JP2013017272A - 電力系統の状態推定計算装置、電力系統監視制御システム及び電力系統の状態推定計算方法 - Google Patents

電力系統の状態推定計算装置、電力系統監視制御システム及び電力系統の状態推定計算方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2回目以降の状態推定計算において観測時冗長度が低下しても、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる状態推定計算装置を得ることを目的とする。
【解決手段】系統データを入力する系統データ入力部14と、系統データに基づいて電力系統2のノード・ブランチモデルを作成するとともに、このモデルに基づいた偏微分行列を作成するモデル作成部11と、モデル作成部11により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算を行う状態推定計算部12と、状態推定計算部12により計算された結果を保存する計算結果保管部13と、を備え、モデル作成部11は、計算結果保管部13に前回の計算結果が存在する場合に、観測テレメータ値と前回の計算結果を含む補完ありモデルを作成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統の状態推定を行う状態推定計算装置、状態推定計算装置の状態推定結果に基づいて電力系統の監視制御を行う電力系統監視制御システムに関するものである。
電力系統の監視制御システムでは、一般に、監視制御対象の系統についてそのノード(母線)やブランチ(送電線や変圧器などのインピーダンス要素)における有効電力や無効電力などの観測値を、例えばテレメータのような観測装置で観測して収集し、それらの観測値を用いて当該系統の最も確からしい状態を求め、それに基づいて監視制御を行っている。算出された最も確からしい電力系統の状態は、電力系統の監視制御システムに実装されている需給制御機能や系統制御機能の初期値として利用される。
系統の最も確からしい状態を求める方法の一つに、状態推定法と呼ばれる方法がある。電力系統の監視制御システムなどに実装される状態推定計算装置は、状態推定法を用いて計算を行う。状態推定計算装置においては、計算対象系統の規模と、テレメータのような観測装置で観測して収集した観測テレメータ値の数の関係から冗長度Rが2.0程度必要と言われている。冗長度は次の式(1)で表すことができる。
R=(Tm+2×Jn)/(2×Nd−1) ・・・(1)
但し、Tm:観測テレメータ値の数(観測テレメータ値数)
Jn:分岐点や変圧器中性点など電力の発電や消費を伴わないジャンクションノード数
Nd:計算対象ノード数
なお、後述する計算時冗長度と区別するために、式(1)で表される冗長度Rを観測時冗長度と呼ぶことにする。
観測装置で観測した観測値である観測テレメータ値を伝送する通信路に故障などが発生した場合は、同時に多くの観測テレメータ値が欠損し、状態推定計算に使用できる観測テレメータ値数が大幅に減少する。そのため、観測時冗長度が低下し、状態推定計算の可観測性が確保できず、確からしさの精度が高い計算結果、すなわち信頼性の高い計算結果を得ることができなくなる。
状態推定計算が算出した結果は、上述したように電力系統の監視制御システムに実装されている需給制御機能や系統制御機能の初期値として利用される。したがって、状態推定結果が異常となった場合は、電力系統の運用上の安全性、経済性が損なわれることになり、大きな問題となる。
特許文献1には、テレメータに異常があった場合に、異常と検出されたテレメータにおける観測テレメータ値を過去に保存された正常な観測テレメータ値により補完して状態推定計算を行い、状態推定計算における収束難を防止しようとした電力系統監視装置が記載されている。
特開2000−175319号公報(0011段、0012段、図6)
従来の電力系統監視装置は、テレメータに異常があった場合に、状態推定計算に用いる観測テレメータ値を過去に保存された正常な観測テレメータ値に置き換えることにより補完することはできるものの、置き換えることができるのは欠損した観測テレメータ値を観測している箇所のみであり、かつ置き換えるデータを過去の観測テレメータ値とするために、観測テレメータ値が欠損となった観測箇所の状態に影響される他の観測テレメータ値はまったく変更されない。したがって、従来の電力系統監視装置は、補完前に比べて観測テレメータ値数が改善することで収束性は改善されても、計算された電力系統の状態における確からしさの精度である状態計算精度が大幅に悪くなるという問題点があった。
本発明は、2回目以降の状態推定計算において観測テレメータ値が欠損することなどにより観測時冗長度が低下しても、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる状態推定計算装置を得ることを目的とする。
電力系統の状態推定計算装置は、系統データを入力する系統データ入力部と、系統データに基づいて電力系統のノード・ブランチモデルを作成するとともに、ノード・ブランチモデルに基づいた偏微分行列を作成するモデル作成部と、モデル作成部により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算を行う状態推定計算部と、状態推定計算部により計算された結果を保存する計算結果保管部と、を備え、モデル作成部は、計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在する場合に、観測テレメータ値と前回結果を含むノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成することを特徴とする。
本発明に係る電力系統の状態推定計算装置は、2回目以降の状態推定計算において観測テレメータ値が欠損することなどにより観測時冗長度が低下しても、前回の推定計算結果を含むノード・ブランチモデルを作成し、状態推定計算を行うので、状態推定計算を行う際の計算時冗長度を所定の値以上にすることができ、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
本発明の実施の形態1による電力系統監視制御システムを示す図である。 本発明の実施の形態1による状態推定計算の動作を説明するフローチャートである。 本発明の状態推定計算装置のモデル作成を説明するための系統図である。 図3の系統図におけるモデル作成を説明する図である。 本発明の実施の形態2による電力系統監視制御システムを示す図である。 本発明の実施の形態2による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態3による電力系統監視制御システムを示す図である。 本発明の実施の形態3による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態4による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態5による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態6による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態7による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による電力系統監視制御システムを示す図である。図1において、20は電力系統監視制御システムで、この電力系統監視制御システム20は、状態推定計算装置1と、電力制御装置16とを備える。状態推定計算装置1は、系統データ入力部14と、モデル作成部11と、状態推定計算部12と、計算結果保管部13とを備える。電力制御装置16は、給電制御機能部17と、系統制御機能部18とを備える。2は電力系統で、この電力系統2は、一か所または複数個所の発電所21a、21b、……、21n、一か所または複数個所の変電所22a、22b、……、22m、多数の需要家23、専用ネットワーク24などで構成される系統である。なお、発電所21a、21b、……、21nはまとめて発電所21とも表し、同様に変電所22a、22b、……、22mはまとめて変電所22とも表す。
電力系統2における各発電所21や各変電所22など各所には開閉器などの機器があり、それら機器の状態(例えば開閉器が開か閉かなど)が専用ネットワーク24を通じて伝送親局装置3に送信される。また、各ノードとしての母線や各ブランチとしての送電線や変圧器などのインピーダンス要素における有効電力、無効電力、電圧や位相などが計測器(テレメータ)による観測値として、やはり専用ネットワーク24を通じて伝送親局装置3に送信される。電力系統監視制御システム20の状態推定計算装置1は、これら各機器の状態やテレメータの値(適宜、テレメータ値と呼ぶことにする。)を系統データ入力部14により伝送親局装置3から受信し、それらの情報を基に、状態推定計算部12で状態推定計算を行う。状態推定計算結果は計算結果保管部13に書き込まれて記憶される。この計算結果は、電力制御装置16に送られる。電力制御装置16は、電力系統2の各種の機器に対して、給電制御機能部17により需給自動制御を行い、系統制御機能部18により電圧自動制御などの電力系統制御を行う。
図2は、本発明の実施の形態1による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。まず、系統データ入力部14は、伝送親局装置3を介して、電力系統2の系統データである開閉器状態や観測テレメータ値を収集し入力する(ステップST1)。ステップST1は系統データ入力手順である。種々のテレメータの観測値(観測テレメータ値)は、電力系統2の母線電圧、送電線・変圧器の有効電力値および無効電力値、発電機有効電力出力値および無効電力出力値、変圧器タップ値などである。モデル作成部11は、電力系統2の系統データである開閉器状態や観測テレメータ値に基づいてノード・ブランチモデルを作成する(モデル作成手順)。本発明におけるノード・ブランチモデルの詳細は後述する。
モデル作成手順において、モデル作成部11は、まず、電力系統2の開閉器状態や観測テレメータ値に基づいて、初期モデルを作成する。モデル作成部11は、計算結果保管部13に保管されたデータから、状態推定計算の対象となるノード・ブランチモデルにおける直近の状態推定計算の結果があるか否かを調べ、今回の状態推定計算が1回目であるか否かを判定する(ステップST2)。ステップST2の判定は、作成するモデルの種類を決定するためのものである。ステップST2にて、直近の状態推定計算の結果がない場合に、作成したモデルに対する状態推定計算は1回目であると判定し、また、直近の状態推定計算の結果がある場合に、作成したモデルに対する状態推定計算は1回目ではないと判定する。
ステップST2の判定において1回目と判定された場合は、モデル作成部11は、補完なしモデルを作成し、このモデルに基づいた偏微分行列を作成する(ステップST3)。ステップST2の判定において1回目ではないと判定された場合は、モデル作成部11は、補完ありモデルを作成し、このモデルに基づいた偏微分行列を作成する(ステップST4)。ステップST3は補完なし行列作成手順であり、ステップST4は補完あり行列作成手順である。補完なしモデル及び補完ありモデルは、後述する。次に状態推定計算部12によって、モデル作成部11により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算が行われ(ステップST5)、算出されたノード・ブランチの計算結果は、計算結果保管部13に保存する(ステップST6)。ステップST5は計算手順であり、ステップST6は保存手順である。
次回の計算周期になるとステップST1から動作を行う。2回目以降の計算周期では、計算結果保管部13に、前回の状態推定計算の対象となるノード・ブランチモデルにおける直近の状態推定計算の結果が保管されている。ステップST2では、モデル作成部11は、1回目ではないと判定する。次に、ステップST4へ進み、モデル作成部11は、補完ありモデルを作成し、このモデルに基づいた偏微分行列を作成する。ステップST5で状態推定計算が行われ、ステップST6で算出されたノード・ブランチの計算結果は、計算結果保管部13に保存する。
次に、ノード・ブランチモデル及び状態推定計算に用いる偏微分行列式について説明する。図3は本発明の状態推定計算装置のモデル作成を説明するための系統図であり、図4は図3の系統図におけるモデル作成を説明する図である。簡単のため、一つのノードに対してブランチが2つ接続されている場合を例に説明する。図3のように、発電所21aから変電所22aおよび2つの変圧器221、222を介して母線210が接続され、そこから送電線223、224を介して母線211および212が接続されているとする。この接続関係をノードとブランチで表した図を図4に示す。母線210をノードiとし、送電線223、224をそれぞれブランチaとブランチb、各送電線に接続する母線211および212をそれぞれノードjおよびノードkとする。このように、各ブランチの両端はノードに接続される。
本発明では、ノード・ブランチモデルを作成する際に、各ノード及びブランチに、今回の観測テレメータ値と前回の状態推定計算の結果を追加してノード・ブランチモデルを作成する。今回の観測テレメータ値と前回の状態推定計算の結果とを含むノード・ブランチモデルは、前回の状態推定計算の結果によって補完されているので、補完ありモデルと呼ぶことにする。前回の状態推定計算の結果を含まないノード・ブランチモデルは、補完なしモデルと呼ぶことにする。ノードi、ノードj、ノードkのそれぞれに、対応するノードデータ310、311、312が関連付けされる。ブランチa、ブランチbに対応するブランチデータ323、324が関連付けされる。
ノードiのノードデータ310には、今回の計算周期nにおけるノード有効電力Pnit、ノード無効電力Qnit、ノード電圧Vnit等と、前回の計算周期n−1における計算結果であるノード有効電力Pni(n−1)、ノード無効電力Qni(n−1)、ノード電圧Vni(n−1)等が含まれる。ただし、第1回目等のように前回の計算周期n−1における計算結果がない場合は、ノード有効電力Pni(n−1)、ノード無効電力Qni(n−1)、ノード電圧Vni(n−1)はデータ無であり、例えばそれぞれにデータ無を示すヌル(null)が入る。このように、前回の状態推定計算の結果を入れる領域に全てデータ無が入る場合は、前回の状態推定計算の結果を実際に含まないので、補完なしモデルになる。
ノードjのノードデータ311には、ノードデータ310と同様に、今回の計算周期n
におけるノード有効電力Pnjt、ノード無効電力Qnjt、ノード電圧Vnjt等と、前回の計算周期n−1における計算結果であるノード有効電力Pnj(n−1)、ノード無効電力Qnj(n−1)、ノード電圧Vnj(n−1)等が含まれる。ノードkのノードデータ312には、ノードデータ310と同様に、計算周期nにおけるノード有効電力Pnkt、ノード無効電力Qnkt、ノード電圧Vnkt等と、前回の計算周期n−1における計算結果であるノード有効電力Pnk(n−1)、ノード無効電力Qnk(n−1)、ノード電圧Vnk(n−1)等が含まれる。
ブランチaのブランチデータ323には、今回の計算周期nにおけるブランチ有効電力Pbat、ブランチ無効電力Qbatと、前回の計算周期n−1における計算結果であるブランチ有効電力Pba(n−1)、ブランチ無効電力Qba(n−1)が含まれる。ただし、第1回目等のように前回の計算周期n−1における計算結果がない場合は、ブランチ有効電力Pba(n−1)、ブランチ無効電力Qba(n−1)はデータ無であり、例えばそれぞれにデータ無を示すヌル(null)が入る。
ブランチbのブランチデータ324には、ブランチデータ323と同様に、今回の計算周期nにおけるブランチ有効電力Pbbt、ブランチ無効電力Qbbtと、前回の計算周期n−1における計算結果であるブランチ有効電力Pbb(n−1)、ブランチ無効電力Qbb(n−1)が含まれる。
次に、状態推定計算に用いる偏微分行列式を作成する方法を説明する。観測された系統データ(観測系統データ)である観測テレメータ値と状態量である位相角および電圧の関係は式(2)により定式化される。
z=h(x)+ν ・・・(2)
但し、z:観測系統データ(V、θ、Pn、Qn、Pb、Qb)
x:状態量(V、θ)
ν:計測誤差
Pn:ノード有効電力
Qn:ノード無効電力
Pb:ブランチ有効電力
Qb:ブランチ無効電力
なお、式(2)は複数のノードやブランチにおける観測データや関数、変数の束であり、通常行列式で表される。また、h(x)は各観測系統データに対応した真値を表す関数であり、状態量xの関数となる。状態推定は、計測誤差が含まれた観測系統データから真値h(x)に最も近いであろう、すなわち各ノードやブランチにおける最も確からしい値を与える状態量xを算出することである。
このため、式(2)に対して式(3)の目的関数J(x)を導入する。電力系統における状態推定計算は式(4)の等式制約を条件に加えた式(3)の目的関数を最小化することにより、もっとも確からしい状態量(位相角、電圧)を算出することを目的としている。
Figure 2013017272
・・・(3)
c(x)=0 ・・・(4)
ここで、W:重み行列(W=diag(1/ν 、…、1/ν )
c(x):ジャンクションノードの注入電力
式(4)の条件は、負荷が無い点をジャンクションノードとした場合、その点での入力電力と出力電力は等しくなることを意味し、その条件を制約条件として利用する。ここで、次の式(5)のLagrange関数Lを導入する。
L(x,λ)=J(x)+λc(x) ・・・(5)
但し、λ:ラグランジュ乗数
λ:λの共役
式(3)の目的関数最小化の解は、式(5)をx、λで偏微分した式(6)、式(7)を繰り返し計算することにより求める。すなわち、有効電力Pは位相角θと相関があり電圧Vとは相関がなく、無効電力Qは電圧Vと相関があり位相角θとは相関がないとして、式(5)を偏微分することにより式(6)、式(7)のように分離される。この方法はPQ分離法としてよく知られている。式(6)、式(7)の左辺における行列は、偏微分行列(ヤコビ行列)である。
Figure 2013017272
・・・(6)
Figure 2013017272
・・・(7)
但し、H=∂h/∂θ
=∂c/∂θ
=∂h/∂V
=∂c/∂V
Δz=[Δθ,ΔPb,ΔPn]
ΔzQ=[ΔV,ΔQb,ΔQn]
ΔC=−C(x)
ΔC=−C(x)
:有効電力の真値を表す関数でθの関数
:注入有効電力
:無効電力・電圧を表す関数でVの関数
:注入無効電力
Δz:有効電力の観測テレメータ値−hP(θ)
ΔzQ:無効電力・電圧の観測テレメータ値−hQ(θ)
ステップST3において、有効電力、無効電力、電圧に関する位相角、電圧の偏微分によって、ノード、ブランチとの関連付けから偏微分行列の各要素を記述することができる。ステップST3で作成される補完なしモデルに対応する偏微分行列は、今回の計算周期nにおける観測テレメータ値に基づいて作成される。これに対して、ステップST4で作成される補完ありモデルに対応する偏微分行列は、今回の計算周期nにおける観測テレメータ値及び前回の計算周期n−1における計算結果に基づいて作成される。この場合、偏微分行列には、V、θ、Pn、Qn、Pb、Qbの偏微分の他に、前回の計算周期n−1における計算結果であるVn(n−1)、Pn(n−1)、Qn(n−1)、Pb(n−1)、Qb(n−1)の偏微分が含まれる。なお、観測系統データVのなかには、あるノードにけるノード電圧Vnが含まれており、このノードにおける前回の計算周期n−1での計算結果はVn(n−1)である。
ここで、Vn(n−1)は計算周期n−1におけるノード電圧であり、Pn(n−1)は計算周期n−1におけるノード有効電力であり、Qn(n−1)は計算周期n−1におけるノード無効電力であり、Pb(n−1)は計算周期n−1におけるブランチ有効電力であり、Qb(n−1)は計算周期n−1におけるブランチ無効電力である。なお、ノード有効電力Pn(n−1)は総称であり、図4のノードi、j、kに対応させたノード有効電力は、それぞれPni(n−1)、Pnj(n−1)、Pnk(n−1)となる。また、ノード有効電力Pnは総称であり、図4のノードi、j、kに対応させた対象計算周期におけるノード有効電力は、それぞれPnit、Pnjt、Pnktとなる。また、Vn(n−1)、Qn(n−1)、Pb(n−1)、Qb(n−1)、Vn、Qn、Pb、QbもPn(n−1)やPnと同様の考え方である。
本発明においては、状態推定計算の可観測性の指標である冗長度(観測時冗長度)Rの他に、状態推定計算のノード・ブランチモデル及び偏微分行列式における冗長度相当の指標である計算時冗長度Rcを導入する。計算時冗長度Rcは、以下のように定義する。
Rc=(Tmit+Tmi(n−1)+2×Jn)/(2×Nd−1) ・・・(8)但し、Tmit:ノード・ブランチモデルに関連付けされた入力観測テレメータ値の数(入力観測テレメータ値数)
Tmi(n−1):前回の計算周期における計算結果から補完する入力データ数
Jn:分岐点や変圧器中性点など電力の発電・消費を伴わないジャンクションノード数
Nd:計算対象ノード数
式(8)で表される計算時冗長度Rcは、式(1)で表される観測時冗長度Rとは、観測時冗長度Rの観測テレメータ値数Tmに代えて、入力観測テレメータ値数Tmitと入力データ数Tmi(n−1)を使う点で異なる。入力観測テレメータ値数Tmitは、基
本的に観測テレメータ値数Tmと同数になる。ステップST3で作成されるノード・ブランチモデル及び偏微分行列式における計算時冗長度Rcは、前回の結果がないので、入力データ数Tmi(n−1)は0であり、観測時冗長度Rと同等になる。これに対して、ス
テップST4で作成されるノード・ブランチモデル及び偏微分行列式における計算時冗長度Rcに代入される入力データ数Tmi(n−1)は、前回の結果があるので0ではなく
、入力データ数Tmi(n−1)は対象モデルのノードやブランチにおける有効電力や無
効電力のデータ数である。したがって、テップST4で作成されるノード・ブランチモデル及び偏微分行列式における計算時冗長度Rcは、テップST4における計算時冗長度Rcに比べて非常に大きくなる。
一般的に、電力系統のテレメータは、有効電力、無効電力、電圧値等を全て観測するものばかりではなく、有効電力だけ観測するテレメータや無効電力だけ観測するテレメータもある。このため、状態推定計算の計算結果のデータ数、すなわち入力データ数Tmi(
n−1)は、観測テレメータ数Tmの2倍以上は存在する。したがって、本発明の状態推定計算装置1のモデル作成部11において、電力系統2の開閉器状態や観測された観測テレメータ値に加え、計算結果保管部13に保管された前回の計算結果を用いて、ノード・ブランチモデルを作成し、すなわち補完ありモデルを作成し、この補完ありモデルの基づく偏微分行列を作成することで、観測データ欠損が生じても、計算値冗長度Rcを観測データ欠損がない場合の観測時冗長度Rの値以上の値で状態推定計算を行うことができる。このように状態推定計算の計算時冗長度を観測時冗長度の管理基準値以上の所定の値にすることができる。観測時冗長度の管理基準値は、それぞれの系統によって個別に決められるものである。計算時冗長度の所定の値は、例えば、観測時冗長度の管理基準値と、テレメータで測定されていないが状態推定計算の結果として存在する増加テータ数とを考慮して決定すればよい。
実施の形態1の状態推定計算装置1は、状態推定計算を行う際の計算時冗長度Rcを所定の値以上にすることができるので、従来のテレメータに異常があった場合に、状態推定計算に用いる観測テレメータ値を過去に保存された正常な観測テレメータ値により補完するものとは異なり、前回の状態推定計算の結果、すなわち最も確からしい直近の状態推定結果を追加した補完ありモデルに基づいて状態推定計算を実行することができる。また、従来では、本発明のような計算時冗長度は導入されておらず、状態推定計算の際の冗長度は、正常時の観測時冗長度に留まるので、実施の形態1の状態推定計算装置1は、従来にくらべて状態推定計算の際の冗長度を大きくすることができる。したがって、実施の形態1の状態推定計算装置1は、従来の状態計算精度が大幅に悪くなってしまうものとは異なり、観測テレメータ値が欠損することなどにより観測時冗長度が低下しても、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態1の状態推定計算装置1は、特に状態推定計算の周期が短い場合に、状態計算精度を高くすることができる。電力系統の状態は、通常時においては、数分周期で大きく変化することはないので、状態推定計算の周期が短い場合、すなわち数分程度の場合には、前回の計算周期における計算結果は今回の計算周期における観測テレメータ値と大きな差は生じないと考えられる。したがって、実施の形態1の状態推定計算装置1は、特に状態推定計算の周期が短い場合に、状態計算精度を高くすることができる。
以上のように本発明の実施の形態1に係る電力系統の状態推定計算装置1によれば、系統データを入力する系統データ入力部14と、系統データに基づいて電力系統2のノード・ブランチモデルを作成するとともに、ノード・ブランチモデルに基づいた偏微分行列を作成するモデル作成部11と、モデル作成部11により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算を行う状態推定計算部12と、状態推定計算部12により計算された結果を保存する計算結果保管部13と、を備え、モデル作成部11は、計算結果保管部13に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在する場合に、観測テレメータ値と前回結果を含むノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成することを特徴とするので、2回目以降の状態推定計算において観測テレメータ値が欠損することなどにより観測時冗長度Rが低下しても、前回の推定計算結果を含むノード・ブランチモデルを作成し、状態推定計算を行うことにより、状態推定計算を行う際の計算時冗長度Rcを所定の値以上にすることができ、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力系統監視制御システム20によれば、電力系統2を観測する観測装置によって取集した観測テレメータ値を含む系統データに基づいて、電力系統2の状態を推定する電力系統の状態推定計算装置1と、状態推定計算装置1によって状態推定計算された計算結果に基づいて、電力系統2を制御する電力制御装置16と、を備え、電力系統の状態推定計算装置1は、系統データを入力する系統データ入力部14と、系統データに基づいて電力系統2のノード・ブランチモデルを作成するとともに、ノード・ブランチモデルに基づいた偏微分行列を作成するモデル作成部11と、モデル作成部11により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算を行う状態推定計算部12と、状態推定計算部12により計算された結果を保存する計算結果保管部13と、を備え、モデル作成部11は、計算結果保管部13に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在する場合に、観測テレメータ値と前回結果を含むノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成することを特徴とするので、状態推定計算を行う際の計算時冗長度Rcを所定の値以上にすることができ、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができ、電力系統の電力制御の信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る電力系統の状態推定計算方法によれば、電力系統2を観測する観測装置によって取集した観測テレメータ値を含む系統データに基づいて、電力系統2の状態を推定する電力系統の状態推定計算方法であって、系統データを入力する系統データ入力手順と、電力系統2の状態を推定した前回の推定計算結果が存在しない場合に、系統データに基づいて電力系統2のノード・ブランチモデルを作成するとともに、ノード・ブランチモデルに基づいた第1の偏微分行列を作成する補完なし行列作成手順と、電力系統2の状態を推定した前回の推定計算結果が存在する場合に、系統データ及び推定計算結果に基づいて電力系統2のノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成するとともに、補完ありモデルに基づいた第2の偏微分行列を作成する補完あり行列作成手順と、補完なし行列作成手順により作成された第1の偏微分行列または補完あり行列作成手順により作成された第2の偏微分行列を用いて状態推定計算を行う計算手順と、計算手順により計算された推定計算結果を保存する保存手順と、を含むことを特徴とするので、2回目以降の状態推定計算において観測テレメータ値が欠損することなどにより観測時冗長度Rが低下しても、前回の推定計算結果を含むノード・ブランチモデルを作成し、状態推定計算を行うことにより、状態推定計算を行う際の計算時冗長度Rcを所定の値以上にすることができ、状態計算精度を大幅に悪化させることなく、従来よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態2.
実施の形態1の状態推定計算方法では、2回目以降の状態推定計算において常に前回結果を補完しているため、計算時冗長度Rcを所定の値以上にすることはできる。しかし、状態推定計算の周期が長い場合には、電力需要の急な変化や系統事故時などの急な変化があった場合には、状態計算精度が通常の安定状態に比べて悪くなることがある。実施の形態2では、観測時冗長度が所定の値以下となった場合に限り、計算結果保管部13から前回の状態推定計算の結果を用いることで、通常時の状態計算精度を保つことができる。
図5は、本発明の実施の形態2による電力系統監視制御システムを示す図である。実施の形態2の状態推定計算装置1は、観測時冗長度Rを判定する観測時冗長度判定部15を有する点で、実施の形態1の状態推定計算装置1とは異なる。図6は、本発明の実施の形態2による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態2のフローチャートは、観測時冗長度判定部15の判定結果に基づいて作成するモデルの種類を決定するステップST10が追加された点で、実施の形態1のフローチャートとは異なる。
図6を用いて、実施の形態2の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1にて、系統データ入力部14は、系統データである種々のテレメータの観測値(観測テレメータ値)を収集し入力する。ステップST2にて、モデル作成部11は、計算結果保管部13に保管されたデータから、状態推定計算の対象となるノード・ブランチモデルにおける直近の状態推定計算の結果があるか否かを調べ、直近の状態推定計算の結果がない場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目であると判定しステップST3に進み、直近の状態推定計算の結果がある場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目ではないと判定しステップST10に進む。
ステップST10にて、観測時冗長度判定部15は入力された観測テレメータ値から観測時冗長度Rを計算し、観測時冗長度Rが所定の値以下か否かを判定する。モデル作成部
11は、観測時冗長度判定部15が判定した結果に基づいて、作成するモデルを決定する。モデル作成部11は、観測時冗長度Rが所定の値以下ではないとの判定結果の場合はステップST3に進み、観測時冗長度Rが所定の値以下であるとの判定結果の場合はステップST4に進む。これ以降のステップST3、ST4、ST5、ST6の動作は実施の形態1と同じである。
実施の形態2の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において伝送路の故障など観測時冗長度Rが所定の値以下となった場合に限り、計算結果保管部13から前回の状態推定計算の結果、すなわち最も確からしい直近の状態推定結果を追加した補完ありモデルに基づいて状態推定計算を実行することができる。したがって、状態推定計算の周期が長い場合でも、通常時の状態計算精度を保つことができ、実施の形態1の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態3.
実施の形態2の状態推定計算装置1であっても、伝送路の故障などによって観測時冗長度Rが所定の値以下となるような状況で、さらに系統事故時などの急変があった場合は、状態推定計算は実施できても状態計算精度を高い状態に確保することが困難な場合もある。実施の形態3の状態推定計算装置1は、同じ計算周期の中で、モデル作成、偏微分行列作成、状態推定計算を実行することを繰り返すことにより、系統事故時などのように系統の状態が急に変化した場合でも、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。なお、同じ計算周期とは、予め設定された一定時間であり、通常時も系統事故時などの急変時も同じ一定時間に種々の観測テレメータ値を取り込み、次の観測テレメータ値を取り込みまでの時間である。
図7は、本発明の実施の形態3による電力系統監視制御システムを示す図である。実施の形態3の状態推定計算装置1は、電力系統2の変化を判定する系統変化判定部19を有する点で、実施の形態2の状態推定計算装置1とは異なる。図8は、本発明の実施の形態3による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態3のフローチャートは、系統変化判定部19が電力系統2に変化があるか否かを判定するステップST11と、系統変化判定部19の判定結果に基づいて計算回数を初期値の1回から所定の回数に変更するステップST12と指定された計算回数に達したかを判定するステップST13が追加された点で、実施の形態2のフローチャートとは異なる。
図8を用いて、実施の形態3の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1にて、系統データ入力部14は、系統データである開閉器状態や種々の観測テレメータ値を収集し入力する。ステップ2にて、モデル作成部11は、計算結果保管部13に保管されたデータから、状態推定計算の対象となるノード・ブランチモデルにおける直近の状態推定計算の結果があるか否かを調べ、直近の状態推定計算の結果がない場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目であると判定しステップST3に進み、直近の状態推定計算の結果がある場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目ではないと判定しステップST11に進む。
ステップST11にて、系統変化判定部19は、入力された開閉器状態や種々の観測テレメータ値から、電力系統2に変化があるか否かを判定する。例えば、前回の計算周期から今回の計算周期の間に開閉器動作があったか、すなわち開閉器状態が変化したかを判定条件とし、電力系統2に変化があると判定した場合はステップST12に進む、電力系統2に変化がないと判定した場合はステップST10に進む。系統変化判定部19は、電力系統2に変化があると判定した場合は、ステップST12にて、計算回数を初期値の1回から2回以上の所定の回数に変更し、ステップST3に進む。
ステップST10、ST3、ST4、ST5、ST6の各ステップは実施の形態2と同じである。ステップST13にて、状態推定計算部12は、計算回数が設定値に達していない場合はステップST4に戻り、計算回数が設定値に達した場合は終了する。ステップST13の後のステップST4にて、モデル作成部11は、計算結果保管部13に保管された最新の計算結果及び今回の計算周期に入力された入力データに基づいて、補完ありモデルを作成し、このモデルに基づいた偏微分行列を作成する。ステップST5、ST6を実行し、ステップST13に進む。
実施の形態3の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において電力系統2に系統事故時などの急変があった場合は、状態推定計算の計算回数を初期値の1回から2回以上の所定の回数に変更し、モデル作成、偏微分行列作成、状態推定計算の実行を変更された回数だけ繰り返すことにより、系統事故時などのように系統の状態が急に変化した場合でも、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、電力系統2に系統事故時などにより変化した場合に、状態推定計算を所定の設定回数だけ繰り返す例を説明した。実施の形態4の状態推定計算装置1は、電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにすることで、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態4の状態推定計算装置1は、実施の形態3の状態推定計算装置1と同様であるが、動作は図9のようになる。図9は、本発明の実施の形態4による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態4のフローチャートは、系統変化判定部19が電力系統2に変化があるか否かを判定し、系統変化判定部19の判定結果に基づいて作成するモデル及び偏微分行列の種類を変更するステップST11が追加された点で、実施の形態2のフローチャートとは異なる。
図9を用いて、実施の形態4の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1にて、系統データ入力部14は、系統データである開閉器状態や種々の観測テレメータ値を収集し入力する。ステップ2にて、モデル作成部11は、計算結果保管部13に保管されたデータから、状態推定計算の対象となるノード・ブランチモデルにおける直近の状態推定計算の結果があるか否かを調べ、直近の状態推定計算の結果がない場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目であると判定しステップST3に進み、直近の状態推定計算の結果がある場合に、作成したモデルに対する状態推定計算が1回目ではないと判定しステップST11に進む。ステップST11にて、系統変化判定部19は、入力された開閉器状態や種々の観測テレメータ値から、電力系統2に変化がある否かを判定する。例えば、前回の計算周期から今回の計算周期の間に開閉器動作があったか、すなわち開閉器状態が変化したかを判定条件とする。ステップST11にて、系統変化判定部19が電力系統2に変化があると判定した場合はステップST3に進み、系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合はステップST10に進む。ステップST10、ST3、ST4、ST5、ST6の各ステップは実施の形態2と同じである。
実施の形態4の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにすることで、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる
実施の形態5.
実施の形態4では、電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにする例を説明した。実施の形態5の状態推定計算装置1は、電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行することで、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態5の状態推定計算装置1は、実施の形態3及び4の状態推定計算装置1と同様であるが、動作は図10のようになる。図10は、本発明の実施の形態5による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態5のフローチャートは、ステップST11にて系統変化判定部19が電力系統2に変化があると判定した場合に、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成するステップST16が追加された点で、実施の形態4のフローチャートとは異なる。
図10を用いて、実施の形態5の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1及びST2は実施の形態4と同じである。ステップST11にて、系統変化判定部19は、入力された開閉器状態や種々の観測テレメータ値から、電力系統2に変化があるか否かを判定する。例えば、前回の計算周期から今回の計算周期の間に開閉器動作があったか、すなわち開閉器状態が変化したかを判定条件とする。ステップST11にて、系統変化判定部19が電力系統2に変化があると判定した場合はステップST16に進み、系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合はステップST10に進む。
ステップST16にて、モデル作成部11は、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成する。例えば、前回の計算結果である各推定値は、今回の観測テレメータ値の重み付けよりも軽くする。このようにすることで、前回の計算結果の影響を小さくすることができる。ステップST10、ST3、ST4、ST5、ST6の各ステップは実施の形態4と同じである。
実施の形態5の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行することで、実施の形態1の状態推定計算装置1や実施の形態2の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態6.
実施の形態4では、電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにする例を説明した。実施の形態4の状態推定計算装置1であっても、電力系統2に系統事故や検査などにより変化がない状態で、電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合に、前回の状態推定計算の使うことにより状態計算精度を高い状態に確保することが困難な場合もある。実施の形態6の状態推定計算装置1は、電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにすることで、実施の形態4の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態6の状態推定計算装置1は、実施の形態3乃至5の状態推定計算装置1と同様であるが、動作は図11のようになる。図11は、本発明の実施の形態6による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態6のフローチャートは、
ステップST11にて系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合に、電力系統2の電力需要に大きな変化があるか否かを判定するステップST20が追加された点で、実施の形態4のフローチャートとは異なる。
図11を用いて、実施の形態6の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1及びST2は実施の形態4と同じである。ステップST11にて、系統変化判定部19は、入力された開閉器状態や種々の観測テレメータ値から、電力系統2に変化があるかを判定する。例えば、前回の計算周期から今回の計算周期の間に開閉器動作があったか、すなわち開閉器状態が変化したかを判定条件とする。ステップST11にて、系統変化判定部19が電力系統2に変化があると判定した場合はステップST3に進み、系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合はステップST20に進む。
ステップST20にて、系統変化判定部19は入力された種々の観測テレメータ値から、電力系統2の電力需要に大きな変化があるか否かを判定する。例えば、有効電力や無効電力が10%以上変化したかを判定条件とし、電力需要に大きな変化があると判定した場合はステップST3に進み、電力需要に大きな変化がないと判定した場合はステップST10に進む。ステップST10、ST3、ST4、ST5、ST6の各ステップは実施の形態4と同じである。
実施の形態6の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにし、かつ電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合に、前回の状態推定計算の結果を使わないようにすることで、実施の形態4の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態7.
実施の形態5では、電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行する例を説明した。実施の形態5の状態推定計算装置1であっても、電力系統2に系統事故や検査などにより変化がなく、電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合に、前回の状態推定計算の使うことにより状態計算精度を高い状態に確保することが困難な場合もある。実施の形態7の状態推定計算装置1は、電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合にも、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行することで、実施の形態5の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
実施の形態7の状態推定計算装置1は、実施の形態3乃至6の状態推定計算装置1と同様であるが、動作は図12のようになる。図12は、本発明の実施の形態7による状態推定計算装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態7のフローチャートは、ステップST11にて系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合に、電力系統2の電力需要に大きな変化があるか否かを判定するステップST20が追加された点で、実施の形態5のフローチャートとは異なる。
図12を用いて、実施の形態7の状態推定計算装置1の動作を説明する。ステップST1及びST2は実施の形態5と同じである。ステップST11にて、系統変化判定部19は、入力された開閉器状態や種々の観測テレメータ値から、電力系統2に変化がある否かを判定する。例えば、前回計算周期から今回計算周期の間に開閉器動作があったか、すなわち開閉器状態が変化したかを判定条件とする。ステップST11にて、系統変化判定部19が電力系統2に変化があると判定した場合はステップST16に進み、系統変化判定部19が電力系統2に変化がないと判定した場合はステップST20に進む。
ステップST20にて、系統変化判定部19は入力された種々の観測テレメータ値から、電力系統2の電力需要に大きな変化があるか否かを判定する。例えば、有効電力や無効電力が10%以上変化したかを判定条件とし、電力需要に大きな変化があると判定した場合はステップST16に進み、電力需要に大きな変化がないと判定した場合はステップST10に進む。ステップST16、ST10、ST3、ST4、ST5、ST6の各ステップは実施の形態5と同じである。なお、電力需要に大きな変化があると判定した場合の重み付けは、電力系統2に変化があると判定した場合の重み付けと違う重み付けであってもよい。
実施の形態7の状態推定計算装置1は、2回目以降の状態推定計算において電力系統2に系統事故や検査などにより変化があった場合に、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行し、かつ電力系統2の電力需要に大きな変化がある場合にも、補完ありモデルを作成し、前回の計算結果である各推定値に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成して状態推定計算を実行することで、実施の形態5の状態推定計算装置1よりも状態計算精度の高い状態推定計算結果を算出することができる。
1…状態推定計算装置、2…電力系統、11…モデル作成部、12…状態推定計算部、13…計算結果保管部、14…系統データ入力部、15…観測時冗長度判定部、16…電力制御装置、19…系統変化判定部、20…電力系統監視制御システム。

Claims (9)

  1. 電力系統を観測する観測装置によって取集した観測テレメータ値を含む系統データに基づいて、前記電力系統の状態を推定する電力系統の状態推定計算装置であって、
    前記系統データを入力する系統データ入力部と、
    前記系統データに基づいて前記電力系統のノード・ブランチモデルを作成するとともに、前記ノード・ブランチモデルに基づいた偏微分行列を作成するモデル作成部と、
    前記モデル作成部により作成された偏微分行列を用いて状態推定計算を行う状態推定計算部と、
    前記状態推定計算部により計算された結果を保存する計算結果保管部と、を備え、
    前記モデル作成部は、前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在する場合に、前記観測テレメータ値と前記前回結果を含むノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成することを特徴とする電力系統の状態推定計算装置。
  2. 前記観測装置によって取集した観測テレメータ値の数から計算した観測時冗長度が所定の値以下か否かを判定する観測時冗長度判定部を備え、
    前記モデル作成部は、前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在し、前記観測時冗長度判定部によって観測時冗長度が所定の値以下であると判定された場合に、前記補完ありモデルを作成することを特徴とする請求項1記載の電力系統の状態推定計算装置。
  3. 前記観測装置によって取集した系統データに基づいて前記電力系統の変化を判定する系統変化判定部を備え、
    前記系統変化判定部は、前記電力系統に変化があると判定した場合に、状態推定計算の回数を1回から2回以上の計算回数に変更し、
    前記モデル作成部による前記ノード・ブランチモデルの作成及び前記偏微分行列の作成と、前記状態推定計算部による前記状態推定計算の実行及び前記計算結果保管部への計算結果の保存とを、前記計算回数だけ繰り返すことを特徴とする請求項2記載の電力系統の状態推定計算装置。
  4. 前記観測装置によって取集した系統データに基づいて前記電力系統の変化を判定する系統変化判定部を備え、
    前記モデル作成部は、前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在し、前記系統変化判定部により前記電力系統に変化があると判定された場合に、前記観測テレメータ値を含むが前記前回結果を含まないノード・ブランチモデルである補完なしモデルを作成することを特徴とする請求項2記載の電力系統の状態推定計算装置。
  5. 前記観測装置によって取集した系統データに基づいて前記電力系統の変化を判定する系統変化判定部を備え、
    前記モデル作成部は、前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在し、前記系統変化判定部により前記電力系統に変化があると判定された場合に、前記補完ありモデルを作成し、前記前回結果に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成することを特徴とする請求項2記載の電力系統の状態推定計算装置。
  6. 前記観測装置によって取集した系統データに基づいて前記電力系統の変化を判定する系統変化判定部を備え、
    前記モデル作成部は、
    前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在し、前記系統変化判定部により、前記系統データに含まれる開閉器状態に変化がなく、前記観測テレメータ値に基づいて電力需要が所定の値以上に変化したと判定された場合に、
    前記補完なしモデルを作成することを特徴とする請求項2記載の電力系統の状態推定計算装置。
  7. 前記観測装置によって取集した系統データに基づいて前記電力系統の変化を判定する系統変化判定部を備え、
    前記モデル作成部は、
    前記計算結果保管部に前回の状態推定計算の結果である前回結果が存在し、前記系統変化判定部により、前記系統データに含まれる開閉器状態に変化がなく、前記観測テレメータ値に基づいて電力需要が所定の値以上に変化したと判定された場合に、
    前記補完ありモデルを作成し、前記前回結果に対する重み付けを変更した偏微分行列を作成することを特徴とする請求項2記載の電力系統の状態推定計算装置。
  8. 電力系統を観測する観測装置によって取集した観測テレメータ値を含む系統データに基づいて、前記電力系統の状態を推定する電力系統の状態推定計算装置と、
    前記状態推定計算装置によって状態推定計算された計算結果に基づいて、前記電力系統を制御する電力制御装置と、を備え、
    前記電力系統の状態推定計算装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電力系統の状態推定計算装置であることを特徴とする電力系統監視制御システム。
  9. 電力系統を観測する観測装置によって取集した観測テレメータ値を含む系統データに基づいて、前記電力系統の状態を推定する電力系統の状態推定計算方法であって、
    前記系統データを入力する系統データ入力手順と、
    前記電力系統の状態を推定した前回の推定計算結果が存在しない場合に、前記系統データに基づいて前記電力系統のノード・ブランチモデルを作成するとともに、前記ノード・ブランチモデルに基づいた第1の偏微分行列を作成する補完なし行列作成手順と、
    前記電力系統の状態を推定した前回の推定計算結果が存在する場合に、前記系統データ及び前記推定計算結果に基づいて前記電力系統のノード・ブランチモデルである補完ありモデルを作成するとともに、前記補完ありモデルに基づいた第2の偏微分行列を作成する補完あり行列作成手順と、
    前記補完なし行列作成手順により作成された第1の偏微分行列または前記補完あり行列作成手順により作成された第2の偏微分行列を用いて状態推定計算を行う計算手順と、
    前記計算手順により計算された推定計算結果を保存する保存手順と、を含むことを特徴とする電力系統の状態推定計算方法。
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