JPH0960202A - 一文字軒瓦及び軒構造 - Google Patents
一文字軒瓦及び軒構造Info
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- JPH0960202A JPH0960202A JP24061395A JP24061395A JPH0960202A JP H0960202 A JPH0960202 A JP H0960202A JP 24061395 A JP24061395 A JP 24061395A JP 24061395 A JP24061395 A JP 24061395A JP H0960202 A JPH0960202 A JP H0960202A
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- eaves
- roof tile
- roof
- rain gutter
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-
- E—FIXED CONSTRUCTIONS
- E04—BUILDING
- E04D—ROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
- E04D1/00—Roof covering by making use of tiles, slates, shingles, or other small roofing elements
- E04D1/30—Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles
- E04D2001/301—Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles at roof edges, e.g. intersections with walls
- E04D2001/303—Eave tiles
Landscapes
- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 垂れの美観確保、葺設効率の向上、落雪防
止、屋根流れ方向のズレ防止、垂れ表面の水垢付着防
止、雨樋の保護、並びに軒先回りの腐食防止する。 【解決手段】 垂れ8の上端部を突出形成して雪止めを
図り、又垂れ8の桟側裏面に差込み側表面を重合する様
に設けて左右方向のスライド寸法調整可能となして施工
を簡単にすると共に一文字軒瓦としての外観上の見劣り
のない葺設状態を可能とし、又瓦本体の重合状態におい
て桟に設けた垂れ8の頭側を切欠し、該垂れ8の先端を
突出する垂れ8の差込み側の側端部に係止して瓦本体の
ズレを防止し、又谷部頭側に排水穴を貫設し、該排水穴
を雨樋上に対応させて雨樋を被覆する様に葺設して瓦本
体上の流水を垂れ8の手前で流し落して垂れ8表面への
水垢付着を防止すると共に雨樋を被覆保護し、又耐候性
及び耐蝕性等を有する金属製の水切板で軒先回りを被覆
形成して防水する。
止、屋根流れ方向のズレ防止、垂れ表面の水垢付着防
止、雨樋の保護、並びに軒先回りの腐食防止する。 【解決手段】 垂れ8の上端部を突出形成して雪止めを
図り、又垂れ8の桟側裏面に差込み側表面を重合する様
に設けて左右方向のスライド寸法調整可能となして施工
を簡単にすると共に一文字軒瓦としての外観上の見劣り
のない葺設状態を可能とし、又瓦本体の重合状態におい
て桟に設けた垂れ8の頭側を切欠し、該垂れ8の先端を
突出する垂れ8の差込み側の側端部に係止して瓦本体の
ズレを防止し、又谷部頭側に排水穴を貫設し、該排水穴
を雨樋上に対応させて雨樋を被覆する様に葺設して瓦本
体上の流水を垂れ8の手前で流し落して垂れ8表面への
水垢付着を防止すると共に雨樋を被覆保護し、又耐候性
及び耐蝕性等を有する金属製の水切板で軒先回りを被覆
形成して防水する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は施工が簡単で、見栄
えが良く、耐候性、耐震性等に優れた一文字軒瓦及び軒
構造に関するものである。
えが良く、耐候性、耐震性等に優れた一文字軒瓦及び軒
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一文字軒瓦は図16に示す様に瓦本
体aの桟側bに山部cを膨出形成すると共に、該山部c
より連続して瓦本体aの差込み側dに向かって緩やかに
上方へ移行して谷部eを形成し、又瓦本体aの頭f下部
に表面を平滑にして、且つ下端部を一直線状に形成した
垂れgを垂設し、該垂れgの桟側bの側端部を略鉤状に
切欠形成してその上端部を雀口h、側端部を合端口iと
なし、又垂れgの差込み側dの側端部を差込み垂れjと
なしており、葺設状態において垂れg下端部が一直線に
見通せて垂れg表面に凹凸がなく平面的に見える様に、
又合端口iの線を垂れg下端部と直角にする等して葺き
上げている。
体aの桟側bに山部cを膨出形成すると共に、該山部c
より連続して瓦本体aの差込み側dに向かって緩やかに
上方へ移行して谷部eを形成し、又瓦本体aの頭f下部
に表面を平滑にして、且つ下端部を一直線状に形成した
垂れgを垂設し、該垂れgの桟側bの側端部を略鉤状に
切欠形成してその上端部を雀口h、側端部を合端口iと
なし、又垂れgの差込み側dの側端部を差込み垂れjと
なしており、葺設状態において垂れg下端部が一直線に
見通せて垂れg表面に凹凸がなく平面的に見える様に、
又合端口iの線を垂れg下端部と直角にする等して葺き
上げている。
【0003】上記の様に葺き上げるには、葺設時に隣接
する瓦本体aの雀口h、合端口i及び差込み垂れjをグ
ラインダーで切削して合端を合わせねばならず、かなり
高度な技術が要求されると共に、手間や時間がかかり、
施工費も他の軒瓦に比し割り高となっているのが実状で
あった。
する瓦本体aの雀口h、合端口i及び差込み垂れjをグ
ラインダーで切削して合端を合わせねばならず、かなり
高度な技術が要求されると共に、手間や時間がかかり、
施工費も他の軒瓦に比し割り高となっているのが実状で
あった。
【0004】又、一文字軒瓦は雪止め機能を装備してい
ないため、雪解け時において、瓦本aの谷部e上を流れ
る雪解け水により積雪が塊ごと軒下に滑落する危険を有
しており、又上記の様な落雪による衝撃や地震による衝
撃によって瓦本体aの雀口h、及び合端口iと、差込み
垂れjが屋根の流れ方向にズレ込み、葺設状態の各瓦本
体aの垂れgの食い違により垂れg表面に凹凸を生じる
ため平面的に見通せず、外観を損なう欠点を有したり、
最悪な場合には屋根より落下する危険を有していた。
ないため、雪解け時において、瓦本aの谷部e上を流れ
る雪解け水により積雪が塊ごと軒下に滑落する危険を有
しており、又上記の様な落雪による衝撃や地震による衝
撃によって瓦本体aの雀口h、及び合端口iと、差込み
垂れjが屋根の流れ方向にズレ込み、葺設状態の各瓦本
体aの垂れgの食い違により垂れg表面に凹凸を生じる
ため平面的に見通せず、外観を損なう欠点を有したり、
最悪な場合には屋根より落下する危険を有していた。
【0005】又、雨水や雪解け水は瓦本体a表面上にお
いて一番低い谷部e中央に流れが集中するため、かかる
部位に対応する垂れg表面に水垢が集中し、一筋の汚れ
となって目立つため、外観上見栄えが悪かった。
いて一番低い谷部e中央に流れが集中するため、かかる
部位に対応する垂れg表面に水垢が集中し、一筋の汚れ
となって目立つため、外観上見栄えが悪かった。
【0006】又、雨樋は屋根には必要不可欠なものであ
るが、瓦本体aの垂れg前面下部に雨樋を半分以上露出
して設置せねばならないため、瓦本体aの垂れg下端部
が一直線に見通すことが困難で見栄えが悪く、又雨樋の
露出部分が日光の直射による変形、劣化が激しく、又暴
風やその他の悪天候により影響を受けて破損したり、積
雪等で折れたり、又枯れ葉やその他の塵が堆積して水の
流れを悪くしたり、詰まらせたり、又雨樋から跳ね返っ
る水や雨樋より溢れ出す水が軒先回りの垂木、鼻隠、裏
板等の腐食を進行させ、突然瓦本体aが屋根上より崩れ
落ちたりする等の支障を招来していた。
るが、瓦本体aの垂れg前面下部に雨樋を半分以上露出
して設置せねばならないため、瓦本体aの垂れg下端部
が一直線に見通すことが困難で見栄えが悪く、又雨樋の
露出部分が日光の直射による変形、劣化が激しく、又暴
風やその他の悪天候により影響を受けて破損したり、積
雪等で折れたり、又枯れ葉やその他の塵が堆積して水の
流れを悪くしたり、詰まらせたり、又雨樋から跳ね返っ
る水や雨樋より溢れ出す水が軒先回りの垂木、鼻隠、裏
板等の腐食を進行させ、突然瓦本体aが屋根上より崩れ
落ちたりする等の支障を招来していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は垂れに雀口、
合端口及び差込み垂れを設けず、施工を簡単にすると共
に、一文字軒瓦としての外観上の見劣りのない葺設状態
を可能とし、又雪塊の落下防止、落雪や地震の衝撃によ
る瓦本体の屋根の流れ方向へのズレ防止を図り、垂れ前
面にでなく瓦本体下部に雨樋を設置して瓦本体上の流水
を雨樋に導く流路を構成し、垂れ表面への水垢の付着防
止、雨樋の保護、並びに雨樋からの跳ね返り水や溢出水
による軒先回りの腐食防止を図る様にした一文字軒瓦及
び軒構造を提供せんとするものである。
合端口及び差込み垂れを設けず、施工を簡単にすると共
に、一文字軒瓦としての外観上の見劣りのない葺設状態
を可能とし、又雪塊の落下防止、落雪や地震の衝撃によ
る瓦本体の屋根の流れ方向へのズレ防止を図り、垂れ前
面にでなく瓦本体下部に雨樋を設置して瓦本体上の流水
を雨樋に導く流路を構成し、垂れ表面への水垢の付着防
止、雨樋の保護、並びに雨樋からの跳ね返り水や溢出水
による軒先回りの腐食防止を図る様にした一文字軒瓦及
び軒構造を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術に
基づく、垂れの美観確保、葺設効率の向上、落雪防止、
屋根流れ方向のズレ防止、垂れ表面の水垢付着防止、雨
樋の保護、軒先回りの腐食防止等の課題に鑑み、垂れの
上端部を突出形成して突堤を設けることにより雪止め効
果を図り、又垂れの桟側の裏面に差込み側の表面を重合
する様に設けることにより左右方向のスライド寸法調整
可能となし、雀口、合端口及び差込み垂れを設けず、施
工を簡単にすると共に、一文字軒瓦としての外観上の見
劣りのない葺設状態を可能とし、又瓦本体の重合状態に
おいて桟に設けた水垂れの頭側を切欠し、該水垂れの先
端を突出する垂れの差込み側の側端部に係止することに
より瓦本体の屋根の流れ方向のズレを防止し、又谷部頭
側に排水穴を貫設し、該排水穴を雨樋上に対応させて雨
樋の開口部を被覆する様に瓦本体を葺設することによ
り、瓦本体上の流水を垂れの手前の排水穴に流し落とし
て垂れ表面への水垢付着を防止し、更に雨樋を瓦本体の
頭側下部に配置することにより、瓦本体で雨樋を被覆保
護し、又耐候性及び耐蝕性等を有する金属製の水切板で
野地の軒先側から雨樋の開口部に至る軒先回りを被覆形
成することにより、軒先回りの垂木、鼻隠、裏板等を防
水する様にして、上記欠点を解決せんとしたものであ
る。
基づく、垂れの美観確保、葺設効率の向上、落雪防止、
屋根流れ方向のズレ防止、垂れ表面の水垢付着防止、雨
樋の保護、軒先回りの腐食防止等の課題に鑑み、垂れの
上端部を突出形成して突堤を設けることにより雪止め効
果を図り、又垂れの桟側の裏面に差込み側の表面を重合
する様に設けることにより左右方向のスライド寸法調整
可能となし、雀口、合端口及び差込み垂れを設けず、施
工を簡単にすると共に、一文字軒瓦としての外観上の見
劣りのない葺設状態を可能とし、又瓦本体の重合状態に
おいて桟に設けた水垂れの頭側を切欠し、該水垂れの先
端を突出する垂れの差込み側の側端部に係止することに
より瓦本体の屋根の流れ方向のズレを防止し、又谷部頭
側に排水穴を貫設し、該排水穴を雨樋上に対応させて雨
樋の開口部を被覆する様に瓦本体を葺設することによ
り、瓦本体上の流水を垂れの手前の排水穴に流し落とし
て垂れ表面への水垢付着を防止し、更に雨樋を瓦本体の
頭側下部に配置することにより、瓦本体で雨樋を被覆保
護し、又耐候性及び耐蝕性等を有する金属製の水切板で
野地の軒先側から雨樋の開口部に至る軒先回りを被覆形
成することにより、軒先回りの垂木、鼻隠、裏板等を防
水する様にして、上記欠点を解決せんとしたものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明すると、1は本発明に係る一文字軒瓦の瓦本
体であり、該瓦本体1は平面視において略縦長矩形状に
形成してなり、瓦本体1の長尺な側端部を夫々桟2及び
差込み3となすと共に、短尺な側端部を夫々頭4及び尻
5となし、桟側2aに断面略へ字状の山部6を膨出形成す
ると共に、該山部6より連続して差込み側3aに向かって
緩やかに上方へ移行して谷部7を山部6に比し幅広く形
成し、瓦本体1の頭4前面には所定角度を以て下方傾斜
してなる垂れ8を設けている。
づいて説明すると、1は本発明に係る一文字軒瓦の瓦本
体であり、該瓦本体1は平面視において略縦長矩形状に
形成してなり、瓦本体1の長尺な側端部を夫々桟2及び
差込み3となすと共に、短尺な側端部を夫々頭4及び尻
5となし、桟側2aに断面略へ字状の山部6を膨出形成す
ると共に、該山部6より連続して差込み側3aに向かって
緩やかに上方へ移行して谷部7を山部6に比し幅広く形
成し、瓦本体1の頭4前面には所定角度を以て下方傾斜
してなる垂れ8を設けている。
【0010】瓦本体1において山部6尻側5aの隅角部を
略鉤状に切欠形成して切込み部9を設け、又差込み側3a
の頭4隅角部を斜めに切欠形成して面取り部10を設けて
いる。
略鉤状に切欠形成して切込み部9を設け、又差込み側3a
の頭4隅角部を斜めに切欠形成して面取り部10を設けて
いる。
【0011】そして、山部6の桟2下部には一条の水垂
れ11を垂設し、該水垂れ11の頭側4aは垂れ8裏面より所
定長さ分を切欠形成して下方を開放してなる凹部12を設
け、又瓦本体1表面において、尻5、差込み3、面取り
部10及び差込み側3aの頭4には、凸状の水返し13を連続
形成している。
れ11を垂設し、該水垂れ11の頭側4aは垂れ8裏面より所
定長さ分を切欠形成して下方を開放してなる凹部12を設
け、又瓦本体1表面において、尻5、差込み3、面取り
部10及び差込み側3aの頭4には、凸状の水返し13を連続
形成している。
【0012】垂れ8はその基体を略横長矩形状に形成す
ると共に、山部6側の上端部14のみを円弧状に膨出形成
した変形矩形板状に形成しており、詳細には垂れ8の基
体表面を平滑にして、且つその下端部15を一直線状に形
成し、又山部6側の上端部14を山部6より若干突出する
様に円弧状に形成し、かかる山部6側の上端部14に連続
する谷部7側の上端部14a を谷部7より高く、且つ垂れ
8の下端部15に平行となる様に一直線状に形成し、谷部
7面より所定高さの突堤16を設けている。
ると共に、山部6側の上端部14のみを円弧状に膨出形成
した変形矩形板状に形成しており、詳細には垂れ8の基
体表面を平滑にして、且つその下端部15を一直線状に形
成し、又山部6側の上端部14を山部6より若干突出する
様に円弧状に形成し、かかる山部6側の上端部14に連続
する谷部7側の上端部14a を谷部7より高く、且つ垂れ
8の下端部15に平行となる様に一直線状に形成し、谷部
7面より所定高さの突堤16を設けている。
【0013】又、垂れ8の側端部17、18は下端部15に対
し直角となる様に形成され、桟側2aの側端部17は瓦本体
1の桟2より所定幅外方へ突出形成すると共に、その裏
面側を上下に渡り所定肉厚分を切欠形成して、側端部17
に対し直角な当止め部19を上端部14に桟2と面一に設け
ている。
し直角となる様に形成され、桟側2aの側端部17は瓦本体
1の桟2より所定幅外方へ突出形成すると共に、その裏
面側を上下に渡り所定肉厚分を切欠形成して、側端部17
に対し直角な当止め部19を上端部14に桟2と面一に設け
ている。
【0014】又、差込み3aの側端部18は面取り部10より
若干内側に設けると共に、その上端隅角部に略鉤状の切
欠部20を形成し、該切欠部20は垂直な立ち上がり部20a
と、面取り部10及び差込み側3aの頭4に突設した水返し
13と面一になした平坦面20bとからなる。
若干内側に設けると共に、その上端隅角部に略鉤状の切
欠部20を形成し、該切欠部20は垂直な立ち上がり部20a
と、面取り部10及び差込み側3aの頭4に突設した水返し
13と面一になした平坦面20bとからなる。
【0015】又、垂れ8において、桟側2aの裏面及び差
込み側3aの表面は夫々側端部17、18に向かうに従い薄肉
となる所定幅の斜面を形成して摺接面21、22となしてい
る。
込み側3aの表面は夫々側端部17、18に向かうに従い薄肉
となる所定幅の斜面を形成して摺接面21、22となしてい
る。
【0016】23は瓦本体1の頭側4aの谷部7中央に貫設
した略横長楕円状の排水穴であり、瓦本体1表面の谷部
7面において排水穴23の周囲は降下状の傾斜面24を設け
ている。
した略横長楕円状の排水穴であり、瓦本体1表面の谷部
7面において排水穴23の周囲は降下状の傾斜面24を設け
ている。
【0017】瓦本体1の裏面において、排水穴23の周縁
部の尻側5aには排水穴23の壁面と面一となる水返し突堤
25を膨出形成し、又排水穴23の頭側4aには略半楕円弧状
に突設した水返し突堤26及び略半楕円弧状に穿設した凹
溝27を介して一条の突条28を突設している。
部の尻側5aには排水穴23の壁面と面一となる水返し突堤
25を膨出形成し、又排水穴23の頭側4aには略半楕円弧状
に突設した水返し突堤26及び略半楕円弧状に穿設した凹
溝27を介して一条の突条28を突設している。
【0018】又、谷部7の差込み側3aの上り斜面におい
て、その中途位置から差込み3に設けた水返し13に渡
り、瓦本体1の頭4から尻側5a寄りに至る長さのしゃく
り面29を切欠形成し、該しゃくり面29により水返し13と
の段差を大きくし、かかる部位に水返し13より若干低く
て頭側4a寄りに至る長さの水返し突条30を水返し13と平
行に突設している。
て、その中途位置から差込み3に設けた水返し13に渡
り、瓦本体1の頭4から尻側5a寄りに至る長さのしゃく
り面29を切欠形成し、該しゃくり面29により水返し13と
の段差を大きくし、かかる部位に水返し13より若干低く
て頭側4a寄りに至る長さの水返し突条30を水返し13と平
行に突設している。
【0019】31は尻側5aの谷部7中央に設けた横長矩形
状の丘陵部であり、該丘陵部31は水返し13と同一高さに
してこれに連続形成し、該丘陵部31の両側には所定の間
隔を設けて水返し13より若干低い平台部32、32a を膨出
形成し、該平台部32、32a の中央には釘穴33、33a を貫
設している。
状の丘陵部であり、該丘陵部31は水返し13と同一高さに
してこれに連続形成し、該丘陵部31の両側には所定の間
隔を設けて水返し13より若干低い平台部32、32a を膨出
形成し、該平台部32、32a の中央には釘穴33、33a を貫
設している。
【0020】又、34、34a は山部6尻側5aの頂上に貫設
した一対のつり穴であり、又35、35a は尻側5aの水返し
13に平行で、且つ谷部7中央で不連続となる様に突設し
た水返し突条であり、又36、36a は瓦本体1裏面の尻5
に突設した一対の引っ掛けであり、37は瓦本体1裏面の
尻側5aの谷部7中央に設けた横長矩形状の平坦部であ
る。
した一対のつり穴であり、又35、35a は尻側5aの水返し
13に平行で、且つ谷部7中央で不連続となる様に突設し
た水返し突条であり、又36、36a は瓦本体1裏面の尻5
に突設した一対の引っ掛けであり、37は瓦本体1裏面の
尻側5aの谷部7中央に設けた横長矩形状の平坦部であ
る。
【0021】次に、本発明に係る軒構造について説明す
ると、38は屋根の流れ方向に並設配置した複数の垂木で
あり、該垂木38の軒先となる流れ方向先端には鼻隠39を
固定している。
ると、38は屋根の流れ方向に並設配置した複数の垂木で
あり、該垂木38の軒先となる流れ方向先端には鼻隠39を
固定している。
【0022】又、垂木38の軒先上には図13に示す様に広
小舞40を介して瓦桟41又は瓦桟41のみを鼻隠39より所定
長さ突出する様に固定している。
小舞40を介して瓦桟41又は瓦桟41のみを鼻隠39より所定
長さ突出する様に固定している。
【0023】又、垂木38上において、瓦桟41より屋根の
流れ方向上方には裏板42を敷設して野地43を構成し、該
野地43上にルーフィング44を敷設し、該ルーフィング44
上には瓦本体1を固定する桟木45を瓦桟41と平行に配設
している。
流れ方向上方には裏板42を敷設して野地43を構成し、該
野地43上にルーフィング44を敷設し、該ルーフィング44
上には瓦本体1を固定する桟木45を瓦桟41と平行に配設
している。
【0024】46は鼻隠39前面に所定間隔置きに固定した
樋固定金具であり、該樋固定金具46にて鼻隠39前面に雨
樋47を固定している。
樋固定金具であり、該樋固定金具46にて鼻隠39前面に雨
樋47を固定している。
【0025】48はステンレスの様に耐候性及び耐蝕性等
を有する金属製の水切板であり、該水切板48は野地43に
おける軒先側の裏板42上面から雨樋47の開口部に至る野
地43の軒先回りを被覆形成している。
を有する金属製の水切板であり、該水切板48は野地43に
おける軒先側の裏板42上面から雨樋47の開口部に至る野
地43の軒先回りを被覆形成している。
【0026】そして、瓦本体1は引っ掛け36、36a を桟
木45の稜角に係止すると共に、平坦部37を野地43上の桟
木45に安定載置し、一方排水穴23を雨樋47上に位置対応
させると共に、雨樋47の開口部を瓦本体1にて被覆する
様に葺設している。
木45の稜角に係止すると共に、平坦部37を野地43上の桟
木45に安定載置し、一方排水穴23を雨樋47上に位置対応
させると共に、雨樋47の開口部を瓦本体1にて被覆する
様に葺設している。
【0027】隣接する瓦本体1同志の葺設状態にあって
は、瓦本体1の水垂れ11を隣接する他方の瓦本体1のし
ゃくり面29上に配置する様にして差込み側3aに桟側2aを
重合させている。
は、瓦本体1の水垂れ11を隣接する他方の瓦本体1のし
ゃくり面29上に配置する様にして差込み側3aに桟側2aを
重合させている。
【0028】かかる状態において、一方の瓦本体1にお
ける切欠部20の平坦部20b と頭側4aの水返し13を他方の
瓦本体1の凹部12が跨いだ状態にして、且つ一方の瓦本
体1の垂れ8における桟側2a裏面に、他方の瓦本体1の
垂れ8における差込み側3a表面を重合し、瓦本体1同志
の垂れ8の継ぎ目は垂れ8の桟側2aの側端部17が一直線
上に表れる垂れ8の下端部15に対し直角に表れる。
ける切欠部20の平坦部20b と頭側4aの水返し13を他方の
瓦本体1の凹部12が跨いだ状態にして、且つ一方の瓦本
体1の垂れ8における桟側2a裏面に、他方の瓦本体1の
垂れ8における差込み側3a表面を重合し、瓦本体1同志
の垂れ8の継ぎ目は垂れ8の桟側2aの側端部17が一直線
上に表れる垂れ8の下端部15に対し直角に表れる。
【0029】尚、樋固定金具46の形式は何ら限定される
ものではないが、図15に示す様に雨樋47を吊り下げる形
式のものであれば、軒下より雨樋47を見上げた時に樋固
定金具46が見えず、見栄えが良いため、かかる形式の樋
固定金具46を使用するのが雨樋47を下方支持する形式の
樋固定金具より望ましい。
ものではないが、図15に示す様に雨樋47を吊り下げる形
式のものであれば、軒下より雨樋47を見上げた時に樋固
定金具46が見えず、見栄えが良いため、かかる形式の樋
固定金具46を使用するのが雨樋47を下方支持する形式の
樋固定金具より望ましい。
【0030】又、雨樋47を吊り下げる形式の樋固定金具
46を使用する場合、鼻隠39に対する樋固定金具46の固定
間隔は瓦本体1の葺設状態において、瓦本体1の排水穴
23の下方に位置しない様に位置設定している。
46を使用する場合、鼻隠39に対する樋固定金具46の固定
間隔は瓦本体1の葺設状態において、瓦本体1の排水穴
23の下方に位置しない様に位置設定している。
【0031】又、瓦本体1の葺き上げ後において、桟瓦
を葺設する際には、排水穴23に詰まり防止用のスポンジ
を詰めて桟瓦の施工時に排水穴23へのゴミ侵入防止を図
り、又かかる施工終了後排水穴23より前記スポンジを取
り出し、落葉やその他のゴミの雨樋47への侵入を防ぐた
めに、排水穴23上に格子網、ストレナー等のゴミ避け金
具49を載置固定しても良い。
を葺設する際には、排水穴23に詰まり防止用のスポンジ
を詰めて桟瓦の施工時に排水穴23へのゴミ侵入防止を図
り、又かかる施工終了後排水穴23より前記スポンジを取
り出し、落葉やその他のゴミの雨樋47への侵入を防ぐた
めに、排水穴23上に格子網、ストレナー等のゴミ避け金
具49を載置固定しても良い。
【0032】次に本発明に係る一文字軒瓦及び軒構造の
作用について説明すると、瓦本体1の垂れ8は桟側2aの
裏面及び差込み側3aの表面が夫々側端部17、18に向かう
に従い薄肉となる様に所定幅の斜面を有する摺接面21、
22を設けているため、隣接する瓦本体1同志は垂れ8の
桟側2a裏面に垂れ8の差込み側3aを重合させられ、瓦本
体1の葺設時に左右方向のスライド寸法調整を可能とし
ている。
作用について説明すると、瓦本体1の垂れ8は桟側2aの
裏面及び差込み側3aの表面が夫々側端部17、18に向かう
に従い薄肉となる様に所定幅の斜面を有する摺接面21、
22を設けているため、隣接する瓦本体1同志は垂れ8の
桟側2a裏面に垂れ8の差込み側3aを重合させられ、瓦本
体1の葺設時に左右方向のスライド寸法調整を可能とし
ている。
【0033】スライド調整幅は、垂れ8の差込み側3aの
切欠部20における立ち上がり部20aに垂れ8の桟側2aの
当止め部19を当接した状態から、桟側2aの側端部17の稜
線と差込み側3aの立ち上がり部20a の稜線が重なる位置
までとなる。
切欠部20における立ち上がり部20aに垂れ8の桟側2aの
当止め部19を当接した状態から、桟側2aの側端部17の稜
線と差込み側3aの立ち上がり部20a の稜線が重なる位置
までとなる。
【0034】又、葺設状態において、瓦本体1の垂れ8
の桟側2a裏面に設けた凹部12は切欠部20の平坦部20b と
頭側4aの水返し13を跨いだ状態で、凹部12の一部となる
水垂れ11の先端が頭側4aの水返し13に当接するため、屋
根の流れ方向のズレを防止する。
の桟側2a裏面に設けた凹部12は切欠部20の平坦部20b と
頭側4aの水返し13を跨いだ状態で、凹部12の一部となる
水垂れ11の先端が頭側4aの水返し13に当接するため、屋
根の流れ方向のズレを防止する。
【0035】又、垂れ8は谷部7より突設して突堤16と
なっているため、雪止め効果を図っている。
なっているため、雪止め効果を図っている。
【0036】又、瓦本体1の差込み側3aの頭4隅角部を
斜めに切欠形成して面取り部10を設けているため、瓦本
体1のスライド寸法調整において垂れ8の差込み側3a表
面が差し込まれる垂れ8の桟側2a裏面側との引っ掛かり
をなくし、摺接面21、22同志の摺接によるスムーズなス
ライド寸法調整を図り、しかも面取り部10に設けた水返
し13は、流水を斜めに受け流すことにより、かかる水返
し13を乗り越えることはない。
斜めに切欠形成して面取り部10を設けているため、瓦本
体1のスライド寸法調整において垂れ8の差込み側3a表
面が差し込まれる垂れ8の桟側2a裏面側との引っ掛かり
をなくし、摺接面21、22同志の摺接によるスムーズなス
ライド寸法調整を図り、しかも面取り部10に設けた水返
し13は、流水を斜めに受け流すことにより、かかる水返
し13を乗り越えることはない。
【0037】排水穴23はその周囲に傾斜面24を設けてい
るため、雨水の流れが排水穴23に集中的に流れ、そして
排水穴23へ流れ落ちる雨水は雨樋47内を流れる。
るため、雨水の流れが排水穴23に集中的に流れ、そして
排水穴23へ流れ落ちる雨水は雨樋47内を流れる。
【0038】この時瓦本体1の裏面側に設けた水返し突
堤25、26によって裏面及び垂れ8裏面を伝って流れるこ
とを防止し、又水返し突堤26を越える雨水は凹溝27及び
突条28で垂れ8に雨水が伝って流れることを防止してい
る。
堤25、26によって裏面及び垂れ8裏面を伝って流れるこ
とを防止し、又水返し突堤26を越える雨水は凹溝27及び
突条28で垂れ8に雨水が伝って流れることを防止してい
る。
【0039】又、多量の雨水や雪解け水が雨樋47に流れ
落ちて雨樋47より跳ね上がったり、溢れ出たりしても、
水切板48が軒先回りの軒先部49を構成している垂木38、
鼻隠39、裏板42等を被覆して放水している。
落ちて雨樋47より跳ね上がったり、溢れ出たりしても、
水切板48が軒先回りの軒先部49を構成している垂木38、
鼻隠39、裏板42等を被覆して放水している。
【0040】
【発明の効果】要するに本発明は、瓦本体1の桟2下部
に水垂れ11を設けた山部6を桟側2aに膨出形成すると共
に、該山部6より連続して瓦本体1の差込み側3aに向か
って緩やかに上方へ移行して谷部7を形成し、又瓦本体
1の頭4に表面を平滑にして、且つ下端部15を一直線状
に形成した垂れ8を設けた一文字軒瓦において、前記垂
れ8は山部6側の上端部14を山部6より突出する様に円
弧状に形成すると共に、谷部7側の上端部14a を谷部7
より高く、且つ垂れ8の下端部15に対し平行な一直線状
に形成したので、従来の一文字軒瓦は垂れの上端部が山
部と谷部の湾曲形状に合致しているため、屋根上の積雪
は例えば雪解け時において、瓦の谷部上を流れる雪解け
水によって瓦本体上の全体の雪塊が落下するに対し、本
発明のものは垂れ8を谷部7より高く設けて突堤16とな
しているため、谷部7上の積雪が滑落せず、しかも山部
6側の上端部14を山部6より突出してなるため、山部6
上での雪解け水による滑落をも防止している。
に水垂れ11を設けた山部6を桟側2aに膨出形成すると共
に、該山部6より連続して瓦本体1の差込み側3aに向か
って緩やかに上方へ移行して谷部7を形成し、又瓦本体
1の頭4に表面を平滑にして、且つ下端部15を一直線状
に形成した垂れ8を設けた一文字軒瓦において、前記垂
れ8は山部6側の上端部14を山部6より突出する様に円
弧状に形成すると共に、谷部7側の上端部14a を谷部7
より高く、且つ垂れ8の下端部15に対し平行な一直線状
に形成したので、従来の一文字軒瓦は垂れの上端部が山
部と谷部の湾曲形状に合致しているため、屋根上の積雪
は例えば雪解け時において、瓦の谷部上を流れる雪解け
水によって瓦本体上の全体の雪塊が落下するに対し、本
発明のものは垂れ8を谷部7より高く設けて突堤16とな
しているため、谷部7上の積雪が滑落せず、しかも山部
6側の上端部14を山部6より突出してなるため、山部6
上での雪解け水による滑落をも防止している。
【0041】又、垂れ8の谷部7の上端部14a は下端部
15と平行に形成されているため、垂れ8下端部15の直線
性を重んじる一文字軒瓦において、垂れ8の下端部15と
谷部6の上端部14a の平行な直線的ラインが従来にない
斬新な美観を醸しだすことが出来る。
15と平行に形成されているため、垂れ8下端部15の直線
性を重んじる一文字軒瓦において、垂れ8の下端部15と
谷部6の上端部14a の平行な直線的ラインが従来にない
斬新な美観を醸しだすことが出来る。
【0042】又、垂れ8の側端部17、18を下端部15に対
し直角に形成し、桟側2aの側端部17は桟2より所定幅外
方へ突出形成すると共に、その裏面側を上下に渡り所定
肉厚分切欠形成して上端部に側端部17に対し直角な当止
め部を設け、又差込み3aの側端部18はその上端隅角部に
略鉤状の切欠部20を形成し、垂れ8の桟側2aの裏面及び
差込み側3aの表面は夫々側端部17、18に向かうに従い薄
肉となる所定幅の斜面を形成してなる摺接面21、22を設
け、又水垂れ11の頭側4aを垂れ8裏面より所定長さ切欠
形成して凹部12を設けたので、隣接する瓦本体1同志は
垂れ8の桟側2a裏面に垂れ8の差込み側3aを重合させら
れ、瓦本体1の葺設時に垂れ8表面の摺接面21に対し垂
れ8の裏面の摺接面22を左右方向にスライドさせること
により、左右方向の寸法調整が可能となり、地割の調整
を容易となすことが出来る。
し直角に形成し、桟側2aの側端部17は桟2より所定幅外
方へ突出形成すると共に、その裏面側を上下に渡り所定
肉厚分切欠形成して上端部に側端部17に対し直角な当止
め部を設け、又差込み3aの側端部18はその上端隅角部に
略鉤状の切欠部20を形成し、垂れ8の桟側2aの裏面及び
差込み側3aの表面は夫々側端部17、18に向かうに従い薄
肉となる所定幅の斜面を形成してなる摺接面21、22を設
け、又水垂れ11の頭側4aを垂れ8裏面より所定長さ切欠
形成して凹部12を設けたので、隣接する瓦本体1同志は
垂れ8の桟側2a裏面に垂れ8の差込み側3aを重合させら
れ、瓦本体1の葺設時に垂れ8表面の摺接面21に対し垂
れ8の裏面の摺接面22を左右方向にスライドさせること
により、左右方向の寸法調整が可能となり、地割の調整
を容易となすことが出来る。
【0043】しかも、かかる重合状態において垂れ8の
差込み側3aは谷部7面より高く形成されているが、一方
の瓦本体1垂れ8の差込み側3aにおける切欠部20の平坦
部20b を、他方の瓦本体1の桟2頭側4aの凹部12が跨い
だ状態のため、桟2が邪魔とならず支障なくスライド調
整を行え、しかも瓦本体1の垂れ8下端部15が段差を有
せず一直線状に葺設することが出来、瓦本体1同志の垂
れ8の継ぎ目は垂れ8の桟側2aの側端部17が一直線上に
表れる垂れ8の下端部15に対し直角に表れ、一文字軒瓦
としての美観を崩す恐れが全くない。
差込み側3aは谷部7面より高く形成されているが、一方
の瓦本体1垂れ8の差込み側3aにおける切欠部20の平坦
部20b を、他方の瓦本体1の桟2頭側4aの凹部12が跨い
だ状態のため、桟2が邪魔とならず支障なくスライド調
整を行え、しかも瓦本体1の垂れ8下端部15が段差を有
せず一直線状に葺設することが出来、瓦本体1同志の垂
れ8の継ぎ目は垂れ8の桟側2aの側端部17が一直線上に
表れる垂れ8の下端部15に対し直角に表れ、一文字軒瓦
としての美観を崩す恐れが全くない。
【0044】よって、本発明によれば従来の様に垂れに
合端口、雀口及び差込み垂れを設ける必要がなく、この
ため葺設時において隣接する軒瓦同士の雀口、合端口及
び差込み垂れをグラインダーで切削して合端を合わせる
必要がないので、高度な技術を要せず熟練者でなくても
簡単に施工ができ、施工費も割安に出来る。
合端口、雀口及び差込み垂れを設ける必要がなく、この
ため葺設時において隣接する軒瓦同士の雀口、合端口及
び差込み垂れをグラインダーで切削して合端を合わせる
必要がないので、高度な技術を要せず熟練者でなくても
簡単に施工ができ、施工費も割安に出来る。
【0045】又、前記凹部12を構成している水垂れ11の
頭側4a先端が、谷部7と段差を以て形成された垂れ8の
差込み側3aの側端部18に係止されるため、瓦本体1の屋
根の流れ方向へのズレを防止でき、よって瓦本体1の葺
設状態において、各垂れ8が相互に流れ方向の荷重を受
け止め、瓦本体1を固定している釘やトンボの固定力と
相俟って充分に耐えられる強度を保持し、地震による衝
撃や、屋根上に積った雪塊による垂れ8への押圧力にも
充分耐えられ、その上瓦本体1同志の屋根の流れ方向の
ズレがないため、垂れ8が平面的に見通すことが出来、
一文字軒瓦としての外観を維持できる。
頭側4a先端が、谷部7と段差を以て形成された垂れ8の
差込み側3aの側端部18に係止されるため、瓦本体1の屋
根の流れ方向へのズレを防止でき、よって瓦本体1の葺
設状態において、各垂れ8が相互に流れ方向の荷重を受
け止め、瓦本体1を固定している釘やトンボの固定力と
相俟って充分に耐えられる強度を保持し、地震による衝
撃や、屋根上に積った雪塊による垂れ8への押圧力にも
充分耐えられ、その上瓦本体1同志の屋根の流れ方向の
ズレがないため、垂れ8が平面的に見通すことが出来、
一文字軒瓦としての外観を維持できる。
【0046】又、瓦本体1の差込み側3aの頭4隅角部を
斜めに切欠形成して面取り部10を設け、該面取り部10及
び差込み側3aの頭4には差込み3に設けた水返し13を連
続形成し、又垂れ8の差込み3aの側端部18を面取り部10
より若干内側に設けたので、前記凹部12を構成している
水垂れ11の頭側4a先端が、差込み側3aの頭4に設けた水
返し13を係止して、瓦本体1の屋根の流れ方向へのズレ
を防止し、上記と同様なる耐震性及び耐雪性を有する瓦
本体1を提供できると共に、差込み側3aの頭4の隅角部
を切欠して面取り部10を設けているため、瓦本体1のス
ライド調整において垂れ8の差込み側3a表面が差し込ま
れる垂れ8の桟側2a裏面側との引っ掛かりをなくし、摺
接面21、22同志の摺接によるスムーズなスライド寸法調
整を図ることが出来る。
斜めに切欠形成して面取り部10を設け、該面取り部10及
び差込み側3aの頭4には差込み3に設けた水返し13を連
続形成し、又垂れ8の差込み3aの側端部18を面取り部10
より若干内側に設けたので、前記凹部12を構成している
水垂れ11の頭側4a先端が、差込み側3aの頭4に設けた水
返し13を係止して、瓦本体1の屋根の流れ方向へのズレ
を防止し、上記と同様なる耐震性及び耐雪性を有する瓦
本体1を提供できると共に、差込み側3aの頭4の隅角部
を切欠して面取り部10を設けているため、瓦本体1のス
ライド調整において垂れ8の差込み側3a表面が差し込ま
れる垂れ8の桟側2a裏面側との引っ掛かりをなくし、摺
接面21、22同志の摺接によるスムーズなスライド寸法調
整を図ることが出来る。
【0047】しかも、面取り部10に設けた水返し13は、
尻側5aから頭側4aへ流れる流水を直角に受けず斜めに受
け流すことが出来るため、かかる水返し13を流水が乗り
越えて飛散する様なことがないため、垂れ8の表面の一
部に集中して水垢がこびり付いて垂れ8の美観を損なう
ことはない。
尻側5aから頭側4aへ流れる流水を直角に受けず斜めに受
け流すことが出来るため、かかる水返し13を流水が乗り
越えて飛散する様なことがないため、垂れ8の表面の一
部に集中して水垢がこびり付いて垂れ8の美観を損なう
ことはない。
【0048】又、谷部7頭側4aに排水穴23を貫設したの
で、垂れ8を谷部7より高く形成しても、雨水や雪解け
水は排水穴23に流れ落ちるため、垂れ8に雨水や雪解け
水に溜まる様な支障はなく、しかも従来では雨水や雪解
け水は瓦本体の表面上において一番低い谷部中央に流れ
を集中させるため、かかる部位に対応する垂れ面に水垢
が集中し易く、垂れ面のかかる部位には一筋の水垢が目
立ち、外観上見栄えが悪いが、本発明によれば瓦本体1
上を流れる雨水や雪解け水は垂れ8の手前の排水穴23に
流れ落ちるため、従来の様に垂れ8表面に水垢による一
筋の汚れが付着せず、垂れ8の美観を損なうことはな
い。
で、垂れ8を谷部7より高く形成しても、雨水や雪解け
水は排水穴23に流れ落ちるため、垂れ8に雨水や雪解け
水に溜まる様な支障はなく、しかも従来では雨水や雪解
け水は瓦本体の表面上において一番低い谷部中央に流れ
を集中させるため、かかる部位に対応する垂れ面に水垢
が集中し易く、垂れ面のかかる部位には一筋の水垢が目
立ち、外観上見栄えが悪いが、本発明によれば瓦本体1
上を流れる雨水や雪解け水は垂れ8の手前の排水穴23に
流れ落ちるため、従来の様に垂れ8表面に水垢による一
筋の汚れが付着せず、垂れ8の美観を損なうことはな
い。
【0049】又、請求項3の一文字軒瓦をその排水穴23
が軒先に固定した雨樋47上に対応して、且つ雨樋47の開
口部を被覆する様に葺設したので、排水穴23より流れる
雨水や雪解け水は確実に雨樋47を流れて排水され、しか
も雨樋47は瓦本体1前面に露出せず、瓦本体1の頭側4a
下部に配置されて被覆保護されるため、枯れ葉やその他
のゴミの堆積による流水不良、日光の直射による雨樋47
の変形及び劣化、暴風やその他の悪天候や雨樋47内への
積雪による破損及び破壊などの恐れが全くなく、雨樋47
の強度の高い金属製のものでなくとも、プラスチック製
の雨樋47でも何らの支障なく使用でき、雨樋47の耐久
性の向上を図ることが出来る。
が軒先に固定した雨樋47上に対応して、且つ雨樋47の開
口部を被覆する様に葺設したので、排水穴23より流れる
雨水や雪解け水は確実に雨樋47を流れて排水され、しか
も雨樋47は瓦本体1前面に露出せず、瓦本体1の頭側4a
下部に配置されて被覆保護されるため、枯れ葉やその他
のゴミの堆積による流水不良、日光の直射による雨樋47
の変形及び劣化、暴風やその他の悪天候や雨樋47内への
積雪による破損及び破壊などの恐れが全くなく、雨樋47
の強度の高い金属製のものでなくとも、プラスチック製
の雨樋47でも何らの支障なく使用でき、雨樋47の耐久
性の向上を図ることが出来る。
【0050】更に、従来の一文字軒瓦では、垂れ前面に
雨樋が配置されるため、垂れの下端部の直線的ラインが
見通すことが困難であったが、本発明によれば、雨樋47
は瓦本体1の頭側4a下部に配置されるため、一文字軒瓦
独自の直線的ラインの優雅な美しさを見通すことが出来
る。
雨樋が配置されるため、垂れの下端部の直線的ラインが
見通すことが困難であったが、本発明によれば、雨樋47
は瓦本体1の頭側4a下部に配置されるため、一文字軒瓦
独自の直線的ラインの優雅な美しさを見通すことが出来
る。
【0051】耐候性及び耐蝕性等を有する金属製の水切
板48で野地43の軒先側から雨樋47の開口部に至る軒先回
りを被覆形成したので、雨水や雪解け水が排水穴23から
直接雨樋47へ流れ落ちて、雨樋47より溢れ出たり、飛び
跳ねても、軒先回りを防水できるため、軒先回りの垂木
38、鼻隠39、瓦桟41、裏板42等の腐食による破損を防止
でき、しかも水切板48は金属製で延性、展性に富んでい
るため、現場での加工が簡単で、軒先回りの得意な形状
に簡単に対応させられ、その軒先回りの被覆形成を容易
となすことが出来る。
板48で野地43の軒先側から雨樋47の開口部に至る軒先回
りを被覆形成したので、雨水や雪解け水が排水穴23から
直接雨樋47へ流れ落ちて、雨樋47より溢れ出たり、飛び
跳ねても、軒先回りを防水できるため、軒先回りの垂木
38、鼻隠39、瓦桟41、裏板42等の腐食による破損を防止
でき、しかも水切板48は金属製で延性、展性に富んでい
るため、現場での加工が簡単で、軒先回りの得意な形状
に簡単に対応させられ、その軒先回りの被覆形成を容易
となすことが出来る。
【0052】又、排水穴23にゴミ避け金具49を設けたの
で、枯れ葉やその他のゴミで排水穴32から雨樋47内に流
し込むことはなく、雨樋47内の水の流れを常に良好にす
ることが出来、ゴミ詰まりによる雨樋47のメンテナンス
を不要となすことが出来る等その実用的効果甚だ大なる
ものである。
で、枯れ葉やその他のゴミで排水穴32から雨樋47内に流
し込むことはなく、雨樋47内の水の流れを常に良好にす
ることが出来、ゴミ詰まりによる雨樋47のメンテナンス
を不要となすことが出来る等その実用的効果甚だ大なる
ものである。
【図1】本発明に係る一文字軒瓦の斜視図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】図2の底面図である。
【図4】図2の正面図である。
【図5】図2の背面図である。
【図6】図2の右側面図である。
【図7】図2の左側面図である。
【図8】図2のAーA断面図である。
【図9】図2のBーB断面図である。
【図10】垂れにおける桟側及び差込み側の側端部の重
合状態の関係を示す要部拡大斜視図である。
合状態の関係を示す要部拡大斜視図である。
【図11】垂れの重合状態を示す要部拡大平面図であ
る。
る。
【図12】図11の正面図である。
【図13】軒構造を示す簡略断面図である。
【図14】吊り下げ形式の雨樋と樋固定金具を示す斜視
図である。
図である。
【図15】ゴミ避け金具の斜視図である。
【図16】従来の一文字軒瓦の斜視図である。
1 瓦本体 2 桟 2a 桟側 3 差込み 3a 差込み側 4 頭 4a 頭側 6 山部 7 谷部 8 垂れ 10 面取り部 11 水垂れ 12 凹部 13 水返し 14、14a 上端部 15 下端部 17、18 側端部 20 切欠部 21、22 摺接面 23 排水穴 43 野地 47 雨樋 48 水切板 49 ゴミ避け金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04D 13/064 502 E04D 13/064 502G 13/15 13/15 G
Claims (6)
- 【請求項1】 瓦本体の桟下部に水垂れを設けた山部を
桟側に膨出形成すると共に、該山部より連続して瓦本体
の差込み側に向かって緩やかに上方へ移行して谷部を形
成し、又瓦本体の頭に表面を平滑にして、且つ下端部を
一直線状に形成した垂れを設けた一文字軒瓦において、
前記垂れは山部側の上端部を山部より突出する様に円弧
状に形成すると共に、谷部側の上端部を谷部より高く、
且つ垂れの下端部に対し平行な一直線状に形成し、又垂
れの両側端部を下端部に対し直角に形成し、桟側の側端
部は桟より所定幅外方へ突出形成すると共に、その裏面
側を上下に渡り所定肉厚分切欠形成して上端部に側端部
に対し直角な当止め部を設け、又差込みの側端部はその
上端隅角部に略鉤状の切欠部を形成し、垂れの桟側の裏
面及び差込み側の表面は夫々側端部に向かうに従い薄肉
となる所定幅の斜面を形成してなる摺接面を設け、又水
垂れの頭側を垂れ裏面より所定長さ切欠形成して凹部を
設けたことを特徴とする一文字軒瓦。 - 【請求項2】 瓦本体の差込み側の頭隅角部を斜めに切
欠形成して面取り部を設け、該面取り部及び差込み側の
頭には差込みに設けた水返しを連続形成し、又垂れの差
込みの側端部を面取り部より若干内側に設けたことを特
徴とする請求項1の一文字軒瓦。 - 【請求項3】 谷部頭側に排水穴を貫設したことを特徴
とする請求項1又は2の一文字軒瓦。 - 【請求項4】 請求項3の一文字軒瓦をその排水穴が軒
先に固定した雨樋上に対応して、且つ雨樋の開口部を被
覆する様に葺設したことを特徴とする軒構造。 - 【請求項5】 耐候性及び耐蝕性等を有する金属製の水
切板で野地の軒先側から雨樋の開口部に至る軒先回りを
被覆形成したことを特徴とする請求項4の軒構造。 - 【請求項6】 排水穴にゴミ避け金具を設けたことを特
徴とする請求項4又は5の軒構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7240613A JP3034189B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 一文字軒瓦及び軒構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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