JPH0967634A - 船舶の空気配管用アルミニウム合金管 - Google Patents

船舶の空気配管用アルミニウム合金管

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JPH0967634A
JPH0967634A JP35271993A JP35271993A JPH0967634A JP H0967634 A JPH0967634 A JP H0967634A JP 35271993 A JP35271993 A JP 35271993A JP 35271993 A JP35271993 A JP 35271993A JP H0967634 A JPH0967634 A JP H0967634A
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JP
Japan
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aluminum alloy
pipe
alloy pipe
ship
piping
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Pending
Application number
JP35271993A
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English (en)
Inventor
Chiaki Ara
千明 荒
Ken Matsuoka
建 松岡
Takashi Watanabe
隆 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
WATANABE KOGYO KK
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
WATANABE KOGYO KK
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, WATANABE KOGYO KK filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船舶の空気配管用として、従来用いられてい
る配管用炭素鋼管に比べて、強度、耐食性、加工性が優
れたアルミニウム合金管が得られること。 【構成】 Mg1.5〜3.5wt%、残部がAlと不
純物とからなるAl合金、およびこれにMn0.05〜
0.5wt%、Cr0.05〜0.5wt%、Zr0.
05〜0.25wt%の何れか1種または2種以上を含
むAl合金の管で、必要により管端に切削または転造ね
じを設けた船舶の空気配管用アルミニウム合金管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強度、耐食性、加工性に
優れた船舶の空気配管用アルミニウム合金管に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶用の空気配管用管としては、
JISG3452配管用炭素鋼管が用いられ、錆防止の
点から亜鉛メッキ等の表面処理が施されているのが一般
的である。このような空気配管用管(以下空気配管とい
う)には、呼び径10A(外径17.3mm、肉厚2.3
mm)および呼び径20A(外径27.2mm、肉厚2.8
mm)といったサイズの管が最も多く使用されている。最
近は材料の強度を向上し、肉厚を10〜15%減少して
軽量化する試みも行われている。これ等の配管には使用
部位に応じて曲げ加工が行われる他、両端にねじ加工を
施し、可鍛鋳鉄製管継手(ソケット)にねじ込まれて使
用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鋼製配管の問題点は重
量と耐食性であり、ソケットを含まない呼び径10Aの
鋼管重量は0.851Kg/mであり、ソケットを含まな
い呼び径20Aの鋼管重量は1.68Kg/mである。強
度を向上させた鋼管でも上記重量より10〜15%軽く
なる程度で、例えば総排水量100ton 級の船舶では1
船当たり100Kg程度の重量を占めている。しかして高
速艇においては当然軽量化が望まれるが、鋼管では限界
がある。また配管は前述の様に鋼管に亜鉛メッキ等の防
食処理が施されて使用されるが、このような処理を施し
ても使用期間がある範囲を越えると錆が発生する。特に
管内面に発生する錆は蓄積され、空気配管としての性能
を低下させる。即ち腐食生成物が曲げ部に堆積して目詰
まり現象を起こす。本発明はこれに鑑み種々検討の結
果、従来の鋼管と同じ強度と気密性を有し、耐食性に優
れた軽量の船舶の空気配管用アルミニウム合金管を開発
したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はMg1.5〜
3.5wt%含み、残部がAlと通常の不純物とからな
る船舶の空気配管用アルミニウム合金管を請求項1と
し、前記のアルミニウム合金管の端部に、ねじを設けた
ことを特徴とする請求項1記載の船舶の空気配管用アル
ミニウム合金管を請求項2とし、前記のアルミニウム合
金管の端部に、転造ねじを設けたことを特徴とする請求
項1または2記載の船舶の空気配管用アルミニウム合金
管を請求項3とし、Mg1.5〜3.5wt%を含み、
さらにMn0.05〜0.5wt%、Cr0.05〜
0.5wt%、Zr0.05〜0.25wt%の範囲で
何れか1種または2種以上を含み、残部がAlと通常の
不純物とからなる船舶の空気配管用アルミニウム合金管
を請求項4とし、前記のアルミニウム合金管の端部に、
ねじを設けたことを特徴とする請求項4記載の船舶の空
気配管用アルミニウム合金管を請求項5とし、前記のア
ルミニウム合金管の端部に、転造ねじを設けたことを特
徴とする請求項4または5記載の船舶の空気配管用アル
ミニウム合金管を請求項6とするものである。
【0005】
【作用】本発明の船舶の空気配管用アルミニウム合金管
は、上記の合金組成とすることにより、強度、耐食性、
加工性等を向上させたものであるが、Mg含有量を1.
5〜3.5wt%と限定したのは、MgはAl中に固溶
して強度を向上するも、含有量が1.5wt%未満では
強度向上が不十分であり、3.5wt%を越えると中間
相を析出し、応力腐食割れに対して極めて悪い結果を示
すようになるためである。特に機関室周辺に配置される
配管は、環境温度が50℃以上となることがあり、この
場合は中間相の析出が更に進む。この中間相は伸びが少
なく、応力腐食割れに対して極めて悪い。またMn、C
r、Zrは応力腐食割れや靭性を改善するも、その含有
量をMn0.05〜0.5wt%、Cr0.05〜0.
5wt%、Zr0.05〜0.25wt%の範囲内で何
れか1種又は2種以上と限定したのは、何れも下限未満
ではその効果が不十分であり、上限を越えるとその効果
が飽和するばかりか、曲げ加工性を低下するためであ
る。
【0006】さらに本発明の船舶の空気配管用アルミニ
ウム合金管は、配管の際に管の端部にねじを設けて、ソ
ケットやエルボ等により接続されるが、接続部の気密性
が重要となる。ねじは通常、切削や転造等により設ける
が、切削の場合よりも転造により設けた方が強度が向上
する。これは本合金が加工硬化によりねじ部の強度が向
上することと、切削と異なり、ねじの谷部の肉厚が厚く
なるためと考えられる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。
表1に示す11種類のAl合金No. 1〜11(No. 1〜
7は本発明例、No.8〜11は比較例)と従来の耐食塗
装付SPG(炭素鋼管)No. 12〜14について船舶用
空気配管を造り、その特性(継手付き引張試験、曲げ加
工性、気密性、応力腐食割れ性、耐食性)の比較を表2
に示し、その結果と総合判定結果を表に併記した。表中
総合判定結果について、空気配管として適しているもの
をA、やや適さないものをB、不適当と認められるもの
をCで表した。
【0008】Al合金からなる空気配管は、Al合金を
溶解後、脱ガス処理を行い、その後連続鋳造法により外
径219mmの押出ビレットに鋳造し、これを300mmに
切断して400℃に加熱した後、外径40mm肉厚5mmの
管に押出した。これを冷間引抜きで外径17.3mmの表
2に示す肉厚の管に成形し、最終引抜き後、焼鈍処理を
行った。継手付き引張試験は、アムスラー型引張試験機
で破断する時の最高荷重を測定した。曲げ加工性は、曲
げ半径25mmの曲げ型に沿って曲げ加工を行い、割れや
座屈の発生有無を調査し、割れや座屈が発生しない加工
性が良好なものをA、割れや座屈がわずかに認められる
ものをB、割れや座屈が著しく、曲げ加工して用いられ
る空気配管には不適当なものをCで表した。
【0009】気密性は、管の端部に切削および転造によ
りねじを設け、これにめくら栓を取付け、圧縮空気を封
入して漏れを水中浸漬により調べ、全く漏れがないもの
をA、ねじ部の機密性が劣るものをB、顕著な漏れが発
生したものをCで表した。応力腐食割れ性はJISH8
711「アルミニウム合金材料の応力腐食割れ試験方
法」に従い、3.5%NaCl水溶液に10分浸漬し、
50分乾燥する交互浸漬試験を2ヶ月間実施し、割れ発
生の有無を調べ、割れの発生がないものをA、小さい割
れが認められるものをB、機能を阻害するような大きい
割れがみとめられるものをCで表した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】表1および表2から明らかなように転造ね
じを有する本発明に係るNO.1〜6は、何れも継手付き
引張試験、曲げ加工性、気密性では従来の鋼管NO.12
〜14と同等又はそれ以上の特性を示し、応力腐食割れ
性は全く認められず、耐食性については、従来の鋼管N
O.12〜14が全面で激しく錆びたのに対し、浅い孔食
で止まっており、腐食生成物は0.1cm以下とほとんど
発生しない。また本発明に係るNO.7は、ねじに切削ね
じを設けたもので気密性が、転造ねじを設けたものに比
べやや劣る。これに対し、本発明の合金組成より外れる
比較例NO.8〜11では、曲げ加工性、気密性、応力腐
食割れ性、耐食性の一つ以上が劣る。
【0013】
【発明の効果】このように本発明によれば、船舶用空気
配管に要求される品質をすべて満足し、特に耐食性の点
でほとんど腐食生成物を発生しないことは、空気配管と
して目詰まり事故の防止に極めて有効であり、更に防食
塗装が不要なため、作業性を改善し、しかも従来の鋼管
に対し、1m当たりの重量が半減するため船舶の軽量化
が可能になる等、工業上顕著な効果を奏するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 隆 埼玉県川口市存家343 株式会社渡辺工業 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg1.5〜3.5wt%含み、残部が
    Alと通常の不純物とからなる船舶の空気配管用アルミ
    ニウム合金管。
  2. 【請求項2】 前記のアルミニウム合金管の端部に、ね
    じを設けたことを特徴とする請求項1記載の船舶の空気
    配管用アルミニウム合金管。
  3. 【請求項3】 前記のアルミニウム合金管の端部に、転
    造ねじを設けたことを特徴とする請求項1または2記載
    の船舶の空気配管用アルミニウム合金管。
  4. 【請求項4】 Mg1.5〜3.5wt%を含み、さら
    にMn0.05〜0.5wt%、Cr0.05〜0.5
    wt%、Zr0.05〜0.25wt%の範囲で何れか
    1種または2種以上を含み、残部がAlと通常の不純物
    とからなる船舶の空気配管用アルミニウム合金管。
  5. 【請求項5】 前記のアルミニウム合金管の端部に、ね
    じを設けたことを特徴とする請求項4記載の船舶の空気
    配管用アルミニウム合金管。
  6. 【請求項6】 前記のアルミニウム合金管の端部に、転
    造ねじを設けたことを特徴とする請求項4または5記載
    の船舶の空気配管用アルミニウム合金管。
JP35271993A 1993-12-28 1993-12-28 船舶の空気配管用アルミニウム合金管 Pending JPH0967634A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7156930B2 (en) 2002-02-05 2007-01-02 Furukawa-Sky Aluminum Corporation Aluminum alloy pipe having multistage formability
US7323699B2 (en) * 2005-02-02 2008-01-29 Rave, Llc Apparatus and method for modifying an object

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7156930B2 (en) 2002-02-05 2007-01-02 Furukawa-Sky Aluminum Corporation Aluminum alloy pipe having multistage formability
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