JPH0959757A - 浸炭もしくは窒化防止用粉末および浸炭もしくは窒化防止法 - Google Patents
浸炭もしくは窒化防止用粉末および浸炭もしくは窒化防止法Info
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Abstract
く、簡単な手段で浸炭もしくは窒化防止効果の優れた厚
めの皮膜を均一に形成することができ、それにより任意
の必要部位の浸炭もしくは窒化を簡単な処理で確実に防
止することのできる技術を確立すること。 【解決手段】 浸炭もしくは窒化防止作用を有する硼素
系無機化合物と、浸炭もしくは窒化条件下で熱分解する
熱融着性樹脂を必須成分として含有する粉末からなるこ
とを特徴とする浸炭もしくは窒化防止用粉末、およびこ
の粉末を使用し、被処理金属材において浸炭もしくは窒
化を防止すべき部位を、上記浸炭もしくは窒化防止用粉
末に含まれる熱融着性樹脂の融着温度以上の温度に加熱
し、当該加熱部に上記浸炭もしくは窒化防止用粉末を融
着させる。
Description
(以下、浸炭・窒化と記載する)防止用粉末に関し、例
えば鋼等の金属部品を部分的に浸炭・窒化して当該部分
を硬質化すると共に、他の部分は非浸炭状態もしくは非
窒化状態のままで残して強靭性を維持しようとする際
に、浸炭・窒化防止用として使用される粉末、および該
粉末を用いた浸炭・窒化防止法に関するものである。
フト、ピストン、ピンあるいは各種歯車や切削工具の様
な金属製機械部品においては、部品全体としては強靭性
が要求される一方、摩擦を受ける部分には高レベルの耐
摩耗性が要求される。この様な強靭性と耐摩耗性を兼ね
備えた機械部品を得る方法として、強靭な鋼材を使用
し、耐摩耗性の要求される部分だけを浸炭・窒化処理し
て硬質化する方法があり、この場合、硬質化すべき部分
以外はマスキングして浸炭・窒化を防止し強靭性を保つ
方法が採用されている。
銅めっきや錫めっきが採用されていたが、マスキングの
ためのめっき作業が煩雑で手数を要するところから、最
近ガスバリヤー性皮膜を形成する塗料タイプのマスキン
グ材が開発され、急速に普及してきている。即ち塗料タ
イプのマスキング材とは、硼砂や硼珪酸あるいは錫粉の
如き浸炭・窒化防止作用を持った薬剤粉末を少量の樹脂
及び溶剤に配合したもので、浸炭・窒化のための熱処理
に先立って、鋼材の特定部位にこの塗料を塗布してお
く。そして、これを浸炭・窒化剤が装入され或は浸炭・
窒化性ガス雰囲気に保たれている炉に入れて300〜1
000℃に加熱すると、塗料中の樹脂が熱分解して消失
すると同時に浸炭・窒化防止成分は鋼材表面に焼きつい
て浸炭・窒化防止皮膜を形成し、浸炭・窒化成分との接
触を阻止する結果、当該塗装部分の浸炭・窒化が防止さ
れる。この場合、浸炭・窒化防止皮膜に塗装むらがあっ
たりピンホール欠陥等があると浸炭・窒化防止の目的が
果たせなくなるので、欠陥のない均一な浸炭・窒化防止
皮膜を形成することが最大のポイントとなる。
作用する樹脂成分の配合量が少ない(多いと熱分解した
ときに分解ガスの放出が著しくなって浸炭・窒化防止皮
膜の焼付きが阻害される)ので、流延性が乏しく、均一
な塗膜を形成するには溶剤で希釈して何度も重ね塗りを
しなければならない。そのため筆や刷毛等を使った丹念
な作業が要求され、多大な人手と労力がかかる。
防止剤に代わるものとして、本発明者らは先にラベルタ
イプの浸炭・窒化防止剤を開発し、WO 90/121
24として提案した。この浸炭・窒化防止剤は、浸炭・
窒化防止作用を有する熱融着性もしくは熱溶融性の粉粒
体と熱分解性バインダーとからなる浸炭・窒化防止性シ
ートの片面に粘着剤層を設けたものであり、機械部品等
における浸炭・窒化防止の求められる部位に該ラベルを
貼付して浸炭・窒化条件下に曝すと、該ラベルにおける
粘着成分や熱分解性バインダー成分が熱分解により焼失
すると共に、熱融着性もしくは熱溶融性の粉粒体が貼付
部位で浸炭・窒化防止膜を形成し、それにより当該貼付
部位の浸炭・窒化を防止するものであり、極めて簡単な
貼付作業を行なうだけでラベル貼付部位のみを選択的か
つ確実に浸炭・窒化防止することができる点で、非常に
有用なものであり、当業界において実用化が進められ注
目を集めている。
・窒化防止剤では、被処理基材が平滑で曲面や凹凸のな
いものであれば、浸炭・窒化防止部位に確実に貼付する
ことができ、それによりほぼ確実な浸炭・窒化防止を図
ることができる。ところが曲面や凹凸のある被処理基材
では、その部位にラベルを隙間なく貼付することが困難
であるため、確実な浸炭・窒化防止効果が得られにくい
という問題が生じてくる。こうした欠点は、従来技術と
して開示した塗料タイプの浸炭・窒化防止剤の塗布によ
って解消されるかに思われるが、現実にはそれらの部位
に十分な厚みで浸炭・窒化塗料を均一な厚さとなる様に
万偏なく塗装することは困難であり、部分的に浸炭・窒
化防止不良を生じることが避けられない。
ものであって、その目的は、被処理基材の形状や表面性
状等には関わりなく、簡単な手段で浸炭・窒化防止効果
の優れた厚めの皮膜を均一に形成することができ、それ
により任意の必要部位の浸炭・窒化を簡単な処理で確実
に防止することのできる技術を確立しようとするもので
ある。
のできた本発明に係る浸炭・窒化防止用粉末は、浸炭・
窒化防止作用を有する硼素系無機化合物と、浸炭もしく
は窒化条件下で熱分解する熱融着性樹脂を必須成分とし
て含有する粉末からなるところにその特徴が存在する。
この浸炭・窒化防止用粉末における、浸炭・窒化防止作
用を有する上記硼素系無機化合物の好ましい含有率は、
無水基準で20〜80重量%、より好ましくは40〜6
0重量%の範囲であり、また、浸炭もしくは窒化条件下
で熱分解する上記熱融着性樹脂の好ましい含有率は20
〜80重量%、より好ましくは40〜60重量%の範囲
である。
ましいのは、水分含有率10重量%以下、より好ましく
は5重量%以下の酸化硼素であり、熱融着性樹脂として
好ましいのは、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アクリル系樹脂の1種もしくはそれらの混合樹脂
である。
上記の浸炭・窒化防止用粉末を用いて浸炭・窒化を防止
する方法であって、被処理金属材において浸炭・窒化を
防止すべき部位を、上記浸炭・窒化防止用粉末に含まれ
る熱融着性樹脂の融着温度以上の温度に加熱し、当該加
熱部に上記浸炭・窒化防止用粉末を融着させた後、浸炭
・窒化処理雰囲気に曝すところに要旨が存在する。
粉末を融着させるに当たっては、 該浸炭・窒化防止用粉末を上記加熱部に動的に接触さ
せて融着させる方法、 上記加熱部を回転させながら、該加熱部に前記浸炭・
窒化防止用粉末を動的に接触させて融着させる方法、 上記加熱部を回転させながら、該加熱部の上部から、
前記浸炭・は窒化防止用粉末を落下させて該加熱部に動
的に接触させて融着させる方法、 上記浸炭・窒化防止用粉末が充填された槽内に、前記
加熱部を振動させながら浸漬させ、該加熱部に前記粉末
を融着させる方法、 前記浸炭もしくは窒化防止用粉末の流動床を形成し、
これに前記加熱部を浸漬させてその表面に前記粉末を融
着させる方法、等が好ましい実施態様として例示するこ
とができ、これらの方法を実施するに当たっては、併せ
て静電付着法を採用することによって、融着をより均一
かつ確実にすることも有効である。
窒化防止用塗料やラベルに代わる新しい防炭・防窒技術
を開発しようとして色々検討を進めた結果、次の様な着
想を得た。即ち浸炭・窒化防止皮膜形成成分を粉末状の
ものとし、これを粉末塗装技術を応用して被処理基材の
表面に溶融付着させる方法を採用すれば、基材の形状や
表面性状等に影響されることなく、厚めの浸炭・窒化防
止膜を任意の部位に確実且つ簡単に形成することができ
るのではないかと考えた。
進めた結果、硼素系無機化合物を浸炭・窒化防止の主成
分として活用し、これを、浸炭・窒化条件下で熱分解す
る熱融着性樹脂と共に混合した粉末を使用すれば、被処
理基材における防炭・防窒部位を加熱しておくことによ
って、該粉末を当該加熱部位に確実に融着させることが
でき、しかも当該粉末中に含まれる上記硼素系無機化合
物と樹脂の含有率を適正な範囲に設定することによっ
て、優れた防炭・防窒効果が発揮されることを知った。
は、たとえば硼砂、酸化硼素、硼珪酸、フェニルボロン
酸等が具体例として挙げられ、その選択基準としては、
浸炭・窒化処理時の加熱条件(通常300〜1000
℃)で軟化し、前記樹脂の熱分解による焼失とほぼ同時
期に緻密な防炭・防窒皮膜を形成して浸炭・窒化防止機
能を発揮し得るものとして、450℃以上の温度条件下
で溶融もしくは融着して基材表面に焼付き、緻密な防炭
・防窒皮膜を形成する硼素系無機化合物が選ばれる。
みの皮膜を形成するには、当該粉末中に占める硼素系無
機化合物の無水基準の含有量を20〜80重量%の範囲
にすることが望ましく、含有量が不足する場合は、樹脂
が分解・焼失した後の防炭・防窒皮膜が薄く不均一にな
ったりピンホール欠陥を生じることがあり、確実な防炭
・防窒効果が得られ難くなる。逆に多過ぎる場合は、樹
脂の絶対量が不足気味となって該粉末を被処理材の浸炭
・窒化防止部位へ付着させる際に密着不良となることが
あり、浸炭・窒化処理時に形成される防炭・防窒膜の密
着性が低下し、確実な防炭・防窒効果が得られ難くな
る。
いのは酸化硼素であり、中でも水分含有率が10重量%
以下、より好ましくは5重量%以下のものを選択使用す
ることが望ましい。しかして、付着水や結晶水の如何を
問わず、該硼素系無機化合物中の水分量が多過ぎる場合
は、防炭・防窒皮膜の形成時に該水分の揮発によって皮
膜にピンホール欠陥等が生じ、確実な防炭・防窒皮膜が
形成されにくくなり、あるいは防炭・防窒皮膜が全く形
成されなくなることもあるからである。
末を被処理材の防炭・防窒部位へ付着させる際の接着成
分として作用すると共に、浸炭・窒化処理条件下では熱
分解して消失する特性を有している。即ち防炭・防窒を
図るには、まず上記粉末を被処理材の防炭・防窒部位へ
確実に付着させることが必要であるが、本発明では前述
の硼素系無機化合物と共に所定量の熱融着性樹脂を必須
成分として含有させておくことにより、上記防炭・防窒
部位への該粉末の付着を簡単に行なうことができる。熱
融着性樹脂としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂
を使用することができ、熱可塑性樹脂の場合は熱による
軟化溶融により、または熱硬化性樹脂の場合は、硬化反
応を生じる前の可塑化に伴って生じる融着性により、被
処理材の防炭・防窒部位へ該粉末を簡単に付着させるこ
とが可能となる。
して熱により軟化溶融して融着性を示す熱可塑性のもの
又は熱硬化反応を生じる前に一旦軟化して融着性を示す
ものであることが必要であり、好ましくは350℃程度
以下、より好ましくは300℃程度以下の温度で熱融着
性を示すものを選択することが望まれる。しかして熱融
着性を示す温度が高過ぎるもの、例えば350℃程度を
超えるものでは、後述する様な方法による防炭・防窒部
位への付着を確実に行ない難くなり、結果的に満足のい
く防炭・防窒効果が得られなくなることがあるからであ
る。
は、浸炭・窒化防止用粉末を防炭・防窒部位へ付着させ
た後で且つ浸炭・窒化処理の前には熱分解を起こして消
失し、前記硼素系無機化合物のみからなる防炭・防窒皮
膜の形成を損なわない特性が必要であり、好ましくは4
00〜600℃程度の範囲で熱分解して消失するものを
選択することが望まれる。しかして該熱分解温度が高過
ぎるもの、例えば700℃を超えるものでは、浸炭・窒
化の途中で熱分解が進行して防炭・防窒皮膜にピンホー
ル欠陥を生じ、確実な防炭・防窒効果が得られなくなる
からである。
脂としては、様々の樹脂が例示されるが、それらの中で
も好ましい熱可塑性樹脂としてはポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂などが、また熱硬化性樹脂としては
熱硬化型のポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂が挙げ
られる。熱硬化性樹脂を使用する場合、架橋反応性官能
基をブロックすることによって、主剤が加熱可塑化した
後にブロック剤が離脱して硬化反応を示す様な硬化剤を
選択することが好ましい。
る該前記熱融着性樹脂の好ましい配合量は20〜80重
量%、より好ましくは40〜60重量%の範囲であり、
該樹脂の配合量が不足する場合は、後述する様な方法で
防炭・防窒部位へ上記粉末を均一に溶融付着させるのが
困難になる傾向があり、逆に配合量が多過ぎる場合は、
前記硼素系無機化合物の絶対量が不足することになって
緻密な防炭・防窒皮膜が形成されにくくなり、いずれの
場合も満足のいく防炭・防窒効果が得られなくなる恐れ
が生じてくる。
機化合物と熱融着性樹脂を含有する粉末を使用すると、
流動浸漬法等によって被処理材表面に該粉末を付着させ
る時点では、熱融着性樹脂の熱可塑化に伴う粘着効果に
よって該粉末は被処理材表面の加熱部位(防炭・防窒部
位)に均一に融着し、又これを例えば400℃以上の浸
炭・窒化雰囲気に曝した時には、該熱融着性樹脂が熱分
解により消失すると共に、該粉末中に含まれる十分量の
硼素系無機化合物が溶融もしくは融着して緻密な防炭・
防窒皮膜が密着性よく形成されることになり、ピンホー
ル欠陥等を生じることなく確実な防炭・防窒を図ること
が可能となる。
る必須の構成成分は上記の2種であるが、他の成分とし
て水ガラス、フリット、低融点ガラス;あるいは錫、A
l、亜鉛等の金属粉や金属箔破砕物等を適量添加し、防
炭・防窒効果を更に高めることも有効である。更に、た
とえば酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、タルク、炭酸カ
ルシウム、雲母、シリカ(溶融シリカ、アエロジル
等)、アルミナ、マグネシア、炭化珪素、フライアッシ
ュ、グラファイト、珪酸、カオリナイト、クレー等を少
量添加し、防炭・防窒皮膜の被処理材への密着性や緻密
性を高めたり、あるいは浸炭・窒化処理時における防炭
・防窒皮膜の流動(垂れ落ち)を抑制することも有効で
ある。
構成成分を均一に混合したものであり、その製法は一切
限定されず、たとえば粉末状の硼素系無機化合物と粉末
状の前記熱融着性樹脂、更には必要によりその他の副添
加剤を配合して均一に混合することによっても得ること
ができるが、好ましいのは、熱融着性樹脂を加熱軟化さ
せておき、これに硼素系無機化合物粉末やその他の副添
加剤粉末を均一に分散させた後、冷却固化させてから凍
結粉砕する方法であり、この方法であれば、個々の構成
成分が分離することなく均質な成分組成の粉末を簡単に
得ることができるので好ましい。この方法に類似する方
法として、熱融着性樹脂を適当な溶剤に溶解しておき、
これに硼素系無機化合物粉末やその他の副添加剤粉末を
均一に混合しこれを噴霧乾燥などによって乾燥する方法
なども好ましい方法として例示される。
ては以下に詳述するが、該粉末を被処理材の防炭・防窒
部位へ万遍なく均一に付着させるには、該粉末の平均粒
子径を10〜250μm、より好ましくは50〜200
μmの範囲に粒度調整することが望ましい。しかして該
粉末が粗すぎる場合は、均質な防炭・防窒皮膜が形成さ
れにくくなる傾向があり、逆に細か過ぎる場合は、厚め
の防炭・防窒皮膜を形成しにくくなって満足な防炭・防
窒効果が発揮されにくくなる傾向があるからである。
防窒を行なうに当たっては、被処理材の防炭・防窒部位
を、該粉末中の熱融着性樹脂が熱融着性を示す溶融温度
以上に加熱しておき、これに上記粉末を流動浸漬法、ス
プレー付着法、静電付着法等により付着させる。そうす
ると上記加熱部位のみに粉末が選択的に融着するので、
基材の形状や表面性状に関わりなく、防炭・防窒を必要
とする部位のみに該粉体を簡単かつ確実に付着させるこ
とができる。このときの加熱温度は、粉末中の樹脂の溶
融温度に応じてその温度よりも高温にすればよく、通常
は120〜350℃程度に加熱される。加熱手段は特に
制限されないが、防炭・防窒部分の境界分けを確実かつ
精度よく行なうことのできる高周波加熱法等を採用する
ことが好ましく、この方法によれば、被処理基材が曲面
を有するものであっても、又その表面に凹凸があって
も、その部分を加熱しておくことによって当該加熱部位
に粉末を簡単かつ確実に付着させることができる。かく
して防炭・防窒部位に粉末を溶融付着させた後は、これ
に浸炭・窒化処理が行なわれるが、この浸炭・窒化は通
常500〜1000℃の温度条件で行なわれるので、該
温度に到達するまでの間に該粉体中の樹脂は熱分解を起
こして消失し、硼素系無機化合物のみが残って防炭・防
窒皮膜を形成し、当該部分の炭化・窒化が防止されるこ
とになる。
化防止用粉末を付着させるための具体的な方法は特に制
限されず、流動浸漬法、スプレー法、静電付着法など公
知の方法を適宜変更して適用することができるが、防炭
・防窒部位(即ち加熱部)に浸炭・窒化防止用粉末を万
遍なく均一に付着させるうえで特に好ましいのは、次の
様な方法である。
的に接触させて融着させる方法]具体的には、例えば図
1に示す様に、被処理金属材1の防炭・防窒部位1aを
前述した温度以上に加熱しておき、被処理金属材1を適
当な速度で回転させながら、その上部から振動フィーダ
2等によって粉末Pを連続的に落下させ、該粉末Pを上
記防炭・防窒部位1aに融着させる方法。この方法であ
れば、防炭・防窒部位1aの加熱温度、回転速度および
粉末Pの落下速度を調整することによって、粉末Pを適
度の厚さで均一に融着させることができ、融着しきれな
いで下方に落下する余分の粉末Pはその下部で回収し、
必要により篩いにかけて再使用すればよい。
に、前記加熱部を振動させながら浸漬させ、該加熱部に
前記粉末を融着させる方法]具体的には、例えば図2に
示す様に、浸炭・窒化防止用粉末Pを上部が解放された
槽3内に表面が略水平となる様に充填しておき、所定温
度に加熱された被処理材1の加熱部1aを振動させなが
ら突っ込んで粉末Pを融着させる方法。この方法によれ
ば、加熱温度に応じて所定量の粉末Pが融着した後は、
最外面側に粉末Pがまぶされた状態となってそれ以上の
粉末Pは融着しないので、粉末Pの融着量は全周にわた
ってほぼ一定となる。
場合は、例えば図3に示す如く被処理材1を回転させ、
防炭・防窒したい外周縁のみを高周波加熱等によって加
熱した後直ちに粉末P充填層にくぐらせて、該加熱部に
粉末Pを融着させることも有効である。この時、粉末P
が装入された槽3にバイブレータ等で微振動与えてやれ
ば、粉末Pの付着量を一層均一にすることができるので
好ましい。
形成し、これに前記加熱部を浸漬させてその表面に前記
粉末を融着させる方法]例えば図4に示す如く、粉末P
が装入される槽3の底部にスクリーンSを設けると共
に、その底部から適当な速度で気体を流すことによって
粉体Pを流動状態に保ち、その上部から被処理材1の加
熱部1aを浸漬させて、該加熱部1aに粉末Pを融着さ
せる方法。
熱部1aに対して動的に接触させて融着させる方法を採
用すれば、加熱部1aにおいて局部的に粉末Pの融着量
が多くなったり少なくなったりすることがなく、加熱部
1aの前面に万遍なく粉末Pを融着することができ、そ
の結果として、形成される防炭・防窒被膜も均一とな
り、防炭・防窒を必要とする部位を万遍なく確実に保護
し、より確実な防炭・防窒処理が可能となる。
装置をより具体化して示した見取り図であり、粉体供給
部A、被処理材間欠旋回移送部B、被処理材加熱部Cお
よび粉体回収部Dによって構成されている。粉末供給部
Aは、粉末供給ホッパーA1、該ホッパ−A1から供給
された粉末Pを図示しないバケットコンベア等によって
上方へ移送する移送部A2、上方に移送された粉末Pを
下方に所定量づつ落下案内するガイドA3、該ガイドA
3からの粉体Pを受ける振動フィーダA4(A5はバイ
ブレータを示している)によって構成されている。
(ワーク)1を4箇所で着脱可能に支持する間欠旋回可
能な円盤によって構成されており、B1ではワーク1の
装着と取り外し、B2ではワーク1における防炭・防窒
部位1aの加熱、B3では該加熱部への粉末Pの融着、
B4ではワーク1の冷却が夫々行なわれる。即ちB1で
円盤に装着されたワーク1は、矢印X方向への円盤の間
欠旋回によってB1へ送られ、この部分で、ワーク加熱
部Cに接続され矢印Y方向に進退する高周波加熱端子C
1により防炭・防窒部位1aの加熱が行なわれる。
で加熱されたワーク1は、B3の粉体融着部へ旋回移送
され、この部分で、図示しない回転装置により所定の速
度で回転されながら、前記振動フィーダーA4の先端部
から落下する粉体Pの供給を受け、この粉体Pは直ちに
ワーク1の加熱された防炭・防窒部位1aに融着する。
この部分でワーク1を少なくとも1回、好ましくは2〜
3回回転させると、防炭・防窒部位1aには粉末Pが全
周に渡って均一に融着する。このとき、粉体Pは、振動
フィーダーA4の先端から直接防炭・防窒部位1aに向
けて落下させることも可能であるが、図示する様に落下
位置を規制するガイドGを設け、粉体Pが前記防炭・防
窒部位1aの加熱領域に正確に落下供給される様にする
ことは、好ましい態様として推奨される。また、防炭・
防窒部位1aの外周面側に、テフロン等で構成したスキ
ージあるいは付勢ローラを付設し、粉体Pの融着厚さを
コントロールできる様にすることも極めて有効である。
B4の冷却部で冷却された後、B1のワーク装着・取り
外し部へ間欠移送され、この部分で処理を終えたワーク
1の取り外しと新たなワークの装着が行なわれる。この
操作を連続的に行なうことによって、ワーク防炭・防窒
部位への粉体の融着を連続的に行なうことが可能とな
る。
しないで落下する余分の粉体Pは、その下部に設けられ
た粉体回収部DのホッパーD1および振動樋D2で回収
され、振動樋D2の先端底部に設けたスクリーンSを通
過した微細粉は、返送ホッパーD3を経て循環使用され
る一方、スクリーンS上の粗粒物(一部融着して粗大化
した粉体)は、スクリーンSの先端部から排出し、場合
によっては再粉砕して再利用すればよい。
よって連続処理する構成のものを示したが、上下方向、
水平方向あるいは斜め方向等に間欠移送させながら、上
記と同様にワークの着脱、防炭・防窒部位の加熱、粉体
の融着、その冷却と取り外しを連続的に実施できる様に
することも勿論可能である。
を採用する場合は、ロボット機構を利用してワークの着
脱、防炭・防窒部位の加熱と粉体の融着、冷却等をすべ
て自動的に行なえる様にすることも可能である。
は、部分的な浸炭・窒化処理によって表面硬質化が行な
われる様々の金属材が挙げられるが、中でも最も一般的
なのは鋼材や合金鋼であり、シャフトや軸受けあるいは
研磨、研削部材の如く、強力な摩擦や摩耗を受ける部分
は浸炭・窒化によって硬質化し、その他の部分は浸炭・
窒化を抑えて高靭性の維持が求められる様な機械部品を
得る際の防炭・防窒部位に本発明を適用することによっ
て、当該防炭・防窒部の靭性を維持しつつ非付着部のみ
を浸炭・窒化処理により硬質化することが可能となる。
成及び作用効果を具体的に説明するが、本発明はもとよ
り下記実施例に限定されるものではなく、前・後記の趣
旨に適合し得る範囲で適当な変更を加えて実施すること
も勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範
囲に包含される。
%)50重量部、ポリエチレン(住友化学社製、商品名
「G−201」)45重量部、アエロジル2.5重量部
およびクレー2.5重量部を原料として使用し、これら
を2軸押出し機により180℃で加熱混合して均一なコ
ンパウンドを得、このコンパウンドを凍結粉砕した後篩
い分けして100〜170μmの粒径の浸炭防止用粉末
を得た。このものの水分含有率は5%であった。
材(SCM415)の表面に流動浸漬法(粉末浮上率
1.2〜1.3)によって付着させ、厚みが約350μ
mの皮膜を形成した。このものを、ガス浸炭法を採用し
て920℃×2時間の浸炭試験に付したところ、防炭皮
膜形成部は全く浸炭されておらず、良好な浸炭防止効果
が得られることが確認された。
ル樹脂(大日本インキ化学社製、商品名「ファインディ
ックM−8010」)45重量部、コロイダルシリカ
2.5重量部およびクレー2.5重量部を原料として使
用し、これらを炭化水素系溶剤を用いて均一に混合分散
せしめ、これを噴霧乾燥することによって粒径10〜1
50μmの粉末を製造した。このものの水分含有率は5
%であった。
様にして鋼材表面への防炭用皮膜の形成と浸炭実験を行
なったところ、実施例1と同様に皮膜を形成した部分は
全く浸炭されておらず、良好な防炭効果が得られること
が確認された。
装置を用いて下記の条件で駆動シャフト先端の雄ねじ部
に該粉体を融着させ、下記の条件で浸炭処理を行なっ
た。その結果、粉体を融着させて防炭・防窒を図った部
分は全く浸炭されておらず、完全な防炭効果が得られる
ことを確認した。 被処理材:SCM 415、直径16mm×70mm 加熱条件:ジェミックス社製の高周波加熱装置を使用
し、1.5kwで3秒加熱(表面温度250℃) 粉体塗装:先端部30mmを上記温度に加熱した被処理
材を、水平に保って80rpmで回転させながら、その
上部から振動フィーダにより粉体3gを少量づつ落下さ
せ、被処理材の加熱部に粉体を融着させる(膜厚約35
0μm)。 浸炭条件:950℃×3時間
ックペイントNo.2」を使用し、これを上記実施例1と
同じSCM415の棒鋼に対し1回塗り、2回塗り又は
3回塗りで胴巻き状に塗布した。1回当たりの乾燥塗膜
厚さは約100μmとした。このものを実施例1と同様
に浸炭試験に供したところ、3回塗りのものではほぼ完
全に防炭されていたが、1回塗り及び2回塗りのもので
は部分的に防炭不良の部分があり、靭性の信頼性に問題
のあることが確認された。
融着性粉末タイプとすることにより、ラベルタイプに指
摘される被処理材の形状や表面性状等には一切関係なく
任意の部位を簡単かつ確実に防炭・防窒することがで
き、また塗料タイプのものに比べると、溶剤揮発等が全
く不要であるから処理作業性が良好でかつ相対的に厚め
でしかもピンホール等の欠陥のない防炭・防窒皮膜を容
易に形成することができ、作業性においても又防炭・防
窒効果において非常に優れた利益を享受できる。
部位へ溶融付着させる方法を例示する概略説明図であ
る。
部位へ溶融付着させる他の方法を例示する概略説明図で
ある。
部位へ溶融付着させる更に他の方法を例示する概略説明
図である。
部位へ溶融付着させる更に他の方法を例示する概略説明
図である。
粉末を溶融付着させる具体化された装置を示す見取り図
である。
Claims (11)
- 【請求項1】 浸炭もしくは窒化防止作用を有する硼素
系無機化合物と、浸炭もしくは窒化条件下で熱分解する
熱融着性樹脂を必須成分として含有する粉末からなるこ
とを特徴とする浸炭もしくは窒化防止用粉末。 - 【請求項2】 浸炭もしくは窒化防止作用を有する硼素
系無機化合物の無水基準の含有率が20〜80重量%で
あり、浸炭もしくは窒化条件下で熱分解する熱融着性樹
脂の含有率が20〜80重量%である請求項1に記載の
浸炭もしくは窒化防止用粉末。 - 【請求項3】 硼素系無機化合物が水分含有率10重量
%以下の酸化硼素である請求項1または2に記載の浸炭
もしくは窒化防止用粉末。 - 【請求項4】 熱融着性樹脂が、ポリオレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂よりなる群か
ら選択される少なくとも1種の樹脂である請求項1〜3
のいずれかに記載の浸炭・窒化防止用粉末。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の浸炭も
しくは窒化防止用粉末を用いて浸炭もしくは窒化を防止
する方法であって、被処理金属材において浸炭もしくは
窒化を防止すべき部位を、上記浸炭もしくは窒化防止用
粉末に含まれる熱融着性樹脂の融着温度以上の温度に加
熱し、当該加熱部に上記浸炭もしくは窒化防止用粉末を
融着させることを特徴とする浸炭もしくは窒化防止法。 - 【請求項6】 前記加熱部に、前記浸炭もしくは窒化防
止用粉末を動的に接触させて融着する請求項5に記載の
浸炭もしくは窒化防止法。 - 【請求項7】 前記加熱部を回転させながら、該加熱部
に前記浸炭もしくは窒化防止用粉末を動的に接触させて
融着する請求項5または6に記載の浸炭もしくは窒化防
止法。 - 【請求項8】 前記加熱部の上部から、前記浸炭もしく
は窒化防止用粉末を落下させて該加熱部に動的に接触さ
せる請求項7に記載の浸炭もしくは窒化防止法。 - 【請求項9】 前記浸炭もしくは窒化防止用粉末が充填
された槽内に、前記加熱部を振動させながら浸漬させ、
該加熱部に前記粉末を融着させる請求項5または6に記
載の浸炭もしくは窒化防止法。 - 【請求項10】 前記浸炭もしくは窒化防止用粉末の流
動床を形成し、これに前記加熱部を浸漬させてその表面
に前記粉末を融着させる請求項5〜7または9に記載の
浸炭もしくは窒化防止法。 - 【請求項11】 前記浸炭もしくは窒化防止用粉末を、
静電付着法によって前記加熱部に付着させる請求項5〜
10のいずれかに記載の浸炭もしくは窒化防止法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09143696A JP3571454B2 (ja) | 1995-06-13 | 1996-04-12 | 浸炭もしくは窒化防止用粉末および浸炭もしくは窒化防止法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-146593 | 1995-06-13 | ||
JP14659395 | 1995-06-13 | ||
JP09143696A JP3571454B2 (ja) | 1995-06-13 | 1996-04-12 | 浸炭もしくは窒化防止用粉末および浸炭もしくは窒化防止法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959757A true JPH0959757A (ja) | 1997-03-04 |
JP3571454B2 JP3571454B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=26432875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09143696A Expired - Lifetime JP3571454B2 (ja) | 1995-06-13 | 1996-04-12 | 浸炭もしくは窒化防止用粉末および浸炭もしくは窒化防止法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3571454B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002115041A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-04-19 | Houghton Durferrit Gmbh | 金属構造部材の部分的浸炭のための硬度保護組成物及びその使用 |
KR101525153B1 (ko) * | 2013-10-30 | 2015-06-03 | (주)대성테크 | 침탄방지액 도포장치 |
-
1996
- 1996-04-12 JP JP09143696A patent/JP3571454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002115041A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-04-19 | Houghton Durferrit Gmbh | 金属構造部材の部分的浸炭のための硬度保護組成物及びその使用 |
KR101525153B1 (ko) * | 2013-10-30 | 2015-06-03 | (주)대성테크 | 침탄방지액 도포장치 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3571454B2 (ja) | 2004-09-29 |
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