剤
    を含む請求項1記載の積層フイルム。
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