JP2022047103A - 潮流計算装置、プログラム、および潮流計算方法 - Google Patents

潮流計算装置、プログラム、および潮流計算方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022047103000001
【課題】電力系統における潮流計算において、計算が未収束となることを防止するとともに、実際の系統に近い状態において計算する。
【解決手段】複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算装置であって、電力系統の電気的な特性に関する特性情報を取得する情報取得部と、特性情報に基づいて、電力系統の潮流計算を行う潮流計算部と、潮流計算が収束するか否かを判定する判定部と、潮流計算が収束しないと判定部が判定した場合に、それぞれの電気機器の動作時限に基づいて、潮流計算において固定状態にする電気機器を選択し、潮流計算部に潮流計算を繰り返させる選択部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、潮流計算装置、プログラム、および潮流計算方法に関する。
潮流計算において、反復近似解が母線電圧の運用上下限を逸脱している場合に、逸脱を解消するために電圧調整器の制御量を調整する機能を付加した技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。その他、関連する技術として、特許文献2から6が知られている。
特許文献1 特開平4-79726号公報
特許文献2 特開2012-135069号公報
特許文献3 特開2012-80709号公報
特許文献4 特開2001-78358号公報
特許文献5 特開平11-262180号公報
特許文献6 特開平9-65572号公報
電力系統における潮流計算においては、計算が未収束となることを防止するとともに、実際の系統に近い状態において計算することが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の一つの態様においては、複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算装置を提供する。潮流計算装置は、情報取得部を備えてよい。情報取得部は、電力系統の電気的な特性に関する特性情報を取得してよい。潮流計算装置は、潮流計算部を備えてよい。潮流計算部は、特性情報に基づいて、電力系統の潮流計算を行ってよい。潮流計算装置は、判定部を備えてよい。判定部は、潮流計算が収束するか否かを判定してよい。潮流計算装置は、選択部を備えてよい。選択部は、潮流計算が収束しないと判定部が判定した場合に、それぞれの電気機器の動作時限に基づいて、潮流計算において固定状態にする電気機器を選択し、潮流計算部に潮流計算を繰り返させてよい。
選択部は、動作時限が大きい電気機器を優先して選択してよい。
電力系統は変電所または遮断器を含んでよい。選択部は、変電所または遮断器と、それぞれの電気機器との電気的な距離に更に基づいて、電気機器を選択してよい。
選択段階部は、2つの電気機器の動作時限の差が基準値以下の場合に、電気的な距離が大きい電気機器を優先して選択してよい。
判定部は、潮流計算が収束しないと判定した場合に、潮流計算が収束しない度合いを推定してよい。選択部は、判定部によって推定した度合いに基づいて、固定状態にする電気機器の個数を決定してよい。
潮流計算部は、潮流計算が収束しないと判定部が判定した場合に、潮流計算における電力系統の状態を示す状態変数を修正したうえで、潮流計算を再度実行してよい。判定部は、直前に修正された状態変数の修正量の大きさから、度合いを推定してよい。
本発明の一つの態様においては、プログラムを提供する。プログラムは、コンピュータを、上記のいずれかの潮流計算装置として機能させてよい。
本発明の一つの態様においては、複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算方法を提供する。潮流計算方法は、情報取得段階を備えてよい。情報取得段階においては、電力系統の電気的な特性に関する特性情報を取得してよい。潮流計算方法は、潮流計算段階を備えてよい。潮流計算段階においては、特性情報に基づいて、電力系統の潮流計算を行ってよい。潮流計算方法は、判定段階を備えてよい。判定段階においては、潮流計算段階において潮流計算が収束するか否かを判定してよい。潮流計算方法は、選択段階を備えてよい。選択段階においては、判定段階において潮流計算が収束しないと判定した場合に、それぞれの電気機器の動作時限に基づいて、潮流計算において固定状態にする電気機器を選択し、潮流計算段階からの処理を繰り返させてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の一つの実施形態に係る潮流計算方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一つの実施形態に係る潮流計算方法の一例を模式的に示す図である。 ノードデータを記憶するデータベースの一例を示す図である。 ブランチデータを記憶するデータベースの一例を示す図である。 電圧調整器データのデータベースの一例を示す図である。 図1における潮流計算段階の内容を示すフローチャートである。 図6における系統状態量の計算段階の内容を示すフローチャートである。 潮流計算段階における電圧の変化の一例を示す図である。 図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの一例である。 並び替え後の電圧調整器データの一例を示す図である。 図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの他例である。 図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの他例である。 本発明の一つの実施形態に係る潮流計算装置100の構成例を示す図である。 本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る潮流計算方法の一例を示すフローチャートである。図2は、本発明の一つの実施形態に係る潮流計算方法の一例を模式的に示す図である。潮流計算とは、電力系統において、供給される電力が電線や変圧器を通してそれぞれの負荷に流れていく状態を算出する計算である。潮流計算方法においては、コンピュータにより、複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を実行する。コンピュータは、汎用のコンピュータであってよく、潮流計算を実行するための専用コンピュータであってもよい。コンピュータは、パソコンであってもよく、ワークステーションであってもよい。
潮流計算方法は、例えば、図2における電力系統10の潮流計算を実行する。電力系統10は、例えば、配電系統である。電力系統10は、配電線11を有する。電力系統10は、配電線11の上流側において変電所12およびフィーダ遮断器13の少なくとも一方を含む。変電所12は、電力系統10中で電気の電圧または周波数の変換を実行する。フィーダ遮断器(FCB)14は、変電所12からの電力を下流側に供給する遮断器である。
電力系統10は、一つのフィーダ遮断器13に接続される系統において複数の電気機器を備える。電気機器は、電圧調整器と呼ばれる。本例では、電圧調整器として、自動電圧調整器(SVR:Step Voltage Regulator)15a、15bおよび静止型無効電力補償装置(SVC:Static Var Compensator)16を備える。
自動電圧調整器15aは、電力系統10上の2つのノード間に直列に接続されており、直列型電圧調整器の一種である。自動電圧調整器15bも同様である。自動電圧調整器15a、15b等の直列型電圧調整器は、タップ位置を変更することによって電圧調整する。タップ位置は、変圧器の巻線比に対応してよい。静止型無効電力補償装置16は、電力系統10上の1つのノードから分岐して接続されており、並列型電圧調整器の一種である。静止型無効電力補償装置は、電力系統10に無効電力を注入したり電力系統10から無効電力を吸収したりして電力系統10における電圧を制御する。
電圧調整器の種類および数は、図2に示される場合に限られない。電力系統10は、電圧調整器として、負荷時タップ切替変圧器(LRT:Load Ratio Control Transformer)、静的同期直列補償装置(SSSC:Static Synchronous Series Compensator)、および無効電力補償装置(STATCOM:Static Synchronous CoMpensator)の少なくとも一つを備えてよい。
図2において、ノード1は、フィーダ遮断器13であり、電圧等の基準となるスラックノードとして機能する。図2では、変電所12およびフィーダ遮断器13に近い方からノード2、3、・・・11というノード番号を付している。ノード番号は、ノードを識別する識別情報であってよい。電気経路において変電所12およびフィーダ遮断器13に近い方を電源側(上流側)という。電気経路において変電所12およびフィーダ遮断器13から遠い方を負荷側(下流側)または末端側という。ノード番号の小さい方が、電源側(上流側)にあることを意味する。
図2において、ノード2、5、8、9、10は、需要家14を意味する。需要家14は負荷を有してよく、分散型電源を有してもよい。本例では、ノード2、5、8、10は、負荷を意味する。ノード3とノード4の間には、自動電圧調整器15aが設けられている。ノード3が、自動電圧調整器15aの一次側(上流側)のノードを示し、ノード4が二次側(下流側)のノードを示す。同様に、ノード6とノード7の間に自動電圧調整器15bが設けられている。ノード6が、自動電圧調整器15bの一次側(上流側)のノードを示し、ノード7が二次側(下流側)のノードを示す。ノード11は、ノード9に接続されており、静止型無効電力補償装置16である。
図1のフローチャートにおいて、コンピュータは、電力系統10の電気的な特性に関する特性情報を取得する(ステップS10)。ステップS10は、特性情報を取得する情報取得段階に対応する。取得する特性情報は、ノードデータ、ブランチデータ、および電圧調整器データを含んでいてよい。ノードデータ、ブランチデータ、および電圧調整器データは、データベースから取得してよい。図3、図4、図5にノードデータ、ブランチデータ、および電圧調整器データの一例を示す。なお、特性情報は、ノードデータ、ブランチデータ、および電圧調整器データに限られない。
図3はノードデータを記憶するデータベースの一例を示す図である。図3に示されるように、ノードデータのデータベースは、ノード毎に、ノード番号、ノード種類、有効電力負荷(kW)、および無効電力負荷(kVar)等の各種の情報を格納する。ノード番号およびノード種類は、系統構成を示すデータの一例である。有効電力負荷(kW)および無効電力負荷(kVar)は負荷容量を示すデータの一例である。
ノードの種類を示す情報として、スラック、負荷、SVRの一次側、SVCの二次側、およびSVC等の種類を示す情報が格納されている。ノード種類がノード1のようにスラックノードである場合、ノード3、4、6、7のように電圧調整器(SVR)の場合、およびノード11のように電圧調整器(SVC)の場合には、有効電力負荷および無効電力負荷はゼロであってよく、ノード2、5、8、9、10のようにノード種類が負荷の場合には、有効電力負荷および無効電力負荷の具体的な値が格納されてよい。
図4は、ブランチデータを記憶するデータベースの一例を示す図である。ブランチは、隣接する2つのノード番号で規定してよい。例えば、ノード1とノード2とは隣接している。ノード1とノード2との間のブランチは、1-2ブランチと称される。データベースは、ブランチ毎にブランチ種類を記録してよい。ブランチを構成するノード番号の情報、およびブランチ種類の情報は、系統構成を示すータの一例である。本例では、ノード3とノード4との間のブランチである3-4ブランチと、ノード6とノード7との間のブランチである6-7ブランチとが、ブランチ種類として自動電圧調整器(SVR)であり、他のブランチが、配電線11である。また、データベースは、ブランチ毎に、抵抗R(Ω)およびアドミッタンスX(Ω)の値を格納してよい。抵抗R(Ω)およびアドミッタンスX(Ω)は、線路データの一例である。
図5は、電圧調整器データのデータベースの一例を示す図である。本例において、データベースは、自動電圧調整器15a、15bおよび静止型無効電力補償装置16についてのデータを記録する。自動電圧調整器15a、15bおよび静止型無効電力補償装置16は、電力系統10に含まれる機器の一例である。本例においては、データベースは、自動電圧調整器15a、15bおよび静止型無効電力補償装置16の設けられているノード番号、ノード種類、制御モード情報、動作時限(秒)、定格電圧(V)、目標電圧(V)、不感帯(V)、昇降電圧幅(V)を格納する。電圧調整器データは、ノード番号(識別情報)によって、図3のノードデータおよび図4のブランチデータと紐づけられてよい。
ノード番号は、上述のように電圧調整器を識別する識別情報であってよい。本例では、自動電圧調整器15a、15bにおいては、二次側のノード番号が示されている。ノード種類は、電圧調整器の種類と、端子情報とを含んでよい。端子情報は、ノードが二次側か一次側かを示す情報であってよい。ノード番号およびノード種類は、系統構成を示すデータの一例である。制御モード情報は、電圧調整器が自動制御モードか否かを示す情報である。制御モードが自動制御モードであれば、コンピュータは、逐次計算によって算出された電圧や電流をもとに、自動電圧調整器15a、15bのタップ位置および静止型無効電力補償装置16からの無効電力を決定する。
動作時限は、電圧等の信号が予め定められた不感帯(閾値)を超えてから電圧調整器による調整動作が開始されるまでの時間を意味する。動作時限が小さいほど、早期に調整動作が開始される。一方、動作時限が大きいほど、調整動作が遅れて開始される。例えば、ノード番号4の自動電圧調整器15aは、動作時限が60秒であり、ノード番号7の自動電圧調整器15bは、動作時限が90秒である。本例では、ノード番号11の静止型無効電力補償装置16は、動作時限が0秒である。
自動電圧調整器15a、15bのような直列型電圧調整器は、二次側に接続された領域の全体に昇降電圧幅の電圧変動を与えるので、頻繁に調整が切り替わらないように動作時限が大きく設定されてよい。一方、静止型無効電力補償装置16のような並列型電圧調整器は、昇降電圧幅という概念がなく電圧変動が限定的であるので、直列型電圧調整器に比べて動作時限が短く設定されてよい。
定格電圧は、定格として定められている上限の電圧であってよい。目標電圧は、調整する電圧の目標値であってよい。不感帯は、電圧等の信号が変化しても調整動作を実行しない電圧範囲である。昇降電圧幅は、タップ位置を一段階切り替えることによって昇降する電圧の幅を意味する。制御モード情報、動作時限、定格電圧、目標電圧、不感帯、および昇降電圧幅は、変圧器データの一例であってよい。
コンピュータは、図1のステップS20において、以上のような特性情報に基づいて、電力系統10の潮流計算を実行する。ステップS20のステップは、潮流計算段階に対応する。そして、コンピュータは、潮流計算段階(ステップS20)において潮流計算が収束するか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30の処理は、判定段階に対応する。コンピュータは、潮流計算が収束すると判定した場合には(ステップS30:YES)、計算結果データを出力し(ステップS50)、計算結果をディスプレイ等に表示して、正常に処理を終了してよい(ステップS60)。一方、コンピュータは、潮流計算が収束しないと判定した場合には(ステップS30:NO)、対策として未収束処理を実行する(ステップS40)。
具体的には、コンピュータは、潮流計算が収束しないと判定した場合には(ステップS30:NO)、潮流計算において固定状態(固定モード)にする電気調整器を選択し、潮流計算段階からの処理を繰り返させる(ステップS40)。ステップS40の処理は選択段階に対応する。なお、固定状態(固定モード)にするとは、自動電圧調整器15a、15bのタップ位置を固定値にしたり、静止型無効電力補償装置16における無効電力の注入または吸収量を固定値にしたりすることを意味する。すなわち、固定モードにするとは、電気調整器におけるタップ位置または無効電力を保持(ホールド)することを意味する。コンピュータは、潮流計算が収束しないと判定した時点におけるタップ位置または無効電力の値、すなわち前回の潮流計算(ステップS20)において用いられたタップ位置または無効電力の値を固定値としてよい。
本実施形態の潮流計算方法においては、未収束段階(ステップS40)において、動作時限が大きい電圧調整器を固定状態とする機器として優先して選択する。未収束段階における処理を除いて、他の段階については既存の各種計算手法を適用してよい。
図6は、図1における潮流計算段階の内容を示すフローチャートである。本実施形態の潮流計算方法では、図2において概略が示されるBackward Forward法が用いられる。潮流計算は、図2に示すように系統状態量の計算と状態変数の修正を繰り返し、解が収束した時点で計算結果を出力する収束計算を用いる。ただし、収束計算回数が規定値を超えても収束しない場合は、計算未収束として正しい計算値が出力されない。
図2を参照しつつ、潮流計算段階について説明する。コンピュータは、各電圧の初期推定値を用いて状態変数(図2におけるP+jQ)の初期計算を実行する(ステップS21)。状態変数は、スラックノードにおける有効電力および無効電力を含んでよい。
次いで、コンピュータは、系統状態量の計算(逐次的な前進計算)を実行する(ステップS22)。コンピュータは、算出された状態変数を用いて、電源側から末端ノードに向かって逐次的に状態量(有効電力、無効電力、および電圧等)を計算する。コンピュータは、末端ノードの電力の絶対値がある判定基準値より小さくなったかどうかにより、収束判定を行う(ステップS23)。
計算のループ回数が規定値以下である場合には(ステップS23:NO、かつ、ステップS24:YES)、コンピュータは、状態変数の修正(後進計算)を実行する(ステップS25)。コンピュータは、末端ノードからの流出電力はないという事実に基づいて、状態変数を修正する。つまり、末端ノードにおける誤差分だけ各分岐配電線の先頭ノードの流入電力を修正する。
以上のように、潮流計算段階S20は、系統状態量の計算段階S22から状態変数の修正段階S25までを繰り返すことにより、収束計算を実行する。計算が収束した場合(ステップS23:YES)および計算が規定のループ回数以内で収束しない場合(ステップS24:NO)には、図1のステップS30に処理が戻る。
図7は、図6における系統状態量の計算段階の内容を示すフローチャートである。系統状態量の計算段階S22は、図7に示すように系統の上位ノードの情報をもとに下位ノードに向かって逐次計算を行う処理である。
コンピュータは、先頭ノードであるスラックノードを対象ノードNsに設定する(ステップS221)。次いで、コンピュータは、図4のブランチデータを参照して、対象ノードNsの接続先ノードNeを選択する(ステップS222)。コンピュータは接続先ノードNeが電圧調整器であるか配線であるかを判断する(ステップS223)。
接続先ノードNeが、自動電圧調整器15a、15bおよび静止型無効電力補償装置16等の電圧調整器である場合には(ステップS223:YES)、コンピュータは、接続先ノードNeが自動制御モードに設定されているか否かを判断する(ステップS224)。コンピュータは、図3に示されるノードデータおよび図5に示される電圧調整器データを参照して、ステップS223およびステップS224の判断を実行してよい。
接続先ノードNeが自動制御モードに設定された電圧調整器である場合(ステップS223:YES、かつステップS224:YES)、コンピュータは、当該ノードNeの電圧および電流に応じて電圧調整器におけるタップ位置または無効電力量を計算する(ステップS225)。具体的には、コンピュータは、電圧調整器が自動電圧調整器15a、15bのような直列型電圧調整器の場合には、タップ位置を計算して、必要に応じてタップ位置を変更する。コンピュータは、電圧調整器が静止型無効電力補償装置16のような並列型電圧調整器の場合には、電力系統10において注入または吸収すべき無効電力を計算して、必要に応じて注入または吸収する無効電力を変更する。
一方、接続先ノードNeが手動制御モードに設定された電圧調整器である場合(ステップS224:NO)、予め設定されたタップ位置または無効電力量に設定される(ステップS226)。接続先ノードNeが、単なる配線の場合には(ステップS223:NO)、ステップS224からステップS226を実行することなく、処理がステップS227に進む。なお、Nsに接続される接続先ノードNeが複数ある場合には、ステップS222からステップS225の処理は、すべての接続先ノードNeについて実行されてよい。
コンピュータは、対象ノードNsに対するブランチ、Ns-Neブランチについて潮流計算し、Neノードの電圧計算を実行する(ステップS227)。コンピュータは、全ノードについて電圧および潮流の計算が完了していない場合には(ステップS228:NO)、対象ノードNsを変更し(ステップS229)、ステップS222の処理に戻る。具体的には、コンピュータは、潮流未計算ブランチのうちで最上位にあるノードを選択し、対象ノードNsとしてよい。この結果、逐次的に前進計算が実行される。
図7のステップS224およびステップS225において、電圧調整器である自動電圧調整器15a、15bのタップ位置、あるいは静止型無効電力補償装置16の無効電力量が、電圧および電流等に応じて変更されることに起因して、計算が収束しにくくなる場合がある。図8は、潮流計算段階における電圧の変化の一例を示す図である。図8は、図2に示される構成において、図5に示される電圧調整器によって電圧を調整した結果を示す。
状態1においては、ノード1において6600Vであった電圧は、インピーダンスによる電圧降下によって、ノード4において6500Vとなる。自動電圧調整器15aは、自動電圧調整器15aにおける目標電圧6600Vよりも不感帯幅1.5%を超えて電圧が低下していると判断し(図5参照)、タップ位置をタップ5からタップ6へと切り替える。これにより、電圧は、自動電圧調整器15aにおける昇降電圧幅150(V)だけ昇圧されて6650Vとなる。タップ位置6は、昇降電圧幅だけ電圧を加えるタップ位置であり、タップ位置5は、電圧の加減がないタップ位置である。
電圧は、インピーダンスによる電圧降下によって、ノード7において6580Vとなる。自動電圧調整器15bは、電圧が目標電圧6480Vよりも不感帯幅1.0%を超えて高いと判断する(図5参照)。自動電圧調整器15bは、タップ位置をタップ5からタップ4へと切り替える。これにより電圧は、自動電圧調整器15bにおける昇降電圧幅(100V)だけ減少し6480Vとなる。タップ位置4は、昇降電圧幅だけ電圧を減ずるタップ位置である。
電圧は、インピーダンスによる電圧降下によって、ノード9において6430Vとなる。ノード9に接続されている静止型無効電力補償装置16は、目標電圧6450Vよりも不感帯幅0.1%を超えて電圧が低いので、進み無効電力を200kVar投入して電圧を調整しようとする。この無効電力の注入により、例えば、状態1から状態2のように状態が変化する。
状態2においては、ノード1において6600Vであった電圧は、電圧降下によって、ノード4において、6550Vとなる。昇降電圧幅150(V)の昇圧を必要としないので、タップ位置をタップ6からタップ5に戻す。さらに、電圧は、インピーダンスによる電圧降下によって、ノード7において6500Vとなる。自動電圧調整器15bは、自動電圧調整器15bにおける昇降電圧幅100(V)の降圧を必要としないので、タップ位置をタップ4からタップ5に戻す。電圧は、インピーダンスによる電圧降下によって、ノード9において6480Vとなる。ノード9に接続されている静止型無効電力補償装置16は、目標電圧6450Vよりも不感帯幅0.1%を超えて電圧が高いので、遅れ無効電力を200kVar投入して電圧を調整しようとする。この無効電力の注入により、例えば、再び、状態2から状態1のように状態が変化してしまう場合がある。このように、無効電力の注入の効果によって、自動電圧調整器15a、15b、において計算されるタップ位置および静止型無効電力補償装置16において計算される無効電力量が変化する場合がある。したがって、状態1と状態2との間で状態が繰り返して、潮流計算が収束しなくなる場合がある。
一例において、特許文献6(特開平9-65572号公報)において、動作時限の最小の静止型無効電力補償装置16または自動電圧調整器15を先にシミュレートしても、動作時限が次に小さい自動電圧調整器15のタップ位置が変更された場合に、先のシミュレーション結果が影響を受ける場合がる。したがって、この場合も図8の状態1と状態2とを繰り返すことにより、計算自体が収束しないことがある。そこで、図1に示されるとおり、本実施形態の潮流計算方法は、未収束処理(ステップS40)を実行する。これにより、一つの系統に複数の電圧調整器が接続されたことにより発生する未収束問題を解消し、潮流計算の精度を向上することができる。
図9は、図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの一例である。コンピュータは、電力系統10における複数の電圧調整器である自動電圧調整器15a、15b、静止型無効電力補償装置16を動作時限の順に並び替える。
図10は、並び替え後の電圧調整器データの一例を示す図である。コンピュータは、図5に示される電圧調整器データのデータベースを参照して、図10のように動作時限が大きい順に電圧調整器を順番にソートしてよい。本例では、自動電圧調整器15b(ノード7)、自動電圧調整器15a(ノード4)、静止型無効電力補償装置16(ノード11)の順にソートされる。
コンピュータは、これらの電圧調整器のなかに自動制御モードの電圧調整器が含まれているか否かを判断する(ステップS42)。自動制御モードの電圧調整器が含まれていない場合、すなわち、すべての電圧調整器が手動制御モードの場合には(ステップS42:NO)、図1のステップS20の処理に戻る。一方、これらの電圧調整器のなかに少なくとも一つの自動制御モードの電圧調整器が含まれている場合には(ステップS42:YES)、コンピュータは、自動制御モードかつ動作時限が最大の電圧調整器を、固定状態にする機器として選択し(ステップS43)、潮流計算する(図1のステップS20、図6、図7)。本例では、図10に示されるとおり、自動電圧調整器15b(ノード7)の動作時限が90秒であり最大であるので、固定状態にする機器として自動電圧調整器15b(ノード7)が選択される(ステップS43)。
ステップS43の処理は、収束判定段階において潮流計算(図1のステップS20)が収束しないと判定した場合に、それぞれの電圧調整器(電気機器)の動作時限に基づいて、潮流計算(図1のステップS20、図6、図7)において固定状態にする電圧調整器を選択し、潮流計算段階(図1のステップS20)からの処理(図1のステップS20、ステップS30)を繰り返させる選択段階に対応する。特に、選択段階(図9のステップS43)において、動作時限が大きい電圧調整器を優先して選択してよい。
固定状態とされた電圧調整器は、図7のステップS224の処理において、当該ノードが自動制御モードであるにもかかわらず、タップ位置または無効電力量が、ノードの電圧および電流等の計算によって変更されずに固定される。
したがって、図8において説明したような状態1と状態2との間で状態が変位して潮流計算が収束しない状態を回避しやすくなる。自動電圧調整器15b(ノード7)が固定状態にされた場合にも、図1のステップS20の判定段階において計算が収束しないと判定される場合には、さらに別の電圧調整器として自動電圧調整器15a(ノード4)が固定状態とされる機器として選択される。以上のとおり、コンピュータは、動作時限が大きい電圧調整器から順々にタップ位置または無効電力量などの状態を固定しつつ、潮流計算を実行することができる。
動作時限が大きい電圧調整器は、調整動作を開始するのが遅い。したがって、動作時限が大きい順番に電圧調整器を固定モードとすることによって、実際の系統に近い状態で、潮流計算を収束させることができる。これにより、潮流計算結果の精度を維持しつつ、潮流計算を収束しやすくすることが可能となる。
図9における選択段階では、動作時限が最大の機器を固定状態とする場合が説明されたが、動作時限のみならず他のパラメータを考慮して、固定状態とする機器を選択してもよい。
図11は、図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの他例である。ステップS141およびステップS142の処理は、図9におけるステップS41およびステップS42の処理と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
コンピュータは、自動制御モードの機器のうち、動作時限に基づいて、固定状態にする複数の機器候補を選択する(ステップS143)。一例において、コンピュータは、動作時限が大きいものから予め定められた個数の電圧調整器を複数の機器候補として選択してよい。次いで、コンピュータは、複数の機器候補間の動作時限の差が基準値以下のものがあるかを判断する(ステップS144)。基準値は微小な値であってよく、たとえば0であってよい。すなわち、一例において、複数の機器候補間の動作時限の差が基準値以下である電圧調整器は、動作時限が同じ電圧調整器であってよい。複数の機器候補間の動作時限の差が基準値以下の値となるものがない場合には(ステップS144:NO)、図9に示される場合と同様に、動作時限が最大の機器候補を固定状態とする電圧調整器として選択してよい(ステップS145)。
動作時限の差が基準値以下である複数の機器候補がある場合(ステップS144:YES)、例えば、動作時限が同じである複数の機器候補がある場合には、変電所12またはフィーダ遮断器13と、機器候補との間の電気的な距離に基づいて、固定状態にする機器を選択してよい。具体的には、コンピュータは、電気的な距離が大きい機器を固定状態にする機器として優先的に選択してよい。コンピュータは、選択段階において、2つの電気機器の動作時限の差が基準値以下の場合に、電気的な距離が大きい電気機器を優先して選択してよい。電気的な距離が大きいとは、インピーダンスが大きいことを意味してよく、電気経路長が長いことを意味してもよい。同じ種類の電圧調整器において動作時限の差が基準値以下である場合には、変電所12またはフィーダ遮断器13と、機器候補との間の電気的な距離が大きい機器を優先的に選択してよい。
特に、電力系統10に、静止型無効電力補償装置16が複数設けられている場合がある。複数の静止型無効電力補償装置16間において、動作時限がともに0である場合がある。静止型無効電力補償装置16は、無効電力を注入することで、電圧を安定させており、無効電力を注入したときの電圧の変動量は、電線のインピーダンスによる。したがって、変電所12またはフィーダ遮断器13から離れた末端側の静止型無効電力補償装置16から無効電力を注入したほうが、効率的に電圧調整が可能となる。
図9および図11に示される処理においては、固定状態とする機器として一つずつ電圧調整器を選択する場合が示された。しかしながら、本実施形態の潮流計算方法は、この場合に限れず、複数の機器を固定状態とする電圧調整器として選択してもよい。また、コンピュータは、潮流計算が収束しない度合いに応じて、固定状態とする電圧調整器の数を変更してもよい。
図12は、図1における未収束処理段階の内容を示すフローチャートの他例である。ステップS241およびステップS242の処理は、図9におけるステップS41およびステップS42の処理と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
コンピュータは、潮流計算が収束しないと判定した場合に、潮流計算が収束しない度合いを推定する(ステップS243)。特に、コンピュータは、潮流計算段階において潮流計算が収束するか否かを判定する判定段階(図6のステップS23)で潮流計算が収束しない度合いを推定してよい。より具体的には、潮流計算段階は、判定段階において潮流計算が収束しないと判定した場合に(図6のステップS23:NO)、潮流計算における電力系統10の状態を示す状態変数を修正して、潮流計算を再度実行させる変数修正段階を有する(ステップS25)。そして、図12のステップS243の処理において、コンピュータは、直前の変数修正段階における状態変数の修正量の大きさから、収束しない度合いを推定してよい。状態変数として、電圧、電流、電力値等の変動するパラメータを用いてよい。
コンピュータは、選択段階において、推定された未収束度合いに基づいて、固定状態にする電圧調整器の個数を決定してよい。具体的には、推定された未収束度合いが大きいほど、固定状態にする電圧調整器の個数を多く設定してよい(ステップS244)。そして、コンピュータは、動作時限に基づいて、設定台数の電気機器を固定状態にする機器として選択する(ステップS245)。具体的には、コンピュータは、直前の変数修正段階における状態変数の修正量が大きいほど、固定状態にする電圧調整器の個数を多く設定してよい。
図12に示された処理によれば、未収束度合いに応じて固定状態にする電圧調整器の個数を多くするので、収束する時間を短縮することができる。
図13は、本発明の一つの実施形態に係る潮流計算装置100の構成例を示す図である。潮流計算装置100は、複数の電気調整器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算装置である。潮流計算装置100は、情報取得部102、潮流計算部104、収束判定部(判定部)106、および選択部108を備える。潮流計算部104、収束判定部106、および選択部108は、共通の演算部であってよい。情報取得部102は、図1に示した情報取得段階S10を実行する。潮流計算部104は、図1に示した潮流計算段階S20、具体的には、図6および図7に示される処理を実行する。収束判定部106は、図1に示した判定段階S30、あるいは図6のステップS23を実行してよい。選択部108は、図1に示した未収束処理S40のうち、選択処理を実行する。選択処理は、潮流計算が収束しないと収束判定部106が判定した場合に、それぞれの電気機器(電気調整器である自動電圧調整器15a、15bおよび静止型無効電力補償装置16等)の動作時限に基づいて、潮流計算において固定状態にする電気機器を選択し、潮流計算部104に潮流計算を繰り返させる処理である。選択部108は、図9に示した選択段階S41からS43を実行してよい。具体的には、選択部108は、動作時限が大きい電気機器を優先して選択してよい。あるいは、選択部108は、図11に示した選択段階S141からS146の処理を実行してよい。具体的には、選択部108は、変電所12またはフィーダ遮断器13と、それぞれの電気機器との電気的な距離に更に基づいて、電気機器を選択してよい。特に、選択部108は、2つの電気機器の動作時限の差が基準値以下の場合に、電気的な距離が大きい電気機器を優先して選択してよい。あるいは、選択部108は、図12に示したS241、S242、S244、およびS245の処理を実行してよい。また、収束判定部106が、潮流計算が収束しないと判定した場合に、潮流計算が収束しない度合いを推定する処理(ステップS243)を実行してよい。特に、収束判定部106によって潮流計算が収束しないと判定された場合に、潮流計算部104が、潮流計算における電力系統の状態を示す状態変数を修正して、潮流計算を再度実行してよい。この場合、収束判定部106は、直前に修正された状態変数の修正量の大きさから、潮流計算が収束しない度合いを推定してよい。このような構成により、潮流計算装置100は、図1から図12において説明した潮流計算方法を実行することができる。
図14は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る方法または当該方法の段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたは図3から図5に示されるデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、および図3から図5に示されるデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・・電力系統、11・・・配電線、12・・・変電所、13・・・フィーダ遮断器、14・・・需要家、15・・・自動電圧調整器、16・・・静止型無効電力補償装置、100・・・潮流計算装置、102・・・情報取得部、104・・・潮流計算部、106・・・収束判定部、108・・・選択部、2200・・・コンピュータ、2201・・・DVD-ROM、2210・・・ホストコントローラ、2212・・・CPU、2214・・・RAM、2216・・・グラフィックコントローラ、2218・・・ディスプレイデバイス、2220・・・入/出力コントローラ、2222・・・通信インタフェース、2224・・・ハードディスクドライブ、2226・・・DVD-ROMドライブ、2230・・・ROM、2240・・・入/出力チップ、2242・・・キーボード

Claims (8)

  1. 複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算装置であって、
    前記電力系統の電気的な特性に関する特性情報を取得する情報取得部と、
    前記特性情報に基づいて、前記電力系統の潮流計算を行う潮流計算部と、
    前記潮流計算が収束するか否かを判定する判定部と、
    前記潮流計算が収束しないと前記判定部が判定した場合に、それぞれの前記電気機器の動作時限に基づいて、前記潮流計算において固定状態にする前記電気機器を選択し、前記潮流計算部に前記潮流計算を繰り返させる選択部と
    を備える潮流計算装置。
  2. 前記選択部は、前記動作時限が大きい前記電気機器を優先して選択する
    請求項1に記載の潮流計算装置。
  3. 前記電力系統は変電所または遮断器を含み、
    前記選択部は、前記変電所または前記遮断器と、それぞれの前記電気機器との電気的な距離に更に基づいて、前記電気機器を選択する
    請求項1または2に記載の潮流計算装置。
  4. 前記選択部は、2つの前記電気機器の動作時限の差が基準値以下の場合に、前記電気的な距離が大きい前記電気機器を優先して選択する
    請求項3に記載の潮流計算装置。
  5. 前記判定部は、前記潮流計算が収束しないと判定した場合に、前記潮流計算が収束しない度合いを推定し、
    前記選択部は、前記判定部によって推定した前記度合いに基づいて、前記固定状態にする前記電気機器の個数を決定する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の潮流計算装置。
  6. 前記潮流計算部は、前記潮流計算が収束しないと前記判定部が判定した場合に、前記潮流計算における前記電力系統の状態を示す状態変数を修正したうえで、前記潮流計算を再度実行し、
    前記判定部は、直前に修正された前記状態変数の修正量の大きさから、前記度合いを推定する
    請求項5に記載の潮流計算装置。
  7. コンピュータを、請求項1から6のいずれか一項に記載の潮流計算装置として機能させるためのプログラム。
  8. 複数の電気機器を含む電力系統の潮流計算を行う潮流計算方法であって、
    前記電力系統の電気的な特性に関する特性情報を取得する情報取得段階と、
    前記特性情報に基づいて、前記電力系統の潮流計算を行う潮流計算段階と、
    前記潮流計算段階において前記潮流計算が収束するか否かを判定する判定段階と、
    前記判定段階において前記潮流計算が収束しないと判定した場合に、それぞれの前記電気機器の動作時限に基づいて、前記潮流計算において固定状態にする前記電気機器を選択し、前記潮流計算段階からの処理を繰り返させる選択段階と
    を備える潮流計算方法。
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