JPH096455A - 減圧弁型パイロット弁 - Google Patents

減圧弁型パイロット弁

Info

Publication number
JPH096455A
JPH096455A JP17394695A JP17394695A JPH096455A JP H096455 A JPH096455 A JP H096455A JP 17394695 A JP17394695 A JP 17394695A JP 17394695 A JP17394695 A JP 17394695A JP H096455 A JPH096455 A JP H096455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pusher
sliding contact
contact member
pressure reducing
reducing valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17394695A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuzaki
浩 松崎
Wataru Otsu
渉 大津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP17394695A priority Critical patent/JPH096455A/ja
Publication of JPH096455A publication Critical patent/JPH096455A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Control Devices (AREA)
  • Mechanically-Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プッシャとカム部材との間の摺動を円滑に行
わせ、その間の摩耗を抑制する。 【構成】 スライドガイド12に軸線方向に摺動可能に
設けたプッシャ31の下端部にはフランジ部31aが形
成されており、フランジ部31aがスライドガイド12
の段差部12aに当接し、かつこのフランジ部31aの
内側の部位には凹部31bが設けられて、スプール7の
ストッパ部7bがこの凹部31b内に収容されている。
プッシャ31の先端部には、球形凹部32が形成され、
この球形凹部32に球形部材33が摺動自在に収納され
て、球面継手35を形成し、球形部材33に摺接部材3
4が連設されて、この摺接部材34がカム部材18のカ
ム面19と面接触している。これによって、操作レバー
2を傾動させると、摺接部材34はカム面19と摺接し
ながら、プッシャ31がスライドガイド12に沿って軸
線方向に押圧される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばメイン回路に設
けられ、圧油の方向の切換制御を行う方向切換弁を制御
するために、液圧源からの液圧を減圧してこの方向切換
弁にパイロット圧として供給する減圧弁型パイロット弁
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械,土木機械等の作業機は走行,
旋回及び作業機構の作動等は油圧により駆動されるが、
このために複数の油圧アクチュエータを備え、油圧ポン
プから供給される圧油により複数の油圧アクチュエータ
が駆動される。このために、油圧ポンプには複数の方向
切換弁を接続して、この方向切換弁の切り換え操作によ
り油圧ポンプから供給される圧油の方向を制御される。
近年では、これら作業機の大型化及び高性能化が進み、
その油圧回路が複雑化すると共に、油圧回路を流れる圧
油の流量も大流量化する傾向にある。このために、油圧
ポンプは大容量のものが使用され、方向切換弁の切換制
御や、油圧ポンプの傾転制御等の操作を簡単かつ円滑に
行うために、油圧パイロット方式が採用され、方向切換
弁へのパイロット圧の供給制御を行うために、減圧弁型
パイロット弁が用いられる。
【0003】そこで、図4乃至図6に従来技術による減
圧弁型パイロット弁の構成を示す。まず、図4に示した
ように、運転室内には、運転席Sが設けられており、こ
の運転席Sの両側にはコントロールボックスCが配置さ
れており、このコントロールボックスCにパイロット弁
アセンブリVが設けられている。
【0004】パイロット弁アセンブリVの断面を図5に
示す。図中において、1は弁ケーシング、2は操作レバ
ーをそれぞれ示し、弁ケーシング1には、4個の減圧弁
部3を備えている。操作レバー2は、鉛直状態の中立位
置に保持されており、この状態から、図中の矢印R,
L,F,Bで示した方向に傾動操作することによって、
これら各減圧弁部3からパイロット圧が図示しない方向
切換弁の油圧パイロット部に供給される。ただし、図中
においては、2個の減圧弁部3R、3Lを示すが、これ
らに加えて、さらに図面の紙面と直交する方向にも2個
の減圧弁部が設けられる。また、これら各減圧弁部3
R,3L、及びこれら以外の減圧弁部は同一の構成を有
するものであり、従って図面においては、対応する部材
には同一の符号を付すと共に、それぞれの減圧弁部に応
じて[R]または[L]の添字を付し、以下の説明にお
いては、特に減圧弁部3R,3Lのいずれかを個別的に
指す場合を除いて、添字は省略する。
【0005】4は油圧ポンプPからの圧油が供給される
ポンプポート、5は作動油タンクTと常時連通している
タンクポート、6は出力ポートである。これらポンプポ
ート4,タンクポート5及び出力ポート6は弁ケーシン
グ1の隔壁1a,1bにより区画形成されており、出力
ポート6をポンプポート4に連通する状態とタンクポー
ト5に連通する状態とに切り換えるために、スプール7
が隔壁1a,1bを貫通するように装着されている。そ
して、このスプール7には常時出力ポート6に通じる流
路8が設けられており、この流路8は、スプール7の周
胴部に連通孔9として開口している。
【0006】スプール7は、タンクポート5からばね室
10内に延在されており、このばね室10にはプッシャ
11が臨んでいる。このプッシャ11は、弁ケーシング
1に固定的に設けたスライドガイド12に沿って摺動可
能となっている。プッシャ11の下端部にはフランジ部
11aが連設されており、またスライドガイド12の下
端部には段差部12aが設けられて、プッシャ11はそ
のフランジ部11aが段差部12aに係合した状態に保
持される。プッシャ11の下端面には円環状に形成した
ばね座13が当接しており、このばね座13と弁ケーシ
ング1の隔壁1bとの間には復帰ばね14が弾装されて
いる。また、スプール7には段差部7aが設けられ、こ
のスプール7のばね室10内に延在された部位は、ばね
座13における透孔13aを貫通して、プッシャ11の
下端部に設けた凹部11b内に導かれて、先端部には大
径となったストッパ部7bが形成され、このストッパ部
7bの外径はばね座13の透孔13aの径より大きくな
っている。さらに、ばね座13とスプール7の段差部7
aとの間に、出力ポート6側における圧力の出力特性を
設定するための設定用ばね15が弾装されている。
【0007】従って、常時においては、スプール7は設
定用ばね15の作用によって、そのストッパ部7bがば
ね座13と係合し、またばね座13は復帰ばね14の付
勢力によってプッシャ11の端面に押し付けられ、かつ
プッシャ11のフランジ部11aがスライドガイド12
の段差部12aに当接した、図示の状態に保持される。
この状態では、連通孔9は隔壁1bの壁面により閉鎖さ
れた状態となり、出力ポート6はポンプポート4ともタ
ンクポート5とも連通しない。出力ポート6側の圧力が
高くなると、設定用ばね15の付勢力に抗する方向にス
プール7が移動して、連通孔9がタンクポート5に開口
するので、タンクポート5と出力ポート6とが連通し
て、出力ポート6内の圧力がタンクTに開放される。ま
た、プッシャ11を押圧すると、スプール7が下降し
て、連通孔9がポンプポート4に開口するから、ポンプ
ポート4と出力ポート6とが連通して、油圧ポンプPか
らの圧油が出力ポート6に供給される。ここで、スプー
ル7はプッシャ11と直結されてはおらず、設定用ばね
15が間に介在しているから、プッシャ11が下降した
時に、まずこの設定用ばね15を撓めることになり、こ
の撓みが所定値以上になった時に、スプール7の移動が
開始する。従って、この設定用ばね15のばね力を調整
することによって、スプール7とプッシャ11との間の
プリセット荷重の調整が行われる。
【0008】操作レバー2は、プッシャ11を押動する
ためのものであって、この操作レバー2は、弁ケーシン
グ1に固着して設けた取付部16にピン17を介して連
結されている。ここで、この操作レバー2と取付部16
との連結構造については、詳細な図示は省略するが、ピ
ンは相直交する状態に2本装着されており、これによっ
て、操作レバー2は図中の矢印R,L,F,Bへの4方
向に傾動させることができる。そして、この操作レバー
2の傾動によって、プッシャ11を押動するために、操
作レバー2にはカム部材18が固着して設けられ、この
カム部材18の内面は所定の形状のカム面19となって
おり、プッシャ11の先端に球形部11cを形成して、
この球形部11cがカム面19に当接している。
【0009】なお、図中において、20は上蓋であり、
この上蓋20がコントロールボックスCに固定される。
また、図4における21は防塵カバーであって、この防
塵カバー21によって、操作レバー2、特にその取付部
16への連結部とカム部材18を含む部位に外部から塵
埃等が入り込まないように保持される。さらに、22,
23はそれぞれスライドガイド12と弁ケーシング1と
の間、及びスライドガイド12とプッシャ11との間に
介装したシール部材である。
【0010】以上のように構成される減圧弁型パイロッ
ト弁において、例えば、図6に示したように、減圧弁部
3R,3Lがブームシリンダの制御用の方向切換弁24
における両油圧パイロット部24R,24Lにパイロッ
ト圧を供給するものとして、その作動を説明する。そし
て、ブーム上げ動作時には、減圧弁部3Rからのパイロ
ット圧が、またブーム下げ動作時には、減圧弁部3Lか
らのパイロット圧が供給されるものとする。
【0011】而して、ブーム上げ動作を行うには、操作
レバー2を図5の矢印R方向に傾動させる。これによっ
て、カム部材18が傾いて、そのカム面19Rが下降
し、カム面19Lが上昇する。プッシャ11Lは、その
フランジ部11aLがスライドガイド12Lの段差部1
2aLに当接しているから、カム面19Lが上昇して
も、このプッシャ11Lが動くことはない。一方、カム
面19Rの下降によって、プッシャ11Rが下方に押動
され、ばね座13Rがこれに追従して下降し、復帰用ば
ね14R及び設定用ばね15Rが撓められる。
【0012】操作レバー2が所定の角度以上傾動される
と、設定用ばね15Rの付勢力が増大して、スプール7
Rを下方に押動する方向の力が作用する。この結果、ス
プール7Rの下降が開始して、出力ポート6Rがポンプ
ポート4と連通する状態に切り換わり、この出力ポート
6Rを介して方向切換弁の一方の油圧パイロット部24
Rに圧油が供給されて、この方向切換弁24が中立位置
(イ)から切換位置(ロ)に切り換わる方向に変位す
る。ただし、出力ポート6Rがポンプポート4に連通す
ると、この出力ポート6Rの内部の圧力が上昇して、ス
プール7Rを出力ポート6Rとポンプポート4とが遮断
される方向に押し戻そうとする力が働く。従って、プッ
シャ12に押動による設定用ばね15Rの荷重と出力ポ
ート6R内の圧力とのバランスで、即ち操作レバー2の
操作量に応じて変化するばね荷重に対応して、スプール
7Rがストロークして、それに対応する圧力が方向切換
弁24の油圧パイロット部24Rに供給されて、その切
り換え制御が行われる。
【0013】方向切換弁24が切換位置(ロ)に切り換
わると、他方の油圧パイロット部24Lの圧力が上昇す
るが、この圧力は出力ポート6Lに作用することになる
結果、この出力ポート6L内の圧力が設定用ばね15L
の付勢力による荷重より高くなった時に、スプール7L
が上昇して、出力ポート6Lがタンクポート5と連通
し、この油圧パイロット部24b内の作動油がタンクT
に還流される。
【0014】以上の動作により、方向切換弁24が切換
位置(ロ)に切り換わって、ブーム上げ動作が行われ
る。しかも、操作レバー2の操作量に比例して、ポンプ
Pからの圧油を小流量から大流量に至るまで、方向切換
弁24を介してブームに供給することができる。また、
操作レバー2を矢印L方向に傾動させると、出力ポート
6L側がポンプポート4と連通し、また出力ポート6R
がタンクポート5と連通する状態に切り換わることか
ら、前述と同様にして、方向切換弁24が反対方向の切
換位置(ハ)に切り換わって、ブーム下げ動作が行われ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、操作
レバー2をピン17を中心として傾動させた時に、カム
部材18とプッシャ11とにより、回動運動が直線運動
に変換されるものであり、従ってこの動作の変換を円滑
に行うために、プッシャ11の先端部は球形部11cと
なっている。従って、プッシャ11はカム面19に対し
て実質的に点接触となり、接触面積が極めて小さいため
に、ヘルツ応力が高くなり、プッシャ11とカム面19
との間に摺動時における摩擦による摩耗が大きくなり、
長期間にわたって繰り返し操作が行われる間には、減圧
弁型パイロット弁としての出力特性に影響を及ぼす等と
いう問題がある。
【0016】また、プッシャ11はカム面19に対して
実質的に点接触しているから、その間の摺動を円滑にす
るために、液状の潤滑剤を用いても、両者の圧接力によ
り実際に摺動する部位から潤滑剤が排除されて、その間
に潤滑膜を形成できないことから、自己潤滑性のある部
材を使用するにしても、摺動の円滑性を確保する上で限
度があるという問題点もある。
【0017】さらには、減圧弁型パイロット弁が作業機
の運転室等に設けられている場合には、作動中は作業機
が常時振動する。操作レバー2が中立位置にある時にお
いて、この操作レバー2をその状態に保持しているの
は、カム部材18とプッシャ11との当接によるもので
あり、操作レバー2は格別固定されている訳ではない。
従って、振動により操作レバー2が振動する等によっ
て、プッシャ11がカム部材18のカム面19と繰り返
し衝当して、このカム面19にダメージを与えるという
問題もある。
【0018】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
合って、その目的とするところは、プッシャとカム部材
との摺接を円滑に行わせることによって、その間の摩耗
を抑制できるようにすることにある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前述した目的を達成す
るために、本発明は、スプールを摺動変位させるため
に、操作レバーに設けたカム部材のカム面と摺接するプ
ッシャの先端部に、球面継手を設け、この球面継手に摺
接部材を連設して、この摺接部材をカム面に摺接させる
構成としたことをその特徴とするものである。
【0020】
【作用】操作レバーの操作によりカム部材を傾動操作す
ることによって、スプールをストロークさせるものであ
り、この時にプッシャはカム部材のカム面に摺動する。
この摺動時におけるヘルツ応力を低減して、摩耗を抑制
するために、プッシャとカム面との間を面接触させて、
接触面積を大きくする。ただし、単純に面接触させたの
では、回動運動を直線運動に変換することはできない。
そこで、プッシャ側には、球面継手を介してカム面への
摺接部材を連結するように構成した。これによって、カ
ム面の動きに追従して、摺接部材に連設した球面継手が
プッシャに対して揺動変位することから、プッシャは直
線的な動作をする。
【0021】摺動部材とカム面との間、及び球面継手部
は、面接触しているから、局部的な摩耗が促進されるこ
とはなく、減圧弁型パイロット弁としての出力特性が安
定する。また、面接触であることから、例えばグリース
等のように、粘度の高い潤滑剤を摺動部材とカム面との
間に介在させておくことにより、その間に確実に潤滑膜
が介在することになり、その間の摺動が極めて円滑に行
われる。従って、操作レバーの操作時に、プッシャとカ
ム面との間の摺動面積が増大するにも拘らず、潤滑性の
確保が容易であることから、むしろより軽い力で操作で
きる。さらには、潤滑膜として粘度の高いものを用いれ
ば、振動時に摺接面同士が衝当する際の衝撃力を緩和す
るクッション材として機能することになり、カム面及び
摺動部材のダメージはさらに低減する。
【0022】
【実施例】以下、図1乃至図3に基づいて、本発明の実
施例を説明する。まず、図1及び図2において、30は
減圧弁部であって、この減圧弁部30は、プッシャ31
以外の構成は、前述した従来技術のものと実質的に同じ
であるから、従来技術で説明したと同一または均等な部
材については、同一の符号を付してその説明を省略す
る。また、図中には2個の減圧弁部30R、30Lを示
すが、さらに図中における紙面と直交する方向にも2個
の減圧弁部が設けられる。そして、これら各減圧弁部3
R,3L、及びこれら以外の減圧弁部は同一の構成を有
するもので、図面においては、対応する部材には同一の
符号を付すと共に、それぞれの減圧弁部に応じて[R]
または[L]の添字を付し、以下の説明においては、特
に減圧弁部3R,3Lのいずれかを個別的に指す場合を
除いて、添字は省略する。
【0023】プッシャ31は、スライドガイド12に軸
線方向に摺動可能に設けられる。このプッシャ31の下
端部にはフランジ部31aが形成されており、フランジ
部31aがスライドガイド12の段差部12aに当接
し、かつこのフランジ部31aの内側の部位には凹部3
1bが設けられて、スプール7のストッパ部7bがこの
凹部31b内に収容されている。この点についても、前
述した従来技術のものとは格別の差異はない。
【0024】而して、プッシャ31の先端部は球形部と
なっておらず、球形凹部32が形成されている。そし
て、この球形凹部32には、球形部材33が摺動自在に
収納されており、この球形部材33には摺接部材34が
連設されて、この摺接部材34がカム部材18のカム面
19に摺接している。従って、摺接部材34は球形部材
33と球形凹部32とからなる球面継手35を介してプ
ッシャ31に連結されている。ここで、摺接部材34
は、略円形の部材からなり、その表面には、摺動を円滑
にならしめるために、銅メッキ等を積層してなる滑動面
36が形成されており、この滑動面36がカム面19に
当接することになる。勿論、カム面19も摺動性が良好
となるように、表面処理等が行われている。
【0025】以上のように、摺接部材34の滑動面36
が操作レバー2の傾動により作動するカム面19に摺接
しており、球面継手35はこの操作レバー2の回動運動
をプッシャ31の直線運動に変換する機能を発揮する。
従って、球形凹部32は球形部材33から逸脱しないよ
うにするために、その球面の半分以上の部位を覆うもの
であり、球形部材33がそれと摺接することによって、
摺接部材34が任意の方向に揺動する。ただし、カム面
19は摺接部材34から離間する位置に変位することか
ら、摺接部材34の最大傾き角度を、カム面19の傾動
範囲より僅かに大きい程度に抑制しなければならない。
このために、図2に示したように、プッシャ31におけ
る球形凹部32から摺接部材34に近接する方向に延在
した円環状の延出部が形成されて、摺接部材34の必要
以上の傾きを規制する規制壁部37を構成している。ま
た、カム面19が摺接部材34から離間した状態から、
それに当接する時に、このカム面19を損傷させないよ
うにするために、摺接部材34の外周縁部は、非エッジ
状態の曲面部34aとなっている。
【0026】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、カム部材18におけるカム面19と摺接部材3
4の滑動面36との間には、グリース等のように、粘度
の高い潤滑剤を塗布しておく。また、球形凹部32と球
形部材33との間にも潤滑剤を供給しておく。この状態
で、操作レバー2をR方向またはL方向に傾動させる
と、カム面19が回動するように変位して、摺接部材3
4を押圧する。摺接部材34は、プッシャ31と球面継
手35を介して連結されているから、この球面継手35
を構成する球形部材33が球形凹部32に内を摺動する
ことになる結果、プッシャ31は軸線方向に押動され
る。これによって、スプール7が変位して、出力ポート
6がポンプポート4と連通し、方向切換弁24の切り換
え操作が行われる。
【0027】操作レバー2の傾動により、摺接部材34
はカム面19と面接触した状態で摺動し、また球形部材
33が球形凹部32と面接触状態で摺動する。この結
果、摺接部におけるヘルツ応力が著しく低下して、摺動
部分における摩耗が抑制されることになり、摩耗による
減圧弁型パイロット弁の出力特性に対する影響を排除で
きることになる。
【0028】摺接部材34とカム面19とは面接触して
おり、従って従来技術のものと比較して、接触面積が極
めて大きくなる。しかしながら、この摺動部は滑りを良
くするように表面処理されており、しかもその間に潤滑
剤が塗布されているから、この潤滑膜の作用によって、
より円滑に摺動することになる。従って、操作レバー2
は軽い操作力で操作できる。
【0029】操作レバー2を傾動させて、一方の摺接部
材34、例えば摺接部材34Rがカム面19Rで押動さ
せた時には、他方の摺動部材、例えば摺接部材34Lは
カム面19Lから離間する。しかしながら、潤滑剤は粘
度の高いものを用いているから、摺接部材34Lとカム
面19Lとに粘着した状態に保持されるから、潤滑剤が
溢出してロスすることがなく、長期間にわたって補給す
る必要はない。
【0030】また、カム面19から摺接部材34が離間
すると、この摺接部材34が任意の方向に傾くことにな
る。この傾きの度合いが大きくなると、操作レバー2を
中立位置に戻した時に、カム面19と摺接部材34とが
面接触状態に復帰しないおそれがある。しかしながら、
プッシャ31の先端部には、円環状の規制壁部37が設
けられており、この規制壁部37によって摺接部材34
が大きく傾動するのを防止しているから、カム面19と
摺接部材34とは、確実に面接触状態に復帰する。ま
た、カム面19と摺接部材34とが再接触する際には、
カム面19は摺接部材34の外周縁部と衝当することに
なるが、この外周縁部は非エッジ状態の曲面部34aと
なっているから、カム面19を損傷させるおそれもな
い。なお、カム面19は摺接部材34と離間することが
あるが、上蓋部20と操作レバー2との間には、図4に
示されているように、防塵カバー21が設けられている
から、その間の部位に塵埃等が入り込むおそれはない。
【0031】操作レバー2が中立位置にある際には、カ
ム面19が摺接部材34と当接した状態となっており、
この状態で操作レバー2が安定している。この状態で、
操作レバー2が振動した時には、カム面19と摺接部材
34とが繰り返し衝当することになる。ただし、その間
には潤滑剤が介在していることから、この潤滑剤が衝撃
力を緩和するクッション材として機能することになる。
従って、操作レバー2等の振動によるカム面19や摺接
部材34の損傷が防止される。
【0032】ここで、カム面19と摺接部材34との接
触面積はある程度確保されておれば良く、必ずしも接触
面積が広ければ広い程良いというものではない。そこ
で、図3に示したように、摺接部材34′の滑動面3
6′には、その中央部分を凹状に形成することにより潤
滑剤溜め部40を形成することも可能である。これによ
って、摺接部材34′のカム面19に対する滑動面3
6′の摺接は円環状となるが、摺接部材34′の寸法を
ある程度大きく取れば、円滑な摺動を行わせる上で格別
の支障を来すことはない。そして、このように潤滑剤溜
め部40を形成することによって、その補給の頻度をさ
らに少なくでき、メンテナンスの点からも至便である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、プッシ
ャの先端部に球面継手を設け、この球面継手に摺接部材
を連設して、この摺接部材を前記カム部材のカム面に摺
接させる構成としたので、プッシャとカム部材との間の
摺動が円滑になり、その間の摩耗を抑制できる等の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す減圧弁型パイロット弁
の要部断面図である。
【図2】球面継手部の断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す摺接部材の断面図で
ある。
【図4】減圧弁型パイロット弁の配置レイアウトを示す
説明図である。
【図5】従来技術による減圧弁型パイロット弁の要部断
面図である。
【図6】減圧弁型パイロット弁により制御される機構の
油圧回路図である。
【符号の説明】
1 弁ケーシング 2 操作レバー 4 ポンプポート 5 タンクポート 6,6R,6L 出力ポート 7,7R,7L スプール 18 カム部材 19,19R,19L カム面 24 方向切換弁 24R,24L 油圧パイロット部 30,30R,30L 減圧弁部 31,31R,31L プッシャ 32,32R,32L 球形凹部 33,33R,33L 球形部材 34,34R,34L,34′ 摺接部材 35,35R,35L 球面継手 36,36R,36L,36′ 滑動面 37,37R,37L 規制壁部 40 接着剤溜め部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプポート,タンクポート及び複数の
    出力ポートを備えたケーシングに複数のスプールを装着
    して、このスプールを摺動させることによって、前記各
    出力ポートをポンプポートまたはタンクポートに選択的
    に接続するようになし、このスプールを摺動変位させる
    ために、プッシャを設けて、このプッシャとスプールと
    の間にばねを介装し、さらにプッシャを押動操作するた
    めに、プッシャの先端部と摺接するカム部材を備えた操
    作レバーを備えたものにおいて、前記プッシャの先端部
    には、球面継手を設け、この球面継手に摺接部材を連設
    して、この摺接部材を前記カム部材のカム面に摺接させ
    る構成としたことを特徴とする減圧弁型パイロット弁。
  2. 【請求項2】 前記摺接部材とカム面との滑動部に潤滑
    剤を介在させる構成としたことを特徴とする請求項1記
    載の減圧弁型パイロット弁。
  3. 【請求項3】 前記摺接部材の表面には、低摩擦部材の
    コーティングを施すことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の減圧弁型パイロット弁。
  4. 【請求項4】 前記摺接部材の表面に、潤滑剤を保持す
    るための凹状の潤滑剤溜め部を設ける構成としたことを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の減圧弁型パイ
    ロット弁。
  5. 【請求項5】 前記摺接部材は、その外周縁部が非エッ
    ジ状態となっていることを特徴とする請求項1記載の減
    圧弁型パイロット弁。
  6. 【請求項6】 前記プッシャには、前記球面継手が所定
    の範囲以上揺動するのを防止するための規制壁を備える
    構成としたことを特徴とする請求項1記載の減圧弁型パ
    イロット弁。
JP17394695A 1995-06-19 1995-06-19 減圧弁型パイロット弁 Pending JPH096455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17394695A JPH096455A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 減圧弁型パイロット弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17394695A JPH096455A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 減圧弁型パイロット弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH096455A true JPH096455A (ja) 1997-01-10

Family

ID=15970006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17394695A Pending JPH096455A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 減圧弁型パイロット弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH096455A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0916802A2 (en) * 1997-11-11 1999-05-19 Luigi Geron Automatically-orientating actuation pushbutton for automatic draft stopper and draft stopper provided with the pushbutton
KR101495122B1 (ko) * 2013-07-17 2015-02-24 (주)아엠비 하이드로릭스 유압 장치용 조이스틱
CN106106030A (zh) * 2016-08-17 2016-11-16 恒天九五重工有限公司 一种液压先导控制的挖树机

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0916802A2 (en) * 1997-11-11 1999-05-19 Luigi Geron Automatically-orientating actuation pushbutton for automatic draft stopper and draft stopper provided with the pushbutton
EP0916802A3 (en) * 1997-11-11 2001-07-18 Luigi Geron Automatically-orientating actuation pushbutton for automatic draft stopper and draft stopper provided with the pushbutton
KR101495122B1 (ko) * 2013-07-17 2015-02-24 (주)아엠비 하이드로릭스 유압 장치용 조이스틱
CN106106030A (zh) * 2016-08-17 2016-11-16 恒天九五重工有限公司 一种液压先导控制的挖树机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4997163B2 (ja) サーボレギュレータ
JPH0555714B2 (ja)
CN1932309A (zh) 液压安全阀
US5163389A (en) Hydraulic valve lifter having function to stop valve drive
US5297941A (en) Control systems for hydraulic pumps of the variable displacement type
KR20190132213A (ko) 유압 펌프
CN110701363B (zh) 电动驱动式流量控制阀
JPH096455A (ja) 減圧弁型パイロット弁
KR101702250B1 (ko) 펌프 용적 제어 장치
JP4997162B2 (ja) サーボレギュレータ
EP0777056A1 (en) Directional control valve
KR20220057941A (ko) 유압 조이스틱용 밸브 구조체
KR100814499B1 (ko) 무한궤도형 굴삭기의 주행 직진 기능 개선을 위한 이중제어스풀밸브
JP5204531B2 (ja) サーボレギュレータ
EP2832994B1 (en) Servo regulator
US6164310A (en) Priority type flow dividing valve
KR100429928B1 (ko) 사판의 경사각도에 연동하여 강제윤활이 조절되는가변용량형 피스톤펌프
JPH07279906A (ja) 油圧制御装置
JP7349237B2 (ja) 電磁弁及び作業機械
JP6745772B2 (ja) 可変容量型斜板式液圧回転機
JP7430998B2 (ja) 圧力調整弁および建設機械
JP4113414B2 (ja) ポンプ装置
KR970001833Y1 (ko) 토건중장비용 카운터 발란스 밸브
CN111989497B (zh) 多控制阀单元及油压挖掘机用油压驱动装置
KR102155487B1 (ko) 굴삭기 작업장치 제어용 유압 시스템의 홀딩 밸브 및 이를 구비하는 굴삭기 작업장치 제어용 유압 시스템