JPH0966201A - 旋回流型噴霧乾燥装置 - Google Patents

旋回流型噴霧乾燥装置

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JPH0966201A
JPH0966201A JP24875795A JP24875795A JPH0966201A JP H0966201 A JPH0966201 A JP H0966201A JP 24875795 A JP24875795 A JP 24875795A JP 24875795 A JP24875795 A JP 24875795A JP H0966201 A JPH0966201 A JP H0966201A
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マスターズ キース
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村 孝 良 木
Michio Nagasawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被乾燥スラリーを噴霧乾燥する旋回流型噴霧
乾燥装置において、乾燥塔内壁面への被乾燥スラリーの
未乾燥粉末あるいは乾燥粉末の付着を防止し、乾燥粉末
の収率を高めると同時に乾燥粉末の品質を向上させる。 【解決手段】 旋回流型の噴霧乾燥装置において、乾燥
室2の内壁面に沿って接線方向で且つ上記熱風の旋回方
向に流れる薄いエアーバリアの層をつくるエアーバリア
形成装置10を備える。このエアーバリア形成装置は、
バリア用のエアーを乾燥室2に送給する供給路13を覆
い、且つ乾燥室の内壁面に沿うように形成して乾燥室内
への突出部をなくしたプレート12に、多数のエアー送
給孔18を設け、それらの送給孔の背後に、気流を乾燥
室の内壁面に沿う接線方向に向ける気流ガイド19を設
けることにより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、化学品、
食品、その他の被乾燥スラリーを噴霧乾燥するための旋
回流型噴霧乾燥装置に関するものであり、特に、乾燥塔
内壁面への被乾燥スラリーの噴霧乾燥粉末の付着を防止
して、乾燥粉末の収率、品質の向上等を図るようにした
旋回流型噴霧乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋回流型噴霧乾燥装置においては、乾燥
塔の内壁面に被乾燥スラリーの未乾燥粉末または乾燥粉
末が付着して収率が低下し、あるいは、壁面に付着した
乾燥粉末の塊が脱落して製品となる乾燥粉末に混入した
り、熱に弱い組成物を対象とする場合には、乾燥塔内壁
面に付着した乾燥粉末が壁面の熱で変質したりすること
により、製品の品質低下を来たすことがある。また、乾
燥対象の組成物を変更する場合には、乾燥塔内壁面に付
着した乾燥粉末を除去して内部を清浄化する必要がある
が、内壁面への付着が著しいときには、付着した乾燥粉
末の除去作業に非常に時間がかかり、生産性が落ちる。
【0003】このような問題を解消するため、従来か
ら、乾燥塔内壁面に付着した乾燥粉末を除去するため
に、エアーを吹きつけるとか、乾燥塔をハンマーで叩い
て付着粉末を落とすなどの手段が用いられているが、噴
霧乾燥装置を連続的に運転している段階で乾燥塔内壁面
への乾燥粉末の付着を効果的に防止する手段は見当たら
ない。特に、乾燥塔内壁面にエアーを吹きつけて付着粉
末を除去し、あるいは乾燥粉末の付着自体を防止する場
合に、そのエアーを吹きつけるためのノズルを乾燥塔内
に突出させて設けると、そのノズル自体の周辺に乾燥粉
末が付着し、また突出したノズルが乾燥室内の熱風の流
れを乱すので、安定的な噴霧乾燥を阻害することにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、被乾燥スラリーを噴霧乾燥するための旋回流型噴霧
乾燥装置において、乾燥塔内壁面への被乾燥スラリーの
未乾燥粉末あるいは乾燥粉末の付着を防止するためのノ
ズルの構成を改善し、それによって、乾燥塔内壁面への
上記付着を効果的に抑制し、乾燥粉末の収率を高めると
同時に乾燥粉末の品質を向上させ、しかも、乾燥対象の
組成物を変更する場合に、乾燥塔内壁面に付着した乾燥
粉末があっても、それを容易に除去できるようにした旋
回流型噴霧乾燥装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、乾燥塔内の乾燥室に円周方向へ旋回する
熱風の旋回流を形成させ、この熱風中に被乾燥スラリー
を噴霧して乾燥する旋回流型の噴霧乾燥装置において、
乾燥室の内壁面に沿って接線方向で且つ上記熱風の旋回
方向に流れる薄いエアーバリアの層をつくることによ
り、被乾燥スラリーの未乾燥粉末の壁面付着を防止する
エアーバリア形成装置を備え、このエアーバリア形成装
置は、バリア用のエアーを乾燥室に送給する供給路で覆
われ、且つ乾燥室の内壁面に沿うように形成して乾燥室
内への突出部をなくしたプレートに、多数の小孔状また
はスリット状のエアー送給孔を設け、それらの送給孔の
背後に、該送給孔からの気流を上記乾燥室の内壁面に沿
う接線方向に向ける気流ガイドを設けることにより構成
したことを特徴とするものである。
【0006】上記旋回流型噴霧乾燥装置においては、バ
リア用のエアーを送給する供給路を覆うプレートを、乾
燥塔の母線方向に沿ってその内壁面に単列または等分配
置の複数列に設け、そのプレートに設けたエアー送給孔
からの気流により形成されるエアーバリアを乾燥室内壁
面において均一化するのが有効であり、さらに、エアー
バリア形成装置を構成するプレートのエアー送給孔及び
その背後に設ける気流ガイドを、該送給孔からの気流を
乾燥室の内壁面に沿う水平方向に対して若干下向きに傾
斜させるものとするのが有効である。また、旋回流型噴
霧乾燥装置においては、乾燥室にエアーを送給する供給
路を形成するための配管に、その供給路内を洗浄するた
めの洗浄液噴出ノズルを設けると共に、その配管の下部
に洗浄液排出管を接続することができる。
【0007】上記構成を有する旋回流型噴霧乾燥装置に
おいては、エアーバリア形成装置により乾燥室の内壁面
に沿って接線方向で且つ熱風の旋回方向に流れる薄いエ
アーバリアの層をつくることにより、被乾燥スラリーの
未乾燥粉末の壁面付着を効果的に防止することができる
が、特に、上記エアーバリア形成装置を、バリア用のエ
アーを乾燥室に送給する供給路をプレートで覆うことに
より形成し、そのプレートを乾燥室の内壁面に沿うよう
に形成して、エアー送給孔の背後に気流を所期の方向に
向ける気流ガイドを設け、これにより乾燥室内への突出
部をなくしているので、ノズルを乾燥塔内に突出させて
設ける場合のように、ノズルの周辺に乾燥粉末が付着し
たり、突出したノズルにより乾燥室内の熱風の流れが乱
されるようなことがなく、薄いエアーバリアの層を安定
的につくることができて、乾燥塔内壁面への被乾燥スラ
リーの未乾燥粉末あるいは乾燥粉末の付着が効果的に抑
制される。その結果、乾燥粉末の収率を高めると同時に
乾燥粉末の品質を向上させ、しかも、乾燥対象の組成物
を変更する場合に、乾燥塔内壁面に付着した乾燥粉末が
あっても、それを容易に除去することができる。
【0008】また、エアーバリア形成装置におけるプレ
ートを乾燥塔の母線方向に沿って可及的に密に設け、エ
アーバリアを乾燥室内壁面において均一化するのが、乾
燥塔内の全面的な乾燥粉末付着の防止のために有効であ
る。さらに、気流ガイドにより送給孔からの気流を若干
下向きに傾斜させることにより、その向きを乾燥室内に
おける熱風の旋回流の方向に近づけ、斜め下向きの気流
によるエアーバリアを形成させると、該熱風の旋回流を
乱すことなく、しかも、乾燥塔内に乾燥粉末を滞留させ
ることなく効率的に乾燥粉末を捕集できる。また、エア
ーの供給路を形成するための配管に洗浄液噴出ノズル及
び洗浄液排出管を設けると、乾燥対象の組成物を変更す
る場合の洗浄が容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る旋回流型噴
霧乾燥装置の全体的な構成を示し、図2は、乾燥室にエ
アーを送給する供給路を形成するための配管の構成例
を、図3は、乾燥塔に対する上記配管及び多孔のプレー
トの取付け状態を示し、図4はプレートの断面形状を示
している。
【0010】図示した旋回流型の噴霧乾燥装置は、円筒
状部1a及び逆円錐状部1bを連設した乾燥塔1を備
え、その内部に形成された乾燥室2の上部中央に、被乾
燥スラリーの供給源3に接続されて、供給されるスラリ
ーを回転円板により遠心力で乾燥室2内に噴霧状として
供給する噴霧器4を備えると共に、乾燥室2内において
円周方向へ旋回する熱風の旋回流を形成させるための熱
風吹出しヘッダ5を配設し、噴霧器4の周囲にその熱風
吹出口を開口させている。この熱風吹出しヘッダ5は、
送風機6からの送風を加熱装置7に通すことにより熱風
として供給されるものである。また、乾燥塔1の逆円錐
状部1bの下端には取出口8を設け、この取出口8に乾
燥粉末を分離するサイクロン9を接続している。
【0011】上記構成の旋回流型噴霧乾燥装置において
は、送風機6及び加熱装置7から熱風吹出しヘッダ5を
通して乾燥室2に熱風が送給され、それが乾燥室2内に
おいて円周方向の旋回流を形成し、上記噴霧器4から細
かい霧状にして噴霧した被乾燥スラリーをその旋回する
熱風と接触させて、水分を蒸発乾燥させ、乾燥粉末とし
て取出口8からサイクロン9を通して取り出すものであ
る。なお、噴霧乾燥装置自体の基本的な構成は、図1を
参照して上述したような構成に限るものではなく、乾燥
室において円周方向へ旋回する熱風の旋回流を形成さ
せ、この熱風中に被乾燥スラリーを噴霧して乾燥する形
式の各種構成のものを用いることができる。
【0012】上記噴霧乾燥装置においては、被乾燥スラ
リーの未乾燥粉末や乾燥粉末が壁面に付着するのを防止
するため、乾燥室2の内壁面に沿って接線方向で且つ上
記熱風の旋回方向に、その熱風よりも速い速度で流れる
薄いエアーバリアの層をつくるためのエアーバリア形成
装置10を備えている。このエアーバリア形成装置10
は、図2及び図3に示すように、バリア用のエアーを乾
燥室2に送給するための供給路13を形成するための配
管11と、その供給路13における乾燥室側開口を覆う
プレート12とを備え、上記配管11には送風機14か
らの送風を加熱装置15を経て供給路13に供給する送
気管16を接続している。
【0013】上記供給路を覆うプレート12は、乾燥室
2の内壁面に沿うように形成し、乾燥室2内の熱風の旋
回流を乱すような該室2内への突出部をなくしたもの
で、バリア用のエアーを乾燥室2に送給する多数の小孔
状のエアー送給孔18を設け、それらの送給孔18の背
後に、該送給孔18からの気流を上記乾燥室2の内壁面
に沿う接線方向に向ける気流ガイド19を設け、これを
ねじによって配管11の口部に取付けている。上記小孔
状のエアー送給孔に代えて、多数の小孔状エアー送給孔
を一体化したスリット状のエアー送給孔を設けることも
できる。
【0014】このようにして乾燥室2内への突出部をな
くすと、付着粉末を除去するためのノズルを乾燥塔内に
突出させて設ける場合のように、ノズルの周辺に乾燥粉
末が付着したり、突出したノズルにより乾燥室内の熱風
の流れが乱されるようなことがなく、薄いエアーバリア
の層を安定的につくることができて、乾燥塔内壁面への
被乾燥スラリーの未乾燥粉末あるいは乾燥粉末の付着を
効果的に抑制することができる。その結果、乾燥粉末の
収率を高めると同時に、乾燥粉末の品質を向上させ、し
かも、乾燥対象の組成物を変更する場合に、乾燥塔内壁
面にわずかに付着した乾燥粉末があっても、それを容易
に除去することができる。
【0015】また、上記配管11には、その内部の供給
路13の内面を洗浄するための洗浄液噴出ノズル20を
設け、その噴出ノズル20を洗浄液供給源に接続すると
共に、配管11の下部に洗浄液排出管21を接続してい
る。配管11の内部やエアー送給孔18及び気流ガイド
19の内面は、送給するエアーによって常に自己洗浄さ
れているが、エアー供給の停止時等に、乾燥粉末が供給
路13に向けて逆流する可能性もあり、そのため、上記
洗浄液噴出ノズル20及び洗浄液排出管21を設けてお
くと、乾燥対象の組成物を変更する場合の配管11内の
洗浄が非常に容易になる。
【0016】上記エアーバリア形成装置10を形成する
配管11及びプレート12は、乾燥塔1の母線方向に沿
って、その内壁面に可及的に密に設け、そのプレート1
2に設けた多数のエアー送給孔18からの気流により形
成されるエアーバリアを乾燥室2の内壁面において均一
化するのが、乾燥塔1内の全面的な乾燥粉末付着の防止
のために有効であるが、被乾燥スラリーの未乾燥粉末や
乾燥粉末の付着し易い部分に重点的にエアーバリアを形
成するように、上記配管11及びプレート12を配設す
ることもできる。
【0017】これらの場合において、上記プレート12
の列は単列でもよいが、乾燥塔1内の円周方向における
各部でのエアーバリアを均一化するため、複数状のエア
ーバリア形成装置10を乾燥塔1に等分配置することが
でき、例えば、120°置きに3条の配管11及びプレ
ート12の列を、あるいは90°置きにそれらの列を配
設することもできる。また、ここでは、各配管11に対
応させて一つのプレート12を取付けるようにした場合
について説明したが、それぞれの配管に複数のプレート
12を取付けるようにしてもよい。
【0018】上記エアー送給孔18及び気流ガイド19
は、エアー送給孔18からの気流を乾燥室2の内壁面に
沿う水平方向に対して若干下向きに傾斜させるようにし
て設け、それによって、エアーバリアを形成する気流の
向きを乾燥室2内における熱風の旋回流の方向に近づ
け、該エアーバリアを斜め下向きの気流により形成させ
ると、熱風の旋回流を乱すことなく、しかも、乾燥塔内
に乾燥粉末を滞留させることなく効率的に乾燥粉末を取
出口8に送って捕集することができる。このエアー送給
孔18及び気流ガイド19による気流の傾斜角度は、一
般的に0〜45°程度が望ましい。
【0019】なお、上記エアーバリアを形成するための
送給孔18からの気流は、その全体を下向きに傾斜させ
ることもできるが、部分的に傾斜させてもよい。また、
エアー送給孔18及び気流ガイド19の向きや大きさを
異にする複数のプレート12を準備し、それらを交換す
ることにより、エアーバリアの方向、エアーバリアの厚
さ等を調整することもできる。
【0020】上記エアーバリアの形成のために多数のエ
アー送給孔18から送給するエアーの総量は、乾燥室2
内に旋回流を形成する熱風の量に対して5〜40%程度
が、その旋回流を安定化させると同時に有効なエアーバ
リアを形成するために望ましい。このエアーバリアは、
各供給路13への送気管16にそれぞれ制御バルブを設
けて、それらの制御バルブにより圧力や流量を全体的あ
るいは部分的に制御可能とすることにより、エアーバリ
アの厚さや速度を全体的あるいは部分的に制御すること
ができ、壁面に付着し易い被乾燥スラリー等、乾燥対象
の組成物に対応させることもできる。
【0021】また、上記エアーバリアを形成するエアー
の温度は、加熱装置により全体的あるいは部分的に制御
することができ、同様に送気管16等に除湿装置を設け
てそのエアーの湿度も制御することができる。これらの
制御により、エアーバリアの効果が高められ、被乾燥ス
ラリーの未乾燥粉末や乾燥粉末の乾燥塔内壁面への付着
を効果的に防止することができる。なお、上記エアーの
加熱温度は、乾燥室2内において旋回流を形成する熱風
の温度よりも高くすることもできるが、全体的または部
分的に該熱風よりも低い温度として乾燥粉末の付着を効
果的に防止し、あるいは熱による乾燥粉末の変質を防止
する変質することができる。特に、熱に不安定な物質の
乾燥においては、エアーバリアとして冷風を吹き込み、
これによって乾燥室壁を冷却することが、良質な乾燥製
品を得るために有効である。
【0022】
【実施例】本発明に係る装置の壁面付着防止効果を確認
するため、壁面に付着し易い下記の溶液を使用して実験
を行った。 溶液1A : 乳糖とポリエチレングリコールの混合液
(混合比19:1) 溶液2A : 乳糖とポリエチレングリコールの混合液
(混合比17:3) 溶液1B : 小柴胡湯漢方濃縮液
【0023】実験装置は、図1によって先に説明したエ
アーバリア形成装置を組み込んだ旋回流型噴霧乾燥装置
(本発明装置という。)、乾燥塔の内壁面にノズルによ
りエアーを吹きつけて落とす既知の壁面付着防止装置を
組み込んだ旋回流型噴霧乾燥装置(既存装置1とい
う。)、及び付着防止装置のない乾燥塔からなる旋回流
型噴霧乾燥装置(既存装置2という。)を用い、上記の
溶液を60kg/hで噴霧乾燥した。噴霧乾燥用熱風の
入口温度は160℃、排風温度は90℃とした。エアー
バリアの形成に用いたエアー流量を噴霧乾燥用熱風の1
0〜40%の範囲で設定し、またエアーバリアの角度を
0〜30°の範囲で設定し、各条件で3時間運転した場
合の粉末回収率を以下に示す。
【0024】実施例1 装置 : 本発明装置 溶液 : 溶液1A エアーバリアのエアー流量の割合 : 10% エアーバリアの角度 : 15° 粉末回収率 : 96%
【0025】比較例1−1 装置 : 既存装置1 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 81% 比較例1−2 装置 : 既存装置2 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 25%
【0026】実施例2 装置 : 本発明装置 溶液 : 溶液2A エアーバリアのエアー流量の割合 : 15% エアーバリアの角度 : 30° 粉末回収率 : 68%
【0027】比較例2−1 装置 : 既存装置1 溶液 : 溶液2A 粉末回収率 : 44% 比較例2−2 装置 : 既存装置2 溶液 : 溶液2A 粉末回収率 : 10%
【0028】実施例3 装置 : 本発明装置 溶液 : 溶液1B エアーバリアのエアー流量の割合 : 10% エアーバリアの角度 : 15° 粉末回収率 : 99%
【0029】比較例3−1 装置 : 既存装置1 溶液 : 溶液1B 粉末回収率 : 91% 比較例3−2 装置 : 既存装置2 溶液 : 溶液1B 粉末回収率 : 65%
【0030】実施例4 装置 : 本発明装置 溶液 : 溶液1A エアーバリアのエアー流量の割合 : 40% エアーバリアの角度 : 15° 粉末回収率 : 85%
【0031】比較例4−1 装置 : 既存装置1 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 81% 比較例4−2 装置 : 既存装置2 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 25%
【0032】実施例5 装置 : 本発明装置 溶液 : 溶液1A エアーバリアのエアー流量の割合 : 10% エアーバリアの角度 : 0° 粉末回収率 : 91%
【0033】比較例5−1 装置 : 既存装置1 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 81% 比較例5−2 装置 : 既存装置2 溶液 : 溶液1A 粉末回収率 : 25%
【0034】以上の実験によれば、全ての溶液において
本発明装置の方が粉末回収率が上回った。また、本発明
装置の乾燥塔内壁面には、条件によっては粉末の付着が
ほとんどなかった。既存装置の乾燥塔内壁面には縞状の
付着が多く認められ、エアーを吹きつけるノズル自体の
周辺にも多くの付着が見られた。以上のことから、本発
明の噴霧乾燥装置におけるエアーバリア形成装置の有用
性が認められた。
【0035】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の旋回流型噴霧乾
燥装置によれば、被乾燥スラリーを噴霧乾燥するための
旋回流型噴霧乾燥装置において、乾燥塔内壁面への被乾
燥スラリーの未乾燥粉末あるいは乾燥粉末の付着を防止
するためのノズルの構成を改善し、それによって、乾燥
塔内壁面への上記付着を効果的に抑制し、乾燥粉末の収
率を高めると同時に乾燥粉末の品質を向上させ、しか
も、乾燥対象の組成物を変更する場合に、乾燥塔内壁面
に付着した乾燥粉末があっても、それを容易に除去でき
るようにした旋回流型噴霧乾燥装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る旋回流型噴霧乾燥装置の
全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】乾燥室へのエアーの供給路を形成するための配
管の構成例を示す斜視図である。
【図3】乾燥塔に対する上記配管及び多孔のプレートの
取付け状態を示す断面図である。
【図4】図3におけるA−A位置でのプレートの断面図
である。
【符号の説明】
1 乾燥塔 2 乾燥室 10 エアーバリア形成装置 11 配管 12 プレート 13 供給路 18 エアー送給孔 19 気流ガイド 20 洗浄液噴出ノズル 21 洗浄液排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北 崎 宏 典 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内 (72)発明者 西 内 典 明 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内 (72)発明者 キース マスターズ デンマーク国 デーコー−2860 ソボー, グラッドサクセバイ 305 ニロ アクテ ィー ゼルスカブ内 (72)発明者 木 村 孝 良 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内 (72)発明者 長 沢 道 男 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥塔内の乾燥室に円周方向へ旋回する熱
    風の旋回流を形成させ、この熱風中に被乾燥スラリーを
    噴霧して乾燥する旋回流型の噴霧乾燥装置において、 乾燥室の内壁面に沿って接線方向で且つ上記熱風の旋回
    方向に流れる薄いエアーバリアの層をつくることによ
    り、被乾燥スラリーの噴霧乾燥粉末の壁面付着を防止す
    るエアーバリア形成装置を備え、 このエアーバリア形成装置は、バリア用のエアーを乾燥
    室に供給する供給路で覆われ、且つ乾燥室の内壁面に沿
    うように形成して乾燥室内への突出部をなくしたプレー
    トに、多数の小孔状またはスリット状のエアー送給孔を
    設け、それらの送給孔の背後に、該送給孔からの気流を
    上記乾燥室の内壁面に沿う接線方向に向ける気流ガイド
    を設けることにより構成した、ことを特徴とする旋回流
    型噴霧乾燥装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の旋回流型噴霧乾燥装置に
    おいて、 バリア用のエアーを送給する供給路を覆うプレートを、
    乾燥塔の母線方向に沿ってその内壁面に単列または等分
    配置の複数列に設け、そのプレートに設けたエアー送給
    孔からの気流により形成されるエアーバリアを乾燥室内
    壁面において均一化した、ことを特徴とする旋回流型噴
    霧乾燥装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の旋回流型
    噴霧乾燥装置において、 エアーバリア形成装置を構成するプレートのエアー送給
    孔及びその背後に設ける気流ガイドを、該送給孔からの
    気流を乾燥室の内壁面に沿う水平方向に対して若干下向
    きに傾斜させるものとした、ことを特徴とする旋回流型
    噴霧乾燥装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    旋回流型噴霧乾燥装置において、 乾燥室にエアーを送給する供給路を形成するための配管
    に、その供給路内を洗浄するための洗浄液噴出ノズルを
    設けると共に、その配管の下部に洗浄液排出管を接続し
    た、ことを特徴とする旋回流型噴霧乾燥装置。
JP24875795A 1995-09-01 1995-09-01 旋回流型噴霧乾燥装置 Expired - Lifetime JP3850903B2 (ja)

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