JPH0970681A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

Info

Publication number
JPH0970681A
JPH0970681A JP7229111A JP22911195A JPH0970681A JP H0970681 A JPH0970681 A JP H0970681A JP 7229111 A JP7229111 A JP 7229111A JP 22911195 A JP22911195 A JP 22911195A JP H0970681 A JPH0970681 A JP H0970681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
mirror
light
laser beam
front mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7229111A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kuno
耕司 久野
Toshiyuki Kawashima
利幸 川嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP7229111A priority Critical patent/JPH0970681A/ja
Publication of JPH0970681A publication Critical patent/JPH0970681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工対象物上にレーザ光が狭い範囲しか一度
に照射できず、また照射範囲内を同一強度で照射できな
いため、広い範囲を加工する場合に多大な手間と時間を
要する。 【解決手段】 相対向するリアミラー13とフロントミ
ラー14の間にレーザ媒質11が配されそのレーザ媒質
11が励起媒体で励起されることによりフロントミラー
14からレーザ光Bを射出するレーザ発振器1と、その
レーザ光Bを加工対象物Wの表面上へ結像する結像手段
2とを備えて構成されるレーザ加工装置において、前記
リアミラー13におけるフロントミラー対向面13a
に、前記レーザ光Bに回折を生じさせる複数の凹部13
bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC又は液晶等の
加工対象物における所定の配線、保護膜又は導電体層な
どの不要部分にレーザ光を照射してその部分の除去を行
うレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC又は液晶等が正常に機能しない場
合、その故障原因を調べるためにIC又は液晶等の内部
に積層化された配線、保護膜又は導電体層(電流が流れ
ることのできる層であって、不純物がドーピングされた
半導体層を含む。)などのうち所定の部分を除去して、
それらの内部の解析が行われる。従来、配線、保護膜又
は導電体層などの除去する方法として、集束イオンビー
ム(FIB)を照射する方法、酸やアルカリなどの溶液
を滴下するウエットエッチングを用いる方法、レーザ光
を照射する方法が知られている。
【0003】しかしながら、集束イオンビームによる方
法は導電体層10μm四方を1μmの深さまで除去する
のに約30分の時間を要し、また除去対象が真空中でな
ければイオンを加速及び集束することができないなどの
問題がある。また、ウエットエッチングによる方法にあ
っては、エッチングの範囲とその深さを正確に制御する
ことが難しく、必要のない部分までエッチングされる危
険性があり、更にエッチングを行う際所要の除去範囲以
外の部分をマスキングしなければならず、除去作業が煩
雑となる。更に、レーザ光を照射する方法にあっては、
レーザ光の照射された範囲において、レーザ光のエネル
ギー強度がガウシアン分布(中央付近でピークとなり縁
部分になるほど急激に小さくなるような分布)とほぼ同
じ又はそれに近似したものとなって、照射範囲内でエネ
ルギー強度分布が不均一となる。このため、対象物の不
要部分の除去を均一に行うのが非常に困難であり、ま
た、広範囲にわたって除去作業を行おうとすると除去し
たい部分より下層にまで損傷を与えてしまう危険性があ
る。
【0004】そこで、このような問題点に鑑み、前述の
レーザ光の照射により所要部分を除去する方法を改善し
たレーザ加工装置が特開昭59−226317号公報に
提案されている。その装置は、レーザ光を射出する走査
光学装置と、そのレーザ光を入射して複数の光束に分割
して射出するフライアイレンズ(レンチキュラーレン
ズ)と、それら複数のレーザ光を合成して射出するコン
デンサレンズと、このコンデンサレンズからのレーザ光
を集光して対象物上へ結像させる結像レンズとにより構
成される。このレーザ加工装置によれば、走査光学装置
から発せられたレーザ光は、フライアイレンズにより光
軸に沿って複数に分割され、コンデンサレーレンズによ
り合成されて結像レンズへ入射される。そして加工対象
物上にエネルギー強度が均一な状態で照射され、加工対
象物における所要の不要部分が除去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのレ
ーザ加工装置にあっても次のような問題点がある。装置
全体の構造が複雑になり、また、フライアイレンズやコ
ンデンサレンズなど多数のレンズ系を具備しているので
それらを最適な状態に調整するのに多大な時間を要す
る。また、レーザ光が多数のレンズを透過して加工対象
物へ照射されることになるので各レンズでの吸収・反射
により光エネルギーの損失が大きく、加工対象物上での
エネルギー強度がそれらのレンズのないものに比べ半分
以下に低下してしまう。更に、レーザ光の発散度が小さ
いので、結像レンズの入射面に対して狭い範囲でしか入
射されず、このため、加工対象物上で狭い範囲しかレー
ザ光を照射できない。すなわち、レーザ光の発散角は数
mradであるから、小さい断面にて結像レンズに入射
され、その結果加工対象物上に狭い範囲しか一度に照射
されず、広い範囲を加工する場合に多大な手間と時間を
要する。
【0006】そこで本発明は、このような技術課題を解
消するためになされたもので、広い範囲にわたって均一
な強度でレーザ光を照射可能とし加工作業性に優れたレ
ーザ加工装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、相対向す
るリアミラーとフロントミラーの間にレーザ媒質が配さ
れそのレーザ媒質が励起媒体で励起されることにより発
振光を生じその発振光の一部がレーザ光となってフロン
トミラーから射出されるレーザ発振器と、そのレーザ光
を加工対象物の表面上へ結像する結像手段とを備えて構
成されるレーザ加工装置において、リアミラーにおける
フロントミラー対向面、フロントミラーにおけるリアミ
ラー対向面又はそのリアミラー対向面の背面のうち少な
くとも一面に、発振光に回折を生じさせる複数の凹部又
は凸部が設けられたことを特徴とする。
【0008】このような発明によれば、励起媒体に励起
されて発生した発振光がリアミラーとフロントミラー間
を往復し、リアミラー反射時、フロントミラー反射時又
はフロントミラー透過時に凹部又は凸部により局部的に
回折される。その際、発振光の全断面にわたって平均的
にコヒーレンスが低減されることとなる。このため、大
きい発散度を有し、かつ均一化したエネルギー強度を有
するレーザ光がレーザ発振器から射出され、加工対象物
へ照射される。
【0009】また本発明は、相対向するリアミラーとフ
ロントミラーの間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質
が励起媒体で励起されることにより発振光を生じその発
振光の一部がレーザ光となってフロントミラーから射出
されるレーザ発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表
面上へ結像する結像手段とを備えて構成されるレーザ加
工装置において、リアミラーとフロントミラーとの間
に、発振光に回折を生じさせる複数の凹部又は凸部を備
えた回折手段が設けられたことを特徴とする。
【0010】このような発明によれば、回折手段の各凹
部又は各凸部の位置で局部的に回折を起こし、発振光の
全断面にわたって平均的にコヒーレンスが低減される。
従って、大きい発散度を有し、かつ均一化したエネルギ
ー強度を有するレーザ光がレーザ発振器から射出され、
加工対象物へ照射される。
【0011】また本発明は、相対向するリアミラーとフ
ロントミラーの間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質
が励起媒体で励起されることにより発振光を生じその発
振光の一部がレーザ光となってフロントミラーから射出
されるレーザ発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表
面上へ結像する結像手段とを備えて構成されるレーザ加
工装置において、リアミラーにおけるフロントミラー対
向面が凹面鏡状に形成され、そのフロントミラー対向面
に前記発振光に回折を生じさせる複数の凹部又は凸部が
設けられ、フロントミラーのリアミラー対向面が全反射
面とされ、かつフロントミラーにレーザ光を射出する貫
通口が開設されたことを特徴とする。
【0012】このような発明によれば、コヒーレントを
低減された発振光がリアミラー反射により収束されるか
ら、レーザ光の発散度が所定範囲内に抑えられ、レーザ
光の光束が広がり過ぎることを回避できる。
【0013】更に本発明は、相対向するリアミラーとフ
ロントミラーの間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質
が励起媒体で励起されることにより発振光を生じその発
振光の一部がレーザ光となってフロントミラーから射出
されるレーザ発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表
面上へ結像する結像手段とを備えて構成されるレーザ加
工装置において、レーザ発振器と加工対象物との間にお
ける光路途中に、レーザ光に回折を生じさせる複数の凹
部又は凸部を備えた回折手段が配設されたことを特徴と
する。
【0014】このような発明によれば、レーザ光の導光
と共に、そのレーザ光のコヒーレンスを低減することが
可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
に係るレーザ加工装置の実施形態の一例について説明す
る。尚、各図において同一要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0016】図1はレーザ加工装置の全体概略図であ
る。図2はリアミラーの斜視図である。図3はリアミラ
ーの拡大断面図である。図4はレーザ加工装置の斜視図
である。図5はレーザ光における中心距離に対するエネ
ルギー強度特性を示す図である。
【0017】図1に示すように、レーザ加工装置は、レ
ーザ光Bを発生するレーザ発振器1と、そのレーザ光B
を導光しICのチップや液晶などの加工対象物W上に結
像する結像手段である結像機構2と、加工対象物Wの加
工状況を確認するための撮像機構3により構成されてい
る。
【0018】レーザ発振器1は、いわゆるエキシマレー
ザの発振器であって、レーザ媒質である希ガスとハロゲ
ンガスを混合し励起するためのガスチャンバ11が具備
されている。このガスチャンバ11には、配管等を通じ
てガス供給装置12が接続されており、所定比率で所定
量のガスを任意に供給できるようになっている。供給さ
れるガスとしては、ArF、KrCl、KrF、XeC
l、XeF、F2 などがあり、レーザ加工の用途などに
応じて適宜選択して用いられる。またガスチャンバ11
内には励起媒体として、例えば放電可能な放電管(図示
なし)が配設され、前述のガスを励起できるようになっ
ている。
【0019】一方、ガスチャンバ11を挟んだ状態でリ
アミラー13とフロントミラー14が相対向して配設さ
れ、共振器を形成している。フロントミラー14は、リ
アミラー13と対向する面が反射面とされるとともに、
発振光Cの透過面とされた板体であり、その背面側(図
1では右側)へ発振光Cの一部を透過しレーザ光Bとし
て射出可能となっている。それに対し、リアミラー13
は、フロントミラー14と対向する対向面13aが反射
率の高い反射面とされる板体であり、その対向面13a
へ入射するレーザ光Bをほぼ全反射するようになってい
る。
【0020】そのリアミラー13の対向面13aには、
複数の凹部13bが設けられている。この凹部13b
は、図2に示すように、平面円形状で断面凹形状とした
窪みであり、対向面13a上に平均的に配置されてい
る。この対向面13aで発振光Cが反射するとき、凹部
13bでレーザ光の一部が回折されることとなる。その
際、対向面13bに対する凹部13bの形成密度(凹部
13b間のピッチ)により射出されるレーザ光Bの発散
度が決定され、凹部13bの深さDによりレーザ光Bの
出力強度が決定される。
【0021】尚、凹部13bの平面形状は、円形に限ら
れず、矩形、多角形などその他の形状とする場合もあ
る。また、凹部13bを全て同一形状とせず、異なる形
状のものを組み合わせて設けてもよい。更に、凹部13
bを全て同じ深さに形成せず、例えば、深さの異なるも
のをリアミラー13の中心からの距離に応じて配設する
場合などもある。
【0022】一方、図1の結像機構2には、前述のレー
ザ発振器1より射出されたレーザ光Bが導光されてお
り、そのレーザ光Bの減衰量を調整可能なアッテネータ
21が配設されている。アッテネータ21としては、例
えば、石英ガラスの基板上に誘電体多層膜をコーティン
グしたものが用いられ、レーザ光Bを斜めに入射させ透
過させて、その入射角度を変えることによりレーザ光B
の透過量が制御できるように構成されている。また、ア
ッテネータ21のレーザ光B進行側には、スリット22
が開設され、レーザ光Bの光束が絞れるようになってい
る。このスリット22はその開口面積を任意に変更でき
るように構成され、その開口面積を変えることによりレ
ーザ光Bの断面面積を任意に設定できる。またスリット
22により、レーザ光Bの断面形状も整形でき、例え
ば、スリット22の開口形状を矩形とすれば、レーザ光
Bの光線断面も矩形となる。
【0023】スリット22のレーザ光B進行側には、レ
ーザ光Bの光軸に対し45度傾いた反射面を有するダイ
クロイックミラー23が配設され、レーザ光Bのうち所
定の波長成分のみを加工対象物W側(図1では下側)へ
向けて導光するようになっている。そのダイクロイック
ミラー23のレーザ光B進行側には結像レンズ24が配
設されている。この結像レンズ24は、導光されてきた
レーザ光Bを加工対象物Wへ結像するためのものであ
り、その倍率と前述のスリット22の開口面積とによ
り、加工対象物Wへのレーザ光B照射範囲が決定され
る。例えば、スリット22を550×550μm開口さ
せ、結像レンズの倍率を1/55倍とすれば、10×1
0μmの範囲でレーザ光Bが加工対象物Wへ照射される
こととなる。その加工対象物Wは、前後方向、左右方向
及び上下方向へ任意に移動可能な設置台25上に載置さ
れている。
【0024】図1のように、前述の加工対象物Wの設置
台25からダイクロイックミラー23への延長方向に
は、撮像手段3が設けられている。すなわち、ダイクロ
イックミラー23を挟んで設置台25の反対側(図1で
は上側)にはハーフミラー31が配設され、落射照明3
2からの光が設置台25上へ照射されるとともに、設置
台25からの光がCCDカメラ33へ入射されるように
なっている。CCDカメラ33はモニタ34と接続され
ており、CCDカメラ33の出力信号がモニタ34へ入
力され、モニタ34を通じて設置台25上での加工対象
物Wの加工状況が確認できるように構成されている。
【0025】図1の撮像手段3は、図4のように、顕微
鏡30を用いて構成することができる。すなわち、顕微
鏡30の接眼部30aをCCDカメラ33の近辺に配設
して構成され、ダイクロイックミラー23及び結像レン
ズ24を介して接眼部30aから加工対象物Wを拡大し
て観察できるようになっている。尚、図4においてガス
供給装置12にはその内部のガスを排出する排気ダクト
15が付設され、CCDカメラ33にはモニタ34の画
像制御及び設置台25の移動制御を行うコントローラ2
6が接続されている。
【0026】次に、レーザ加工装置の作動について説明
する。図1において、ガス供給装置12からレーザ媒質
となるガスがガスチャンバ11内へ供給され、そのガス
がガスチャンバ11内で放電などにより励起される。そ
して、その励起状態のガスから発振光Cが誘導放出さ
れ、リアミラー13及びフロントミラー14で反射され
ながらその間を往復する。そこで、発振光Cがリアミラ
ー13で反射される時、そのリアミラー13の対向面1
3aに設けられた凹部13bにより局部的に回折され
る。すなわち、対向面13aへ入射する発振光Cは、そ
の対向面13a全面に平均的に設けられた各凹部13b
の箇所で局部的に回折されながら反射されることとな
る。このため、リアミラー13での反射により発振光C
のコヒーレンスが低減される。
【0027】そして、発振光Cの一部はミラー13、1
4間を往復した後、フロントミラー14を透過してレー
ザ光Bとしてレーザ発振器1から射出される。その際、
レーザ光Bは、前述の発振光C時の回折によりコヒーレ
ンスが低減されているから、大きな発散度を有してお
り、かつその断面内でエネルギー強度が均一化されてい
る。図5に示すように、このレーザ光B内のエネルギー
強度の分布特性(図5におけるA)は、凹部13bの回
折がない場合(図5のおけるX)に比べエネルギー強度
のピーク値が下がるもののピーク値を広い範囲で有して
おり、前述のフライアイレンズを用いたもの(図5にお
けるY:従来技術によるもの)に比べピーク値範囲が狭
いものの高いエネルギー強度を有している。
【0028】図1において、レーザ発振器1より射出さ
れたレーザ光Bは、アッテネータ21により所定量だけ
減衰され、スリット22で所定の光線断面に絞られた
後、ダイクロイックミラー23で反射されて、結像レン
ズ24へ入射される。その入射の際、レーザ光Bは大き
い発散度を有するから、結像レンズ24の入射面を一杯
に使ってレーザ光Bを入射させることが可能であり、結
像レンズ24の結像性能を有効に利用できる。
【0029】レーザ光Bは、結像レンズ24で縮小され
て、設置台25上の加工対象物Wへ照射される。その
際、レーザ光Bは、加工対象物W上に広い照射範囲及び
均一な強度をもって照射されるので、加工対象物Wの不
要部分を一度に広い範囲で均一の深さに除去することが
できる。例えば、加工対象物WがSi基板上に絶縁膜、
Al配線及びSiN保護膜等を積層させたICのチップ
である場合など、上層のSiN保護膜のみを所要の範囲
(例えば、200×200μm)で一度に除去すること
が可能である。また、照射時間を長くすれば、上層部分
のAl配線とSiN保護膜を所要の範囲で一度に除去す
ることも可能である。
【0030】次に、前述のレーザ加工装置の種々の変形
例を図6〜図10に基づいて説明する。図6に示すよう
に、前述のレーザ加工装置のレーザ発振器1において、
フロントミラー14の相対向する面の両面に前述の凹部
13bと同様な凹部14bを設けてもよい。この場合、
フロントミラー14で発振光Cが反射され、また透過し
ていく際に、レーザ光Bのコヒーレンスを低減すること
ができ、加工対象物Wへ一度に広範囲にわたって均一強
度のレーザ光Bを照射できる。この凹部14bはフロン
トミラー14の一方の面のみに設けても勿論よい。更
に、凹部14bをフロントミラー14に設け、リアミラ
ー13での凹部13bの形成を省略する場合もある。
【0031】また、前述のレーザ加工装置のレーザ発振
器1において、リアミラー13とフロントミラー14と
の間に、発振光Cに回折を生じさせる複数の凹部を設け
てもよい。例えば、図7に示すように、ガスチャンバ1
1のレーザ光Bの透過面に回折手段である凹部11bを
設けてレーザ発振器1が構成される。この凹部11bは
前述の凹部13bと同様に形成される窪みである。この
場合、ガスチャンバ11から発射されるときに、発振光
Cのコヒーレンスが低減されることとなる。またリアミ
ラー13の凹部13bの形成を省略することができる。
【0032】また図示しないが、前述のレーザ加工装置
において、レーザ発振器1と加工対象物Wとの間におけ
る光路途中にレーザ光Bに回折を生じさせる複数の凹部
を設けてもよい。例えば、レーザ光Bの光路途中に配設
されるレーザ光B屈曲用のミラーの表面に前述の凹部1
3b同様の凹部を複数形成しておく。また、レーザ光B
の光路途中に表面に凹部を複数形成した透光性を有する
板体を配設しておく。このような凹部を設けることによ
り、レーザ光Bの導光と共に、コヒーレンスを低減する
ことができ、加工対象物Wへ一度に広範囲にわたって均
一強度のレーザ光Bを照射できる。
【0033】図8に示すように、前述のレーザ加工装置
のレーザ発振器1において、リアミラー13の対向面1
3aを凹面鏡状とし、フロントミラー14のリアミラー
対向面を全反射面とし、かつそのフロントミラー14の
表裏を貫通する貫通口14cを開設してもよい。この場
合、リアミラーの対向面13aを凹面鏡状とすることで
フロントミラー14の貫通口14cから光束を絞った形
でレーザ光Bを射出できる。このため、レーザ光Bが結
像レンズ24まで導光された際、その光線断面が大きく
なり過ぎて結像レンズ24に入射しきれないような不具
合を未然に回避できる。
【0034】図9に示すように、前述のレーザ加工装置
において、発振光C又はレーザ光Bの回折手段として機
能する前述の凹部として、互いに平行する複数の溝を設
けてもよい。例えば、リアミラー13の対向面13a
に、一定方向へ向けて断面クランク状の溝13cを複数
形成する。この溝13cが形成されたリアミラー13で
反射されるレーザ光Bは、図10の如く、溝13cと直
交する方向においてエネルギー強度が均一化され、いわ
ゆるトップハット分布とされる。
【0035】この場合、大気圧横放電レーザ(TEAレ
ーザ)などのように、レーザ光の光線断面において、エ
ネルギー強度がある方向ではガウシアン分布となり、そ
れと直交する方向ではトップハット分布となる特性を有
するレーザ光に適用すれば、効率よくレーザ光の強度を
均一化できる。すなわち、ガウシアン分布となっている
方向に溝13cの形成方向(断面クランク状となる方
向)に合わせて、レーザ光を入射し反射させれば、その
光線断面の各方向においてエネルギー強度が均一化され
ることとなる。
【0036】尚、前述のレーザ発振器1はエキシマレー
ザを発生するものに限られず、レーザ光を射出できれ
ば、YAGレーザ発生装置などその他の装置であっても
よい。
【0037】また、前述のレーザ加工装置において、凹
部に代えて凸部を設ける場合もある。すなわち、前述の
凹部13b等と同様な形状及び大きさで形成した所定の
面より突出した複数の凸部を設けた場合であっても、反
射又は透過するレーザ光Bのコヒーレンスを低減でき、
その光線断面内を均一なエネルギー強度とし、一度に広
範囲を照射して加工対象物Wの不要部分を除去すること
が可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザ光が複数の凹部又は凸部を設けた面を反射し又は透
過することにより、そのコヒーレンスが低減されて、発
散度が増大されるとともに、その光線断面内のエネルギ
ー強度が均一化される。このようなレーザ光を加工対象
物の不要部分へ照射することにより、一度に広範囲にわ
たって均一に不要部分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ加工装置の全体概略図であ
る。
【図2】リアミラーの斜視図である。
【図3】図2のIII −III におけるリアミラーの断面図
である。
【図4】レーザ加工装置の全体斜視図である。
【図5】レーザ光のエネルギー強度の分布特性を示す図
である。
【図6】レーザ加工装置のその他の実施形態の説明図で
ある。
【図7】レーザ加工装置のその他の実施形態の説明図で
ある。
【図8】レーザ加工装置のその他の実施形態の説明図で
ある。
【図9】レーザ加工装置のその他の実施形態におけるリ
アミラーの説明図である。
【図10】レーザ加工装置のその他の実施形態における
エネルギー強度分布の説明図である。
【符号の説明】
B…レーザ光、W…加工対象物 1…レーザ発振器、11…ガスチャンバ、12…ガス供
給装置 13…リアミラー、13a…フロントミラー対向面、1
3b…凹部 14…フロントミラー、2…結像機構、21…アッテネ
ータ、22…スリット 24…結像レンズ、25…設置台、3…撮像機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向するリアミラーとフロントミラー
    の間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質が励起媒体で
    励起されることにより発振光を生じその発振光の一部が
    レーザ光となってフロントミラーから射出されるレーザ
    発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表面上へ結像す
    る結像手段とを備えて構成されるレーザ加工装置におい
    て、 前記リアミラーにおけるフロントミラー対向面、前記フ
    ロントミラーにおけるリアミラー対向面又はそのリアミ
    ラー対向面の背面のうち少なくとも一面に、前記発振光
    に回折を生じさせる複数の凹部又は凸部が設けられたこ
    とを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 相対向するリアミラーとフロントミラー
    の間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質が励起媒体で
    励起されることにより発振光を生じその発振光の一部が
    レーザ光となってフロントミラーから射出されるレーザ
    発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表面上へ結像す
    る結像手段とを備えて構成されるレーザ加工装置におい
    て、 前記リアミラーと前記フロントミラーとの間に、前記発
    振光に回折を生じさせる複数の凹部又は凸部を備えた回
    折手段が設けられたことを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 相対向するリアミラーとフロントミラー
    の間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質が励起媒体で
    励起されることにより発振光を生じその発振光の一部が
    レーザ光となってフロントミラーから射出されるレーザ
    発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表面上へ結像す
    る結像手段とを備えて構成されるレーザ加工装置におい
    て、 前記リアミラーにおけるフロントミラー対向面が凹面鏡
    状に形成され、そのフロントミラー対向面に前記発振光
    に回折を生じさせる複数の凹部又は凸部が設けられ、前
    記フロントミラーのリアミラー対向面が全反射面とさ
    れ、かつフロントミラーにレーザ光を射出する貫通口が
    開設されたことを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 相対向するリアミラーとフロントミラー
    の間にレーザ媒質が配されそのレーザ媒質が励起媒体で
    励起されることにより発振光を生じその発振光の一部が
    レーザ光となってフロントミラーから射出されるレーザ
    発振器と、そのレーザ光を加工対象物の表面上へ結像す
    る結像手段とを備えて構成されるレーザ加工装置におい
    て、 前記レーザ発振器と前記加工対象物との間における光路
    途中に、前記レーザ光に回折を生じさせる複数の凹部又
    は凸部を備えた回折手段が配設されたことを特徴とする
    レーザ加工装置。
JP7229111A 1995-09-06 1995-09-06 レーザ加工装置 Pending JPH0970681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7229111A JPH0970681A (ja) 1995-09-06 1995-09-06 レーザ加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7229111A JPH0970681A (ja) 1995-09-06 1995-09-06 レーザ加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0970681A true JPH0970681A (ja) 1997-03-18

Family

ID=16886923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7229111A Pending JPH0970681A (ja) 1995-09-06 1995-09-06 レーザ加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0970681A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11326845A (ja) * 1998-03-31 1999-11-26 Johnson & Johnson Vision Prod Inc マ―ク入りコンタクトレンズ
JP2006122927A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hitachi Zosen Corp レーザ加工方法およびレーザ加工装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11326845A (ja) * 1998-03-31 1999-11-26 Johnson & Johnson Vision Prod Inc マ―ク入りコンタクトレンズ
JP2006122927A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hitachi Zosen Corp レーザ加工方法およびレーザ加工装置
JP4698200B2 (ja) * 2004-10-27 2011-06-08 日立造船株式会社 レーザ加工方法およびレーザ加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3589299B2 (ja) ビーム整形装置
US7880117B2 (en) Method and apparatus of drilling high density submicron cavities using parallel laser beams
KR101777876B1 (ko) 레이저 어닐링을 위한 라인 이미징 시스템 및 방법
JP2003517931A (ja) サブストレートを加工する装置および当該装置を用いてサブストレートを加工する方法
JP5379384B2 (ja) レーザによる透明基板の加工方法および装置
US11482826B2 (en) Optical processing apparatus, optical processing method, and optically-processed product production method
US6795456B2 (en) 157 nm laser system and method for multi-layer semiconductor failure analysis
JP3292294B2 (ja) レーザを用いたマーキング方法及びマーキング装置
JP2005136218A (ja) 不純物活性化方法及びレーザ照射装置
US7005605B2 (en) Laser irradiation apparatus and method
JP2007029952A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP4610201B2 (ja) レーザ照射装置
US6890839B2 (en) Method and apparatus for laser annealing configurations of a beam
JPH11212021A (ja) レーザ光照射装置
JP2023553235A (ja) 半導体パッケージ故障分析の装置及び方法
JP3186567B2 (ja) X線レーザー発生装置と発生方法
JPH0970681A (ja) レーザ加工装置
JPH11347766A (ja) レーザドリル装置及びレーザ穴あけ加工方法
JP2000164958A (ja) Ld励起レーザ発振方法とレーザ発振器、これによるレーザ加工装置
JPH0727993A (ja) 光ビーム均一化光学系
KR100862522B1 (ko) 레이저가공 장치 및 기판 절단 방법
JP3216987B2 (ja) レーザ転写加工装置およびレーザ転写加工方法
KR100843411B1 (ko) 레이저가공 장치 및 기판 절단 방법
JP2507222B2 (ja) 多軸ビ―ムレ―ザ加工機
JPH05329675A (ja) レーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051220