JPH096964A - 顔画像処理方法および顔画像処理装置 - Google Patents

顔画像処理方法および顔画像処理装置

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JPH096964A
JPH096964A JP7156531A JP15653195A JPH096964A JP H096964 A JPH096964 A JP H096964A JP 7156531 A JP7156531 A JP 7156531A JP 15653195 A JP15653195 A JP 15653195A JP H096964 A JPH096964 A JP H096964A
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axis
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 顔画像の特徴部分の抽出を誤りなく的確に行
い、正確な座標データを出力することを目的としてい
る。 【構成】 ユーザによって左右の目、口が指定されるこ
とにより、その指定されたそれぞれの点の座標データを
基に、前記口、左右の目として指定された点を基準にし
て、顔の特徴部分の抽出するための探索範囲を特徴部分
毎に設定するそれぞれの探索範囲設定部31〜34を設
ける。そして、設定された探索範囲内でそれぞれの特徴
部分の領域をそれぞれの抽出部41〜44で抽出したの
ち、輪郭を構成する輪郭点の座標データを輪郭点抽出部
51〜54により抽出し、前記特徴部分のそれぞれの領
域の所定の点の座標値を基に、抽出された領域の位置関
係を判断して正しく抽出されたか否かの判断を抽出内容
判定部61〜64にて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば複数の顔画像
を合成する場合や、或る顔画像から個人を特定する場合
などにおいて必要な顔画像の特徴的な部分の座標データ
を出力する顔画像処理方法および顔画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、2つの顔画像の合成を行う場
合、ワイヤフレームで構成された形状モデルを実際の顔
画像に整合するために、それぞれの顔画像の目、まゆ、
口、輪郭などの特徴部分の抽出を行い、抽出された画像
データをもとに、それぞれの部分の輪郭を構成する代表
的な輪郭点の座標データを求めて、その座標データを画
像合成処理側に渡す必要がある。
【0003】従来、前記したような特徴部分の抽出方法
として、たとえば、入力した画像データにおける座標デ
ータや白黒の濃度値データを基にして、エッジの検出を
おこない、2値化して抽出処理する方法がある。しか
し、この方法では、処理途中の2値画像にノイズが多
く、豊富な色情報を持った画像を処理するには限界があ
った。そこで、最近では、画像の色情報を用いて特徴部
分を識別して抽出処理する方法も試みられている。
【0004】この方法は、入力画像データにおける座標
データや色データをもとに、予め設定されたプログラム
に従って処理を行って特徴部分の抽出を行うものであ
る。すなわち、入力画像データを、一旦、画像データ記
憶部に蓄えたのち、まず、最初に口(唇)の抽出を行
い、続いて、目の抽出を行い、次に、まゆの抽出を行う
というように予め設定されたプログラムに従ってそれぞ
れの抽出を行う。たとえば、前記口の抽出は、顔画像全
体の画像データを走査し、唇の色を的確に表現するとさ
れるYIQ表色系Q成分の大きさから、或る値以上のQ
成分を有する部分のかたまりを口と判断して、口領域の
抽出を行い、その領域をもとに口の輪郭を構成する代表
的な輪郭点の座標データを求めて出力するというような
処理を行う。目やまゆのそれぞれの座標値もこれと同様
な処理行うことで、それぞれの領域の抽出を行い、それ
ぞれの座標値を取り出すようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の方
法では、顔画像全体の画像データから、予め設定された
プログラムにしたがって特徴部分を抽出してその座標値
を得るようにしている。つまり、口の抽出処理は、Q成
分の大きさをもとに、或る値以上のQ成分を有する部分
のかたまりを口であると判断して、口領域の抽出を行う
というような処理を行うため、たとえば、顔画像の背景
にQ成分(赤色系)の大きい部分が所定以上の面積で存
在したり、服に赤い模様が所定以上の面積で存在してい
たりすると、それらの部分が口と判断されてしまう問題
がある。また、顔画像全体の画像データから目、まゆ、
口などをそれぞれ抽出するため、処理に多くの時間を費
やすという問題もあった。
【0006】そこで、本発明は顔の特徴部分を抽出する
際、限られた範囲の探索領域を設定し、設定された探索
領域内でそれぞれの特徴部分の抽出を行うことで、処理
時間の大幅な短縮化を図り、誤りの少ない確実な抽出を
可能とし、抽出されたそれぞれの特徴部分の輪郭点の抽
出を確実に行うことができ、さらに、抽出内容をチェッ
クする機能を有することで、高精度に特徴部分の抽出を
可能とすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の顔画像処理方法
は、顔画像データをもとに、顔の特徴部分の抽出を行っ
て座標データを出力する顔画像処理方法において、顔画
像において顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ所定
の点が指定されることにより、その指定されたそれぞれ
点の座標データを基に、前記それぞれの特徴部分の指定
された点を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出する
ための探索範囲を特徴部分毎に設定し、設定された探索
範囲内でそれぞれの特徴部分の領域を抽出することを特
徴としている。
【0008】そして、前記所定の点が指定される顔の特
徴部分は左右の目と口の3点であり、この3点の座標デ
ータを基に探索範囲が設定された上で領域が抽出される
特徴部分は口、左右の目、まゆ、顔の輪郭であることを
特徴としている。
【0009】また、前記口領域の探索範囲は、顔画像の
左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
前記口として指定された点を中心にx軸方向およびy軸
方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
x座標データの差をもとに、前記口領域を包含する範囲
を設定する。あるいは、前記口領域の探索範囲は、顔画
像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、前記口として指定された点を中心にx軸方向および
y軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの
点のx座標データの差および左右の目として指定された
それぞれの点のy座標と口として指定された点のy座標
のそれぞれの差の平均値を基に、前記口領域を包含する
範囲を設定するようにしてもよい。
【0010】また、前記目領域の探索範囲は、顔画像の
左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
前記目として指定された点を中心にx軸方向およびy軸
方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
x座標データの差をもとに、前記目領域を包含する範囲
を設定する。
【0011】また、前記まゆ領域の探索範囲は、顔画像
の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、前記目として指定された点を基準点にx軸方向およ
びy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれ
の点のx座標データの差をもとに、前記まゆ領域を包含
する範囲を設定する。
【0012】また、前記顔輪郭の探索範囲は、顔画像の
左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
y軸方向における目の高さに相当する顔輪郭部は、前記
目として指定された点を基準に、左右の目として指定さ
れたそれぞれの点のy座標と口として指定された点のy
座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭部
が含まれるように設定する。
【0013】そして、前記顔輪郭の探索範囲において、
顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸とし
たとき、y軸方向における口の高さに相当する顔輪郭部
は、前記口として指定された点を基準に、左右の目とし
て指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定され
た点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の
顔輪郭部が含まれるように設定する。
【0014】また、前記顔輪郭の探索範囲において、顔
画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸とした
とき、x軸方向における口の位置に相当する顔輪郭部
は、前記口として指定された点を基準に、左右の目とし
て指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定され
た点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の
顔輪郭部が含まれるように設定する。
【0015】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法
において、顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけ
るそれぞれ所定の点が指定されることにより、その指定
されたそれぞれ点の座標データを基に、前記それぞれの
特徴部分の指定された点を基準にして、顔の特徴部分の
画像データを抽出するための探索範囲を特徴部分毎に設
定し、設定された探索範囲内でそれぞれの特徴部分の領
域を抽出したのち、それぞれの領域から輪郭を構成する
輪郭点の座標データを抽出し、前記特徴部分の領域の所
定の点の座標値を基に、抽出された領域の位置関係を判
断して正しく抽出されたか否かの判断を行うことを特徴
としている。
【0016】また、前記正しく抽出されたか否かの判断
処理は、前記口領域を抽出するために設定された口領域
探索範囲によって抽出された口領域において、顔画像の
左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
口領域のx軸方向の左右の端点のそれぞれのy座標と、
口領域の上端辺におけるx軸方向の中間点のy座標とを
比較し、x軸方向の中間点のy座標が前記口画像のx軸
方向の左右の端点のそれぞれのy座標より小さい場合
は、抽出された口の画像は口が開いた状態であると判断
するとともに、抽出された口は下唇のみと判断し、上唇
を抽出するための探索範囲を設定するようにする。
【0017】また、前記正しく抽出されたか否かの判断
処理は、前記抽出された領域が目あるいは口である場
合、目あるいは口が抽出すべきものとして抽出されたか
否かの判断において、抽出された目あるいは口の領域内
に、前記ユーザの指定した点が含まれているか否かによ
って、抽出すべき領域が抽出されたか否かの判断を行
う。
【0018】また、前記正しく抽出されたか否かの判断
処理は、前記抽出された画像データがまゆである場合、
まゆが抽出すべきものとして抽出されたか否かの判断に
おいて、抽出されたまゆ領域の左右方向の端点の座標
と、目として指定された点の座標とから位置関係を判断
し、抽出すべき領域が抽出されたか否かの判断を行うよ
うにする。
【0019】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法
において、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向
をy軸としたとき、顔の特徴部分の領域抽出後、その特
徴部分のうち目あるいは口の輪郭を構成する輪郭点を、
前記抽出された領域から、目あるいは口のx軸方向にお
ける左右方向両端点のそれぞれの座標を求めたのち、y
軸方向における上下方向両端点の座標を求める場合、前
記左右方向両端点間の中間付近に、左右方向端点間の長
さの所定分の1の幅を有した探索範囲をx軸方向に設定
して、その探索範囲内で前記y軸方向における上下方向
両端点を求めることを特徴としている。
【0020】また、前記求められた左右方向端点および
上下方向端点の4つの端点の間に位置する輪郭点の座標
は、この求めるべき輪郭点を挟む2つの端点のx座標の
平均値を、求めるべきx座標とするようにする。
【0021】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法
において、顔の特徴部分の画像データ抽出後、その特徴
部分の領域の所定の点の座標値を基に、抽出された領域
の位置関係を判断して正しく抽出されたか否かの判断を
行うことを特徴としている。
【0022】前記抽出された領域が口である場合、顔画
像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、口のx軸方向における左右方向両端点を結ぶ直線の
傾きが左右の目のそれぞれ所定点を結ぶ直線に対して予
め定めた角度以上傾きを生じているか否かをチェックす
ることで、正しく抽出されたか否かの判断を行う。
【0023】また、前記抽出された領域が顔輪郭である
場合、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy
軸としたとき、前記顔輪郭を構成する複数の輪郭点にお
いて、隣り合う3つの輪郭点を1つの単位として処理
し、3つの輪郭点のうち、間に挟まれる輪郭点の座標と
両隣の輪郭点の平均座標とを比較して、間に挟まれる輪
郭点の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の内側に位置する
と判断された場合には、その間に挟まれる輪郭点の座標
を前記平均座標に置換する。
【0024】また、本発明の顔画像処理装置は、顔画像
データをもとに、顔の特徴部分の抽出を行って座標デー
タを出力する顔画像処理装置において、顔画像において
顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ所定の点が指定
されることにより、その指定されたそれぞれ点の座標デ
ータを基に、前記それぞれの特徴部分の指定された点を
基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出するための探索
範囲を特徴部分毎に設定するそれぞれの特徴部分探索範
囲設定手段と、これらそれぞれの特徴部分探索範囲設定
手段により設定されたそれぞれの探索範囲内でそれぞれ
の特徴部分領域を抽出するそれぞれの特徴部分抽出手段
とを有することを特徴としている。
【0025】前記所定の点が指定される顔の特徴部分は
左右の目と口の3点であって、また、前記特徴部分探索
範囲設定手段として、口探索範囲設定手段、目探索範囲
設定手段、まゆ探索範囲設定手段、顔輪郭部探索範囲設
定手段を設け、さらに、前記特徴部分抽出手段として、
口領域抽出手段、目領域抽出手段、まゆ領域抽出手段、
顔輪郭部抽出手段を設け、前記左右の目と口の3点の座
標データを基に、前記それぞれの探索範囲設定手段によ
り、それぞれ探索範囲を設定したのち、口、左右の目、
まゆ、顔の輪郭のそれぞれの部分を前記それぞれの抽出
手段によりそれぞれ抽出することを特徴としている。
【0026】そして、前記口探索範囲設定手段は、顔画
像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、前記口として指定された点を中心にx軸方向および
y軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの
点のx座標データの差をもとに、前記口領域を包含する
範囲を口探索範囲として設定する。あるいは、口探索範
囲設定手段は、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下
方向をy軸としたとき、前記口として指定された点を中
心にx軸方向およびy軸方向に、前記左右の目として指
定されたそれぞれの点のx座標データの差および左右の
目として指定されたそれぞれの点のy座標と口として指
定された点のy座標のそれぞれの差の平均値を基に、前
記口領域を包含する範囲を口探索範囲として設定するよ
うにしてもよい。
【0027】また、前記目探索範囲設定手段は、顔画像
の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、前記目として指定された点を中心にx軸方向および
y軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの
点のx座標データの差をもとに、前記目領域を包含する
範囲を目探索範囲として設定する。
【0028】また、前記まゆ探索範囲設定手段は、顔画
像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
き、前記目として指定された点を基準点にx軸方向およ
びy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれ
の点のx座標データの差をもとに、前記まゆ領域を包含
する範囲をまゆ探索範囲として設定する。
【0029】そして、前記顔輪郭部探索範囲設定手段に
おける顔輪郭部探索範囲設定において、顔画像の左右方
向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、y軸方
向における目の高さに相当する顔輪郭部の探索範囲は、
前記目として指定された点を基準に、左右の目として指
定されたそれぞれの点のy座標と、口として指定された
点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔
輪郭部が含まれるように設定する。
【0030】また、前記顔輪郭部探索範囲設定手段にお
ける顔輪郭部探索範囲設定において、顔画像の左右方向
を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、y軸方向
における口の高さに相当する顔輪郭部の設定は、前記口
として指定された点を基準に、左右の目として指定され
たそれぞれの点のy座標と口として指定された点のy座
標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭部が
含まれるように設定するようにする。
【0031】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置
において、顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけ
るそれぞれ所定の点が指定されることにより、その指定
されたそれぞれ点の座標データを基に、前記それぞれの
特徴部分の指定された点を基準にして、顔の特徴部分の
領域を抽出するための探索範囲を特徴部分毎に設定する
それぞれの特徴部分探索範囲設定手段と、これらそれぞ
れの特徴部分探索範囲設定手段により設定されたそれぞ
れの探索範囲内でそれぞれの特徴部分領域を抽出するそ
れぞれの特徴部分抽出手段と、前記特徴部抽出手段で得
られたそれぞれの領域を基に、それぞれの特徴部の輪郭
を構成する輪郭点の座標データを抽出する輪郭点抽出手
段と、前記特徴部分の領域の所定の点の座標値を基に、
抽出された画像の位置関係を判断して正しく抽出された
か否かの判断を行う抽出内容判定手段とを有したことを
特徴としている。
【0032】前記抽出内容判定手段は、前記口領域抽出
手段によって抽出された口領域において、顔画像の左右
方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、口領
域のx軸方向の左右の端点のそれぞれのy座標と、抽出
された口領域の上端辺におけるx軸方向の中間点のy座
標とを比較し、x軸方向の中間点のy座標が前記口画像
のx軸方向の左右の端点のそれぞれのy座標より小さい
場合は、抽出された口の画像は口が開いた状態であると
判断するとともに、抽出された口は下唇のみと判断し、
上唇を抽出するための探索領域を設定する。
【0033】また、前記抽出内容判定手段は、前記抽出
された領域が目あるいは口である場合、抽出された目あ
るいは口の領域内に、前記ユーザの指定した点が含まれ
ているか否かによって、抽出すべき目あるいは口が抽出
されたか否かの判断を行うようにする。
【0034】また、前記抽出内容判定手段は、前記抽出
された領域がまゆである場合、抽出されたまゆ領域の左
右方向の端点の座標と、目として指定された点の座標と
から位置関係を判断し、抽出すべきまゆが抽出されたか
否かの判断を行うようにする。
【0035】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置
において、顔の特徴部分の領域の抽出を行う特徴部分抽
出手段と、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向
をy軸としたとき、前記特徴部分抽出手段により抽出さ
れた特徴部分のうち、目あるいは口の輪郭を構成する輪
郭点を、前記抽出された特徴部分の領域から目あるいは
口のx軸方向における左右方向両端点のそれぞれの座標
を求めたのち、前記左右方向両端点間の中間付近に、左
右方向両端点間の長さの所定分の1の幅を有した探索範
囲をx軸方向に設定して、その探索範囲内で前記y軸方
向における上下方向両端点を求める特徴部分輪郭点抽出
手段を設けたことを特徴としている。
【0036】前記求められた左右方向端点および上下方
向端点の4つの端点の間に位置する輪郭点の座標は、こ
の求めるべき輪郭点を挟む2つの端点のx座標の平均値
を、求めるべきx座標とするようにする。
【0037】また、顔画像データをもとに、顔の特徴部
分の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置
において、顔の特徴部分の領域を抽出する特徴部分抽出
手段と、この特徴部分抽出手段により抽出された領域を
基に特徴部分の輪郭を構成する輪郭点を求める輪郭点抽
出手段と、特徴部分の領域の所定の点の座標値を基に、
抽出された領域の位置関係を判断して正しく抽出された
か否かの判断を行う抽出内容判定手段とを有したことを
特徴としている。
【0038】前記抽出内容判定手段は、前記抽出された
部分が口領域である場合、顔画像の左右方向を座標軸の
x軸、上下方向をy軸としたとき、口のx軸方向におけ
る左右方向両端点を結ぶ直線の傾きが左右の目のそれぞ
れ所定点を結ぶ直線に対して予め定めた角度以上傾きを
生じているか否かをチェックして正しく抽出されたか否
かの判断を行うようにする。
【0039】また、前記抽出内容判定手段は、前記抽出
された部分が顔輪郭である場合、顔画像の左右方向を座
標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前記顔輪郭を
構成する複数の輪郭点において、隣り合う3つの輪郭点
を1つの単位として注目し、間に挟まれる輪郭点の座標
と両隣の輪郭点の平均座標とを比較して、間に挟まれる
輪郭点の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の内側に位置す
ると判断された場合には、その間に挟まれる輪郭点の座
標を前記平均座標に置換するようにする。
【0040】
【作用】本発明は、ユーザによって指定された左右の目
と口の3点の座標を基に、それぞれの探索範囲を設定
し、設定された限られた探索範囲内で特徴部分を探索す
ればよいことから、全体の画像からそれぞれの特徴部分
を抽出する場合に比べて、処理を大幅に簡素化すること
ができ、処理時間も大幅に短縮することができる。ま
た、限られた探索範囲内でそれぞれの特徴部分領域の抽
出を行うため、誤って他の部分が抽出されることが殆ど
なく、取りだそうとする特徴部分を正確に抽出すること
ができる。
【0041】また、顔の特徴部分の領域抽出後、その特
徴部分のうち目あるいは口の輪郭を構成する輪郭点を、
前記抽出された領域から、目あるいは口のx軸方向にお
ける左右方向両端点のそれぞれの座標を求めたのち、y
軸方向における上下方向両端点の座標を求める場合、前
記左右方向両端点間の中間付近に、左右方向端点間の長
さの所定分の1の幅を有した探索範囲をx軸方向に設定
して、その探索範囲内で前記y軸方向における上下方向
両端点を求めるようにしている。したがって、輪郭を構
成する代表的な上下方向の端部の輪郭点を求める場合、
ノイズなどに影響されず確実な輪郭点の抽出が可能とな
る。
【0042】さらに、それぞれの特徴部分の領域抽出
後、その特徴部分領域の所定の点の座標値を基に、抽出
された領域の位置関係を判断して正しく抽出されたか否
かの判断を行うようにしている。したがって、抽出が正
しいか否かのチェックすることができ、誤った抽出がな
された場合も再処理を施すことが可能となり、抽出処理
の誤りをきわめて少なくすることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0044】(第1の実施例)図1は本発明の第1の実
施例を説明する構成図である。この実施例の構成は、概
略的には、図1に示すように、画像の取り込みを行う画
像入力部1、取り込んだ画像データを蓄える画像記憶部
2、特徴部分として左右の目、まゆ、口、顔輪郭部など
の探索範囲を設定する特徴部分探索範囲設定手段3、設
定された探索範囲内においてそれぞれの特徴部分の領域
を抽出する特徴部分抽出手段4、抽出されたそれぞれの
特徴部分の領域からそれぞれの輪郭を構成する代表的な
輪郭点を抽出し、その座標データを出力する輪郭点抽出
手段5、抽出された内容が正しいか否かを前記座標デー
タを基に判定する抽出内容判定手段6などから構成され
ている。
【0045】前記画像入力部1は処理対象となる人物の
顔画像を多階調のカラー画像として取り込む画像入力部
であり、この画像入力部1で取り込んだ画像データは、
画像データ記憶部2に記憶される。図2は処理対象の顔
画像の例であり、この顔画像の画像データが画像記憶部
2に記憶される。
【0046】また、前記特徴部分探索範囲設定手段3
は、口、左右の目、まゆ、顔の輪郭部のそれぞれの特徴
部分に対応して、口探索範囲設定部31、目探索範囲設
定部32、まゆ探索範囲設定部33、顔輪郭部探索範囲
設定部34が設けられ、また、特徴部分抽出手段4は、
それぞれ設定された探索範囲内の特徴部分を抽出する口
領域抽出部41、目領域抽出部42、まゆ領域抽出部4
3、顔輪郭部抽出部44が設けられている。また、前記
輪郭点抽出手段5は、それぞれの特徴部分を抽出する抽
出部41〜44からの出力を基に、それぞれの領域の輪
郭を構成する代表的な輪郭点を抽出し、その座標データ
抽出を行う口輪郭点抽出部51、目輪郭点抽出部52、
まゆ輪郭点抽出部53、顔輪郭点抽出部54が設けら
れ、また、前記抽出内容判定手段6は、これら各輪郭点
抽出部51〜54に対応して、抽出内容が正しいか否か
の判定を行う口抽出内容判定部61、目抽出内容判定部
62、まゆ抽出内容判定部63、顔輪郭部抽出内容判定
部64が設けられる。
【0047】ところで、本発明では、処理対象となる顔
画像の左右の目と口の3つの特徴部分のそれぞれの所定
点(理想的には左右2つの目のそれぞれの中心点と口の
中心点の3つの点)を、ユーザにより指定してもらっ
て、そのユーザの指定した点の座標を基準に、口の探索
範囲、目の探索範囲、まゆの探索範囲を設定する。以
下、これについて順次説明する。
【0048】たとえばパソコンにより取り込まれてディ
スプレイ上に映し出された図2に示すような顔画像にお
いて、今、ユーザが2つの目e1,e2のそれぞれの中
心点と、口mの中心点の3つの点p1,p2,p3をマ
ウスなどで指定したとする。そして、これら3点p1,
p2,p3のそれぞれのx軸方向およびy軸方向の座標
を、p1は(x1,y1)、p2は(x2,y2)、p
3は(x3,y3)とする。
【0049】これにより、口探索範囲設定部31は、次
のような処理を行う。
【0050】まず、図3に示すように、x軸方向は、口
の中心点(ユーザの指定した点p3)を基準として、左
右の目e1,e2のそれぞれの中心p1,p2のx座標
の差、つまり、x2−x1(これをdxで表す)ずつを
とり、また、y軸方向は、口の中心点(ユーザの指定し
た点p3)を基準として、左右の目e1,e2のそれぞ
れの中心p1,p2のx座標の差の1/2、つまり、
(x2−x1)/2(これをdx/2で表す)ずつをと
る。そして、これらにより囲まれる範囲E1(図示鎖線
で示す)を口mの探索範囲とする。
【0051】また、他の方法として、図4に示すよう
に、x軸方向は、口の中心点(ユーザの指定した点p
3)を基準として、左右の目e1,e2のそれぞれの中
心(ユーザの指定した点p1,p2)のx座標の差x2
−x1(=dx)と、左目e1の中心のy座標と口の中
心のy座標との差y1−y3(これをdy1で表す)
と、右目e2の中心のy座標と口の中心のy座標との差
y2−y3(これをdy2で表す)との平均、つまり、
(dx+dy1+dy2)/3(これをs1で表す)ず
つをとり、また、y軸方向は、口の中心点を基準にし
て、s/2ずつをとる。そして、これらにより囲まれる
範囲E2(図示鎖線で示す)を口mの探索範囲とする。
【0052】次に目探索範囲設定部32により、目e
1,e2の探索範囲を決定する。探索範囲の設定方法は
左右の目e1,e2ともに同じであるが、ここでは、左
目e1の探索範囲について説明する。左目e1の探索範
囲の設定は、図3に示すように、x軸方向は、左目の中
心点(ユーザの指定した点p1)を基準として、左右の
目e1,e2のそれぞれの中心のx座標の差、つまり、
x2−x1(=dx)の1/2ずつをとり、また、y軸
方向は、左目の中心点(ユーザの指定した点p1)を基
準として、左右の目e1,e2のそれぞれの中心のx座
標の差の1/4、つまり、(x2−x1)/4(=dx
/4)ずつをとる。そして、これらにより囲まれる範囲
E3(図示鎖線で示す)を目e1の探索範囲とする。右
目e2も同様にしてその探索範囲を設定する。
【0053】続いて、まゆ探索範囲設定部33により、
左右のまゆb1,b2の探索範囲を決定する。探索範囲
の設定方法は左右のまゆb1,b2ともに同じである
が、ここでは、左まゆb1の探索範囲について説明す
る。なお、まゆの場合は、ユーザがその中心点を指定し
ないため、まゆの中心座標は特定されないことから、目
の中心点(ユーザの指定した点)を基準に設定する。以
下、左まゆb1を例にして説明する。
【0054】左まゆb1の探索範囲の設定は、図5に示
すように、x軸方向は、左目の中心点(ユーザの指定し
た点p1)を基準として、顔の内側方向に、左右の目e
1,e2のそれぞれの中心のx座標の差の1/3、つま
り、x2−x1(=dx)の1/3をとり、顔の外側方
向にはdxの1/2をとる。また、y軸方向は、左目の
中心点(ユーザの指定した点p1)を基準として、2d
x/5と、dx/10をとる。そして、これらにより囲
まれる範囲E4(図示鎖線で示す)を左まゆb1の探索
範囲とする。右まゆb2も同様にしてその探索範囲を設
定する。
【0055】このようにして、ユーザが左右の目、口の
3点を指定することにより、それぞれの指定した点を基
準として、口、目、眉のそれぞれに対応して探索範囲が
設定される。なお、それぞれの探索範囲における口、
目、まゆのそれぞれの領域の抽出は、以下のようにして
行われる。
【0056】たとえば、口領域の抽出は、口探索範囲設
定部31て前記したように口の探索範囲の設定がなされ
ると、口領域抽出部41にて、予め定められたプログラ
ムにしたがって、その探索範囲内において、たとえば、
ラスタスキャン方式により画素の走査を行い、1つ1つ
の画素について、YIQのQ成分の大きさを予め設定し
たしきい値と比較する処理を行い、しきい値以上のQ成
分を有する画素を検出し、しきい値以上のQ成分を有す
る画素が或る面積を有してひとかたまりで存在する部分
を口(唇)と判断する。なお、しきい値以上のQ成分を
有する画素が或る面積を有して存在するかたまり部分が
当該探索範囲内に複数個存在する場合は、その中で最大
の大きさを有するかたまり部分を口と判断する。
【0057】ただし、笑っている画像などのように、口
をあけている(唇が上唇と下唇が離れている)場合は、
一般的には、下唇の方が大きい場合が多いので、図6に
示すように、下唇のみが口と判断されてしまうことあ
る。このような不都合に対処するために、口抽出内容判
定部61により、次のような処理を行う。
【0058】すなわち、図6において、唇として取り出
された画像において、口輪郭点抽出部51により抽出さ
れた口画像の左端点の座標が(x11,y11)、右端
点の座標が(x12,y12)とすると、これら、左端
点と右端点のx軸方向における中間で、しかも口として
抽出された領域の上端辺の点pmの座標(x13,y1
3)を取り出し、この点pmの座標のy座標y13と、
前記左端点および右端点のそれぞれのy座標y11,y
12とのy軸方向の位置関係(上下関係)を調べる。そ
して、点pmのy座標y13が、y11>y13、か
つ、y12>y13である場合は、当該抽出された口領
域は開いた状態にあり、かつ、そのとき口として取り出
され領域は下唇であると判断する。
【0059】この場合は、前記左端点の座標を(x1
1,y11)、右端点の座標を(x12,y12)を基
準として再探索範囲の設定を行う。この再探索範囲は、
具体的には図6の鎖線で示すような探索範囲E5とな
り、その探索範囲E5の大きさは、たとえば、図3で示
した口全体の探索範囲E1においてy軸方向の長さを半
分とした領域、つまり、x軸方向は2dxの長さ、y軸
方向はdx/2の長さで構成される範囲とすることが考
えられるが、これに限られるものではなく、最適な範囲
を設定することが可能である。
【0060】これにより、口をあいた画像でも確実に口
領域全体を取り出すことができ、笑った画像にも対応で
きる。
【0061】次に、目領域やまゆ領域の取り出しも口の
取り出しと同様、それぞれ目領域抽出部42、まゆ領域
抽出部43にて、予め定められたプログラムにしたがっ
て、それぞれの探索範囲内において、たとえば、ラスタ
スキャン方式により画素の走査を行い、1つ1つの画素
について、YIQのたとえばI成分の大きさを予め設定
したしきい値と比較する処理を行い、しきい値以上のI
成分を有する画素を検出し、しきい値以上のI成分を有
する画素が或る面積を有してひとかたまりで存在する部
分を目(まゆ)と判断する。なお、しきい値以上のI成
分を有する画素が或る面積を有して存在するかたまり部
分が当該探索範囲内に複数個存在する場合は、その中で
最大の大きさを有するかたまり部分を目(まゆ)と判断
する。
【0062】以上のように、ユーザにより入力された左
右の目と口の3点の座標を基準として、左右の目、口、
まゆそれぞれに対応した探索範囲を設定し、その探索範
囲内でそれぞれの領域の探索を行えばよいことから、そ
れぞれの領域の取り出し処理を大幅に簡素化することが
でき、しかも高精度な取り出し処理が行える。
【0063】次に、顔輪郭部探索範囲設定部34による
顔輪郭抽出を行うための輪郭部探索範囲設定処理につい
て説明する。まず、目e1,e2の高さ部分における部
分的な顔輪郭線の画像を抽出するための顔輪郭部探索範
囲設定例について説明する。なお、ここでは、左右の目
の中心(ユーザが指定した点)から水平方向(x軸方
向)に延ばした輪郭部の抽出を行う。また、ここでは、
左目e1に対応する輪郭部p11を抽出するための探索
範囲設定を例にとって説明する。
【0064】まず、今まで述べたように、左右の目e
1,e2の中心座標を(x1,y1)、(x2,y2)
とし、口mの中心座標を(x3,y3)とする。これら
の座標を基に、図7に示すように、前記輪郭部p11が
含まれるような探索範囲E6を設定する。この探索範囲
E6は、前記輪郭部p11と左目の中心p1を結ぶ線上
において、x軸方向に次のような範囲で設定する。な
お、y軸方向の範囲は特に定めないが、輪郭部p11を
中心にy軸方向に所定の範囲とする。
【0065】すなわち、左目e1の中心p1を基準にし
て、顔の外側は前記左右の目、口の座標値において、
〔{(y1−y3)+(y2−y3)}÷2〕×3/
4、つまり、左右の目e1,e2と口mのそれぞれのy
座標の差の平均値(=w1とする)に3/4倍した値と
し、顔の内側は、〔{(y1−y3)+(y2−y
3)}÷2〕×1/3、つまり、左右の目e1,e2と
口mのそれぞれのy座標の差の平均値(=w1)に1/
3倍した値とする。これらにより求められる範囲を輪郭
部p11の探索範囲とする。以上は左目に対応する輪郭
部を求めるための探索範囲を設定する場合であるが、右
目に対応する輪郭部を求めるための探索範囲の設定も同
様に行う。
【0066】そして、このようにして設定された探索範
囲において、顔輪郭部抽出部44にて、画素を走査する
ことにより、輝度差の大きい部分を取り出す処理、いわ
ゆるエッジ処理を行うことにより、輪郭部を抽出するこ
とができる。なお、この場合、探索範囲としては、図7
のE6で示すように、輪郭部p11を基準としてy軸方
向にも所定の幅を持たせた範囲で走査を行う。これは、
エッジ検出を行う場合、ノイズなどの影響によって輪郭
におうとつが生じるような場合に平均的な輪郭線を求め
るためである。
【0067】同様にして、口の高さの部分における部分
的な顔輪郭線を抽出するための輪郭部探索範囲設定例に
ついて説明する。ここでは、口mの中心(ユーザが指定
した点p3)から水平方向(x軸方向)に延ばした輪郭
部p12の抽出を行う。
【0068】まず、左右の目の中心座標(x1,y
1)、(x2,y2)および、口mの中心座標(x3,
y3)を基に、図7に示すように、前記輪郭部p12が
含まれるような探索範囲E7を設定する。この探索範囲
E7は、前記輪郭部p12と口mの中心p3を結ぶ線上
において、x軸方向に次のような範囲で設定する。な
お、y軸方向の範囲は特に定めないが、輪郭部p12を
中心にy軸方向に所定の範囲とする。
【0069】すなわち、口mの中心p3を基準にして、
顔の外側は前記左右の目e1,e2、口mの座標値にお
いて、〔{(y1−y3)+(y2−y3)}÷2〕×
11/10、つまり、左右の目e1,e2と口mのそれ
ぞれのy座標の差の平均値(=w1)に11/10倍し
た値とし、顔の内側は、〔{(y1−y3)+(y2−
y3)}÷2〕×3/5、つまり、左右の目e1,e2
と口mのそれぞれのy座標の差の平均値(=w1)に3
/5倍した値とする。これらにより求められる範囲を輪
郭部p12の探索範囲とする。
【0070】そして、このようにして設定された探索範
囲において、顔輪郭部抽出部44にて、画素を走査する
ことにより、輝度差の大きい部分を取り出す処理、いわ
ゆるエッジ処理を行うことにより、輪郭画像を抽出する
ことができる。なお、この場合、探索範囲としては、図
7のE7で示すように、輪郭部p12を基準としてy軸
方向にも所定の幅を持たせた範囲で走査を行う。これ
は、エッジ検出を行う場合、ノイズなどの影響によって
輪郭におうとつが生じるような場合に平均的な輪郭線を
求めるためである。
【0071】さらに同様にして、あごの先端部分におけ
る部分的な顔輪郭線を抽出するための輪郭部探索範囲設
定例について説明する。ここでは、口の中心(ユーザが
指定した点p3)から垂直方向(y軸方向)に延ばした
輪郭部p13の抽出を行う。
【0072】まず、左右の目の中心座標(x1,y
1)、(x2,y2)および、口mの中心座標(x3,
y3)を基に、図7に示すように、前記輪郭点p13が
含まれるような探索範囲E8を設定する。この探索範囲
E8は、前記輪郭部p13と口mの中心p3を結ぶ線上
において、y軸方向に次のような範囲で設定する。な
お、x軸方向の範囲は特に定めないが、輪郭部p13を
中心にx軸方向に所定の範囲とする。
【0073】すなわち、口mの中心p3を基準にして、
顔の外側は前記左右の目、口の座標値において、
〔{(y1−y3)+(y2−y3)}÷2〕×3/
4、つまり、左右の目e1,e2と口mのそれぞれのy
座標の差の平均値(=w1)に3/4倍した値とし、顔
の内側は、〔{(y1−y3)+(y2−y3)}÷
2〕×1/2、つまり、左右の目e1,e2と口mのそ
れぞれのy座標の差の平均値(=w1)に1/2倍した
値とする。これらにより求められる範囲を輪郭部p13
の探索範囲とする。
【0074】そして、このようにして設定された探索範
囲E8において、顔輪郭部抽出部44にて、画素を走査
することにより、輝度差の大きい部分を取り出す処理、
いわゆるエッジ処理を行うことにより、輪郭画像を抽出
することができる。なお、この場合、探索範囲として
は、図7のE8で示すように、輪郭部p13を基準とし
てx軸方向にも所定の幅を持たせた範囲で走査を行う。
これは、エッジ検出を行う場合、ノイズなどの影響によ
って輪郭におうとつが生じるような場合に平均的な輪郭
線を求めるためである。
【0075】以上のように、まず、口、目、まゆ、部分
的な顔の輪郭の探索範囲をそれぞれ設定して、それぞれ
の抽出を行うと、次は、それぞれの輪郭を構成する代表
的な輪郭点の座標データ抽出を口輪郭点抽出部51、目
輪郭点抽出部52、まゆ輪郭点抽出部53、顔輪郭点抽
出部54によって行い、その後、口抽出内容判定部6
1、目抽出内容判定部62、まゆ抽出内容判定部63、
顔輪郭抽出内容判定部64でそれぞれの抽出内容の判定
を行い、抽出内容に誤りがなければ、前記輪郭点抽出部
51〜54で抽出されたそれぞれの輪郭点の座標データ
を出力する。
【0076】ところで、前記それぞれの抽出内容判定部
61〜64は、目、口、まゆ、顔の輪郭などの抽出処理
において、抽出された部分が適切かどうかを判断する処
理である。
【0077】その処理の一例として、たとえば、目、
口、まゆを取り出す処理において、目と口についてそれ
らが正しく取り出されたか否かを判定する処理がある。
この判定処理を行うには、取り出された領域がユーザの
指定した点を含んでいるか否かをチェックすることによ
り、取り出した領域が適切か否かを判断する。たとえ
ば、目を取り出そうとしたとき、ユーザの指定した点が
目の中心ではなく、まゆに近い部分であったような場合
は、まゆを含んだ探索範囲が設定される場合がある。こ
のような場合、画素の走査により、誤って、まゆが取り
出される場合もある。 このように、目を取り出すべき
ものが誤ってまゆが取り出された場合、まゆの領域の中
にユーザが目として指定した点が含まれるか否かをチェ
ックすることにより、取り出したものが正しいか否かの
判断を行う。この場合は、目とまゆのチェックであり、
主にy軸方向の位置の違いであるから、ユーザの指定し
た点のy座標が、取り出された領域のy座標の最大値と
最小値の間に含まれているか否かをチェックすることに
より判断できる。このように、取り出された領域内に、
ユーザの指定した点が含まれていれば、取り出された領
域は正しく、ユーザの指定した点が含まれていなけれ
ば、取り出された領域は正しくないと判断できる。そし
て、正しくないと判断された場合は再処理要求を出して
再処理を行う。
【0078】口の場合は前記したような下唇のみが抽出
された場合の判定のほか、前記目の場合と同様に、ユー
ザが口として指定した点が、取り出された領域内に含ま
れているか否かで取り出された画像が正しいか否かの判
断が行える。
【0079】また、まゆの場合は、ユーザが眉の指定を
しないため、目や口のように取り出された領域内にユー
ザの指定した点が含まれているか否かでは判断できな
い。従って、まゆの場合は、ユーザが目として指定した
点を参照して、目として指定した点の座標値と、まゆと
して取り出した結果の領域の座標値とを比較して判断す
る。
【0080】すなわち、図8(a)に示すように、まゆ
として取り出された領域のx軸方向の左端点の座標を
(x21,y21)、右端点の座標を(x22,y2
2)とし、ユーザが目として指定した点の座標を(x
1,y1)とすれば、x21<x1<x22であり、か
つ、y21>y1、y22>y1である場合は、取り出
した領域はまゆとして正しい画像であると判断し、それ
以外は、誤りとみなして再処理を行う。これにより、た
とえば、図8(b)のように、額の左端に垂れ下がった
髪の毛hをまゆとして取り出してしまった場合は、髪の
毛hの左端点のx座標x31、右端点のx座標x32
と、ユーザが目として指定した点のx座標x1との関係
が同図からも明らかなように、x31<x1<x32を
満たさないので、取り出された領域はまゆでないと判断
できる。
【0081】なお、以上説明した第1の実施例におい
て、それぞれの探索範囲を設定する際に用いられる1/
2、2/5、1/10などここで用いたすべての係数は
あくまで1つの例であって、これに限定されるものでは
ない。
【0082】(第2の実施例)以上第1の実施例では、
目、口、まゆなどの抽出を行う際、それぞれの探索範囲
を設定して、その探索範囲の中で目、口、まゆなどの抽
出を行い、それぞれの座標データを出力する処理につい
て説明したが、この第2の実施例では、目、口などの輪
郭を構成する代表的な輪郭点の座標データを取り出す際
に、ノイズなどの影響を受けずに確実に輪郭点の座標デ
ータを抽出する処理について説明する。なお、この第2
の実施例における輪郭点の座標データを求める場合に必
要な目、口などの領域の抽出は、前記第1の実施例のよ
うに探索範囲を設定して抽出する方法に限られるもので
はない。以下、この第2の実施例について説明する。
【0083】図9は、この第2の実施例を説明する概略
的な構成図であり、画像入力部1、画像記憶部2、特徴
部分抽出部4、輪郭点抽出部5、抽出内容判定部6など
から構成されている。前記特徴部分抽出部4は、前記第
1の実施例での図1に示した口領域抽出部41、目領域
抽出部42、まゆ領域抽出部43、顔輪郭部抽出部44
などに相当するものであり、第1の実施例で説明したよ
うな探索範囲内での画像データを基にして特徴部分の抽
出を行うものでもよいが、それに限られるものではな
い。また、輪郭点抽出部5は、図1における口輪郭点抽
出部51、目輪郭点抽出部52、まゆ輪郭点抽出部5
3、顔輪郭点抽出部54に相当するものであり、抽出内
容判定部6は、図1における口抽出内容判定部61、目
抽出内容判定部62、まゆ抽出内容判定部63、顔輪郭
抽出内容判定部64に相当するものである。
【0084】このような構成において、特徴部分抽出部
4にて抽出された領域を基に、たとえば、目(ここでは
片方の目について説明する)においては、図10に示す
ように、目の輪郭を構成する代表的な輪郭点として、p
21,p22,・・・,p36および眼球を構成する点
p37のそれぞれの座標値を取り出す必要がある。この
ように、目の輪郭を構成する点p21,p22,・・
・,p36の座標を取り出す際、最初にx軸方向の左右
の端点(目として取り出された部分の中で左右方向に最
も長い部分の左右両端点)p21とp29の座標を取り
出し、次にy軸方向の上下の端点(目として取り出され
た部分の中で上下方向に最も長い部分の両端点)p25
とp33の座標を取り出すという処理を行う場合が多
い。この場合、この第2の実施例では、上下の端点p2
5,p33の座標を求める際は、左右の端点p21,p
29を結ぶ線上の中間付近に、図10の鎖線で示すよう
な探索範囲E9を設定し、この探索範囲E9内のみで上
下の端点p25,p33を求めるようにする。
【0085】この探索範囲E9の大きさは、たとえば、
y軸方向は目の中心座標(ユーザの指定した点の座標)
を基準に前記第1の実施例で説明したように、dx/2
づつの範囲(ただし、dx=x2−x1)をとり、x軸
方向は目の中心座標を基準に目の左右方向の端点p2
1,p29の長さの1/10程度をとり、これらに囲ま
れた範囲とするが、この探索範囲の大きさはこれに限定
されるのもではない。
【0086】このように、目の左右方向の長さの中心付
近を基準に上下の端点を求めるための探索範囲を或る範
囲に限定するのは、以下の理由によるものである。
【0087】すなわち、目や口の形は全体的にはほぼ楕
円形に近い形であるのが一般的である。したがって、目
の上下の端点(上下方向に最も長い部分の端点)p2
5,p33は、図10に示すように、目の左右方向の中
心付近に位置するのが普通である。ところが、目の左右
方向の端点p21,p29付近に、ノイズなどによるい
わゆる“ひげ”といわれるものが外側上下方向に突出し
た状態で存在していると、その部分が上下方向の端点と
みなされて処理されることがある。このノイズなどによ
るひげを上下方向の端点としてその座標を取り出し、そ
の座標データに基づいた処理が行われると、不自然な形
の目となる虞れがある。これに対処するために、上下方
向の端点p25,p33の探索範囲を中心付近に限定す
るのである。これは、目だけではなく、口の輪郭を構成
する各点の座標を取り出すときも同じようにして行う。
【0088】口の場合は、上下方向の端点を探索するた
めに、たとえば、図11の鎖線の範囲で示すような探索
範囲E10を設定する。図11において、p41,p4
2,・・・,p56は口(唇)の外側の輪郭点を示し、
p57,p58,・・・,p68は口(唇)の内側の輪
郭点を示している。なお、この場合、探索範囲E10の
大きさは、たとえば、y軸方向は口の中心座標(ユーザ
の指定した点の座標)を基準に前記第1の実施例で説明
したように、dx/2づつの範囲(ただし、dx=x2
−x1)をとり、x軸方向は口の中心座標を基準に口の
左右方向の端点p41,p49の間の長さの1/10程
度をとり、これらに囲まれた範囲とするが、この探索範
囲E10の大きさはこれに限定されるものではない。
【0089】口の場合は、面積が比較的大きいので、上
下方向の端点の探索範囲を図11のように限定すること
で、上下方向の端点を探索する際の処理時間を大幅に短
くすることができるという効果も得られる。また、唇を
左右に緊張させた画像にあっては、唇の外側の輪郭が水
平となって(図11において、たとえば、点p43〜p
47および点p51〜p55までがそれぞれ水平に近く
なる)、上下方向の端点を求める範囲が広くなり、求め
たい端点を正確に特定することが難しかったり、あるい
は、ぞの水平部分にノイズなどによる突出点があると、
その部分を端点とみなして処理してしまう虞れもあっ
た。このような問題に対処するためにも、図11の鎖線
で示すような探索範囲を設定して、その探索範囲内で上
下方向の端点を求めることが有効となる。
【0090】そして、左右方向の端点の座標と、上下方
向の端点の座標が求められた後は、その中間の各点の座
標を取り出す。口の場合は、たとえば、次は、点p43
とそれに対応する(x座標が同じ)点p55のそれぞれ
の座標、点p47とそれに対応する(x座標が同じ)点
p51のそれぞれの座標を取り出すというような処理を
行う。
【0091】また、左右方向の端点の座標と、上下方向
の端点の座標の中間の各点の座標を取り出す処理におい
て、たとえば、図12に示すように、目が多少斜めとな
っている画像の場合は、先に求めた左右の端点p21,
p29、上下の端点p25,p33の座標を基に、以下
のようにしてその中間の点の座標を決める。なお、ここ
では、点p23とそれに対応する点p35(ただし、こ
れらは目が斜めとなっているために両者のx座標は一致
しない)、点p27とそれに対応する点p31(同様
に、両者のx座標は一致しない)を求めるようとする中
間点とする。
【0092】たとえば、図12において、p23の点の
座標は、p21とp25のそれぞれのx座標の平均値を
点p23のx座標とし、そのx座標における領域の最大
y値をそのp23のy座標とする。また、点p35の座
標は、p21とp33のそれぞれのx座標の平均値を点
p35のx座標とし、そのx座標における領域の最大y
値をそのp23のy座標とする。点p27、点p31も
同様にして求める。
【0093】以上のようにして、各輪郭点の座標を求め
ることができる。そして、次に、抽出内容判定部6にて
抽出された内容に誤りがあるか否かの判定がなされ、誤
りがなければ、前記のようにして求められた座標データ
はそのまま出力される。
【0094】前記抽出内容判定部6の判定処理の一例に
ついて説明する。たとえば、口mを抽出する場合、図1
3に示すように、光線の影響などで斜線部分A1が欠け
て斜めの口の画像として取り出される場合がある。この
図13に示す画像は、光線が右側から当たっていて、斜
線部分が陰になって、その陰の部分が欠けて取り出され
た場合の口の画像を示している。本来は、その斜線部分
A1を含んだ形の口が正しい口の形であるが、斜線部分
A1の画素の色データが光線の影響で口とみなされなか
ったため、実際に抽出された口は、実線で示すように左
下がりに斜めに曲がった形となっている。
【0095】このような状態で取り出された場合、抽出
された口の傾きをチェックすることにより、それが正し
いか否かの判断を行う。すなわち、実際に抽出された口
mの左端点m1と右端点m2とを結ぶ直線L1の傾き
が、左右の目e1,e2の中心を結ぶ直線L2に対し
て、予め設定した角度以上(実験では、設定角度を±7
°とすると、傾きの判断を行うのに都合のよいことがわ
かった)傾いている場合は、誤った抽出であるとして再
処理を行う。
【0096】また、顔などの輪郭を構成する点(輪郭
点)の座標を求める場合、抽出された或る輪郭点が、そ
の輪郭点に隣り合う2つの輪郭点に比べて顔の内側に位
置してしまうような場合がある。たとえば、図14に示
すような場合であり、同図においては、輪郭点p73が
顔の内側に大きく外れて位置して取り出された様子を示
している。これは、その部分に髭やはっきりとしたしわ
などが存在していたりすると、しきい値以上の輝度がそ
の点で検出されることによって、誤った輪郭点が検出さ
れることによるものである。このような場合、顔の輪郭
は、その部分で大きく内側にへこんだものとなり、不自
然な顔画像となってしまう。
【0097】これに対処するために、隣り合う2つの輪
郭点のそれぞれの座標値の平均の座標を求め、これら2
つの輪郭点の間の輪郭点の座標が、この平均座標より顔
の内側に位置するか否かを検出して、内側に存在する場
合は、その内側に位置する輪郭点を平均座標の位置に置
き換える。これを図14の場合を例にとって説明する。
図14の場合は、輪郭点p73が隣り合う輪郭点p72
とp74の平均座標の点p73’よりも内側に位置して
いることが、それぞれの座標値から判断できる。したが
って、この場合は、輪郭点p73の座標を簡易的に点p
73’の座標に置き換える処理を行う。これにより、そ
の部分の顔の輪郭は、輪郭点p71,p72,p7
3’,p74により近似された曲線(一点鎖線で示す。
なお、理想的には図の鎖線で示す曲線である)となり、
自然に近い顔画像が得られる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による顔画
像処理方法は、請求項1によれば、顔画像の幾つかの特
徴部分におけるそれぞれ所定の点が指定されることによ
り、その指定されたそれぞれの点の座標データを基に、
前記それぞれの特徴部分の指定された点を基準にして、
顔の特徴部分の領域を抽出するための探索範囲を特徴部
分毎に設定し、設定された探索範囲内でそれぞれの特徴
部分の領域を抽出するようにしたので、限られた探索範
囲内で特徴部分を探索すればよいことから、全体の画像
からそれぞれの特徴部分を抽出する場合に比べて、処理
を大幅に簡素化することができ、処理時間も大幅に短縮
することができる。また、限られた探索範囲内でそれぞ
れの特徴部分の抽出を行うため、誤って他の部分を抽出
するということを殆どなくすことができ、取りだそうと
する特徴部分を正確に抽出することができる。
【0099】また、請求項2によれば、前記所定の点が
指定される顔の特徴部分は左右の目と口の3点とし、ま
た、この3点の座標データを基に探索範囲が設定された
上で領域が抽出される特徴部分は口、左右の目、まゆ、
顔の輪郭であるので、点の指定がきわめて簡単であり、
この指定した点の座標に基づいて設定された探索範囲に
より口、左右の目、まゆ、顔の輪郭を抽出するため、顔
の特徴部分の多くを確実にしかも簡単に抽出することが
でき、また、様々な大きさの顔に対応した探索範囲の設
定が行える。
【0100】また、請求項3によれば、前記口の探索範
囲は、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy
軸としたとき、前記口として指定された点を中心にx軸
方向およびy軸方向に、前記左右の目として指定された
それぞれの点のx座標データの差をもとに、前記口を包
含する範囲としたので、口領域を抽出するのに最適な探
索範囲の設定が可能となり、簡単でしかも確実に口領域
を抽出することができる。
【0101】また、請求項4によれば、前記口の探索範
囲は、前記口として指定された点を中心にx軸方向およ
びy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれ
の点のx座標データの差および左右の目として指定され
たそれぞれの点のy座標と口として指定された点のy座
標のそれぞれの差の平均値を基に、前記口を包含する範
囲としたので、口領域を抽出するのに、より一層、最適
な探索範囲の設定が可能となり、簡単でしかも確実に口
画像を抽出することができる。
【0102】また、請求項5によれば、前記目の探索範
囲は、前記目として指定された点を中心にx軸方向およ
びy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれ
の点のx座標データの差をもとに、前記目を包含する範
囲としたので、目領域を抽出するのに最適な探索範囲の
設定が可能となり、簡単でしかも確実に目領域の抽出を
行うことができる。
【0103】また、請求項6によれば、前記まゆの探索
範囲は、前記目として指定された点を基準点にx軸方向
およびy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれ
ぞれの点のx座標データの差をもとに、前記まゆを包含
する範囲としたので、まゆ領域を抽出するのに最適な探
索範囲の設定が可能となり、簡単でしかも確実にまゆ領
域を抽出することができる。
【0104】また、請求項7によれば、前記顔輪郭の探
索範囲は、y軸方向における目の高さに相当する顔輪郭
部は、前記目として指定された点を基準に、左右の目と
して指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定さ
れた点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分
の顔輪郭部が含まれるように設定したので、目の高さ部
分の顔輪郭部を抽出するのに最適な探索範囲の設定が可
能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭部を抽出すること
ができる。
【0105】また、請求項8によれば、前記顔輪郭の探
索範囲において、y軸方向における口の高さに相当する
顔輪郭部は、前記口として指定された点を基準に、左右
の目として指定されたそれぞれの点のy座標と口として
指定された点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にそ
の部分の顔輪郭部が含まれるように設定したので、口の
高さ部分の顔輪郭を抽出するのに最適な探索範囲の設定
が可能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭部を抽出する
ことができる。
【0106】また、請求項9によれば、前記顔輪郭の探
索範囲において、x軸方向における口の位置に相当する
顔輪郭部は、前記口として指定された点を基準に、左右
の目として指定されたそれぞれの点のy座標と口として
指定された点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にそ
の部分の顔輪郭部が含まれるように設定したので、あご
の下部分の顔輪郭を抽出するのに最適な探索範囲の設定
が可能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭を抽出するこ
とができる。
【0107】また、請求項10によれば、顔画像におい
て顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ所定の点が指
定されることにより、その指定されたそれぞれの点の座
標データを基に、前記それぞれの特徴部分の指定された
点を基準にして、顔の特徴部分の画像データを抽出する
ための探索範囲を特徴部分毎に設定し、設定された探索
範囲内でそれぞれの特徴部分の領域を抽出したのち、そ
れぞれの領域から輪郭を構成する輪郭点の座標データを
抽出し、前記特徴部分の領域の所定の点の座標値を基
に、抽出された領域の位置関係を判断して正しく抽出さ
れたか否かの判断を行うようにしたので、抽出が正しい
か否かをチェックすることができるため、誤った抽出が
なされても再処理を要求することができ、これにより、
誤りをなくすことができる。
【0108】また、請求項11によれば、前記口領域を
抽出するために設定された口領域探索範囲によって抽出
された口領域において、口領域のx軸方向の左右の端点
のそれぞれのy座標と、抽出された口領域の上端辺にお
けるx軸方向の中間点のy座標とを比較し、x軸方向の
中間点のy座標が前記口画像のx軸方向の左右の端点の
それぞれのy座標より小さい場合は、抽出された口の領
域は口が開いた状態であると判断するとともに、抽出さ
れた口は下唇のみと判断し、上唇を抽出するための探索
領域を設定するようにしたので、笑った顔などのように
口が開いた状態にある場合でも、下唇のみが抽出される
という不都合をなくし、開いた状態にある口領域全体を
確実に抽出できる。
【0109】また、請求項12によれば、前記抽出され
た領域が目あるいは口である場合、目あるいは口が抽出
すべきものとして抽出されたか否かの判断において、抽
出された領域内に、前記ユーザの指定した点が含まれて
いるか否かによって、抽出すべきものが抽出されたか否
かの判断を行うようにしたので、目あるいは口が正しく
抽出されたか否かの判定を簡単で確実に行うことができ
る。
【0110】また、請求項13によれば、前記抽出され
た領域がまゆである場合、まゆが抽出すべきものとして
抽出されたか否かの判断において、抽出されたまゆ領域
の左右方向の端点の座標と、目として指定された点の座
標とから位置関係を判断し、抽出すべきものが抽出され
たか否かの判断を行うようにしたので、まゆが正しく抽
出されたか否かの判定を簡単で確実に行うことができ
る。
【0111】また、請求項14によれば、顔の特徴部分
の領域抽出後、その特徴部分のうち目あるいは口の輪郭
を構成する輪郭点を、前記抽出された領域から、目ある
いは口のx軸方向における左右方向両端点のそれぞれの
座標を求めたのち、y軸方向における上下方向両端点の
座標を求める場合、前記左右方向両端点間の中間付近
に、左右方向端点間の長さの所定分の1の幅を有した探
索範囲をx軸方向に設定して、その探索範囲内で前記y
軸方向における上下方向両端点を求めるようにしたの
で、輪郭を構成する代表的な上下方向の端部の輪郭点を
求める場合、ノイズなどに影響されず確実な輪郭点の抽
出が可能となる。
【0112】また、請求項15によれば、前記求められ
た左右方向端点および上下方向端点の4つの端点の間に
位置する輪郭点は、この求めるべき輪郭点を挟む2つの
端点のx座標の平均値を、求めるべきx座標として求め
るようにしたので、特に、いわゆるきつね目やたれ目と
いった斜めとなっているような目の端点と端点のあいだ
の輪郭点を抽出する場合、輪郭点の抽出を簡単にしかも
確実に行うことができる。
【0113】また、請求項16によれば、顔画像データ
をもとに、顔の特徴部分の抽出を行って座標データを出
力する顔画像処理方法において、顔の特徴部分の領域抽
出後、その特徴部分の領域の所定の点の座標値を基に、
抽出された領域の位置関係を判断して正しく抽出された
か否かの判断を行うようにしたので、抽出が正しいか否
かのチェックすることができ、誤った抽出がなされても
再処理することにより、誤りをなくすことができる。
【0114】また、請求項17によれば、前記抽出され
た部分が口である場合、口のx軸方向における左右方向
両端点を結ぶ直線の傾きが左右の目のそれぞれ所定点を
結ぶ直線に対して予め定めた角度以上傾きを生じている
か否かをチェックすることで、正しく抽出されたか否か
の判断を行うようにしたので、光線の具合により口が部
分的に欠けた状態の場合、曲がった画像として取り出さ
れた場合でも、それを確実に検出でき、しかも左右の目
を結ぶ線を基準に傾き角を検出するので、顔全体が傾い
た画像の場合に対しての誤判定を確実に防止することが
できる。
【0115】また、請求項18によれば、前記抽出され
た部分が顔輪郭である場合、前記顔輪郭を構成する複数
の輪郭点において、隣り合う3つの輪郭点を1つの単位
として処理し、3つの輪郭点のうち、間に挟まれる輪郭
点の座標と両隣の輪郭点の平均座標とを比較して、間に
挟まれる輪郭点の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の内側
に位置すると判断された場合には、その間に挟まれる輪
郭点の座標を前記平均座標に置換するようにしたので、
顔に髭やしわなどが存在することで、顔輪郭が内側にへ
こんで取り出された場合の判定を確実に行え、また、そ
の補正も容易に行うことができ、自然に近い顔輪郭を得
ることができる。
【0116】また、本発明の顔画像処理装置は、請求項
19によれば、顔画像において顔の幾つかの特徴部分に
おけるそれぞれ所定の点が指定されることにより、その
指定されたそれぞれ点の座標データを基に、前記それぞ
れの特徴部分の指定された点を基準にして、顔の特徴部
分の領域を抽出するための探索範囲を特徴部分毎に設定
するそれぞれの特徴部分探索範囲設定手段と、これらそ
れぞれの特徴部分探索範囲設定手段により設定されたそ
れぞれの探索範囲内でそれぞれの特徴部分領域を示す領
域を抽出するそれぞれの特徴部分抽出手段とを有した構
成としたので、限られた探索範囲内で特徴部分を探索す
ればよいことから、全体の画像からそれぞれの特徴部分
を抽出する場合に比べて、処理を大幅に簡素化すること
ができ、処理時間も大幅に短縮することができる。ま
た、限られた探索範囲内でそれぞれの特徴部分の抽出を
行うため、誤って他の部分を抽出するということを殆ど
なくすことができ、取りだそうとする特徴部分を正確に
抽出することができる。
【0117】また、請求項20によれば、前記所定の点
が指定される顔の特徴部分は左右の目と口の3点であっ
て、また、前記探索範囲設定手段として、口探索範囲設
定手段、目探索範囲設定手段、まゆ探索範囲設定手段、
顔輪郭探索範囲設定手段を設け、さらに、前記特徴部分
抽出手段として、口領域抽出手段、目領域抽出手段、ま
ゆ領域抽出手段、顔輪郭抽出手段を設け、前記左右の目
と口の3点の座標データを基に、前記それぞれの探索範
囲設定手段により、それぞれ探索範囲を設定したのち、
口、左右の目、まゆ、顔の輪郭のそれぞれの部分を前記
それぞれの抽出手段によりそれぞれ抽出するようにした
ので、点の指定がきわめて簡単であり、この指定した点
の座標に基づいて設定された探索範囲により口、左右の
目、まゆ、顔の輪郭を抽出するため、顔の特徴部分の多
くを確実にしかも簡単に抽出することができ、また、様
々な大きさの顔に対応した探索範囲の設定が行える。
【0118】また、請求項21によれば、前記口探索範
囲設定手段は、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下
方向をy軸としたとき、前記口として指定された点を中
心にx軸方向およびy軸方向に、前記左右の目として指
定されたそれぞれの点のx座標データの差をもとに、前
記口を包含する範囲を口探索範囲として設定するように
したので、口領域を抽出するのに最適な探索範囲の設定
が可能となり、簡単でしかも確実に口領域を抽出するこ
とができる。
【0119】また、請求項22によれば、前記口探索範
囲設定手段は、前記口として指定された点を中心にx軸
方向およびy軸方向に、前記左右の目として指定された
それぞれの点のx座標データの差および左右の目として
指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定された
点のy座標のそれぞれの差の平均値を基に、前記口を包
含する範囲を口探索範囲として設定するようにしたの
で、口領域を抽出するのに、より一層、最適な探索範囲
の設定が可能となり、簡単でしかも確実に口領域を抽出
することができる。
【0120】また、請求項23によれば、前記目探索範
囲設定手段は、前記目として指定された点を中心にx軸
方向およびy軸方向に、前記左右の目として指定された
それぞれの点のx座標データの差をもとに、前記目を包
含する範囲を目探索範囲として設定するようにしたの
で、目領域を抽出するのに最適な探索範囲の設定が可能
となり、簡単でしかも確実に目領域を抽出することがで
きる。
【0121】また、請求項24によれば、前記まゆ探索
範囲設定手段は、前記目として指定された点を基準点に
x軸方向およびy軸方向に、前記左右の目として指定さ
れたそれぞれの点のx座標データの差をもとに、前記ま
ゆを包含する範囲をまゆ探索範囲として設定したので、
まゆ領域を抽出するのに最適な探索範囲の設定が可能と
なり、簡単でしかも確実にまゆ領域を抽出することがで
きる。
【0122】また、請求項25によれば、前記顔輪郭探
索範囲設定手段における顔輪郭探索範囲設定において、
y軸方向における目の高さに相当する顔輪郭部の探索範
囲は、前記目として指定された点を基準に、左右の目と
して指定されたそれぞれの点のy座標と、口として指定
された点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部
分の顔輪郭部が含まれるように設定したので、目の高さ
部分の顔輪郭部画像を抽出するのに最適な探索範囲の設
定が可能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭部を抽出す
ることができる。
【0123】また、請求項26によれば、前記顔輪郭探
索範囲設定手段における顔輪郭探索範囲設定において、
y軸方向における口の高さに相当する顔輪郭部の設定
は、前記口として指定された点を基準に、左右の目とし
て指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定され
た点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の
顔輪郭部が含まれるように設定したので、口の高さ部分
の顔輪郭画像を抽出するのに最適な探索範囲の設定が可
能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭部を抽出すること
ができる。
【0124】また、請求項27によれば、前記顔輪郭探
索範囲設定手段における顔輪郭探索範囲設定において、
x軸方向における口の位置に相当する顔輪郭部の設定
は、前記口として指定された点を基準に、左右の目とし
て指定されたそれぞれの点のy座標と口として指定され
た点のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の
顔輪郭部が含まれるように設定したので、あごの下部分
の顔輪郭画像を抽出するのに最適な探索範囲の設定が可
能となり、簡単でしかも確実に顔輪郭を抽出することが
できる。
【0125】また、請求項28によれば、顔画像におい
て顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ所定の点が指
定されることにより、その指定されたそれぞれ点の座標
データを基に、前記それぞれの特徴部分の指定された点
を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出するための探
索範囲を特徴部分毎に設定するそれぞれの特徴部分探索
範囲設定手段と、これらそれぞれの特徴部分探索範囲設
定手段により設定されたそれぞれの探索範囲内でそれぞ
れの特徴部分領域を抽出するそれぞれの特徴部分抽出手
段と、前記特徴部抽出手段で得られたそれぞれの領域を
基に、それぞれの特徴部の輪郭を構成する輪郭点の座標
データを抽出する輪郭点抽出部と、前記特徴部分の領域
の所定の点の座標値を基に、抽出された画像の位置関係
を判断して正しく抽出されたか否かの判断を行う抽出内
容判定手段とを有した構成としたので、抽出が正しいか
否かをチェックすることができるため、誤った抽出がな
されても再処理要求を出して再処理を行うことにより、
抽出誤りをなくすことができる。
【0126】また、請求項29によれば、前記抽出内容
判定手段は、前記口画像データ抽出手段によって抽出さ
れた口領域において、口画像のx軸方向の左右の端点の
それぞれのy座標と、抽出された口領域の上端辺におけ
るx軸方向の中間点のy座標とを比較し、x軸方向の中
間点のy座標が前記口画像のx軸方向の左右の端点のそ
れぞれのy座標より小さい場合は、抽出された口の画像
は口が開いた状態であると判断するとともに、抽出され
た口は下唇のみと判断し、上唇を抽出するための探索領
域を設定したので、笑った顔などのように口が開いた状
態にある場合でも、下唇のみが抽出されるという不都合
をなくし、開いた状態にある口画像全体を確実に抽出で
きる。
【0127】また、請求項30によれば、前記抽出内容
判定手段は、前記抽出された領域が目あるいは口である
場合、抽出された領域内に、前記ユーザの指定した点が
含まれているか否かによって、抽出すべき目あるいは口
が抽出されたか否かの判断を行うようにしたので、目あ
るいは口が正しく抽出されたか否かの判定を簡単で確実
に行うことができる。
【0128】また、請求項31によれば、前記抽出内容
判定手段は、前記抽出された領域がまゆである場合、抽
出された領域の左右方向の端点の座標と、目として指定
された点の座標とから位置関係を判断し、抽出すべきま
ゆが抽出されたか否かの判断を行うようにしたので、ま
ゆが正しく抽出されたか否かの判定を簡単で確実に行う
ことができる。
【0129】また、請求項32によれば、顔の特徴部分
の領域の抽出を行う特徴部分抽出手段と、前記特徴部分
抽出手段により抽出された特徴部分のうち、目あるいは
口の輪郭を構成する輪郭点を、前記抽出された特徴部分
の領域から目あるいは口のx軸方向における左右方向両
端点のそれぞれの座標を求めたのち、前記左右方向両端
点間の中間付近に、左右方向両端点間の長さの所定分の
1の幅を有した探索範囲をx軸方向に設定して、その探
索範囲内で前記y軸方向における上下方向両端点を求め
る特徴部分輪郭点抽出手段を設けたので、輪郭を構成す
る代表的な上下方向の端部の輪郭点を求める場合、ノイ
ズなどに影響されず確実な輪郭点の抽出が可能となる。
【0130】また、請求項33によれば、前記求められ
た左右方向端点および上下方向端点の4つの端点の間に
位置する輪郭点は、この求めるべき輪郭点を挟む2つの
端点のx座標の平均値を求めるx座標として求めるよう
にしたので、特に、いわゆるきつね目やたれ目といった
斜めとなっているような目の端点と端点のあいだの輪郭
点を抽出する場合、輪郭点の抽出を簡単にしかも確実に
行うことができる。
【0131】また、請求項34によれば、顔の特徴部分
の領域を抽出する特徴部分抽出手段と、この特徴部分抽
出手段により抽出された領域を基に特徴部分の輪郭を構
成する輪郭点を求める特徴部分輪郭点抽出手段と、特徴
部分の領域の所定の点の座標値を基に、抽出された画像
の位置関係を判断して正しく抽出されたか否かの判断を
行う抽出内容判断手段とを有したので、抽出が正しいか
否かのチェックすることができ、誤った抽出がなされて
も再処理することにより、誤りをなくすことができる。
【0132】また、請求項35によれば、前記抽出内容
判断手段は、前記抽出された部分が口である場合、口の
x軸方向における左右方向両端点を結ぶ直線の傾きが左
右の目のそれぞれ所定点を結ぶ直線に対して予め定めた
角度以上傾きを生じているか否かをチェックして正しく
抽出されたか否かの判断を行うようにしたので、光線の
具合により口が部分的に欠けた状態の場合、曲がった画
像として取り出された場合でも、それを確実に検出で
き、しかも左右の目を結ぶ線を基準に傾き角を検出する
ので、顔全体が傾いた画像の場合に対しての誤判定を確
実に防止することができる。
【0133】また、請求項36によれば、前記抽出内容
判断手段は、前記抽出された部分が顔輪郭である場合、
前記顔輪郭を構成する複数の輪郭点において、隣り合う
3つの輪郭点を1つの単位として注目し、間に挟まれる
輪郭点の座標と両隣の輪郭点の平均座標とを比較して、
間に挟まれる輪郭点の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の
内側に位置すると判断された場合には、その間に挟まれ
る輪郭点の座標を前記平均座標に置換するようにしたの
で、顔に髭やしわなどが存在することで、顔輪郭が内側
にへこんで取り出された場合の判定を確実に行え、ま
た、その補正も容易に行うことができ、自然に近い顔輪
郭を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を説明する図。
【図2】入力画像の一例を示す図。
【図3】第1の実施例における口、目の探索範囲設定を
説明する図。
【図4】第1の実施例おける口の探索範囲設定に他の例
を説明する図。
【図5】第1の実施例におけるまゆの探索範囲設定を説
明する図。
【図6】第1の実施例おいて開いた口の探索範囲設定を
説明する図。
【図7】第1の実施例における顔輪郭部の探索範囲設定
を説明する図。
【図8】第1の実施例における抽出内容の判定の一例を
説明する図。
【図9】本発明の第2の実施例を説明する概略的な構成
図。
【図10】第2の実施例における目の輪郭を構成する輪
郭点の抽出を説明する図。
【図11】第2の実施例における口の輪郭を構成する輪
郭点の抽出を説明する図。
【図12】第2の実施例において斜めの状態の目の輪郭
点の抽出を説明する図。
【図13】第2の実施例において口画像の抽出内容の判
定を説明する図。
【図14】第2の実施例において顔輪郭画像の抽出内容
の判定を説明する図。
【符号の説明】
1・・・画像入力部 2・・・画像記憶部 3・・・特徴部分探索範囲設定手段 4・・・特徴部分抽出手段 5・・・輪郭点抽出手段 6・・・抽出内容判定手段 31・・・口探索範囲設定部 32・・・目探索範囲設定部 33・・・まゆ探索範囲設定部 34・・・顔輪郭部探索範囲設定部 41・・・口領域抽出部 42・・・目領域抽出部 43・・・まゆ領域抽出部 44・・・顔輪郭部抽出部 51・・・口輪郭点抽出部 52・・・目輪郭点抽出部 53・・・まゆ輪郭点抽出部 54・・・顔輪郭点抽出部 61・・・口抽出内容判定部 62・・・目抽出内容判定部 63・・・まゆ抽出内容判定部 64・・・顔輪郭部抽出内容判定部 m・・・口 e1,e2・・・左右の目 b1,b2・・・左右のまゆ E1〜E9・・・設定された探索範囲 p1,p2,p3・・・ユーザにより指定された点

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分の
    抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法にお
    いて、 顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ
    所定の点が指定されることにより、その指定されたそれ
    ぞれ点の座標データを基に、前記それぞれの特徴部分の
    指定された点を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出
    するための探索範囲を特徴部分毎に設定し、設定された
    探索範囲内でそれぞれの特徴部分の領域を抽出すること
    を特徴とする顔画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の点が指定される顔の特徴部分
    は左右の目と口の3点であり、この3点の座標データを
    基に探索範囲が設定された上で領域が抽出される特徴部
    分は口、左右の目、まゆ、顔の輪郭であることを特徴と
    する請求項1記載の顔画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記口領域の探索範囲は、顔画像の左右
    方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前記
    口として指定された点を中心にx軸方向およびy軸方向
    に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点のx座
    標データの差をもとに、前記口領域を包含する範囲を設
    定してなることを特徴とする請求項2記載の顔画像処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記口領域の探索範囲は、顔画像の左右
    方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前記
    口として指定された点を中心にx軸方向およびy軸方向
    に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点のx座
    標データの差および左右の目として指定されたそれぞれ
    の点のy座標と口として指定された点のy座標のそれぞ
    れの差の平均値を基に、前記口領域を包含する範囲を設
    定してなることを特徴とする請求項2記載の顔画像処理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記目領域の探索範囲は、顔画像の左右
    方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前記
    目として指定された点を中心にx軸方向およびy軸方向
    に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点のx座
    標データの差をもとに、前記目領域を包含する範囲を設
    定してなることを特徴とする請求項2記載の顔画像処理
    方法。
  6. 【請求項6】 前記まゆ領域の探索範囲は、顔画像の左
    右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前
    記目として指定された点を基準点にx軸方向およびy軸
    方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
    x座標データの差をもとに、前記まゆ領域を包含する範
    囲を設定してなることを特徴とする請求項2記載の顔画
    像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記顔輪郭部の探索範囲は、顔画像の左
    右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、y
    軸方向における目の高さに相当する顔輪郭部は、前記目
    として指定された点を基準に、左右の目として指定され
    たそれぞれの点のy座標と口として指定された点のy座
    標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭部が
    含まれるように設定してなることを特徴とする請求項2
    記載の顔画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記顔輪郭部の探索範囲において、顔画
    像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
    き、y軸方向における口の高さに相当する顔輪郭部は、
    前記口として指定された点を基準に、左右の目として指
    定されたそれぞれの点のy座標と口として指定された点
    のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪
    郭部が含まれるように設定してなることを特徴とする請
    求項2記載の顔画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記顔輪郭の探索範囲において、顔画像
    の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
    き、x軸方向における口の位置に相当する顔輪郭部は、
    前記口として指定された点を基準に、左右の目として指
    定されたそれぞれの点のy座標と口として指定された点
    のy座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪
    郭部が含まれるように設定してなることを特徴とする請
    求項2記載の顔画像処理方法。
  10. 【請求項10】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法に
    おいて、 顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ
    所定の点が指定されることにより、その指定されたそれ
    ぞれ点の座標データを基に、前記それぞれの特徴部分の
    指定された点を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出
    するための探索範囲を特徴部分毎に設定し、設定された
    探索範囲内でそれぞれの特徴部分の領域を抽出したの
    ち、それぞれの領域から輪郭を構成する輪郭点の座標デ
    ータを抽出し、前記特徴部分の領域の所定の点の座標値
    を基に、抽出された画像の位置関係を判断して正しく抽
    出されたか否かの判断を行うことを特徴とする顔画像処
    理方法。
  11. 【請求項11】 前記正しく抽出されたか否かの判断処
    理は、前記口領域を抽出するために設定された口領域探
    索範囲によって抽出された口領域において、顔画像の左
    右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、抽
    出された口領域のx軸方向の左右の端点のそれぞれのy
    座標と、抽出された口領域の上端辺におけるx軸方向の
    中間点のy座標とを比較し、そのx軸方向の中間点のy
    座標が前記口領域のx軸方向の左右の端点のそれぞれの
    y座標より小さい場合は、抽出された口領域は口が開い
    た状態であると判断するとともに、抽出された口は下唇
    のみと判断し、上唇を抽出するための探索範囲を設定す
    ることを特徴とする請求項10記載の顔画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記正しく抽出されたか否かの判断処
    理は、前記抽出された領域が目あるいは口である場合、
    目あるいは口が抽出すべきものとして抽出されたか否か
    の判断において、抽出された目あるいは口の領域内に、
    前記指定された点が含まれているか否かによって、抽出
    すべき領域が抽出されたか否かの判断を行うことを特徴
    とする請求項10記載の顔画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記正しく抽出されたか否かの判断処
    理は、前記抽出された領域がまゆである場合、まゆが抽
    出すべきものとして抽出されたか否かの判断において、
    抽出されたまゆ領域の左右方向の端点の座標と、目とし
    て指定された点の座標とから位置関係を判断し、抽出す
    べき領域が抽出されたか否かの判断を行うことを特徴と
    する請求項10記載の顔画像処理方法。
  14. 【請求項14】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法に
    おいて、 顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸とし
    たとき、顔の特徴部分の領域抽出後、その特徴部分のう
    ち目あるいは口の輪郭を構成する輪郭点を、前記抽出さ
    れた領域から、目あるいは口のx軸方向における左右方
    向両端点のそれぞれの座標を求めたのち、y軸方向にお
    ける上下方向両端点の座標を求める場合、前記左右方向
    両端点間の中間付近に、左右方向端点間の長さの所定分
    の1の幅を有した探索範囲をx軸方向に設定して、その
    探索範囲内で前記y軸方向における上下方向両端点を求
    めることを特徴とする顔画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記求められた左右方向端点および上
    下方向端点の4つの端点の間に位置する輪郭点の座標
    は、この求めるべき輪郭点を挟む2つの端点のx座標の
    平均値を、求めるべきx座標とすることを特徴とする請
    求項14記載の顔画像処理方法。
  16. 【請求項16】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理方法に
    おいて、 顔の特徴部分の領域抽出後、その特徴部分の領域の所定
    の点の座標値を基に、抽出された領域の位置関係を判断
    して正しく抽出されたか否かの判断を行うことを特徴と
    する顔画像処理方法。
  17. 【請求項17】 前記抽出された領域が口である場合、
    顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸とし
    たとき、口領域のx軸方向における左右方向両端点を結
    ぶ直線の傾きが左右の目のそれぞれ所定点を結ぶ直線に
    対して予め定めた角度以上傾きを生じているか否かをチ
    ェックすることで、正しく抽出されたか否かの判断を行
    うことを特徴とする請求項16記載の顔画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記抽出された領域が顔輪郭である場
    合、顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸
    としたとき、前記顔輪郭を構成する複数の輪郭点におい
    て、隣り合う3つの輪郭点を1つの単位として処理し、
    3つの輪郭点のうち、間に挟まれる輪郭点の座標と両隣
    の輪郭点の平均座標とを比較して、間に挟まれる輪郭点
    の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の内側に位置すると判
    断された場合には、その間に挟まれる輪郭点の座標を前
    記平均座標に置換することを特徴とする請求項16記載
    の顔画像処理方法。
  19. 【請求項19】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置に
    おいて、 顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ
    所定の点が指定されることにより、その指定されたそれ
    ぞれ点の座標データを基に、前記それぞれの特徴部分の
    指定された点を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出
    するための探索範囲を特徴部分毎に設定するそれぞれの
    特徴部分探索範囲設定手段と、 これらそれぞれの特徴部分探索範囲設定手段により設定
    されたそれぞれの探索範囲内でそれぞれの特徴部分の領
    域を抽出するそれぞれの特徴部分抽出手段と、 を有することを特徴とする顔画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記所定の点が指定される顔の特徴部
    分は左右の目と口の3点であって、また、前記特徴部分
    探索範囲設定手段として、口探索範囲設定手段、目探索
    範囲設定手段、まゆ探索範囲設定手段、顔輪郭部探索範
    囲設定手段を設け、さらに、前記特徴部分抽出手段とし
    て、口領域抽出手段、目領域抽出手段、まゆ領域抽出手
    段、顔輪郭領域抽出手段を設け、前記左右の目と口の3
    点の座標データを基に、前記それぞれの探索範囲設定手
    段により、それぞれ探索範囲を設定したのち、口、左右
    の目、まゆ、顔の輪郭のそれぞれの部分を前記それぞれ
    の領域抽出手段によりそれぞれ抽出することを特徴とす
    る請求項19記載の顔画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記口探索範囲設定手段は、顔画像の
    左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
    前記口として指定された点を中心にx軸方向およびy軸
    方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
    x座標データの差をもとに、前記口領域を包含する範囲
    を口探索範囲として設定することを特徴とする請求項2
    0記載の顔画像処理装置。
  22. 【請求項22】 前記口探索範囲設定手段は、顔画像の
    左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
    前記口として指定された点を中心にx軸方向およびy軸
    方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
    x座標データの差および左右の目として指定されたそれ
    ぞれの点のy座標と口として指定された点のy座標のそ
    れぞれの差の平均値を基に、前記口領域を包含する範囲
    を口探索範囲として設定することを特徴とする請求項2
    0記載の顔画像処理装置。
  23. 【請求項23】 前記目探索範囲設定手段は、顔画像の
    左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
    前記目として指定された点を中心にx軸方向およびy軸
    方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれの点の
    x座標データの差をもとに、前記目領域を包含する範囲
    を目探索範囲として設定することを特徴とする請求項2
    0記載の顔画像処理装置。
  24. 【請求項24】 前記まゆ探索範囲設定手段は、顔画像
    の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたと
    き、前記目として指定された点を基準点にx軸方向およ
    びy軸方向に、前記左右の目として指定されたそれぞれ
    の点のx座標データの差をもとに、前記まゆ領域を包含
    する範囲をまゆ探索範囲として設定することを特徴とす
    る請求項20記載の顔画像処理装置。
  25. 【請求項25】 前記顔輪郭部探索範囲設定手段におけ
    る顔輪郭部探索範囲設定において、顔画像の左右方向を
    座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、y軸方向に
    おける目の高さに相当する顔輪郭部の探索範囲は、前記
    目として指定された点を基準に、左右の目として指定さ
    れたそれぞれの点のy座標と、口として指定された点の
    y座標のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭
    部が含まれるように設定することを特徴とする請求項2
    0記載の顔画像処理装置。
  26. 【請求項26】 前記顔輪郭部探索範囲設定手段におけ
    る顔輪郭部探索範囲設定において、顔画像の左右方向を
    座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、y軸方向に
    おける口の高さに相当する顔輪郭部の設定は、前記口と
    して指定された点を基準に、左右の目として指定された
    それぞれの点のy座標と口として指定された点のy座標
    のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭部が含
    まれるように設定することを特徴とする請求項20記載
    の顔画像処理装置。
  27. 【請求項27】 前記顔輪郭部探索範囲設定手段におけ
    る顔輪郭部探索範囲設定において、顔画像の左右方向を
    座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、x軸方向に
    おける口の位置に相当する顔輪郭部の設定は、前記口と
    して指定された点を基準に、左右の目として指定された
    それぞれの点のy座標と口として指定された点のy座標
    のそれぞれの差の平均値を基にその部分の顔輪郭部が含
    まれるように設定することを特徴とする請求項20記載
    の顔画像処理装置。
  28. 【請求項28】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置に
    おいて、 顔画像において顔の幾つかの特徴部分におけるそれぞれ
    所定の点が指定されることにより、その指定されたそれ
    ぞれ点の領域を基に、前記それぞれの特徴部分の指定さ
    れた点を基準にして、顔の特徴部分の領域を抽出するた
    めの探索範囲を特徴部分毎に設定するそれぞれの特徴部
    分探索範囲設定手段と、 これらそれぞれの特徴部分探索範囲設定手段により設定
    されたそれぞれの探索範囲内でそれぞれの特徴部分領域
    を抽出するそれぞれの特徴部分抽出手段と、 前記特徴部分抽出手段で得られたそれぞれの領域を基
    に、それぞれの特徴部の輪郭を構成する輪郭点の座標デ
    ータを抽出する輪郭点抽出手段と、 前記特徴部分の領域の所定の点の座標値を基に、抽出さ
    れた画像の位置関係を判断して正しく抽出されたか否か
    の判断を行う抽出内容判定手段と、 を有したことを特徴とする顔画像処理装置。
  29. 【請求項29】 前記抽出内容判定手段は、前記口領域
    抽出手段によって抽出された口領域において、顔画像の
    左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、
    抽出された口領域のx軸方向の左右の端点のそれぞれの
    y座標と、口領域の上端辺におけるx軸方向の中間点の
    y座標とを比較し、そのx軸方向の中間点のy座標が前
    記口領域のx軸方向の左右の端点のそれぞれのy座標よ
    り小さい場合は、抽出された口領域の画像は口が開いた
    状態であると判断するとともに、抽出された口領域は下
    唇のみと判断し、上唇を抽出するための探索領域を設定
    することを特徴とする請求項28記載の顔画像処理装
    置。
  30. 【請求項30】 前記抽出内容判定手段は、前記抽出さ
    れた領域が目あるいは口である場合、抽出された目ある
    いは口の領域内に、前記指定された点が含まれているか
    否かによって、抽出すべき目あるいは口が抽出されたか
    否かの判断を行うことを特徴とする請求項28記載の顔
    画像処理装置。
  31. 【請求項31】 前記抽出内容判定手段は、前記抽出さ
    れた領域がまゆである場合、抽出されたまゆ領域の左右
    方向の端点の座標と、目として指定された点の座標とか
    ら位置関係を判断し、抽出すべきまゆが抽出されたか否
    かの判断を行うことを特徴とする請求項28載の顔画像
    処理装置。
  32. 【請求項32】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置に
    おいて、 顔の特徴部分の領域の抽出を行う特徴部分抽出手段と、 顔画像の左右方向を座標軸のx軸、上下方向をy軸とし
    たとき、前記特徴部分抽出手段により抽出された特徴部
    分のうち、目あるいは口の輪郭を構成する輪郭点を、前
    記抽出された特徴部分の領域から目あるいは口のx軸方
    向における左右方向両端点のそれぞれの座標を求めたの
    ち、前記左右方向両端点間の中間付近に、左右方向両端
    点間の長さの所定分の1の幅を有した探索範囲をx軸方
    向に設定して、その探索範囲内で前記y軸方向における
    上下方向両端点を求める特徴部分輪郭点抽出手段と、 を有したことを特徴とする顔画像処理装置。
  33. 【請求項33】 前記求められた左右方向端点および上
    下方向端点の4つの端点の間に位置する輪郭点の座標
    は、この求めるべき輪郭点を挟む2つの端点のx座標の
    平均値を、求めるべきx座標とすることを特徴とする請
    求項32記載の顔画像処理装置。
  34. 【請求項34】 顔画像データをもとに、顔の特徴部分
    の抽出を行って座標データを出力する顔画像処理装置に
    おいて、 顔の特徴部分のそれぞれの領域を抽出する特徴部分抽出
    手段と、 この特徴部分抽出手段により抽出された領域を基に特徴
    部分の輪郭を構成する輪郭点を求める輪郭点抽出手段
    と、 特徴部分の領域の所定の点の座標値を基に、抽出された
    領域の位置関係を判断して正しく抽出されたか否かの判
    断を行う抽出内容判定手段と、 を有したことを特徴とする顔画像処理装置。
  35. 【請求項35】 前記抽出内容判定手段は、前記抽出さ
    れた部分が口である場合、顔画像の左右方向を座標軸の
    x軸、上下方向をy軸としたとき、口のx軸方向におけ
    る左右方向両端点を結ぶ直線の傾きが左右の目のそれぞ
    れ所定点を結ぶ直線に対して予め定めた角度以上傾きを
    生じているか否かをチェックして正しく抽出されたか否
    かの判断を行うことを特徴とする請求項34記載の顔画
    像処理装置。
  36. 【請求項36】 前記抽出内容判定手段は、前記抽出さ
    れた部分が顔輪郭である場合、顔画像の左右方向を座標
    軸のx軸、上下方向をy軸としたとき、前記顔輪郭を構
    成する複数の輪郭点において、隣り合う3つの輪郭点を
    1つの単位として注目し、間に挟まれる輪郭点の座標と
    両隣の輪郭点の平均座標とを比較して、間に挟まれる輪
    郭点の位置が両隣の輪郭点に比べて顔の内側に位置する
    と判断された場合には、その間に挟まれる輪郭点の座標
    を前記平均座標に置換することを特徴とする請求項34
    記載の顔画像処理装置。
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