JPH0959589A - ダイボンド材および半導体装置 - Google Patents
ダイボンド材および半導体装置Info
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- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
- H01L2224/73265—Layer and wire connectors
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- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Die Bonding (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子機器への実装に際して、耐湿性の高いダ
イボンドを提供するとともに、前処理を要せず、かつは
んだ実装の加熱に耐え、しかもはんだ実装後の耐湿信頼
性に富んだ半導体装置の提供が望まれている。 【解決手段】 シリコーンジアミンを全アミン成分の5
〜50モル%含むシリコーン変性ポリイミド樹脂と、エ
ポキシ化合物と、エポキシ化合物と反応する活性水素を
有する化合物との3成分系の樹脂組成物からなるダイボ
ンド材。このダイボンド材を用いて半導体素子をダイパ
ッド上に固定してなる半導体装置。
イボンドを提供するとともに、前処理を要せず、かつは
んだ実装の加熱に耐え、しかもはんだ実装後の耐湿信頼
性に富んだ半導体装置の提供が望まれている。 【解決手段】 シリコーンジアミンを全アミン成分の5
〜50モル%含むシリコーン変性ポリイミド樹脂と、エ
ポキシ化合物と、エポキシ化合物と反応する活性水素を
有する化合物との3成分系の樹脂組成物からなるダイボ
ンド材。このダイボンド材を用いて半導体素子をダイパ
ッド上に固定してなる半導体装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐湿性の高いダイ
ボンド材とこれを用いてなる耐湿信頼性に優れた半導体
装置に関する。
ボンド材とこれを用いてなる耐湿信頼性に優れた半導体
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、IC、LSI等の半導体
素子は、外部環境の保護や素子のハンドリングなどの点
より、樹脂等で封止されてパッケージングされ、半導体
装置とされている。このようなパッケージングに用いら
れるパッケージとして、その代表的なものとしては、デ
ュアルインラインパッケージ(DIP)がある。このD
IPはピン挿入型のものであり、実装基板に対してその
ピンが挿入されることによって取り付けるようになって
いる。したがって、このDIPでパッケージングされた
半導体装置は、実装基板への取り付けが非常に容易なも
のとなっているのである。
素子は、外部環境の保護や素子のハンドリングなどの点
より、樹脂等で封止されてパッケージングされ、半導体
装置とされている。このようなパッケージングに用いら
れるパッケージとして、その代表的なものとしては、デ
ュアルインラインパッケージ(DIP)がある。このD
IPはピン挿入型のものであり、実装基板に対してその
ピンが挿入されることによって取り付けるようになって
いる。したがって、このDIPでパッケージングされた
半導体装置は、実装基板への取り付けが非常に容易なも
のとなっているのである。
【0003】ところが、近年では、LSIチップ等を搭
載した半導体装置の高集積化、高速化が進み、加えて、
電子装置の小型化、高機能化への要求から、実装の高密
度化も進んでいる。このような観点から近年では、前記
DIPのようなピン挿入型のパッケージに代え、表面実
装用パッケージが主流になってきている。この種のパッ
ケージを用いた半導体装置は、平面的にピンが取り出せ
るようになっていることから薄い、軽い、小さいという
特徴を備えており、したがって実装基板に対する専有面
積が小さくてすむという利点を備えている他、基板に対
する両面実装も可能であるという長所をも有している。
載した半導体装置の高集積化、高速化が進み、加えて、
電子装置の小型化、高機能化への要求から、実装の高密
度化も進んでいる。このような観点から近年では、前記
DIPのようなピン挿入型のパッケージに代え、表面実
装用パッケージが主流になってきている。この種のパッ
ケージを用いた半導体装置は、平面的にピンが取り出せ
るようになっていることから薄い、軽い、小さいという
特徴を備えており、したがって実装基板に対する専有面
積が小さくてすむという利点を備えている他、基板に対
する両面実装も可能であるという長所をも有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような表面実装用パッケージを用いた半導体装置におい
ては以下に述べる不都合がある。前記パッケージ自体が
吸湿している場合、はんだ実装時に水分の蒸気圧によっ
てパッケージにクラックが発生してしまうおそれがあ
る。例えば、図2に示すように半導体素子1をダイパッ
ド2上に固定し、さらにこれらを封止樹脂5で封止した
表面実装型半導体装置では、水分が封止樹脂5を通って
パッケージ内に浸入し、主として半導体素子1の表面
や、半導体素子1をダイパッド上2に固定しているダイ
ボンド材硬化体6や、ダイパッド2の裏面に滞留する。
すると、このような半導体装置を赤外線リフロー等では
んだ表面実装処理した際、前記滞留水分が、前記はんだ
実装における加熱によって気化し、その蒸気圧によって
図3に示すようにダイパッド2裏面の樹脂部分を下方に
押しやり、そこに空隙を形成すると同時にパッケージの
封止樹脂5にクラックを生じさせてしまうのである。な
お、図2中符号3はインナーリード、4はアウターリー
ドである。
ような表面実装用パッケージを用いた半導体装置におい
ては以下に述べる不都合がある。前記パッケージ自体が
吸湿している場合、はんだ実装時に水分の蒸気圧によっ
てパッケージにクラックが発生してしまうおそれがあ
る。例えば、図2に示すように半導体素子1をダイパッ
ド2上に固定し、さらにこれらを封止樹脂5で封止した
表面実装型半導体装置では、水分が封止樹脂5を通って
パッケージ内に浸入し、主として半導体素子1の表面
や、半導体素子1をダイパッド上2に固定しているダイ
ボンド材硬化体6や、ダイパッド2の裏面に滞留する。
すると、このような半導体装置を赤外線リフロー等では
んだ表面実装処理した際、前記滞留水分が、前記はんだ
実装における加熱によって気化し、その蒸気圧によって
図3に示すようにダイパッド2裏面の樹脂部分を下方に
押しやり、そこに空隙を形成すると同時にパッケージの
封止樹脂5にクラックを生じさせてしまうのである。な
お、図2中符号3はインナーリード、4はアウターリー
ドである。
【0005】また、半導体素子1をダイパッド2に固定
するため、有機材料の導電性接着剤(ダイボンド材)が
用いられるが、パッケージ内に浸入した水分は、前記ダ
イボンド材硬化体6内に浸透してここにも滞留する。す
ると、前記はんだ実装における加熱によってこの滞留水
分が気化し、その蒸気圧により、図4に示すように半導
体素子1とダイパッド2をそれぞれ上下に押しやり、パ
ッケージの封止樹脂6に横方向のクラックを生じさせて
しまう。
するため、有機材料の導電性接着剤(ダイボンド材)が
用いられるが、パッケージ内に浸入した水分は、前記ダ
イボンド材硬化体6内に浸透してここにも滞留する。す
ると、前記はんだ実装における加熱によってこの滞留水
分が気化し、その蒸気圧により、図4に示すように半導
体素子1とダイパッド2をそれぞれ上下に押しやり、パ
ッケージの封止樹脂6に横方向のクラックを生じさせて
しまう。
【0006】このような問題に対する解決策として、半
導体素子1をパッケージで封止した後、得られる半導体
装置全体を防湿梱包し、表面実装の直前に開封して使用
する方法や、表面実装の直前に前記半導体装置を100
℃で24時間乾燥させ、その後はんだ実装を行うといっ
た方法が提案され、既に実施されている。しかしなが
ら、このような前処理方法を採用した場合には、製造工
程が長くなり、手間もかかるといった新たな不都合があ
る。
導体素子1をパッケージで封止した後、得られる半導体
装置全体を防湿梱包し、表面実装の直前に開封して使用
する方法や、表面実装の直前に前記半導体装置を100
℃で24時間乾燥させ、その後はんだ実装を行うといっ
た方法が提案され、既に実施されている。しかしなが
ら、このような前処理方法を採用した場合には、製造工
程が長くなり、手間もかかるといった新たな不都合があ
る。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、耐湿性の高いダイボ
ンド材を提供するとともに、電子機器への実装に際し
て、前処理を要せず、かつはんだ実装の加熱に耐え、し
かもはんだ実装後の耐湿信頼性に富んだ半導体装置を提
供することにある。
もので、その目的とするところは、耐湿性の高いダイボ
ンド材を提供するとともに、電子機器への実装に際し
て、前処理を要せず、かつはんだ実装の加熱に耐え、し
かもはんだ実装後の耐湿信頼性に富んだ半導体装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のダイボンド材で
は、下記の一般式(1)で表されるシリコーンジアミン
を全アミン成分の5〜50モル%含むシリコーン変性ポ
リイミド樹脂{成分(A)}と、
は、下記の一般式(1)で表されるシリコーンジアミン
を全アミン成分の5〜50モル%含むシリコーン変性ポ
リイミド樹脂{成分(A)}と、
【化3】 エポキシ化合物{成分(B)}と、該エポキシ化合物と
反応する活性水素を有する化合物{成分(C)}との3
成分系の樹脂組成物からなることを前記課題の解決手段
とした。
反応する活性水素を有する化合物{成分(C)}との3
成分系の樹脂組成物からなることを前記課題の解決手段
とした。
【0009】このような構成からなるダイボンド材は、
例えば図2に示した半導体装置において半導体素子1を
ダイパッド2上に固定するための接着材(ダイボンド
材)として好適に用いることができ、また、これ以外に
も各種の電子部品を電子装置に組み込む際の接着材とし
て広く用いることができる。ただし、半導体素子固定用
として用いる場合には、その硬化体は、後述する理由に
より30℃における溶解度係数が1×10-3kg/m3
/Pa以下、85℃における溶解度係数が0.1×10
-3kg/m3 /Pa以下であり、吸湿熱時接着強度が
1.5×105 Pa以上であることが望ましい。
例えば図2に示した半導体装置において半導体素子1を
ダイパッド2上に固定するための接着材(ダイボンド
材)として好適に用いることができ、また、これ以外に
も各種の電子部品を電子装置に組み込む際の接着材とし
て広く用いることができる。ただし、半導体素子固定用
として用いる場合には、その硬化体は、後述する理由に
より30℃における溶解度係数が1×10-3kg/m3
/Pa以下、85℃における溶解度係数が0.1×10
-3kg/m3 /Pa以下であり、吸湿熱時接着強度が
1.5×105 Pa以上であることが望ましい。
【0010】前記シリコーン変性ポリイミド樹脂{成分
(A)}は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、シリ
コーンジアミン化合物と、芳香族ジアミンとからなるポ
リイミド樹脂である。シリコーンジアミン化合物として
は、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチル
シロキサン(APPS)が、得られるポリイミド樹脂の
ガラス転移温度、接着性、耐熱性が良好となることから
好適とされる。なお、シリコーンジアミン化合物として
は、APPS等のシロキサン化合物が単独で用いられて
も、二種類以上のものが併用されてもよいのはもちろん
である。シリコーンジアミン化合物の添加量について
は、特に半導体素子の固定に適用する場合、ダイボンド
材の溶解度係数(吸湿率)を前記した範囲内に保つため
5モル%以上とする必要があり、また、得られる半導体
装置に要求される耐熱性を維持するため、50モル%以
下である必要がある。
(A)}は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、シリ
コーンジアミン化合物と、芳香族ジアミンとからなるポ
リイミド樹脂である。シリコーンジアミン化合物として
は、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチル
シロキサン(APPS)が、得られるポリイミド樹脂の
ガラス転移温度、接着性、耐熱性が良好となることから
好適とされる。なお、シリコーンジアミン化合物として
は、APPS等のシロキサン化合物が単独で用いられて
も、二種類以上のものが併用されてもよいのはもちろん
である。シリコーンジアミン化合物の添加量について
は、特に半導体素子の固定に適用する場合、ダイボンド
材の溶解度係数(吸湿率)を前記した範囲内に保つため
5モル%以上とする必要があり、また、得られる半導体
装置に要求される耐熱性を維持するため、50モル%以
下である必要がある。
【0011】また、シリコーン変性ポリイミド樹脂{成
分(A)}としては、イミド環が完全に閉環した、有機
溶剤に可溶なものが好ましく、具体的には、芳香族テト
ラカルボン酸二無水物が3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および4,
4’−オキシジフタル酸二無水物からなる群より選ばれ
た一種あるいは二種以上のものであり、芳香族ジアミン
が2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン等で
あるものが好ましい。
分(A)}としては、イミド環が完全に閉環した、有機
溶剤に可溶なものが好ましく、具体的には、芳香族テト
ラカルボン酸二無水物が3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および4,
4’−オキシジフタル酸二無水物からなる群より選ばれ
た一種あるいは二種以上のものであり、芳香族ジアミン
が2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン等で
あるものが好ましい。
【0012】エポキシ化合物{成分(B)}としては、
特に限定されるものではないが、前記ポリイミド樹脂A
への溶解性が良好なものが好ましく、具体的にはビスフ
ェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノール
F型のジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。エポキシ化合物{成分(B)}と反応可能な活性水
素基を有する化合物{成分(C)}、すなわちエポキシ
樹脂硬化剤としては、前記ポリイミド樹脂Aやエポキシ
化合物Bとの相溶性、溶解性が良好なものが好ましく、
具体的にはレゾール樹脂、ノボラック樹脂、アミン化合
物等が挙げられる。
特に限定されるものではないが、前記ポリイミド樹脂A
への溶解性が良好なものが好ましく、具体的にはビスフ
ェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノール
F型のジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。エポキシ化合物{成分(B)}と反応可能な活性水
素基を有する化合物{成分(C)}、すなわちエポキシ
樹脂硬化剤としては、前記ポリイミド樹脂Aやエポキシ
化合物Bとの相溶性、溶解性が良好なものが好ましく、
具体的にはレゾール樹脂、ノボラック樹脂、アミン化合
物等が挙げられる。
【0013】これらシリコーン変性ポリイミド樹脂{成
分(A)}、エポキシ化合物{成分(B)}、該エポキ
シ化合物と反応する活性水素を有する化合物{成分
(C)}の配合割合については、図1の三成分系相図に
示す領域にあることが好ましい。なぜなら、この範囲に
あることにより、硬化前の樹脂組成物(ダイボンド材)
の軟化温度を低く抑えることができるとともに、流動性
(フロー)を上げて低温加工性を改良することができ、
また高温時には、シリコーン変性ポリイミド樹脂の弾性
率の低下を防ぎ、その耐熱性を維持する効果が発揮され
るからである。なお、図1に示した領域の範囲外にする
と、各成分が良好に相溶しないため高温時における樹脂
の弾性率が低下したり、樹脂の流動性(フロー)の制御
が困難になったり、ゲルが生じ系が不均一となって加工
性が損なわれたり、樹脂組成物の耐熱性が低下したりす
るので好ましくない。
分(A)}、エポキシ化合物{成分(B)}、該エポキ
シ化合物と反応する活性水素を有する化合物{成分
(C)}の配合割合については、図1の三成分系相図に
示す領域にあることが好ましい。なぜなら、この範囲に
あることにより、硬化前の樹脂組成物(ダイボンド材)
の軟化温度を低く抑えることができるとともに、流動性
(フロー)を上げて低温加工性を改良することができ、
また高温時には、シリコーン変性ポリイミド樹脂の弾性
率の低下を防ぎ、その耐熱性を維持する効果が発揮され
るからである。なお、図1に示した領域の範囲外にする
と、各成分が良好に相溶しないため高温時における樹脂
の弾性率が低下したり、樹脂の流動性(フロー)の制御
が困難になったり、ゲルが生じ系が不均一となって加工
性が損なわれたり、樹脂組成物の耐熱性が低下したりす
るので好ましくない。
【0014】また、このような樹脂組成を有するダイボ
ンド材は、ペースト状、フィルム状等の熱硬化性あるい
は熱可塑性の接着剤であり、各種の導電性充填剤やシリ
カ等無機質充填剤が添加され、あるいは添加されること
なく樹脂成分のみで使用される。
ンド材は、ペースト状、フィルム状等の熱硬化性あるい
は熱可塑性の接着剤であり、各種の導電性充填剤やシリ
カ等無機質充填剤が添加され、あるいは添加されること
なく樹脂成分のみで使用される。
【0015】また、本発明の半導体装置では、半導体素
子と、該半導体素子をダイボンド材でダイパッド上に固
定することにより該半導体素子を搭載するパッケージと
を備えてなり、ダイボンド材として前記したダイボンド
材を用いることを前記課題の解決手段とした。ここで、
用いるダイボンド材としては、その硬化体が、前述した
ように30℃における溶解度係数が1×10-3kg/m
3 /Pa以下、85℃における溶解度係数が0.1×1
0-3kg/m3 /Pa以下であり、吸湿熱時接着強度が
1.5×105 Pa以上であることが望ましい。30℃
における溶解度係数とは、ダイボンド材硬化体を作製し
た後、30℃、相対湿度85%(以下、85%RHと記
す)の雰囲気下にて作製したダイボンド材硬化体を吸湿
させ、その飽和吸湿率、ダイボンド材の比重、および3
0℃、85%RHの水蒸気分圧より、下記の式から算出
される値である。 (30℃における溶解度係数)={(30℃、85%R
Hでの飽和吸湿率)×(ダイボンド材の比重)}/(3
0℃、85%RHの水蒸気分圧)
子と、該半導体素子をダイボンド材でダイパッド上に固
定することにより該半導体素子を搭載するパッケージと
を備えてなり、ダイボンド材として前記したダイボンド
材を用いることを前記課題の解決手段とした。ここで、
用いるダイボンド材としては、その硬化体が、前述した
ように30℃における溶解度係数が1×10-3kg/m
3 /Pa以下、85℃における溶解度係数が0.1×1
0-3kg/m3 /Pa以下であり、吸湿熱時接着強度が
1.5×105 Pa以上であることが望ましい。30℃
における溶解度係数とは、ダイボンド材硬化体を作製し
た後、30℃、相対湿度85%(以下、85%RHと記
す)の雰囲気下にて作製したダイボンド材硬化体を吸湿
させ、その飽和吸湿率、ダイボンド材の比重、および3
0℃、85%RHの水蒸気分圧より、下記の式から算出
される値である。 (30℃における溶解度係数)={(30℃、85%R
Hでの飽和吸湿率)×(ダイボンド材の比重)}/(3
0℃、85%RHの水蒸気分圧)
【0016】同様に85℃における溶解度係数とは、ダ
イボンド材硬化体を作製した後、85℃、相対湿度85
%(以下、85%RHと記す)の雰囲気下にて作製した
ダイボンド材硬化体を吸湿させ、その飽和吸湿率、ダイ
ボンド材の比重、および85℃、85%RHの水蒸気分
圧より、下記の式から算出される値である。 (85℃における溶解度係数)={(85℃、85%R
Hでの飽和吸湿率)×(ダイボンド材の比重)}/(8
5℃、85%RHの水蒸気分圧)
イボンド材硬化体を作製した後、85℃、相対湿度85
%(以下、85%RHと記す)の雰囲気下にて作製した
ダイボンド材硬化体を吸湿させ、その飽和吸湿率、ダイ
ボンド材の比重、および85℃、85%RHの水蒸気分
圧より、下記の式から算出される値である。 (85℃における溶解度係数)={(85℃、85%R
Hでの飽和吸湿率)×(ダイボンド材の比重)}/(8
5℃、85%RHの水蒸気分圧)
【0017】また、吸湿熱時接着強度とは、半導体素子
とダイパッドとをダイボンド材で接着し、得られた試料
を85℃、85%RHの雰囲気下にて144時間吸湿処
理した後、測定温度250℃で接着面に対し垂直方向に
引き剥がしたときの強度を意味している。このような吸
湿熱時接着強度を測定するには、例えば図5に示す測定
装置が用いられる。図5に示した測定装置は、基体7に
固定された支持ブロック8と、図示しない引張装置とか
らなるものであり、予め作製された前記試料、すなわち
ダイパッド2に半導体素子1をダイボンド材で接着して
なる試料の、半導体素子1の裏面を、支持ブロック8に
形成された支持部8aに支持させ、その状態でダイパッ
ド2を引張装置で引っ張り、ダイパッド2が半導体素子
1から剥がれたときの引っ張り強度を測定するものであ
る。
とダイパッドとをダイボンド材で接着し、得られた試料
を85℃、85%RHの雰囲気下にて144時間吸湿処
理した後、測定温度250℃で接着面に対し垂直方向に
引き剥がしたときの強度を意味している。このような吸
湿熱時接着強度を測定するには、例えば図5に示す測定
装置が用いられる。図5に示した測定装置は、基体7に
固定された支持ブロック8と、図示しない引張装置とか
らなるものであり、予め作製された前記試料、すなわち
ダイパッド2に半導体素子1をダイボンド材で接着して
なる試料の、半導体素子1の裏面を、支持ブロック8に
形成された支持部8aに支持させ、その状態でダイパッ
ド2を引張装置で引っ張り、ダイパッド2が半導体素子
1から剥がれたときの引っ張り強度を測定するものであ
る。
【0018】本発明のダイボンド材によれば、その硬化
体が低い溶解度係数と高い吸湿熱時接着強度とを有する
ものとなり、したがって耐湿性の高いものとなる。ま
た、シリコーン変性ポリイミド樹脂と、エポキシ化合物
と、該エポキシ化合物と反応する活性水素を有する化合
物、すなわちエポキシ樹脂硬化剤との3成分系の樹脂組
成物からなるため、ダイボンド材の分子量が高くなり、
したがってこれをフィルム状に加工することが可能にな
る。
体が低い溶解度係数と高い吸湿熱時接着強度とを有する
ものとなり、したがって耐湿性の高いものとなる。ま
た、シリコーン変性ポリイミド樹脂と、エポキシ化合物
と、該エポキシ化合物と反応する活性水素を有する化合
物、すなわちエポキシ樹脂硬化剤との3成分系の樹脂組
成物からなるため、ダイボンド材の分子量が高くなり、
したがってこれをフィルム状に加工することが可能にな
る。
【0019】本発明の半導体装置によれば、ダイパッド
上に半導体素子を固定するためのダイボンド材として前
記のものを用いてなるので、このダイボンド材の硬化体
の溶解度係数が低いことによって該硬化体の吸湿の度合
いが低く抑えられ、したがってはんだ実装時に、吸湿さ
れた水分の蒸気圧の抑制に起因してパッケージにクラッ
クが発生することが抑えられる。また、この硬化体の吸
湿熱時接着強度が高いことから、パッケージ自体が吸湿
していても、該硬化体が、はんだ実装時に水分の蒸気圧
によってダイパッドと半導体素子とに上下に引き剥がさ
れる力に抗してこれらダイパッドと半導体素子との接着
状態を維持させるものとなり、したがってはんだ実装時
に、パッケージにクラックが発生することが防止され
る。
上に半導体素子を固定するためのダイボンド材として前
記のものを用いてなるので、このダイボンド材の硬化体
の溶解度係数が低いことによって該硬化体の吸湿の度合
いが低く抑えられ、したがってはんだ実装時に、吸湿さ
れた水分の蒸気圧の抑制に起因してパッケージにクラッ
クが発生することが抑えられる。また、この硬化体の吸
湿熱時接着強度が高いことから、パッケージ自体が吸湿
していても、該硬化体が、はんだ実装時に水分の蒸気圧
によってダイパッドと半導体素子とに上下に引き剥がさ
れる力に抗してこれらダイパッドと半導体素子との接着
状態を維持させるものとなり、したがってはんだ実装時
に、パッケージにクラックが発生することが防止され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により具体
的に説明する。まず、本発明のダイボンド材の実施例用
として第1表に示す5種類のポリイミド樹脂{成分
(A)}のNMP(N−メチルピロリドン)溶液と、比
較例用として第1表に示す1種類のポリイミド樹脂のN
MP(N−メチルピロリドン)溶液とを、溶液イミド化
法にしたがってそれぞれ調製した。
的に説明する。まず、本発明のダイボンド材の実施例用
として第1表に示す5種類のポリイミド樹脂{成分
(A)}のNMP(N−メチルピロリドン)溶液と、比
較例用として第1表に示す1種類のポリイミド樹脂のN
MP(N−メチルピロリドン)溶液とを、溶液イミド化
法にしたがってそれぞれ調製した。
【表1】 第1表において、その配合欄のBPDAは3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を表
し、BTDAは3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物を表し、ODPAは4,4’−
オキシジフタル酸二無水物を表している。また、BAP
Pは2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル)プロパンを表し、APBは1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼンを表し、APPSはα,ω−
ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを
表している。
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を表
し、BTDAは3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物を表し、ODPAは4,4’−
オキシジフタル酸二無水物を表している。また、BAP
Pは2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル)プロパンを表し、APBは1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼンを表し、APPSはα,ω−
ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを
表している。
【0021】また、エポキシ化合物{成分(B)}とし
て、第1表に示したものを用意した。第1表においてX
Y−4000Hはビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ株式会社製)であり、EOCN−1020は
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会
社製)である。さらに、エポキシ化合物{成分(B)}
と反応する活性水素を有する化合物{成分(C)}とし
て、やはり第1表に示したものを用意した。第1表にお
いてPR−175、PR−22193はいずれもレゾー
ル樹脂(住友デュレズ株式会社製)であり、PR−53
647はフェノールノボラック樹脂(住友デュレズ株式
会社製)である。そして、これら各成分について第1表
中に示す配合量でそれぞれ配合し、樹脂組成物を得た。
て、第1表に示したものを用意した。第1表においてX
Y−4000Hはビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ株式会社製)であり、EOCN−1020は
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会
社製)である。さらに、エポキシ化合物{成分(B)}
と反応する活性水素を有する化合物{成分(C)}とし
て、やはり第1表に示したものを用意した。第1表にお
いてPR−175、PR−22193はいずれもレゾー
ル樹脂(住友デュレズ株式会社製)であり、PR−53
647はフェノールノボラック樹脂(住友デュレズ株式
会社製)である。そして、これら各成分について第1表
中に示す配合量でそれぞれ配合し、樹脂組成物を得た。
【0022】また、第2表に示す配合で銀入り液状エポ
キシ樹脂接着剤を調製し、これを比較例2、比較例3の
ダイボンド材とした。
キシ樹脂接着剤を調製し、これを比較例2、比較例3の
ダイボンド材とした。
【表2】 第2表中、2P4MHZは2−フェニル−4−メチル−
5−ヒドロキシメチルイミダゾールであり、DBUはジ
アザビシクロウンデセンである。なお、第1表、第2表
において数値は配合量であり、単位は重量部である。
5−ヒドロキシメチルイミダゾールであり、DBUはジ
アザビシクロウンデセンである。なお、第1表、第2表
において数値は配合量であり、単位は重量部である。
【0023】そして、得られた樹脂組成物を用いて第1
表に示す物性のダイボンド材(実施例1〜5、比較例
1)を得た。なお、これら実施例1〜5、比較例1のダ
イボンド材については、いずれもフィルム状に調製して
形成した。このようにして得られたダイボンド材(実施
例1〜5、比較例1〜3)を用い、図2に示したように
リードフレームのダイパッド2上に半導体素子1を固定
した。ダイボンド材による固定方法としては、実施例1
〜5ではダイボンド材をダイパッド2に200℃で1秒
間仮加熱圧着し、その後これに半導体素子1を220℃
で3秒間加熱圧着し接着固定した。一方、比較例1で
は、ダイボンド材をダイパッド2に250℃で1秒間仮
加熱圧着し、その後これに半導体素子1を280℃で3
秒間加熱圧着し接着固定した。また、比較例2および3
では、ダイボンド材をディスペンサーでダイパッド2上
に塗布した後、これの上に半導体素子1を載せ、ホット
プレート上にて200℃で30秒間加熱してダイボンド
材を硬化させ、半導体素子1をダイパッド2上に固定し
た。
表に示す物性のダイボンド材(実施例1〜5、比較例
1)を得た。なお、これら実施例1〜5、比較例1のダ
イボンド材については、いずれもフィルム状に調製して
形成した。このようにして得られたダイボンド材(実施
例1〜5、比較例1〜3)を用い、図2に示したように
リードフレームのダイパッド2上に半導体素子1を固定
した。ダイボンド材による固定方法としては、実施例1
〜5ではダイボンド材をダイパッド2に200℃で1秒
間仮加熱圧着し、その後これに半導体素子1を220℃
で3秒間加熱圧着し接着固定した。一方、比較例1で
は、ダイボンド材をダイパッド2に250℃で1秒間仮
加熱圧着し、その後これに半導体素子1を280℃で3
秒間加熱圧着し接着固定した。また、比較例2および3
では、ダイボンド材をディスペンサーでダイパッド2上
に塗布した後、これの上に半導体素子1を載せ、ホット
プレート上にて200℃で30秒間加熱してダイボンド
材を硬化させ、半導体素子1をダイパッド2上に固定し
た。
【0024】このようにダイボンドした半導体素子2
を、それぞれトランスファー成形でモールドすることに
より、実施例1〜5、比較例1〜3の半導体装置を得
た。作製した半導体装置は、SOJ32pin400mil(Cuリー
ドフレーム)で、6.64mm×15.30mmのダイ
パッドサイズ、6.24mm×14.45mmのチップ
サイズを有するものである。このようにして得られた半
導体装置について、赤外線リフロー装置(Max245
℃、10秒)を用い、パッケージクラックが発生するま
での85℃、58%RHでの限界吸湿時間を測定した。
得られた結果を第3表に示す。また、これとは別に、前
記各ダイボンド材の硬化体について、その30℃におけ
る溶解度係数、85℃における溶解度係数、吸湿熱時接
着強度をそれぞれ測定し、得られた結果を第3表に併記
する。
を、それぞれトランスファー成形でモールドすることに
より、実施例1〜5、比較例1〜3の半導体装置を得
た。作製した半導体装置は、SOJ32pin400mil(Cuリー
ドフレーム)で、6.64mm×15.30mmのダイ
パッドサイズ、6.24mm×14.45mmのチップ
サイズを有するものである。このようにして得られた半
導体装置について、赤外線リフロー装置(Max245
℃、10秒)を用い、パッケージクラックが発生するま
での85℃、58%RHでの限界吸湿時間を測定した。
得られた結果を第3表に示す。また、これとは別に、前
記各ダイボンド材の硬化体について、その30℃におけ
る溶解度係数、85℃における溶解度係数、吸湿熱時接
着強度をそれぞれ測定し、得られた結果を第3表に併記
する。
【表3】
【0025】第3表に示した結果より、ダイボンド材硬
化体の吸湿熱時接着力が1.5×105 Paを下回って
いる比較例1〜3、また、30℃、85℃における溶解
度係数が1×10-3kg/m3 /Pa、0.1×10-3
kg/m3 /Paを上回っている比較例1〜3は、いず
れもパッケージクラック発生限界吸湿時間が短いことが
判明した。これに対し、30℃、85℃における溶解度
係数が1×10-3kg/m3 /Pa、0.1×10-3k
g/m3 /Pa以下、吸湿時接着力が1.5×105 P
a以上である実施例1〜5は、パッケージクラック発生
限界吸湿時間が長く、耐パッケージクラック性に優れて
いることが確認された。
化体の吸湿熱時接着力が1.5×105 Paを下回って
いる比較例1〜3、また、30℃、85℃における溶解
度係数が1×10-3kg/m3 /Pa、0.1×10-3
kg/m3 /Paを上回っている比較例1〜3は、いず
れもパッケージクラック発生限界吸湿時間が短いことが
判明した。これに対し、30℃、85℃における溶解度
係数が1×10-3kg/m3 /Pa、0.1×10-3k
g/m3 /Pa以下、吸湿時接着力が1.5×105 P
a以上である実施例1〜5は、パッケージクラック発生
限界吸湿時間が長く、耐パッケージクラック性に優れて
いることが確認された。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のダイボンド
材は、その硬化体が低い溶解度係数と高い吸湿熱時接着
強度とを有するものとなることから、耐湿性の高いもの
となり、したがって例えばこれを半導体素子固定用に用
いた場合、パッケージにクラックが発生することを防止
することができなど、各種の電子装置の耐湿信頼性を向
上させることができる。また、3成分系の樹脂組成物か
らなるためその分子量が高くなることから、これをフィ
ルム状に加工することでき、したがってこのようにフィ
ルム状にして用いれば、例えば従来の液状エポキシ樹脂
ダイボンド材を使用した工程と比較して短時間でしかも
クリーンに各種の電子部品等の接着を行うことができ
る。
材は、その硬化体が低い溶解度係数と高い吸湿熱時接着
強度とを有するものとなることから、耐湿性の高いもの
となり、したがって例えばこれを半導体素子固定用に用
いた場合、パッケージにクラックが発生することを防止
することができなど、各種の電子装置の耐湿信頼性を向
上させることができる。また、3成分系の樹脂組成物か
らなるためその分子量が高くなることから、これをフィ
ルム状に加工することでき、したがってこのようにフィ
ルム状にして用いれば、例えば従来の液状エポキシ樹脂
ダイボンド材を使用した工程と比較して短時間でしかも
クリーンに各種の電子部品等の接着を行うことができ
る。
【0027】本発明の半導体装置は、ダイパッド上に半
導体素子を固定するためのダイボンド材として前記のも
のを用いたものであるから、このダイボンド材の硬化体
の溶解度係数が低いことによって該硬化体の吸湿の度合
いが低く抑えられ、これによりはんだ実装時に、吸湿さ
れた水分の蒸気圧の抑制に起因してパッケージにクラッ
クが発生するのを抑えることができる。また、この硬化
体の吸湿熱時接着強度が高いことから、パッケージ自体
が吸湿していても、該硬化体が、はんだ実装時に水分の
蒸気圧によってダイパッドと半導体素子とに上下に引き
剥がされる力に抗してこれらダイパッドと半導体素子と
の接着状態を維持させ、これによりはんだ実装時にパッ
ケージにクラックが発生するのを防止することができ
る。したがって、このようなダイボンド材を用いたこと
によって本発明の半導体装置は、耐パッケージクラック
性、すなわち耐湿信頼性が従来に比べ大幅に上昇し、こ
れにより電子機器への実装に際して前処理を必要としな
い、高い信頼性を有するものとなる。
導体素子を固定するためのダイボンド材として前記のも
のを用いたものであるから、このダイボンド材の硬化体
の溶解度係数が低いことによって該硬化体の吸湿の度合
いが低く抑えられ、これによりはんだ実装時に、吸湿さ
れた水分の蒸気圧の抑制に起因してパッケージにクラッ
クが発生するのを抑えることができる。また、この硬化
体の吸湿熱時接着強度が高いことから、パッケージ自体
が吸湿していても、該硬化体が、はんだ実装時に水分の
蒸気圧によってダイパッドと半導体素子とに上下に引き
剥がされる力に抗してこれらダイパッドと半導体素子と
の接着状態を維持させ、これによりはんだ実装時にパッ
ケージにクラックが発生するのを防止することができ
る。したがって、このようなダイボンド材を用いたこと
によって本発明の半導体装置は、耐パッケージクラック
性、すなわち耐湿信頼性が従来に比べ大幅に上昇し、こ
れにより電子機器への実装に際して前処理を必要としな
い、高い信頼性を有するものとなる。
【図1】本発明のダイボンド材の樹脂組成比率を示す三
成分系相図である。
成分系相図である。
【図2】半導体装置の概略構成図である。
【図3】従来の半導体装置の課題を説明するための図で
ある。
ある。
【図4】従来の半導体装置の課題を説明するための図で
ある。
ある。
【図5】吸湿熱時接着強度を測定するための装置の概略
構成図である。
構成図である。
1 半導体素子 2 ダイパッド 6 ダイボンド材硬化体
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 敏夫 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内 (72)発明者 奥川 良隆 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内 (72)発明者 岡明 周作 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の一般式(1)で表されるシリコー
ンジアミンを全アミン成分の5〜50モル%含むシリコ
ーン変性ポリイミド樹脂と、 【化1】 エポキシ化合物と、 該エポキシ化合物と反応する活性水素を有する化合物
と、の3成分系の樹脂組成物からなることを特徴とする
ダイボンド材。 - 【請求項2】 半導体素子と、該半導体素子をダイボン
ド材でダイパッド上に固定することにより該半導体素子
を搭載するパッケージと、を備えてなる半導体装置にお
いて、 前記ダイボンド材が、下記の一般式(1)で表されるシ
リコーンジアミンを全アミン成分の5〜50モル%含む
シリコーン変性ポリイミド樹脂と、 【化2】 エポキシ化合物と、 該エポキシ化合物と反応する活性水素を有する化合物
と、の3成分系の樹脂組成物からなることを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項3】 前記ダイボンド材の硬化体の、30℃に
おける溶解度係数が1×10-3kg/m3 /Pa以下、
85℃における溶解度係数が0.1×10-3kg/m3
/Pa以下であり、 前記ダイボンド材の硬化体の、吸湿熱時接着強度が1.
5×105 Pa以上であることを特徴とする請求項2記
載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21687295A JPH0959589A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ダイボンド材および半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21687295A JPH0959589A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ダイボンド材および半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959589A true JPH0959589A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16695246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21687295A Pending JPH0959589A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ダイボンド材および半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0959589A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7488532B2 (en) | 2003-05-14 | 2009-02-10 | Mitsui Chemicals, Inc. | Adhesive resin composition and adhesive agent in film form, and semiconductor device using the same |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP21687295A patent/JPH0959589A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7488532B2 (en) | 2003-05-14 | 2009-02-10 | Mitsui Chemicals, Inc. | Adhesive resin composition and adhesive agent in film form, and semiconductor device using the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040601 |