JPH0965572A - 電力系統解析装置 - Google Patents

電力系統解析装置

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JPH0965572A
JPH0965572A JP23759595A JP23759595A JPH0965572A JP H0965572 A JPH0965572 A JP H0965572A JP 23759595 A JP23759595 A JP 23759595A JP 23759595 A JP23759595 A JP 23759595A JP H0965572 A JPH0965572 A JP H0965572A
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svr
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勝 小野山
Hideki Yoshitake
秀樹 吉武
Masahiko Kubo
昌彦 久保
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータはSVCやSVRの値を修正しな
がら系統電圧計算部に代入して所定の運用条件を満たす
解を求める試行錯誤の必要があり、解析作業に工数がか
かった。 【解決手段】 解析条件入力手段1に系統情報入力部1
1、SVR仕様入力部14、SVC仕様入力部15、S
VC設置条件入力部16、系統運用条件入力部13など
を設けて解析の諸条件を入力し、電力系統解析手段3に
電力潮流計算部34、系統電圧計算部36、SVC動作
シミュレート部32、SVR動作シミュレート部33な
どを設け、オペレータが解析条件入力手段1に入力した
解析条件の基に、たとえばSVCの動作についてはSV
C動作シミュレート部32が電力潮流計算部34を用い
て自動的にシミュレートして運用条件を満足する無効電
力量と系統上の電圧を算出する。SVRについても同様
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統解析装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力消費が増大するに従って電力
系統の正常な運用が重要課題であり、そのために電力系
統解析が用いられる。
【0003】以下、従来の電力系統解析装置について図
面を参照しながら説明する。図2は従来の電力系統解析
装置の解析処理手順を示すブロック図である。ステップ
式自動電圧調整器(Step Voltage Regulator:SVR)
が設置された電力系統上の特定ノードに静止型無効電力
補償装置(Stagic Var Compensator:SVC)を設置し
た電力系統について解析する場合、図2に示したよう
に、オペレータは解析条件入力手段1において、系統情
報入力部11により、電力系統を構成するノード相互間
の接続情報、ノード間の線路インピーダンス、ノードに
接続した負荷の値、基準電源の電圧値、SVRの接続情
報、およびそのタップ位置などから構成される系統情報
21を対話入力するとともに、SVC設置条件入力部1
6により、SVCを並列接続する電力系統上のノード位
置およびSVCの動作無効電力容量からなるSVC設置
条件26を対話入力していた。
【0004】これら系統情報21とSVC設置条件26
とから構成される解析条件2を電力系統解析手段3であ
る系統電圧計算部36に入力することにより、系統情報
21を等価的に交流電気回路網に置き換え、また、SV
C設置条件26に設定された無効電力を等価的に発生す
るリアクタンスを電力系統に並列接続することにより、
電力系統上の各ノードの電圧値およびノード間の電流値
などを計算し、その結果を解析結果4としてCRT表示
装置やプリンタなどの出力手段6に出力表示していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電力
系統解析手段において、通常のSVCの運用形態である
SVC設置ノードの電圧を、あらかじめ指定した電圧V
0に維持する「電圧一定制御モード」により解析対象と
なる電力系統に設置したSVC(SVC1)の動作をシ
ミュレートする場合、まず、オペレータはSVC設置条
件入力部16により前記SVC1の動作無効電力量とし
て適当な値をSVC設置条件26に対話入力し、つぎに
電力系統解析手段3を実行してSVC1が設置されたノ
ードの電圧VSCを得る。つぎに、オペレータはこのVSC
が前記指定電圧V0に一致するようにSVC1の前記動
作無効電力量をSVC設置条件26に修正入力して電力
系統解析手段3を再実行するという試行錯誤を繰り返さ
なければならなず、オペレータの工数がかかるだけでな
く、解析結果のノード電圧VSCをSVC制御電圧V0に
正確に一致させるのが難しいという問題があった。
【0006】また、解析対象となる電力系統におけるS
VR(SVR1)の電圧一定制御動作をシミュレートす
る場合、まず、オペレータはSVR1の初期タップ位置
を系統情報21に入力設定し、つぎに電力系統解析手段
3を実行してSVR1が電圧一定制御を自動的に行うた
めの電圧制御地点の電圧VSRを得る。VSRがあらかじめ
指定されたSVR1の制御電圧範囲(V0±△V)に納
まっていない場合、オペレータはSVR1のタップ位置
を系統情報21に修正入力して電力系統解析手段3を再
実行するという試行錯誤をVSRが(V0±△V)の範囲
に納まるまで繰り返さなければならず、オペレータの工
数がかかると言う問題があった。
【0007】また、同一の電力系統上に設置されたSV
RとSVCのそれぞれの動作反応時間を考慮してシミュ
レートする場合、上記の問題に加えて、SVRおよびS
VCのパラメータ値の修正順序も考慮する必要があり、
オペレータの工数がさらにかかるという問題があった。
【0008】また、すべての負荷融通運用パターンの電
力系統解析を行う場合、オペレータは負荷融通パターン
ごとに作成される電力系統すべてについて系統情報入力
部11により対話的に前記電力系統の系統情報21を入
力し、つぎに電力系統解析手段3を実行して解析結果4
を得るという一連の作業を繰り返し行う必要があり、オ
ペレータの工数がかかると言う問題もあった。
【0009】また、解析対象となっている電力系統の電
圧許容範囲などから構成される系統運用条件を満足する
ためのSVC設置条件26(電力系統上の設置ノード位
置、電圧一定制御値、最大の無効電力発生容量)を従来
の電力系統解析システムで作成する場合、まず、オペレ
ータはSVC設置条件26をSVC設置条件入力部16
により入力し、つぎに電力系統解析手段3を動作させて
解析結果4を得る。得た解析結果4があらかじめ設定さ
れた系統運用条件を満足していない場合、オペレータは
SVC設置条件26を修正入力し電力系統解析手段3を
再実行するという試行錯誤を解析結果4が系統運用条件
を満足するまで繰り返し行う必要があり、オペレータの
工数がかかると言う問題があった。
【0010】また、前記系統運用条件を満足するSVC
設置条件の中で、より系統運用の目的に適したものを得
たいと言う問題もあった。
【0011】本発明は上記の課題を解決するもので、オ
ペレータが試行錯誤を繰り返すことなく、所望の運用条
件を満足するSVCやSVRの条件を自動的に決定でき
る効率的な電力系統解析装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
は、電力系統の構成を示す系統情報を入力する系統情報
入力部、前記電力系統上に設置するSVCの設置条件を
入力するSVC設置条件入力部、および前記SVCの仕
様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手
段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算
部、および前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの動
作をシミュレートするSVC動作シミュレート部を備え
た電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により計
算された解析結果を表示する出力手段とを備え、前記系
統解析手段において前記SVC動作シミュレート部は、
前記系統情報と前記SVC設置条件と前記SVC仕様と
の基に前記SVCの動作をその設置ノード電圧を所定値
にする電圧一定制御モードでシミュレートすることによ
り、前記SVCが出力すべき無効電力量と前記電力系統
上の電圧とを算出し、算出した無効電力量が前記SVC
仕様に記載された出力可能無効電力量を超える場合には
前記SVCの無効電力量を固定した無効電力一定制御モ
ードに移行して前記SVCの飽和動作をシミュレート
し、そのときの前記電力系統上の電圧を算出するように
した電力系統電力系統解析装置であり、また、請求項2
に係わる本発明は、SVRを備えた電力系統の構成を示
す系統情報を入力する系統情報入力部、および前記電力
系統上に設置されたSVRの仕様を入力するSVR仕様
入力部を備えた解析条件入力手段と、前記電力系統上の
潮流を計算する電力潮流計算部、前記電力系統上の電圧
を計算する系統電圧計算部、および前記電力潮流計算部
または前記系統電圧計算部を用いてSVRの動作をシミ
ュレートするSVR動作シミュレート部を備えた電力系
統解析手段と、前記電力系統解析手段により計算された
解析結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解
析手段において前記SVR動作シミュレート部は、前記
系統情報と前記SVR仕様との基に前記SVRの動作を
その制御位置の電圧を所定値にする電圧一定制御モード
でシミュレートすることにより、前記SVRに設定すべ
きタップ比と前記電力系統上の電圧とを算出するように
した電力系統解析装置であり、また、請求項3に係わる
本発明は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情
報を入力する系統情報入力部、前記SVRの動作反応時
間を含む仕様を入力するSVR仕様入力部、前記電力系
統上に設置するSVCの設置条件を入力するSVC設置
条件入力部、および前記SVCの動作反応時間を含む仕
様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手
段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算
部、前記電力系統上の電圧を計算する系統電圧計算部、
前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの動作をシミュ
レートするSVC動作シミュレート部、前記電力潮流計
算部または前記系統電圧計算部を用いて前記SVRの動
作をシミュレートするSVR動作シミュレート部、およ
び前記SVCと前記SVRとが連携動作するように前記
SVC動作シミュレート部と前記SVR動作シミュレー
ト部とを制御するSVC・SVR解析制御部を備えた電
力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により算出さ
れた解析結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系
統解析手段において前記SVC・SVR解析制御部は、
前記SVC動作シミュレート部および前記SVR動作シ
ミュレート部を用いて前記SVCおよび前記SVRのう
ち動作反応時間の小さいものから順次に動作をシミュレ
ートし、前記SVCの設置ノードの電圧を所定値にする
電圧一定制御モードで無効電力量を算出するとともに、
前記SVRの制御位置の電圧を所定範囲にする電圧一定
制御モードでタップ比を算出し、前記シミュレートの過
程においてシミュレート対象以外でかつ動作反応時間が
シミュレート対象よりも小さい他のSVCまたは他のS
VRにおいて出力可能無効電力量を超える飽和動作に移
行したSVCまたは制御位置の電圧が前記所定範囲を逸
脱するに至ったSVRについては優先割り込みで再度シ
ミュレートを実行するようにした電力系統解析装置であ
り、また、請求項4に係わる本発明は、電力潮流計算部
を用いたシミュレート処理の計算において初期条件に前
回計算結果を設定するようにした請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の電力系統解析装置であり、また、
請求項5に係わる本発明は、解析条件入力手段におい
て、電力系統の負荷融通運用の形態に応じて系統を分割
するための系統分割点の接続情報を含む系統情報を系統
情報入力部に入力するとともに、前記系統分割点におい
て負荷融通に対応した前記系統分割点の開閉状態を規定
する系統分割点動作パターンを入力する系統分割点動作
パターン入力部を設け、電力系統解析手段には、前記系
統情報および前記系統分割点動作パターンに基づいて負
荷融通状態のすべての場合について電力系統を解析処理
する系統分割パターン解析制御部を設け、前記系統分割
パターン解析制御部は、前記系統分割点動作パターンが
示す前記系統分割点の開閉状態のすべての場合の電力系
統について、電力潮流計算部、系統電圧計算部、SVC
動作シミュレート部、およびSVR動作シミュレート部
を用いて解析するようにした請求項1ないし請求項4の
いずれかに記載の電力系統解析装置であり、また、請求
項6に係わる本発明は、解析条件入力手段において系統
電圧許容範囲などの系統運用条件を入力する系統運用条
件入力部を設け、SVC設置条件を自動的に生成し、そ
のSVC設置条件について配置前記系統運用条件を含む
解析条件および前記解析条件の基に電力系統解析手段に
より解析し、解析結果を前記系統運用条件と参照して前
記生成したSVC設置条件を修正する処理を繰り返すこ
とにより、前記系統運用条件を満足するSVC設置条件
を生成するSVC配置処理制御手段を備えた請求項1ま
たは、請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の電力
系統解析装置であり、また、請求項7に係わる本発明
は、優先解析目的を含む系統運用条件を系統運用条件入
力部により入力し、SVC設置処理制御手段が前記運用
条件を満足するように生成した複数個のSVC設置条件
の解析結果について前記優先解析目的に従ってソーティ
ングする解析結果ソーティング部を電力解析手段に設け
た請求項6記載の電力系統解析装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電力系統解析装置は、入
力装置、記憶装置、演算装置、中央処理装置、および出
力装置などを備えた電子計算機で実現され、解析条件入
力手段はキーボードやマウスによる対話形式の前記入力
装置で実現され、電力系統解析手段およびSVC配置処
理制御手段は前記電子計算機のプログラムにより実現さ
れ、出力手段は表示装置により実現される。また、本発
明における電力系統解析手段のシミュレート処理は、解
析条件入力手段により入力され、系統の構成を示す系統
情報、SVC設置条件、SVR仕様、およびSVC仕様
などの諸条件の基で、SVCについてはSVC動作シミ
ュレート部が電力潮流計算部を用いて、またSVRにつ
いてはSVC動作シミュレート部が電力潮流計算部また
は系統電圧計算部を用いて、SVC、SVR、系統電圧
の解を、それらを未知数とする連立方程式の繰り返し演
算による収束解として算出することを意味する。このと
き、SVCのシミュレート処理においては、設置ノード
の電圧を所定電圧に指定して解を求める電圧一定制御モ
ードと、SVCの無効電力量を固定して電圧を求める無
効電力一定制御モードとがあり、また、SVRについて
は制御位置の電圧を所定値の範囲に指定して解を求める
電圧一定制御モードとする。なお、電力系統解析手段
は、解析すべき3相交流の電力系統を3相平衡回路とし
て近似し、単相交流回路の解析に帰着した処理を行う。
【0014】請求項1に係わる本発明において、オペレ
ータは、解析条件入力手段の系統情報入力部により解析
すべき電力系統の構成を示す系統情報を入力し、SVC
設置条件入力部によりその電力系統に設置されるSVC
のSVC設置条件を入力し、SVC仕様入力部によりそ
のSVCのSVC仕様を入力する。電力系統解析手段に
おいて、SVC動作シミュレート部が前記解析条件の基
に潮流計算部を用いてSVCの電圧一定制御時の動作を
シミュレートして、SVC設置ノードに供給すべき無効
電力量と前記電力系統上の電圧とを計算する。この演算
処理の結果で前記無効電力量が前記SVC仕様に記述さ
れた最大発生無効電力量を超える場合は、前記SVC動
作シミュレート部はそのSVCが飽和動作すると判断
し、無効電力量を固定した無効電力量一定の条件のもと
に前記潮流計算部を再実行させて電力系統上の電圧を計
算させる。このとき固定する無効電力量は、SVCの出
力可能最大無効電力量であってもよいし、また、それ以
内の値に設定してもよい。解析結果は出力手段により表
示する。
【0015】請求項2に係わる本発明において、オペレ
ータは、解析条件入力手段の系統情報入力部により電力
系統の系統情報を入力し、SVR仕様入力部によりその
電力系統に設置されるSVRの仕様を入力する。電力系
統解析手段において、SVR動作シミュレート部が前記
解析条件の基に電力潮流計算部または系統電圧計算部を
用いて電圧制御地点の電圧を所定範囲にする動作をシミ
ュレートし、前記SVRのタップ比と、電力系統上の電
圧とを算出する。また、解析結果を出力手段により表示
する。
【0016】請求項3に係わる本発明において、オペレ
ータは、解析条件入力手段の系統情報入力部により電力
系統の系統情報を入力し、SVR仕様入力部により動作
反応時間を含むSVR仕様を入力し、SVC設置条件入
力部によりSVC設置条件を入力し、SVC仕様入力部
により動作反応時間を含むSVC仕様を入力する。電力
系統解析手段において、SVC・SVR解析制御部が前
記SVCとSVRの動作反応時間の短いものから順にS
VC動作シミュレート部およびSVR動作シミュレート
部を作動させてシミュレートすることにより前記SVC
と前記SVRとが連携動作するときに所定の結果を得る
に必要な無効電力量とタップ比とを算出し、解析結果を
表示手段により表示する。また、上記シミュレート処理
の過程においてSVCで飽和動作、SVRで所定の電圧
範囲外になるものがシミュレート対象よりも短い動作反
応時間のもののなかに発生するときは、それについて優
先割り込みでシミュレートをやり直す。また、解析結果
を出力手段に表示する。
【0017】請求項4に係わる本発明において、電力系
統解析手段のSVC動作シミュレート部またはSVR動
作シミュレート部が電力潮流計算部を用いて解を求める
繰り返し演算処理において、電力潮流計算部はつぎの計
算結果に比較的近い前回計算の結果を初期条件として用
いる。
【0018】請求項5に係わる本発明において、オペレ
ータは、解析条件入力手段の系統情報入力部により電力
系統における負荷融通運用の形態に応じて系統を分割す
る系統分割点の接続情報を含む系統情報を入力するとと
もに、系統分割点動作パターン入力部により電力系統の
負荷融通パターンに対応した前記系統分割点の開閉動作
パターンを規定する系統分割点動作パターンを入力す
る。電力系統解析手段における系統分割パターン解析制
御部が前記系統分割パターンのすべての負荷融通パター
ンについてSVC動作シミュレート部およびSVR動作
シミュレート部が解析結果を生成する。
【0019】請求項6に係わる本発明において、オペレ
ータは、解析条件入力手段の系統運用条件入力部により
系統運用条件を入力する。SVC配置処理制御手段は、
SVC設置条件を自動的に生成し、その設置条件のもと
に電力系統解析手段で解析したのちその解析結果を前記
系統運用条件と参照し、解析結果が前記系統運用条件を
満足するように前記SVC設置条件を修正するという処
理を繰り返し実行して、最終的に前記系統運用条件を満
足するSVC設置条件を作成する。また、請求項7に係
わる本発明において、オペレータは、解析条件入力手段
の系統運用条件入力部により優先解析目的を系統運用条
件に入力する。電力系統解析手段において、解析結果ソ
ーティング部は、SVC配置処理制御部が前記系統運用
条件を満足する複数個のSVC設置条件を生成し、解析
結果ソーティング部は、前記SVCの解析結果について
優先解析目的に従うものをソーティングし、出力手段
は、ソーティングされた解析結果と、そのときのSVC
設置条件とを表示する。
【0020】以下、本発明の実施例について説明する。
【0021】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の電力系統解析装置の実施例
1について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の電力系統解析装置の構成を総轄して示すブロック図で
ある。図4はSVRの動作のシミュレートモデル例を示
す特性図、図5は負荷融通パターンと系統分割点動作パ
ターンとの関係例を示す模式図、図6はSVC配置処理
制御手段の一実施例、および図7は電力潮流計算繰り返
し処理例を示す。本発明においては、解析すべき3相交
流の電力系統を3相平衡回路として近似し、単相交流回
路の解析に帰着した処理を行う。図3は本実施例の説明
に用いる電力系統のモデルの構成を示す回路図である。
なお、本実施例においてはSVCの設定について説明す
る。まず、解析すべき電力系統を、図3に示したよう
に、単相交流回路にモデル化し、電力系統130を構成
する変電所などの電源131、その電圧VSS138、電
力系統を構成する区間とその区間の端点を示すノード1
34、区間ごとの線路インピーダンス132、および区
間ごとに接続される負荷インピーダンス133などから
構成される系統情報21を解析条件入力手段1における
系統情報入力部11により入力するとともに、SVC設
置条件入力部16により電力系統130上に設置するS
VC136の設置条件であるSVC設置条件26を入力
する。SVC設置条件26はSVC136が設置される
ノードn135と電圧一定制御時のSVC設定電圧V0
137などから構成される。また、SVC136のSV
C仕様25、すなわち最大発生進み無効電力量、最大発
生遅れ無効電力量、および消費電力量139は、あらか
じめSVC仕様入力部15により入力される。
【0022】つぎに、電力系統解析手段3におけるSV
C動作シミュレート部32が、前記入力された系統情報
21の内容を解析すべき交流回路定数として電力潮流計
算部34に与えるとともに、SVC136の設置ノード
nの境界条件としてノードn135、SVC設定電圧V
0137、およびSVC136の消費電力量PSVC139
を与えることにより、SVC136がノードn135に
供給すべき正確な無効電力量QSVC140およびノード
n135上における電圧の遅れ角φSVCの値が算出され
る。また、SVC動作シミュレート部32は、算出され
た無効電力量QSVC140が、SVC仕様25に記述さ
れている最大発生無効電力量を越えている場合にはSV
C136が飽和動作すると判断し、SVC設置条件26
に無効電力一定制御時の無効電力量を設定したのち、電
力潮流計算部34を再動作させる。このようにして実物
のSVCようにSVC136の電圧一定制御動作および
SVCの飽和動作をシミュレートすることができ、SV
C136の動作状態が最終決定されたときのSVC動作
無効電力量および電力系統130上の各ノードの電圧お
よび系統情報21の線路インピーダンス132および前
記各ノードの電圧から計算される各種電気量からなる解
析結果4をCRTまたはプリンタなどの出力手段6に表
示する。
【0023】したがって、オペレータはシミュレートす
るSVCの一定制御電圧V0をSVC設置条件に入力す
るだけで制御電圧V0の電圧一定制御モードで動作する
前記SVCが電力系統に供給する無効電力量を簡単かつ
正確に計算できるとともに、算出した無効電力量がSV
Cの出力可能最大無効電力量を超えるときは、電圧一定
制御モードに移行してSVC飽和動作もシミュレートで
き、オペレータの作業工数を低減することができる。
【0024】(実施例2)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例2について説明する。なお、本実施例の構
成は図1と同じである。本実施例においては、図3に示
したモデルにおけるSVC136は設けず、電力系統1
30上に設けたSVR141により制御位置すなわち電
圧制御地点142の電圧を設定電圧範囲143内にする
ように電圧一定制御する場合について説明する。
【0025】あらかじめ解析条件入力手段1におけるS
VR仕様入力部14によりSVR仕様、すなわち図4に
おける電圧制御地点142、設定電圧範囲143、SV
R141の可変タップの採り得るタップ比、および初期
タップ比などを入力する。電力系統解析手段3における
SVR動作シミュレート部33は、SVR141の初期
タップ比に等価なトランスが電力系統130上のSVR
141の位置にあるとした系統情報21の内容を電力潮
流計算部34または他の電気回路解析機能を有する系統
電圧計算部36の解析すべき交流回路定数として与え、
各ノード134の電圧計算処理を実行して電圧制御地点
142の電圧値VSR144を得る。SVR動作シミュレ
ート部33は、前記電圧値VSRが設定電圧範囲143か
らずれている場合、SVR141のタップ比を電圧制御
地点142の電圧を設定電圧範囲143に移動するよう
に変更したのち、電力潮流計算部34または系統電圧計
算部36を上記のように再動作させることにより、実物
のSVRのようにSVR141の電圧一定動作およびS
VRの飽和動作をシミュレートすることができる。
【0026】したがって、オペレータはSVRの仕様を
入力するだけでSVRの電圧一定制御動作を簡単にシミ
ュレートでき、オペレータの作業工数を低減することが
できる。
【0027】(実施例3)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例3について説明する。本実施例において
は、SVCとSVRをともにシミュレートする場合につ
いて説明する。まず、解析条件入力手段1により系統情
報21、SVR仕様24、SVC仕様25、およびSV
C設置条件26を入力する。このとき、SVCの動作反
応時間TSがSVC仕様入力部15によりSVC仕様2
5に入力されるとともに、SVRの動作反応時間TRが
SVR仕様入力部14によりSVR仕様24に入力され
る。つぎに、SVC・SVR解析制御部37が電力系統
130上に設置されているSVCまたはSVRの中で、
より動作反応時間の小さいものから順に、実施例1およ
び実施例2と同様に、SVC動作シミュレート部32、
またはSVR動作シミュレート部33を動作させる。ま
た、そのときSVC・SVR解析制御部37は前記SV
C動作シミュレート部32または前記SVR動作シミュ
レート33の処理中における電力潮流計算処理後にシミ
ュレート処理対象となっているSVCまたはSVRの動
作反応時間よりも小さい動作反応時間をもつ他のSVC
で飽和動作しているもの、または他のSVRでその電圧
制御地点の電圧がそのSVRの設定電圧範囲に納まって
いない場合、その非平衡状態の前記SVCまたは前記S
VRを割り込み優先的にシミュレートするようにSVC
動作シミュレート部32またはSVR動作シミュレート
部33を動作させることで、同一電力系統130上に設
置されたSVC136およびSVR141の連携動作を
シミュレートすることができる。また、上記処理は同一
電力系統上に設置された複数のSVCおよび複数のSV
R間の連携動作にも適用できる。
【0028】したがって、オペレータはSVC仕様、S
VRの仕様、およびSVC設置条件を入力するだけで同
一の電力系統上に設置されたSVCとSVRとについ
て、それぞれの動作反応時間を考慮したSVCとSVR
の連携動作を簡単にシミュレートでき、オペレータの作
業工数を低減することができる。
【0029】(実施例4)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例4について説明する。実施例1ないし実施
例3において、シミュレート処理の過程で電力潮流計算
部34は演算を繰り返し実行する。一例として、図7に
示したように、あるSVRが電力系統上のノード3とノ
ード4の間に設置されており、タップ比が初期値A1か
らA2に変化していく場合について説明する。
【0030】まず、電力潮流計算部34は系統情報21
から生成される交流回路定数を入力し、かつ各ノードの
初期電圧値としてフラットスタート電圧値列Vi0(iは
ノード番号を示す)171を入力し、前記SVRがタッ
プ比A1である電力系統上の各ノードの電圧値列Vi1
(iはノード番号を示す)172を得る。つぎに、前記
SVRのタップ比がA1からA2に変化した場合、電力
潮流計算部34は系統情報21から生成される交流回路
定数を入力するとともに、つぎの計算結果に近いと考え
られる前回の計算結果Vi1(172)を各ノードの初期
電圧値として入力して電力潮流計算処理を実施すること
で、前記SVRがタップ比A2である電力系統上各ノー
ドの電圧値列Vi2(173)を得る。このように初期電
圧値としてフラットスタート電圧値列Vi0171よりも
より電圧値列173に近い初期電圧値列Vi1172を電
力潮流計算部34に与えることで、電力潮流計算部34
の内部で行う解の収束のための反復計算処理回数が減少
するため、電力潮流計算を高速に処理することができる
とともに、SVR設置箇所前後のノード3およびノード
4のように隣接するノード間での電圧差が大きい場合の
電力潮流計算部34の正常解への収束性が改善される。
【0031】したがって、通常のフラットスタート電圧
を初期条件として入力するよりも、前記電力潮流計算部
内で行う解の収束のための反復計算処理回数が減少する
ため、電力潮流計算を高速に処理することができる。
【0032】(実施例5)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例5について説明する。図5は本実施例に係
わる電力系統を示す模式図である。すべての負荷融通パ
ターンの電力系統解析を行う場合、系統情報入力部11
により電力系統150の負荷融通運用の影響に応じて、
系統を分割するための系統分割点151の接続情報を含
む系統情報21を入力し、かつ、系統分割点動作パター
ン入力部12により電力系統150の負荷融通パターン
152に対応する系統分割点151の開閉動作パターン
153を規定する系統分割点動作パターン22を入力す
る。つぎに電力系統解析手段3における系統分割パター
ン解析制御部31が、系統分割点151に開閉動作パタ
ーン153の開閉状態をあてはめて構成される電力系統
A155ないし電力系統D158すべての電力系統15
4について実施例1ないし実施例4で述べた電力解析処
理を行う。
【0033】したがって、オペレータは系統分割点の接
続情報を含む系統情報および系統分割点動作パターンを
一度入力するだけで、すべての負荷融通運用パターンの
電力系統解析を行うことができるとともに、負荷融通パ
ターンの変更および追加が容易にでき、オペレータの作
業工数を減少させることができる。
【0034】(実施例6)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例6について説明する。本実施例は図1に示
したSVC配置処理制御手段5の処理について示す。図
6(a)はSVC配置処理制御手段5の制御状態を示す
特性図、図6(b)はそのときのSVC設置条件26の
内容を示す模式図である。電力系統の電力系統運用に適
したSVC設置条件を自動決定する場合、あらかじめ解
析条件入力手段1における系統運用条件入力部13によ
り系統内最高電圧63と系統内最低電圧64とからなる
系統運用条件23を入力する。つぎに、SVC配置処理
制御手段5が一定のルールに基づいて前記電力系統上の
1つ以上のノードにSVCをそれぞれ指定の設定電圧で
配置するという、図6(b)に示したSVC設置条件1
26を生成し、実施例1ないし実施例5で説明した電力
系統解析処理を実行して前記電力系統上のノード電圧6
1を算出し、前記ノード電圧61が上記の系統運用条件
23を満足しない場合にはSVC設置条件126にさら
にSVC3を設置する条件を加えて修正したSVC設置
条件127を生成し、最終的に上記の系統運用条件23
を満足する電力系統上のノード上電圧結果62を与える
SVC設置条件127を得る。
【0035】このように、オペレータが系統運用条件に
系統上の電圧の最高電圧と最低電圧とを指定して入力す
るだけで、SVCの設置条件が自動的に決定され、した
がってオペレータの作業工数を低減することができる。
【0036】(実施例7)以下、本発明の電力系統解析
装置の実施例7について説明する。あらかじめ系統運用
条件入力部13により「系統最低電圧」などの優先解析
目的を系統運用条件23に入力する。つぎに、SVC配
置処理制御手段5が前記の系統運用条件23を満足する
SVC設置条件を自動的に複数個生成し、解析結果ソー
ティング部35が前記複数個のSVC設置条件について
の解析結果を前記優先解析目的に従ってソーティング
し、出力手段6が前記ソーティングされた解析結果と、
その解析結果を導いた前記SVC設置条件とを表示す
る。
【0037】したがって、オペレータは系統運用条件を
入力するのみで前記系統運用条件を満足する最適なSV
C設置条件を簡単に得ることができ、オペレータの作業
工数を低減することができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に係わる本発明の電力系統解析
装置は、電力系統の構成を示す系統情報を入力する系統
情報入力部、前記電力系統上に設置するSVCの設置条
件を入力するSVC設置条件入力部、および前記SVC
の仕様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入
力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計
算部、および前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの
動作をシミュレートするSVC動作シミュレート部を備
えた電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により
計算された解析結果を表示する出力手段とを備え、前記
系統解析手段において前記SVC動作シミュレート部
は、前記系統情報と前記SVC設置条件と前記SVC仕
様との基に前記SVCの動作をその設置ノード電圧を所
定値にする電圧一定制御モードでシミュレートすること
により、前記SVCが出力すべき無効電力量と前記電力
系統上の電圧とを算出し、算出した無効電力量が前記S
VC仕様に記載された出力可能無効電力量を超える場合
には前記SVCの無効電力量を固定した無効電力一定制
御モードに移行して前記SVCの飽和動作をシミュレー
トし、そのときの前記電力系統上の電圧を算出するよう
にしたことにより、オペレータが系統情報、SVC設置
条件、およびSVC仕様を入力する作業だけで、電圧一
定制御時のSVCが出力すべき無効電力量と電力系統上
の電圧との電力系統の状態を算出でき、また、算出した
無効電力量がSVCの出力可能最大無効電力量を超える
場合には無効電力量一定制御による飽和動作状態を自動
的に算出でき、オペレータの解析作業の工数が低減され
る。また、請求項2に係わる本発明の電力系統解析装置
は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情報を入
力する系統情報入力部、および前記電力系統上に設置さ
れたSVRの仕様を入力するSVR仕様入力部を備えた
解析条件入力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する
電力潮流計算部、前記電力系統上の電圧を計算する系統
電圧計算部、および前記電力潮流計算部または前記系統
電圧計算部を用いてSVRの動作をシミュレートするS
VR動作シミュレート部を備えた電力系統解析手段と、
前記電力系統解析手段により計算された解析結果を表示
する出力手段とを備え、前記電力系統解析手段において
前記SVR動作シミュレート部は、前記系統情報と前記
SVR仕様との基に前記SVRの動作をその制御位置の
電圧を所定値にする電圧一定制御モードでシミュレート
することにより、前記SVRに設定すべきタップ比と前
記電力系統上の電圧とを算出するようにしたことによ
り、オペレータが系統情報、およびSVR仕様を入力す
るだけで、SVRを備えた電力系統の電圧一定制御時の
状態が解析でき、オペレータの解析作業の工数が低減さ
れる。また、請求項3に係わる本発明の電力系統解析装
置は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情報を
入力する系統情報入力部、前記SVRの動作反応時間を
含む仕様を入力するSVR仕様入力部、前記電力系統上
に設置するSVCの設置条件を入力するSVC設置条件
入力部、および前記SVCの動作反応時間を含む仕様を
入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手段
と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算部、
前記電力系統上の電圧を計算する系統電圧計算部、前記
電力潮流計算部を用いて前記SVCの動作をシミュレー
トするSVC動作シミュレート部、前記電力潮流計算部
または前記系統電圧計算部を用いて前記SVRの動作を
シミュレートするSVR動作シミュレート部、および前
記SVCと前記SVRとが連携動作するように前記SV
C動作シミュレート部と前記SVR動作シミュレート部
とを制御するSVC・SVR解析制御部を備えた電力系
統解析手段と、前記電力系統解析手段により算出された
解析結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解
析手段において前記SVC・SVR解析制御部は、前記
SVC動作シミュレート部および前記SVR動作シミュ
レート部を用いて前記SVCおよび前記SVRのうち動
作反応時間の小さいものから順次に動作をシミュレート
し、前記SVCの設置ノードの電圧を所定値にする電圧
一定制御モードで無効電力量を算出するとともに、前記
SVRの制御位置の電圧を所定範囲にする電圧一定制御
モードでタップ比を算出し、前記シミュレートの過程に
おいてシミュレート対象以外でかつ動作反応時間がシミ
ュレート対象よりも小さい他のSVCまたは他のSVR
において出力可能無効電力量を超える飽和動作に移行し
たSVCまたは制御位置の電圧が前記所定範囲を逸脱す
るに至ったSVRについては優先割り込みで再度シミュ
レートを実行するようにしたことにより、オペレータが
系統情報、SVC設置条件、SVC仕様、SVR仕様を
入力するだけで、電力系統上のSVRとSVCとの連携
動作状態を算出できるとともに、前記算出の過程でSV
RおよびSVCでその仕様範囲を超えたり、所定の電圧
範囲を超えた場合には、それらについて優先的に再度シ
ミュレートとして最終状態を算出することができ、オペ
レータの解析作業の工数を低減することができる。ま
た、請求項4に係わる本発明は、電力潮流計算部を用い
たシミュレート処理の計算において初期条件に前回計算
結果を設定するようにしたことにより、シミュレートレ
ート処理に要する時間を短縮することができる。また、
請求項5に係わる本発明は、解析条件入力手段におい
て、電力系統の負荷融通運用の形態に応じて系統を分割
するための系統分割点の接続情報を含む系統情報を系統
情報入力部に入力するとともに、前記系統分割点におい
て負荷融通に対応した前記系統分割点の開閉状態を規定
する系統分割点動作パターンを入力する系統分割点動作
パターン入力部を設け、電力系統解析手段には、前記系
統情報および前記系統分割点動作パターンに基づいて負
荷融通状態のすべての場合について電力系統を解析処理
する系統分割パターン解析制御部を設け、前記系統分割
パターン解析制御部は、前記系統分割点動作パターンが
示す前記系統分割点の開閉状態のすべての場合の電力系
統について、電力潮流計算部、系統電圧計算部、SVC
動作シミュレート部、およびSVR動作シミュレート部
を用いて解析するようにしたことにより、オペレータが
電力系統の負荷融通のための系統分割情報とその分割点
における開閉パターンとを含めて系統情報を入力するだ
けで、電力系統で負荷融通運用するすべての場合につい
て状態を算出することができ、オペレータの解析作業の
工数を低減することができる。また、請求項6に係わる
本発明の電力系統解析装置は、解析条件入力手段におい
て系統電圧許容範囲などの系統運用条件を入力する系統
運用条件入力部を設け、SVC設置条件を自動的に生成
し、そのSVC設置条件について配置前記系統運用条件
を含む解析条件および前記解析条件の基に電力系統解析
手段により解析し、解析結果を前記系統運用条件と参照
して前記生成したSVC設置条件を修正する処理を繰り
返すことにより、前記系統運用条件を満足するSVC設
置条件を生成するSVC配置処理制御手段を備えたこと
により、オペレータが運用条件を含めて解析条件を入力
するだけで、その運用条件を満足するSVC設置条件を
自動的に生成してその状態を算出することができ、オペ
レータの解析作業の工数を低減することができる。ま
た、請求項7に係わる本発明の電力系統解析装置は、優
先解析目的を含む系統運用条件を系統運用条件入力部に
より入力し、SVC設置処理制御手段が前記運用条件を
満足するように生成した複数個のSVC設置条件の解析
結果について前記優先解析目的に従ってソーティングす
る解析結果ソーティング部を電力解析手段に設けたこと
により、自動的に生成した複数個のSVC設置条件につ
いて優先目的を満足するものを選択することができ、オ
ペレータの解析作業の工数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力系統解析装置の構成を示すブロッ
ク図
【図2】従来の電力系統解析装置の構成を示すブロック
【図3】SVCおよびSVRの電力潮流計算モデル例を
示す等価回路図
【図4】SVR動作のシミュレート動作例を示す特性図
【図5】負荷融通パターンと系統分割点動作パターンと
の関係例を示す模式図
【図6】SVC設置処理の一例を示す特性図とSVC設
置条件を示す模式図
【図7】電力潮流計算の繰り返し処理の一例を示す特性
【符号の説明】
1 解析条件入力手段 2 解析条件 3 電力系統解析手段 4 解析結果 5 SVC配置処理制御手段 6 出力手段 11 系統情報入力部 12 系統分割点動作パターン入力部 13 系統運用条件入力部 14 SVR仕様入力部 15 SVC仕様入力部 16 SVC設置条件入力部 21 系統情報 22 系統分割点動作パターン 23 系統運用条件 24 SVR仕様 25 SVC仕様 26 SVC設置条件 31 系統分割パターン解析制御部 32 SVC動作シミュレート部 33 SVR動作シミュレート部 34 電力潮流計算部 35 解析結果ソーティング部 36 系統電圧計算部 37 SVC・SVR解析制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
は、電力系統の構成を示す系統情報を入力する系統情報
入力部、前記電力系統上に設置するSVCの設置条件を
入力するSVC設置条件入力部、および前記SVCの仕
様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手
段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算
部、および前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの動
作をシミュレートするSVC動作シミュレート部を備え
た電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により計
算された解析結果を表示する出力手段とを備え、前記系
統解析手段において前記SVC動作シミュレート部は、
前記系統情報と前記SVC設置条件と前記SVC仕様と
の基に前記SVCの動作をその設置ノード電圧を所定値
にする電圧一定制御モードでシミュレートすることによ
り、前記SVCが出力すべき無効電力量と前記電力系統
上の電圧とを算出し、算出した無効電力量が前記SVC
仕様に記載された出力可能無効電力量を超える場合には
前記SVCの無効電力量を固定した無効電力一定制御モ
ードに移行して前記SVCの飽和動作をシミュレート
し、そのときの前記電力系統上の電圧を算出するように
した電力系統解析装置であり、また、請求項2に係わる
本発明は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情
報を入力する系統情報入力部、および前記電力系統上に
設置されたSVRの仕様を入力するSVR仕様入力部を
備えた解析条件入力手段と、前記電力系統上の潮流を計
算する電力潮流計算部、前記電力系統上の電圧を計算す
る系統電圧計算部、および前記電力潮流計算部または前
記系統電圧計算部を用いてSVRの動作をシミュレート
するSVR動作シミュレート部を備えた電力系統解析手
段と、前記電力系統解析手段により計算された解析結果
を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解析手段に
おいて前記SVR動作シミュレート部は、前記系統情報
と前記SVR仕様との基に前記SVRの動作をその制御
位置の電圧を所定値にする電圧一定制御モードでシミュ
レートすることにより、前記SVRに設定すべきタップ
比と前記電力系統上の電圧とを算出するようにした電力
系統解析装置であり、また、請求項3に係わる本発明
は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情報を入
力する系統情報入力部、前記SVRの動作反応時間を含
む仕様を入力するSVR仕様入力部、前記電力系統上に
設置するSVCの設置条件を入力するSVC設置条件入
力部、および前記SVCの動作反応時間を含む仕様を入
力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手段と、
前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算部、前記
電力系統上の電圧を計算する系統電圧計算部、前記電力
潮流計算部を用いて前記SVCの動作をシミュレートす
るSVC動作シミュレート部、前記電力潮流計算部また
は前記系統電圧計算部を用いて前記SVRの動作をシミ
ュレートするSVR動作シミュレート部、および前記S
VCと前記SVRとが連携動作するように前記SVC動
作シミュレート部と前記SVR動作シミュレート部とを
制御するSVC・SVR解析制御部を備えた電力系統解
析手段と、前記電力系統解析手段により算出された解析
結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解析手
段において前記SVC・SVR解析制御部は、前記SV
C動作シミュレート部および前記SVR動作シミュレー
ト部を用いて前記SVCおよび前記SVRのうち動作反
応時間の小さいものから順次に動作をシミュレートし、
前記SVCの設置ノードの電圧を所定値にする電圧一定
制御モードで無効電力量を算出するとともに、前記SV
Rの制御位置の電圧を所定範囲にする電圧一定制御モー
ドでタップ比を算出し、前記シミュレートの過程におい
てシミュレート対象以外でかつ動作反応時間がシミュレ
ート対象よりも小さい他のSVCまたは他のSVRにお
いて出力可能無効電力量を超える飽和動作に移行したS
VCまたは制御位置の電圧が前記所定範囲を逸脱するに
至ったSVRについては優先割り込みで再度シミュレー
トを実行するようにした電力系統解析装置であり、ま
た、請求項4に係わる本発明は、電力潮流計算部を用い
たシミュレート処理の計算において初期条件に前回計算
結果を設定するようにした請求項1ないし請求項3のい
ずれかに記載の電力系統解析装置であり、また、請求項
5に係わる本発明は、解析条件入力手段において、電力
系統の負荷融通運用の形態に応じて系統を分割するため
の系統分割点の接続情報を含む系統情報を系統情報入力
部に入力するとともに、前記系統分割点において負荷融
通に対応した前記系統分割点の開閉状態を規定する系統
分割点動作パターンを入力する系統分割点動作パターン
入力部を設け、電力系統解析手段には、前記系統情報お
よび前記系統分割点動作パターンに基づいて負荷融通状
態のすべての場合について電力系統を解析処理する系統
分割パターン解析制御部を設け、前記系統分割パターン
解析制御部は、前記系統分割点動作パターンが示す前記
系統分割点の開閉状態のすべての場合の電力系統につい
て、電力潮流計算部、系統電圧計算部、SVC動作シミ
ュレート部、およびSVR動作シミュレート部を用いて
解析するようにした請求項1ないし請求項4のいずれか
に記載の電力系統解析装置であり、また、請求項6に係
わる本発明は、解析条件入力手段において系統電圧許容
範囲などの系統運用条件を入力する系統運用条件入力部
を設け、SVC設置条件を自動的に生成し、そのSVC
設置条件について前記系統運用条件を含む解析条件およ
び前記解析条件の基に電力系統解析手段により解析し、
解析結果を前記系統運用条件と参照して前記生成したS
VC設置条件を修正する処理を繰り返すことにより、前
記系統運用条件を満足するSVC設置条件を生成するS
VC配置処理制御手段を備えた請求項1または、請求項
3ないし請求項5のいずれかに記載の電力系統解析装置
であり、また、請求項7に係わる本発明は、優先解析目
的を含む系統運用条件を系統運用条件入力部により入力
し、SVC置処理制御手段が前記運用条件を満足する
ように生成した複数個のSVC設置条件の解析結果につ
いて前記優先解析目的に従ってソーティングする解析結
果ソーティング部を電力系統解析手段に設けた請求項6
記載の電力系統解析装置である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電力系統解析装置は、入
力装置、記憶装置、演算装置、中央処理装置、および出
力装置などを備えた電子計算機で実現され、解析条件入
力手段はキーボードやマウスによる対話形式の前記入力
装置で実現され、電力系統解析手段およびSVC配置処
理制御手段は前記電子計算機のプログラムにより実現さ
れ、出力手段は表示装置により実現される。また、本発
明における電力系統解析手段のシミュレート処理は、解
析条件入力手段により入力され、系統の構成を示す系統
情報、SVC設置条件、SVR仕様、およびSVC仕様
などの諸条件の基で、SVCについてはSVC動作シミ
ュレート部が電力潮流計算部を用いて、またSVRにつ
いてはSV動作シミュレート部が電力潮流計算部また
は系統電圧計算部を用いて、SVC、SVR、系統電圧
の解を、それらを未知数とする連立方程式の繰り返し演
算による収束解として算出することを意味する。このと
き、SVCのシミュレート処理においては、設置ノード
の電圧を所定電圧に指定して解を求める電圧一定制御モ
ードと、SVCの無効電力量を固定して電圧を求める無
効電力一定制御モードとがあり、また、SVRについて
は制御位置の電圧を所定値の範囲に指定して解を求める
電圧一定制御モードとする。なお、電力系統解析手段
は、解析すべき3相交流の電力系統を3相平衡回路とし
て近似し、単相交流回路の解析に帰着した処理を行う。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】したがって、オペレータはシミュレートす
るSVCの一定制御電圧V0をSVC設置条件に入力す
るだけで制御電圧V0の電圧一定制御モードで動作する
前記SVCが電力系統に供給する無効電力量を簡単かつ
正確に計算できるとともに、算出した無効電力量がSV
Cの出力可能最大無効電力量を超えるときは、無効電力
一定制御モードに移行してSVC飽和動作もシミュレー
トでき、オペレータの作業工数を低減することができ
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】
【発明の効果】請求項1に係わる本発明の電力系統解析
装置は、電力系統の構成を示す系統情報を入力する系統
情報入力部、前記電力系統上に設置するSVCの設置条
件を入力するSVC設置条件入力部、および前記SVC
の仕様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入
力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計
算部、および前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの
動作をシミュレートするSVC動作シミュレート部を備
えた電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により
計算された解析結果を表示する出力手段とを備え、前記
系統解析手段において前記SVC動作シミュレート部
は、前記系統情報と前記SVC設置条件と前記SVC仕
様との基に前記SVCの動作をその設置ノード電圧を所
定値にする電圧一定制御モードでシミュレートすること
により、前記SVCが出力すべき無効電力量と前記電力
系統上の電圧とを算出し、算出した無効電力量が前記S
VC仕様に記載された出力可能無効電力量を超える場合
には前記SVCの無効電力量を固定した無効電力一定制
御モードに移行して前記SVCの飽和動作をシミュレー
トし、そのときの前記電力系統上の電圧を算出するよう
にしたことにより、オペレータが系統情報、SVC設置
条件、およびSVC仕様を入力する作業だけで、電圧一
定制御時のSVCが出力すべき無効電力量と電力系統上
の電圧との電力系統の状態を算出でき、また、算出した
無効電力量をSVCの出力可能最大無効電力量を超える
場合には無効電力量一定制御による飽和動作状態を自動
的に算出でき、オペレータの解析作業の工数が低減され
る。また、請求項2に係わる本発明の電力系統解析装置
は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情報を入
力する系統情報入力部、および前記電力系統上に設置さ
れたSVRの仕様を入力するSVR仕様入力部を備えた
解析条件入力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する
電力潮流計算部、前記電力系統上の電圧を計算する系統
電圧計算部、および前記電力潮流計算部または前記系統
電圧計算部を用いてSVRの動作をシミュレートするS
VR動作シミュレート部を備えた電力系統解析手段と、
前記電力系統解析手段により計算された解析結果を表示
する出力手段とを備え、前記電力系統解析手段において
前記SVR動作シミュレート部は、前記系統情報と前記
SVR仕様との基に前記SVRの動作をその制御位置の
電圧を所定値にする電圧一定制御モードでシミュレート
することにより、前記SVRに設定すべきタップ比と前
記電力系統上の電圧とを算出するようにしたことによ
り、オペレータが系統情報、およびSVR仕様を入力す
るだけで、SVRを備えた電力系統の電圧一定制御時の
状態が解析でき、オペレータの解析作業の工数が低減さ
れる。また、請求項3に係わる本発明の電力系統解析装
置は、SVRを備えた電力系統の構成を示す系統情報を
入力する系統情報入力部、前記SVRの動作反応時間を
含む仕様を入力するSVR仕様入力部、前記電力系統上
に設置するSVCの設置条件を入力するSVC設置条件
入力部、および前記SVCの動作反応時間を含む仕様を
入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入力手段
と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計算部、
前記電力系統上の電圧を計算する系統電圧計算部、前記
電力潮流計算部を用いて前記SVCの動作をシミュレー
トするSVC動作シミュレート部、前記電力潮流計算部
または前記系統電圧計算部を用いて前記SVRの動作を
シミュレートするSVR動作シミュレート部、および前
記SVCと前記SVRとが連携動作するように前記SV
C動作シミュレート部と前記SVR動作シミュレート部
とを制御するSVC・SVR解析制御部を備えた電力系
統解析手段と、前記電力系統解析手段により算出された
解析結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解
析手段において前記SVC・SVR解析制御部は、前記
SVC動作シミュレート部および前記SVR動作シミュ
レート部を用いて前記SVCおよび前記SVRのうち動
作反応時間の小さいものから順次に動作をシミュレート
し、前記SVCの設置ノードの電圧を所定値にする電圧
一定制御モードで無効電力量を算出するとともに、前記
SVRの制御位置の電圧を所定範囲にする電圧一定制御
モードでタップ比を算出し、前記シミュレートの過程に
おいてシミュレート対象以外でかつ動作反応時間がシミ
ュレート対象よりも小さい他のSVCまたは他のSVR
において出力可能無効電力量を超える飽和動作に移行し
たSVCまたは制御位置の電圧が前記所定範囲を逸脱す
るに至ったSVRについては優先割り込みで再度シミュ
レートを実行するようにしたことにより、オペレータが
系統情報、SVC設置条件、SVC仕様、SVR仕様を
入力するだけで、電力系統上のSVRとSVCとの連携
動作状態を算出できるとともに、前記算出の過程でSV
RおよびSVCでその仕様範囲を超えたり、所定の電圧
範囲を超えた場合には、それらについて優先的に再度シ
ミュレートとして最終状態を算出することができ、オペ
レータの解析作業の工数を低減することができる。ま
た、請求項4に係わる本発明は、電力潮流計算部を用い
たシミュレート処理の計算において初期条件に前回計算
結果を設定するようにしたことにより、シミュレートレ
ート処理に要する時間を短縮することができる。また、
請求項5に係わる本発明は、解析条件入力手段におい
て、電力系統の負荷融通運用の形態に応じて系統を分割
するための系統分割点の接続情報を含む系統情報を系統
情報入力部に入力するとともに、前記系統分割点におい
て負荷融通に対応した前記系統分割点の開閉状態を規定
する系統分割点動作パターンを入力する系統分割点動作
パターン入力部を設け、電力系統解析手段には、前記系
統情報および前記系統分割点動作パターンに基づいて負
荷融通状態のすべての場合について電力系統を解析処理
する系統分割パターン解析制御部を設け、前記系統分割
パターン解析制御部は、前記系統分割点動作パターンが
示す前記系統分割点の開閉状態のすべての場合の電力系
統について、電力潮流計算部、系統電圧計算部、SVC
動作シミュレート部、およびSVR動作シミュレート部
を用いて解析するようにしたことにより、オペレータが
電力系統の負荷融通のための系統分割情報とその分割点
における開閉パターンとを含めて系統情報を入力するだ
けで、電力系統で負荷融通運用するすべての場合につい
て状態を算出することができ、オペレータの解析作業の
工数を低減することができる。また、請求項6に係わる
本発明の電力系統解析装置は、解析条件入力手段におい
て系統電圧許容範囲などの系統運用条件を入力する系統
運用条件入力部を設け、SVC設置条件を自動的に生成
し、そのSVC設置条件について前記系統運用条件を含
む解析条件および前記解析条件の基に電力系統解析手段
により解析し、解析結果を前記系統運用条件と参照して
前記生成したSVC設置条件を修正する処理を繰り返す
ことにより、前記系統運用条件を満足するSVC設置条
件を生成するSVC配置処理制御手段を備えたことによ
り、オペレータが運用条件を含めて解析条件を入力する
だけで、その運用条件を満足するSVC設置条件を自動
的に生成してその状態を算出することができ、オペレー
タの解析作業の工数を低減することができる。また、請
求項7に係わる本発明の電力系統解析装置は、優先解析
目的を含む系統運用条件を系統運用条件入力部により入
力し、SVC置処理制御手段が前記運用条件を満足す
るように生成した複数個のSVC設置条件の解析結果に
ついて前記優先解析目的に従ってソーティングする解析
結果ソーティング部を電力系統解析手段に設けたことに
より、自動的に生成した複数個のSVC設置条件につい
て優先目的を満足するものを選択することができ、オペ
レータの解析作業の工数を低減することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の構成を示す系統情報を入力す
    る系統情報入力部、前記電力系統上に設置するSVCの
    設置条件を入力するSVC設置条件入力部、および前記
    SVCの仕様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析
    条件入力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力
    潮流計算部、および前記電力潮流計算部を用いて前記S
    VCの動作をシミュレートするSVC動作シミュレート
    部を備えた電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段
    により計算された解析結果を表示する出力手段とを備
    え、前記系統解析手段において前記SVC動作シミュレ
    ート部は、前記系統情報と前記SVC設置条件と前記S
    VC仕様との基に前記SVCの動作をその設置ノード電
    圧を所定値にする電圧一定制御モードでシミュレートす
    ることにより、前記SVCが出力すべき無効電力量と前
    記電力系統上の電圧とを算出し、算出した無効電力量が
    前記SVC仕様に記載された出力可能無効電力量を超え
    る場合には前記SVCの無効電力量を固定した無効電力
    一定制御モードに移行して前記SVCの飽和動作をシミ
    ュレートし、そのときの前記電力系統上の電圧を算出す
    るようにした電力系統電力系統解析装置。
  2. 【請求項2】 SVRを備えた電力系統の構成を示す系
    統情報を入力する系統情報入力部、および前記電力系統
    上に設置されたSVRの仕様を入力するSVR仕様入力
    部を備えた解析条件入力手段と、前記電力系統上の潮流
    を計算する電力潮流計算部、前記電力系統上の電圧を計
    算する系統電圧計算部、および前記電力潮流計算部また
    は前記系統電圧計算部を用いてSVRの動作をシミュレ
    ートするSVR動作シミュレート部を備えた電力系統解
    析手段と、前記電力系統解析手段により計算された解析
    結果を表示する出力手段とを備え、前記電力系統解析手
    段において前記SVR動作シミュレート部は、前記系統
    情報と前記SVR仕様との基に前記SVRの動作をその
    制御位置の電圧を所定値にする電圧一定制御モードでシ
    ミュレートすることにより、前記SVRに設定すべきタ
    ップ比と前記電力系統上の電圧とを算出するようにした
    電力系統解析装置。
  3. 【請求項3】 SVRを備えた電力系統の構成を示す系
    統情報を入力する系統情報入力部、前記SVRの動作反
    応時間を含む仕様を入力するSVR仕様入力部、前記電
    力系統上に設置するSVCの設置条件を入力するSVC
    設置条件入力部、および前記SVCの動作反応時間を含
    む仕様を入力するSVC仕様入力部を備えた解析条件入
    力手段と、前記電力系統上の潮流を計算する電力潮流計
    算部、前記電力系統上の電圧を計算する系統電圧計算
    部、前記電力潮流計算部を用いて前記SVCの動作をシ
    ミュレートするSVC動作シミュレート部、前記電力潮
    流計算部または前記系統電圧計算部を用いて前記SVR
    の動作をシミュレートするSVR動作シミュレート部、
    および前記SVCと前記SVRとが連携動作するように
    前記SVC動作シミュレート部と前記SVR動作シミュ
    レート部とを制御するSVC・SVR解析制御部を備え
    た電力系統解析手段と、前記電力系統解析手段により算
    出された解析結果を表示する出力手段とを備え、前記電
    力系統解析手段において前記SVC・SVR解析制御部
    は、前記SVC動作シミュレート部および前記SVR動
    作シミュレート部を用いて前記SVCおよび前記SVR
    のうち動作反応時間の小さいものから順次に動作をシミ
    ュレートし、前記SVCの設置ノードの電圧を所定値に
    する電圧一定制御モードで無効電力量を算出するととも
    に、前記SVRの制御位置の電圧を所定範囲にする電圧
    一定制御モードでタップ比を算出し、前記シミュレート
    の過程においてシミュレート対象以外でかつ動作反応時
    間がシミュレート対象よりも小さい他のSVCまたは他
    のSVRにおいて出力可能無効電力量を超える飽和動作
    に移行したSVCまたは制御位置の電圧が前記所定範囲
    を逸脱するに至ったSVRについては優先割り込みで再
    度シミュレートを実行するようにした電力系統解析装
    置。
  4. 【請求項4】 電力潮流計算部を用いたシミュレート処
    理の計算において初期条件に前回計算結果を設定するよ
    うにした請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電
    力系統解析装置。
  5. 【請求項5】 解析条件入力手段において、電力系統の
    負荷融通運用の形態に応じて系統を分割するための系統
    分割点の接続情報を含む系統情報を系統情報入力部に入
    力するとともに、前記系統分割点において負荷融通に対
    応した前記系統分割点の開閉状態を規定する系統分割点
    動作パターンを入力する系統分割点動作パターン入力部
    を設け、電力系統解析手段には、前記系統情報および前
    記系統分割点動作パターンに基づいて負荷融通状態のす
    べての場合について電力系統を解析処理する系統分割パ
    ターン解析制御部を設け、前記系統分割パターン解析制
    御部は、前記系統分割点動作パターンが示す前記系統分
    割点の開閉状態のすべての場合の電力系統について、電
    力潮流計算部、系統電圧計算部、SVC動作シミュレー
    ト部、およびSVR動作シミュレート部を用いて解析す
    るようにした請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の電力系統解析装置。
  6. 【請求項6】 解析条件入力手段において系統電圧許容
    範囲などの系統運用条件を入力する系統運用条件入力部
    を設け、SVC設置条件を自動的に生成し、そのSVC
    設置条件について配置前記系統運用条件を含む解析条件
    および前記解析条件の基に電力系統解析手段により解析
    し、解析結果を前記系統運用条件と参照して前記生成し
    たSVC設置条件を修正する処理を繰り返すことによ
    り、前記系統運用条件を満足するSVC設置条件を生成
    するSVC配置処理制御手段を備えた請求項1または、
    請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の電力系統解
    析装置。
  7. 【請求項7】 優先解析目的を含む系統運用条件を系統
    運用条件入力部により入力し、SVC設置処理制御手段
    が前記運用条件を満足するように生成した複数個のSV
    C設置条件の解析結果について前記優先解析目的に従っ
    てソーティングする解析結果ソーティング部を電力解析
    手段に設けた請求項6記載の電力系統解析装置。
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