JPH095810A - マイクロレーザーによりポンピングされる一体型光学的パラメトリック発振器 - Google Patents

マイクロレーザーによりポンピングされる一体型光学的パラメトリック発振器

Info

Publication number
JPH095810A
JPH095810A JP8151471A JP15147196A JPH095810A JP H095810 A JPH095810 A JP H095810A JP 8151471 A JP8151471 A JP 8151471A JP 15147196 A JP15147196 A JP 15147196A JP H095810 A JPH095810 A JP H095810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
parametric oscillator
optical parametric
optical
microlaser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8151471A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4208268B2 (ja
Inventor
Filbert Laurent
ローラン・フルベール
Engin Molva
アンジェン・モルヴァ
Thony Philippe
フィリップ・トニー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique CEA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Publication of JPH095810A publication Critical patent/JPH095810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4208268B2 publication Critical patent/JP4208268B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/06Construction or shape of active medium
    • H01S3/0627Construction or shape of active medium the resonator being monolithic, e.g. microlaser
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/39Non-linear optics for parametric generation or amplification of light, infrared or ultraviolet waves
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/06Construction or shape of active medium
    • H01S3/0602Crystal lasers or glass lasers
    • H01S3/0604Crystal lasers or glass lasers in the form of a plate or disc
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/06Construction or shape of active medium
    • H01S3/0602Crystal lasers or glass lasers
    • H01S3/0615Shape of end-face
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/10Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
    • H01S3/11Mode locking; Q-switching; Other giant-pulse techniques, e.g. cavity dumping
    • H01S3/1123Q-switching
    • H01S3/113Q-switching using intracavity saturable absorbers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/10Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
    • H01S3/11Mode locking; Q-switching; Other giant-pulse techniques, e.g. cavity dumping
    • H01S3/1123Q-switching
    • H01S3/115Q-switching using intracavity electro-optic devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の光学的パラメトリック発振器は、製造
コストが高く、また、寸法の大きなものであった。 【解決手段】 光学的パラメトリック発振器非線形材料
18と、この非線形材料18の両側部に配置されるとと
もに、光学的パラメトリック発振器キャビティを形成す
る2つのミラー26、24と、光学的パラメトリック発
振器キャビティをポンピングするためのレーザービーム
を発生するためのスイッチ型マイクロレーザー(入力ミ
ラー2、活性レーザー媒質6、スイッチング手段8、出
力ミラー26から構成される)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的パラメトリ
ック発振器の分野に関するものである。
【0002】光学的パラメトリック発振器(OPO)
は、高パワー、レーザーポンピングビーム、および非線
形結晶の相互作用をもたらすことにより、レーザーの波
長よりも、より長い波長の放射を生成することができ、
その時間および空間特性は、ポンピングビームの時間お
よび空間特性に近いものである。結晶の回転あるいは温
度変化のいずれかによって、非線形結晶相のマッチング
条件を変調することにより、放出される放射波長を非常
に幅広い範囲にわたって連続的に変化させることができ
る。よって、今までは、従来のレーザーによってはアク
セスできなかった波長領域に到達することが可能であ
る。
【0003】さらに詳細には、可変波長放射を生成する
プロセスは、高い光学的パワー密度に関するある種の材
料において現れる非線形現象に基づいている。周波数が
pであるポンピングフォトンは、2つのフォトンに崩
壊する。この2つのフォトンのうち、周波数がvs であ
って周波数の高い方のフォトンは、”信号”フォトンと
称される。一方、周波数がvi であって周波数の低い方
のフォトンは、”相補的”フォトン(”complimentar
y” photon)あるいはアイドラー(idler) と称され
る。エネルギー保存のために、vs+vi=vp の関係が
成立している。
【0004】OPOを得るために、最も広く使用されて
いる手段は、キャビティ内に非線形材料を配置すること
である。信号フォトンあるいはアイドラーに対して共振
キャビティである場合には、それは、共振すると言われ
る。ポンピングパワーがあるしきい値を超えると、ゲイ
ンが損失を超え、”信号”フォトンがキャビティにより
放出される。
【0005】OPOの動作しきい値を下げるために、ダ
ブル共振キャビティあるいはトリプル共振キャビティ
(信号、および、アイドラー、および/または、ポンピ
ングに対して共振するキャビティ)内に非線形材料を配
置することができる。その場合、しきい値は、ずっと低
いものであり、OPOを連続的に動作させることができ
る。しかしながら、そのようなキャビティの構築および
モードの安定化は、困難を引き起こし、また、コスト的
に技術課題をもたらす。
【0006】OPOは、レーザー遠隔計測、環境、科学
的および医学的器具、等のような分野において、応用を
有している。これらの応用においては、たいていの場
合、高ピーク出力パワーを備えたパルスモードにおける
OPOの動作が必要とされる。
【0007】
【従来の技術】OPOは、連続的に、あるいは、パルス
式に動作することができる。
【0008】連続動作の場合には、非線形材料は、共振
キャビティ中に配置され、ポンピングフォトンを、より
長い波長のフォトンへと変換する。良好な変換効率を得
るためには、高パワーレベルを有することが必要であ
る。これは、単純さを欠く面はあるものの、非線形材料
のパワー密度を増加させ得るダブル共振キャビティある
いはトリプル共振キャビティを利用して連続的に行うこ
とができる。
【0009】パルス式動作の場合には、非線形材料は、
短い持続時間のパルスを放出しかつ高ピークパワーであ
るレーザーによりポンピングされる。変換効率は、結果
的に連続動作の場合よりもずっと高くなり、ただ1つの
共振キャビティという単純な構成を使用することができ
る。
【0010】パルス式動作を伴うOPOの例は、Journa
l of Optical Society of America,B, vol.11, No.5, p
p758-769, 1994 における J.A.C.Terry氏他による”Low
threshold operation of an all-solid-state KTP opti
cal parametric oscil-lator” という文献中に記載さ
れている。
【0011】この文献中においては、スイッチ型レーザ
ーによりポンピングされるシングル共振OPOの動作が
記載されている。非線形材料は、20mm長さのKTP
結晶である。ポンピングは、1.047μmの波長で1
8nsの幅のパルスを供給するYLF:Ndスイッチ型
レーザーにより行われる。
【0012】ある構成においては、OPOの動作しきい
値は、230μmのポンピングビーム半径において0.
7mJである。すなわち、非線形材料中のパワー密度
は、23MW/cm2 である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記文献中において記
載されているOPOのパワー密度のしきい値は、比較的
小さいけれども、エネルギーのしきい値は、長いパルス
持続時間(18ns)および大きなビーム半径(230
μm)のために比較的大きなものである。そのようなエ
ネルギーを供給するポンピングレーザーは、コストがか
さむものであり、また、大きな寸法を有するものであ
る。しかも、OPOは、一体式ではなく、連続的に動作
させるためには位相の制御およびマッチングが必要とな
る。よって、信頼性を欠くものである。最後に、そのよ
うな構造は、低コストである大量生産には不向きであ
る。
【0014】一般的に言えば、現存のOPOは、とりわ
け高パワーポンピングレーザーの存在のために、高価で
あり、寸法の大きなデバイスである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、スイッ
チ型レーザーによりポンピングされる光学的パラメトリ
ック発振器であって、この場合、スイッチ型レーザー
は、OPOの動作しきい値を低減し得ることにより、ま
た、OPOの全体寸法を低減し得ることにより、公知の
デバイスを改善し得るものである。
【0016】OPO寸法の低減は、非線形結晶の長さの
低減につながることになり、このことは、非線形結晶に
おける変換効率の低下を意味する。また、OPOの動作
しきい値の低減は、より小さなポンピングエネルギーで
の非線形結晶のポンピングにつながる。
【0017】OPOの出力信号は、ポンピングエネルギ
ーによる変換効率の積に比例する。したがって、上記2
つの課題を解決することを望むことは、不適当となる。
なぜなら、それらを同時に解決することは、OPOの出
力信号強度のかなりの低下につながるからである。しか
しながら、本発明においては、このような二重の課題を
解決し得る手段を提案する。
【0018】この目標に対して、本発明は、光学的パラ
メトリック発振器非線形材料と;非線形材料の両側部に
配置されるとともに、キャビティを形成する2つのミラ
ーと;キャビティをポンピングするためのレーザービー
ムを発生するためのスイッチ型マイクロレーザーとを具
備することを特徴とする光学的パラメトリック発振器に
関するものである。
【0019】固体マイクロレーザー(あるいは、レーザ
ーチップ)は、ダイオードによりポンピングされるもの
であり、また、コンパクトなものである(数cm3 )。
異なるドーパントでドーピングされた異なるレーザー媒
質のポンピングに使用されるパワーを備えたIII−Vレー
ザーダイオードの開発により、1〜2ミクロンの間のか
なり幅広い波長領域にわたってマイクロレーザーを得る
ことができる。
【0020】マイクロレーザーは、多層積層構造を有し
ている。活性レーザー媒質は、150〜1000ミクロ
ンの限られた厚さ、および、数mm2 の小さな寸法の材
料から構成される。そして、活性レーザー媒質上には、
キャビティ誘電性ミラーが直接的に成膜される。
【0021】スイッチ型マイクロレーザーの限られたキ
ャビティ長さのために、スイッチ型マイクロレーザーの
パルス幅は短い(典型的には、1nsより短く、最大で
も数ns)。同様に、ビームの寸法も小さい。これによ
り、高いポンピングパワー密度(とりわけ、上記文献中
の値と同等、あるいは、超える)を得ることができる。
一方、パルスエネルギーは小さい。したがって、エネル
ギーのしきい値が低減される。しかも、小さな断面積の
ビーム内に高パワー密度を有していることにより、OP
Oのサイズを低減することができる。
【0022】上記二重の課題を解決するための手段は、
したがって、ポンピング源として、スイッチ型マイクロ
レーザーを選択することである。
【0023】例えば、パルス幅が750psで5μJの
パルスを放出するマイクロレーザーであってビーム半径
が65μm(これらの数値は、現時点での典型的な数値
である)の場合には、マイクロレーザー出力のパワー密
度は、50MW/cm2 であり、この値は、Terry 氏他
による上記文献中におけるOPOのしきい値(23MW
/cm2 )を超えるものである。この場合、OPO非線
形材料のサイズは、数mm、例えば約5mmにまで低減
することができる。これは、上記文献中におけるOPO
のサイズ(20mm)と比較して、全体寸法が4分の1
に低減され、かなりの低減である。より大きなエネルギ
ーのパルス(50μJまで)を放出するマイクロレーザ
ーを使用することにより、OPOの非線形材料のサイズ
をさらに低減することができる。
【0024】システムのコンパクトさは、OPOキャビ
ティを形成するミラーがOPO非線形材料上に直接的に
成膜されれば、向上することになる。
【0025】マイクロレーザーのキャビティが、入力ミ
ラーおよび出力ミラーを備え、この出力ミラーが、また
OPOキャビティの入力ミラーを形成しているような状
況で、マイクロレーザーを備える光学的パラメトリック
発振器を得ることもまた可能である。
【0026】これは、マイクロエレクトロニクスにおけ
る方法を使用した大量生産に適合するコンパクトかつ一
体型デバイスをもたらす。
【0027】他の実施形態においては、OPOキャビテ
ィの入力ミラーは、マイクロレーザーにより放出される
波長に対しては透明であることができ、OPO結晶は、
マイクロレーザーキャビティ内に配置される。この場合
には、OPOキャビティの入力エネルギー密度(ポンピ
ングエネルギー)は、また高くなる。
【0028】ダブル共振型のOPOキャビティが得られ
れば、OPOの動作しきい値は、さらに低減される。
【0029】マイクロレーザーおよび/または非線形材
料の面上に凹面ミラーを形成して安定なキャビティを作
ることもまた可能である。安定化されたキャビティは、
より小さなしきい値、および、より良好な効率を有して
いる。非線形材料中におけるレーザービームのサイズを
調節することも、また可能である。
【0030】本発明のある実施形態においては、マイク
ロレーザーキャビティは、可飽和吸収体(saturable ab
sorber)により受動的にスイッチングされる。
【0031】本発明の他の形態は、マイクロレーザーキ
ャビティ内における可飽和吸収体および活性媒質の相対
配置に関するものである。
【0032】この実施形態においては、可飽和吸収体
は、マイクロレーザーキャビティの活性媒質上に薄膜の
形態で直接的に成膜されることができる。
【0033】この実施形態における主な利点の1つは、
スイッチング形式とされたマイクロレーザーキャビティ
(あるいは、マイクロオプティクスと関連するマイクロ
レーザーを構成するレーザーマイクロシステム)の構造
であって、この構造は、フィルムまたは層の積み重ねか
ら構成され、低コスト大量生産の可能性を維持し得るも
のである。この多層構造は、単純であり、低コストであ
り、また、連続型マイクロレーザーのために開発されて
きたようなマイクロレーザーの大量生産プロセスが適用
できないわけではない。そして、極めて容易に作製で
き、自己軸合わせ型であり(光学系のセッティングが不
要)、一体式であり、受動的にスイッチングされるマイ
クロレーザーを作製することができる。この構造は、接
着あるいは固着操作が不要であって(可飽和吸収体を他
のマイクロレーザーキャビティエレメントに結合させる
という手段においては必要となる)、また、複雑な軸合
わせ操作も不要である(可飽和吸収体を、マイクロレー
ザーキャビティの他のエレメントには一切接触させない
という手段においては必要となる)。
【0034】”共ドーピング型”レーザー(同一の媒質
が、レーザー活性イオンと可飽和吸収体イオンとの両方
を含んでいる)と比較した場合の本発明のマイクロレー
ザーの他の利点は、活性媒質が可飽和吸収体から隔離さ
れていることであり、そして、これら2つの媒質の接着
が避けられているものの、一体式構造は、維持している
ことである。したがって、一方においては、(フィルム
の成膜時において、あるいは、フィルム成膜後の機械的
薄膜化により)厚さを独立に制御することができ、ま
た、2つの媒質内におけるイオンの濃度を独立に制御す
ることができる。他方においては、前記分離の結果とし
て、同一のイオン(例えば、Er)が活性イオンとし
て、および、異なる濃度の可飽和吸収体イオンとして使
用されているスイッチング式のレーザーを得ることがで
きる。
【0035】本発明の他の形態においては、フィルム
は、ポリマー溶媒中に溶解された有機色素により形成さ
れることができる。変形形態として、フィルムは、液相
エピタキシーにより成膜されることができる。
【0036】マイクロレーザーキャビティは、また、能
動的にスイッチングされることができる。マイクロレー
ザーの分野においては、能動的なスイッチング方法は、
J.J.Zayhowski 氏他によるOptics Letters, vol.17, N
o.17, pp1201-1203, 1992における”Diode-pumped micr
ochip lasers electro-optically Q-switched at highp
ulse repetition rates” と題する文献中に記載されて
いる。この方法は、本発明においても使用することがで
きる。
【0037】この文献においては、スイッチングは、2
つの結合されたFabry−Perotキャビティの構
成において実現されている。長さがL1 である活性レー
ザー媒質は、入力ミラーおよび中間ミラーと共に、第1
Fabry−Perotキャビティを形成している。長
さがL2 であるスイッチング材料(電気光学材料、Li
TaO3 )は、中間ミラーおよび出力ミラーと共に、第
2Fabry−Perotキャビティを形成している。
スイッチングは、外部からの操作により、スイッチング
材料の光学長さを変化させることによりなされている。
スイッチング電極は、レーザービームの軸に直交するよ
うに、材料の両側に配置されている。これら電極間に電
圧Vが印加されたときには、電界Eは、eを電極間の距
離(電極間の距離は、電気光学材料の厚さに対応してい
る)とすると、E=V/eで表され、電極から発生す
る。光学的インデックスn2 、および、結果としての電
気光学材料の光学長さn22は、電界Eの作用により変
化する。このことは、2つのFabry−Perotキ
ャビティの結合に影響を与え、レーザー媒質から見た中
間ミラーの反射率を変化させる。しかしながら、この方
法は、欠点を有している。
【0038】まず、最初に、上記文献に記載されている
マイクロレーザーは、(予めカットされたフラグメント
どうしの互いの結合を利用して)手動プロセスにより作
製される。これは、幾何寸法に対して、特に電極間隔に
対して、下限を与えることになり、最小値は、1mm近
辺である。他の問題は、スイッチングに適した電界Eに
達する必要があることである。よって、2つの電極間
に、1ナノ秒よりも短いような非常に短い時間におい
て、約1mm3 の体積であるレーザーチップに対して、
約1000Vの電圧を印加する必要がある。これは、実
用的な手段の観点からは非常に困難であり、マイクロレ
ーザーの単純化および低製造コストには適さない複雑な
エレクトロニクスを必要とする。
【0039】上記課題を解決するために、本発明の実施
形態においては、活性レーザー媒質が、入力ミラーと中
間ミラーとの間に第1共振キャビティを形成し、第2材
料が、中間ミラーと出力ミラーとの間に第2共振キャビ
ティを形成し、前記材料の光学的インデックスは、外部
擾乱により変調可能であり、レーザービームサイズ縮小
手段が、第1共振キャビティの入力部分に配置され、2
つのキャビティの集合体およびレーザービームサイズ縮
小手段は、一体化されている。
【0040】よって、この実施形態においては、本発明
は、また、電極間に印加される電圧が高いという問題を
解決する。また、マイクロレーザーキャビティのしきい
値を下げることができる。よって、この構造に基づい
て、第2材料の厚さを約100μmとすることができ
る。これにより、電気光学材料の場合には、要求される
電圧を50〜100Vの範囲にまで制限することができ
る。マイクロレーザーのスイッチングのしきい値もま
た、数ミリワットの程度にまで低減される。最後に、こ
の構造は、大量生産プロセスに適しており、小さな試料
を製造し得るとともに、必要な製造コストを低減するこ
とができる。
【0041】レーザービームサイズ縮小手段は、ポンピ
ングビームが通過することになる活性レーザー媒質の面
上にマイクロミラーを備えて作製された凹面ミラーによ
り構成されることができる。出力ミラーは、第2材料の
出力面上にマイクロミラーを備えて作製された凹面ミラ
ーとすることができる。2つのキャビティは、光学的に
安定な状態に作ることができる。
【0042】能動モードで動作しかつより単純な構造さ
えも有しているマイクロレーザーを得ることができる変
形形態においては、マイクロレーザーキャビティは、光
学的な安定限界にある。そして、マイクロレーザーに
は、光学的な不安定状態から光学的な安定状態へと移行
させるために、キャビティの光学長さを変化させる手段
が設けられている。
【0043】したがって、新しい能動スイッチング機構
が得られる。というのは、光学的な不安定状態は、光学
的な安定状態とは違って、キャビティ損失の大きな状態
であるからである。
【0044】さらに、得られた構造は、例えばJ.J.Zayh
owski 氏による文献(前出)から公知であるような構造
とは、Fabry−Perotキャビティがただ1つで
あることにより、根本的に異なっている。
【0045】キャビティは、半球状、共焦、同中心、あ
るいは、球状キャビティとすることができる。この場
合、キャビティ内におけるビームのサイズは、より小さ
いものであり、使用する材料の厚さを低減することがで
きる。したがって、マイクロレーザーのサイズは、結果
的に、さらに低減される。これにより、上記問題点の1
つを解決する手段を得ることができる。それは、特に、
第2材料が電気光学材料である場合には、印加すべき電
圧が高電圧となってしまうという問題点である。すなわ
ち、電気光学材料の厚さが減少した場合には、eを電極
間厚さとしたときに電界Eが次式で表されることからわ
かるように、より小さな電圧で、同じ電界を得ることが
できる。
【数1】
【0046】ある特別な実施形態においては、キャビテ
ィは、光学長さが可変である第2の材料を、活性レーザ
ー媒質から離間した状態で有している。しかしながら、
この場合、要求されるのは、2つのFabry−Per
otキャビティではなく、ただ1つのFabry−Pe
rotキャビティである。
【0047】このことは、非常にコンパクトであって、
一体化された構造をもたらすものである。
【0048】キャビティの光学長さを変化させる手段
は、第2材料の前記長さを変化させるための手段とする
ことができる。
【0049】他の実施形態においては、活性レーザー媒
質および第2材料は、異なる光学的インデックスを有し
ており、キャビティの光学長さを変化させる手段は、第
2材料の光学的インデックスを変化させる手段を備えて
いる。第2材料は、電気光学材料とすることができる。
【0050】よって、高損失かつ不安定な領域から低損
失かつ安定な領域へとキャビティを移行させるために光
学長さを変化させ、キャビティのスイッチングを可能と
するただ1つのマイクロレーザーキャビティが作製され
る。ただ1つのFabry−Perotキャビティを有
していることのみが必須である。たとえ、そのただ1つ
のFabry−Perotキャビティが、複数の材料
(活性レーザー材料、および、光学長さ可変材料)を含
有していてもである。
【0051】複数の材料が並置、結合、あるいは、分子
接着により互いに接着されたときには、システムのコン
パクトさは、向上する。このことは、マイクロレーザー
の場合には非常に重要なことである。
【0052】
【発明の実施の形態】本発明は、以下において、本発明
を何ら制限するものではない実施形態に関して、添付図
面を参照して、より詳細に説明される。
【0053】図1ないし図3は、本発明の異なる実施形
態を示す図である。図4(a)〜図4(f)は、本発明
のOPOの製作工程を示す図である。図5ないし図11
は、活性的にスイッチングされるマイクロレーザーを示
す図である。
【0054】図1は、本発明の第1実施形態を示すもの
である。図には、マイクロレーザーキャビティの入力ミ
ラー2、および、出力ミラー4が示されている。また、
マイクロレーザーキャビティは、活性レーザー媒質6、
および、マイクロレーザーを能動モードあるいは受動モ
ードでスイッチングするためのスイッチング手段8を有
している。キャビティは、図示しないポンピング手段に
よりポンピングされることができ、ポンピングビームが
符号10で示されている。キャビティは、レーザービー
ム12を放出し、このレーザービームが、今度は、第2
キャビティあるいはOPOキャビティをポンピングする
ことになる。OPOキャビティは、2つのミラー14、
16により画成されている。2つのミラー14、16の
間には、光学的パラメトリック発振キャビティの実現を
可能とする非線形材料18(例えば、結晶)が配置され
ている。この場合、光学的パラメトリック発振キャビテ
ィが、今度は、OPOビーム20を放出することにな
る。
【0055】媒質18を構成する材料は、公知の非線形
材料、例えば、KTiOPO4 (KTP)、MgO:L
iNbO3 、β−BaB24、LiB35、AgGaS
eの中から選ぶことができる。KTP材料の性質は、例
えば、Terry 氏他による文献、すなわちJournal of Opt
ical Society of America, B., vol.11, pp758-769,199
4に記載されている。OPOを実現し得る他の非線形材
料の性質は、R.W.Boyd氏によるAcademic Press, 1992,
USA, ISBN 0-12-121680-2 における”Non-linear optic
s” と題する文献中に、特にその中のpp 85 ffに記載さ
れている。OPOキャビティの入力ミラーおよび出力ミ
ラーは、また、図1において一点鎖線で示すような配置
で設けることもできる。この場合、2つのミラー22、
24は、材料18の入力面および出力面上に直接的に成
膜されている。この構成により、より大きなコンパクト
化がもたらされ、また、動作時の軸合わせが不要である
ことにより取扱いの容易なキャビティを得ることができ
る。
【0056】マイクロレーザーによるポンピングの結果
として、OPOキャビティのエネルギーしきい値を低減
し得るだけでなく、OPOの動作に必要な結晶18の長
さを低減することができる。よって、上記Terry 氏他に
よる文献においては、結晶の長さが20mmと記載され
ていたけれども、本発明においては、数mm厚さ、例え
ば5mmの厚さの材料を使用することができる。一般的
に言えば、レーザーにより放出されるビーム12の性質
により、この結果(エネルギーのしきい値が低減される
こと、および、結晶の長さが低減されること)は、Terr
y 氏の文献中に記載されているKTP結晶だけではな
く、OPOキャビティを作製するために使用される他の
任意の結晶または非線形材料に対しても適用することが
できる。
【0057】システムのコンパクトさは、図2に示すよ
うに、ミラー4、14を一致させることにより、さらに
向上される。ここで得られた構造は、極度にコンパクト
な構造である。図2においては、図1におけるエレメン
トと同じエレメントについては同じ符号で示している。
そして、符号26は、マイクロレーザーキャビティとO
POキャビティとに共通な中間ミラーを示している。マ
イクロレーザーキャビティは、スイッチングエレメント
8を有しているにしても非常にコンパクトであるので、
したがって、ポンピング手段も含めて全体長さが断面積
1mm2 に対して6mmを超えないような、すなわち全
体容積が6mm3 であるようなOPO発振器を得ること
ができる。
【0058】さらに、上述のすべての構造は、また、マ
イクロレーザーの大量生産による利点を享受する。非線
形材料18上に直接的に配置されるミラーの成膜は、ま
た、大量生産手段に適合し得るものであり、結果的に、
デバイス全体は、マイクロエレクトロニクスにおいて使
用されているような方法に適合し得るものである。した
がって、低コスト大量生産手段により作製することがで
きる。
【0059】活性媒質6の構成材料は、1.06μm付
近においてレーザー発光するために、例えば、ネオジミ
ウム(Nd)がドーピングされている。この材料は、例
えば、以下の材料の中から1つを選択することができ
る。すなわち、YAG(Y3Al512)、LMA(La
MgAl1119)、YVO4 、YSO(Y2SiO5)、
YLF(YLiF4) 、GdVO4 、等の中から選択
することができる。この選択は、以下の制限により条件
付けられるが、特別の応用に依存することは明らかであ
る。
【0060】レーザーキャビティが光学的にポンピング
される場合、好ましくは、1つあるいは複数のレーザー
ダイオードによりポンピングされる場合には、材料は、
厚さを小さく(<1mm)維持したまま、ポンピング効
率を向上させるために、ポンピング波長(例えば、III
−Vレーザーダイオードの発光波長である約800n
m)において高い吸収係数を有していなければならな
い。
【0061】レーザーダイオードの波長を安定化させる
という課題を満足させることを目的として、例えば80
0nmといったようなポンピング波長における広い吸収
バンドが要求される。
【0062】高い効率および高い出力パワーレベルを得
るための大きな実効的な誘導放出断面積が要求される。
【0063】容易に単一周波数レーザーを得るために
は、狭い発光バンド幅が要求される。あるいは逆に、周
波数が可変であるチューナブル(frequency-tunable l
aser)レーザー発光をもたらすためには、広い発光バン
ドが要求される。
【0064】材料の機械加工を単純化するために、ま
た、ポンピング光の吸収により発生する熱を良好に放散
して不利な熱効果を制限するために、良好な熱化学的性
質が要求される。
【0065】速いスイッチングレートのために、励起状
態における寿命の短さが要求される。
【0066】レーザー単結晶を備えるマイクロレーザー
の可能な最大数が同時に生成され得るための(すなわ
ち、大量生産がなされるための)大きな寸法が要求され
る。
【0067】公知の材料のうちで、マイクロレーザーの
動作にとって(数百マイクロ秒の寿命と比較して)最も
適切なものは、以下のものである。 −1つは、YVO4 である。これは、良好な係数、広い
吸収バンドを有しており、良好な実効断面積も兼備して
いる。 −また、YAGである。これの吸収係数および実効誘導
放出断面積は、平均的なものであり、これの吸収および
発光バンド幅は、狭いものであり、そして、大きな寸法
の形態とすることができ、熱伝導率が良好である。 −また、LMAである。これは、小さな吸収係数および
実効断面積を呈し、吸収および発光バンド幅は、広いも
のであり、そして、これもまた大きな寸法の形態とする
ことができる。
【0068】活性イオン(ドーパント)に関しては、通
常、次のものの中から選択される。 −1.06μm付近の発光に対しては、Nd。 −1.5μm付近の発光に対しては、Er。あるいは、
エルビウムおよびイッテルビウム(Er+Yb)のコド
ーピング(codoping)。−2μm付近の発光に対して
は、Tm。あるいは、Ho。あるいは、タリウムおよび
ホルミウムのコドーピング。
【0069】他のパラメータは、活性媒質6の厚さeで
ある。厚さeは、マイクロレーザーの特性を左右する。
すなわち、 −一方においては、厚さeが増加するにつれて、ポンピ
ングビームの吸収がより大きくなることになる。 −他方においては、Fabry−Perotキャビティ
の縦モードの数は、厚さとともに増加する。そして、長
さ方向に単一モードであるレーザーを得たい場合には、
この厚さは、薄くなければならない。
【0070】dgを材料のゲインバンド(レーザー発
光)の幅とすると、モード数Nは、次式により与えられ
る。 N=dg/dv、そしてdv=C/(2nL) ここで、Cは光の速度、nは屈折率である。
【0071】単一周波数レーザーに関しては、通常、N
=1に対しての最小厚さが選ばれ、厚さは、>100μ
mとされる。単一モードを得るための典型的な厚さは、 −YAG では、L=750μmである。 −YVO4では、L=500μmである。 −LMA では、L=150μmである。
【0072】よって、実用的には、厚さeは、100μ
m〜約1mmの範囲で可変とされることになる。
【0073】完全なレーザキャビティを得るために、ス
イッチングエレメント8を備えた活性媒質は、2つのミ
ラー2、4間に(図1)、あるいは2つのミラー2、2
6間に(図2)位置している。公知方法により成膜され
た入力ミラー2は、レーザー波長において(できる限り
100%に近い)最大反射を示し、かつ、ポンピングの
波長(一般的には、Ndがドーピングされた材料に対し
ては800nm、Erがドーピングされた材料に対して
は980nm、そして、Tmがドーピングされた材料に
対しては780nm)において可能な限り高い透過(>
80%)を示すようなダイクロイックミラーであること
が好ましい。出力ミラー4、26は、同様にダイクロイ
ックミラーであることが好ましいが、レーザービームの
数%の透過は許容する。
【0074】図2に示す場合においては、ミラー26
は、また、OPO信号ビームの波長において反射を示さ
なければならない。一方、ミラー16は、前記波長を反
射する。シングル共振キャビティの場合には、ミラー2
6および16は、アイドラービームの波長に対しては、
透明である。ダブル共振キャビティの場合には、ミラー
26および16は、この波長において反射を示す。
【0075】マイクロレーザーキャビティのポンピング
は、光学的ポンピングであることが好ましい。よって、
III−Vレーザーダイオードが、マイクロレーザーキャビ
ティのポンピングに特に適している。
【0076】付加的に、従来方法(A.EDA氏他による C
LEO'92, paper CWG33, p282(Conf.on Laser and Elect
ro-optics, Anaheim, USA, May 1992))により、レー
ザー媒質6の表面上に透明材料(例えば、シリカ)から
なるマイクロレンズアレイを作ることが可能である。典
型的なそのようなマイクロレンズの寸法は、直径が10
0〜数百ミクロンであり、曲率半径が数百マイクロメー
トル〜数ミリメートルである。
【0077】このようなマイクロレンズは、平面−凹面
タイプからなる”安定な”キャビティ(”平面−平面”
キャビティは安定ではない)を作製するために使用され
る。光学的ポンピングの場合には、マイクロレンズは、
また、ポンピングビームを絞り込むことができ、そし
て、2つのキャビティ(マイクロレーザーおよびOP
O)内におけるビームのサイズを低減することができ
る。
【0078】上記方法は、また、OPOキャビティの出
力部分に作製することができる。これにより、両方のキ
ャビティ内におけるビームを絞り込むこともできる。
【0079】これらキャビティの安定化は、キャビティ
内の損失を低減することができ、キャビティの動作効率
を向上させることができる。
【0080】OPOキャビティに関しては、非線形材料
18の周囲にダブル共振キャビティを形成するように、
前記キャビティの入力および出力ミラー(図1において
は、14,16,22,24;図2においては、26,
16)の反射を調節することが可能である。入力ミラー
26は、シングル共振キャビティに対してはλsignal
おいて100%に近い高反射を示し、ダブル共振キャビ
ティに対してはλidle r において100%に近い高反射
を示さなければならない。出力ミラー16は、シングル
共振キャビティに対してはλsignalにおいて90%より
大きい反射を示し、ダブル共振キャビティに対してはλ
idler において90%より大きい反射を示す。これによ
り、キャビティ18の動作しきい値をさらに低減するこ
とができる。
【0081】他の実施形態を図3に示す。この場合に
は、2つの分離したキャビティ(マイクロレーザーキャ
ビティおよびOPOキャビティ)は、もはや存在せず、
代わりに、OPOキャビティを含有するただ1つのマイ
クロレーザーキャビティがある。マイクロレーザーキャ
ビティは、マイクロレーザーキャビティの入力ミラー3
2および出力ミラー34により画成されている。マイク
ロレーザーキャビティは、活性レーザー媒質36、キャ
ビティスイッチングエレメント38、非線形結晶40を
備えている。この場合、非線形結晶40は、キャビティ
の中間ミラー42および出力ミラー34と共に、OP
O”サブキャビティ”を形成している。この目的のため
に、中間ミラー42は、レーザービームの波長において
透明であり、OPOキャビティの信号ビームの波長にお
いて反射を示す。一方、中間ミラー42は、シングル共
振キャビティに対してはλidler において透明であり、
ダブル共振キャビティに対してはλidler において反射
を示す。出力ミラー34は、OPOキャビティの信号ビ
ームの波長において、ある程度透明である。この実施形
態においては、極度にコンパクトでありかつ一体式構造
であるという利点を維持したまま、OPOキャビティ内
において、より高いエネルギー密度を得ることさえも可
能である。
【0082】ある実施形態においては、マイクロレーザ
ーキャビティは、受動的にスイッチングされる。この場
合には、スイッチングエレメント8、38は、可飽和吸
収体エレメントである。
【0083】特別に有利な実施形態においては、可飽和
吸収体は、フィルムの形態である。特に、可飽和吸収体
フィルムを、レーザー増幅媒質上に直接的に成膜するこ
とが有利である。
【0084】2つのタイプの薄膜を使用することが可能
である。
【0085】1つは、可飽和吸収分子を含有するポリマ
ーである。典型的には1.06μmのマイクロレーザー
に対しては、可飽和吸収体として、有機色素を使用する
ことができる。有機色素は、例えば、クロロベンゼン中
に6%重量のポリメチルメタクリレート(PMMA)を
含有する溶液中のビス(4−ジエチルアミノジチオベン
ジル)ニッケル(bis(4-diethylaminodithiobenzyl)nic
kel, BDN, KODAK, CASNo. 51449-18-4)のようなものを
使用することができる。
【0086】代替物は、作製プロセスと関連して以下に
おいて説明される。
【0087】このタイプの溶液は、トラメル(trammme
l)によりレーザー材料上に直接的に成膜される(以下
の作製プロセスの記載を参照されたい)。この結果、フ
ィルムの厚さは、1〜5μm、例えば、2、3、4μm
となる。
【0088】他のタイプのフィルムは、液相エピタキシ
ー(liquid phase epitaxy、LPE)により、レーザー
材料上に直接的に得ることができる。あるいは、同じ成
膜(同じ材料、同じドーピング、同じ特性)を得ること
を可能とする他の任意のプロセスにより得ることができ
る。よって、フィルムは、一般的に言えば、LPEによ
り得ることができる。LPEによる作製プロセスは、以
下において記載され、固体活性媒質から構成される基体
上に、1μm〜500μm(例えば、100、200、
300、400μm)のフィルム厚さでもって得ること
ができる。フィルムは、固体活性媒質(例えば、YA
G)の基本材料と同一の基本材料により構成される。し
かし、フィルムは、フィルムに可飽和吸収特性を与える
イオン、例えば、1.06μmのレーザーに対してはC
4+、あるいは、1.5μm付近のレーザーに対しては
Er3+がドーピングされている。
【0089】よって、スイッチングされるべきレーザー
に対しては、レーザーの発光波長においてエピタキシャ
ルフィルムが可飽和吸収を示すようなタイプのドーパン
トが適用されている。
【0090】結果的に、この場合、活性レーザー材料お
よび可飽和吸収体フィルムは、同じ結晶構造を有してお
り、結晶に影響を与えかつこれら2つの媒質の光学特性
に影響を与えるドーパントにおいてのみ異なっている。
したがって、2つの場合におけるフィルムの性質は、大
きく異なっている。
【0091】よって、各々のフィルムのタイプに対し
て、ダメージのしきい値が決められる。レーザーキャビ
ティ内に存在するパワー密度がある値を超えると、可飽
和吸収体フィルムを破壊し得るようになる。この限界パ
ワー密度は、ダメージしきい値と称され、有機色素含有
ポリマーの場合には、LPE成膜フィルムの場合より
も、より低いものである。よって、有機色素含有ポリマ
ーの場合には、LPE成膜フィルムの場合よりも、キャ
ビティ内においてより低いエネルギーレベルで動作させ
る必要がある。
【0092】さらに、ある場合には、レーザー材料とポ
リマーとの間のインデックスの違いは、これら2つの媒
質間の光学的境界面において現れる。他の場合には、L
PEだけが、同じ材料(例えば、YAG上にはYAGで
あって、ドーピングだけが異なる)に対して可能であ
る。この場合には、エピタキシャルフィルムのインデッ
クスを、エピタキシャルの基体として機能している活性
レーザー媒質のインデックスに合わせることが可能であ
る。したがって、2つの媒質間における光学的境界面の
形成を阻止することができる。
【0093】最後に、フィルムの性質は、レーザーパル
スのパルス形態またはパルス形状に影響を与えることに
なる。ポリマー中に溶解された有機色素の場合には、色
素の緩和時間は、非常に短く(〜1ns)、一方、イオ
ンが不純物(Cr4+、Er3+)を構成しているエピタキ
シャルフィルムの場合には、緩和時間は、(数ナノ秒で
あって)少し長いものである。これらの性質は、意図し
た使用に応じて、フィルムの選択を明瞭に左右すること
になる。
【0094】上述の構造(活性レーザー媒質上にフィル
ムの形態で可飽和吸収体が直接成膜されている構造)に
より、軸合わせを必要とすることがなく、光学的接着剤
のような付随的なエレメントの導入を必要とすることが
なく、また、同じ基本媒質から活性レーザー媒質および
受動スイッチングエレメントを形成するための同じ基本
媒質のコドーピング(codoping)の必要性を避けること
ができるコンパクトなマイクロレーザーキャビティを得
ることができる。
【0095】次に、受動的にスイッチングされる形態の
マイクロレーザーを備えた本発明のOPOの製造プロセ
スについて、図2に示すような構造を得る場合に対して
説明する。以下、各工程ごとに説明する。
【0096】1)活性レーザー材料が選択され、調製さ
れる。すなわち、配向され、0.5〜5mmの厚さのプ
レート46にカットされる(図4(a))。その後、プ
レートは、研磨され、また仕上げ研磨される。その結
果、所望の最終厚さeが得られる。
【0097】2)この工程は、可飽和吸収体48の作製
工程である(図4(b))。
【0098】2a)従来の可飽和吸収体の場合には、ス
イッチ型マイクロレーザーキャビティを得ることができ
る様々なプロセスが公知である。特に、活性レーザー媒
質の基本材料のコドーピングを行うことができ、これに
より、活性レーザー媒質および可飽和吸収体の性質を与
えることができる(例えば、YAGに対して、ネオジミ
ウムイオンNd3+およびクロミウムイオンCr4+をドー
ピングする)。
【0099】2b)薄膜の形態で成膜された可飽和吸収
体の場合には、2つの成膜のタイプで得ることができ
る。
【0100】2b1)成膜の第1タイプ:ポリマー中に
溶解された可飽和吸収体有機色素の成膜。
【0101】典型的には、1.06μmのマイクロレー
ザーに対しては、可飽和吸収体として、ポリメチルメタ
クリレート(PMMA)溶液中のビス(4−ジエチルア
ミノジチオベンジル)ニッケル(BDN, KODAK, CAS No.
51449-18-4)のような有機色素を使用することができ
る。この目的のために、クロロベンゼン(Prolabo) 中
に、ポリメチルメタクリレート(PMMA、Polyscienc
e average weights) を6wt.%含有させて、24時
間攪拌した溶液を調製する。この溶液に、0.2wt.
%のBDNを加え、その後、2時間攪拌する。そして溶
液は、濾過された後、液滴を滴下して基体を回転させ遠
心分離により広げる方法で、基体の出口面上に成膜され
る。この”トラメル”成膜のためには、マイクロエレク
トロニクスの分野において、リソグラフ操作時に使用さ
れる樹脂の成膜のための装置のような標準装置を使用す
ることができる。基体は、前もって、仕上げ研磨操作に
起因する不純物のすべてのトレースに関してクリーニン
グされる。基体は、2000r.p.m.で20秒間回
転(トラメル)され、その後、5000r.p.m.で
30秒間回転(トラメル)される。その後、フィルム
は、オーブン中において、70℃で2時間乾燥される。
【0102】これにより、1μm厚さであり、3%の活
性分子(BDN)を含有し、また、飽和前の光学密度が
1.06μm(74%透過)において0.13であるフ
ィルムが得られる。
【0103】ポリマーの濃度パラメータ、ポリマーの分
子量またはポリマーの溶媒、色素の比率、トラメルの回
転速度を変化させることにより、可飽和吸収体の達成特
性を調節することができる。得られた典型的な特性は、
以下のようである。 −フィルム厚さ : 1〜5μm(例えば、2、3、4μm) −分子の濃度 : 5〜10wt.% −色素 : BDN、mm=685g −ガラス転移点 : Tg=78℃ −1.06μmにおける吸収 : 10〜70% −飽和レベル : 90% −有効断面積 : 10-16cm2 −飽和強度 : 0.1〜1MW/cm2 −フィルムの非一様性 : <5%(1cm2あたり) −減極レベル : <10-5 (depolarization level) −800nmにおける損失 : <1% −反復レート : 10〜10,000Hz −光安定性 : 108ストローク −成膜方法 : トラメル
【0104】ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテ
ート、あるいは、ポリスチレンのような他のポリマー
は、PMMAに代えて、それぞれに対して適切な溶媒を
使用して使用することができる。また、色素として、ビ
ス(4−ジメチルアミノジチオベンジル)ニッケル(bi
s(4-dimethylaminodithiobenzyl)nickel, BDN, KODAK,C
AS No. 38465-55-3)を使用することもできる。
【0105】色素は、また、シリカゲル内に組み込むこ
ともできるし、あるいは、ポリマーチェインにぶら下げ
ることもできる。
【0106】他のジチエン(dithiene)系金属錯体を、
他の波長に対する染料として使用することができる。こ
れに関しては、K.H.Drexhage氏他による Optics Commun
icaーtions 10(1), 19, 1974 、および、Mueller-Wester
hoff氏による Mol. Cryst.Liq. Cryst. 183, 291, 1990
による文献中に記載がある。
【0107】この方法は、また、1.06μm以外の波
長で動作するスイッチ型レーザーに対しても使用するこ
とができる。例えば、テトラエチルオクタハイドロテト
ラアザペンタフェン−ジチオルアト−ニッケル(tetrae
thyloctahydrotetraaza-pentaphene-dithiolat-nickel,
上記Mueller-Westerhoff氏による文献を参照されたい)
を備えて1.5μm付近で発光するErまたはEr+Y
bレーザー(ErまたはEr+Ybがドーピングされた
材料であって、活性イオンはErである)においてスイ
ッチングが起こっても良い。
【0108】2b2)成膜の第2タイプ:液相エピタキ
シー(LPE)によるフィルムの成膜。
【0109】可飽和吸収体(S.A.)フィルムは、基
体の成膜される面が適切に選択された過飽和溶液に浸漬
される。この溶液またはエピタキシーバスは、溶媒と、
最終材料を形成するものとは異なるエレメントにより構
成されている溶質との混合体である。基体およびフィル
ムは、同じ結晶構造を有しており、フィルムの結晶性、
および、光学的性質に影響を与えるドーパントにおいて
のみ異なっている。Nd、Er、Ybのような活性イオ
ンは、材料を増幅することができ、他のイオン(Cr、
Er)は、S.A.特性を材料に与える。そして、さら
に他のイオン(例えば、Ga、Ge、Lu、等)は、屈
折率を変化させるために、あるいは、結晶格子を変化さ
せるために使用することができる。
【0110】よって、得られるフィルムの性質を制御す
ることが可能となる。このプロセスは、(基体をなすた
めに)単結晶の形態をなすいかなる材料に対しても適用
することができ、また、液相エピタキシーにより作製す
ることができる。これは、Y3Al512(YAG)、Y
2SiO5(YSO)、YVO4 、YLiF4 (YL
F)、あるいは、GdVO4 のような活性レーザー媒質
の基本材料としての上記材料の場合である。バスの組成
(溶媒および置換基の選択)、異なる酸化物の溶質内に
おける濃度、実験的成長条件(温度範囲、操作手続、
等)は、最適の結晶性を有するフィルムを得るために、
各材料に応じて調節することができる。
【0111】ガーネット(YAG)の場合には、選択さ
れた溶媒は、PbO/B23混合体であり、溶質は、ガ
ーネット相を安定化させる目的で、Al23を過剰に含
有している。溶質/溶媒比が、その後、1000℃で成
長させるために計算される。
【0112】バスの組成、温度、および、成膜時間の関
数として、厚さ(1≦e≦200μm、例えば、25μ
m、50μm、75μm、100μm、125μm、1
50μm、175μmであって、e≧200μmとする
ことも可能)、および、フィルム中のドーパント濃度を
調節することができる。フィルムの成長は、一定温度で
起こり、これにより、フィルム厚さにわたってのドーパ
ント濃度の一様性を得ることができる。基体は、等速あ
るいは回転運動され、これにより、良好な厚さの一様性
が得られる。
【0113】1つあるいは2つのS.A.フィルムを備
えた基体は、活性レーザー媒質の1つの面の表面がバス
中に浸漬されるか、あるいは、活性レーザー媒質が完全
にバス中に浸漬されて両面に対してそれが起こるかのど
ちらを選択するかによって、製作することができる。
【0114】得られた1つあるいは複数のエピタキシー
面は、エピタキシープロセスにより発生した可能性のあ
る表面粗さを除去するために、また、1つあるいは複数
のエピタキシーフィルムの厚さをマイクロレーザーの動
作に対して所望の厚さとするために再度研磨することが
できる。
【0115】3)この工程は、マイクロレーザーキャビ
ティの出力ミラー50を成膜する工程である。出力ミラ
ー50は、誘電体多層成膜により得られるダイクロイッ
クミラーとすることができる。この成膜方法は、当業者
に対して公知であり、また商業的に利用可能な方法であ
る。図2に示す実施形態においては、出力ミラー50
は、レーザーキャビティの出力側結合面として、かつ、
非線形材料を含む第2キャビティに対する入力ミラーと
して使用されている。
【0116】4)この工程は、非線形材料またはOPO
結晶52を成膜する工程である(図4(d))結晶の切
断方法、および、特に信号ビームに対する所望の波長の
関数として結晶に与えられるべき配向は、R.W.Boyd氏に
よる Academic Press, 1992,USA, ISBN 0-12-1216802に
おける”Non-linear optics” と題する文献中の pp85-
90 に記載されている。
【0117】5)この工程は、集合体の2つの面上にミ
ラーを成膜する工程である(図4(e)に示すものであ
って、入力側ダイクロイックミラー54および出力ミラ
ー56が成膜され、この場合、入力側ダイクロイックミ
ラー54は、レーザー周波数において高反射を示し、か
つ、ポンピング用のレーザーダイオードの波長に対して
は高度に透明なものであり、出力ミラー56は、OPO
キャビティの出力側結合体である)。
【0118】6)この工程は、マイクロレーザーのチッ
プを得るための、プレートをカットする工程である(図
4(f))。
【0119】複数のミラー、可飽和吸収体、活性レーザ
ー媒質、OPO結晶、および付加的にマイクロレンズを
有する小さなプレートは、マイクロエレクトロニクスの
分野においてSiチップをカットするために使用される
タイプのダイヤモンドソーを用いて、面積が数mm2
レーザーチップが得られるようカットされる。
【0120】例えば図1に示すような構造を得るに際し
ては、当業者は、上記工程の順序を変更することがで
き、同様のミラーを作る必要がある。図3に関連して説
明したような構造に対しては、上記において説明したよ
うに中間ミラー42に対しては、特別の性質を付与する
必要がある。
【0121】本発明の他の実施形態においては、マイク
ロレーザーキャビティおよびマイクロレーザーは、能動
的にスイッチングされる。そのような構造の例が図5に
示されており(OPOキャビティは、図示において省略
されている)、図において、参照符号62は、入力ミラ
ー66と中間ミラー68との間において、第1共振キャ
ビティを形成している活性レーザー媒質を示している。
第2共振キャビティは、中間ミラー68と出力ミラー7
0との間において形成されている。第2共振キャビティ
は、エレメント74を有しており、エレメント74の光
学的インデックスは、外部からの擾乱により変調され得
るようになっている。特に、この材料は、電気光学材料
とすることができ、例えば、LiTaO3 により構成す
ることができる。外部制御電圧は、電極72、73に印
加することができ、そして、そのように印加された電圧
により、材料74中に電界が発生し、材料のインデック
スの変調がもたらされる。この変調は、2つのキャビテ
ィの結合に影響を及ぼし、活性レーザー媒質から見た中
間ミラー68の反射率を変調する。
【0122】この実施形態は、レーザービームサイズ縮
小手段を付加することにより、さらに改良することがで
きる。レーザービームサイズ縮小手段は、第1共振キャ
ビティの入力部分に配置され、2つのキャビティおよび
レーザービームサイズ縮小手段の集合体は、一体化され
ている。この改良は、図6および図7に示されており、
図6、7においては、図5におけるものと同一または対
応するエレメントには、同じ参照符号が付されている。
レーザービームサイズ90の縮小手段は、各々の場合に
おいて、参照符号88により示されている。すなわち、
レーザービームサイズ縮小手段は、実際、ポンピングビ
ーム80がまず最初に通過することになる活性レーザー
材料82の表面上に形成されたマイクロミラー88によ
り形成されている。
【0123】この構成に基づいて、マイクロレーザーの
全体的な厚さ、特に、材料74の厚さを約100μm以
下にすることができる。電気光学材料74の場合には、
これにより、電極72、73間に印加するのに必要な電
圧を50〜100Vに制限することができる。しかしな
がら、(すべてのミラーが平面状である)図5の実施形
態においては、キャビティのスイッチングのための適切
なインデックス変化を得るために、電極72、73間に
は、数百ボルトあるいは1000Vといった高電圧を印
加しなければならない。キャビティにレーザービームサ
イズ縮小手段が設けられている場合には、マイクロレー
ザーのスイッチングのしきい値は、数ミリワットにまで
低減することができる。
【0124】マイクロミラー88の曲率半径は、マイク
ロレーザーの全体長さ(活性媒質82の長さL1 +媒質
74の長さL2 )を超えることが好ましい。典型的に
は、曲率半径は、約1.5〜2mmを超えることにな
る。この状況のもとでは、光学的に安定なキャビティが
得られ、レーザービーム90の相対的に小さな直径φ
は、媒質74内において起こり、(図5に示す実施形態
においては約120μmであるのに対し)典型的には数
十マイクロメートルである。
【0125】図7に示すように、凹状のマイクロミラー
89が第2キャビティの出力部分に設けられている構造
を作ることもまた可能である。さらに、マイクロミラー
88、89の各々の半径R1、R2は、2つの光学的に安
定なキャビティを得るために選択することができる。こ
の条件は、実際、R1≧L1かつR2≧L2により満たされ
る。図6の平凹キャビティの場合には、R2=(無限
大)である。
【0126】電気光学エレメント74に代えて、インデ
ックスn2 が可変な媒質を使用することもまた可能であ
る。このような媒質は、−例えば近傍に配置された電磁
石を利用することによる外部磁界に対応してインデック
スn2 が変調されるような磁気光学材料であるか、ある
いは、−インデックスが外部から印加された温度変化ま
たは圧力変化の関数であるような材料であるかのいずれ
かである。
【0127】上述のマイクロレーザーの構造は、図2、
3に関連して説明したように、OPOキャビティに結合
し得ることはもちろんである。
【0128】次に、他の能動的にスイッチングされるレ
ーザーマイクロキャビティの構造について説明する。
【0129】上記構造(図5〜図7に示す二重Fabr
y−Perotキャビティ)と比較して、得られたレー
ザーマイクロキャビティの構造は、ずっと単純であり、
能動モードで動作する公知のマイクロレーザー構造の複
雑さの問題を解決するものである。加えて、得られた構
造は、図5、6に関連して説明した実施形態と同様に、
電気光学材料が適用される際に使用されるべき制御電圧
を低減することができる。
【0130】この実施形態においては、マイクロレーザ
ーキャビティは、Fabry−Perotキャビティを
形成する活性レーザー媒質および2つのマイクロミラー
を備えている。前記キャビティは、光学的安定限界にあ
り、キャビティには、マイクロレーザーキャビティを光
学的不安定状態から光学的安定状態へと変化させるため
に、マイクロレーザーキャビティの光学的長さを変化さ
せるための手段が設けられている。
【0131】したがって、新しい能動スイッチングが導
入される。というのは、光学的に不安定な状態は、光学
的に安定な状態に対して、キャビティの損失が多い状態
であるからである。この構造は、ただ1つだけのFab
ry−Perotキャビティを有していることにより、
公知の構造とは、根本的に異なっている。
【0132】この実施形態は、図8および図9に図示さ
れている。ここで、参照符号72、73、74、80
は、図5〜図7において同じ参照符号が与えられている
ものと、同一のエレメントを示している。参照符号92
は、活性レーザー媒質を示している。参照符号94、9
8は、レーザーマイクロキャビティの入力ミラーを示し
ている。参照符号96、100は、レーザーマイクロキ
ャビティの出力ミラーを示している。媒質92および7
4は、互いに接触した状態とすることができ、無反射コ
ーティングを、92−74間の境界面に成膜することが
できる。図8に示すマイクロレーザーキャビティは、安
定限界にある半球状のキャビティである。レーザー材
料、および、外部制御電圧により光学的インデックスを
変化させ得る他の材料を備えて得られたただ1つのキャ
ビティが構成されている。図5〜図7に関して説明した
ような2つの結合されたキャビティの場合とは違って、
これらの材料は、ただ1つのFabry−Perotキ
ャビティを形成している。2つの材料92および74
は、固着(bonding) によりあるいは分子接着(molecu
-lar adhesion)により、接触させることができる。こ
れら2つの材料の接合部分においては、これら2つの材
料の光学的インデックスの違いにより、数パーセントの
限られた反射が起こり得る。しかし、この限られた反射
により、従来技術において説明したようなシステムの場
合には、2つのキャビティを共振状態に結合させるため
の適切な共振を得ることはできない。
【0133】図9に示す実施形態は、図8に示す実施形
態に対して、出力ミラー100が曲率半径R2 を有する
凹面ミラーである点において相違している。
【0134】例えば共焦(confocal)キャビティ(図9
に示すように2つの凹面ミラーを備えたキャビティ)、
あるいは、半球状キャビティ(図8に示すように平凹面
ミラーを備えたキャビティ)のようなキャビティを安定
限界で作るように、ミラーの特性を決定する必要があ
る。
【0135】半球状キャビティの場合には、安定性は、
次式により得られる。
【数2】 ここで、L=L1+L2である。
【0136】共焦キャビティの場合には、安定性は、次
式により得られる。
【数3】
【数4】
【0137】最後に、同中心の、あるいは、球形キャビ
ティに対しては、安定性に関する条件は、次式となる。
【数5】
【0138】各場合においては、キャビティを安定状態
にする目的で、対応する不等式を満足させるために、イ
ンデックスn2、インデックスn1、あるいは、長さ
1、L2のうちの1つのいずれかを変化させることがで
きる。これらパラメータのうちの1つの変化は、外部制
御手段により得ることができる。キャビティの光学的安
定状態は、低損失状態に対応しており、また、キャビテ
ィの光学的不安定状態は、高損失状態に対応しているの
で、キャビティを能動的にスイッチングするための新規
な手段が設けられる。
【0139】図8および図9に示す実施形態の場合に
は、電気光学媒質のインデックスn2は、電界を印加す
ることにより変調される。
【0140】これに代えて、キャビティの光学長さを変
化させるために、電気光学材料74を以下のものに置き
換えることができる。すなわち、−例えば近傍に配置さ
れた電磁石を利用することによる外部磁界に対応してイ
ンデックスが変調されるような磁気光学材料。−インデ
ックスn2 が圧力に依存し、インデックスの変化が圧力
変化により得られるような材料。
【0141】また、出力ミラーを圧電手段上に設けるこ
とにより、キャビティの全体幾何長さを変調することが
可能である。これにより、また、マイクロレーザーキャ
ビティの光学長さの制御された変化を得ることができ、
そして、マイクロレーザーキャビティの光学的不安定状
態から光学的安定状態への移行が可能とされる。
【0142】半球状、共焦、同中心、あるいは、球状キ
ャビティを使用することにより、電気光学材料74が使
用されたときに、電気光学材料74内におけるマイクロ
レーザービームの集中を可能とすることができる。マイ
クロレーザービームの断面積が低減されることにより、
インデックスがn2 である材料の厚さを低減させること
ができる。レーザー材料と共に単一キャビティを画成す
る電気光学材料が使用されたときには、結果的に、イン
デックスn2 の変調のために必要な電界Eを得るための
接触電極72、73間の所要距離を低減させることがで
きる。同じ電界Eを得るために電極に印加される電圧
は、同じだけ低減される。
【0143】上述のマイクロレーザーの構造は、既に図
2、3に関連して説明したように、OPOキャビティに
結合し得ることはもちろんである。
【0144】次に、能動的にスイッチングされるマイク
ロレーザーを備えた図2の構造に関して、OPOの製造
プロセスについて説明する。このプロセスは、可飽和吸
収体を備えたOPOの作製に対して図4(a)ないし図
4(e)に関連して説明した時の工程1および工程3〜
6と同じ工程を有している。相違点は、この場合、マイ
クロレーザーにおいて能動スイッチングを得ることが必
要であることにより、工程2である。
【0145】2つの結合されたFabry−Perot
キャビティを備えるマイクロレーザー構造(図5〜図
7)の場合には、レーザー材料162上に中間ミラー1
68が成膜され(図10(a))、その後、中間ミラー
168上に、インデックス可変材料、例えば、電気光学
材料(LiTaO3) が成膜される。
【0146】その後、工程3の後、かつ、工程4の前に
おいて、制御電極72、73の形成を行う工程3’−1
〜3’−4が行われる。
【0147】3’−1)この工程においては、マイクロ
レーザーの出力面115が、樹脂膜117により保護さ
れる。
【0148】3’−2)この工程においては、電気光学
材料内に溝119の形成が行われる(図10(b))。
これは、後工程において所望の間隔で電極を作ることが
できるようになされるもので、マイクロエレクトロニク
スの分野において使用されるダイヤモンドソーが利用さ
れる。
【0149】3’−3)引き続くこの工程においては、
蒸着により電気的コンタクトの成膜(例えば、樹脂膜1
17および電気光学材料を覆うCr−Auコーティング
121の成膜)が行われる。
【0150】3’−4)引き続くこの工程においては、
化学的エッチングが行われ、電気光学材料の両側に金属
領域が残される。
【0151】ただ1つのFabry−Perotキャビ
ティを備えるマイクロレーザー(図8および図9)の場
合には、中間ミラー168の成膜は、行われない。この
場合、無反射コーティングが、レーザー材料プレートと
電気光学材料プレートとの間の境界面に成膜されること
ができる。2つのプレートは、その後、光学的接着剤を
利用して固着される、あるいは、例えば分子接着のよう
な他の任意のプロセスにより一体化される。
【0152】マイクロミラーを、キャビティの1つの面
上に形成しなければならないときには、フォトリソグラ
フィー(マスクを介してのUV照射を利用した感光性樹
脂の露出、そして樹脂の化学的現像)、および、イオン
ビームによる加工が使用される。
【0153】上記2つの能動スイッチングの場合(二重
キャビティおよび単一キャビティ)においては、変形形
態として、密度可変マスクを用いてマイクロミラーを作
ることができる。また、図11に示すように、平面また
は凹面マイクロミラー129、131を、レーザーの波
長に対して透明なガラスまたはシリカのような材料13
3上に作ることができる。この場合、マイクロミラーを
備えたこれらの基体は、レーザー媒質の入力面135、
および、電気光学材料139の出力面137に結合する
ことができる。
【0154】上述のすべての実施形態においては、スイ
ッチング方法、および、マイクロレーザーキャビティ−
OPOキャビティの構成にかかわらず、OPOの発光波
長は、非線形材料の温度を変化させることにより、連続
的に調節することができる。温度を制御するためのデバ
イスは、D.Lee 氏他によるJ. Opt. Soc. Am. B. vol.1
0, No.9, Sept.93, p1659-1667 における”Stabilizati
on and tuning of adoubly resonant OPO” という文献
中に記載されているように、Peltier効果に基づ
いて操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態を示す図である。
【図4】図4(a)〜図4(f)は、本発明のOPOの
製作工程を示す図である。
【図5】活性的にスイッチングされるマイクロレーザー
を示す図である。
【図6】活性的にスイッチングされるマイクロレーザー
を示す図である。
【図7】活性的にスイッチングされるマイクロレーザー
を示す図である。
【図8】活性的にスイッチングされるマイクロレーザー
を示す図である。
【図9】活性的にスイッチングされるマイクロレーザー
を示す図である。
【図10】活性的にスイッチングされるマイクロレーザ
ーを示す図である。
【図11】活性的にスイッチングされるマイクロレーザ
ーを示す図である。
【符号の説明】
2 (マイクロレーザーキャビティの)入力ミラー 4 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー 6 活性レーザー媒質、固体活性媒質 8 スイッチング手段 10 (マイクロレーザーキャビティの)ポンピングビ
ーム 12 (OPOキャビティをポンピングするための)レ
ーザービーム 14 (OPOキャビティの)入力ミラー 16 (OPOキャビティの)出力ミラー 18 非線形材料、非線形結晶、光学的パラメトリック
発振器非線形材料 22 (OPOキャビティの)入力ミラー 24 (OPOキャビティの)出力ミラー 26 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー、
(OPOキャビティの)入力ミラー 32 入力ミラー 34 出力ミラー 36 活性レーザー媒質、固体活性媒質 40 非線形結晶 42 中間ミラー 46 プレート(活性レーザー媒質) 48 可飽和吸収体 50 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー 52 非線形材料、非線形結晶、光学的パラメトリック
発振器非線形材料 54 (マイクロレーザーキャビティの)入力ミラー 56 (OPOキャビティの)出力ミラー 62 活性レーザー媒質、固体活性媒質 66 (マイクロレーザーキャビティの)入力ミラー 68 中間ミラー 70 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー 74 電気光学材料(第2材料) 80 (マイクロレーザーキャビティの)ポンピングビ
ーム 88 マイクロミラー(レーザービームサイズ縮小手
段) 92 活性レーザー媒質、固体活性媒質 94 (マイクロレーザーキャビティの)入力ミラー 96 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー 98 (マイクロレーザーキャビティの)入力ミラー 100 (マイクロレーザーキャビティの)出力ミラー 162 活性レーザー媒質、固体活性媒質 174 電気光学材料(第2材料)
フロントページの続き (72)発明者 フィリップ・トニー フランス・38000・グレノーブル・ブール ヴァール・ガンベータ・22

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的パラメトリック発振器非線形材料
    と、 該非線形材料の両側部に配置されるとともに、光学的パ
    ラメトリック発振器キャビティを形成する2つのミラー
    と、 前記光学的パラメトリック発振器キャビティをポンピン
    グするためのレーザービームを発生するためのスイッチ
    型マイクロレーザーとを具備することを特徴とする光学
    的パラメトリック発振器。
  2. 【請求項2】 前記光学的パラメトリック発振器キャビ
    ティを形成する前記2つのミラーは、前記光学的パラメ
    トリック発振器非線形材料上に直接的に成膜されること
    を特徴とする請求項1記載の光学的パラメトリック発振
    器。
  3. 【請求項3】 前記マイクロレーザーのキャビティは、
    入力ミラーおよび出力ミラーを備え、 該出力ミラーは、また、前記光学的パラメトリック発振
    器キャビティの入力ミラーを構成していることを特徴と
    する請求項1または2記載の光学的パラメトリック発振
    器。
  4. 【請求項4】 前記光学的パラメトリック発振器キャビ
    ティの前記入力ミラーは、前記マイクロレーザーにより
    放出される波長に対しては透明であり、前記光学的パラ
    メトリック発振器非線形材料は、前記マイクロレーザー
    キャビティ内に配置されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の光学的パラメトリック発振器。
  5. 【請求項5】 前記光学的パラメトリック発振器キャビ
    ティの前記複数のミラーの反射率は、ダブル共振キャビ
    ティまたはトリプル共振キャビティを形成するよう調整
    されていることを特徴とする請求項1または2記載の光
    学的パラメトリック発振器。
  6. 【請求項6】 前記光学的パラメトリック発振器キャビ
    ティは、安定化されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の光学的パラメトリック発振器。
  7. 【請求項7】 前記マイクロレーザーは、受動的にスイ
    ッチングされることを特徴とする請求項1または2記載
    の光学的パラメトリック発振器。
  8. 【請求項8】 前記マイクロレーザーキャビティは、固
    体活性媒質、および、可飽和吸収体を有し、 該可飽和吸収体は、前記固体活性媒質上に直接的に成膜
    された可飽和吸収体材料からなる薄膜の形態とされてい
    ることを特徴とする請求項7記載の光学的パラメトリッ
    ク発振器。
  9. 【請求項9】 前記フィルムは、ポリマー溶媒中に溶解
    された有機色素により形成されていることを特徴とする
    請求項8記載の光学的パラメトリック発振器。
  10. 【請求項10】 前記有機色素は、ビス(4−ジエチル
    アミノジチオベンジル)ニッケル、または、ビス(4−
    ジメチルアミノジチオベンジル)ニッケルの中から選択
    され、前記溶媒は、ポリメチルメタクリレート、ポリビ
    ニルアルコール、ポリビニルアセテート、あるいは、ポ
    リスチレンの溶液であることを特徴とする請求項9記載
    の光学的パラメトリック発振器。
  11. 【請求項11】 前記フィルムは、液相エピタキシーに
    より成膜可能であることを特徴とする請求項8記載の光
    学的パラメトリック発振器。
  12. 【請求項12】 前記フィルムは、前記固体活性媒質の
    基本材料と同一の基本材料から形成され、Cr4+あるい
    はEr3+イオンでドーピングされていることを特徴とす
    る請求項11記載の光学的パラメトリック発振器。
  13. 【請求項13】 前記マイクロレーザーは、能動的にス
    イッチングされることを特徴とする請求項1または2記
    載の光学的パラメトリック発振器。
  14. 【請求項14】 前記レーザー活性媒質は、入力ミラー
    と中間ミラーとの間に第1共振キャビティを形成し、第
    2材料は、前記中間ミラーと出力ミラーとの間に第2共
    振キャビティを形成し、前記第2材料の光学的インデッ
    クスは、外部擾乱により変調可能であり、レーザービー
    ムサイズ縮小手段が、前記第1共振キャビティの入力部
    分に配置され、前記2つのキャビティおよび前記レーザ
    ービームサイズ縮小手段の集合体は、一体化されている
    ことを特徴とする請求項13記載の光学的パラメトリッ
    ク発振器。
  15. 【請求項15】 前記縮小手段は、前記マイクロレーザ
    ーのポンピングビームが通過することを意図された前記
    活性レーザー媒質の面上にマイクロミラーを備えて作製
    された凹面ミラーにより構成されていることを特徴とす
    る請求項14記載の光学的パラメトリック発振器。
  16. 【請求項16】 前記出力ミラーは、前記第2材料の出
    力面上にマイクロミラーを備えて作製された凹面ミラー
    であることを特徴とする請求項14または15記載の光
    学的パラメトリック発振器。
  17. 【請求項17】 前記活性レーザー媒質、および、2つ
    のミラーは、Fabry−Perotキャビティを形成
    し、該キャビティは、光学的安定限界にあり、前記キャ
    ビティを光学的に不安定な状態から光学的に安定な状態
    へと移行させるために、前記キャビティの光学長さを変
    化させる手段が設けられていることを特徴とする請求項
    13記載の光学的パラメトリック発振器。
  18. 【請求項18】 前記キャビティは、半球状、共焦、同
    中心、あるいは、球状キャビティであることを特徴とす
    る請求項17記載の光学的パラメトリック発振器。
  19. 【請求項19】 前記キャビティは、第2の光学長さ可
    変材料を有していることを特徴とする請求項17または
    18記載の光学的パラメトリック発振器。
  20. 【請求項20】 前記キャビティの光学長さを変化させ
    る前記手段は、前記第2材料の前記長さを変化させるた
    めの手段を備えていることを特徴とする請求項19記載
    の光学的パラメトリック発振器。
  21. 【請求項21】 前記材料は、前記活性レーザー媒質、
    および、異なる光学的インデックスを有する前記第2材
    料から構成され、前記キャビティの光学長さを変化させ
    る前記手段は、前記第2材料の光学的インデックスを変
    化させる手段を備えていることを特徴とする請求項19
    記載の光学的パラメトリック発振器。
  22. 【請求項22】 前記第2材料は、電気光学材料である
    ことを特徴とする請求項19または21記載の光学的パ
    ラメトリック発振器。
  23. 【請求項23】 前記光学的パラメトリック発振器の発
    光波長を変化させる手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1ないし22のいずれかに記載の光学的パラ
    メトリック発振器。
  24. 【請求項24】 前記波長は、前記光学的パラメトリッ
    ク発振器結晶の温度を変化させることにより調整される
    ことを特徴とする請求項23記載の光学的パラメトリッ
    ク発振器。
JP15147196A 1995-05-12 1996-05-09 マイクロレーザーによりポンピングされる一体型光学的パラメトリック発振器 Expired - Fee Related JP4208268B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9505654 1995-05-12
FR9505654A FR2734093B1 (fr) 1995-05-12 1995-05-12 Oscillateur parametrique optique monolithique pompe par un microlaser

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH095810A true JPH095810A (ja) 1997-01-10
JP4208268B2 JP4208268B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=9478922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15147196A Expired - Fee Related JP4208268B2 (ja) 1995-05-12 1996-05-09 マイクロレーザーによりポンピングされる一体型光学的パラメトリック発振器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5754333A (ja)
EP (1) EP0742614B1 (ja)
JP (1) JP4208268B2 (ja)
DE (1) DE69615263T2 (ja)
FR (1) FR2734093B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006093627A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 National Institutes Of Natural Sciences レーザ装置
JP2007158020A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Ricoh Co Ltd 光学素子
JP2008028379A (ja) * 2006-06-22 2008-02-07 Fujifilm Corp モードロックレーザ装置
JP2022542489A (ja) * 2020-09-08 2022-10-03 トライアイ リミテッド 新規な受動qスイッチレーザ

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2747192B1 (fr) * 1996-04-04 1998-04-30 Commissariat Energie Atomique Dispositif de detection de gaz a distance comportant un microlaser
FR2751795B1 (fr) * 1996-07-26 1998-08-28 Commissariat Energie Atomique Cavite microlaser et microlaser a selection de mode, et procedes de fabrication
SE510442C2 (sv) * 1996-09-05 1999-05-25 Fredrik Laurell Mikrochipslaser
FR2758893B1 (fr) * 1997-01-24 1999-04-16 Onera (Off Nat Aerospatiale) Oscillateur parametrique optique impulsionnel monomode
USRE38489E1 (en) * 1997-01-30 2004-04-06 Commissariat A L'energie Atomique Solid microlaser passively switched by a saturable absorber and its production process
FR2758915B1 (fr) * 1997-01-30 1999-03-05 Commissariat Energie Atomique Microlaser solide declenche passivement par absorbant saturable et son procede de fabrication
US6215800B1 (en) 1998-01-14 2001-04-10 Northrop Grumman Corporation Optical parametric oscillator with dynamic output coupler
US6167067A (en) * 1998-04-03 2000-12-26 Northrop Grumman Corporation Optical parametric oscillator with monolithic dual PPLN elements with intrinsic mirrors
US6016214A (en) * 1998-09-11 2000-01-18 Northrop Grumman Corporation Quadruple grating period PPLN optical parametric oscillator difference frequency generator with common doubly resonant cavity
US6650682B1 (en) 1999-04-30 2003-11-18 University Of New Mexico Bi-directional short pulse ring laser
US6282014B1 (en) 1999-06-09 2001-08-28 Northrop Grumman Corporation Cascade optical parametric oscillator for down-conversion
WO2001047072A2 (en) * 1999-11-02 2001-06-28 Applied Harmonics Corporation High-power frequency conversion apparatus using a multi-pass conjugate-image sub-cavity design
US6834063B2 (en) * 2000-01-06 2004-12-21 Raytheon Company Efficient angle tunable output from a monolithic serial KTA optical parametric oscillator
US6400495B1 (en) 2000-02-15 2002-06-04 Massachusetts Institute Of Technology Laser system including passively Q-switched laser and gain-switched laser
US6587496B1 (en) * 2000-12-11 2003-07-01 Lite Cycles, Inc. Single-mode pump power source
WO2004034527A2 (en) * 2002-10-11 2004-04-22 Canon Kabushiki Kaisha Sensor
US7187187B2 (en) * 2004-03-10 2007-03-06 Tektronix, Inc. Signal acquisition probing system using a micro-cavity laser
US7049843B2 (en) * 2004-03-10 2006-05-23 Tektronix, Inc. Signal acquisition probing system using a micro-cavity laser capable of sensing DC voltages
US7251265B2 (en) * 2004-03-10 2007-07-31 Tektronix, Inc. Micro-cavity laser having increased sensitivity
US7729392B2 (en) * 2005-01-28 2010-06-01 Scientific Materials Corporation Monoblock laser with reflective substrate
US7817704B2 (en) * 2005-03-17 2010-10-19 Scientific Materials Corporation Monoblock laser with improved alignment features
US8140139B2 (en) 2005-06-14 2012-03-20 Dominion Assets, Llc Method and apparatus for the non-invasive sensing of glucose in a human subject
US20060281982A1 (en) * 2005-06-14 2006-12-14 Diasense, Inc. Method and apparatus for the non-invasive sensing of glucose in a human subject
US7839904B1 (en) 2006-01-26 2010-11-23 Scientific Materials Corporation Monoblock laser systems and methods
JP5177969B2 (ja) * 2006-07-12 2013-04-10 浜松ホトニクス株式会社 光増幅装置
US9515448B2 (en) * 2012-09-26 2016-12-06 Raytheon Company Microchip laser with single solid etalon and interfacial coating
US10303040B2 (en) * 2017-02-08 2019-05-28 Kapteyn Murnane Laboratories, Inc. Integrated wavelength conversion and laser source
JP6771442B2 (ja) * 2017-09-20 2020-10-21 株式会社東芝 光学素子
US11400308B2 (en) 2017-11-21 2022-08-02 Cutera, Inc. Dermatological picosecond laser treatment systems and methods using optical parametric oscillator
US10729496B2 (en) 2017-11-21 2020-08-04 Cutera, Inc. Dermatological picosecond laser treatment systems and methods using optical parametric oscillator
CN112271537B (zh) * 2020-10-16 2021-07-23 南京南智先进光电集成技术研究院有限公司 一种基于双微盘的微型中红外激光器

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3609389A (en) * 1970-01-15 1971-09-28 Bell Telephone Labor Inc Passive pulse transmission mode operation in a q-switched laser having an internal parametric oscillator
US3824717A (en) * 1973-07-30 1974-07-23 Hughes Aircraft Co Enhanced field of view parametric image converter
GB1566716A (en) * 1977-03-15 1980-05-08 Gen Electric Co Ltd Laser resonators and their manufacture
US4953166A (en) * 1988-02-02 1990-08-28 Massachusetts Institute Of Technology Microchip laser
US5115445A (en) * 1988-02-02 1992-05-19 Massachusetts Institute Of Technology Microchip laser array
US5256164A (en) * 1988-02-02 1993-10-26 Massachusetts Institute Of Technology Method of fabricating a microchip laser
US4982405A (en) * 1989-09-07 1991-01-01 Massachusette Institute Of Technology Coupled-cavity Q-switched laser
US5048051A (en) * 1990-03-02 1991-09-10 Massachusetts Institute Of Technology Optically-stabilized plano-plano optical resonators
US5181211A (en) * 1991-05-20 1993-01-19 Fibertek, Inc. Eye-safe laser system
CA2071598C (en) * 1991-06-21 1999-01-19 Akira Eda Optical device and method of manufacturing the same
US5191587A (en) * 1991-12-26 1993-03-02 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Blue generation at the H-Beta Fraunhofer wavelength using noncritically phase-matched optical parametric generation in lithium borate (LiB3 O5)
US5295010A (en) * 1992-10-02 1994-03-15 The Regents Of The University Of Colorado Amplifying and synchronizing signals in optical computing system
EP0715774B1 (en) * 1993-08-26 2000-05-17 Laser Power Corporation Deep blue microlaser
US5394413A (en) * 1994-02-08 1995-02-28 Massachusetts Institute Of Technology Passively Q-switched picosecond microlaser

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006093627A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 National Institutes Of Natural Sciences レーザ装置
JP2007158020A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Ricoh Co Ltd 光学素子
JP2008028379A (ja) * 2006-06-22 2008-02-07 Fujifilm Corp モードロックレーザ装置
JP2022542489A (ja) * 2020-09-08 2022-10-03 トライアイ リミテッド 新規な受動qスイッチレーザ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0742614A1 (fr) 1996-11-13
JP4208268B2 (ja) 2009-01-14
DE69615263T2 (de) 2002-06-27
US5754333A (en) 1998-05-19
FR2734093A1 (fr) 1996-11-15
FR2734093B1 (fr) 1997-06-06
EP0742614B1 (fr) 2001-09-19
DE69615263D1 (de) 2001-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4208268B2 (ja) マイクロレーザーによりポンピングされる一体型光学的パラメトリック発振器
JP3782847B2 (ja) スイッチング型一体式マイクロレーザーおよびキャビティ内非線形材料
JP3767945B2 (ja) スイッチ型固体マイクロレーザーによりポンピングされる一体型赤外発光デバイス
JP3636492B2 (ja) 可飽和吸収体により受動スイッチングする自己配列したモノリシック固体マイクロレーザー及びその製法
US5394413A (en) Passively Q-switched picosecond microlaser
US6259711B1 (en) Laser
US7149231B2 (en) Monolithic, side-pumped, passively Q-switched solid-state laser
JP3636491B2 (ja) 可飽和吸収体により受動スイッチングするレーザーキャビティ及びそのキャビティを有するレーザー
JP4077546B2 (ja) 可飽和吸収体により受動的にスイッチングされる固体マイクロレーザーおよびその製造方法
US5844932A (en) Microlaser cavity and externally controlled, passive switching, solid pulsed microlaser
EP0990285B1 (en) A laser
JPH1065258A (ja) 高活性化イオン濃度を有するレーザ材料およびマイクロレーザキャビティならびにそれらの製造方法
US5559823A (en) Laser with controllable beam direction
JPH0918077A (ja) マイクロレーザーキャビティおよびマイクロモジュレータによる能動的なq−スイッチングを伴う固体パルス型マイクロレーザー
RU2593819C1 (ru) Инфракрасный твердотельный лазер
US6842466B1 (en) Semiconductor passive Q-switch providing variable outputs
JP2007235063A (ja) Qスイッチレーザおよびqスイッチ発振方法
JPH1084157A (ja) モード選択機能付マイクロレーザーキャビティおよびマイクロレーザーならびにその製造方法
JPH04229690A (ja) 弱吸収レーザ材をポンピングするための装置及び方法
RU2638078C1 (ru) Малогабаритный инфракрасный твердотельный лазер
Valette Microlasers: key components for optical microsystems
WO2003007438A1 (en) Q-switched laser
CN115621825A (zh) 基于同步泵浦锁模技术的中红外超短脉冲固体激光器
CN109713558A (zh) 一种基于增益介质空间位移的单频激光器
JPH10215014A (ja) 固体レーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070515

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080731

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080924

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees