JPS6368252A - 遠心力鋳造用砂型の造型方法 - Google Patents

遠心力鋳造用砂型の造型方法

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JPS6368252A
JPS6368252A JP21455086A JP21455086A JPS6368252A JP S6368252 A JPS6368252 A JP S6368252A JP 21455086 A JP21455086 A JP 21455086A JP 21455086 A JP21455086 A JP 21455086A JP S6368252 A JPS6368252 A JP S6368252A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、遠心力鋳造に使用される砂型の造型方法に関
する。
〔従来の技術〕
遠心力鋳造用鋳型として、円筒状金枠の内面に砂型また
は塗型を形成したものが使用される。その砂型や塗型は
、鋳込まれる金属溶湯と金枠との接触を遮断することに
より、金属溶湯の凝固速度を制御し、鋳造品の内部品質
を改善する役目を有し、また金枠を金属溶湯による損傷
から保護すると共に、鋳造品の鋳肌を平滑・美麗なもの
とする役目を有している。従って、金枠内の砂型・塗型
は、遠心力鋳造工程において、剥離・破損が生じること
のない十分な強度・堅牢性をもち、かつ適切な一定の厚
さを有することが必要である。
従来の砂型または塗型の造型方法を、第4図〜第6図に
より説明すると、第4図は、金枠(10)を垂直に立設
してその内部に芯金(50)を挿入し、金枠(10)と
芯金(50)との間の空間に、粘結剤(代表的には水ガ
ラス)を含む砂(3)を充填し、ランマー (60)等
で突き固めた後、芯金(50)を抜き取る砂型造型法を
示している。造型された砂型は、そのまま生型として、
または加熱炉で加熱乾燥され、乾燥型として鋳造に供さ
れる。生型として鋳造に使用される場合は、鋳込まれる
溶湯の熱で気化する砕中の水分を速やかに外部に逸散さ
せる必要上、金枠として、その全面に多数の小孔(ガス
抜き孔)が分散穿設された金枠(孔あき金枠)が用いら
れる。乾燥型として用いる場合は、そのような小孔を必
要としないので無孔金枠が用いられる。
第5図に示す方法は、予熱された金枠(10)を水平に
保持して軸心を中心に回転させながら、その金枠内に、
樋状の砂受は治具(70)を挿入し、反転させて該治具
(70)内の砂(レジンコーテツドサンド)(4)を金
枠(10)の内面に落下させ、金枠の保有熱でレジンの
熱硬化反応を生じさせて砂(4)を固化させるようにし
た砂型造型法である。この造型法は、砂の硬化剤が有機
系であるので、鋳造時に砂型から多量のガスが発生する
。従って、そのガスを速やかに外部に逸散させるために
、金枠(10)として孔あき金枠が用いられる。
第6図に示す方法は、金型遠心力鋳造に使用される金型
(10)の内面に塗型を形成する方法である。
金型(10)は無孔金型であり、軸心を中心とする回転
下に、ジルコンフラワ等の微粉骨材と粘結剤を含むスラ
リ(5)をタンク(90)から圧送し、噴霧器(80)
にて金型(10)内面に散布し、金型の保有熱で水分を
蒸発させることにより塗型が形成される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の砂型・塗型の造型法は次のような問題を有してい
る。すなわち、第4図の砂型造型法は、砂原が比較的厚
い砂型を形成することができる反面、ランマー(60)
による砂の突き固め作業や芯金(50)抜取り作業の都
合上、金枠(10)と芯金(50)との隙間をあまり狭
くすることができず、従って砂原の薄い砂型を造型する
ことができない。また、その造型に使用される芯金(5
0)は、目的とする鋳造品の外径(砂型の内径に対応)
に応じて取り替えなければならないので、外径の異なる
多種類の芯金を多数’$ 備しておく必要があり、芯金
コストが高くつく。更に、造型された砂型を生型のまま
鋳造に供する場合の金枠は、孔あき金枠でなければなら
ないので、孔あけ加工に多大のコストを要するほか、孔
あき構造であるがために強度が低く長1tllの使用に
耐え得ず、またその反復使用において、孔に詰まった砂
を取り除くための極めて煩わしい作業を余儀なくされる
。なお、乾燥型として使用する場合の金枠は無孔金枠で
あってよいから、上記の不利は回避されるものの、乾燥
炉の設置を必要とし、乾燥コストの負担のほか、乾燥に
長時間を要する等の難点がある。
なお、バインダとして使用されろ水ガラスは、砂型の強
度確保等の点から原液のまま砂と混合する必要があり、
しかもその混練時に生じるロス(大気中のC02ガスと
の反応による消耗)を補償するために余分の量を配合せ
ねばならない。またその砂型を鋳造に使用すると、金枠
と砂との間に焼付きが生じるため、使用後の砂落とし作
業に難渋するのが一般である。
第5図の砂型造型法は、第3図の造型方法に比し、生産
性が高く、砂原の制御も比較的容易であるが、砂の固化
に有機系硬化剤が用いられる関係上、前述のように金枠
として孔あき金枠を使用せねばならない。また、砂原の
制御が比較的容易であるとは言うものの、薄い砂型を造
型する場合は、金枠の回転、砂受は治具の反転タンミン
グ、あるいは砂の流動性や金枠内面への落下状況等によ
り、砂原に部分的な厚薄不同が生じ易く、極端な場合に
は、砂のない部分(金枠内面が露出したままの部分)が
生じ、造型の失敗となることもある。他方、砂原の厚い
砂型、例えば厚さ10票鵞以上の砂型を造型する場合に
、砂型の内部まで硬化剤の硬化反応を生じさせるべく金
枠の予熱温度を高めると、砂型の外面(金枠との接触面
)側が焼は過ぎとなり砂型の強度が低下する。その焼は
過ぎを回避しようとして金枠の予熱温度を下げると、砂
型の内面側の硬化反応が十分に進まないために、鋳造品
に鋳造欠陥が生じる原因となり、結局厚さlQmmをこ
える砂型の造型は実際上極めて困難である。
また、第6図に示す塗型形成方法において、形成し得る
塗型厚さは、せいぜい3u程度であり、それを越える厚
い塗型を形成しようとしても、固化した塗型表面の骨材
が、内部から蒸発する水分により破損し、塗型表面が発
泡状粗面となるほか、塗型と金枠との密着性が損なわれ
、剥離し易く、結局実用し得る塗型を形成することはで
きない。
本発明は、上記のごとき従来の問題点を解決し、任意の
層厚を有する砂型を能率良く造型することができ、かつ
孔あき金枠を必要としない砂型造型法を提供しようとす
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る砂型造型方法は、予熱された円筒状金枠を
水平に保持し、その軸心を回転中心とする回転下に、金
枠内面への粉粒体の投与位置を金枠の軸心に沿って一端
側から他端側へ1回もしくは複数回反復して移動させな
がら、粉粒体を金枠内面に投与すると共に、その粉粒体
に水ガラス水溶液を噴霧して金枠の回転による遠心力に
より、金枠内面に沿って水ガラス水溶液を含む粉粒体層
を所定の層厚に形成せしめ、水ガラスの熱硬化反応によ
り粉粒体層を固化させることを特徴としている。
本発明方法を第1図により説明すると、(20)は粉粒
体送給管(以下、「砂込給管」)であり、その先端部に
吐出口(21)が開口し、後端側は粉粒体ホッパ(22
)に接続されている。砂等の粉粒体(1)は圧空ノズル
(23)から吹き込まれる圧空により送給管(20)内
を圧送され、吐出口(21)から吐き出されると同時に
、その前面に取付けられた当て板(24)に衝突して金
枠(10)の内面に向かって投与される。なお、粉粒体
の搬送は、上記の空気搬送方式に代え、スクリューコン
ベア、あるいはベルトコンベア等を用いて行ってもよい
(30)は水ガラス水溶液送給管(以下、「バインダ送
給管」)であり、その先端部にノズル(31)が取付け
られている。後端側は水ガラス水溶液タンク(32)に
接続されており、該タンク(32)内を加圧することに
より水ガラス水溶液(S)は送給管(30)内に圧送さ
れ、先端のノズル(31)から金枠内面に向かって噴霧
される。
金枠(10)は回転ローラ(100,100)上に水平
に担持され、回転駆動装置(図示せず)により金枠の軸
心(管軸)を回転中心として所定の速度で回転する。砂
込給管(20)とバインダ送給管(30)は、金枠(1
0)の端部に嵌着されたバンド(止め板)(11)の孔
を介して管軸に沿って金枠内部に差し込まれている。
砂込給管(20)とバインダ送給管(30)は、適当な
移動装置、例えば走行台車(図示せず)に載置され、走
行台車の走行により、砂込給管(20)の吐出口(21
)およびバインダ送給管(30)のノズル(31)の位
置を、金枠(lO)の軸心に沿って一端側から他端側へ
漸次移動させるようになっている。
また、図示の例では、バインダ送給管(30)のノズル
(31)と砂込給管(20)の吐出口(21)の金枠軸
心方向の位置を略−敗させ、金枠内面に対する粉粒体の
投与と、投与された粉粒体に対する水ガラス水溶液の噴
霧を略同時に行っているが、投与される粉粒体に対する
水ガラス水溶液の噴霧のタイミングは任意であり、砂込
給管(20)を先行させて金枠内面に粉粒体の層を形成
したうえ、その粉粒体層の上面に水ガラス水溶液を散布
する場合もある。
上記装置において、予熱された金枠(10)の回転下に
、砂込給管(20)の吐出口(21)から金枠内面に粉
粒体を投与すると、粉粒体は金枠(10)の回転に伴う
遠心力により金枠内面に沿って層をなして堆積する。そ
の粉粒体の投与と併行して、または金枠内面に粉粒体を
層状に堆積させたのちにバインダ送給管(20)のノズ
ル(21)から水ガラス水溶液が噴霧される。ノズル(
21)から噴霧され、粉粒体層内に含浸した水ガラス水
溶液は、金枠(10)の保有熱により水分が気化・逸散
し、熱硬化反応が生起して粉粒体を固化させる。砂込給
管(20)の吐出口(21)およびバインダ送給管(3
0)のノズル(31)を金枠(10)の一端側から他端
側まで移動させ、必要に応じて金枠(10)の端部で折
り返して複数回往復移動させながら上記操作を反復実施
することにより、所定の層厚を有する砂型が形成される
金枠(10)の予熱温度は、水ガラス水溶液の水分の蒸
発と水ガラスの熱硬化反応の点から、少なくとも100
℃以上が適当であり、より好ましくは130℃以上であ
る。もっとも、余り高くすると、鋳造後、溶湯の熱によ
る金枠の強度の低下が問題となることがあるので、40
0℃を上限とすることが好ましい。また、必要に応じ、
例えば比較的層厚の厚い砂型を造型する場合において、
金枠温度を補償して固化時間の遅延を防ぎつつ十分な硬
化反応を生じさせるために、図示はしないが、熱風送給
管を金枠(10)内に挿入し、金枠(10)内の粉粒体
層の表面に熱風を吹き付け、熱風による給熱と金枠の保
有熱とで、粉粒体層の外面と内面から水ガラスの硬化反
応を行わせるようにすることもできる。
金枠1回転当たりに形成される粉粒体の層厚は、例えば
0.5〜3111とすることができる。この層厚は、ホ
ッパ(22)からの粉粒体の圧送量により容易かつ正確
に制御することができる。
砂同化剤である水ガラスは代表的にはJISK  14
0Bに規定されているものである。
水ガラスを固化剤とする鋳物砂はガス砂と称され、広く
用いられているが、その場合の水ガラスは、砂型の強度
不足や水蒸気の発生等の問題を避けるために、原液(濃
厚水溶液)のまま使用されている。これと異なり、本発
明では水溶液(原液を水で希釈)として使用することと
したのは、水ガラスの粘度を下げ、粉粒体に対する均一
な噴霧・分散を確保し、かつ粉粒体に散布された後の粒
子間隙内への浸潤を促すことにより、粉粒体をムラなく
固化させるためである。その水ガラス水溶液の濃度(水
ガラス容積/水容積X100(%))は、薄いと粉粒体
に対する水分景が過多となり、水分の気化に伴って砂型
に膨れが生じる等の不都合を招来し、逆にその濃度が高
過ぎると、流動性の不足により噴霧の困難性や粉粒体層
内への浸潤不足が生じる。かかる観点から求められろ水
ガラス水溶液の濃度の実用範囲は、5〜70%であり、
より好ましくは、10〜70%である。
水溶液として噴霧されろ水ガラスの粉粒体に対する混合
率(水ガラス原液の重1/粉粒体重量X100) (%
)は、1%と低くても十分に粉粒体を固化することがで
きる。その混合率を高めても、別設の不都合はないが、
経済的でなく、また粉粒体の固化強度が不必要に高くな
る結果、鋳造後の型バラクの困難が増すので、その混合
率は5%までとするのが適当である。
粉粒体に対する水ガラス水溶液の噴霧量は、その水溶液
の濃度と、粉粒体に対する水ガラス(原液)の所望の混
合率によって定められるが、その量が少ないと、粉粒体
層内への浸潤が不十分となり、逆に多過ぎると、水ガラ
ス水溶液の濃度によっては、水分の気化に伴う不都合(
砂型の剥がれの発生等)が生じる。これらの点から、粉
粒体1kgに対する水ガラス水溶液の噴霧量は、10〜
450ccの範囲が適当であり、より好ましくは、10
〜300 ccである。
上記の水ガラス水溶液の噴霧量および噴霧状況は、その
吐出圧力、ノズルの種類・口径、および水溶液の濃度等
により容易にかつ正確に制御することができる。
ところで、粉粒体として、粒径の大きい砂を使用する場
合、その砂型は多孔となり、砂粒子間隙が比較的大きい
ので、造型中の気化水分の逸散が促される点で好ましい
が、その反面造型された砂型内面(鋳造時、溶湯に接す
る面)が粗面となり、凹凸が大きいために、砂粒子間に
溶湯が侵入し易く、得られる鋳造品の鋳肌が粗く、その
表面に砂の喰い込みが生じていることがある。
この対策として、砂型造型工程の途中で、金枠内面に投
与される粉粒体を粗粒のもの(例えば、4.5号天然珪
砂)から細粒のもの(例えば、7号天然珪砂)に変える
ことにより、第2図に示すように、粗粒の粉粒体からな
る層(a)と、その内側の細粒の粉粒体からなる層(b
)との二層構造を有する砂型に造型するとよい。また、
別法として、砂型の全砂原を粗粒の粉粒体で造型したの
ち、その内面に塗型剤(例えば、ジルコンフラワ)を塗
布して内面の砂粒の凹凸が消える程度の厚さの塗型層(
blを形成した砂型に仕上げることも有効な対策である
。所望により、粗粒の粉粒体の層と細粒の粉粒体の層と
を有する砂型の内面に更に塗型層を塗設してもよい。
〔作用〕
本発明方法によれば、造型される砂型の砂原は、金枠内
への粉粒体の送給速度、金枠内への投与位置の移動速度
、および投与位置の往復移動回数等により容易にかつ、
正確に調節される。また、金枠の全長に恒って均一な砂
原を有する砂型の造型はもちろんのこと、所望により、
例えば第3図(1)〜(I[l〕に示すように金枠の軸
心方向に沿って砂原が漸増もしくは漸減するテーパをも
った砂型、あるいは段差をなして砂原が変化した砂型な
どの造型も容易である。
また、砂の固化剤として使用する水ガラスは無機質であ
るから、有機系の固化剤を用いた場合のような鋳造時の
ガス発生がなく、また砂型内の水分は造型中に気化し、
遊離水分のない状態となっているので、無孔金枠を使用
して何ら支障えない。
更に、本発明では、水ガラスを水溶液として使用するこ
ととしているので、前記のように粉粒体をムラなく固化
させることができるだけでなく、粉粒体の層を重ねて砂
原の厚い砂型を造型する場合にも、層界面の密着一体化
が促され、眉間剥離が生じることはない。
なお、従来のガス砂にあっては、実用的な可使時間およ
び砂型強度の確保の観点から、粉粒体に対する水ガラス
(原液)の混合率は5〜6%に調節されているが、本発
明の場合は、前記のように1%程度で十分な固化強度が
得られる。従来のガス砂が多量の水ガラスの混合を必要
とするのは、砂と水ガラスの混練機による混練過程で、
空気中の炭酸ガスとの接触により水ガラスの硬化(水ガ
ラスの消耗)が生じ、また混練後の使用開始までにも同
様の消耗が生じる結果、造型時に固化剤として有効に働
く水ガラスの量が減少するため、その消耗量を見込んで
配合しなければならないからである。一方、本発明の場
合にはわずか1%程度の水ガラスの混合により十分な固
化強度が得られるのは、ガス砂と異なって、粉粒体と水
ガラスとの混練工程を省略し、水ガラスを水溶液として
金枠内の粉粒体に直接噴霧して粉粒体を濡らすと共に熱
硬化させるようにしたので、空気との接触による水ガラ
スの消耗は殆どなく、噴霧された水ガラスの略全量が有
効に固化剤として働くからであり、これに加えて、本発
明では、炭酸ガスとの接触により水ガラスを硬化させる
従来のガス砂と異なって水ガラスの熱硬化反応により粉
粒体を固化させており、その熱硬化反応に伴って、水ガ
ラスが発泡するごとくに体積を増して砂粒間隙を満たす
状態となるからである。
〔実施例〕
実施例1 第1図に示した砂型造型装置により、砂型造型を行った
。使用した粉粒体は、4.5号天然珪砂であり、金枠は
無孔金枠(内径:220φ、長さ二4001− 。
龍)である。金枠の予熱温度は130〜220℃とした
。また、水ガラス(原液)は比重1.44のものを用い
た。
造型条件、造型された砂型の性状およびその砂型を用い
て遠心鋳造された管状鋳物の性状を第1表に示す。賦香
(Il&l)  1〜4.7および8の鋳物サイズは外
径:約197φ、肉厚:約25t1長さ:約392/(
鰭)であり、阻5は、外径:約208φ、肉厚:約24
t、長さ:約3921  (ms)である。
各賦香(隘)の砂型の性状を比較すると、陰1.2.5
.6および7の砂型は十分な強度を有しており、患3お
よび4の砂型はやや強度が低く、また隘8の砂型は層間
の密着力がやや低いが、いずれも実用上支障のない強度
を有している。また、患7を除く各賦香の砂型は平坦な
内面を有しているのに対し、述7の砂型は、造型時の水
分が若干条目であったため、砂型内面がややあばた状を
呈しているが、これも実用上障害となる程の欠陥ではな
い。
各賦香の砂型により鋳造された鋳物のうち、隘7の鋳物
は、他の賦香の鋳物に比し、鋳肌に軽度の凹凸が認めら
れるが、問題となる程のものではなく、いずれの鋳物も
良好な表面品質を有している。また、鋳物の断面のマク
ロ試験により、良好な鋳造組織および内部品質の健全性
も確認された。
大施貫1 第1図に示した砂型造型装置により、第2図に示す如き
a層とb層とからなる砂型を造型した。
造型条件、造型された砂型の性状および遠心鋳造された
鋳物の性状を第2表に示す。賦香(隘9)の砂型は、a
層を4.5号天然珪砂で造型し、b層は7号天然珪砂で
造型した。他方、患10の砂型は、amを4.5号天然
珪砂で造型したのち1.塗型装置を使用し、塗型材とし
て、ベントナイトの水溶液にジルコンフラワを懸濁した
スラリをaJiJの内面に散布することによりbNを形
成した。使用した金枠はいずれも無孔金枠(内径:22
0φ、長さm4O(1’、鳳I)であり、その予熱温度
は130〜220℃とした。また、水ガラス(原液)は
比重1.44である。なお、鋳物のサイズは、各賦香と
も、外径:約197φ、肉厚:約251、長さ:約39
21(am)の管状体である。
賦香(隘)9および10の砂型のいずれも、適切な強度
を有し、かつ前記実施例1の砂型に比し、平滑な内面を
有している。b層を塗型材で形成したNll0の砂型内
面の平滑さは特にすぐれている。
また、魚9および10の各砂型にて鋳造された鋳物のい
ずれも、表面の砂の喰い込みは皆無で、前記実施例1で
得られた鋳物に比し、鋳肌の平滑性にすぐれており、鋳
肌のまま使用することができる表面性状を有している。
特に、m1O(b層が塗型層)の砂型を用いた鋳物の鋳
肌は美麗である。
なお、各鋳物の鋳造組織も良好であり、健全な内部品質
を有することも確認された。
第2表 〔発明の効果〕 本発明方法によれば、 (i) r¥薄任意の砂原を有する砂型を能率よく造型
することができる。造型に必要な作業量は、例えば第4
図のように芯金とランマーを用いて行う造型法に対して
、約1/10〜1150と少なく、極めて生産性が高い
(ii)砂原をT!LFJ任意に、かつ正確に調節でき
るので、鋳造条件(w4種、鋳造サイズ・形状等)に応
じた砂原に造型することにより、鋳造金属の凝固速度の
適切な制御と鋳造欠陥の防止・鋳造組織の改善が可能と
なる。例えば、急冷凝固による割れ怒受性の高い鋳造品
を鋳造する場合には、砂原を十分に厚く造型することに
より、凝固速度を望むとおりに緩慢化させることができ
る。
(iii )造型上の困難を伴わずに、砂型の内面を細
粒の粉粒体からなる平滑面に仕上げることができるので
、鋳造品の鋳肌を平滑美麗にしてその表面品質を高める
ことができ、従ってグラインダー等の表面手入れ工程を
省略して、鋳造品を鋳肌のまま使用することもできる。
(iv)金枠の全長に恒って均一な砂原に造型できるだ
けでなく、目的とする鋳造品の形状に応じて、例えば金
枠の軸心方向に傾斜したテーバ、または段差をなして砂
原の変化する砂型を造型することができるので、テーバ
管、中細管、中大管あるいは段差付き管などの異形鋳物
の鋳造が可能である。
(v)第5図のように樋状の砂受は治具を用いて行う造
型法では、砂受は治具に砂を入れると重量が大きくなり
、これを片持ちするための装置が大型化し、かつ治具に
たわみ・曲がりが生じるので、小径・長尺の砂型造型が
困難であるが、本発明では、そのような問題はなく、小
径・長尺サイズの砂型の造型も可能である。
(vi )金枠は無孔金枠であってよいので、金枠の孔
あけ加工が不要であり、かつ孔あき金枠の場合のような
金枠強度の低下がなく、長期に恒る反復使用が可能であ
り、金枠コストが大幅に節減される。
(vii )金枠温度は、水分の蒸発と水ガラスの硬化
反応を生じる温度であればよく、また高温においても砂
の固化強度の低下がないので、金枠の温度管理が容易で
あり、しかも金枠の予熱は最初の1回だけでよく、2回
目以降の反復使用においては、前回の鋳造時に熱せられ
ているので、あらためて予熱を行う必要はなく、連続的
に造型および鋳造を行うことができる。
(vii )砂の固化剤である水ガラスの使用量は少量
でよく、かつガス砂の場合のような可使時間の制限もな
いので、砂の使用に無駄がなく、むろん第4図の造型法
のような芯金の必要もなく、これらの面からの造型コス
ト低減効果も大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施例を示す断面説明図、第2図
は本発明方法により造型される砂型の例を示す径方向断
面図、第3図(1)〜(III)は本発明方法により造
型される砂型の他の例を示す軸方向要部断面図、第4図
〜第6図は従来の砂型造型または塗型形成法を示す軸方
向断面説明図である。 l:粉粒体、S:水ガラス水溶液、lo:金枠、20:
抄速給管、22:ホッパ、3o:水ガラス水溶液送給管
、31:ノズル、32:水ガラス水溶液タンク、100
:回転ローラ、M:砂型、a:粗粒層、b:細粒層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)予熱された円筒状金枠を水平に保持し、その軸心
    を回転中心とする回転下に、金枠内面への粉粒体の投与
    位置を金枠の軸心に沿って一端側から他端側へ1回もし
    くは複数回反復して移動させながら、粉粒体を金枠内面
    に投与すると共に、その粉粒体に水ガラス水溶液を噴霧
    して金枠の回転による遠心力により、金枠内面に沿って
    水ガラス水溶液を含む粉粒体層を所定の層厚に形成せし
    め、水ガラスの熱硬化反応により粉粒体層を固化させる
    ことを特徴とする遠心力鋳造用砂型の造型方法。
  2. (2)固化した所定の層厚を有する粉粒体層の表層部粉
    粒体が細粒であることを特徴とする上記第1項に記載の
    造型方法。
  3. (3)固化した所定の層厚を有する粉粒体層の内面に塗
    型剤を塗布することを特徴とする上記第1項または第2
    項に記載の造型方法。
  4. (4)水ガラス水溶液の濃度が5〜70%、粉粒体1k
    gに対する水ガラス水溶液の噴霧量が10〜450cc
    、および粉粒体に対する水ガラスの混合率が1%以上で
    あることを特徴とする上記第1項ないしは第3項のいず
    れか1つに記載の造型方法。
  5. (5)金枠が無孔金枠であることを特徴とする上記第1
    項ないしは第4項のいずれか1つに記載の造型方法。
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JP2009166083A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Kubota Corp 遠心鋳造鋳型用砂型及び圧延ロールの製造方法
JP2011506096A (ja) * 2007-11-28 2011-03-03 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 複数の材料層を有する鋳込まれたシリンダ摺動スリーブを備えるエンジンブロック、およびシリンダ摺動スリーブの製造方法

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