JPH0961311A - 液体試料移送方法及び液体試料分析用試験具 - Google Patents

液体試料移送方法及び液体試料分析用試験具

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JPH0961311A
JPH0961311A JP21873195A JP21873195A JPH0961311A JP H0961311 A JPH0961311 A JP H0961311A JP 21873195 A JP21873195 A JP 21873195A JP 21873195 A JP21873195 A JP 21873195A JP H0961311 A JPH0961311 A JP H0961311A
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道男 仲
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体試料供給部に供給された液体試料を測定
部まで確実且つ迅速に液体移送路を移送させる液体試料
移送方法及び液体試料分析用試験具を提供すること。 【解決手段】 板状部材11に液体移送路12が形成さ
れ、この液体移送路12に液体試料を供給する供給部1
3及びこれと間隔をあけた位置に測定部16とを形成
し、液体試料供給部13に供給された一定量の液体試料
が通路12の所定位置に流入した時、その後方から磁性
材の球体18を外部からの磁力により移動させることに
よって当該液体試料を押し出すように測定部16まで移
送させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体試料移送方法及
び液体試料分析用試験具に関し、更に詳細には液体試料
中の被測定成分を測定、分析するために使用される液体
試料移送方法及び液体試料分析用試験具に関する。
【0002】
【従来の技術】液体試料、特に血液および尿のような生
物学的な液体の化学分析は、疾病の診断と治療のために
必要不可欠なものであり、このような分析操作を容易に
するための多くの種類の試験具が開発されてきた。
【0003】一般に、これらの試験具は、液体供給(採
取)部と測定部とを有し、その間を液体試料が導通する
構造になっている。この液体供給部から測定部への液体
試料の導通に関しては、種々の移送方法が考えられてき
た。しかし、これらの多くは、毛細管力のみを利用した
ものであった。
【0004】例えば、特開昭55−59326号公報に
は、毛細管室内の向かい合う面に溝を設けることによ
り、液体の毛細流を予め決められた流路に沿うようにし
た器具が記載されている。
【0005】また、特公平1−28331号公報には、
第1毛細区域の壁面中に、流れに沿った迂回用の開口を
有し、この壁面から伸びた第2毛細区域の毛細管流を有
する液体移送装置が記載されている。
【0006】また、特開平4−188065号公報に
は、液体供給部と測定部を有する液体試料測定用試験具
が開示されており、毛細管(すなわち空間領域)の隙間
を小さくすることにより、毛細管現象を促している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの多くのタイプ
の試験具は、例えば、糖尿病患者が用いる。糖尿病患者
は、毎日、食前、食後、就寝前などに、自分で採血し、
血糖を測定し、インシュリン注射を行っている。この作
業は苦痛を伴うため、血液を無駄にはできない。そのた
め、試験具内での血液の移送は、確実に行うことが必要
とされるが、従来の毛細管力のみに依存した移送方法に
は不安がある。つまり、毛細管力だけでは液体を所望の
位置まで移送できないという問題がある。
【0008】この問題は、例えば、移送領域における材
質の種類によって左右されることが多い。領域を構成す
る材料としては、木、紙、プラスティックなどがある
が、寸法的精度、安定性の面から一般的にはプラスティ
ックが選択されている。プラスティックには、ABS樹
脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂などがあるが、疎水
的なので水をはじきやすく、液が先へ進まないのであ
る。
【0009】また、これらのプラスティックに界面活性
剤を塗布、噴霧、または浸漬後乾燥などを施して親水性
を高めることにより、より移動能力を増加させる方法で
は、塗布、噴霧、または浸漬後乾燥などにより、界面活
性剤の厚さなどに均一さが得られず、吸引ムラ、移送ム
ラが発生し、十分な効果は見られない。
【0010】また、諸般の事情で、毛細管現象を利用す
る空間領域を増加させて移動距離を長くすると、移動時
間が加速度的に増大して、分析時間の延長を招き、測定
に不利な要因となる。
【0011】一般に、液体の性状、液体中の求める成分
の安定性などから、短時間にて液体を移送する必要性が
ある。例えば、液体試料が血液の場合、粘性があるので
移動がしにくい。更に、ヘマトクリット値が高くなるほ
ど、つまり赤血球が多くなるほど、粘性が高くなり移動
しにくくなる。
【0012】その粘性の問題を回避するために、場合に
よっては、毛細管現象が起こらないような空間領域の隙
間の大きな試験具を使用することも考えられる。本発明
の目的は、かかる従来の毛細管現象を利用した液体試料
移送方法による問題点を解決するためになされたもの
で、液体試料供給部に供給された液体試料を測定部まで
確実且つ迅速に液体移送路を移送させる液体試料移送方
法及び液体試料分析用試験具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は液体試料移送方
法であり、前述した技術的課題を解決するために以下の
ように構成されている。すなわち、本発明は、液体試料
供給部からこれと間隔をあけた位置にある測定部まで液
体移送路を通って液体試料を移送する方法において、前
記液体試料供給部に液体試料を供給すること、その後、
前記液体試料供給部の近傍で且つ前記液体移送路から外
れた位置に待機されている磁性体を外部からの磁力によ
り前記液体移送路に出し、前記液体試料の後方から前記
液体移送路を前記測定部に向かって移動させること、前
記液体供給部から前記液体移送路に供給された液体試料
を前記磁性体の磁力による移動により押し出すようにし
て前記測定部まで前記液体移送路を移動させることを特
徴とする(請求項1に対応)。 <液体試料移送方法の発明における具体的構成>本発明
の液体試料移送方法は、前述した必須の構成要素からな
るが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっ
ても成立する。その具体的構成要素とは、前記磁性体
が、前記液体移送路のの周囲壁部と大きな隙間をあける
ことなくスムースに移動可能な外形形状で形成された移
動体であることを特徴とする(請求項2に対応)。
【0014】また、本発明の液体試料移送方法におい
て、前記液体試料供給部から一定量の液体試料が前記液
体移送路に供給されたことを検知した時、外部から磁力
を与えて前記磁性体の移動を開始することを特徴とする
(請求項3に対応)。この場合の検知手段としては、光
学的検知手段(請求項4に対応)或いは電気伝導度およ
び電気抵抗の電気化学的手段(請求項5に対応)を用い
ることができる。
【0015】更に、本発明は液体試料分析用試験具であ
り、前述の技術的課題を解決するために以下ように構成
されている。すなわち、本発明の液体試料分析用試験具
は、液体試料供給部と、これと間隔をあけた位置にある
測定部と、前記液体試料供給部と前記測定部との間を連
通する液体移送路と、前記液体試料供給部から供給され
た前記液体試料をその後方から押し出すように強制的に
前記液体移送路を移動する磁性体とを含み、前記磁性体
を外部からの磁力により前記液体移送路を動かすことで
前記液体試料供給部に供給された一定量の液体試料を前
記液体移送路を通って前記測定部まで押し出し移送させ
ることを特徴とする(請求項6に対応)。 <液体試料分析用試験具の発明における具体的構成>本
発明の液体試料分析用試験具は、前述した必須の構成要
素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場
合であっても成立する。その具体的構成要素とは、前記
磁性体が、前記液体移送路の周囲壁部と大きな隙間をあ
けることなくスムースに移動可能な外形形状で形成され
た移動体であり、この移動体が前記液体試料供給部から
供給された液体試料を後方から押し出すのを可能にする
位置に配置されていることを特徴とする(請求項7に対
応)。
【0016】また、本発明の液体試料分析用試験具にお
いて、前記液体試料供給部から一定量の液体試料が前記
液体移送路に供給されたことを検知する検知用要素を有
することを特徴とする(請求項8に対応)。
【0017】この場合、前記検知要素を光学的検知部か
らの光を透過可能な窓とすることができる(請求項9に
対応)。更に、この検知要素を電気伝導度及び電気抵抗
の電気化学的に検知する手段とすることも好ましい(請
求項10に対応)。
【0018】更にまた、本発明の液体試料分析用試験具
において、前記移動体を非動作時に待機位置に固定する
保持手段を備えていることを特徴とする(請求項11に
対応)。
【0019】この場合、前記移動体を非動作時に待機位
置に固定する保持手段としてバネを用いることができる
(請求項12に対応)。更に、この移動体を非動作時に
待機位置に固定する保持手段としては水溶性高分子を利
用することもできる(請求項13に対応)。
【0020】このような構成の液体試料移送方法による
と、例えば患者が自ら採血した血液を試料として液体試
料供給部に供給する。これだけでは液体試料である血液
は毛細管流のみより液体移送路を流れるためその速度は
非常に遅い。そこで、この液体移送路に供給された液体
試料の後方から磁性材からなる移動体を外部からの磁力
により液体移送路内で移動させ、これにより液体移送路
に供給された一定量の液体試料を前記液体移送路を通っ
て前記測定部まで押し出し移送させる。
【0021】その場合、前記移動体が、前記液体移送路
の断面形状にほぼ等しい形状を呈すると、液体試料は特
に液体移送路を迅速に測定部に向かって移動する。ま
た、前記液体試料供給部から一定量の液体試料が前記液
体移送路に供給されたことを検知する検知用要素を液体
試料分析用試験具に設ければ、液体移送路における液体
試料の検知を利用して磁性体即ち移動体の移動開始を行
わせることができ、移動体を効果的に動作させることが
できると共により正確な測定時間を定めることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液体試料移送方法
及び液体試料分析用試験具を図に示される実施形態につ
いて更に詳細に説明する。図1ないし図3には、本発明
の一実施形態に係る液体試料分析用試験具10が示され
ている。この液体試料分析用試験具10は、基本的には
ある厚みのある矩形状の板状部材11を含む。
【0023】この板状部材11には、その長手方向に伸
長する通路12がその内部に形成され、この通路12は
板状部材11の一端面に形成された開口部13により外
部に開放している。この通路12が液体移送路であり、
またこの通路12を外部に開放してる板状部材一端面の
開口部13が液体試料供給部である。そして、この通路
12は、板状部材11の他端面に形成された開口部14
によっても外部に開放している。この開口部14は後述
する作用の説明から明らかなように空気抜きとして機能
するものである。
【0024】板状部材11に形成された通路12には、
開口部13と反対側の端部近傍に試薬層15が配置され
ている。この試薬層15は、多孔性または非多孔性フィ
ルムに、試薬液を塗布又は印刷などによって形成して構
成されている。このような試薬層15は、開口部13か
ら供給され且つ通路12を移送された液体試料を試薬液
に反応させて、その結果を例えば外部から光学的手段等
を使用して測定する。そのため、この部分が測定部16
となる。
【0025】また、この液体試料分析用試験具10で
は、液体試料供給部である開口部13の近傍で且つ前記
液体移送路から外れた位置に半円形状の凹所17が形成
されている。この凹所17には、磁性材で形成された球
体18が配置され、この球体18はこの凹所17から容
易に液体移送路12に出入り可能であると共に液体移送
路12を移動可能である。
【0026】半円形状の凹所17における出入口の両側
壁端には、例えばバネのような保持媒体が設けられてい
る。この保持媒体の設置目的は、通常は、この保持媒体
によって通路12からそれた位置に形成された凹所17
内に球体18を一時的に固定し、当該球体18より前方
の通路12へ一定量の試料液体を供給し得るようにする
ためである。
【0027】この実施形態では保持媒体が図4に示され
るような爪状のバネ19で構成され、このバネ19はそ
の先端部が凹所17の側壁に沿って奥側へ多少伸長した
状態で設けられていると共に当該凹所17に入り込んだ
球体18を抱き込むようにわずかに湾曲して形成されて
いる。
【0028】次に、本発明の液体試料移送方法を含め
て、この液体試料分析用試験具10の使用法について説
明する。最初に、この液体試料分析用試験具10を図5
に示されるように専用の測定装置Aにセットする。この
測定装置Aは、液体試料の供給を検知する検知部(図示
せず)、試薬層での反応を測定する測光部(図示せ
ず)、および磁力を発生する磁石C並びにこの磁石を移
動する装置を(図示せず)を備えている。
【0029】このような測定装置Aに液体試料分析用試
験具10がセットされると、次いで、少量の液体試料B
が図6に示されるように液体試料分析用試験具10にお
ける板状部材11の開口部13から通路12内に供給さ
れる。これにより、液体試料Bは毛細管現象により図7
に示されるように通路12内を測定部16側に移動しは
じめる。
【0030】液体試料Bが開口部13と測定部16との
ほぼ中間部付近における検知位置20にくると、測定装
置A内に設けらた検知部がこれを検知する。この検知部
は、当然のことではあるが検知位置20の下方位置に存
するように測定装置A内に設けられている。
【0031】この検知部は、液体試料が通路12に供給
されたことを検知し、測定開始時間を的確に知り、測定
精度をより高めることに寄与する。この検知部は、例え
ば液体試料が血液の場合、ヘモグロビンの吸収波長で光
学的に検知することができるし、端子を仕込んで電気伝
導度や電気抵抗値を電気化学的に検知することもでき
る。
【0032】このようにして、検知部が、通路12内へ
の液体試料の一定量供給を検知すると、測定装置A内に
セットされた液体試料分析用試験具10の液体移送路1
2直下で且つ開口部13の近傍に配置されていた磁石C
が液体移送路12に沿って測定部方向へ移動を始める。
この磁石Cの移動により凹所17に待機保持されていた
球体18は液体移送路12に磁力により引き出され、そ
のまま磁石Cの移動に伴って液体移送路12を測定部1
6方向へ向かって移動する。
【0033】これにより、液体移送路12内の液体試料
Bは、後方から移動してくる球体18によって押し出さ
れ、図7に示されるように測定部16へと移送される。
そして、一定量の液体試料Bが所定時間内に測定部16
の試薬層15に到達すると、試薬層15と反応し、これ
を測定装置Aの測光部が測定してその結果を例えばディ
スプレーやプリンター等に出力する。従って、測定を行
うための測光部は、この液体試料分析用試験具10が測
定装置Aにセットされた際に試薬層15が配置された測
定部16の直下に存するように測定装置A内に位置して
いる。
【0034】なお、前述した実施形態における液体試料
分析用試験具10において、液体移送路として機能する
通路12は、その断面が四角形、円形又は多角形等でも
よく、或いは凹状に形成された溝状部であってもよい。
また、液体試料供給部として機能する開口部13は、板
状部材11の表面に形成されていてもよい。
【0035】また、測定部16における試薬層中の分析
素子即ち成分は、測定対象物によって異なるが、長年に
わたって知られている種々のものを使用することができ
る。更に、測定対象物の例としては、血液中のグルコー
ス、ケトン体、コレステロールや尿中のpH、蛋白質、
ビリルビンなどがある。
【0036】更に、前述した実施形態では球体18とし
て形成された磁性材からなる移動体について、その形状
及び大きさは、液体移送路として機能する通路12の周
囲壁部と大きな隙間をあけることなくスムースに移動し
得るものであればなんでもよく、前述の実施形態のよう
な球状、或いは円板状、直方体状などでもよい。
【0037】例えば、液体移送路の断面形状が円形であ
るならば、この移動体として球体や円柱体を使用するこ
とができ、又液体移送路がもし長方形であるならば、直
方体や円柱体からなる移動体を使用することができる。
また、材質の一例として鉄などを挙げることができる
が、好ましくは錆などの発生がないもの、又はそのため
の処理を施したものが好ましい。
【0038】ところで、球体18を待機位置の凹所17
内に保持する媒体として凹所17の出入口両側面に爪状
のバネ19を設けたが、このバネ19は板状部材11を
プラスチックで形成する場合には一体に形成することが
でき、その形成が容易であることから好ましい。
【0039】また、この保持媒体として、水溶性高分子
を用いることもできる。ここで使用可能な水溶性高分子
は、例えば、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリ
ドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアル
コール、メチルセルロースなどがある。このような水溶
性高分子は、通常、移動体である球体18を凹所17内
に固定しており、通路12内に液体試料Bが流入する
と、その液体試料によって溶解するものである。
【0040】その結果、液体試料Bが通路12内に流入
して水溶性高分子を溶解し、球体18を移動可能な状態
とした際に、測定装置Aの検知部による一定量の試料液
体の通路12への供給検知がなされ、これにより外部か
らこの球体18に磁力が与えられて移動し、通路12内
の液体試料Bを後方から押し出し移送する。要するに、
水溶性高分子による球体18である移動体の保持方法
は、あたかもハンダ付けのように凹所17内に位置する
移動体と周囲壁面の接触部分に点着し、乾燥することに
よるものと言える。
【0041】この液体試料分析用試験具10を構成する
板状部材11の材質については、木、紙、プラスティッ
クなどの使用が考えられるが、寸法的精度、安定性の面
から一般的にはプラスティックが好適である。その場
合、この試験具10が移動体によって液体試料の強制的
移動を生じさせるようにしたものであることから、疎水
性、親水性は最早考えなくてもよい。
【0042】また、液体試料の移動を目的とした液体移
送路即ち通路12の一部において、一定量の試料液体が
供給されたことを光学的に検知する場合、試験具の少な
くとも検知位置20と測定部16は光透過性の窓部21
としておく必要がある。
【0043】
【実施例】本発明の液体試料分析用試験具10により液
体試料として例えば血液を分析する場合の例について説
明する。少量の血液をこの液体試料分析用試験具10に
おける液体試料供給部である開口部13に供給する。す
ると、血液は、そこから毛細管現象によって液体移送路
即ち通路12を測定部16方向へ移動しはじめ、開口部
13と測定部16との間のほぼ中間点の検知位置20を
通過した時、測定装置Aの検知部が一定量供給されたこ
とを検知する。
【0044】測定装置Aの検知部による検知方法として
は、例えば液体試料が血液の場合、ヘモグロビンの吸収
波長で検知することができる。次いで、測定装置Aに設
けられた磁石Cが通路12の直下を且つ当該通路に12
に沿って測定部16方向にスライドさせられる。
【0045】これによって、液体試料供給部である開口
部13の近傍で通路12からそれた位置に形成された凹
所17内に保持されていた球体18が凹所17から磁力
により引き出されて通路12上に位置し、磁石Cの引き
続く移動に連れて通路12内を測定部16方向に移動す
る。その結果、通路12内の血液はその後方から移動し
てくる球体18により押し出されるように測定部16方
向に強制的に移送される。
【0046】このようにして短時間で、強制的に且つ確
実に測定部16に押し運ばれた血液は、一定量の血液供
給検知から一定時間後に測定装置Aの測光部にて測定さ
れる。これは、一般的に、反射率を固定検量線によっ
て、血液中の求める成分の濃度に換算される。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体試料
移送方法及び液体試料分析用試験具によれば、液体試料
の後方から液体移送路に移動体を移動させて、通路内の
液体試料を強制的に押し出すように移送させるようにし
たことから、液体試料供給部に供給された液体試料はそ
の一定量を所定の時間内に確実に液体移送路を通って測
定部に移送される。
【0048】しかも、本発明の液体試料移送方法及び液
体試料分析用試験具によれば、この確実な液体試料の移
送は、液体の性状、例えば血液の粘性の差などによって
影響を受けることがなく、どのような液体試料について
も適用可能であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液体試料分析用試験
具を示す断面図である。
【図2】図1に示される液体試料分析用試験具を2−2
線沿って切断して示す断面図である。
【図3】図2に示される液体試料分析用試験具の端面図
である。
【図4】図2に示される液体試料分析用試験具における
凹所の出入口壁面に形成された保持手段としてのバネを
示す部分的な断面図である。
【図5】図1に示される液体試料分析用試験具を測定装
置にセットした状態を概略的に示す斜視図である。
【図6】図1に示される液体試料分析用試験具を用いて
液体試料である血液を検査する最初の操作ステップを示
す構成説明図である。
【図7】図6に示される状態に続いて液体試料分析用試
験具の液体試料供給部に血液を供給した後、血液が通路
を検知位置に移動してきた状態を示す構成説明図であ
る。
【図8】図7に示される状態に続いて液体試料分析用試
験具の通路を移動する血液が波動曲線的に振動する糸ま
たは糸状物にまとわりつくように追従して測定部に移動
する状態を示す構成説明図である。
【図9】図8に示される状態に続いて液体試料分析用試
験具の通路を移動する血液が測定部に到達して、試薬層
に接触して反応する状態を示す構成説明図である。
【符号の説明】
10 液体試料分析用試験具 11 板状部材 12 通路(液体移送路) 13 開口部(液体試料供給部) 14 開口部 15 試薬層 16 測定部 17 凹所(待機位置) 18 球体(磁性体) 19 バネ(保持手段) 20 検知位置 21 光透過性窓部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試料供給部からこれと間隔をあけた
    位置にある測定部まで液体移送路を通って液体試料を移
    送する方法において、 前記液体試料供給部に液体試料を供給すること、 その後、前記液体試料供給部の近傍で且つ前記液体移送
    路から外れた位置に待機されている磁性体を外部からの
    磁力により前記液体移送路に出し、前記液体試料の後方
    から前記液体移送路を前記測定部に向かって移動させる
    こと、 前記液体供給部から前記液体移送路に供給された液体試
    料を前記磁性体の磁力による移動により押し出すように
    して前記測定部まで前記液体移送路を移動させることを
    特徴とする液体試料移送方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性体が、前記液体移送路の周囲壁
    部と大きな隙間をあけることなくスムースに移動可能な
    外形形状で形成された移動体であることを特徴とする請
    求項1に記載の液体試料移送方法。
  3. 【請求項3】 前記液体試料供給部から一定量の液体試
    料が前記液体移送路に供給されたことを検知した時、外
    部から磁力を与えて前記磁性体の移動を開始することを
    特徴とする請求項1又は2項に記載の液体試料移送方
    法。
  4. 【請求項4】 前記液体試料供給部から一定量の液体試
    料が前記液体移送路に供給されたことの検知を光学的手
    段によって行うことを特徴とする請求項3に記載の液体
    試料移送方法。
  5. 【請求項5】 前記液体試料供給部から一定量の液体試
    料が前記液体移送路に供給されたことの検知を電気伝導
    度および電気抵抗の電気化学的手段によって行うことを
    特徴とする請求項3に記載の液体試料移送方法。
  6. 【請求項6】 液体試料供給部と、これと間隔をあけた
    位置にある測定部と、前記液体試料供給部と前記測定部
    との間を連通する液体移送路と、前記液体試料供給部か
    ら供給された前記液体試料をその後方から押し出すよう
    に強制的に前記液体移送路を移動する磁性体とを含み、
    前記磁性体を外部からの磁力により前記液体移送路を動
    かすことで前記液体試料供給部に供給された一定量の液
    体試料を前記液体移送路を通って前記測定部まで押し出
    し移送させることを特徴とする液体試料分析用試験具。
  7. 【請求項7】 前記磁性体が、前記液体移送路の周囲壁
    部と大きな隙間をあけることなくスムースに移動可能な
    外形形状で形成された移動体であり、この移動体が前記
    液体試料供給部から供給された液体試料を後方から押し
    出すのを可能にする位置に配置されていることを特徴と
    する請求項6に記載の液体試料分析用試験具。
  8. 【請求項8】 前記液体試料供給部から一定量の液体試
    料が前記液体移送路に供給されたことを検知する検知用
    要素を有することを特徴とする請求項6又は7項に記載
    の液体試料分析用試験具。
  9. 【請求項9】 前記検知要素が光学的検知部からの光を
    透過可能な窓であることを特徴とする請求項8に記載の
    液体試料分析用試験具。
  10. 【請求項10】 前記検知要素が電気伝導度及び電気抵
    抗の電気化学的に検知する手段であることを特徴とする
    請求項8に記載の液体試料分析用試験具。
  11. 【請求項11】 前記移動体を非動作時に待機位置に固
    定する保持手段を備えていることを特徴とする請求項
    6、7、8、9又は10に記載の液体試料分析用試験
    具。
  12. 【請求項12】 前記移動体を非動作時に待機位置に固
    定する保持手段がバネであることを特徴とする請求項1
    1に記載の液体試料分析用試験具。
  13. 【請求項13】 前記移動体を非動作時に待機位置に固
    定する保持手段が水溶性高分子であることを特徴とする
    請求項11に記載の液体試料分析用試験具。
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